JP3054324U - 袋用補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の商品を収納したプラスチックフィ
ルム袋等であっても手が痛くなること無く運搬できる袋
用補助具を提供する。 【解決手段】 取っ手載置部１０の長さは、親指以外の
４本の指で握った際、略同一か又は突出するように形成
されている。取っ手載置部１０の下方には握り部２０が
形成されている。握り部２０は、握った時の親指以外の
４本の指の形状に対応するように中指及び薬指の当接す
る個所が下方に膨らんで形成されている。握り部２０
は、握った際の人差し指、中指、薬指及び小指の当接す
る面が大きくなるように凹凸状に形成されている。取っ
手載置部１０の長手側の両端縁には、上方に略同一長さ
突出した側壁３０が形成されている。側壁３０の内面に
は、脱落防止部４０が突出して形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スーパーマーケット等で購入した商品を収納したプラスチックフィ ルム袋を持ち運ぶ際に使用する袋用補助具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

スーパーマーケット、コンビニエンスストア等で商品を購入すると、ポリエチ レン樹脂フィルム等で形成されたプラスチックフィルム袋を渡され、このプラス チックフィルム袋に購入した商品を収納して持ち帰っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、商品を収納したプラスチックフィルム袋を手に持って運搬する と、手の指の部分に負担が掛かり、手が痛いものであった。特に、大量の商品を 収納した場合や、袋を幾つも持った場合などは手が非常に手が痛く、長時間持ち 運ぶことができず極めて不都合なものであった。

【０００４】 本考案は、以上の問題点を解決し、大量の商品を収納したプラスチックフィル ム袋等であっても手が痛くなること無く運搬できる袋用補助具を提供することを 目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案者は、プラスチックフィルム袋等を手に持った場合、手が痛くなる原因 について鋭意研究し、その原因が手の構造と、プラスチックフィルム袋の取っ手 が手に作用する力との関係によることを見出した。

【０００６】 すなわち、何かを持とうとして手を下向きにした時、自然な指（第２関節）の 配列の形は、図８において鎖線で示すように、下に凸の形状となっている。そし て、このような状態でプラスチックフィルム袋の取っ手６０を持つと、最初に両 側の人差し指と小指にのみ力が掛かり、その後、図９に示すように、両側から内 側方向に力が作用するので、中指及び薬指が上方に出て、この中指と薬指とでほ とんどの重量を支えることとなり、人差し指と小指とは横からの力で押し込まれ るだけでほとんど役に立っていないものである。

【０００７】 つまり、荷重が中指と薬指とに集中していること、人差し指と小指には両側か ら内側への力が作用し取っ手が食い込んだ状態になること、の２点が主たる原因 であることを見出した。

【０００８】 本考案の袋用補助具は、以上の研究の結果を基礎になされたもので、袋の取っ 手が載置される取っ手載置部と、この取っ手載置部の反対面に形成され握った時 の親指以外の４本の指の形状に対応するように中指及び薬指の当接する個所が下 方に膨らんで形成されている握り部とを有し、前記取っ手載置部の長さが親指以 外の４本の指で握った際略同一か又は突出する長さに形成されていることを特徴 として構成されている。

【０００９】 本考案の袋用補助具においては、袋の取っ手が取っ手載置部に載置され、かつ 、取っ手載置部の長さが親指以外の４本の指で握った際略同一か又は突出する長 さに形成されているので、取っ手が直接指に当接することが無く、商品の荷重は 取っ手載置部を介して４本の指全体に作用し、また、人差し指及び小指に横方向 の力が作用することもない。さらに、握り部は、握った時の４本の指の形状に対 応するように中指及び薬指の当接する個所が下方に膨らんで形成されているので 、４本の指に略均等に荷重が掛かり中指及び薬指に荷重が集中することがない。

【００１０】 握り部は、握った時の指の接触面が広くなるように凹凸を形成することが好ま しい。凹凸を形成することにより、各指の接触面積が大きくなり力が分散すると ともに、握りやすくなり安定するものである。

【００１１】 取っ手載置部に袋の取っ手が外れるのを防止する側壁を形成することが好まし い。側壁を形成することにより、取っ手載置部と側壁とで溝状の構造とすること ができ、取っ手が取っ手載置部上を滑って外れるのを防止することができる。こ の側壁は、取っ手載置部の端縁の全面にわたって形成しても、間隔をあけて部分 的に形成してもよい。

【００１２】 側壁に袋の取っ手が上方へ移動するのを防止する脱落防止部を形成することが 好ましい。脱落防止部を形成することにより、「コ」字状を対向させた構造とす ることができ、取っ手が側壁の上端を乗り越えて脱落するのを防止することがで きる。この脱落防止部は、側壁の全面にわたって形成しても、間隔をあけて部分 的に形成してもよい。

【００１３】 取っ手載置部及び握り部は、中央から両側に向かって弓形状の幅広に形成する ことが好ましい。両側に向かって幅広に形成することにより、取っ手を側壁に簡 単に挿入することができ、また、複数の袋を持った時に有効である。

【００１４】 凹凸は、人差し指用凹部、中指用凹部及び小指用凹部を形成することが好まし く、さらに、人差し指用凹部と中指用凹部との距離と、中指用凹部と小指用凹部 との距離を１：１．６〜１：１．８に形成することがより好ましい。このような 構造にすることにより、人差し指、中指及び小指に良好なフィット感を得ること ができる。なお、各人の好みにより、逆の状態で使用することもできる。すなわ ち、人差し指用凹部に小指を、中指用凹部に薬指を、小指用凹部に人差し指を当 てて使用してもよい。

【００１５】 本考案の袋用補助具は、プラスチックフィルムで形成されている袋、本体が紙 等で形成され取ってに紐が用いられている袋等、取っ手が柔軟な材料で形成され ている袋に用いることができる。

【００１６】

【考案の実施の形態】

本考案の袋用補助具の実施形態を図面を参照して説明する。

【００１７】 図１は袋用補助具の斜視図、図２は袋用補助具の側面図、図３は袋用補助具の 平面図、図４は袋用補助具の正面図、図５は袋用補助具の底面図、図６は側壁を 除去した状態の袋用補助具の使用状態を示す側面図、図７は袋用補助具の使用状 態を示す平面図である。

【００１８】 これらの図において、１０は取っ手載置部で、プラスチックフィルム袋の取っ 手が載置されるものであり、この取っ手載置部１０の長さは、親指以外の４本の 指で握った際、略同一か又は突出するように形成されている。すなわち、成人男 性の第２関節近傍における４本の指の幅の合計は約８ｃｍであるので、この実施 形態においては、取って載置部１の長さａをａ＝９５ｍｍに形成してある。

【００１９】 取っ手載置部１０の下方には握り部２０が形成されており、この握り部２０は 、握った時の親指以外の４本の指の形状に対応するように中指及び薬指の当接す る個所が下方に膨らんで形成されている。すなわち、４本の指が、図８に示すよ うな自然な形になるような形状に形成されている。

【００２０】 さらに、握り部２０は、握った際の人差し指、中指、薬指及び小指の当接する 面が大きくなるように凹凸状に形成されている。すなわち、袋用補助具の中央か ら若干前方側（図中左側）の中指が当接する個所に中指用凹部２１が形成され、 この中指用凹部２１の前方側には円弧状の凸部２２が形成されるとともに、続い て人差し指が当接する人差し指用凹部２３が形成されている。また、中指用凹部 ２１の後方側（図中右側）には、薬指が当接する略平坦な平坦部２４が形成され るとともに、続いて小指が当接する小指用凹部２５が形成されている。

【００２１】 このような握り部２０において、前方側端部から人差し指用凹部２３までの長 さｂ＝１７ｍｍ、前方側端部から中指用凹部２１までの長さｃ＝４０ｍｍ、後方 側端部から小指用凹部２５までの長さｄ＝１７ｍｍ、平坦部２４から取っ手載置 部１０までの長さｅ＝１０ｍｍに形成されている。したがって、人差し指用凹部 ２３と中指用凹部２１との距離と、中指用凹部２１と小指用凹部２５との距離が 、１：１．７となっている。

【００２２】 また、取っ手載置部１０及び握り部２０は、図３に示すように、中央部分から 前方側（図中下側）及び後方側（図中上側）に向かって弓形状の幅広に形成され ている。そして、中央部分の幅ｆ＝１７ｍｍ、前方側端部及び後方側端部の幅ｇ ＝２４ｍｍに形成されている。

【００２３】 取っ手載置部１０の長手側の両端縁には、上方に略同一長さ突出した側壁３０ が形成されており、取っ手載置部１０とこの側壁３０とで断面「コ」字状となっ ている。また、側壁３０の内面には、前方側端部及び後方側端部から少し内側に 入った個所において、脱落防止部４０が突出して形成されている。そして、側壁 ３０の高さｈ＝８ｍｍ、脱落防止部４０の長さｉ＝５ｍｍに形成されている。

【００２４】 以上のような袋用補助具を使用するには、図６及び図７に示すように、プラス チックフィルム袋５０の取っ手５１を側壁３０で囲まれた取っ手載置部１０に挿 入し、前方側を進行方向に向けて手で握り部２０を持つ。すると、人差し指、中 指及び小指は、それぞれ人差し指用凹部２３、中指用凹部２１及び小指用凹部２ ５にその中心部分が入り込み、指の側面も握り部２０に接触し、荷重の作用する 面積が広くなっている。また、各指に荷重が作用するので、特定の指にのみ大き な荷重が作用することがない。さらに、取っ手５１は指の幅より長い取っ手載置 部１０の端部から垂れ下がっているので、人差し指及び小指が取っ手５１に接触 することがない。したがって、各指には略均等な荷重が作用し、かつ、各指にお いても広い接触面により荷重が分散して作用しているので、手が痛くなることが ない。さらに、指が滑ることがないので、握りが極めて安定している。

【００２５】 また、取っ手５１は側壁３０で囲まれ、かつ、上方に脱落防止部４０があるの で、取っ手載置部１０から外れることがない。

【００２６】

【考案の効果】

本考案は、スーパーマーケット等で購入した商品をプラスチックフィルム袋等 に収納して持ち運ぶ際、指全体に略均一に荷重がかかり、かつ、両側に位置する 人差し指及び小指が取っ手に直接接触することがないので、手が痛くなることな くプラスチックフィルム袋等を持ち運ぶことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案による袋用補助具一実施形態の斜視図
である。

【図２】 本考案による袋用補助具一実施形態の側面図
である。

【図３】 本考案による袋用補助具一実施形態の平面図
である。

【図４】 本考案による袋用補助具一実施形態の正面図
である。

【図５】 本考案による袋用補助具一実施形態の底面図
である。

【図６】 本考案による袋用補助具一実施形態の使用状
態を示す側面図である。

【図７】 本考案による袋用補助具一実施形態の使用状
態を示す平面図である。

【図８】 手を下向きにした時の自然な形を示す図であ
る。

【図９】 手でプラスチックフィルム袋の取っ手を握っ
た時の手の形を示す図である。

【符号の説明】

１０ 取っ手載置部 ２０ 握り部 ２１ 中指用凹部 ２３ 人差し指用凹部 ２５ 小指用凹部 ３０ 側壁 ４０ 脱落防止部 ５０ プラスチックフィルム袋 ５１ 取っ手

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋の取っ手が載置される取っ手載置部
   と、この取っ手載置部の反対面に形成され握った時の親
   指以外の４本の指の形状に対応するように中指及び薬指
   の当接する個所が下方に膨らんで形成されている握り部
   とを有し、前記取っ手載置部の長さが親指以外の４本の
   指で握った際略同一か又は突出する長さに形成されてい
   ることを特徴とする袋用補助具。
2. 【請求項２】 握り部は、握った時の指の接触面が広く
   なるように凹凸が形成されている請求項１記載の袋用補
   助具。
3. 【請求項３】 取っ手載置部に袋の取っ手が外れるのを
   防止する側壁が形成されている請求項２に記載の袋用補
   助具。
4. 【請求項４】 側壁に袋が取っ手の上方へ移動するのを
   防止する脱落防止部が形成されている請求項３記載の袋
   用補助具。
5. 【請求項５】 取っ手載置部及び握り部が中央から両側
   に向かって弓形状の幅広に形成されている請求項４記載
   の袋用補助具。
6. 【請求項６】 凹凸は、人差し指用凹部、中指用凹部及
   び小指用凹部が形成されている請求項２記載の袋用補助
   具。
7. 【請求項７】 人差し指用凹部と中指用凹部との距離
   と、中指用凹部と小指用凹部との距離が、１：１．６〜
   １：１．８に形成されている請求項６記載の袋用補助
   具。