JP3045558B2 - シート材給送装置 - Google Patents

シート材給送装置

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JP3045558B2
JP3045558B2 JP3072374A JP7237491A JP3045558B2 JP 3045558 B2 JP3045558 B2 JP 3045558B2 JP 3072374 A JP3072374 A JP 3072374A JP 7237491 A JP7237491 A JP 7237491A JP 3045558 B2 JP3045558 B2 JP 3045558B2
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sheet
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート材堆積体からシ
ート材を1枚ずつ分離給送するシート材給送装置に関
し、詳しくはシート材フィーダ部に出し入れ可能に装着
するシート材収納部の構造に係る。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、印刷機、ファクシミリ
等の事務機器のシート材給紙装置において、転写紙、感
光紙などのシート材は、カセットもしくはデッキのシー
ト材受け基板上に多数枚のものが積載されており、給紙
ローラ等の給紙手段によってこのシート材堆積体から1
枚ずつ次工程にむけて分離給送されている。
【0003】この際、シート材が何枚かまとめて給送さ
れる、いわゆる重送を防止するために、分離爪を使用し
たものが知られている。シート材堆積体のシート材給送
方向の先端近傍に分離爪を設け、最上部のシート材が給
送されるとき、その先端部に若干のたわみループを作り
つつ分離爪を乗越す動作をさせることにより、該最上部
のシート材をその下の次位以下のシート材から分離させ
て1枚のシート材のみが給送されるようにするものであ
る。
【0004】図24は分離爪方式の給送装置の一例の要
部の斜視図を示している。100はシート材受け基板と
してのシート材積載台(中板)、101はこのシート材
積載台100を持上げ付勢しているばね、Pはシート積
載台100上に積載した一定サイズのシート材(カット
シート、用紙)、102は給紙ローラ、103は積載し
たシート材Pの給紙方向先端辺の左右側隅角部の上面に
係合させた左右一対の分離爪である。
【0005】シート材Pの先端辺寄りの上面は、ばね1
01によるシート材積載台持上げ力で給紙ローラ102
の下面に所定の押圧力で接している。或は給送信号毎に
給紙ローラ102が下降動作してシート材Pの上面に所
定の押圧力で接する。
【0006】分離爪103は軸103aを中心に上下揺
動自由であり、シート材Pの先端辺隅角部の上面に自重
で乗って係合している。
【0007】給紙ローラ102がシート材給送方向に回
転駆動されると、シート材Pの最上部のシート材P1に
摩擦力で給紙方向への送り出し力が作用する。送りを掛
けられた最上部のシート材P1は前進しようとするが、
その先端辺左右の隅角部が分離爪103で受け止められ
ていて、前方への移動が阻止されている。そのために給
紙ローラ102の回転に伴い、この最上部のシート材P
1について、分離爪103と給紙ローラ102との間の
分離爪103寄りの部分にシート材Pのコシの強さに抗
してたわみループEが形成される。
【0008】このたわみループEの大きさがある程度以
上になると、たわみループEを元に戻そうとする復元力
により、最上部のシート材P1の分離爪103で押えら
れている先端辺左右の隅角部が分離爪103の下面側か
ら上面側へ自然に抜け外れて分離爪103を乗越える。
即ち、積載されているシート材Pのうち最上部のシート
材P1のみが上記のたわみループEの形成で分離爪10
3の拘束から解放されて次位以下のシート材Pから1枚
だけ分離給送されていく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記例
のような装置の場合シート材収納部としてのカセットへ
のシート材の収納操作は分離爪かばねで常時上方へ回動
付勢された中板の先端領域は、中板上のシート材の先端
辺側で最上位に押上げられた状態で安定している。従っ
て本体ケース内へのシート材の積載補給は、中板の付勢
ばねに抗して押下ながらかつ補給シート材の先端辺を分
離爪からかわしながら行うものでシート材のカセット内
への補給性が悪いという不満があった。
【0010】また情報の多様化に伴いシート材の使用頻
度が増大し、従来のカセットより積載枚数の多いカセッ
ト(例えば従来250枚積載に対して500枚積載)が
装置に組込まれるようになってきており、記録紙の補給
という煩わしさは解消されている。しかし、使用頻度の
多いシート材以外のシート材を使用するときはカセット
に小量入れて使用し、使用後またカセットを使用頻度の
多いシート材の状態に戻さなければならない煩わしさが
ある。また残ったシート材の保管は適正環境下で保管し
ないと次に使用するときにシート材が波打ち、耳折れ、
カール等によりシート材表面が変化してしまい紙詰り等
のトラブルが少なくなかった。
【0011】また、シート材積載枚数の増加によりシー
ト材カセットを記録紙補給または、紙詰り等のトラブル
処理時または、シート材カセットの記録紙サイズの交換
時に本体装置より着脱するとき操作性に支障をきたす欠
点があった。
【0012】また、積載量の増加によりシート材を1枚
ずつ次工程に向けて分離給送させる条件を一定に保つこ
とができず、例えば厚紙、薄紙等の特殊なシート材を使
用するとなると、給送不良、重送等の現象が発生し易い
ので給送可能なシート材の種類を制限したり装置の使用
環境を制限しなければならないというような欠点があっ
た。
【0013】そこで、本発明は、シート材が積載される
中板を加圧する加圧部材を、加圧機能の異なる2種類の
加圧部材に分割することにより、シート材補給の容易化
を図ったシート材給送装置を提供することを目的とする
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート材を給
送するシート材給送手段を備えるシート材フィーダ部
と、該シート材フィーダ部に出し入れ可能であり、かつ
異なるサイズのシート材を大容量収納可能なシート材収
納部とを備えるシート材給送装置おいて、前記シート材
収納部に上下動可能に設けられ、前記シート材を積載す
る中板と、前記シート材フィーダ部に前記シート材収納
部を装着するのに応じて、前記中板を上昇させる加圧力
を発生する第1の加圧部材と、前記第1の加圧部材によ
り発生した加圧力を前記中板に伝達する伝達部材と、前
記シート材収納部のケースの底板と前記中板との間に配
置された第2の加圧部材と、を備え、前記シート材フィ
ーダ部に前記シート材収納部が装着されていない状態で
は、前記第2の加圧部材の加圧力により前記中板を押し
上げ、前記シート材フィーダ部にシート材収納部を装着
した際には、シートサイズに拘らず前記第1の加圧部材
の加圧力と、前記第2の加圧部材の加圧力とによって前
記中板を押し上げ、前記第1の加圧部材及び前記第2の
加圧部材により前記中板を押し上げたときに、前記中板
に積載されたシート材と前記シート材給送手段との間の
給紙圧がシート材の積載量に拘らず一定のレベル内に維
持されるように前記第1の加圧部材及び前記第2の加圧
部材の加圧力を設定したことを特徴とするものである。
【0015】また本発明は、前記第1の加圧部材を引っ
張りコイルばねとし、前記第2の加圧部材を圧縮コイル
ばねとしたことを特徴とするものである。また本発明
は、前記シート材フィーダ部にカム面を形成する一方、
前記シート材収納部に前記引っ張りコイルばねに連結し
た加圧力チャージ部材を配設し、前記シート材収納部を
前記シート材フィーダ部に装着したときに、前記加圧力
チャージ部材が前記カム面に係合移動して前記引っ張り
コイルばねを作動し、前記伝達部材を介して前記中板を
上昇させることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】以上の構成に基づき、シート材フィーダ部にシ
ート材収納部が装着されていない状態では、シート材収
納部のケースの底板と中板との間に配置された第2の加
圧部材の加圧力により中板を押し上げる。また、シート
材収納部がシート材フィーダ部に装着された際には、シ
ートサイズに拘らず、伝達部材により伝達される第1の
加圧部材の加圧力と、第2の加圧部材の加圧力とにより
中板を押し上げるようにする。そして、このとき、積載
されているシート材の量に拘らずシート材とシート材給
送手段との間の給紙圧が一定のレベル内に維持される。
【0017】
【0018】
【実施例】まず、図1及び図2を参照して本発明に従っ
て構成した一実施例としてのファクシミリ装置全体の概
略を説明すると、装置本体1の上面カバーには原稿Sを
複数枚積載することができる原稿載置台2が形成されて
おり、該装置本体1の上面一端側(図1左側)に該原稿
載置台2から搬送された原稿の画像情報を読取る光学読
取系3が配置され、また該光学読取系3の下方位置にレ
ーザービームプリンタからなる記録系5が配置されてい
る。また装置本体1の上面には電話機26、操作パネル
27等が配置されている。
【0019】前記光学読取系3は、原稿載置台2上に積
層した原稿Sを予備搬送押圧片6aと圧接した予備搬送
ローラ6b及び分離押圧片6cと圧接した分離ローラ6
dで1枚ずつ分離し、更に給紙コロ6eと圧接した主搬
送ローラ6f等でコンタクトセンサ(密着型センサ)7
に搬送し、押圧手段9で原稿Sを該密着型センサ7に押
圧して密着させつつ原稿Sの画像情報を読取った後、原
稿Sを排紙コロ6gと圧接した排紙ローラ6hによって
原稿排紙トレイ10に排出するが如く構成されてなるも
のである。
【0020】前記密着型センサ7は光源としてのLED
7aから原稿Sの画像情報面に光を照射し、該画像情報
面で反射した反射光を短焦点結像レンズ7bで光電変換
素子7cに結像して画像情報を読取るもので、読取った
画像情報をファクシミリモードの場合には他機の記録部
に、またコピーモードの場合には自己の記録系5にそれ
ぞれ送信するが如く構成されてなるものである。
【0021】なお、原稿載置台2には原稿Sの搬送方向
と直角方向(原稿Sの幅方向)にスライド可能なスライ
ダ2aが設けられていて、該スライダ2aによって原稿
載置台2上に積載された原稿Sの両サイドを揃えること
ができるようになっている。
【0022】また、前記記録系5は、前記密着型センサ
7の画像信号に基づいてレーザビーム発振機11aから
変調信号を出射し、該変調ビームをポリゴンミラー11
bによって画像形成部12の感光体ドラム12aに走査
光を照射して、該感光体ドラム12a表面に画像情報を
形成し、給紙部Aから画像形成部12に給送された記録
シートPに該画像情報を転写して定着した後、排紙する
如く構成されてなるものである。
【0023】前記感光体ドラム12aは一次帯電器12
bと現像ローラ12cとクリーニングローラ12dと共
に記録カートリッジ12e内に一体に組込まれていて、
装置本体1に対して着脱自在に構成されている。そして
感光体ドラム12aの表面は一次帯電器12bにより均
一に帯電され、該表面に前記ポリゴンミラー11bから
走査光が照射されると潜像が形成され、該潜像が現像ロ
ーラ12cから供給されるトナーによって顕像化される
ようになっている。
【0024】前記画像形成部12の感光体ドラム12a
周辺部には転写帯電器12fが配置され、また感光体ド
ラム12aよりも下流側の記録シート搬送経路に定着ロ
ーラ12g、排紙ローラ12hが配置されていて、該転
写帯電器12fで前記給紙部Aから給送された記録シー
トPに感光体ドラム12aの表面に形成されたトナー像
を転写した後、定着ローラ12gで記録シートPに該ト
ナー像を定着して、排紙ローラ12hにより装置本体1
の一側面(図1または図2左側)に着脱自在に設けた排
紙トレイ15に排出されるようになっている。
【0025】また、前記装置本体1の一端面には手差し
記録シートの積載トレイ16が開閉可能に設けられてい
て、該積載トレイ16をほぼ水平に近い状態にまで倒す
ことにより手差し口16aを開口し、積載トレイ16上
に記録シートPを積載して該手差し口16aに差込む
と、圧接部材16bにより記録シートPが前記搬送ロー
ラ対13aのうち径の大きい方のローラ13bに圧接さ
れて、該ローラ13bによって1枚ずつ分離され、次い
で搬送ローラ対13aによって前記転写帯電器12fと
感光体ドラム12aとの間に搬送されるようになってい
る。
【0026】なお、前記装置本体1の一端側には開閉蓋
17が開閉可能に設けられていて、該開閉蓋17に前記
積載トレイ16が設けられ、また前記排紙トレイ15が
着脱自在に取付けられている。また、開閉蓋17を開く
ことによって前記記録カートリッジ12eを装置本体1
の外に引出して交換できるようになっている。
【0027】また、開閉蓋17が前記記録カートリッジ
12eに設けたドラム感光防止シャッター12iと連動
するようになっており、開閉蓋17を開いたときに該シ
ャッター12iが閉じ、開閉蓋17を閉じたときに該シ
ャッター12iが開くようになっている。
【0028】また、図示しないが、開閉蓋17のロック
を解除する解除レバーの操作ボタンは開閉蓋17の前面
に設けた凹部内に配置されて、該凹部が排紙トレイ15
に一体に設けた保護カバーにより閉じられており、排紙
トレイ15を開閉蓋17から外さない限り操作ボタンに
よって開閉蓋17のロックを解除できないようになって
いる。このため排紙トレイ15が邪魔になって開閉蓋1
7が完全に開かない半開き状態で記録カートリッジ12
eの交換を行って、記録カートリッジ12eを破損する
ような事態を防止することができる。また開閉蓋17が
半開きとなり、これに連動してドラム感光防止シャッタ
ー12iも半開きとなって、感光体ドラム12aが露光
して画質が低下する等の事態を防止することができる。
【0029】前記給紙部Aは、装置本体1底部に一端側
から引出し可能に装着された給紙カセット50より記録
シートPを欠円形の給紙ローラ37によって1枚ずつ分
離して、この分離された記録シートPをレジストローラ
対としてのカセット搬送ローラ対37により前記感光体
ドラム12aに形成されたトナー像の先端と記録シート
Pの先端が一致するように給紙タイミングを取り、搬送
ローラ対13aを通して前記転写帯電器12fと感光体
ドラム12aとの間に給紙するが如く構成されてなるも
のである。
【0030】給紙カセット50の積載枚数が複写機等で
は250枚程度であるのに対し、ファクシミリ装置では
常時電源がオンであり操作者が常に装置のそばにいな
い、また海外との通信があるため夜間受信がある、また
は長期休暇中でも受信ができるよう記録シートPの積載
枚数は500枚程度必要となる。更に給紙装置に求めら
れる給紙性能は複写機以上の高性能を要求される。
【0031】図3は本発明のシート材フィーダ30の平
面図、図4はフィーダ駆動部の縦断面図、図5は正面
図、図6は縦断面図である。
【0032】図において、31はフィーダの上面板、3
1L,31Rはその上面板31の左辺部と右辺部に互い
に並行に取付けた前後方向に長い中空台座、32は該台
座の下面に設けたゴム足である。フィーダ30を設置台
Cに載置したとき、フィーダ上面板31の下面、設置台
Cの上面、左右の台座31L,31Rの内側面で給紙カ
セット収納空間33(図5)が構成されている。
【0033】35はフィーダ上面板31に設けた位置決
めボスであり、ファクシミリBの下面の受け穴に嵌入係
合させてフィーダ30上にファクシミリBを位置決め載
置することによりシート材給送装置AとファクシミリB
とが互いに組合わせ状態となる。
【0034】36は左右の台座31L,31R間に回転
自由に軸受支持させたシート材給送ローラ軸、37はそ
の軸に互いに所定の間隔をおいて一体に取付けた4個の
シート材給送手段としてのローラである。本例のシート
材給送ローラ37は側面もしくは横断面において欠円形
のローラ(D形カットローラ)にしてある。常時は欠円
側37aが下向きの回転角姿勢で回転停止状態に保持さ
れている(図1、図6)。39は同じく左右の台座31
L,31R間に回転自由に軸受支持させたシート材搬送
ローラ軸、40はその軸に一体に取付けたシート材搬送
ローラである。
【0035】前記のシート材給送ローラ軸36と同搬送
ローラ軸39は互いにほぼ平行であり、搬送ローラ軸3
9はフィーダ上面板31の先端辺部に位置し、給送ロー
ラ軸36はそれよりもシート材給送方向上流側に位置し
ており、該給送ローラ軸36に取付けた給送ローラ37
は欠円側37aと反対側の円弧側37bとがフィーダ上
面板31の面に形成した透孔41から上面板31の上面
側に一部露出している。
【0036】G1〜G5はギヤトレインであり、G1は
シート材搬送ローラ軸39の右側に対して遊嵌されてい
て本体側からの駆動力を伝える入力ギヤ、G2はアイド
ルギヤ、G3はシート材給送ローラ軸36の右端に対し
て遊嵌されていて1回転ばねクラッチ42により該軸3
6に係脱制御されるクラッチギヤ、G4はG2と軸を共
有し該軸に対して遊嵌されていてばねクラッチ42によ
りアイドルギヤG2に係脱制御されるクラッチギヤ、G
5は入力ギヤG1の左側に位置しシート材搬送ローラ軸
39に一体に取付けた搬送ローラ軸ギヤである(図
3)。
【0037】本体側のカセット駆動に対する通電−オン
により入力ギヤG1が時計方向に回転し、それに連動し
てギヤG2,G3が回転する。アイドルギヤG2、クラ
ッチギヤG4は反時計方向回転、クラッチギヤG3と搬
送ローラ軸ギヤG5は時計方向回転となる。クラッチギ
ヤG3はばねクラッチ42の電磁ソレノイドプランジャ
42aに対する通電−オフのときはクラッチ−オフのた
めにシート材給送ローラ軸36とは噛合いが切れて該軸
36上を空回転する。従ってこの状態においてはシート
材給送ローラ軸36には回転力が伝達されず給送ローラ
37は回転停止状態に保たれる。電磁ソレノイドプラン
ジャ42aに一時的に通電がなされると、ばねクラッチ
42がクラッチ−オンとなりクラッチギヤG3がシート
材給送ローラ軸36と一体化し、該軸36が時計方向に
回転駆動され、従ってシート材給送ローラ37が図1、
図6上時計方向に回転駆動される。シート材給送ローラ
軸36即ちシート材給送ローラ37が1回転(360
度)回転した時点でクラッチ−オフとなり、シート材給
送ローラ軸36即ちシート材給送ローラ37の回転が停
止する。
【0038】クラッチギヤG4はばねクラッチ42の電
磁ソレノイドプランジャ42cに対する通電−オフの時
は、クラッチ−オフのためアイドルギヤG2との接続が
断たれて停止状態となる。従って、この状態においては
搬送ローラ軸ギヤG5には回転力が伝達されずシート材
搬送ローラ40は回転停止状態に保たれる。電磁ソレノ
イドプランジャ42cに通電がなされると、ばねクラッ
チ42がクラッチ−オンとなりクラッチギヤG4がアイ
ドルギヤG2と連動され、搬送ローラ軸ギヤG5が時計
方向に回転駆動される。従ってシート材搬送ローラ40
が時計方向に回転駆動される。
【0039】42bは電磁ソレノイドプランジャ42a
に対する通電用リード線であり、シート材給送装置Aの
上にファクシミリBが正規に載置セットされたときシー
ト材給送装置A側とファクシミリB側とに相対的に設け
た電気的カップリング部材(不図示)が結合してファク
シミリB側の制御回路(不図示)に対して電磁ソレノイ
ドプランジャ42aが該リード線52bを介して連絡さ
れる。或はシート材給送装置A上にファクシミリBを正
規に載置セットした後、上記リード線42bの端末に設
けたプラグ(不図示)をファクシミリB側のソケット
(不図示)に差込み処理することにより上記電磁ソレノ
イドプランジャ42aをファクシミリB側の制御回路に
対して連絡させる。
【0040】43,43(図5、図6)は左右の台座3
1L,31Rの各内面に長手に沿って対称的に設けた給
紙カセット出し入れ案内溝、45a,45a,45b,
45bは同じく左右の台座31L,31Rの各内面の先
端側に対称的に設けたカム溝部である。
【0041】図7は給紙カセット50の平面図、図8は
正面図、図9は背面図、図10は右側面図、図11は横
断面図である。
【0042】給紙カセット50において、51は上面を
開放した平面方形の本体ケース、51a,51b,51
c,51d,51e,51fはこの順に、それぞれ該ケ
ースの前面壁、左側壁、右側壁、後面壁、底板、シート
材先端付き当て壁である。52は本体ケースの前面壁5
1aの外側に設けた把手部、53は前面壁51aの内側
に前上がり傾斜角姿勢で設けたシート材ガイド板、55
L,55Rは本体ケースの左右側壁51b,51cの上
辺長手に沿って外方に張出されて設けた細長フランジで
あり、上記の本体ケース51(51a〜51f)、把手
部52、ガイド板53、左右の細長フランジ55L,5
5Rは全一体の樹脂モルード成形品である。また、特に
シート材と接触する右側壁51c、シート材先端突き当
て壁51fはシート材との摺動抵抗を極力少なくするた
め四フッ化樹脂などの低摩擦樹脂材料を焼付けコーティ
ングまたはシート材を貼り付ける、または本体ケース5
1を四フッ化樹脂で成形することにより性能は極めて安
定する。
【0043】56は本体ケース51内に納めた中板であ
り、後辺部56aを回動支点にして先端辺側が上下揺動
自由である。57は本体ケース51内で中板56と連結
した後端規制板であり、中板56の先端辺の上下揺動に
つれて位置が変位する。シート材Pはこの中板56上に
積載して本体ケース51内に納められる。
【0044】59(図7、図11)は上記中板56を上
下揺動させるL字型の伝達部材である加圧レバーであ
る。この加圧レバー59は中板56の先端辺側の前方に
設けた支軸59aを中心に回動自在であり、一方の水平
腕59bが中板56の先端辺側の下面側に位置にしてお
り、加圧レバー59が支軸59aを中心に反時計方向に
回動されると水平腕59bが起き上がり方向に回動し
て、中板56が後辺部56aを回動支点に上方へ持ち上
げ回動揺動される。加圧レバー59の先端部は、中板5
6との摺動抵抗を極力小さくするため、含油プラスチッ
ク、四フッ化樹脂等の低摩擦樹脂材料で構成されてお
り、加圧レバー59の加圧力を無駄なく中板56に伝達
するようになっている。
【0045】61は上記レバー59よりも前側に設けた
加圧力チャーシ部材である加圧軸であり、この加圧軸6
1はその左右両端部61L,61Rを本体ケース51の
左右側壁51b,51cの面にそれぞれ対称的に設けた
斜め上下方向溝孔62に嵌入させその左右両端部61
L,61R(図9、図10)を左右両壁51b,51c
の外側に露出させてある。63,65はこの加圧軸59
と前記レバー59の垂直腕59cとを連結させた第1の
加圧部材としての引っ張りコイルばねである。給紙カセ
ット50がシート材フィーダ30から抜き外されている
状態(図11)においては加圧レバー59は該レバーの
水平腕59bの自重により支軸59aを中心に時計方向
への回動力を受けて水平腕57bがほぼ水平の倒れ込み
の姿勢となる。またこの状態において加圧軸61は加圧
レバー59の垂直腕59cによりコイルばね63を介し
て引っ張り力を受けその左右両端部61L,61Rが嵌
入係合している斜め上下方向溝孔62の上端側始点まで
引き上げられた位置状態に保持されている。
【0046】65aは上記中板56を直接加圧する第2
の加圧部材としての圧縮コイルばねであり、この圧縮コ
イル65aは本体ケース51の底板51eと中板56と
の間に配置されている。また、この圧縮コイル65a
は、中板56に積載したシート材Pがない状態の上回動
姿勢時の自重とバランスよく釣り合うように圧設定がさ
れている。
【0047】66,66は左右一対のシート材1枚宛分
離爪であり、本体ケース51内の左右両端部にそれぞれ
支軸67,67を中心に上下揺動自由に設けたレバー6
9,69の先端部に具備させてある。この左右一対の分
離爪66,66はそれぞれ、カセット本体ケース51内
の中板56上に積載収納されたシート材Pの最上位シー
トの先端辺側左右隅角部に対応する。70,70は該レ
バー69,69の先端部を分離爪66,66の位置より
もさらに前方へ延長させて具備させたレバー延長部であ
る。このレバー延長部70,70は前記加圧軸61の上
位に位置しており、給紙カセット50がシート材フィー
ダ30から抜き外されている図11の状態においては、
前述したように斜め上下方向溝孔62の上端側始点位置
に引上げ保持されている加圧軸61の上に乗って受けと
められ、レバー69,69は略水平のやすめ姿勢に保持
され、それよりも下方への回動が阻止される。
【0048】71は前記した前上がりのシート材ガイド
板53の上辺側に配設したシート材搬送部材としてのロ
ーラ(コロ)であり、軸76を中心に回転フリーであ
る。このシート材搬送ローラ71は前記シート材フィー
ダ30側に設けた駆動ローラとしてのシート材搬送ロー
ラ40と対となる従動ローラであり、図1のようにフィ
ーダ30に対して給紙カセット50が十分に挿入装着さ
れるとフィーダ30側のシート材搬送ローラ40に接触
した状態になる。ローラ71は不図示の付勢部材により
ローラ40方向への力を受けていてローラ40に対して
所定の圧力で押圧接触する。
【0049】72(図7)はカセット本体ケース51の
左側壁51bの内側に設けた積載シート材のサイド規制
板であり下面はカセット本体底部51eに挿入され、上
面は本体ケース51の左側壁51bの差込み部に挿入さ
れてシート材積載枚数の多少に拘らずシート材積載スペ
ースの寸法を安定して保つよう位置決めされている。7
3はそのサイド押えを積載シート材の側面へ適度に押圧
する付勢ばねである。
【0050】付勢ばね73のシート材Pへの押圧力は
(110±30)gでありこの範囲より押圧力が弱い
と、サイド規制の位置決めができず給送時にシート材P
が斜行等の不具合があり、また押圧力が強いと中板56
の揺動時に負荷となり適正給紙圧が出ず給紙不良とな
る。また給紙不良までいかずともシート材端面が押圧力
により折れ、傷などの発生がある。
【0051】給紙カセット50内へのシート材Pの積載
収納はカセット50を後述するようにフィーダ30から
抜き外して本体ケース51の上面開口から行う。カセッ
ト50はフィーダ30から抜き外された図11の状態に
おいては圧縮コイルばね65aの加圧力と釣り合った状
態にある。また分離爪66,66は、それを設けたレバ
ー69,69の延長部70,70が斜め上下方向溝孔6
2の上端側始点位置に引上げ保持されている加圧軸61
の上に乗って受けとめられていてレバー69,69が略
水平のやすめ姿勢に保持されていてそれよりも下方への
回動が阻止されているので、本体ケース51内の上面開
口寄りの上位に保持されている。従って、カセット本体
ケース51内へのシート材Pの収納の際には、シート材
Pを中板56に載せるとシート材Pが自重で中板56を
圧縮コイルばね65aの加圧力に抗して押し下げるため
中板56を手で押し下げてシート材Pを収納する必要が
なくシート材Pの積載収納操作を容易迅速に行うことが
できる。なお、前述図24の従来例カセットの場合は分
離爪103はばね101で常時上方へ回動付勢された中
板100の先端辺或は該中板上のシート材Pの先端辺側
で最上位に押し上げられた状態で安定している。従って
本体ケース(不図示)内へのシート材Pの積載補給は中
板100を持上げ付勢ばね101に抗して押し下げなが
ら且つ補給シート材Pの先端辺を分離爪103からかわ
しながら行うもので、シート材Pのカセット内への補給
操作性が悪い欠点があった。本例のカセット50は上述
のようにこの点の改善がなされている。
【0052】また、フィーダ30に対する給紙カセット
50は本例で説明している給紙カセット50(最大積載
量500枚)の他に最大積載量が例えば200枚以下、
または250枚等のカセットもフィーダ部に何等かの手
を加えること無く装着できるようになっている。これは
通常装置に対する給紙カセット50は最大記録紙サイズ
が、例えばB4の時B4,A4,B5タテ、B5ヨコ、
A5ヨコ等6種類にもなり、またそのシート材Pの積載
量はユーザーの使用頻度の多少に拘らず、いずれも25
0枚、200枚であった。本発明のフィーダ部には、最
大積載量の異なる複数種類のカセットを装着できるの
で、使用頻度の多いシート材Pは大容量の給紙カセット
50を使用し、使用頻度の少ないシート材Pは小容量の
給紙カセット50で済むよう改善がされている。
【0053】フィーダ30に対する給紙カセット50の
装着は、フィーダ30の上面板31の下面、設置台Cの
上面、左右の台座31L,31Rの内側面で構成される
給紙カセット収納空間33(図5)に対してフィーダ3
0の正面からカセット50の後面壁51d側を先にし
て、且つカセット左右側の外方張出し細長フランジ55
L,55Rをそれぞれフィーダ左右の台座31L,31
Rの内面に長手に沿って設けてある前後方向案内溝4
3,43に嵌入係合させて押し込む(図1矢示X方
向)。
【0054】カセット50を十分に押し込むと、カセッ
ト前面側の把手部52の左右側張出し突起52a,52
aの裏側が、フィーダ30側の上記案内溝43,43の
先端部43a,43a(図3、図6)に突き当ってそれ
以上のカセット50の押し込み移動が阻止され、カセッ
ト50がフィーダ30に対して正規の押し込み位置に装
着状態になる。また給紙カセット50と最大積載量の違
うカセットを装着するときも、給紙カセットの収納空間
33(図5)に対してフィーダ30の正面からカセット
の後面壁側を先にして、且つカセット左右側の外方張出
し細長フランジ55L,55Rをそれぞれフィーダ左右
の台座31L,31Rの内面に長手に沿って設けてある
前後左右方向案内溝43,43に嵌入係合させて押し込
む(図1矢印X方向)給紙カセット50と同一の操作方
法で正規の押し込み位置に装着できる。この装着状態に
おいてカセット50の前面は図1のようにファクシミリ
Bの左側面とほぼ同一となりファクシミリBの左側面か
らの出っ張りはなく、デザイン上の見苦しさは全くな
い。また給紙カセット50と最大積載量の違うカセット
を装着しても、カセット収納空間33に隙間ができるだ
けでデザイン上の見苦しさは全くない。
【0055】フィーダ30に対するカセット50の挿入
可能距離L1(図1)をフィーダ30のカセット装着方
向寸法L2よりも大きくしてあり、前後方向の長さ寸法
がL2よりも大きなカセット50´も挿入装着して使用
することが可能であり、この場合には該カセット50´
がフィーダ30に対して正規に装着された状態において
該カセット50´の挿入先端側がフィーダ30の後面側
から図1の2点鎖線示のように突き出てフィーダ30に
後部または本体装置であるファクシミリBの右側面側の
出っ張りL4を生じた状態になるけれど、外観体裁はよ
いものとなる。
【0056】フィーダ30の上面板31側に配設したシ
ート材給送ローラ37は前述したように欠円形ローラ
(D形カットローラ)であり、常時は欠円側37aが下
向きの回転角姿勢で回転停止状態にありカセット50を
上記のようにフィーダ30内に押し込み移動操作したと
きカセット本体ケース51の後面壁51dの上辺は上記
シート材給送ローラ37の下向き欠円側37aの下を通
過して該ローラ37と干渉しない。
【0057】また、カセット50がフィーダ30に対し
て十分に押し込み移動されて正規に装着されるに至る直
前時点までは中板56は加圧レバー59による持ち上げ
回動力を受けずカセット本体ケース51の底板51e上
に図11のように倒れ込んだ姿勢のままに保持され、該
中板56上の積載シート材Pは本体ケース51内で圧縮
コイルばね65aの加圧力と釣り合って収まっている。
そのためフィーダ30内に対するカセット50の押し込
み移動過程ではカセット本体ケース51内の収納積載シ
ート材Pの最上位シート材の上面は前記シート材給送ロ
ーラ37の下向き欠円側37aから下方に十分に離間し
た関係にあり、カセット50側の積載シート材Pの最上
位のシートの上面とフィーダ30側の給送ローラ37と
の干渉はない。
【0058】つまり、フィーダ30側の給送ローラ37
を欠円形ローラにし、その欠円側37aを常時は下向き
とした回転角姿勢で回転停止状態に保たせることによ
り、フィーダ上面板31の下面、設置台Cの上面、左右
の台座31L,31Rの内側面で構成される給紙カセッ
ト収納空間33についてその高さ寸法を大きくすること
ができ、それだけカセット50のシート材積載収納容量
を増加させることが可能となる。
【0059】カセット50がフィーダ30に対して十分
に押し込み移動されて正規に装着される直前時点でカセ
ット50に左右側壁51b,51cから外方に突出して
いる加圧軸61の左右両端部61L,61Rがそれぞれ
フィーダ30の左右台座31L,31Rの内面側に設け
たカム溝45a,45a,45b,45bに係合し、引
き続くカセット50の押し込み移動力で加圧軸61の左
右両端部61L,61Rがカム溝45a,45a,45
b,45bにより下方へ押圧力を受け、加圧軸61がそ
れを係合させてある斜め上下方向溝孔62に沿って上端
側始点から下端側終点へ下降動していく。この加圧軸6
1の下降動に伴い引っ張りコイルばね63を介して加圧
レバー59が支軸59aを中心に反時計方向へ回動さ
せ、レバー59の水平腕59bが起き上がり方向に回動
して該腕59bによりシート材Pが積載されている中板
56が後辺部56aを支点として先端辺側が持ち上げら
れ前上がり傾斜姿勢に回動していく。
【0060】そして、カセット50を十分に押し込み移
動したカセット装着完了時点で加圧軸61がそれぞれを
係合させてある斜め上下方向溝孔62の下端側終点に至
り、その左右両端部61L,61Rがカム溝45a,4
5a,45b,45bの下位終端45c,45c,45
d,45d(図6)でホルードされて戻り止めされる。
その時、第2の加圧部材としての圧縮コイルばね65a
は、中板56が後辺部56aを支点として先端辺側が持
ち上げられるのに連動し、圧縮コイルばね65aが復元
する方向(加圧力が減衰する方向)に作用する。なお、
この圧縮コイルばね65aの加圧力によりカセット装着
時の、押し込み力を低減することができる。
【0061】一方、レバー69,69はその延長部7
0,70を受け止めている加圧軸61が上記のように溝
孔62に沿って下降動していくことにより、その下降初
期において支軸67,67を中心に反時計方向へ下降回
動するけれども、該加圧軸61の下降に伴う中板56の
先端辺側の持ち上げ回動で逆に上昇していく積載シート
材Pの先端辺側隅角部に分離爪66,66が受け止めら
れて、それ以後の下降回動は阻止され、加圧軸61は引
き続く下降動でレバー延長部70,70と縁が切れる。
分離爪66,66はレバー延長部70,70が加圧軸6
1と縁が切れることにより自重で積載シート材Pの先端
辺側隅角部に乗かった状態となり、シート材1枚宛分離
爪として機能する状態となる(図12)。
【0062】カセット50側のシート材搬送ローラ71
はカセット50がフィーダ30に対して装着完了した状
態においてフィーダ30側のシート材搬送ローラ40の
前面に接触した状態(図1、図13)になる。
【0063】図1のシート材給送装置Aはフィーダ30
に対してカセット50が完全に装着された時点における
上述各部材の姿勢・位置状態を示している。
【0064】この状態において、本体装置としてのファ
クシミリB側のコンソール部でシート材給送装置Aを使
用するモードが選択され、ファクシミリBの制御回路に
画像形成スタート信号が入力されると、それに伴いギヤ
トレインG1〜G3が回転状態となる。シート材給送ロ
ーラ37及びシート材搬送ローラ40はばねクラッチ4
2及びギヤG2と連動しているばねクラッチがクラッチ
−オフの状態に保たれていることにより非回転状態に保
たれている。その後、シート材給送スタート信号に基づ
いてファクシミリB側の制御回路からフィーダ30側の
電磁ソレノイドプランジャ42aに一時的に通電がなさ
れることにより、1回転ばねクラッチ42がクラッチ−
オンとなり、シート材給送ローラ37が図1上時計方向
に1回転駆動される。この給送ローラ37の円弧側37
bが中板56上の積載収納シート材Pの最上位シート材
の上面に作用して該最上位シート材にフィーダ30に対
するカセット50の装着方向Xとは逆方向への送り力が
かかり、該最上位シート材が分離爪66,66により1
枚分離されてカセット50の前面壁51a方向へ繰り出
される。
【0065】該繰り出されたシート材Pの先端辺は前上
がりガイド板53に案内されてシート材給送ローラ対4
0,71のニップ部に下側から導入されてくわえ込まれ
て一時停止後、電磁ソレノイドプランジャ42cに通電
がなされることにより上方へ搬送され、ファクシミリB
底板の給送シート材受入れ口75からファクシミリB内
へ給送される。ファクシミリB内に給送されたシート材
Pはガイド板75aを通ってファクシミリB側の給送ロ
ーラ13aと搬送ローラ13cとのニップ部にくわえ込
まれて転写部12fに給送される。ファクシミリB側の
作像動作は前述したマルチフィードトレイ16からのシ
ート材給送モードの場合と同様である。
【0066】かくして、フィーダ30側のシート材給送
ローラ37の1回転駆動がなされる毎にフィーダ30に
装着されているカセット50内の積載収納シート材Pが
1枚宛ファクシミリB側へ給送され、その給送シート材
Pに対する画像形成が順次に実行される。
【0067】カセット50内の積載収納シート材Pの消
費減少に伴い、中板56は加圧レバー59が引っ張りコ
イルばね63のチャージ力で逐次に反時計方向に回動し
ていくことにより逐次に持ち上げ回動される。しかし、
給紙カセット本体ケース51両端2箇所の加圧レバー5
9が支軸59aを中心に反時計方向に回動されると中板
56が後端部56aを回動支点に上方へ持ち上げ回動揺
動されると、従来250枚容量の給紙カセットでは給紙
圧が1枚目〜250枚目で(300g〜400g)であ
ったが、500枚容量の給紙カセットで給紙圧を測定す
ると、図14のようになってしまい1枚目300g、2
50枚目730g、500枚目300gと中央山高の給
紙圧分布となってしまい安定した給紙圧を得ることがで
きず厚紙、薄紙等のシート材を使用すると給紙不良、斜
行、重送などの現象が発生してしまうものであった。
【0068】そこで、安定した給紙圧を得るため本発明
では、第1の加圧部材としての引っ張りコイルばね63
を本体ケース51の両端2か所と、さらに本体ケース5
1内に第2の加圧部材として圧縮コイルばね65aを2
か所設定した。本体ケース51の両端部の引っ張りコイ
ルばね63は、従来の250枚収納カセットと同様な設
定とし、これに本体ケース51内両端の第2の加圧部材
65aを加え、つまり、加圧部材を2分割(引っ張りば
ね2本→引っ張りばね2本、圧縮ばね2本)し、加圧部
材としてのばね圧を分散させる構造としたところ、図1
5に示すように給紙圧の分布は従来の250枚収納カセ
ットと同様の分布を示し、給紙圧として300〜500
gの一定のレベルに給紙圧を維持する構成とすることが
できた。
【0069】また、給紙カセット50内の積載収納シー
ト材Pの消費減少に伴い、中板56は加圧レバー59が
引っ張りコイルばね63,65のチャージ力で逐次に反
時計方向に回動していくことにより逐次に持ち上げ回動
されると図22(a) のL3の寸法が変化する(シート材
が減少するほどL3の寸法が長くなる(図22(b) )。
シート積載台が大容量のペーパーデッキのように水平移
動するものならばL3の寸法はシート材積載の多少にか
かわらず変化しないが、カセット方式のものはカセット
の着脱等を考慮してできるだけ薄くしてあり、そのスペ
ースにシート積載台を水平移動する機構を収納するのは
不可能であるため、通常シート積載台は中板と呼ばれ、
後辺部を回転支点に上下方向に回動揺動されるものが使
用されている。シート材の積載量が従来の250枚以下
のカセットの場合L3の変化量は給紙性能に影響されな
いが500枚のシート材積載になると250枚カセット
の倍の回転角となるためL3の寸法変化が給紙性能にも
ろに影響する。即ち、シート材の積載枚数が少なくなる
とシート材が滑り落ち給紙方向先端辺の左右側隅角部の
上面に係合させた左右一対の分離爪66のかかり量が減
少してしまい給紙ローラ37の回転に伴い最上部シート
材について分離爪66と給紙ローラ37との間の分離爪
66寄り部分にシート材の腰の強さに抗してたわみルー
プができるわけであるが、シート材への分離爪66の拘
束が不十分であるためたわみループがうまくできず分離
不良となる。
【0070】そこで、中板56の回動に伴い中板56と
連結した後端規制板57の位置を図16のように水平に
揺動させ、なおかつ後端規制板57の形状を中板56の
回動弧の軌跡と同一の形状にすることによりL3の寸法
をシート材の積載量の多少に拘らず一定にすることによ
り、シート材への分離爪66の拘束を常時一定に保つよ
うになっている。また、L3の寸法を一定に保つ別の方
法としては、図17のように給紙カセット本体ケース5
1の後端部に後端規制板57の回動支点を設け後端規制
板57を揺動可能とし、後端規制板57の他端部を中板
56の後端部と連結させる。中板56が後端部56aを
回動支点に上下回動揺動するとき、中板56と連結され
た後端規制板57も給紙カセット本体ケース51の後端
部の回動支点を中心に回動揺動され、シート材積載量の
多少に拘らず中板56と後端規制板57の関係は常に9
0°±10°と一定にすることができ、シート材への分
離爪66の拘束を一定に保つことができる。
【0071】また、更にL3の寸法を一定に保つ方法と
しては図示しないが中板56の後端部56aの回転支点
に上下回動揺動する回転角と分離爪66が積載シート給
送方向先端に係合し、支軸67を中心に上下回動揺動す
る回転角の関係を従来の250枚カセットの場合は中板
56の回転角が小さいため分離爪66の回転角と中板5
6の回転角は1:1であったが、500枚カセットにす
ると中板56の回転角が大きいため分離爪66の回転角
の方を大きくすることによりL3の寸法を一定に保つよ
う回転角を設定することによりシート材への分離爪66
の拘束を一定に保つことができる。
【0072】また、中板56先端部の角度は図11、図
12のように5°〜7°下向きに曲げを入れている。こ
れは、1枚目〜500枚目までシート材を給送するとき
本体ケース51のガイド板53に対してシート材を常に
一定位置で給送するためである。給送位置が1枚目〜5
00枚目の間でばらつくとシート材がガイド板53の上
辺側に配設したシート材搬送部材としてのローラ71と
対となるフィーダ30側に設けた駆動ローラとしてのシ
ート材搬送ローラ40とのニップにシート材を案内でき
ず給紙不良となるためである。
【0073】また、図18(a) 、図18(b) のように給
紙カセット本体ケース51のシート材積載量により中板
56の先端角度を変位させることによりシート材を給送
するとき、シート材ガイド板53に対して常に一定位置
で給送することができる。方法としては、図19(a) の
ように中板56を2分割とし、中板56本体側は従来通
り0.8〜1.2mmの冷間圧延鋼板(SPCC−S
D)、中板先端部56bをばね用ステンレス鋼帯(SU
S27CS1,SUS27CS3等)で構成する。また
は図19(b) のように、中板先端部56bを中板56本
体と同じ0.8〜1.2mmの冷間圧延鋼板(SPCC
−SD)で構成し、中板56本体と中板先端部56bを
軸で連結し、中板先端部56bは回転可能な状態とし元
の位置(シート材0枚時)に復帰できるようばね部材で
加圧する。または、図示しないが中板56全体をモール
ドで成形し、中板56と中板先端部56bの接合部を極
薄としてヒンジとし樹脂の弾性力を利用する方法であ
る。実験によるとシート材を給紙カセット本体ケース5
1に積載したときの中板先端部56bに加わる荷重は1
00枚で100g、200枚で200g、300枚で3
00g、400枚で400g、500枚で500g前後
であった。この値に対してばね材の板厚、ばね部材の加
圧力、ヒンジ部の肉厚を設定することにより給紙カセッ
ト50のシート材ガイド板53に対して積載量の多少に
拘らず、常に一定位置で給送することができる。
【0074】また、カセット材先端突き当て壁51fの
形状も従来の250枚等のカセットのような構造ではな
く、中板56の回動弧の軌跡と同一の形状となっている
(図16、図17)。従来250枚カセットではシート
材の積載高さは標準紙(坪量64g/平方メートル紙)
で25mmであり、中板後端部の回転支点56aは通常
最大積載量の半分、つまり25/2mmとしている。こ
れは前記後端規制板57のところで説明したL3の寸法
変化を積載量の多少に拘らず最小にするためであり、こ
の状態にすることにより中板56の回転角と給紙カセッ
ト51のシート材先端突き当て壁51fは給送に影響し
ない。しかし、上記内容を500枚カセットにあてはめ
て設計するとシート材の積載高さは標準紙(坪量64g
/平方メートル紙)で50mmであり、中板56の回転
角は250枚時の倍の回転角となり給紙カセット本体ケ
ース51内のシート材収納スペースを設計するときシー
ト材のJIS規格は長さ±1mmであるため、例えばA
4カセットの場合297mm+1mm=298mmを公
称寸法として設計するために、L3の寸法変化を最小に
しようとすると、シート材の250枚近傍が給紙カセッ
ト本体ケース51のシート材先端突き当て壁51fと干
渉してしまい、加圧レバー59が支軸59aを中心に反
時計方向に回動し、中板56が後辺部56aを回転支点
にして上方に持ち上げられるときの妨げとなり、適正給
紙圧が出ず(中板56が正規の位置まで上がらない)給
紙不良となっていた。そこで本発明では中板56の回動
弧の軌跡と給紙カセット本体ケース51内のシート材先
端突き当て壁51fを同一にすることにより、中板56
回動時のシート材とカセット本体ケース51のシート材
先端突き当て壁51fの干渉を無くし、またL3の寸法
変化も最小に抑えられ、適正な給紙圧を確保することが
できる。
【0075】これにより、中板56上の積載シートの最
上位シート材の先端辺側の高さレベルは常に一定レベル
に維持される。
【0076】また、給紙圧に対する影響を極力なくすた
めに、現状機は給紙ローラ37が欠円形のローラ(D形
カットローラ)であり、常時は欠円側37aが下向きの
回転角姿勢で回転停止状態に保持されている(図1、図
6)。中板56はこの状態では給送される位置よりも上
側に位置し、給送ローラ37が回転し積載シート材の最
上位シートが分離、給送されるとき正規の位置まで下げ
られる。シート材の給送時中板56は上下回動を繰返す
ためシート材とカセット50内のシート材先端突き当て
壁51fが微妙に接触する。また、500枚のシート材
を1度に給紙カセット本体ケース51にオペレータがセ
ットするのは困難であり、200枚とか250枚とか分
割して積載されるためシート材積載時の先端部は微妙に
バラツキを持っている。また、シート材定型カット時の
ばらつきはJIS規格により±1mmであり、シート材
の先端部は微妙にばらつく。500枚カセットでは最小
限のスペースでシート材の加圧機構を配置し、加圧力も
250枚カセットよりは精度が必要であるために加圧力
に対する摺動抵抗は極力ないほうがよい。
【0077】本発明ではシート材の先端部が微妙にばら
つき、そのシート材の先端部とカセット本体ケース51
のシート材先端突き当て壁51fが干渉しても給紙圧に
対する影響を避けるため給紙カセット本体ケース51を
樹脂成形時、シート材先端突き当て壁51fを鏡面仕上
げ(#2000の紙やすりで仕上げたもの)する。また
は、シート材先端突き当て壁51fに四フッ化樹脂など
の低摩擦樹脂材料を焼付けコーティング、またはシート
材を貼り付ける。あるいは、カセット本体ケース51を
四フッ化樹脂材料で成形することにより、シート材とシ
ート材先端突き当て壁51fとの摺動抵抗を極力なく
す。またカセット本体ケース51の右側壁51cもシー
ト材先端突き当て壁51fと同一のことがいえるため
(右側壁51cはシート材給送時の基準面であるためシ
ート材が直接さわる)、給紙カセット本体ケース51を
樹脂成形時鏡面仕上げ(#2000の紙やすりで仕上げ
たもの)する。または、四フッ化樹脂などの低摩擦樹脂
材料を焼付けコーティング、またはシート材を貼り付け
る。あるいは、カセット本体ケース51を四フッ化樹脂
材料で成形することによりシート材とカセット本体ケー
ス51の右側壁51cの摺動抵抗を極力なくすことによ
り給紙圧に対する影響はなくなる。
【0078】また、図20、図21は、前述した給紙カ
セット本体ケース51の左側壁51bの内側に設けた積
載シート材サイド規制板72である。従来、250枚カ
セットの積載シート材サイド規制板72はシート材を規
制するフェンスの高さが30mm〜35mm程度であ
り、現在、部品精度でカセット本体底部51eに固定し
ても給紙性能に対する影響はほとんどなかった。しか
し、シート材の積載量が500枚になるとシート材を規
制する積載シート材サイド規制板72の高さが65mm
〜70mmになり、従来と同じ方法では積載シート材サ
イド規制板72の上面と下面を同一の寸法にすることは
できない(下面に対して上面側は開いてしまう、または
閉じてしまうのいずれかになってしまう)。
【0079】また、給送時シート材の積載量の多少に拘
らず積載シート材の最上位から給送されるため、従来の
取付方法では寸法精度の最悪部分(積載シート材サイド
規制板72上面)から給送されるため給紙性能(斜行
等)に影響があった。
【0080】そこで本発明では、積載シート材サイド規
制板72の取付は部品精度に頼らず図20、図21のよ
うに下面はカセット本体底部51eに挿入して締付けネ
ジで固定し、上面は給紙カセット本体左側壁51bに差
込み部を設けて引っ掛け爪を挿入し固定することによ
り、積載シート材サイド規制板72の上面、下面の寸法
を安定して保つよう位置決めされている。
【0081】また、積載シート材サイド規制板72に取
付けられて積載シート材の側面へ適度に押し圧する付勢
ばね73も積載シート材サイド規制板72の取付精度に
影響されず、シート材への押し圧力(110±30)g
の規格値を満足でき、前記記載の給送時のシート材の斜
行、シート材端面押しすぎにより折れ、傷等の発生はな
く給紙性能は格段に良くなる。
【0082】また、付勢ばね73のシート材当接面にも
四フッ化樹脂などの低摩擦樹脂材料を焼付けコーティン
グまたは、シート材を貼り付ける、または付勢ばね73
自体を四フッ化樹脂材料で成形することによりシート材
との摺動抵抗をなくすことができる。
【0083】また、給紙カセット本体ケース51の積載
シート給送方向先端に係合する左右一対のシート材1枚
宛分離爪66は本体ケース51内の左右両端部にそれぞ
れ支軸67を中心に上下揺動自在に設けたレバー69の
先端部に具備させてある。この左右一対の分離爪66は
それぞれカセット本体ケース51内の中板56上に積載
収納されたシート材の最上位シートの先端辺側左右隅角
部の上面に自重で乗って係合しており、その目的は、給
紙ローラ37がシート材給送方向に回転駆動されると積
載シート材Pの最上部のシート材P1は前進しようとす
るが、その先端左右の隅角部が分離爪66で受けとめら
れて前方への移動が阻止されている。そのため給紙ロー
ラ37の回転に伴いこの最上部シート材P1について分
離爪66と給紙ローラ37との間の分離爪66寄り部分
にシート材の腰の強さに抗してたわみループができる
(図23参照)。
【0084】このたわみループの大きさがある程度以上
になると、たわみを元に戻そうとする復元力により最上
部シート材P1の分離爪66で押えられている先端辺左
右の隅角部分が分離爪66の下面側から上面側へ自然に
抜け外れて、分離爪66を乗越え1枚だけ分離給送す
る。しかし、昨今環境破壊がクローズアップされ、オフ
ィスで使用されるシート材は従来の上質紙(坪量60〜
90g/平方メートル)に代わり、古紙(新聞紙、コピ
ー紙など)100%または上質紙に古紙50〜70%混
ぜたリサイクルペーパー等が使用されてきつつある。リ
サイクル紙は従来の上質紙に比べ厚紙なのに腰がない、
薄紙なのに腰がある、または表面がかさついており、従
来紙より紙間の摩擦係数が高いなど信頼性がなくなり給
紙不良、重送などの発生する危険性が増すため、本発明
では、カセット本体ケース51内の中板56上に積載収
納されたシート材の上面に自重で乗った状態で分離爪6
6の荷重を20g±6gに設定してある(この荷重より
重いと薄紙または腰のないシート材を給送するとき分離
爪66よりの抜けが悪く、給紙不良となる。またこの荷
重より軽いと厚紙または腰のあるシート材を給送する
と、分離爪66よりの抜けが早くなりタイミング不良、
重送などになる)。この荷重領域ではリサイクルペーパ
ーも問題なく給送できる。また給紙性能を更に安定させ
るため分離爪66のシート材接触面に四フッ化樹脂など
の低摩擦樹脂材料を焼付けコーティングするのもシート
材の抜けが良くなり効果がある。
【0085】上記記載の内容を実施することにより厚
紙、薄紙リサイクルペーパーなどのシート材を使用して
も給紙不良、重送などの現象の発生はなく給送可能なシ
ート材の種類を制限したり装置の使用環境を制限する必
要性はなく常に安定した給送性能を維持できる。
【0086】また、カセット50のフィーダ30内から
の取り出しはカセット前面側の把手部52に手指を引っ
掛けて図1矢示Yのようにカセット装着方向Xとは逆方
向に引っ張り移動させてフィーダ30内から抜き外す。
【0087】このカセット50の抜き出し移動過程の初
期において、フィーダ30の左右台座31L,31Rの
内面側のカム溝45a,45a,45b,45bに対す
るカセット50側の加圧軸61の左右両端部61L,6
1Rの係合が外れて、加圧軸61がフリーとなり、その
ために加圧レバー59の反時計方向への回動付勢力がな
くなり、該レバー59は中板56及びその上の積載シー
ト材Pの重量で時計方向に回動して中板56が図11図
示のようにカセット本体ケース51の底板面に倒れ込ん
だ状態に戻る。また加圧軸61もそれを係合させている
斜め上下方向溝孔62の上端側始点位置に引き上げ保持
された状態に戻る。分離爪レバー69,69はその延長
部70,70が上記溝孔62の上端側始点位置に復帰し
た加圧軸61上に乗って受け止められて水平姿勢のやす
め位置に保持される。情報の多様化に伴いシート材の使
用頻度が増大し、従来の給紙カセットより積載枚数の多
いカセットが市場より望まれ、それにより記録紙の補給
という煩わしさは解消されたが、シート材積載枚数の増
大によりカセットを本体装置より着脱するとき、操作性
が従来の給紙カセットより劣るという欠点があった。従
来の給紙カセット(250枚)と本発明の給紙カセット
(500枚)を比べてみると、シート材標準紙(坪量6
4g/平方メートル)1枚あたり4.5g 250枚時:4.5g/枚×250枚=1.13kg 500枚時:4.5g/枚×500枚=2.25kg であり、給紙カセットの重さ(シート材+カセットの重
さ)は、 250枚時:2.2kg 500枚時:3.8kg となる。また、給紙性能を維持するための加圧力は、 250枚カセット:1.5kgf〜2.0kgf 500枚カセット:5.0kgf〜6.0kgf となり、同一のフィーダ部に250枚のカセットと50
0枚のカセットを装着して着脱力を測定すると、 250枚カセット:3.0kgf〜3.5kgf 500枚カセット:6.5kgf〜7.0kgf と従来の給紙カセットの2倍に着脱力となってしまう。
そこで本発明では、着脱力を重くしている原因として、 1.給紙カセット50の500枚積載時の荷重 2.給紙カセット50をシート材フィーダ30へ装着時
のカセット本体左右の細長フランジ55L,55Rとフ
ィーダ部の給紙カセット案内溝43,43の摺動力 3.給紙カセット50の左右側壁51b,51cから外
方に突出している加圧軸61がシート材フィーダ30の
左右台座31L,31Rの内側に設けたカム溝45a,
45a,45b,45bを上端始点から下端終点へ下降
していく時の摺動力(本体ケース51の左右側壁51
b,51cの面にそれぞれ対称的に設けた斜め上下方向
溝孔62を加圧軸61が摺動する負荷)上記3項目に着
目した。
【0088】項目1の500枚積載時の荷重でシート材
Pの重さ2.2kgは物理的な重さであって変えようが
ない。シート材Pの500枚積載時の給紙圧300〜5
00gを維持するため現状では加圧部材の圧力を6.7
kgf必要としている。そこで本発明ではシート材50
0枚積載時の給紙圧300〜500gを維持しさらに着
脱力を従来のシート材250枚積載時と同程度にするた
め、加圧部材を分割することにした。
【0089】つまり、第1の加圧部材としての引っ張り
コイルばね63を本体ケース51の両端2か所に設定
し、この加圧力を従来のシート材250枚積載時の加圧
力と同程度として3.0kgに設定した。さらに、本体
ケース51内に第2の加圧部材としての圧縮コイルばね
65aを2か所設定した。この圧縮コイルばね65aは
第1の加圧部材としての引っ張りコイルばね63が加圧
レバー59を介して中板56を押し上げるのと異なり、
中板56を押し上げる力は1.0kg程度ですむことが
実験の結果判明した。また、2,3の給紙カセット50
着脱時の摺動力を以下に減少できるか実験を行った結果
シート材フィーダの給紙カセット案内溝43,43、給
紙カセットの長手に沿って外方に張出されて設けた細長
フランジ部55L,55R、給紙カセット50の左右側
壁51b,51cにそれぞれ対称的に設けた斜め上下方
向溝孔62の摺動力を減少することにより従来の250
枚給紙カセットの着脱力と同程度になることが理論的に
判明した。そこで、実際に上記の部分を樹脂成形時鏡面
仕上げ(#2000の紙やすりで仕上げたもの)するこ
とにより着脱力は4.5kgf〜5.0kgfまで減少
する。
【0090】更に、四フッ化樹脂などの低摩擦樹脂材料
を焼付けコーティングまたはシート材を貼り付ける、あ
るいは給紙カセット50及びシート材フィーダ30の台
座31L,31Rを四フッ化樹脂材料で成形することに
より着脱力は3.5kgf〜4.0kgfとなり、従来
の250枚給紙カセットと同じ着脱力を達成することが
できた。また、上記低摩擦部材の他に摺動力を減少させ
る方法としてシート材フィーダ30の給紙カセット案内
溝43,43にコロを配置しそのコロの上を給紙カセッ
ト50を摺動させる、また給紙カセット50の左右側壁
51b,51cにそれぞれ対称的に設けた斜め上下方向
溝孔62の中を摺動する加圧軸61に転がり軸受を入れ
て給紙カセット50の斜め上下方向溝孔62との摺動力
を減少させる方法もある。以上のように本実施例のシー
ト材給送装置Aは、ファクシミリ、複写機等の本体装置
Bに対してユーザーが必要に応じてオプショナルに追加
購入しても組合わせて取り付け使用できるように容易に
着脱可能に構成してある。更にフィーダ30のシート材
給送ローラ37は欠円形ローラにしてフィーダ30に対
する給紙カセット50の長いスライドを実現し、本体装
置Bの下部にシート材給送装置Aが全て納まる。フィー
ダ30内に装着したカセット50内の積載シート材の本
体装置Bに対する給送方向が、フィーダ30に対するカ
セット50の装着方向と逆方向であるため、シート材の
ジャム処理についてもカセット50を本体装置Bの左側
面側において着脱操作することにより容易に行え、オペ
レータが本体装置Bの背後に廻り込んで作業する不便さ
が全くない。
【0091】長いストロークを用いフィーダ30及びカ
セット50からなるシート材給送装置Aを本体装置Bの
下部に全て位置させたにも拘らず、シート材のジャム処
理や全ての操作性を装置の左側面側でできるように構成
できたのは、カセット50の長い装置ストロークにも拘
らず、カセット50のフィーダ30に対する装着方向と
逆向きにカセット内シート材を給送するためである。
【0092】また、フィーダ30及びカセット50から
なるシート材給送装置Aを全て本体装置Bの下部に位置
させたので、カセット50に積載収納するシート材Pに
対する高さ方向の寸法を少し変化させるだけで済み、本
体装置Bには全く影響を及ぼさない。即ち、設計的対応
が容易であり、仕様変更に対する拡張性を有する。
【0093】従来のごとくカセット内シート材の繰り出
し搬送方向にカセットを挿入装着する場合にはカセット
の挿入装着ショックで収納シート材の先端部がカセット
先端側から外方へ慣性力で飛び出してしまったり、ある
いは分離爪タイプのカセットの場合は分離爪に強い力が
加わったり変形を生じさせたり、分離爪の動きが悪くな
る等のトラブルを生じることがあったが、カセット内シ
ート材の繰り出し搬送方向とは逆方向にカセットを挿入
装着する場合は上記の慣性力は逆方向となるので上記の
ようなトラブルを生じることがなくなる。
【0094】なお、カセット50側のシート材搬送ロー
ラ71についてもフィーダ30側の同ローラ40と同様
に駆動ローラとすることもできる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ート材フィーダ部にシート材収納部が装着された状態で
は、シートサイズに拘らず、第1の加圧部材及び第2の
加圧部材によって中板を押し上げ、シート材をシート材
給送手段に押し付けることにより所定の給紙力を得るこ
とができる。また、シート材収納部が装着されていない
状態では、第2の加圧部材のみの加圧力により中板を押
し上げることにより、シート材補給の際、中板の押し上
げ力が小さくなるため、シート材の補給を容易、かつ迅
速に行なうことができる。さらに、第1の加圧部材及び
第2の加圧部材によって中板を押し上げて給紙圧を得る
ことにより、シート材収納部をシート材フィーダ部に装
着する際の抵抗となる第1の加圧部材の加圧力を小さく
することができ、これにより大容量のシート材収納部
(500枚カセット)でも、大きな力を必要とすること
なくシート材収納部を装着することができ、操作性を向
上させることができる。また、シート材積載枚数が増加
してもシート材補給時、紙詰り等のトラブル処理時又は
異なるサイズのシート材への交換時の操作性に何等支障
を来すことなくオペレータが操作できる。またさらに、
積載されているシート材の量に拘らず給紙圧が一定のレ
ベル内に維持されるように第1の加圧部材及び第2の加
圧部材の加圧力を設定することにより、安定した給紙を
行うことができる。
【0096】また、使用頻度の多いシート材は、大容量
のシート材収納部で使用し、使用頻度の少ないシート材
は、小容量のシート材収納部で済むためにシート材収納
部の保管場所についても従来のようなスペースをとる必
要性はない。
【0097】また、シート材収納部へのシート材積載量
の多少に拘らず、常に一定条件下(シート材の給送力、
シート材への分離部材の位置及び押え力、シート材への
サイド規制部材の位置及び押え力、シート材へのシート
材収納部の摺動力、シート材への後端規制部材の位置、
シート材収納部からのシート材給送位置)でシート材を
給送することができるのでシート材の材質、シート材の
厚紙、薄紙等種類の制限が必要なくなる、また装置の使
用環境の制限もなくなり自由度を増すことができる。
【0098】また、部品点数が少なくて低コスト化で
き、組立性も向上する。更に、装置の小型化が可能で、
給送装置を組付けた画像形成装置等の本機の小型設計の
自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用されたファクシミリ装置
の縦断面図。
【図2】同じくファクシミリ装置の斜視図。
【図3】シート材フィーダの平面図。
【図4】シート材フィーダの駆動部縦断面図。
【図5】シート材フィーダの正面図。
【図6】シート材フィーダの縦断面図。
【図7】給紙カセットの平面図。
【図8】給紙カセットの正面図。
【図9】給紙カセットの背面図。
【図10】給紙カセットの左側面図。
【図11】給紙カセットの縦断面図。
【図12】給紙カセット内の動作を説明する縦断面図。
【図13】シート材フィーダに給紙カセットが装着され
た状態を示す図。
【図14】シート材積載量と給紙圧の関係を示すグラ
フ。
【図15】シート材積載量と給紙圧の関係を示すグラ
フ。
【図16】後端規制板の動きを示す図。
【図17】後端規制板56の動きを示す図。
【図18】(a) ,(b) は中板先端角度の変化を表す図。
【図19】(a) ,(b) は先端角を可変にした中板先端の
斜視図。
【図20】サイド規制板の取付方法を示した給紙カセッ
トの横断面図。
【図21】サイド規制板の取付方法を示した給紙カセッ
トの斜視図。
【図22】(a) ,(b) はL3の長さ(分離爪とシート材
後端間距離)の変化を示す図。
【図23】シート材を1枚ずつ分離する様子を説明する
図。
【図24】従来例を示す斜視説明図。
【符号の説明】
1 装置本体 2 原稿載置台 3 光学読取系 5 記録系 26 電話機 27 操作パネル 30 シート材フィーダ 37 シート材給送ローラ 40 シート材搬送ローラ 50 給紙カセット(シート材収納部) 56 中板 57 後端規制板 59,60 加圧レバー 61 加圧軸 63 第1の加圧部材 65a 第2の加圧部材 66 分離爪 72 シート材サイド規制板 P シート材 P1 最上位のシート材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−104846(JP,A) 特開 平1−172127(JP,A) 特開 昭58−52125(JP,A) 実開 昭63−180641(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材を給送するシート材給送手段を
    備えるシート材フィーダ部と、該シート材フィーダ部に
    出し入れ可能であり、かつ異なるサイズのシート材を大
    容量収納可能なシート材収納部とを備えるシート材給送
    装置おいて、 前記シート材収納部に上下動可能に設けられ、前記シー
    ト材を積載する中板と、 前記シート材フィーダ部に前記シート材収納部を装着
    るのに応じて、前記中板を上昇させる加圧力を発生する
    第1の加圧部材と、 前記第1の加圧部材により発生した加圧力を前記中板に
    伝達する伝達部材と、 前記シート材収納部のケースの底板と前記中板との間に
    配置された第2の加圧部材と、 を備え、 前記シート材フィーダ部に前記シート材収納が装着さ
    れていない状態では、前記第2の加圧部材の加圧力によ
    り前記中板を押し上げ、前記シート材フィーダ部にシー
    ト材収納部を装着した際には、シートサイズに拘らず前
    記第1の加圧部材の加圧力と、前記第2の加圧部材の加
    圧力とによって前記中板を押し上げ、前記第1の加圧部
    材及び前記第2の加圧部材により前記中板を押し上げた
    ときに、前記中板に積載されたシート材と前記シート材
    給送手段との間の給紙圧がシート材の積載量に拘らず一
    定のレベル内に維持されるように前記第1の加圧部材及
    び前記第2の加圧部材の加圧力を設定したことを特徴と
    するシート材給送装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の加圧部材を引っ張りコイルば
    ねとし、前記第2の加圧部材を圧縮コイルばねとしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のシート材給送装置。
  3. 【請求項3】 前記シート材フィーダ部にカム面を形成
    する一方、前記シート材収納部に前記引っ張りコイルば
    に連結した加圧力チャージ部材を配設し、前記シート
    材収納部を前記シート材フィーダ部に装着したときに、
    前記加圧力チャージ部材が前記カム面に係合移動して前
    引っ張りコイルばねを作動し、前記伝達部材を介して
    前記中板を上昇させることを特徴とする請求項2積載の
    シート材給送装置。
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