JP3042242B2 - 着色用組成物 - Google Patents

着色用組成物

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JP3042242B2 JP5043985A JP4398593A JP3042242B2 JP 3042242 B2 JP3042242 B2 JP 3042242B2 JP 5043985 A JP5043985 A JP 5043985A JP 4398593 A JP4398593 A JP 4398593A JP 3042242 B2 JP3042242 B2 JP 3042242B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂着色用組
成物(マスターバッチ)に関する。
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂着色用組成
物には、顔料と分散剤とを混合した粉末状のドライカラ
ー、常温で液状の分散剤中に顔料を分散させたリキッド
カラーまたはペーストカラー、常温で固体の樹脂中に顔
料を分散させたペレット状、フレーク状あるいはビーズ
状のマスターバッチなどがある。これらの着色用組成物
は、用途によってその特徴を生かして使い分けられてい
るが、取扱いの容易さ、使用時の作業環境保全の面から
マスターバッチが好んで用いられている。ところが、ポ
リオレフィン系樹脂の成形の精密化、高速化にともな
い、マスターバッチの性能として、顔料濃度が高いこ
と、着色される熱可塑性樹脂の耐熱性や強度などの諸物
性に与える影響が小さいことなどと共に、以前にもまし
て顔料分散性や分配性が求められるようになった。
【0002】マスターバッチに顔料分散性を付与する分
散剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸カルシウム、エチレンビスアマイド、ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、およびこれ
らの誘導体、例えば酸変性体や酸変性体からなるワック
ス等の1種または2種以上が一般的に用いられている。
しかし、例えば、熱可塑性樹脂を10数ミクロン径で高速
紡糸したり、フィルム化するなど高度な顔料分散が求め
られる場合には、上述の分散剤では満足されないことが
ある。すなわち、顔料分散不良による紡糸時の糸切れ、
溶融紡糸機のフィルターの目詰まり、フィルムでの成形
不良などが発生する。これらの問題を解決するために、
マスターバッチの加工方法の改良や強力混練機により顔
料分散性を向上させる努力が行われてきたが、十分な顔
料分散能を発揮するものではなかった。
【0003】また、従来着色ペレットが使用されてきた
大型射出成形分野においてマスターバッチによる着色が
増えてきたことにともない、成形品の着色において色ム
ラやフローマークが問題となってきた。従来よりマスタ
ーバッチによる着色が施されてきたブロー成形やフィル
ム成形では、樹脂とマスターバッチの可塑化、混合及び
混練は成形機の押出機部分で行われるが、射出成形の場
合、可塑化、混合及び混練は、スクリューの後退するシ
リンダー内で行われ。しかし、混練力は押出機に比べ十
分ではなく、成形サイクルの短縮、成形樹脂の低粘度化
に伴い混練力は小さくなってきており、その結果、成形
品の表面に色ムラが発生しやすくなってきた。加えて、
着色のコストダウンを目的に推進されてきたマスターバ
ッチの顔料含有率を上げた、いわゆる高濃度マスターバ
ッチの出現による被着色樹脂へのマスターバッチの添加
量の減少化で、この色ムラやフローマークの発生はより
起こり易くなってきた。
【0004】この問題は各種熱可塑性樹脂で認められる
が、家電や自動車部品で使用量が増えてきたポリプロピ
レン系の樹脂で顕著であり、早急な解決が求められてき
た。この問題を解決するため、マスターバッチの主要3
成分(顔料、分散剤及びベースレジン)のうち、分散剤
の含有量を増やしたり、あるいはベースレジンを被着色
樹脂の粘度より小さいものを使用するなどマスターバッ
チの溶融粘度をより低くすることで色ムラを解消するこ
とが行われてきた。しかしながら、例えば、ポリプロピ
レン系の樹脂で無機フィラーを充填されたものや、薄肉
成形を目的にメルトフローレートが25を超えるものは、
色ムラやフローマークが発生し易く、問題の解決が待た
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の種々
の欠点を改良し、ポリオレフィン系樹脂を着色する場合
にも引張強度、曲げ強度および衝撃強度等の機械物性の
各強度値に対し5%以上の物性阻害を与えず、顔料分散
性に優れ色ムラのない均一な着色が可能な熱可塑性樹脂
着色用組成物(マスターバッチ)を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子鎖中に少
なくとも一つの不飽和二重結合を有する熱可塑性樹脂
(a) とシリル基を有する化合物(b) との付加反応により
得られるシリコン変性樹脂(A)0.1〜99重量%と顔料(B)1
〜90重量%からなる熱可塑性樹脂着色用組成物を提供す
る。
【0007】分子鎖中に少なくとも一つの不飽和二重結
合を有する熱可塑性樹脂(a) としては特に制限はなく、
例えば、ポリオレフィン系では、微量のジエンを含む結
晶性または非晶性ポリプロピレン,低密度または高密度
ポリエチレン,エチレン・プロピレンのランダム、ブロ
ックあるいはグラフト共重合体,α−オレフィンとエチ
レンあるいはプロピレンの共重合体,エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体,エチレン・アクリル酸メチル共重合体,
エチレン・アクリル酸エチル共重合体,エチレン・アク
リル酸共重合体,あるいはその熱分解による低重合体が
挙げられる。また、α−オレフィンでは、炭素数10以上
の1-デセン,1-ドデセン,1-テトラデセン,1-ヘキサデ
セン,1-オクタデセン,1-エイコセン,1-ドコセン,1-
テトラコセン,1-ヘキサコセン,1-オクタコセン,1-ト
リアコンテン,1-ドトリアコンテン,1-テトラトアコン
テン,1-ヘキサトリアコンテン,1-オクタトリアコンテ
ン,1-テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテ
ン-1,ポリペンテン-1,ポリ4-メチルペンテン-1等の重
合体が挙げられる。市販品としては、ダイアレン208 (C
20〜28) ,ダイアレン30(C30以上)(三菱化成
(株))、VYBAR#260(C30以上),VYBAR#604
1 (C30以上)(ペトロライト(株))等がある。
【0008】また、ポリオレフィン系樹脂以外に微量の
二重結合を含むポリメチルペンテン,ポリスチレン,ポ
リ塩化ビニル,ポリエチレンテレフタレートやポリジエ
ン系のポリブチレンテレフタレート,アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂,アクリロニト
リル−EPDM−スチレン(AES)樹脂,その他微量
の二重結合を含むアクリル系樹脂,ポリアミド,ポリカ
ーボネート,ポリアセタール,ポリウレタン等の熱可塑
性樹脂等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が
用いられるが、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0009】シリル基を有する化合物(b) としては特に
制限がないが、有機珪素化合物が好ましい。より具体的
には、例えば、メチルジクロロシラン、エチルジクロロ
シラン、ジメチルクロロシラン、ビス(2-クロロエトキ
シ)メチルシラン、トリス(2-クロロエトキシ)シラ
ン、n-ヘキシルジクロロシラン、ジイソプロピルクロロ
シラン、ジクロロシラン、ジ−t-ブチルクロロシラン、
トリクロロシラン、メチルシラン、エチルシラン、ジメ
チルシラン、ジエチルシラン、メチルジメトキシシラ
ン、ジメトキシメチルシラン、メチルジエトキシシラ
ン、ジメチルエトキシシラン、ジエトキシシラン、トリ
メトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエチルメチル
シラン、ブチルジメチルシラン、ジ−t-ブチルメチルシ
ラン、トリエチルシラン、トリヘキシルシラン、シクロ
ヘキシルジメチルシラン、メチルフェニルクロロシラ
ン、フェニルジクロロシラン、ジフェニルクロロシラ
ン、n-ヘキシルシラン、n-オクチルシラン、トリ−n-オ
クチルシラン、トリプロピルシラン、トリイソブチルシ
ラン、トリイソプロピルシラン、トリペンチルオキシシ
ラン、トリヘキシルシラン、n-オクタデシルシラン、フ
ェニルシラン、メチルフェニルシラン、ジメチルフェニ
ルシラン、メチルフェニルビニルシラン、ジメチルベン
ジルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、
(フェニルエチニル)ジメチルシラン、1,1,2-トリメチ
ルジシラン、1,1,3,3-テトラメチルジシラザン、1,4-ビ
ス(ジメチルシリル)ベンゼン、メチルトリス(ジメチ
ルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シ
ラン、フェニルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、テ
トラキス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラメチルジ
シラザン、ジメチルシリルジメチルアミン、ビス(ジメ
チルアミノ)メチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)
シラン、トリス(ジメチルシリル)アミン、N,N-ジメチ
ルアミノメチルエトキシシラン、ジアセトキシメチルシ
ラン、N,O-ビス(ジメチルシリル)アセトアミド、アリ
ルジメチルシラン、シクロプロパンシラン、1,1,4,4-テ
トラメチルジシリルエチレン、シクロヘキサンシラン、
ペンタメチルジシロキサン、テトラメチルシクロテトラ
シロキサン、1,3-ジフェニル−1,3-ジメチルジシロキサ
ン、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3-テト
ライソプロピルジシロキサン、1,1,3,3-テトラキス(ト
リメチルシロキシ)ジシロキサン、1,1,3,3-テトラメチ
ルジシラザン、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルトリシロキサ
ン、1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン、
1,1,3,3,5,5-ヘプタ?メチルトリシロキサン、1,1,1,3,
5,7,7,7-オクタメチルテトラシロキサン、1,3,5,7-テト
ラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9-ペンタメ
チルシクロペンタシロキサン、1,2,3,4,5,6-ヘキサメチ
ルシクロトリシラザン、α,ω−ビス(ハイドロジエ
ン)ポリジメチルシロキサンや長鎖ジメチルシロキサン
オリゴマーでシリル基を持ったオイル状あるいはワック
ス状の物質等が挙げられる。
【0010】分子鎖中に少なくとも一つの不飽和二重結
合を有する熱可塑性樹脂(a) とシリル基を有する化合物
(b) との付加反応は、不飽和二重結合へのヒドロシリル
化反応を応用したものであり、溶液反応、無溶剤反応等
により製造することができるが、これら反応方法や操作
において特に制限されるものではない。反応触媒として
は,通常のヒドロシリル化反応に用いる遷移金属触媒あ
るいはラジカル開始剤を用いることができる。遷移金属
触媒としては白金、コバルト、ロジウム、パラジウム、
ニッケル等の遷移金属錯体あるいはハロゲン化物が、ラ
ジカル開始剤としてはベンゾイルパーオキサイド、ラウ
リルパーオキサイド、クメンパーオキサイド、ジイソプ
ロピルパーオキシカーボネート、ジ−t-ブチルパーオキ
サイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキ
サイド類、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,
4-ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられ
るが,安全性,反応効率,経済性,及び反応条件等を考
えると広く工業的に用いられている塩化白金酸が望まし
い。触媒量は,例えば塩化白金酸を用いる場合は任意の
量で反応を行うことができるが,経済面と衛生面の両方
を考えた場合できるだけ少なくする方がよい。シリル基
含有化合物に対して 0.1〜5mmol%の塩化白金酸触媒を
用いれば、90℃、5時間の加熱で転化率98%以上のヒド
ロシリル化が行える。通常、これらの触媒は溶剤等に溶
解した溶液を用いる。この反応は定量的に進行し触媒も
非常に僅かな量で済むため、残留ヒドロシランあるいは
触媒の毒性等の問題がない限りあえて精製する必要はな
い。
【0011】顔料(B) としては、有機顔料および無機顔
料があり、従来から熱可塑性樹脂の着色に使用されてい
る公知の顔料が使用できる。このような顔料としては、
アゾ系,アントラキノン系,フタロシアニン系,キナク
リドン系,イソインドリノン系,ジオキサン系,ベリレ
ン系,キノフタロン系,ベリノン系,などの有機顔料、
硫化カドミウム,セレン化カドミウム,群青,二酸化チ
タン,酸化鉄,酸化クロム酸塩,カーボンブラックなど
の無機顔料がある。
【0012】本発明の着色用組成物には、さらにメルト
フローレートが 0.1〜400 、好ましくは10〜250 の範囲
にあり、被着色樹脂と相溶性のある熱可塑性樹脂(C) を
90重量%以下の範囲内で含有させることができる。な
お、本発明におけるメルトフローレート(以下MFRと
いう)は、JIS K 7210に準拠して測定されたものであ
る。熱可塑性樹脂(C) のMFRが 0.1未満の時は、被着
色樹脂との相溶性が悪くなり、色ムラなどを生じると共
に、着色された熱可塑性樹脂の諸物性にも悪影響を生じ
る。MFRが 400を超える場合には、マスターバッチ自
体の機械的強度や耐熱性が低くなり、マスターバッチの
製造が困難になるとともに、着色された熱可塑性樹脂の
耐熱性や、強度などの諸物性に悪影響を与える。熱可塑
性樹脂(C) は官能基変性、架橋変性やグラフト化及びブ
ロック化変性を施されていてもよい。また、配合に使用
される熱可塑性樹脂(C) は、粉体状であってもペレット
状であっても良い。
【0013】本発明の着色用組成物には、本発明の効果
を阻害しない範囲で、少量の酸化防止剤,紫外線吸収剤
等の安定剤や界面活性剤などの各種の添加剤を添加する
こともできる。本発明の着色用組成物は、ほとんどすべ
てのポリオレフィン系樹脂の着色に供することができ、
物性の向上を目的に無機フィラーやガラス繊維、有機繊
維などの強化材を含むものであっても良い。例えば、従
来のマスターバッチを用いた着色では実現不可能であっ
た強度などの機械物性や耐熱性などへの影響なしに色ム
ラのない均一な着色が、無機充填剤や繊維強化材最大50
重量%程度含むポリオレフィン系樹脂組成物 100重量部
に対して本発明の着色用組成物 4重量部以下の少量添加
で実現可能となる。
【0014】本発明の着色用組成物は、ポリオレフィン
系樹脂以外にポリメチルペンテン,ポリスチレン,ポリ
塩化ビニル,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレ
ンテレフタレート,アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン(ABS)樹脂,アクリロニトリル−EPDM−
スチレン(AES)樹脂,アクリル系樹脂,ポリアミ
ド,ポリカーボネート,ポリアセタール,ポリウレタン
等の熱可塑性樹脂にも配合することができる。
【0015】本発明の着色用組成物は、顔料の分散性及
び着色力の向上に極めて有効であるが、分散性及び着色
力の向上は共重合体中のカルボキシル基ないしその無水
物による顔料に対する親和性によるものであり、共重合
体中のカルボキシル基ないしその無水物と顔料中の塩基
性基等の間に極性的な結合が形成され、その回りがポリ
オレフィンで包まれた保護コロイド的な構造を取ってい
るものと考えられる。なお、本発明の着色用組成物は、
滑材、ホットメルト樹脂、インキ、塗料、接着剤などの
用途にも使用することが出来る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例を持って説明
する。例中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ
表す。 〔製造例1〕炭素数30以上のα−オレフィン(三菱化成
社製「ダイアレン30」)450.0g、トリエトキシシラン16
4.3g、及びヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物の0.1mol
/lイソプロピルアルコール溶液3.04mlをフラスコに仕込
み、窒素置換した後 100℃で加熱、撹拌しながら6時間
反応させた。反応終了後、内容物を熱時に取り出して冷
却、固化させた。反応の進行は、シリル基の赤外吸収ス
ペクトル2190cm-1の消失により確認した。
【0017】〔製造例2〕熱分解型ポリエチレンワック
ス(三洋化成社製「サンワックス131P」)500.0g、トリ
ジメチルアミノシラン 23.5g、及びヘキサクロロ白金
(IV)酸六水和物の0.1mol/lイソプロピルアルコール溶
液0.43mlをフラスコに仕込み、窒素置換した後 120℃で
加熱、撹拌しながら6時間反応させた。反応終了後、内
容物を熱時に取り出して冷却、固化させた。反応の進行
は、シリル基の赤外吸収スペクトル2190cm-1の消失によ
り確認した。
【0018】〔製造例3〕炭素数30以上のα−オレフィ
ン(ペトロライト社製「VYBER103」)350.0g、反応性シ
リコーンオイル(チッソ社製「PS-537」)50.0g 、及び
ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物の0.1mol/lイソプロ
ピルアルコール溶液0.92mlをフラスコに仕込み、窒素置
換した後 120℃で加熱、撹拌しながら6時間反応させ
た。反応終了後、内容物を熱時に取り出して冷却、固化
させた。反応の進行は、シリル基の赤外吸収スペクトル
2190cm-1の消失により確認した。
【0019】〔製造例4〕1-ブテンコポリマー(宇部レ
キセン社製「APAORT2715」)450.0g、反応性シリコーン
オイル(チッソ社製「PS-537」)50.0g 、及びジt-ブチ
ルパーオキサイド3.6gをフラスコに仕込み、窒素置換
した後 150℃で加熱、撹拌しながら6時間反応させた。
反応終了後、内容物を熱時に取り出して冷却、固化させ
た。反応の進行は、シリル基の赤外吸収スペクトル2190
cm-1の消失により確認した。
【0020】〔実施例1、3〕 製造例1、3で得られた樹脂 30% フタロシアニンブルー 50% (東洋インキ製造社製「リオノーブル−7110V 」) ポリプロピレン 20% (三井石油化学工業社製「三井ノーブレンJ4HG」MFR:30) 上記3成分を3本ロールミルで混練し、スクリュー直径
65mmの押出成形機でペレット化しマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリプロピレ
ン「三井ノーブレンJ4HG」 100部に、得られたマスター
バッチ3部を混合して、縦型テスト紡糸機(富士フィル
ター社製スピニングテスター)にて、ホッパー下 230
℃、混練部、ダイス部 230℃にて紡糸後3倍延伸を行
い、5デニールのポリプロピレン繊維を得た。紡糸性、
目詰まり性、延伸性共問題なく良好な分散性を示した。
【0021】〔比較例1、3〕製造例1で得られた樹脂
の代わりに、比較例1については熱分解型ポリエチレン
ワックス(三洋化成社製「サンワックス151P」)を、比
較例3については熱分解型ポリプロピレンワックス(三
洋化成社製「ビスコール660P」)を用いた以外は、実施
例1と同様にしてマスターバッチを得た。この際ストラ
ンド切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバッ
チを得ることができた。さらに、得られたマスターバッ
チを用いて実施例1と同様に紡糸を行ったが、目詰まり
による糸切れが発生した。未分散顔料の目詰まり性を比
較するために、実施例1、3および比較例1、3で得ら
れたマスターバッチ10部を、それぞれポリプロピレン
「三井ノーブレンJ4HG」 100部に混合し、先端に 500メ
ッシュの金網を装着したスクリュー径が30mmの単軸押出
機で混合物を3kg押し出し、先端部での圧力上昇値を測
定した。また、顔料の分散発色性を比較するために、実
施例1、3および比較例1、3で得られたマスターバッ
チ1部を、それぞれポリプロピレン「三井ノーブレンJ4
HG」 100部および酸化チタン5部に配合したものを2本
ロールミルで混練し冷却プレスで2mm厚のプレートに成
形し、色差計(米国ハンター社製)にて 600nmの反射強
度を測定した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】〔実施例2、4〕 製造例2、4で得られた樹脂 30% 酸化チタン(石原産業(株)製「タイペーク CR-80」) 50% カーボンブラック 5% (三菱化成工業(株)製「三菱カーボンMA-100」) ポリエチレン(住友化学工業(株)製「スミカセン G-808」MFR:75)15% 上記4成分をニーダーで混練し、スクリュー直径65mmの
押出成形機でペレット化しマスターバッチを得た。この
際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調にマス
ターバッチを得ることができた。MFR:6.5 のポリエ
チレン(三井石油化学(株)製「ハイゼックス 2100
J」) 100部に、得られたマスターバッチ3部を混合し
て、射出成形機にて背圧0kg/cm2 でプレートに成形し
た。
【0024】〔比較例2、4〕製造例2で得られた樹脂
の代わりに、比較例2については熱分解型ポリエチレン
ワックス(三洋化成工業社製「サンワックス131P」)
を、比較例4については重合型ポリエチレンワックス
(三井石油化学工業社製「ハイワックス420P」)10%と
1-ブテンコポリマー(宇部レキセン社製「APAORT271
5」)20%を用いた以外は、実施例2と同様にしてマス
ターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じ
ることなしに順調にマスターバッチを得ることができ
た。実施例2で用いたポリエチレン組成物 100部に、得
られたマスターバッチ3部を混合して、射出成形機にて
背圧0kg/cm2 でプレートに成形した。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂着色用組成物は、
顔料含有率が非常に高いにもかかわらず、顔料分散性に
優れており、高度な顔料分散を要求される繊維製品の着
色において、その着色力及び加工性に大きな効果を発揮
するものである。また、従来、マスターバッチによる均
一な着色が困難であった機械的物性や耐熱性などの物性
が特に重視される無機フィラーや繊維強化材を高含有率
で含むポリオレフィン系樹脂組成物の着色に対しても極
めて有効であり、色ムラのない着色も可能となるもので
ある。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/22 C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子鎖中に少なくとも一つの不飽和二重
    結合を有する熱可塑性樹脂(a) とシリル基を有する化合
    物(b) との付加反応により得られるシリコン変性樹脂
    (A)0.1〜99重量%と顔料(B)1〜90重量%からなることを
    特徴とする熱可塑性樹脂着色用組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、メルトフローレートが 0.1〜40
    0 の範囲にある熱可塑性樹脂(C) を含有することを特徴
    とする請求項1記載の着色用組成物。
  3. 【請求項3】 分子鎖中に少なくとも一つの不飽和二重
    結合を有する熱可塑性樹脂(a) が、オレフィン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の着色用組成物。
  4. 【請求項4】 シリル基を有する化合物(b) が、有機珪
    素化合物であることを特徴とする請求項1記載の着色用
    組成物。
JP5043985A 1993-03-04 1993-03-04 着色用組成物 Expired - Fee Related JP3042242B2 (ja)

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