JP3039338B2 - 調理装置 - Google Patents

調理装置

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JP3039338B2
JP3039338B2 JP7285555A JP28555595A JP3039338B2 JP 3039338 B2 JP3039338 B2 JP 3039338B2 JP 7285555 A JP7285555 A JP 7285555A JP 28555595 A JP28555595 A JP 28555595A JP 3039338 B2 JP3039338 B2 JP 3039338B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動調理を目的とし
て食品温度を測定する調理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の調理装置は、特公平4−1
3603号公報に示すようなものが一般的であった。以
下、図18と図19を参照にしながら説明する。図18
は従来例の調理装置の動作を示すタイムチャート、図1
9は同フローチャートである。図18に示すように所定
周期でオン、オフするチョッパ駆動信号を発し、オン時
にはチョッパから発せられる赤外線が、オフ時には食品
から発せられる赤外線が赤外線検出器に照射される。こ
の時、食品の温度がチョッパの温度より低ければ赤外線
検出器の出力は図に示す波形となる。この波形をA/D
変換器を介してマイクロコンピュータが入力するのであ
るが、その手順を図19に示す。マイクロコンピュータ
は、まずチョッパ駆動信号をオンすると同時に、またオ
フすると同時にそれぞれ内部タイマをセットし、それぞ
れt時間後に赤外線検出器の出力をA/D変換器を介し
てデジタル信号として取り込む。時間tは赤外線検出器
の出力が正または負において略ピーク値となるタイミン
グで赤外線検出器の特性を考慮して予めプログラミング
設定される。次にマイクロコンピュータは温度センサの
出力を同様にA/D変換器を介して取り込む。この温度
センサの出力はチョッパ温度のデータで、この赤外線検
出器のデータとチョッパ温度データを加算または減算を
行なうことで食品温度を求めるのである。
【0003】また、特公昭60−29195号公報に示
すものは、被加熱物がない状態である空炊きを検出して
安全のために加熱を停止するものである。それは加熱開
始時の温度を検知し、また加熱開始から一定時間経過後
の温度を検知し、両検知温度の差が所定値以下の場合以
後の高周波加熱を停止するというものである。これは被
加熱物の載置場所が不適切で赤外線検出器が温度検出で
きない場合や、被加熱物がなく空炊き状態となっている
場合を検出して高周波加熱を停止するものであるが、同
時に赤外線検出器や周辺回路の故障で温度検出ができな
い場合にも高周波加熱を停止することができる。
【0004】また、特公平1−22543号公報に示す
ものは、被加熱物から発生する水蒸気や油滴から赤外線
検出器の汚染を防止するものである。それは加熱終了時
の温度より低い所定温度を赤外線検出器から検知して、
シャッタにより加熱室に設けた赤外線光路となる開口を
閉塞する。また加熱開始から所定温度に到達するまでに
要した時間をtとし、食品の種類に応じた係数αを積算
し、所定温度に到達した後αt時間だけ加熱することで
食品を最適な状態に仕上げるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の調理装置では、赤外線検出器の出力の略ピーク値をA
/D変換してデータとしているのでノイズ等の影響を受
けやすくデータとしての信頼性が低いという課題があ
る。即ち、赤外線検出器の出力は微小電圧でA/D変換
するために大きく増幅しなければならない。増幅率が大
きいと微小なノイズ等の成分も同時に増幅されるので影
響を受けやすい。また、電子レンジのような電磁波を発
生する調理装置においては、その電磁波の影響を受けや
すく、そのために電磁波遮断対策としてリング状部材を
備えたり(実公平2−18558号公報)、貫通コンデ
ンサを介する(実開昭54−149107号公報)など
の方法がとられていた。いずれの方法も有効ではある
が、赤外線検出器は電磁波が発生している環境を直接臨
む以上、完全に影響を押さえ込むことはできるものでな
く、略ピークにおけるデジタル値にはいくらかのノイズ
の影響がある。赤外線検出器の出力データの信頼性を増
すためには、ノイズの影響を除去するために複数回の入
光期間または遮光期間のピーク値の平均値を採用するな
どの処理が必要であり、チョッパの駆動回数が増えて耐
久性を低下させたり、温度検出に時間を要するなどの課
題を有していた。
【0006】また、上記従来の調理装置では、赤外線検
出器が故障していても所定時間加熱を行わなければ、故
障が検出できない。そのため無駄な電力消費がある他、
被加熱物を中途半端に加熱してしまい廃棄せざるをえな
い場合もあるという課題を有していた。
【0007】また、上記従来の調理装置では、所定の温
度に到達した時点でシャッタを閉じて、赤外線検出器は
被加熱物の温度検出をせず、加熱開始初期から所定の温
度に到達するまでの時間に基づいてその後の加熱時間を
決めているので、被加熱物の加熱開始初期の温度により
仕上がりに差がでるという課題があった。即ち、加熱開
始初期の温度が高い場合は所定の温度に到達するまでの
時間が短いため、その後の加熱時間は短く加熱不足の仕
上がりとなる場合がある。また、加熱開始初期の温度が
非常に低い場合は所定の温度に到達するするまでの時間
が長いため、その後の加熱時間は長く過剰加熱の仕上が
りとなる場合がある。特に再加熱の場合には被加熱物の
保存の形態で、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存それぞれ
で仕上がりの状態が異なり、保存温度に拘らず最適な仕
上がりに加熱することはできないという課題を有してい
た。
【0008】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものでチョッパの1回の入光期間または遮光期間でノ
イズの影響を小さくして信頼性の高い赤外線検出器の出
力データを取り込み、チョッパの耐久性を増し、高速で
温度検出することを第1の目的とする。
【0009】また、信号処理回路を簡易な構成にしてノ
イズの影響を除去することを第2の目的とする。
【0010】また、赤外線検出器が故障している場合
に、無駄な電力消費をせず被加熱物を中途半端に加熱す
るようなことをしないように、加熱する前に故障を検出
することを第3の目的とする。
【0011】また、被加熱物の保存温度に拘らず、最適
な仕上がりに加熱することを第4の目的とする。
【0012】また、赤外線検出器を水蒸気等による汚染
を防止する構成を簡易に行なうことを第5の目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の調理装置は、被加熱物が放射する赤外線を検
出する赤外線検出器と、前記赤外線検出器に至る赤外線
光路を断続するチョッパと、前記赤外線検出器の出力を
増幅する増幅回路と、前記増幅回路のアナログ値をデジ
タル値に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の
出力となるデジタル値を所定のサンプリング回数を保ち
ながらサンプリング期間をずらせつつ平均値を演算する
移動平均演算器と、前記移動平均演算器の演算結果のう
ち前記チョッパの入光期間と遮光期間のそれぞれにおけ
るピーク値を抽出するピーク値抽出手段と、前記ピーク
値抽出手段が抽出したピーク値により被加熱物の温度換
算値を算出する温度換算器を備えた構成とした。
【0014】この構成によって、赤外線検出器の出力を
増幅回路で増幅し、増幅回路の出力はA/D変換器でデ
ジタル値に変換し、そのデジタル値を移動平均演算器に
より所定のサンプリング回数を保ちながらサンプリング
期間をずらせつつ平均値を演算し、ピーク値抽出手段
が、移動平均演算器の演算結果のうちチョッパの入光期
間と遮光期間のそれぞれにおけるピーク値を抽出し、温
度換算器がピーク値により被加熱物の温度換算値を算出
することでノイズの影響を低減し、その積分演算器の演
算結果に基づき温度換算器が被加熱物の温度を換算する
ので信頼性の高い温度データが得られる。
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】 本発 明は第1の目的を達成するた
めに、被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外線検出
器と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続するチ
ョッパと、前記赤外線検出器の出力を増幅する増幅回路
と、前記増幅回路のアナログ値をデジタル値に変換する
A/D変換器と、前記A/D変換器の出力となるデジタ
ル値を所定のサンプリング回数を保ちながらサンプリン
グ期間をずらせつつ平均値を演算する移動平均演算器
と、前記移動平均演算器の演算結果のうち前記チョッパ
の入光期間と遮光期間のそれぞれにおけるピーク値を抽
出するピーク値抽出手段と、前記ピーク値抽出手段が抽
出したピーク値により被加熱物の温度を換算する温度換
算器を備えた構成とした。
【0017】また本発明は第1の目的を達成するため
に、被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外線検出器
と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続するチョ
ッパと、前記赤外線検出器の出力を増幅する増幅回路
と、前記増幅回路のアナログ値をデジタル値に変換する
A/D変換器と、前記A/D変換器の出力となるデジタ
ル値をサンプリングごとに基準値と比較する比較手段
と、前記比較手段の比較結果により基準値を予め定めた
範囲内で更新する基準値更新手段と、前記基準値更新手
段により更新され変化する基準値の前記チョッパの入光
期間と遮光期間のそれぞれにおけるピーク値を抽出する
ピーク値抽出手段と、前記ピーク値抽出手段が抽出した
ピーク値により被加熱物の温度を換算する温度換算器を
備えた構成とした。
【0018】
【0019】また本発明の第1の目的を達成するため
に、チョッパの入光期間および遮光期間は赤外線検出器
の時定数より長く設定し、サンプリング周期は赤外線検
出器の時定数より短く設定した構成とした。
【0020】
【0021】また本発明は第3の目的を達成するため
に、被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外線検出器
と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続するチョ
ッパと、前記チョッパをする駆動手段と、前記被加熱物
を加熱する加熱手段と、前記赤外線検出器の故障を検出
する故障検出手段を有し、前記故障検出手段は前記加熱
手段が加熱を開始する前に所定時間前記駆動手段により
前記チョッパを駆動させるタイマーと、前記赤外線検出
器の出力が所定値以上の変化があるかを検出する比較器
と、前記タイマーと前記比較器の出力により故障を検出
して前記加熱手段の通電を禁止する通電禁止手段を有
し、駆動手段はチョッパを駆動することにより温度上昇
する特性を持ち、前記駆動手段の温度が前記チョッパに
熱伝導する構成とした。
【0022】また本発明は第3の目的を達成するため
に、被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外線検出器
と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続するチョ
ッパと、前記チョッパを駆動する駆動手段と、前記被加
熱物を加熱する加熱手段と、前記赤外線検出器の故障を
検出する故障検出手段を有し、前記チョッパは前記被加
熱物からの赤外線が前記赤外線検出器に至ることを遮る
遮光部に放射率の異なる材料で構成した高放射率部と低
放射率部を有し、前記故障検出手段は前記赤外線検出器
が赤外線を受光する位置が前記高放射率部と前記低放射
率部とで出力の所定値以上の変化があるかを検出する比
較器と、前記比較器の出力により故障を検出して前記加
熱手段の通電を禁止する通電禁止手段を有する構成とし
た。
【0023】
【0024】
【0025】また本発明は第4、第5の目的を達成する
ために、被加熱物を加熱する加熱室と、前記被加熱物を
加熱する加熱手段と、前記加熱室の内部から被加熱物の
放射する赤外線を導出する赤外線透過孔と、前記赤外線
透過孔を開閉する開閉手段と、前記被加熱物が放射する
赤外線を前記赤外線透過孔を通して検出する赤外線検出
器と、前記赤外線検出器の出力により前記加熱手段およ
び前記開閉手段を制御する制御装置を有し、前記制御装
置は前記赤外線検出器の出力により前記被加熱物の温度
を換算する温度換算器と、前記温度換算器の換算温度が
所定温度に到達した時点で前記開閉手段に閉塞信号を送
る開閉制御器と、前記温度換算器の換算温度が前記所定
温度に到達するまでの傾きによりその後の前記加熱手段
を制御する加熱制御器を有し、開閉手段は赤外線検出器
に至る赤外線光路を断続するチョッパにより構成し、前
記チョッパは赤外線光路を開通させる入光部と、遮断さ
せる遮光部と、前記入光部と前記遮光部を交互に連続的
に配列させた断続部と、前記断続部に属する遮光部より
大きい面積の遮光部より成る閉塞部を有する構成とし
た。また本発明は上記発明に加えて、加熱制御器は所定
温度より低い第2の所定温度から前記所定温度に到達す
るまでの時間を計測する時間計測部を有し、時間計測部
の計時結果に基づいてその後の前記加熱手段を制御する
構成とした。
【0026】
【0027】以下、本発明の作用について述べる。 本発
明は上記した構成によって、赤外線検出器の出力を増幅
回路で増幅し、増幅回路の出力はA/D変換器でデジタ
ル値に変換し、そのデジタル値を移動平均演算器により
所定のサンプリング回数を保ちながらサンプリング期間
をずらせつつ平均値を演算することでノイズの影響を低
減し、ピーク値抽出手段が移動平均演算器の演算結果よ
りチョッパの入光期間、遮光期間のそれぞれでピーク値
を抽出し、そのピーク値により温度換算器が被加熱物の
温度を換算するので信頼性の高い温度データが得られ
る。
【0028】また赤外線検出器の出力を増幅回路で増幅
し、増幅回路の出力はA/D変換器でデジタル値に変換
し、そのデジタル値を比較手段がサンプリングごとに基
準値と比較し、基準値更新手段が比較結果により基準値
を予め定めた範囲内で更新することでノイズの影響を低
減し、ピーク値抽出手段が更新され変化する基準値のチ
ョッパの入光期間と遮光期間のそれぞれでのピーク値を
抽出し、そのピーク値により温度換算器が被加熱物の温
度を換算するので信頼性の高い温度データが得られるの
である。
【0029】
【0030】またサンプリング周期を赤外線検出器の時
定数より短く設定して出力の変化を確実に捉え、チョッ
パの入光期間および遮光期間を赤外線検出器の時定数よ
り長くすることで期間内にピーク値が存在する。
【0031】
【0032】また駆動手段はチョッパを駆動することで
温度上昇し、その熱はチョッパに伝わるのでチョッパの
温度も上昇し、加熱手段が加熱を開始する前に駆動手段
が所定時間チョッパを駆動することでチョッパの温度が
変化し、その間の赤外線検出器の出力が所定値以上変化
しなければ通電禁止手段が故障を検出して加熱手段の通
電を禁止するので、被加熱物を加熱する前に赤外線検出
器の故障を検出できるのである。
【0033】また比較器はチョッパの高放射率部から赤
外線が赤外線検出器に入光する時と低放射率部から入光
するときとの出力変化が所定値以上あるかを検出し、所
定値以上の変化がない場合は通電禁止手段が加熱手段の
通電を禁止するので任意の時点で赤外線検出器の故障を
検出できるのである。
【0034】
【0035】
【0036】また温度換算器は赤外線検出器の出力より
被加熱物の温度を換算し、開閉制御器は温度換算器の換
算温度が所定温度に到達した時点で開閉手段に閉塞信号
を送り、開閉手段は信号に基づき加熱室に設けた赤外線
透過孔を閉塞し、加熱制御器は温度換算器の換算温度が
所定温度に到達するまでの傾きによりその後の加熱手段
の制御を行なうので加熱開始初期の温度の影響を受け
ず、またチョッパは被加熱物の温度を検出する時には赤
外線検出器の臨む位置を入光部と遮光部の切替で赤外線
光路を断続し、温度検出しない時には閉塞部で赤外線光
路を遮断するのでチョッパで開閉手段を兼用できるので
ある。また上記作用に加え、時間計測部は温度換算器の
換算温度が第2の所定温度から所定温度に達するまでの
時間を計測することで温度換算器の換算温度の傾きを知
ることができ、その後の加熱手段の制御ができる。
【0037】以下、本発明の実施の形態と参考例につい
て記す。 (参考例1) 本発明の参考例1を図1〜図4を参照しながら説明す
る。図1は本発明の参考例1の調理装置の構成ブロック
図であり電子レンジに応用した例である。また図2は赤
外線検出器の信号処理回路の回路図である。また図3は
赤外線検出器の出力信号の変化を示す特性図である。ま
た図4は積分演算器、温度換算器の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【0038】図1において、1は加熱室で、この加熱室
1内には被加熱物である食品2を収納する。3は食品2
を載置する皿である。加熱室1の天井面には赤外線透過
孔4を設け、この赤外線透過孔4と対応する天井面裏側
にはチョッパ5を挟んで赤外線検出器6を配設してい
る。チョッパ5は円形で扇型に複数のスリットを設けス
テッピングモータ7に連結し、ステッピングモータ7の
回転により食品2から発せられて赤外線検出器6に照射
される赤外線を断続するようにしている。またチョッパ
5の近傍にはチョッパ5の温度を検知するための温度セ
ンサ8を配設している。温度センサ8はサーミスタによ
るものである。9はマグネトロンで高周波を発生し加熱
室1内にアンテナを突出させて、加熱室1内に電磁波を
導き食品2を加熱する。
【0039】赤外線検出器6の出力は増幅回路10で増
幅し、増幅回路10で増幅した出力電圧と温度センサ8
の出力電圧はA/D変換器11でデジタル化して制御装
置12に送信する。制御装置12は積分演算器13、温
度換算器14、加熱制御器15を備えている。積分演算
器13は増幅回路10で増幅した赤外線検出器6の出力
のデジタル値を、チョッパ5の動作で赤外線検出器6に
食品2からの赤外線が照射される入光期間と、遮断され
る遮光期間とそれぞれで積分演算を行う。また積分演算
器13は温度センサ8の出力のデジタル値を入光期間と
遮光期間をまとめて積分演算を行なう。温度換算器14
は積分演算器13の演算結果に基づき食品2の温度を換
算し、加熱制御器15は温度換算器14の温度換算結果
によりマグネトロン9を制御する。マグネトロン9の制
御は例えば所定温度に到達すれば停止、あるいは断続運
転、または断続運転のデューティーを変えるなどであ
る。
【0040】図2において、10は増幅回路で、抵抗器
16、17、18とコンデンサ19、20とオペアンプ
21で構成している。増幅率は抵抗器17と18で決ま
るものであり、そこにコンデンサ19、20を接続した
ことで不要なノイズ成分を除去することができる。また
温度センサであるサーミスタ8には直列に抵抗器22、
並列にコンデンサ23を接続して温度により電圧が変化
するようにしている。A/D変換器11には増幅回路1
0の出力と温度センサ8の出力が接続されていてアナロ
グ電圧をデジタル値に変換して制御装置であるマイクロ
コンピュータ12に出力する。A/D変換機能を内蔵し
たマイクロコンピュータの場合には、マイクロコンピュ
ータ12のA/D変換端子に増幅回路10の出力と温度
センサ8の出力を接続しても良い。またマイクロコンピ
ュータ12には抵抗器24を介してトランジスタ25を
接続し、トランジスタ25にはマグネトロン9の通電を
切り替えるリレー26を接続している。この構成でマイ
クロコンピュータ12によりマグネトロン9の通電を制
御することができる。
【0041】図3、図4により動作を説明する。マグネ
トロン9により食品2を加熱し始めると、ステッピング
モータ7はチョッパ5を回転をし、食品2から赤外線検
出器6に至る赤外線の光路を所定の周期で開閉する。チ
ョッパ5より食品2の温度が高い場合には赤外線検出器
6から増幅回路を介しての出力は図3に示すような波形
となる。積分演算器13はチョッパの開状態である入光
期間と閉状態である遮光期間それぞれでt時間ごとにn
回のサンプリングを行なう。また入光期間に赤外線検出
器6、増幅回路10、A/D変換器11を介して時系列
で得られるデジタル値VA1、VA2、VA3、・・
・、VAnを全て加算しΣVAを算出する。同様に遮光
期間のVB1、VB2、VB3、・・・、VBnを全て
加算し、ΣVBを算出する。また入光期間に温度センサ
8からA/D変換器11を介して時系列で得られるデジ
タル値VT1、VT2、VT3、・・・、VTnと遮光
期間のVT1、VT2、VT3、・・・、VTnの全て
を加算しΣVTを算出する。
【0042】ここでΣVA−ΣVBは食品2の温度とチ
ョッパ5の温度の温度差に相関を持った値である。即ち
ΣVA−ΣVBは食品2の絶対温度の4乗とチョッパ5
の絶対温度の4乗の差に比例するものである。簡易的に
は限定された範囲では食品2の温度とチョッパ5の温度
の温度差に比例するとしても、十分精度の良い近似であ
る。一方、チョッパ5の温度はサーミスタより成る温度
センサ8で検出できるもので、温度により抵抗値が変化
するので基準電圧との分圧で検出すると、ΣVTも簡易
的には限定された範囲でチョッパ5の温度に比例すると
して精度の良い近似ができる。温度換算器14は以上の
特性に基づき(1)式で示す関数を予め持っていて食品
2の温度Tを算出する。(1)式においてa1、a2、
a3は赤外線検出器6、温度センサ8の特性と増幅回路
10の増幅率とサンプリング回数nにより予め定めた定
数である。
【0043】 f1(ΣVA−ΣVB、ΣVT) =a1×(ΣVA−ΣVB)+a2×ΣVT+a3 (1) 本参考例によれば入光期間にn回、遮光期間にn回サン
プリングして積分演算しているので、ノイズ成分はキャ
ンセルされ食品2の温度検出の信頼性は高い。
【0044】なお、温度換算器14は本参考例では
(1)式で示す関数を持っているものとしたがΣVA、
ΣVBの4乗根を演算したり、ΣVTから対数関数を使
うなどして温度換算による誤差を低減させても良いし、
定数a1、a2、a3を変えた複数の関数を持って、Σ
VA、ΣVB、ΣVTにより使い分けても換算誤差を低
減できる。また本参考例では温度換算器14は入光期
間、遮光期間それぞれの積分演算器13の演算結果ΣV
A、ΣVBの差を演算したが、これはオフセット電圧を
キャンセルできる効果がある。しかし、ΣVA、ΣVB
のいずれもが食品2の温度とチョッパ5の温度の温度差
と相関があるので一方だけを使っても食品2の温度を検
出することは可能である。また本参考例では温度センサ
8の出力も積分演算したが、温度センサ8の出力は赤外
線検出器6から増幅回路10を介した出力に比べるとノ
イズの影響ははるかに小さいものであり、1回だけのサ
ンプリングの結果を使い、積分演算を行わなくても食品
2の温度検出は可能である。また積分演算器13はΣV
A、ΣVB、ΣVTをサンプリング回数のnまたは2n
で割り算して平均値を演算しても同様の効果を得られ
る。またサンプリングは入光期間、遮光期間の全般にわ
たって行わなくとも、特に期間の終わりにはあまり出力
が変化しないので除外しても同様の効果を得られる。
【0045】(実施の形態) 本発明の第の実施の形態を図5〜図7を用いて説明す
る。図5は本発明の第の実施の形態の調理装置の構成
ブロック図であり電子レンジに応用した例である。また
図6は赤外線検出器の出力信号の変化を示す特性図であ
る。また図7は移動平均演算器、ピーク値抽出手段、温
度換算器の動作を説明するフローチャートである。な
お、参考例1と同一機能を有する部分には同一符号を付
し説明を省略する。
【0046】図5において、赤外線検出器6の出力は増
幅回路10で増幅し、増幅回路10で増幅した出力電圧
はA/D変換器11でデジタル化して制御装置12に送
信する。制御装置12は移動平均演算器27、ピーク値
抽出手段28、温度換算器14、加熱制御器15を備え
ている。移動平均演算器27は増幅回路10で増幅した
赤外線検出器6の出力のデジタル値を、所定のサンプリ
ング回数を保ちながらサンプリング期間をずらせつつ平
均値を演算する。ピーク値抽出手段28は時系列に得ら
れる移動平均演算器27の演算結果より入光期間、遮光
期間のそれぞれでピーク値を抽出する。温度換算器14
はピーク値抽出手段28の抽出するピーク値およびチョ
ッパ5の温度を検出する温度センサ8から得られる出力
に基づき食品2の温度を換算する。加熱制御器15は温
度換算器14の温度換算結果によりマグネトロン9を制
御する。マグネトロン9の制御は例えば所定温度に到達
すれば停止、あるいは断続運転、または断続運転のデュ
ーティーを変えるなどである。
【0047】図6、図7により動作を説明する。移動平
均演算器27は入光期間と遮光期間それぞれでt時間ご
とにn回のサンプリングを行なう。また入光期間に赤外
線検出器6、増幅回路10、A/D変換器11を介して
時系列で得られるデジタル値VA1、VA2、VA3、
・・・、VAnを、例えば4回ずつ、しかも1回ずつず
らせながら平均値を演算する。即ちVA4のデータを得
た時点でVA1〜VA4の平均値EVA4を演算し、次
はVA5のデータを得た時点でVA2〜VA5の平均値
EVA5を演算し、次はVA6のデータを得た時点でV
A3〜VA6の平均値EVA6を演算し、これをVAn
のデータを得た時点でVAn−3〜VAnの平均値EV
Anを演算するまで繰り返すのである。ピーク値抽出手
段28はこれら平均値EVA4〜EVAnの中から最大
値EVApを抽出する。同様に遮光期間では移動平均演
算手段27はVB1〜VB4の平均値EVB4、VB2
〜VB5の平均値EVB5、VB3〜VB6の平均値E
VB6、・・・、VBn−3〜VBnの平均値EVBn
を演算し、ピーク値抽出手段28はこれら平均値EVB
4〜EVBnの中から最小値EVBpを抽出する。
【0048】温度換算器14にはピーク値抽出手段28
よりEVApとEVBpを入力し、また温度センサ8か
らはA/D変換器11を介して入光期間または遮光期間
の任意のタイミングにおけるデジタル値VTを入力して
食品2の温度換算を行なう。ここでEVAp−EVBp
は食品2の温度とチョッパ5の温度の温度差に相関を持
った値である。即ちEVAp−EVBpは食品2の絶対
温度の4乗とチョッパ5の絶対温度の4乗の差に比例す
るものである。簡易的には限定された範囲では食品2の
温度とチョッパ5の温度の温度差に比例するとしても、
十分精度の良い近似である。温度換算器14は以上の特
性に基づき(2)式で示す関数を予め持っていて食品2
の温度Tを算出する。(2)式においてb1、b2、b
3は赤外線検出器6、温度センサ8の特性と増幅回路1
0の増幅率により予め定めた定数である。
【0049】 f2(EVAp−EVBp、VT) =b1×(EVAp−EVBp)+b2×VT+b3 (2) ここではチョッパ5より食品2の方が温度が高いものと
して入光期間には移動平均演算器27の演算結果の中か
ら最大値を、遮光期間には最小値をピーク値として抽出
したが、食品2の方が温度が低い場合には赤外線検出器
の出力波形の山谷が逆になるので、逆に入光期間の最小
値、遮光期間の最大値をピーク値として抽出することに
なる。チョッパ5と食品2のどちらが温度が高いのかわ
からない場合には入光期間、遮光期間それぞれで最大
値、最小値の両方を抽出し、入光期間の最大値と遮光期
間の最小値の差、入光期間の最小値と遮光期間の最大値
の差を比較し、絶対値の大きい方の組み合わせを選択す
れば良い。
【0050】本実施の形態によれば4回のサンプリング
の平均値を演算しているので、ノイズ成分は概ねキャン
セルされ、しかもピーク値を抽出しているので赤外線検
出器の応答特性のばらつきの影響を受けず食品2の温度
検出の信頼性は高い。
【0051】なお、移動平均演算器27は4回のサンプ
リングの平均値を演算したが、これは2のn乗回数にす
ることによって割り算操作をビットシフトだけでできる
効果があるが、本発明を限定するものでなく、回数は多
いほどノイズ成分はキャンセルできる効果がある。また
温度換算器14は本実施の形態では(2)式で示す関数
を持っているものとしたがEVAp、EVBpの4乗根
を演算したり、VTから対数関数を使うなどして温度換
算による誤差を低減させても良いし、定数b1、b2、
b3を変えた複数の関数を持って、EVAp、EVB
p、VTにより使い分けても換算誤差を低減できる。ま
た本実施の形態では温度換算器14は入光期間、遮光期
間それぞれのピーク値抽出手段28の抽出結果EVA
p、EVBpの差を演算したが、これはオフセット電圧
をキャンセルできる効果がある。しかし、EVAp、E
VBpのいずれもが食品2の温度とチョッパ5の温度の
温度差と相関があるので一方だけを使っても食品2の温
度を検出することは可能である。また移動平均演算器2
7は複数回のサンプリングの平均値を演算したのでピー
ク値抽出手段28が扱う数値を大きくしない効果がある
が、割り算せずにΣVA、ΣVBを出力値としても同様
の効果を得られる。またサンプリングは入光期間、遮光
期間の全般にわたって行わなくとも、特に期間の終わり
にはあまり出力が変化しないので除外しても同様の効果
を得られる。
【0052】(実施の形態) 本発明の第の実施の形態を図8〜図9を用いて説明す
る。図8は本発明の第の実施の形態の調理装置の構成
ブロック図であり電子レンジに応用した例である。また
図9比較手段、基準値更新手段、ピーク値抽出手段、温
度換算器の動作を説明するフローチャートである。な
お、参考例1、第1の実施の形態と同一機能を有する部
分には同一符号を付し説明を省略する。
【0053】図5において、赤外線検出器6の出力は増
幅回路10で増幅し、増幅回路10で増幅した出力電圧
はA/D変換器11でデジタル化して制御装置12に送
信する。制御装置12は比較手段29、基準値30、基
準値更新手段31、ピーク値抽出手段28、温度換算器
14、加熱制御器15を備えている。比較手段29はA
/D変換器11より得られるデジタル値をサンプリング
ごとに基準値30と比較し、基準値更新手段31が比較
結果により基準値30を予め定めた範囲内で更新する。
即ち基準値30はサンプリングごとに変化するものであ
る。ピーク値抽出手段28は変化する基準値30の入光
期間、遮光期間のそれぞれでピーク値を抽出する。温度
換算器14はピーク値抽出手段28の抽出するピーク値
およびチョッパ5の温度を検出する温度センサ8から得
られる出力に基づき食品2の温度を換算する。加熱制御
器15は温度換算器14の温度換算結果によりマグネト
ロン9を制御する。マグネトロン9の制御は例えば所定
温度に到達すれば停止、あるいは断続運転、または断続
運転のデューティーを変えるなどである。
【0054】図9により動作を説明する。比較手段29
は入光期間と遮光期間それぞれでt時間ごとにn回のサ
ンプリングを行なう。基準値30には入光期間の最初に
初期値をVAsとして設定する。初期値は例えばA/D
変換器11の分解能の中央値を設定する、即ち8ビット
のA/D変換であれば分解能が256であるので中央値
の128を設定する。比較手段29は入光期間に赤外線
検出器6、増幅回路10、A/D変換器11を介して時
系列で得られるデジタル値VA1、VA2、VA3、・
・・、VAnを順次基準値30で設定しているVAsと
比較する。この比較結果に基づき基準値更新手段31が
順次基準値30のVAsを予め設定した範囲内で更新し
再設定を繰り返す。
【0055】具体的には、まず比較手段29はVA1と
VAsの初期値128を比較する。VA1=VAsであ
ればVAsは更新しない。VA1>VAsであれば基準
値更新手段31はVAsをプラス1更新して129と
し、VA1<VAsであればマイナス1更新して127
として新たに基準値30に設定する。仮にVA1>VA
sでVAs=129に更新したとすると、次に比較手段
29はVA2と更新されたVAs=129を比較する。
VA1=VAsであればVAsは更新しない。VA1>
VAsであれば基準値更新手段31はVAsをプラス1
更新して130とし、VA1<VAsであればマイナス
1更新して128として新たに基準値30に設定する。
比較手段29、基準値更新手段31はこの操作をn回繰
り返す。ピーク値抽出手段28は入光期間中にn回設定
されたVAsの中から最大値VAspを抽出する。
【0056】同様に遮光期間でもは比較手段29は赤外
線検出器6、増幅回路10、A/D変換器11を介して
時系列で得られるデジタル値VB1、VB2、VB3、
・・・、VBnを順次基準値30で設定しているVBs
と比較する。この比較結果に基づき基準値更新手段31
が順次基準値30のVBsをプラス1またはマイナス1
更新し再設定を繰り返し、ピーク値抽出手段28はこれ
ら遮光期間中にn回設定されたVBsの中から最小値V
Bspを抽出する。
【0057】温度換算器14にはピーク値抽出手段28
よりVAspとVBspを入力し、また温度センサ8か
らはA/D変換器11を介して入光期間または遮光期間
の任意のタイミングにおけるデジタル値VTを入力して
食品2の温度換算を行なう。ここでVAsp−VBsp
は食品2の温度とチョッパ5の温度の温度差に相関を持
った値である。即ちVAsp−VBspは食品2の絶対
温度の4乗とチョッパ5の絶対温度の4乗の差に比例す
るものである。簡易的には限定された範囲では食品2の
温度とチョッパ5の温度の温度差に比例するとしても、
十分精度の良い近似である。温度換算器14は以上の特
性に基づき(3)式で示す関数を予め持っていて食品2
の温度Tを算出する。(3)式においてc1、c2、c
3は赤外線検出器6、温度センサ8の特性と増幅回路1
0の増幅率により予め定めた定数である。
【0058】 f3(VAsp−VBsp、VT) =c1×(VAsp−VBsp)+c2×VT+c3 (3) ここではチョッパ5より食品2の方が温度が高いものと
して入光期間には変化する基準値の中から最大値を、遮
光期間には最小値をピーク値として抽出したが、食品2
の方が温度が低い場合には赤外線検出器の出力波形の山
谷が逆になるので、逆に入光期間の最小値、遮光期間の
最大値をピーク値として抽出することになる。チョッパ
5と食品2のどちらが温度が高いのかわからない場合に
は入光期間、遮光期間それぞれで最大値、最小値の両方
を抽出し、入光期間の最大値と遮光期間の最小値の差、
入光期間の最小値と遮光期間の最大値の差を比較し、絶
対値の大きい方の組み合わせを選択すれば良い。
【0059】本実施の形態によればサンプリングごとに
基準値をプラス1またはマイナス1しかしないのでノイ
ズがあっても基準値更新にはほとんど影響を与えず、ノ
イズ成分は概ね除去され、しかもピーク値を抽出してい
るので赤外線検出器の応答特性のばらつきの影響を受け
ず食品2の温度検出の信頼性は高い。
【0060】なお、基準値更新手段31はサンプリング
ごとにプラス1またはマイナス1基準値30を更新した
が、これはノイズの影響を最小限にする効果があるが、
本発明を限定するものでなく、例えばプラス5からマイ
ナス5の範囲で更新するとすれば、VAs−5<VAi
<VAs+5であればVAs=VAiと更新し、その範
囲を越えればVAs=VAs+5またはVAs=VAs
−5とするような更新をしても良い。この場合赤外線検
出器の応答時定数の範囲で十分なサンプリング回数を設
定できない場合には有効な方法である。また温度換算器
14は本実施の形態では(数3)で示す関数を持ってい
るものとしたがVAsp、VBspの4乗根を演算した
り、VTから対数関数を使うなどして温度換算による誤
差を低減させても良いし、定数c1、c2、c3を変え
た複数の関数を持って、VAsp、VBsp、VTによ
り使い分けても換算誤差を低減できる。また本実施の形
態では温度換算器14は入光期間、遮光期間それぞれの
ピーク値抽出手段28の抽出結果VAsp、VBspの
差を演算したが、これはオフセット電圧をキャンセルで
きる効果がある。しかし、VAsp、VBspのいずれ
もが食品2の温度とチョッパ5の温度の温度差と相関が
あるので一方だけを使っても食品2の温度を検出するこ
とは可能である。またサンプリングは入光期間、遮光期
間の全般にわたって行わなくとも、特に期間の終わりに
はあまり出力が変化しないので除外しても同様の効果を
得られる。
【0061】また上記第1〜第の実施の形態で増幅回
路10にはコンデンサ19、20を設けてバンドパスフ
ィルタ特性を持たせたことで簡易回路構成で不要なノイ
ズ成分をA/D変換器11に入力する前に概ね除去した
が、フィルタ回路と増幅回路は別々に設けても良い。即
ち赤外線検出器の出力をまずバンドパスのフィルタ回路
に入力し、フィルタ回路の出力を増幅回路で増幅するの
である。この場合、部品点数が増えるが、A/D変換器
に入力する前にノイズ成分を除去する効果は大きく温度
検出の信頼性は高くなる。
【0062】(実施の形態) 本発明の第の実施の形態を図10〜図11を用いて説
明する。図10は本発明の第の実施の形態の調理装置
の構成ブロック図であり電子レンジに応用した例であ
る。図11は駆動手段の温度変化を示す特性図である。
なお、参考例1、第1〜第の実施の形態と同一機能を
有する部分には同一符号を付し説明を省略する。
【0063】図10において、赤外線検出器6の出力は
増幅回路10で増幅し、増幅回路10で増幅した出力電
圧はA/D変換器11でデジタル化して故障検知手段3
2に送信する。故障検知手段32はタイマー33、比較
器34、通電禁止手段35を備えている。タイマー33
は加熱開始前に所定時間駆動手段7に駆動信号を送信
し、駆動手段7はチョッパ5を回転させる。比較器34
は赤外線検出器6から増幅回路10、A/D変換器11
を介してり得られるデジタル値を検出しチョッパ5の開
状態と閉状態でのデジタル値の差が所定値以上あるかど
うかを比較する。通電禁止手段35は比較器34から信
号を受信し、チョッパ5の開状態と閉状態でのデジタル
値の差が所定値以上であれば、直ちに通電禁止を解除し
てマグネトロン9により食品2の加熱を開始する。所定
値以上にならないままタイマー33より所定時間経過の
信号を受信した場合には食品2の温度検出ができない故
障と判断してマグネトロン9の通電を禁止し、使用者に
ブザーや表示等(図示せず)で警告を発する。
【0064】一般に加熱開始前でチョッパ5が駆動する
前であればチョッパ5の温度はその所在する環境温度に
ほぼ等しい。一方、食品2の温度は加熱開始前であれば
冷蔵室、冷凍室、冷暗所などから出してきたものでチョ
ッパ5より温度が低い。従ってチョッパ5の開状態で赤
外線検出器6が食品2からの赤外線を受光する時と、閉
状態で赤外線検出器6がチョッパ5自身の赤外線を受光
する時では温度差があるのでA/D変換器11より得ら
れるデジタル値に差が生じる。しかし、偶然にチョッパ
5の温度と食品2の温度が一致している場合もある。そ
の場合に所定時間タイマー33が駆動手段であるステッ
ピングモータ7に駆動信号を送信し、ステッピングモー
タ7がチョッパ5を回転駆動する。ステッピングモータ
7はコイルに通電する事で発生する磁界により回転する
ものであるが、回転に費やすエネルギー以外のエネルギ
ーはコイルの温度上昇として発散する。
【0065】図11にステッピングモータ7の温度変化
を示す。図11に示すように駆動開始直後に急激に温度
上昇し、やがて雰囲気との熱の授受でバランスし雰囲気
温度よりやや高い温度で安定する。タイマー33は所定
時間ステッピングモータ7に駆動信号を送信する。ステ
ッピングモータ7はタイマー33からの信号に基づきチ
ョッパを駆動すると、自身の温度が図11に示すように
上昇する。この温度上昇がステッピングモータ7に連接
しているチョッパ5に伝わり、チョッパ5が温度上昇す
る。従って初期に偶然にチョッパ5と食品2の温度が一
致していても、すぐにチョッパ5の温度が上昇するので
チョッパ5と食品2には温度差が生じ、タイマー33か
らステッピングモータ7に駆動信号を送信している所定
時間内に比較器34が所定値以上の差を検出できる。所
定時間内に比較器34が所定値以上の差を検出できない
場合は、赤外線検出器6の故障、または増幅回路10、
A/D変換器11、ステッピングモータ7のいずれかの
故障と判断でき、いずれの故障であっても食品2の温度
検出はできないのでマグネトロン9には通電しないので
ある。
【0066】本実施の形態では、マグネトロン9を通電
しない状態で故障検出を行っているので電磁波の影響は
なく、ノイズ成分がほとんどない状態で高い精度で検出
できるのでわずかな温度差でも検出でき、短時間で故障
診断が可能である。
【0067】(実施の形態) 本発明の第の実施の形態を図12〜図14を用いて説
明する。図12は本発明の第の実施の形態の調理装置
の構成ブロック図であり電子レンジに応用した例であ
る。図13はチョッパの構成を示す要部拡大図である。
図14は赤外線検出器の出力特性図である。なお、参考
例1、第1〜第の実施の形態と同一機能を有する部分
には同一符号を付し説明を省略する。
【0068】図12において、赤外線検出器6の出力は
増幅回路10で増幅し、増幅回路10で増幅した出力電
圧はA/D変換器11でデジタル化して故障検知手段3
2に送信する。故障検知手段32は比較器34、通電禁
止手段35を備えていて、加熱開始前に赤外線検出器6
等の故障を検出する。比較器34は赤外線検出器6から
増幅回路10、A/D変換器11を介してり得られるデ
ジタル値を検出し赤外線検出器6に赤外線が入光するチ
ョッパ5の位置が高放射率部と低放射率部でのデジタル
値の差が所定値以上あるかどうかを比較する。通電禁止
手段35は比較器34から信号を受信し、チョッパ5の
高放射率部と低放射率部でのデジタル値の差が所定値以
上であれば、マグネトロン9により食品2の加熱を開始
する。所定値以上なければ食品2の温度検出ができない
故障と判断してマグネトロン9の通電を禁止し、使用者
にブザーや表示等(図示せず)で警告を発する。
【0069】図13にチョッパ5の構成を示す。36は
遮光部で37は入光部である。図13に示すように遮光
部36と入光部37を交互に配設していて、軸38を中
心にステッピングモータ7で回転駆動することにより赤
外線検出器6はチョッパ5と食品2から交互に赤外線を
受光し、その温度差に応じた出力をする。チョッパ5は
例えば樹脂に黒塗装したような放射率の高い材料で構成
している。その遮光部36にはその中で一部例えば白塗
装したような放射率の低い低放射率部36aがある。低
放射率部36a以外の部分は高放射率部36bである。
チョッパ5の温度が全体に均一であっても放射率が違う
と赤外線放射量は異なる。即ち高放射率部36bからは
多量の赤外線が放射されても、低放射率部からは少量の
赤外線しか放射されない。
【0070】図14にチョッパ5の状態と赤外線検出器
6の出力の特性を示す。図に示す特性ではチョッパ5よ
り食品2の方が温度が高い場合であり、チョッパ5が遮
光部36から入光部37に変わる、即ち閉状態から開状
態に変わると赤外線検出器6の出力は下降し谷のピーク
を持つ出力変化をする。入光部37から遮光部36に変
わる、即ち開状態から閉状態に変わると逆に出力は上昇
し山のピークを持つ出力変化をする。また同じ遮光部の
中で高放射率部36bから低放射率部36aに変わると
出力は下降し谷のピークを持つ出力変化をする。逆に低
放射率部36aから高放射率部36bに変わると出力は
上昇し山のピークを持つ出力変化をする。これは高放射
率部36bと低放射率部36aで同じ温度でも放射率の
違いにより低放射率部36aから放射される赤外線量は
高放射率部36bから放射される赤外線量よりも少ない
ためである。従ってチョッパ5の温度と食品2の温度が
偶然一致していても低放射率部36a、高放射率部36
bの切替時には赤外線検出器の出力変化が検出でき、こ
の出力変化がなければ赤外線検出器6、増幅回路10、
A/D変換器11、ステッピングモータ7のいずれかの
故障と判断でき加熱手段の通電を禁止することができ
る。
【0071】本実施の形態では加熱開始前に故障検出し
たが、それは無駄な電力消費や被加熱物を中途半端に加
熱状態しない効果があるが、この構成で加熱途中に常時
故障検出することも可能である。この場合には途中で故
障した場合でも速やかに検出でき、その時点で加熱を停
止することもできるし、故障直前までの食品2の温度情
報を基に残りの加熱の制御を決めるなどして当面の加熱
を完了した後、警告を発し、以後マグネトロン9への通
電を禁止する等の方法もある。
【0072】(実施の形態) 本発明の第の実施の形態を図15を用いて説明する。
図15は本発明の第の実施の形態の調理装置の構成ブ
ロック図であり電子レンジに応用した例である。なお、
参考例1、第1〜第の実施の形態と同一機能を有する
部分には便宜上同一符号を付し説明を省略する。
【0073】図15において、赤外線検出器6の出力は
増幅回路10で増幅し、増幅回路10で増幅した出力電
圧はA/D変換器11でデジタル化して制御装置12に
送信する。39は開閉手段であるシャッタで、ステッピ
ングモータ40により赤外線透過孔4を開閉する。図は
シャッタ39で赤外線透過孔4を閉塞している状態であ
る。制御装置12は温度換算器14と、加熱制御器15
と開閉制御器41を備えていて、温度換算器14の換算
温度結果に基づき加熱制御器15がマグネトロン9を制
御し、開閉制御器41がステッピングモータ40を制御
する。
【0074】温度換算器14は増幅回路10、A/D変
換器11を介して得られる赤外線検出器6の出力のデジ
タル値と、A/D変換器11を介して得られる温度セン
サ8のデジタル値を基に食品2の温度を換算する。換算
式は上記した実施の形態における(1)〜(3)式等に
よる。開閉制御器41は加熱開始時にステッピングモー
タ40を制御してシャッタ39を回動して赤外線透過孔
4を開通させる。加熱が進行し温度換算器14より得ら
れる食品2の温度が予め定めた所定温度に達した時点で
ステッピングモータ40を制御してシャッタ39で赤外
線透過孔4を閉塞する。これは食品2から発生する水蒸
気や油滴より赤外線検出器6が汚染されるのを防止する
ためであり、所定温度は水蒸気や油滴が発生する温度よ
り低い例えば60℃とする。
【0075】加熱制御器15は時間計測部42と追加時
間演算部43を備えていて、温度換算器14の温度換算
結果が所定温度に達するまでの傾きからその後の加熱時
間を演算し、マグネトロン9を制御するのである。時間
計測部42は所定温度の60℃より低い第2の所定温度
例えば50℃になってから所定温度60℃になるまでの
時間tを計測する。追加時間演算部43は時間計測部4
2が計測した時間に基づき追加加熱時間を演算する。再
加熱であればほとんどのメニューは80℃ぐらいが最適
温度であるので、80℃と60℃の差20度、60℃と
50℃の差10度、この比率より追加加熱時間は2t時
間マグネトロン9で食品2を加熱するのである。食品2
を70℃まで加熱するのであれば追加加熱時間はt時間
であり、90℃まで加熱するのであれば3t時間であ
る。また煮込み調理や野菜の下ごしらえなどは100℃
付近の温度を維持して加熱を継続するものであるので4
t以上の追加加熱時間でそれはメニューにより異なるが
αtとしてメニューにより決まる定数αを積算すること
で演算できる。
【0076】本実施の形態では加熱制御器15は食品2
の温度の傾きを検出するのに、第2の所定温度から第1
の所定温度に達する時間を時間計測部42が計測した
が、これは追加時間の演算を積算のみで簡単にできる効
果がある。他にも所定時間内の温度上昇を演算するなど
の方法もある。所定温度に達した後のマグネトロン9の
制御を連続加熱で説明したが、断続加熱に切り替える方
法もある。断続加熱にすると熱伝達時間が確保できるの
食品2全体の温度分布は均一になりやすい。
【0077】(実施の形態) 本発明の第の実施の形態を図16〜図17を用いて説
明する。図16は本発明の第の実施の形態の調理装置
の構成ブロック図であり電子レンジに応用した例であ
る。図17はチョッパの構成を示す要部拡大図である。
なお、参考例1、第1〜第の実施の形態と同一機能を
有する部分には便宜上同一符号を付し説明を省略する。
【0078】図16において、赤外線検出器6の出力は
増幅回路10で増幅し、増幅回路10で増幅した出力電
圧はA/D変換器11でデジタル化して制御装置12に
送信する。39は開閉手段でチョッパ5に一体的に設け
ている。ステッピングモータ40はチョッパ5を回動し
て赤外線透過孔4を閉塞または赤外線光路を断続する。
図はチョッパ5で赤外線透過孔4を断続している状態で
ある。制御装置12は温度換算器14と、加熱制御器1
5と開閉制御器41を備えていて、温度換算器14の換
算温度結果に基づき加熱制御器15がマグネトロン9を
制御し、開閉制御器41がステッピングモータ40を制
御する。開閉制御器41は加熱開始時にステッピングモ
ータ40を制御してチョッパ5を回動して赤外線透過孔
4を開閉し赤外線光路を断続する。加熱が進行し温度換
算器14より得られる食品2の温度が予め定めた所定温
度に達した時点でステッピングモータ40を制御してチ
ョッパ5により赤外線透過孔4を閉塞する。加熱制御器
15は時間計測部42と追加時間演算部43を備えてい
て、温度換算器14の温度換算結果が所定温度に達する
までの傾きからその後の加熱時間を演算し、マグネトロ
ン9を制御するのである。
【0079】図17にチョッパ5の構成を示す。44は
断続部で遮光部36と入光部37が交互に並んでいる。
45は閉塞部で遮光部36のみから成り、閉塞部45に
おける遮光部36は、断続部44における遮光部36よ
り面積は大きい。これは赤外線透過孔4を確実に塞ぐた
めで厚みも断続部44における遮光部36より厚くして
いる。加熱開始時に赤外線透過孔4に対応する位置に断
続部44を位置させ、断続部44の範囲で往復運動し回
動する。食品2の温度が所定温度に達したことを検出す
れば赤外線透過孔4に対応する位置に閉塞部45を位置
させる。
【0080】なお、本実施の形態ではチョッパ5を円板
で説明しているが、回転するドラムの側壁や直線的に移
動可能な板に遮光部36、入光部37、閉塞部45を設
けても同様の効果がある。
【0081】
【発明の効果】以上のように本発明によれば以下の効果
が得られる。
【0082】
【0083】()赤外線検出器の出力を増幅回路で増
幅し、増幅回路の出力はA/D変換器でデジタル値に変
換し、そのデジタル値を移動平均演算器により所定のサ
ンプリング回数を保ちながらサンプリング期間をずらせ
つつ平均値を演算することでノイズ成分は概ね除去で
き、ピーク値抽出手段が移動平均演算器の演算結果より
チョッパの入光期間、遮光期間のそれぞれでピーク値を
抽出し、そのピーク値により温度換算器が被加熱物の温
度を換算するので、1回の入光期間または遮光期間でノ
イズの影響を小さくして信頼性の高い赤外線検出器の出
力データを取り込むことができ、チョッパの駆動回数を
増やすことなく耐久性を増し、高速で温度検出すること
ができる。
【0084】()また赤外線検出器の出力を増幅回路
で増幅し、増幅回路の出力はA/D変換器でデジタル値
に変換し、そのデジタル値を比較手段がサンプリングご
とに基準値と比較し、基準値更新手段が比較結果により
基準値を予め定めた範囲内で更新することでノイズ成分
は概ね除去でき、ピーク値抽出手段が更新され変化する
基準値のチョッパの入光期間と遮光期間のそれぞれでの
ピーク値を抽出し、そのピーク値により温度換算器が被
加熱物の温度を換算するので、1回の入光期間または遮
光期間でノイズの影響を小さくして信頼性の高い赤外線
検出器の出力データを取り込むことができ、チョッパの
駆動回数を増やすことなく耐久性を増し、高速で温度検
出することができる。
【0085】
【0086】
【0087】()比較器はチョッパの高放射率部から
赤外線が赤外線検出器に入光する時と低放射率部から入
光する時との出力変化が所定値以上あるかを検出し、所
定値以上の変化がない場合は通電禁止手段が加熱手段の
通電を禁止するので任意の時点で赤外線検出器の故障を
検出できる。赤外線検出器が故障していれば加熱開始前
に検出でき、無駄な電力消費がなく被加熱物を中途半端
に加熱することもない。
【0088】
【0089】(温度換算器は赤外線検出器の出力よ
り被加熱物の温度を換算し、開閉制御器は温度換算器の
換算温度が所定温度に到達した時点で開閉手段に閉塞信
号を送り、開閉手段は信号に基づき加熱室に設けた赤外
線透過孔を閉塞するので赤外線検出器の汚染を防止で
き、加熱制御器は温度換算器の換算温度が所定温度に到
達するまでの傾きによりその後の加熱手段の制御を行な
うので加熱開始初期の温度の影響を受けないので、被加
熱物の保存温度に拘らず最適な仕上がりに加熱でき、ま
た、チョッパは被加熱物の温度を検出する時には赤外線
検出器の臨む位置を入光部と遮光部の切替で赤外線光路
を断続し、温度検出しない時には閉塞部で赤外線光路を
遮断するのでチョッパで開閉手段を兼用でき簡易な構成
で、赤外線検出器を水蒸気等による汚染からの防止がで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例1における調理装置の構成ブロ
ック図
【図2】同調理装置の信号処理部の回路図
【図3】同調理装置の赤外線検出器の出力特性図
【図4】同調理装置の動作を説明するフローチャート
【図5】本発明の第の実施の形態における調理装置の
構成ブロック図
【図6】同実施の形態の赤外線検出器の出力特性図
【図7】同実施の形態の動作を説明するフローチャート
【図8】本発明の第の実施の形態における調理装置の
構成ブロック図
【図9】同実施の形態の動作を説明するフローチャート
【図10】本発明の第の実施の形態における調理装置
の構成ブロック図
【図11】同実施の形態の駆動手段の温度変化を示す特
性図
【図12】本発明の第の実施の形態における調理装置
の構成ブロック図
【図13】同実施の形態の要部拡大図
【図14】同実施の形態の赤外線検出器の出力特性図
【図15】本発明の第の実施の形態における調理装置
の構成ブロック図
【図16】本発明の第の実施の形態における調理装置
の構成ブロック図
【図17】同実施の形態の要部拡大図
【図18】従来の調理装置の赤外線検出器の出力特性図
【図19】従来の調理装置の動作を説明するフローチャ
ート
【符号の説明】
1 加熱室 4 赤外線透過孔 5 チョッパ 6 赤外線検出器 7 駆動手段 9 加熱手段 10 増幅回路 11 A/D変換器 12 制御装置 13 積分演算器 14 温度換算器 15 加熱制御器 27 移動平均演算器 28 ピーク値抽出手段 29 比較手段 30 基準値 31 基準値更新手段 32 故障検知手段 33 タイマー 34 比較器 36 遮光部 36a 低放射率部 36b 高放射率部 37 入光部 39 開閉手段 41 開閉制御器 42 時間計測部 44 断続部 45 閉塞部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−5316(JP,A) 特開 昭60−146488(JP,A) 特開 昭58−22821(JP,A) 特開 平4−56092(JP,A) 特開 平6−50543(JP,A) 特開 平7−63343(JP,A) 特開 昭58−216921(JP,A) 特開 平7−119980(JP,A) 特開 昭57−153124(JP,A) 特開 平4−371722(JP,A) 実開 平2−148431(JP,U) 特公 平4−13603(JP,B2) 特公 平1−22543(JP,B2) 特公 昭60−29195(JP,B2) 実公 平2−18558(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 7/02 330

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外
    線検出器と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続
    するチョッパと、前記赤外線検出器の出力を増幅する増
    幅回路と、前記増幅回路のアナログ値をデジタル値に変
    換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力となる
    デジタル値を所定のサンプリング回数を保ちながらサン
    プリング期間をずらせつつ平均値を演算する移動平均演
    算器と、前記移動平均演算器の演算結果のうち前記チョ
    ッパの入光期間と遮光期間のそれぞれにおけるピーク値
    を抽出するピーク値抽出手段と、前記ピーク値抽出手段
    が抽出したピーク値により被加熱物の温度換算値を算出
    する温度換算器を備えた調理装置。
  2. 【請求項2】被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外
    線検出器と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続
    するチョッパと、前記赤外線検出器の出力を増幅する増
    幅回路と、前記増幅回路のアナログ値をデジタル値に変
    換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力となる
    デジタル値をサンプリングごとに基準値と比較する比較
    手段と、前記比較手段の比較結果により基準値を予め定
    めた範囲内で更新する基準値更新手段と、前記基準値更
    新手段により更新され変化する基準値の前記チョッパの
    入光期間と遮光期間のそれぞれにおけるピーク値を抽出
    するピーク値抽出手段と、前記ピーク値抽出手段が抽出
    したピーク値により被加熱物の温度換算値を算出する温
    度換算器を備えた調理装置。
  3. 【請求項3】チョッパの入光期間および遮光期間は赤外
    線検出器の時定数より長く設定し、サンプリング周期は
    赤外線検出器の時定数より短く設定した請求項1または
    記載の調理装置。
  4. 【請求項4】被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外
    線検出器と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続
    するチョッパと、前記チョッパを駆動する駆動手段と、
    前記被加熱物を加熱する加熱手段と、前記赤外線検出器
    の故障を検出する故障検出手段を有し、前記故障検出手
    段は前記加熱手段が加熱を開始する前に所定時間前記駆
    動手段により前記チョッパを駆動させるタイマーと、前
    記赤外線検出器の出力が所定値以上の変化があるかを検
    出する比較器と、前記タイマーと前記比較器の出力によ
    り故障を検出して前記加熱手段の通電を禁止する通電禁
    手段を有し、駆動手段はチョッパを駆動することによ
    り温度上昇する特性を持ち、前記駆動手段の温度が前記
    チョッパに熱伝導する構成とした調理装置。
  5. 【請求項5】被加熱物が放射する赤外線を検出する赤外
    線検出器と、前記赤外線検出器に至る赤外線光路を断続
    するチョッパと、前記チョッパを駆動する駆動手段と、
    前記被加熱物を加熱する加熱手段と、前記赤外線検出器
    の故障を検出する故障検出手段を有し、前記チョッパは
    前記被加熱物からの赤外線が前記赤外線検出器に至るこ
    とを遮る遮光部に放射率の異なる材料で構成した高放射
    率部と低放射率部を有し、前記故障検出手段は前記赤外
    線検出器が赤外線を受光する位置が前記高放射率部と前
    記低放射率部とで出力の所定値以上の変化があるかを検
    出する比較器と、前記比較器の出力により故障を検出し
    て前記加熱手段の通電を禁止する通電禁止手段を有する
    調理装置。
  6. 【請求項6】被加熱物を加熱する加熱室と、前記被加熱
    物を加熱する加熱手段と、前記加熱室の内部から被加熱
    物の放射する赤外線を導出する赤外線透過孔と、前記赤
    外線透過孔を開閉する開閉手段と、前記被加熱物が放射
    する赤外線を前記赤外線透過孔を通して検出する赤外線
    検出器と、前記赤外線検出器の出力により前記加熱手段
    および前記開閉手段を制御する制御装置を有し、前記制
    御装置は前記赤外線検出器の出力により前記被加熱物の
    温度を換算する温度換算器と、前記温度換算器の換算温
    度が所定温度に到達した時点で前記開閉手段に閉塞信号
    を送る開閉制御器と、前記温度換算器の換算温度が前記
    所定温度に到達するまでの傾きによりその後の前記加熱
    手段を制御する加熱制御器を有し、開閉手段は赤外線検
    出器に至る赤外線光路を断続するチョッパにより構成
    し、前記チョッパは赤外線光路を開通させる入光部と、
    遮断させる遮光部と、前記入光部と前記遮光部を交互に
    連続的に配列させた断続部と、前記断続部に属する遮光
    部より大きい面積の遮光部より成る閉塞部を有する調理
    装置。
  7. 【請求項7】加熱制御器は所定温度より低い第2の所定
    温度から前記所定温度に到達するまでの時間を計測する
    時間計測部を有し、時間計測部の計時結果に基づいてそ
    の後の前記加熱手段を制御する請求項6記載の調理装
    置。
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