JP3044310B2 - 吸着剤および極性有機化合物の除去法 - Google Patents

吸着剤および極性有機化合物の除去法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アルコール類,ケトン類,脂肪酸類などの
極性有機化合物の、とくにその高濃度の蒸気回収に有用
な吸着剤およびその使用法に関するものである。
[従来の技術] 特定フロンによる成層圏オゾン層破壊およびこれに起
因する有害紫外線の増加が人体や生態系に与える悪影響
および温室効果による地球温暖化が問題視され、これに
対する対策の実行が急がれている。特に、精密洗浄で広
く使用されている特定フロンの代替物質が検討されてい
る。その代替物質として、エタノールやイソプロパノー
ルは、人体に対する毒性が比較的小さく、生分解性にす
ぐれており、環境汚染のおそれが少ない有機化合物であ
り、精密洗浄分野での利用が期待されている。また、ケ
トン系の有機溶剤は、磁気記録材料の塗工用溶剤として
その使用量が増加している。さらに、メタノールを燃料
として走る自動車は、窒素酸化物および一酸化炭素の発
生量がガソリンを燃料とした自動車の1/4〜1/3と少なく
注目されている。
このように、これら極性有機化合物はその使用量が急
激に増加すことが予想される。しかし、これらアルコー
ル類やケトン類なども地球環境や人体にたいして無害な
わけではなく、大量に排出されれば光化学大気汚染や臭
気公害の原因物資となる。したがって、これら極性有機
化合物に対する対策を早期に確立しておかなければなら
ない。とくに、小規模な洗浄浴や貯槽に取り付ける蒸散
防止装置の開発は急務である。
これまで、極性有機化合物の回収には他の有機有機化
合物の場合と同様に活性炭が広く使用されてきた。最近
は、新しい吸着剤として疎水性を高めたゼオライトも有
機化合物の吸着に使用されている(特公表 60−501495
号)。
[発明が解決しようとする課題] しかし、活性炭や疎水性ゼオライトは、もっぱら低濃
度の排ガス浄化に使用されており、高濃度域での吸脱着
性能についてはほとんど注意が払われていない。特に、
活性炭や凡用のゼオライトなどは吸着量そのものはかな
り大きいものの、一旦吸着された有機化合物の脱離には
100〜200℃の高温を必要とする。
本発明は、このように従来除去処理の対象とされてい
なかった高濃度域の、たとえば飽和蒸気圧に対する相対
圧1〜1/10の濃度域で吸着された極性有機化合物をも、
吸着剤層に外気を導入しただけで、すなわち吸着された
有機化合物の分圧を下げるだげで容易に吸着剤から脱離
することができる吸着剤およびその使用法の提供を目的
とするものである。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明は、25℃における蒸気圧5mmHg以下の親水性有
機化合物が担持され、SiO2/Al2O3モル比5以上のゼオラ
イトからなる、吸着剤、および極性有機化合物を含む気
体を該吸着剤と接触させることによる極性有機化合物蒸
気の除去法、を要旨とするものである。
担持する親水性有機化合物は吸脱着操作の過程で吸着
剤から容易に脱離しないもの、すなわち、25℃における
蒸気圧が5mmHg以下のものでなければならない。また、
該化合物としては、水に対する溶解度の高いものほどそ
の担持量が少なくても大きな吸脱着性能が期待でき、25
℃における水に対して10wt%以上の溶解度を示すものが
よく、とくに水と自由に混合する親水性有機化合物がも
っとも望ましい。さらに、好適には、2つ以上の官能基
を有する有機化合物が使用される。このような親水性有
機化合物として、1,2−プロパンジオール,1,3−プロパ
ンジオール,グリセリン,2−ブトキシエタノール,ジエ
チレングリコール,ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル,ト
リエチレングリコール,ジアセトンアルコール等を挙げ
ることができる。
親水性有機化合物の最適な担持量は、親水性有機化合
物の種類、担持させる吸着剤の種類などによって異なる
が、通常吸着剤100重量部あたり1重量部未満の担持量
では、親水性有機化合物の顕著な担持効果は認められ
ず、50重量部以上の担持量では、極性有機化合物の凝縮
により、担持した親水性有機化合物の一部が流出してし
まい好ましくない。したがって、吸着剤100重量部あた
り2〜200重量部の担持量が好適である。
親水性有機化合物を担持させる吸着剤としてはSiO2/A
l2O3モル比5以上のゼオライトの吸着剤を使用すること
ができる。A型ゼオライト,X型ゼオライト等のようにに
SiO2/Al2O3モル比5未満のゼオライトは初期の吸脱着量
は大きいが、吸脱着を繰り返すうちに、有効な吸脱着量
は次第に低下する。これは、担体である吸着剤が担持さ
せた親水性有機化合物よりも極性有機化合物に対して強
い吸着力を持ち、吸着剤表面で親水性有機化合物と極性
有機化合物が置換する為だと考えられる。したがって、
SiO2/Al2O3モル比5以上のゼオライトを使用する。
親水性有機化合物を吸着剤に担持する方法としては、
親水性有機化合物蒸気を吸着剤を充填したカラムに流通
させる、親水性有機化合物を吸着剤に噴霧する、水など
を希釈剤として使用し乾燥させる等の方法を採用するこ
とができる。いずれの手段を使用しても最終的に吸着剤
に対して均一に所定量の親水性有機化合物を担持できる
方法であれば、本発明の吸着剤を得ることができる。
本発明の吸着剤の好ましい使用方法は、極性有機化合
物蒸気を吸着剤を充填した固定床に導き、極性有機化合
物の吸着を行い、破過が観測された時点で回収を止め、
外気を吸着剤床に導き脱離再生を行うものである。この
際、吸着剤当たりの吸脱着量を大きくするために、付加
的な操作として、加熱や冷却、加圧や減圧またはそれら
の併用操作をおこなうことも有効である。また、さらに
吸着剤を流動させ吸着と再生操作を連続的におこなうこ
とによってシステムの設置面積を小さくすることもでき
る。
[発明の効果] 本発明によれば、以上述べたように、極性有機化合物
の高濃度領域における吸脱着性能を高くすることができ
る。これにより、従来困難であった極性有機化合物(ア
ルコール類、ケトン類、脂肪酸類など)蒸気の捕集が簡
単な構造の蒸散防止装置において可能になった。
[実施例] 以下に、本発明の実施例を説明する。
実施例1、比較例1 SiO2/Al2O3モル比10の合成モルデナイト(Naタイプ)
を10wt%含有する直径1.5mmの円柱状吸着剤ZM600、比較
例1)およびZM600にこれ100重量部あたり5重量部のグ
リセリンを担持させてえたもの(ZM600GL、実施例1)
によるメタノールの吸脱着試験を行なった。グリセリン
の担持およびメタノールに対する吸脱着試験は以下の方
法で行った(以下の例においても、同じ)。
それぞれの結果を表1に示す。
<担持方法> 担体となる吸着剤30gを秤取し、直径9cmのシャーレに
分け取った。吸着剤に担持するグリセリンの1.5gを100m
lのビーカーに秤取り、40mlの純水を加え、グリセリン
を完全に溶解させた。このグリセリン水溶液をシャーレ
の吸着剤に注ぎ、120℃の温度にセットした乾燥器で4
時間乾燥させた。グリセリンを担持した吸着剤はデシケ
ータ中で冷却させ、吸脱着量測定用のサンプルとした。
<吸脱着試験方法> 吸着試験は、図1の真空デシケータで行なった。内径
18cmの真空デシケータにはあらかじめメタノールを張り
込んでおく。45mmのシャーレの蓋込みの空重量(A)を
測定し、サンプル約5gを入れ精秤(B)し、真空デシケ
ータにセットする。真空デシケータは真空ポンプでメタ
ノールの飽和蒸気圧まで減圧にし、30℃に保持したイン
キュベーターに放置した。22時間後、真空デシケータの
減圧をとき、手早くシャーレーに蓋をし、そのまま重量
(C)を測定する。
脱離試験は30℃に保持したインキュベーター内に図2
の器具をセットし行なった。まず、吸着試験を終えたサ
ンプルを脱離用のデシケータにセットする。脱離用空気
の流量は4l/minにセットし、そのうち0.4l/minはメタノ
ールを入れた3個の600ml三角フラスコに通過させ、混
合器で残り空気と再び混合し、脱離用ガスとしてデシケ
ータに流した。脱離操作を1時間行った後、手早くシャ
ーレに蓋をし、重量(D)を測定した。吸着剤の吸脱着
量(g/100cc)は、次式によって計算した。ここで、V
は吸着剤のかさ比重(g/cc)である。
吸脱着量={(C−D)V/(B−A)}×100 1回目の吸脱着操作を終えたサンプルは、再びメタノ
ールを張り込んだ真空デシケータにセットし、メタノー
ルの吸着及び脱離試験を行い、同様にして2回目および
3回目の吸脱着量を求める。吸脱着試験の2回目と3回
目の吸脱着を平均し有効吸着量(g/100cc)とした。
実施例2〜3、比較例2〜4 担体となる吸着剤として、下記のZY390、BM690を使用
した。ZY390は、SiO2/Al2O3モル比500のY型ゼオライト
(Hタイプ)を80wt%含有する直径1.5mmの円柱状吸着
剤である。BM690は、バインダーレスタイプのモルデナ
イト型ゼオライト(Hタイプ)で、そのSiO2/Al2O3モル
比は、110である。この吸着剤は直径は1.8mmの円柱状で
あった。
これらの吸着剤それぞれに、実施例1と同様の方法で
これら100重量部あたり5重量部のグリセリンを担持し
て、本発明の吸着剤をえた。それぞれをZY390GL、BM690
GLという。上記のグリセリンを担持させたもの(実施例
2〜3)および担持させないもの(比較例2〜4)につ
いてメタノールに対する吸脱着試験を行った。
結果を表1に示す。
実施例4、5 上記のZY390 100重量部あたり5重量部のジエチレン
グリコール(実施例5)及びジエチレングリコールモノ
エチルエーテル(実施例6)を実施例1と同様の方法で
担持し、それぞれ吸着剤ZY390DEよびZY390CAを得た。こ
れらの吸着剤についてメタノールに対する吸脱着試験を
行った。
結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1および比較例1における吸着試験の状
況を示す概念図である。図2は、実施例1および比較例
1における脱離試験の状況を示す概念図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】25℃における蒸気圧5mmHg以下の親水性有
    機化合物が坦持され、SiO2/Al2O3モル比5以上のゼオラ
    イトからなる、吸着剤。
  2. 【請求項2】親水性有機化合物が25℃における水への溶
    解度10wt%以上である、請求項(1)記載の吸着剤。
  3. 【請求項3】吸着剤100重量部に親水性有機化合物が1
    重量部以上50重量部未満坦持されてなる、請求項(2)
    記載の吸着剤。
  4. 【請求項4】極性有機化合物蒸気を含む気体を請求項
    (1)〜(3)のいずれかの項記載の吸着剤と接触させ
    ることによる、極性有機化合物の除去法。
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