JP3038619B2 - 移動体上アンテナの姿勢制御装置 - Google Patents

移動体上アンテナの姿勢制御装置

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JP3038619B2
JP3038619B2 JP3255500A JP25550091A JP3038619B2 JP 3038619 B2 JP3038619 B2 JP 3038619B2 JP 3255500 A JP3255500 A JP 3255500A JP 25550091 A JP25550091 A JP 25550091A JP 3038619 B2 JP3038619 B2 JP 3038619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等の移動体の電波
源に対する姿勢変化による受信信号レベルの低下に対応
して、受信レベルが高くなる方向にアンテナ姿勢を補正
する、移動体上アンテナの姿勢制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体上のアンテナを常に電波源方向に
向ける場合、コニカルスキャン等の連続ロービング方式
のみで追尾(受信追尾)させると、移動体の速い姿勢変
化に対して十分な追尾性能が得られず、また、トンネ
ル,ビル等の障害物で受信できない場合、追尾すること
ができなくなる。
【0003】そこで、ジャイロで移動体の姿勢変化を検
出し、該姿勢変化によるアンテナの姿勢ずれ(電波源に
対する)を予測演算し、その分アンテナ姿勢を補正する
技術(ジャイロ追尾)が併用されている。これによれ
ば、トンネル,ビル等の電波障害物があるときには、ジ
ャイロ追尾がその間の追尾を補間する。ジャイロ追尾は
フィードフォワード制御であるので、ジャイロ追尾のみ
では受信外れになりやすいが、コニカルスキャン等の受
信追尾が、フィードバック制御によりジャイロ追尾のエ
ラーを修正することになる。この種の姿勢制御装置の1
つが特開平64−13801号公報に提示されている。
これのジャイロ追尾では、ヨー角検出器およびピッチ角
検出器で移動体の姿勢を検出し、移動体の姿勢の変化に
対応してアンテナの姿勢(アジマス方向およびエレベー
ション方向)を変更する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ジャイロに
は計測誤差があり、時系列でこの誤差の累算値が増大す
る。トンネル,ビル等で電波が遮断された時間が長い
と、電波受信が回復したときジャイロ誤差が大きくジャ
イロ追尾によるアンテナ姿勢のずれが大きくなる。コニ
カルスキャン等の、アンテナ受信レベルを参照して最適
指向方向を探索する受信追尾におけるアンテナ走査は小
範囲であるので、コニカルスキャンによっても、電波源
を捕捉できなくなることがある。したがって、アンテナ
が電波源から外れた(受信レベルが低下した)ときに
は、コニカルスキャンよりも広い領域を追尾サーチする
必要がある。ところが、常に広範囲の走査を行なってい
たのでは電波源の再捕捉に時間を要し、受信が回復する
までの時間が長くなる。
【0005】本発明は追尾サーチによる電波源の再捕捉
時間を可及的に短くすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の姿勢制御装置
は、移動体上でアンテナ(Ant)をアジマス方向およびエ
レベーション方向に回動自在に支持する支持機構(110〜
155);アンテナ(Ant)をアジマス方向およびエレベーシ
ョン方向に回転駆動する駆動手段(141,151);アンテナ
(ANT)に接続された受信機(BSR);移動体の姿勢を検出す
る姿勢検出手段(30);前記姿勢検出手段(30)の検出値(Y
as)の変化に対応してそれによるアンテナの指向方向の
ずれを補正する姿勢にアンテナ姿勢を補正する制御手段
(4);受信機(BSR)の受信信号レベル(BSs)を参照しそれ
が所定値(TH1)未満の参照値(TH2)以上のとき、アンテナ
を小範囲でコニカル走査して受信信号レベル(BSs)が高
くなる方向にアンテナ(Ant)の姿勢を変更するコニカル
走査追尾制御手段(4);受信信号レベル(BSs)が参照値(T
H2)未満となった時点からの時間(TKK)を計測する計測手
段(4);前記コニカル走査より広い走査範囲のサーチ走
査の走査範囲(RLモード,RHモード)を前記計測手段(4)の
計測時間(TKK)に対応してそれが長いと広く(RHモード)
設定するサーチ範囲設定手段(4);および、受信信号レ
ベルが参照値(TH2)未満のとき、前記サーチ範囲設定手
段(4)が設定した走査範囲(RLモード,RHモード)をステッ
プ状にサーチ走査するサーチ走査制御手段(4);を備え
る。なお、カッコ内の記号は、図面に示し後述する実施
例の対応要素又は対応事項を示す。
【0007】
【作用】障害物等により電波源を見失ってから短い時間
であればジャイロ誤差の累算値は小さく、逆に電波源を
見失ってから長い時間が経過するとジャイロ誤差の累算
値が大きい。すなわち、電波が受信できなくなってから
の時間(電波遮断時間)とジャイロ誤差の累算値は大略
で比例関系にあるといえる。
【0008】そこで本発明では、電波遮断時間が所定時
間経過毎(例えば1秒毎)に所定角度(例えば0.1
°)だけジャイロ誤差が発生すると想定し、計測手段
(4)の計測時間(TKK)に対応してコニカル走査より広い範
囲のサーチ走査の走査範囲(RLモード,RHモード)を設定
する。この設定されたサーチ走査範囲に基づいて、サー
チ走査制御手段(4)は受信信号レベル(BSs)が参照値(TH
2)未満のとき、設定された範囲をステップ状にサーチ走
査する。本発明の好ましい実施例では、計測時間(TKK)
に対して基準値(TK1)を定め、計測時間(TKK)が基準値(T
K1)より小さい場合には狭い範囲(但しコニカル走査時
よりも広範囲)のサーチ走査(RLモードによる走査)を行
ない、計測時間が基準値以上であると前記範囲よりも広
い範囲のサーチ走査(RHモードによる走査)を行なう。
【0009】従って、電波遮断時間に対応してサーチ走
査の範囲を可変とするので、その時々の状況に応じて可
及的に短い時間で電波源が再捕捉される。また、狭い範
囲のサーチ走査を行なう場合は、広い範囲のサーチ走査
を行なう場合に比較してアンテナの駆動量が減少するの
で駆動機構の劣化速度が減少し、駆動機構の耐久性力が
向上し、また、消費電力も少なくて済む。本発明の他の
目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明
より明らかになろう。
【0010】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。この実施例
は図5に示す自動車に搭載されているものであって、静
止衛星放送受信用のBSアンテナAntの姿勢を制御す
る。自動車には、振動方式のジャイロであるヨー角速度
検出器30が装備されており、自動車のヨー角速度(進
路変更方向の回転角速度)を検出しこれを表わすアナロ
グ信号(ヨー角速度信号)をインターフェィス3に与え
る。インターフェイス3は、ヨー角速度信号をノイズ除
去,増幅等の電気的処理を施こしてマイクロコンピュー
タ4に与える。マイクロコンピュータ4は、CPU,R
AM,ROM,システムコントローラ等の電子回路素子
を含むコンピュータシステムであり、ヨー角速度信号を
デジタル変換して読込む。
【0011】マイクロコンピュータ4には、インターフ
ェイス3および5が接続されており、これらのインター
フェイス3,5に、操作ボード22,BS受信機BS
R,アジマスモータドライバAZDおよびエレベーショ
ンモータドライバELDが接続されている。
【0012】BSアンテナAntの電波受信信号はBS
受信機に至り、そこで衛星放送信号に復調されディスプ
レイBSDに与えられ、ディスプレイBSDが静止衛星
テレビジョン放送画像を映す。衛星放送信号はインター
フェイス5にも与えられ、インターフェイス5が電波受
信信号を信号レベルを表わすアナログ信号BSsに変換
してマイクロコンピュータ4に与える。マイクロコンピ
ュータ4は、該アナログ信号BSsをデジタル変換して
読込む。
【0013】アジマスモータドライバAZDおよびエレ
ベーションモータドライバELDは共に、モータに正転
付勢電流と逆転付勢電流を選択的に流すための電気回路
(モータドライバ)とCPUを主体とするコンピュータ
回路(コントローラ)で構成されており、それぞれマイ
クロコンピュータ4からのステップ回転指示信号(方向
+回転角度)に応答して指示された方向に指示された角
度分、各機構のモータを回転付勢し、又は、マイクロコ
ンピュータ4からの連続回転指示信号(方向+速度)に
応答して指示された方向に指示された速度で、各機構の
モータを回転付勢し、しかも、アジマス機構のロータリ
エンコーダ148およびエレベーション機構のロータリ
エンコーダ157が発生する電気パルスをカウントし
て、アンテナAntのアジマス姿勢(回転位置)データ
およびエレベーション姿勢(回転位置)データを、アン
テナ駆動による姿勢変化分更新し、常時その時点のアン
テナ姿勢を示すデータをアジマス位置レジスタAZPR
およびエレベーション位置レジスタELPRに保持す
る。
【0014】図2に、BSアンテナAntを支持しその
姿勢を定める機構を示す。この機構は、BSアンテナA
ntを、アジマス方向(第1軸Yを中心とする)に回転
駆動し、かつエレベーション方向(第2軸Xを中心とす
る)に回転駆動する、2軸回転駆動機構である。アンテ
ナAntは、平板状円形の、比較的に受信範囲が広いビ
ームアンテナであり、アンテナブラケット110に固着
されている。
【0015】図7に、BSアンテナAntの指向特性を
示す。縦軸はCN比、横軸はアンテナの受光面(円形)
の中心を通る垂線と、該中心と電波源(静止衛星)とを
結ぶ直線とのなす角度である。この角度が8°程度以下
で、CN比は最高CN比(15dB)の50%以上を示
す。
【0016】再度図2を参照すると、アンテナブラケッ
ト110のアングル113aに、水平軸113b(その
中心が第2軸X)が固着されている。水平軸113bは
図面と垂直な方向に延びており、その一端部が、ベアリ
ング(図示せず)を介して、支持アーム121aで、回
転自在に支持されている。支持アーム121aは回転台
120に固着されている。水平軸113bの他端部は、
ベアリングを介して、支持アーム121aと同様なもう
1つの図示しない支持アームで回転自在に支持されてい
る。該もう1つの図示しない支持アームも回転台120
の、後述する円筒シャフト116に関して支持アーム1
21aと対称な位置に、固着されている。
【0017】回転台120は大略で、円板状の平歯車で
あり、その中心部に、ガイド穴120hを有し、側周面
にギア120aを有し、ベアリング122を介して固定
台130に、ギア120aの回転中心軸(第1軸)Yを
中心に回転自在に装着されている。回転台120のギア
120aにはギア144が噛合っており、このギア14
4がギア軸145および減速機140を介してアジマス
駆動モータ141で回転駆動される。減速機140およ
びモータ141は、固定台130に固着されている支持
台146に固定されている。ギア軸145にはロータリ
エンコーダ148が結合されており、ギア軸145の所
定小角度の回転につき1パルスの電気パルスを発生す
る。この電気パルスはアジマスモータドライバAZDに
与えられる。
【0018】回転台120の下面に対向してアジマスホ
ームポジション検出用のスイッチ147が設置されてお
り、回転台120の下面の、該スイッチ147の操作子
が対向する位置に、該操作子が落ち込むテーパ穴(一
点)が刻まれている。スイッチ147は、その操作子が
回転台120の下面で押されているときには開(オフ)
であり、テーパ穴が操作子に対向するとき操作子が該穴
に進入し、スイッチ147は閉(オン:ホームポジショ
ン検出)となる。回転台120が1回転する間一回、ス
イッチ147の操作子がテーパ穴に進入してオン(ホー
ムポジション検出)となる。スイッチ147の開閉信号
はアジマスモータドライバAZDに与えられると共に、
インターフェイス5を介してマイクロコンピュータ4に
も与えられる。 図2のBB−BB線拡大断面を示す図
3を参照すると、減速機140の内部において、ギア軸
145にはウォームホイール143が固着されており、
このウォームホイール143に噛合うウォーム142が
モータ141(図2)の回転軸に結合されている。
【0019】モータ141が正回転するとギア144が
一方の方向に回転して回転台120が第1軸Yを中心に
一方の方向に回転する。すなわちアンテナAntが第1
軸Yを中心に正方向に回転する。モータ141が逆回転
するとアンテナAntが逆方向に回転する。
【0020】回転台120のガイド穴120hを円筒シ
ャフト116が貫通しており、回転台120に対して第
1軸Yが延びる方向に移動自在である。図示しないが、
円筒シャフト116の側周面には、第1軸Yと平行な溝
が刻まれており、回転台120のガイド穴120hに
は、第1軸Yと平行でこの溝にはまったレール状の突条
があり、この突条により、円筒シャフト116は、回転
台120に対して第1軸Yが延びる方向には移動し得る
が、第1軸Yを中心とする回転は不可である。したがっ
て、回転台120が第1軸Yを中心に回転すると同じく
円筒シャフト116も第1軸Yを中心に回転する。
【0021】円筒シャフト116の上端にはピン117
が固着されており、このピン117に、回動自在にリン
クアーム115の下端が結合されている。リンクアーム
115の上端はブラケット110のアングル111に固
着されたピン112に、回動自在に結合されている。
【0022】ブラケット110はアングル113aよ
り、水平軸113bの延びる方向(図2の紙面に垂直な
方向)と直交する水平方向で離れているので、図2にお
いて円筒シャフト116が上方向に移動するとアンテナ
Antが水平軸113bを中心に反時計方向に回転(上
向き回転)し、円筒シャフト116が下方向に移動する
とアンテナAntが時計方向に回転(下向き回転)す
る。
【0023】円筒シャフト116の下半分の外側周面に
は、螺施状ではなくリング状の、ギア116aが刻まれ
ている。リング状のギア116aの(山および谷の)そ
れぞれは、第1軸Yと直交する方向に平行である。この
リング状のギア116aにギア154が噛合っている。
【0024】図2のCC−CC線拡大断面を示す図4を
も参照すると、ギア154のギア軸155には、減速機
150のウォームホィール153が固着されている。ウ
ォームホィール153に噛合うウォーム152は、エレ
ベーション駆動モータ151(図2)の回転軸に結合さ
れている。減速機150およびモータ151は、固定台
130に固着された支持台146に固定されている。
【0025】エレベーション駆動モータ151が正回転
するとギア154が図2で時計方向に回転して円筒シャ
フト116が下移動してアンテナAntが時計方向に回
転(上向き回転)する。モータ151が逆回転するとア
ンテナAntが反時計方向に回転(下向き回転)する。
【0026】円筒シャフト116の上,下動によりリン
クアーム115にはピン117を中心とする回転力が加
わりリンクアーム115がピン117を中心に回動す
る。この回動のときリンクアーム115の回動が阻害さ
れないように、円筒シャフト116の上端には、図5に
示すように、割り溝118が刻まれている。
【0027】上述のように、円筒シャフト116のギア
116aにギア154が噛合っているが、ギア116a
の山および谷のそれぞれが円筒シャフト116の側周面
を周回するリングをなし、しかもそれらが第1軸Yと平
行であるので、ギア154が静止しているときおよび回
転しているときのいずれでも、円筒シャフト116は、
ギア154で回転が拘止されることがなく、第1軸Yを
中心に回転しうるし、この回転自身で円筒シャフト11
6がギア154に対して上下することはない。図4を参
照すると、ギア154のギア軸155にはカム板156
が固着されている。このカム板は、外周縁部に段差を有
するものである。このカム板156の外周面に上リミッ
トスイッチ158と下リミットスイッチ159が対向し
ており、アンテナAntのエレベーション回転角が所定
範囲内にあるときには、スイッチ158および159の
操作子がカム板156の小半径外周面に対向しているの
で、スイッチ158,159共に開(オフ)である。ア
ンテナAntが時計方向に回転し時計方向回転のリミッ
ト位置(上向きリミット)に達するとカム板156の小
半径外周面から大半径外周面へ切換わるテーパ面がスイ
ッチ158の操作子を押し、これによりスイッチ158
が閉(オン)に切換わる。アンテナAntが半時計方向
に回転し半時計方向回転のリミット位置(下向きリミッ
ト)に達するとカム板156の小半径外周面から大半径
外周面へ切換わるテーパ面がスイッチ159の操作子を
押し、これによりスイッチ159が閉(オン)に切換わ
る。スイッチ158および159の開閉信号はエレベー
ションドライバELDに与えられ、また、インターフェ
イス5を介してマイクロコンピュータ4に与えられる。
【0028】ウォーム152にはロータリエンコーダ1
57が結合されており、ウォーム152の所定小角度の
回転につき1パルスの電気パルスを発生する。この電気
パルスはエレベーションモータドライバELDに与えら
れる。
【0029】上述のように、アンテナAntを第1軸Y
を中心に回転駆動するための減速機140およびモータ
141、ならびに、アンテナAntを、第1軸Yと直角
をなす水平軸113b(第2軸X)を中心に回転駆動す
るための減速機150およびモータ151が、共に固定
台130に固着されているので、それらのモータ14
1,151への給電には、摺動接続手段を要しない。
【0030】図2を参照すると、コンバータConv
は、アンテナブラケット110に装着され、アンテナA
ntで受信した12GHz帯の衛星放送電波を1GHz
帯のBS−IFに変換する。変換された信号は、ケーブ
ル161を介してロータリジョイント160に送られ、
そしてBS受信機BSR(図1)に至る。
【0031】ところがブラケット110に固着されたコ
ンバータConvは、アンテナAntと共に、第1軸Y
および水平軸113bを中心に回転するので、コンバー
タConvの信号線および受電線と、固定部にあるBS
受信機BSRの信号線および給電線とは、摺動接続手段
を介して接続する必要がある。
【0032】この実施例では、アンテナAntの、水平
軸113bを中心とするエレベーション回転範囲は46
度以下であればよいので、コンバータConvの信号線
および受電線でなる電気ケーブル161は、比較的に可
撓性が高いものとして、更に長さに余裕をもたせて46
度以上の回転も可能とし、円筒シャフト116の内穴を
貫通してロータリジョイント160まで配線してそれに
接続している。ロータリジョイント160には、BS受
信機BSRからの電気ケーブル162が接続されてお
り、このロータリジョイント160により、ケーブル1
61と162の、互に電気接続すべきリードが、第1軸
Yを中心とする相対的な回転にもかかわらず、互に電気
接続されている。水平軸113bを中心とするアンテナ
Antの回転に対しては、ケーブル161が、大略でピ
ン117当りを中心とする如きの首振りをする。
【0033】このように、この実施例では、摺動接続手
段は1組(ロータリジョイント160)のみ用いられて
いる。
【0034】エレベーション機構(150,151)の
エレベーション駆動モータ151は駆動ギア154を回
転駆動するが、駆動ギア154によって往復駆動される
円筒シャフト116は回転台120に対して摺動するの
で、回転台120およびそれを回転駆動するアジマス機
構(144,140,141)は、エレベーション機構
(150,151)によっては駆動されず、エレベーシ
ョン機構(150,151)の負荷とはならない。エレ
ベーション機構(150,151)が支持する物体は、
実質上BSアンテナAnt,BSコンバータConv,
リンクアーム115および円筒シャフト116であり、
荷重が小さいので慣性力が小さく、第2軸(X)を中心
とするBSアンテナAntのアジマス駆動およびエレベ
ーション駆動を比較的に高速で行なうことができ、しか
も位置決めを比較的に高精度で行ない得る。
【0035】図8を参照すると、操作ボード22には、
アンテナAntの方位角データ(以下アジマスデータ),
仰(俯)角データ(以下エレベーションデータ),受信レ
ベルおよび各種メッセージを表示するためのLCD(2
次元液晶表示板)23,アンテナ30のオート姿勢制御
を指示するスタート(START)キー24,アンテナAntのオ
ート姿勢制御停止を指示するストップ(STOP)キー25,
マニュアル姿勢制御のためのアップキー(Uキー)2
6,ダウンキー(Dキー)27,ライトキー(Rキー)2
8、およびレフトキー(Lキー)29が備わっている。
【0036】図9に、マイクロコンピュータ4の制御動
作の概要を示す。図示しない電源回路が、車両のイグニ
ションキーがエンジン作動状態の位置(イグニションキ
ースイッチ オン)にあるときに、車両上バッテリに接
続されて、図1に示す電気回路の各部に所定の電圧を印
加する。なお、モータドライバAZD,ELDには、モ
ータ通電用にバッテリ電圧も印加される。
【0037】マイクロコンピュータ4は、それ自身に所
定電圧が印加されると、「システムイニシャライズ」
(サブルーチン1:以下、カッコ内ではステップとかサ
ブルーチンという語を省略してそれに付した番号のみを
記す)を実行して、内部レジスタ,タイマ,カウンタ等
を待機状態に定められている内容に設定し、出力ポート
には非作動(消勢)を指定する信号を設定する。そし
て、「システムイニシャライズ」(1)の中で、「アン
テナ姿勢の初期化」を実行する。これにおいては、アン
テナAntを、アジマス方向ではホームポジション(ス
イッチ147オン)に、エレベーション方向では半時計
方向回転(下向き回転)のリミット位置(下向きリミッ
ト位置:スイッチ159オン)に定めて、すなわちアン
テナ姿勢原点に定めて、姿勢レジスタ(アジマス位置:
レジスタAZPR/エレベーション位置:レジスタEL
PR)をクリアする。
【0038】マイクロコンピュータ4は、モータドライ
バAZDおよびELDの両者からReady信号を受信する
と、STARTキー24がオン操作されるまで、ステッ
プ4(以下ステップをSと表わす)のマニュアル操作処
理を実行するループを構成する。
【0039】マニュアル操作処理を図11に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。Uキー26の操作があ
ると、マイクロコンピュータ4はS30からS31に進
み、ここでエレベーション上リミットスイッチ158の
オン(閉)/オフ(開)を調べる。スイッチ158がオ
ン(閉)になっていればアンテナAntのエレベーション
方向の姿勢は仰角の上限界にあり、それ以上の上向駆動
は不可能であるが、そうでなければS32でエレベーシ
ョンモータドライバELDに、1step上シフト処理の実
行を指示する。また、Dキー27の操作があると、S3
3からS34に進み、ここでエレベーション下リミット
スイッチ159のオン(閉)/オフ(開)を調べる。ス
イッチ159がオン(閉)になっていればアンテナAnt
のエレベーション方向の姿勢は俯角の下限界にあり、そ
れ以上の下向駆動は不可能であるが、そうでなければS
35でエレベーションモータドライバELDに、1step
下シフト処理の実行を指示する。
【0040】Rキー28の操作があった場合には、マイ
クロコンピュータ4は、S36からS37に進み、ここ
でアジマスモータドライバAZDに、1step右シフト
(時計方向回転:正回転)を指示し、Lキー29の操作
があった場合には、S38からS39に進み、ここでア
ジマスモータドライバAZDに、1step左シフト(半時
計方向回転:逆回転)を指示する。
【0041】再度図11を参照すると、マイクロコンピ
ュータ4は、S40においてモータドライバAZD,E
LDによる1step右シフト,1step左シフト,1step上
シフトあるいは1step下シフトが実行されるのを待ち、
S41においてモータドライバAZD,ELDより転送
されたAzデータおよびELデータを読み取る。さら
に、S42では、受信レベルBSsを読み取ってレジス
タL1に格納し、S43において、Azデータ,ELデ
ータおよびレジスタL1の受信レベルBSsをLCD2
3に表示する。
【0042】マイクロコンピュータ4は、S3(図6)
において、STARTキー24がオン操作されると、S
5で図12,図13,図14,図15および図16に示
す「初期サーチ」S5を実行する。
【0043】図12,図13,図14,図15および図
16を参照して「初期サーチ」S5の内容を説明する
が、まず図24を参照して「初期サーチ」S5の概念を
説明する。これにおいては、受信レベルBSsを監視し
ながらアンテナAntのエレベーション方向の姿勢を、
レジスタELSのデータが示す位置から、最初は上向き
に10°(10ステップ)、次にレジスタELSのデー
タが示す位置から、下向きに20°(20ステップ)、
次にレジスタELSのデータが示す位置+11°から上
リミット位置まで、最後にレジスタELSのデータが示
す位置−21°から下リミット位置まで変更する。1ス
テップ1°で1ステップづつ変更し、1ステップの変更
の毎にアジマス方向に1回転分走査する。アジマス方向
の1回転走査も1ステップ1°で1ステップづつ変更す
る。アジマス方向の1ステップ駆動毎に、また、エレベ
ーション方向の1ステップ駆動毎に、受信機BSRの受
信信号レベルBSsを読込んで、それが受信可判定用の
しきい値TH2以上であるかをチェックし、TH2以上
になると、そこで「初期サーチ」S5を終了する。
【0044】まず図12および図13を参照してより具
体的に説明すると、まずレジスタELSのデータがエレ
ベーション原点(0)を示すものであるかをチェックす
る(S50a)。この実施例では、レジスタELSはマ
イクロコンピュータ4内のメモリの一領域に割り当てら
れているので、コンピュータ4の電源が落ちると、次に
電源が投入されたときにはレジスタELSの内容は零を
示すデータになっている。この場合には、「システムイ
ニシャライズ」S1でアンテナAntの姿勢は原点(ア
ジマス位置:0,エレベーション位置:0)となってい
る。そこでこの場合には、コンピュータ4は、エレベー
ションドライバELDに、エレベーション中点(上下リ
ミット間の中点)へのエレベーション駆動を指示する。
ドライバELDは、この指示に応答してアンテナAnt
をエレベーション中点に駆動し、そしてエレベーション
中点の位置データ(ELデータ)をコンピュータ4に転
送する。コンピュータ4はこの位置データ(中点)をレ
ジスタELSに書込む(S50b)。
【0045】「初期サーチ」(S5)に進んだときにレ
ジスタELSに原点以外のデータがあったときには、こ
れは、図1に示すシステムに電源が投入されてからすで
に一回は「初期サーチ」(S5)以下のアンテナ駆動を
実行しており、例えば、後述するS13aで受信レベル
が好適なときのエレベーション位置が書込まれている。
この場合には、レジスタELSのデータを更新しない。
次に、S50において、そのときのAzデータをレジス
タA1およびA2に格納し、ELデータをレジスタE2
に、ELS+10をレジスタE1に格納する。
【0046】この後、S52で受信レベルを読み取る。
そして、その値が所定レベルTH1以上のときには、マ
イクロコンピュータ4は、S53から直ちにメインルー
チンにリターンする(初期サーチを終了する)が、所定
レベルTH1未満であれば、S54以下に進んでアンテ
ナAntの姿勢変更を行う。この姿勢変更ではまず、エ
レベーション上リミットスイッチ158がオンでなくし
かもエレベーション位置E2が第1サーチ領域の上限E
1に達していなければ、S54→S55a→S56と進
み、ここでエレベーションモータドライバELDに1st
ep上シフトを指示し、S57でレジスタE2の値を1イ
ンクリメントする。モータドライバELDよりシフト終
了の信号を受信するとマイクロコンピュータ4は、図1
3に示す「アジマス走査」AZSを実行する。
【0047】「アジマス走査」AZSにおいては、まず
受信信号レベルBSsを読込み(S58)、それがTH
2以上であるかをチェックして(S59)、TH2以上
であると「初期サーチ」を終了する。TH2未満である
と、アジマスホームポジションスイッチ147がオン
(ホームポジション)かをチェックして、オンでないと
アジマス位置A2が初期位置(「初期サーチ」S5に進
入したときのAzデータ)の1°左位置にあるか(1回
転した)をチェックし(S62)、そうでないと1step
右シフトをドライバAZDに指示し、そして現在のアジ
マス位置データA2を1インクレメントする(S6
4)。再度S58に戻り、受信レベルを監視しながら、
上記を繰り返す。ホームポジションスイッチ147がオ
ンになると、そこでアンテナをアジマス左方向に1回転
させる(S61)。これは2回転以上の連続右方向回転
を避けるためである。
【0048】アジマス走査(AZS)が、右方向1回転
(A1からA1−1:正確にはA1からA1までの右回
転で1回転になると、S52に戻り、エレベーション方
向の1step上シフトを行なう。
【0049】次に図14を参照する。このようにして、
レジスタELSのエレベーション位置から10°上の位
置まで(それまでに上リミットに達すると上リミットま
で)、アジマス方向は全周の第1領域のサーチでも、受
信レベルBSsがTH2以上にならないと、次に、レジ
スタELSのエレベーション位置から20°下の位置ま
でサーチするために、まずレジスタELSのエレベーシ
ョン位置までの下シフトを指示し(S65)、次に、S
50bにおいて、そのときのAzデータをレジスタA1
およびA2に格納し、ELデータをレジスタE2に、E
LS−20をレジスタE1に格納する。そして今度は、
エレベーション方向で1step下駆動する毎に、アジマス
方向のサーチ(AZS)を行なう。この場合、アジマス
方向に1step右シフトする毎に、またエレベーション方
向に1step下シフトする毎に、受信レベルBSsを読込
んで、それがTH2以上であるとそこで初期サーチを終
了するが、レジスタELSのエレベーション位置から−
20°の第2小領域のサーチでも、受信レベルBSsが
TH2以上にならないと、図15に示す処理(S66〜
AZS)で、レジスタELSのエレベーション位置+1
1°から上リミットまでの第3小領域のサーチを行な
う。そして、これでもTH2以上にならないと、図16
に示す処理(S67〜AZS)で、レジスタELSのエ
レベーション位置−21°から下リミットまでの第4小
領域のサーチを行なう。
【0050】この第4小領域のサーチを終えても受信レ
ベルBSsがTH2以上にならなかったときには、アン
テナ姿勢の全範囲をサーチしたにもかかわらず、適正な
受信レベルが得られなかったことになる。そこでこの場
合には、S54dからS55dに進み、LCD23に
「受信不能」を表示し、メインルーチン(図9)のS3
に戻る。
【0051】「初期サーチ」S5で、受信レベルBSs
が所定値TH1以上となるアンテナAntの姿勢を探索
すると、図9のS6aでヨー角速度検出器30が検出し
たヨー角速度Yasを読込む。そしてヨー角速度Yas
にドリフト補正値レジスタAJTの内容AJTを加算
し、これらの和を速度レジスタYARに書込む(S6
b)。そして、速度レジスタYARのデータYAR(そ
の符号がモータ回転方向を指定し、数値の絶対値が速度
を指定する)をアジマスモータドライバAZDに転送す
る(6c)。
【0052】アジマスモータドライバAZDは、データ
YARの符号がマイナス(自動車が左回転)であると右
方向に、プラスであると左方向にアンテナAntを回転
付勢するようにアジマスモータ141を回転付勢し、ロ
ータリエンコーダ148が発生するパルスを監視してア
ンテナAntの回転速度を算出し、これがYARで指定
された速度に合致するように、アジマスモータ141の
速度制御を行なう。
【0053】S6cでデータYARをアジマスモータド
ライバAZDに転送すると、マイクロコンピュータ4
は、図面には示していないが、T1タイマ(内部タイ
マ)をスタートする。そして、S6c,S14,S17
等を、実質上周期T1で繰返し実行するために、S13
d,S16c又はS17からS6aに戻るときに、T1
タイマのタイムオーバを待ち、タイムオーバするとS6
aに進む。
【0054】マイクロコンピュータ4は次のS10で受
信レベルBSsを読み取ってレジスタL1に書込み、ア
ンテナAntの姿勢を示すAzデータおよびELデータ
をモータドライバAZD,ELDから読み取った後、こ
れらのデータをLCD23に表示する。
【0055】(イ)S13aおよびS13では、このと
きの受信レベルBSs、すなわち、レジスタL1の値と
所定レベルTHoffおよびTH1(THoff>TH1>T
H2)を比較し、レジスタL1の値が所定レベルTHof
f又はTH1以上である限り、S6a→S6b→S6c
→S8→S10→S13a→S13→S13c→S13
d→S6a→・・・・なるループを繰り返して、ヨー角
速度検出器30が検出したヨー角速度Yasに基づいた
アンテナAntの姿勢制御処理(イ)を実行する。なおこ
の時、割込を禁止し(13c)、割込み処理(図10)
においてカウントされるTKKの値をクリアする(13
d)。
【0056】つまり、受信レベルBSsが第1設定値T
H1以上である間は、ヨー角速度Yasに変化がある
と、それに対応する分、アンテナAntの姿勢を補正す
る。これを継続しているときに、STOPキー25がオ
ン操作されると、S8でこれを読取って、図9に示すフ
ローのS3(待機状態)に戻る。
【0057】上述の、受信レベルBSsが高く、ヨー角
速度Yasに基づいてそれの変化に連動してアンテナA
ntの姿勢を変更する制御を実行するループ(S6a→
S6b→S6c→S8→S10→S13a→S13→S
13c→S13d→S6a→・・・)において、受信レ
ベルBSs、すなわち、レジスタL1の値が所定レベル
TH1未満になると、マイクロコンピュータ4はS13
でこれを検知して、S13からS13bに進み、さらに
S13bにおいてレジスタL1の値が、第1レベルTH
1より低い受信下限レベルTH2以上であると、「受信
追尾」S14を実行する。これを終えると更に受信レベ
ルBSsを読込んで(15)、第1レベルTH1より低
い受信下限レベルTH2と比較する(16)。S16お
よびS13bにおいて、受信レベルBSsが受信下限レ
ベルTH2未満の時は、マイクロコンピュータ4は、s
16aにおいて割込許可をして割込み処理(図10)を
実行した後、S17に進み「追尾サーチ」S17を実行
する。一方、S16で、受信レベルBSsが受信下限レ
ベルTH2以上である場合は、割込を禁止し(16
b)、TKKの値をクリアする(16c)。
【0058】ここで図10を参照して割込み処理につい
て説明する。割込許可がある毎に割込み処理を実行す
る。割込処理ではレジスタTKKの値を1インクリメン
トしてメインルーチンに戻る(16d)。メインルーチ
ン(図9)において、受信レベルBSsが受信下限レベ
ルTH2未満の時に割込を許可し(16a)、受信レベ
ルBSsが受信下限レベルTH2以上の時に割込を禁止
しており(13c,16b)、またステップ6aに戻る
時間を前述の図示しないタイマによりカウントしている
ので、レジスタTKKの値は受信レベルBSsが受信下
限レベルTH2未満となった時点からの時間経過を示す
ことになる。このTKKの値は後述する受信追尾(図1
7,図18,図19,図20)において、サーチモード
を選択設定する時に用いられる。
【0059】(ロ)次に、図17,図18,図19,お
よび図20を参照して「受信追尾」S14の内容を説明
する。
【0060】まず図25を参照してその概念を説明す
る。図25は、アンテナを微小範囲のコニカル走査する
時の走査位置を平面に展開した概念図である。この、微
小範囲のコニカル走査は、アンテナAntの主ビームを
回転(1→2→3→4→5→6→7→8→1→・・・・
・)させ、目標電波源がアンテナビームの回転中心にあ
ると受信レベルはこの回転(走査)中実質上一定になる
が、目標電波源がビームの回転中心からずれてると受信
レベルが走査中に変動し極大値が現われる現象を利用す
るものである。図25において、升目はエレベーション
方向(U/D)およびアジマス方向(R/L)の1ステ
ップ(1°)を示し、各点1,2,3,4,5,6,7
および8はアンテナAntの主ビーム(中心)の投影
点,点0はアンテナビームの回転中心(走査開始直前の
姿勢での指向方向),矢印はアンテナAntの姿勢のシ
フト方向を示す。また、点aにアイソトロピックアンテ
ナ(等方性点電波源)があるものとする。以下、点0に
アンテナAntが指向している状態からの「受信追尾」
S14を、図17〜図20および図25を参照して説明
する。
【0061】1).アンテナAntを起点0から点1に駆
動し(S70〜S73)、点1において受信レベルを記憶した(S
84)後、アジマス方向右に2ステップシフト,エレベーシ
ョン方向下に1ステップシフトして点2に指向し(S74)
点2の受信レベルBSsを記憶する(S84)。
【0062】2).次に、アジマス方向右に1ステップシ
フト,エレベーション方向下に2ステップシフトして点
3に指向し(S75)点3の受信レベルを記憶する(S84)。
【0063】3).次に、アジマス方向左に1ステップシ
フト,エレベーション方向下に2ステップシフトして点
4に指向し(S76)点4の受信レベルを記憶する(S84)。
【0064】4).次に、アジマス方向左に2ステップシ
フト,エレベーション方向下に1ステップシフトして点
5に指向し(S77)点5の受信レベルを記憶する(S84)。
【0065】5).次に、アジマス方向左に2ステップシ
フト,エレベーション方向上に1ステップシフトして点
6に指向し(S78)点6の受信レベルを記憶する(S84)。
【0066】6).次に、アジマス方向左に1ステップシ
フト,エレベーション方向上に2ステップシフトして点
7に指向し(S79)点7の受信レベルを記憶する(S84)。
【0067】7).次に、アジマス方向右に1ステップシ
フト,エレベーション方向上に2ステップシフトして点
8に指向し(S80)点8の受信レベルを記憶する(S84)。
【0068】以上で、1回のコニカル走査が終了し、そ
の全点(8点)の受信レベルBSsが、レジスタPOR1〜
8に書込まれている。
【0069】8).全点の受信レベルの中からその最高値
SPmaxと最低値Spminを摘出し(S87a)、両者の差を
算出して該差が所定範囲(dTH)内にあるかをチェックす
る(S87b)。所定範囲内であると1回のコニカル走査中の
受信レベルの変動が少く、アンテナの中心が実質上電波
源を指向しているので、最高値SPmaxが受信不良判定
用のしきい値TH2以下である(受信不良)かをチェッ
クして(S87c)、受信不良でないと、受信良好判定用の参
照値TH1を、SPmax×0.9に更新し(87d)、この参照
値TH1が上限値THoffを越えているかをチェックす
る(S87e)。越えていると参照値TH1は上限値THoff
に書替える(S87f)。越えていないときには、上述のSP
max×0.9のままとする。受信レベルの変動が大きい(S
Pmax−Spmin≧dTH)の場合、あるいは、受信不良
(SPmax≦TH2)の場合には、このような参照値T
H1の更新は行なわない。
【0070】9).次に、割込み処理(図10)において
カウントされたレジスタTKKの値と所定値TK1とを
比較して、前者が後者より大きいとサーチモード(後述
の追尾サーチでのモード)をRH(広範囲サーチモー
ド)にセットし、前者が後者以下であるとサーチモード
をRL(狭範囲サーチモード)にセットする(S87h
〜S87J)。
【0071】10).次に、受信レベルがSPmaxの点(図
25の点1〜8)を求める(S87〜91)。
【0072】11).そして求めた、受信レベルが最高
の点にアンテナビームの回転中心点を合わすようにアン
テナAntの姿勢を定める(S92)。
【0073】12).「ドリフト補正処理」S93を実行す
る。この内容は図20を参照して後述する。
【0074】図25に示すa点が、電波源の位置であっ
たときには、受信レベルの大きさは、点1>点2>点8
>点3>点7>点4>点6>点5となるので受信レベル
の最高の点は点1となる。よって、点1にアンテナビー
ムの指向センターを合わすようにアンテナAntの姿勢
を設定する。
【0075】以上のように、「受信追尾」S14におい
ては、当初のアンテナビームの中心軸(点0)を中心
に、1サイクルの微小範囲のコニカル走査をして、受信
レベルの最高点を検出し、そこにアンテナビームの中心
軸を置くようにアンテナAntの姿勢を設定する。した
がって、電波源がアンテナAntに対して相対的に移動
する場合には、アンテナビームの中心軸(点0)の軌跡
が電波源と共に移動する態様で姿勢制御が行われてアン
テナAntによる電波源の追尾が行われる。
【0076】次に図20を参照して、「ドリフト補正処
理」S93の内容を説明する。なお、受信レベルBSs
が下限レベルTH2未満になると後述の「追尾サーチ」
S17が実行されてアンテナが受信可のとき(電波の遮
断がないとき)にはTH2以上の姿勢に修正されるの
で、「受信追尾」S14(したがってそれに含まれる
「ドリフト補正処理」S93)が、受信レベルBSsが
第1レベルTH1未満下限レベルTH2以上の間、実質
上T1周期で繰返される点に注意されたい。
【0077】「ドリフト補正処理」S93では、その直
前にコニカル走査で更新した姿勢位置(i=S92のM
PRの内容)を参照して(S131)、更新前の位置
(図25の0点)から更新した位置(図25の0〜8)
を結ぶベクトルの、アジマス方向成分の方向(右R回転
方向が+、左回転方向が−)と長さを示すデータAを算
出し(S132)、このデータAを、積算レジスタSU
Mの内容より減算(補正は逆方向に行なう必要があるの
で符号を反転して加算)し、得た値を積算レジスタSU
Mに更新書込みする(S133)。そして、コニカル走
査実行回数レジスタNの内容を1インクレメントして
(S134)、その内容Nが設定値CNTになったかを
チェックする(S135)。設定値CNTになっている
と、積算レジスタSUMの内容SUMの絶対値が、参照
値ADT以上であるかをチェックし(S136)、AD
T以上であると、データSUMの符号をチェックする
(S137)。
【0078】データSUMの符号がプラス(左回転方向
へのずれ)であると、補正値レジスタAJTの内容を1
単位大きい値に更新する(S138)。この補正値レジ
スタAJTの内容が図6に示すS6bでアジマス駆動モ
ータ141の駆動速度指示値に加算されるので、ヨー角
速度Yas対応のアジマス駆動速度(−YAR)が、正
転値(プラス:右回転駆動)であるときには1単位の速
度アップとなり、逆転値(マイナス:左回転駆動)では
1単位の速度ダウンとなる。
【0079】データSUMの符号がマイナス(右回転方
向へのずれ)であると、補正値レジスタAJTの内容を
1単位小さい値に更新する(S139)。この補正値レ
ジスタAJTの内容が図6に示すS6bでアジマス駆動
モータ141の駆動速度指示値に加算されるので、ヨー
角速度Yas対応のアジマス駆動速度(−YAR)が、
正転値(プラス:右回転駆動)であるときには1単位の
速度ダウンとなり、逆転値(マイナス:左回転駆動)で
は1単位の速度アップとなる。
【0080】上述のS136〜S139の処理を終える
と、コニカル走査実行回数レジスタNをクリアし(S1
40)、積算レジスタSUMをクリアする。
【0081】以上に説明した「ドリフト補正処理」S9
3の内容を要約すると次の通りである。すなわち、S7
0〜S80のコニカル走査とそれに基づいたアンテナ姿
勢の更新(S87〜S92)を一回実行する毎に、更新
ベクトル(姿勢変更方向と変更量)のアジマス成分が、
レジスタSUMに累算される。そしてCNT回実行する
毎に、レジスタSUMの内容に基づいてアジマス方向の
姿勢ずれ傾向が判定され、この傾向に対応して、この傾
向を矯正するように、アジマス駆動モータ速度指示値
(−YAR)のドリフト補正値AJTが調整される。な
お、上述の1回のコニカル走査と姿勢設定(ロ)の直前に
S6a,S6b,S6cを実行する(図9参照)ので、
(ロ)を繰返し行なっている間、上記姿勢制御(イ)も
実行されていることになる。
【0082】上述の1回のコニカル走査と姿勢設定(ロ)
を終了したとき、受信レベルはTH1以上であるとは限
らない。コニカル走査と姿勢設定(ロ)で受信レベルがT
H1以上になったときには、上記の姿勢制御(イ)のみが
実行されるが、コニカル走査と姿勢設定(ロ)によっても
受信レベルがTH2以上にならなかったときには、マイ
クロコンピュータ4は、「追尾サーチ」S17を実行す
る。
【0083】(ハ)図21,図22および図23に「追
尾サーチ」S17の内容を、図26および27に「追尾
サーチ」S17の処理概念を説明するための模式図を示
す。これらの図面を参照すると、S100は、初期設定であ
り、図26および図27に示す点bにアンテナAntが
指向している状態をTSC=0のときとする。次に前述
の受信追尾で設定されサーチモードをチェックし、サー
チモードがRLであると図21および図23に示す処理
を実行し、サーチモードがRHであると図22および図
23に示す処理を実行する。なお、図26はサーチモー
ドRLの時の処理概念を説明するための模式図で、図2
7はサーチモードRHの時の処理概念を説明するための
模式図である。
【0084】(1)サーチモードがRLの場合。
【0085】1-1).S101でTSCの値が4以下かをチェ
ックする。TSCの値が4以下である限りS102へ進みS1
02でスイッチ158の状態を調べて、オンでなければS1
03でモータドライバELDに1step上シフトを指示す
る。これが図26の、点0〜5までの走査である。S101
でTSCの値が5以上のときは、S104へ進む。
【0086】1-2).S104でTSCの値が54以下かをチ
ェックする。TSCの値が54以下である限りS105へ進
みモータドライバAZDに1step右シフトを指示する。
これが図26の点5〜55までの走査である。S104でT
SCの値が55以上のときは、S106へ進む。
【0087】1-3).S106でTSCの値が64以下かをチ
ェックする。TSCの値が65より小さい限りS107へ進
みS107でスイッチ159の状態を調べて、オンでなけれ
ばS108でモータドライバELDに1step下シフトを指示
する。これが図26の点55〜65までの走査である。
S106でTSCの値が65以上のときは、S109へ進む。 1-4).S109でTSCの値が164以下かをチェックする。
TSCの値が164以下である限りS110へ進みモータドラ
イバAZDに1step左シフトを指示する。これが図26
の点65〜165までの走査である。S109でTSCの値
が165以上のときは、S111へ進む。
【0088】1-5).S111でTSCの値が174以下かをチ
ェックする。TSCの値が174以下である限りS112へ進
みS112でスイッチ158の状態を調べて、オンでなけれ
ばS113でモータドライバELDに1step上シフトを指示
する。これが図26の点165〜175までの走査であ
る。S111でTSCの値が175以上のときは、S114へ進
む。
【0089】1-6).S114でTSCの値が224以下かをチ
ェックする。TSCの値が224以下である限りS115へ進
みモータドライバAZDに1step右シフトを指示する。
これが図26の点175〜225(先の点5)の走査で
ある。S114でTSCの値が225以上のときは、S116へ進
む。
【0090】1-7).S116でTSCの値が229以下である
限りS117へ進みS117でスイッチ159の状態を調べて、
オンでなければS118でモータドライバELDに1step下
シフトを指示する。これが図26の点225(先の点5)
〜点230(先の点0)までの走査である。
【0091】1-8).S116でTSCの値が230以上のと
き、ならびに、上述のようにシフトを指示して、シフト
が終了したときに、S120を実行して、受信レベルを読込
み、S121でそれがTH2以上であるかをチェックして、
TH2以上ときには、メインルーチン(図9)に戻る。
TH2未満のときにはS123で受信レベルBSsを再度読
込み、S124でそれが第2設定値TH2以上であるかをチ
ェックして、TH2以上のときにはメインルーチンに戻
るが、TH2未満のときには、S125でTSCの値を1大
きい数値に更新して、S100aを経てS101に進む。
【0092】以上のS101〜S119(図21),S120〜S125
(図23)の処理により、受信レベルBSsが第2設定
値TH2以上になるまでは、図26に示すように、点b
(0)からスタートして、点1,2,3,・・・230
(0)をこの順にたどる軌跡でサーチ走査が行なわれ、
各点で受信レベルがTH2以上になったかがチェックさ
れる。TH2未満のまま点230(b=0)に達すると、す
なわち元のスタート点に戻ると、そこでS119でTSCが
0にリセットされて、また点bから同じサーチ走査が行
なわれる。
【0093】(2)サーチモードがRHの場合。
【0094】2-1).S101aでTSCの値が9以下かをチ
ェックする。TSCの値が9以下である限りS102aへ進
みS102aでスイッチ158の状態を調べて、オンでなけ
ればS103でモータドライバELDに1step上シフトを指
示する。これが図27の、点0〜10までの走査であ
る。S101aでTSCの値が10以上のときは、S104aへ進
む。
【0095】2-2).S104aでTSCの値が109以下かをチ
ェックする。TSCの値が109以下である限りS105aへ進
みモータドライバAZDに1step右シフトを指示する。
これが図27の点10〜110までの走査である。S104
aでTSCの値が110以上のときは、S106aへ進む。
【0096】2-3).S106aでTSCの値が129以下かをチ
ェックする。TSCの値が130より小さい限りS107aへ進
みS107aでスイッチ159の状態を調べて、オンでなけ
ればS108aでモータドライバELDに1step下シフトを
指示する。これが図27の点110〜130までの走査
である。S106aでTSCの値が130以上のときは、S109a
へ進む。
【0097】2-4).S109aでTSCの値が329以下かをチ
ェックする。TSCの値が329以下である限りS110aへ進
みモータドライバAZDに1step左シフトを指示する。
これが図27の点130〜330までの走査である。S1
09aでTSCの値が350以上のときは、S111aへ進む。
【0098】2-5).S111aでTSCの値が349以下かをチ
ェックする。TSCの値が349以下である限りS112aへ進
みS112aでスイッチ158の状態を調べて、オンでなけ
ればS113aでモータドライバELDに1step上シフトを
指示する。これが図27の点330〜350までの走査
である。S111aでTSCの値が350以上のときは、S114a
へ進む。
【0099】2-6).S114aでTSCの値が449以下かをチ
ェックする。TSCの値が449以下である限りS115aへ進
みモータドライバAZDに1step右シフトを指示する。
これが図27の点350〜450(先の点5)の走査で
ある。S114aでTSCの値が225以上のときは、S116aへ
進む。
【0100】2-7).S116aでTSCの値が459以下である
限りS117aへ進みS117aでスイッチ159の状態を調べ
て、オンでなければS118aでモータドライバELDに1s
tep下シフトを指示する。これが図27の点450(先の点
5)〜点460(先の点0)までの走査である。
【0101】2-8).S116aでTSCの値が460以上のと
き、ならびに、上述のようにシフトを指示して、シフト
が終了したときに、S120を実行して、受信レベルを読込
み、S121でそれがTH2以上であるかをチェックして、
TH2以上ときには、メインルーチン(図9)に戻る。
TH2未満のときにはS123で受信レベルBSsを再度読
込み、S124でそれが第2設定値TH2以上であるかをチ
ェックして、TH2以上のときにはメインルーチンに戻
るが、TH2未満のときには、S125でTSCの値を1大
きい数値に更新して、S100aを経てS101aに進む。
【0102】以上のS101a〜S119a(図22),S120〜S12
5(図23)の処理により、受信レベルBSsが第2設
定値TH2以上になるまでは、図27に示すように、点
b(0)からスタートして、点1,2,3,・・・46
0(0)をこの順にたどる軌跡でサーチ走査が行なわ
れ、各点で受信レベルがTH2以上になったかがチェッ
クされる。TH2未満のまま点460(b=0)に達する
と、すなわち元のスタート点に戻ると、そこでS119aで
TSCが0にリセットされて、また点bから同じサーチ
走査が行なわれる。
【0103】以上のようにこのサーチ走査の走査の範囲
は、レジスタTKK(S87h〜S87j参照)の値で
定まり、TKKの値が所定値TK1以下のとき(受信信
号BSsの信号レベルがTH2未満となってからの時間
が短い場合)は、図26に示す狭い範囲のサーチ走査が
行なわれ、TKKの値が所定値TK1より大きいとき
(受信信号BSsの信号レベルがTH2未満となってか
らの時間が長い場合)は、図27に示すように図26に
示す走査範囲の略2倍の範囲のサーチ走査が行なわれ
る。
【0104】このようなサーチ走査の間にも、各点に到
達する毎に、S122でモータ付勢パラメータセット(S6
a,S6b,S6cの内容に同じ)が実行されて、ヨー
角速度Yasに対応する姿勢変更が実行されるので、車
両の姿勢変化が無い間は基点(b=0)の位置は変わら
ない。また車両の姿勢変化があると、それに伴って基点
が自動的にシフトする。
【0105】障害物により電波が遮ぎられている間は、
上述の「追尾サーチ」S17が繰返えされ、その間に車
両の姿勢が変化するとそれに連動して追尾サーチの基点
がシフトされる。したがって、電波が遮ぎられるとその
直前のアンテナのビーム中心軸の位置を基点(b=0:
図26)にして、電波を受信するまで、図26に示すよ
うな軌跡のサーチ走査が繰返えされ、その間に車両の姿
勢変化があるとそれに連動して基点がシフトする。
【0106】ここで要約すると、 (イ)受信レベルBSsが第1レベルTH1以上の間
は、自動車のヨー角速度Yasのみに連動してすなわち
姿勢変化にのみ対応して、アンテナAntの姿勢が変更
される。
【0107】(ロ)受信レベルBSsが、TH1未満か
つTH2以上にあるときには、上記(イ)と共に、コニ
カルスキャンとそれによって得た最適指向方向へのアン
テナ姿勢変更、ならびに、良好受信レベルか否かを判定
するための参照値TH1の更新が行なわれ、さらに、受
信レベルがTH2未満となってからの時間をカウントし
たTKKの値が所定値TK1以下である場合は「追尾サ
ーチ」のサーチモードをRL(狭範囲サーチモード)と
し、TKKの値が所定値TK1より大きい場合は「追尾
サーチ」のサーチモードをRH(広範囲サーチモード)
とする。更には、コニカルスキャン+姿勢変更を行なう
度に、姿勢変更ベクルトルのアジマス成分が累算され、
CNT回の実行毎に、累算値(アジマス方向のずれ傾向
を示す)に対応して、ドリフト補正レジスタAJTの補
正データAJTが、アジマス方向のずれ傾向を零とする
方向に更新され、このAJTによりヨー角速度Yasに
対するアジマス駆動モータ141の速度の相対値が調整
される。
【0108】(ハ)受信レベルBSsが第2レベルTH
2未満のときには、上記(イ)に加えて、コニカルスキ
ャンよりも広い範囲の追尾サーチ(図26,図27)が
行なわれる。この時のサーチは、受信レベルがTH2未
満となってからの時間をカウントしたTKKの値に応じ
て選択設定されたモード(RLまたはRH)のいずれか
で行なわれる。
【0109】以上の実施例の説明より、本発明が自動
車,列車等の路上車両以外の移動体、すなわち、船舶,
航空機等にも適用できることは容易に理解し得よう。な
お、上記実施例では、自動車のヨー角速度に対応してア
ジマス駆動モータ141でアンテナを、自動車の回転
(転舵)方向と逆方向に実質上同速度で回転させるが、
所定短時間周期でヨー角速度を積分してヨー角変化量を
得て、該周期で該ヨー角変化量対応分アンテナAntを
逆方向に回転駆動するようにしてもよい。また、受信レ
ベルがTH2未満となってからの時間をカウントしたT
KKの値に応じて2種類のサーチモードを選択設定して
いるが、このモードの数は何種類であってもよい。
【0110】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電波遮断
時間が所定時間経過毎(例えば1秒毎)に所定角度(例
えば0.1°)だけジャイロ誤差が発生すると想定し、
計測手段(4)の計測時間(TKK)に対応してコニカル走査よ
り広い範囲のサーチ走査の走査範囲(RLモード,RHモー
ド)を設定する。この設定されたサーチ走査範囲に基づ
いて、サーチ走査制御手段(4)は受信信号レベル(BSs)が
参照値(TH2)未満のとき、設定された範囲をステップ状
にサーチ走査する。本発明の好ましい実施例では、計測
時間(TKK)に対して基準値(TK1)を定め、計測時間(TKK)
が基準値(TK1)より小さい場合には狭い範囲(但しコニ
カル走査時よりも広範囲)のサーチ走査(RLモードによ
る走査)を行ない、計測時間が基準値以上であると前記
範囲よりも広い範囲のサーチ走査(RHモードによる走査)
を行なう。
【0111】従って、電波遮断時間に対応してサーチ走
査の範囲を可変とするので、その時々の状況に応じて可
及的に短い時間で電波源が再捕捉される。また、狭い範
囲のサーチ走査を行なう場合は、広い範囲のサーチ走査
を行なう場合に比較してアンテナの駆動量が減少するの
で駆動機構の劣化速度が減少し、駆動機構の耐久性力が
向上し、また、消費電力も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の、主に電気回路部の構成
を示すブロック図である。
【図2】 該実施例の、アンテナ支持機構の縦断面図で
ある。
【図3】 図2のBB−BB線拡大断面図である。
【図4】 図2のCC−CC線拡大断面図である。
【図5】 図2に示す回転台120の上面を示す拡大斜
視図である。
【図6】 図2に示すアンテナAntの、自動車に搭載
した状態を示す斜視図である。
【図7】 図2に示すアンテナAntの電波受信特性を
示すグラフである。
【図8】 図1に示す操作ボード22の拡大平面図であ
る。
【図9】 図1示すマイクロコンピュータ4の制御動作
の概要(メインルーチン)を示すフローチャートであ
る。
【図10】 割込み処理の内容を示すフローチャートで
ある。
【図11】 図9に示す「マニュアル操作」4の内容を
示すフローチャートである。
【図12】 図9に示す「初期サーチ」5の内容を示す
フローチャートである。
【図13】 図9に示す「初期サーチ」5の内容を示す
フローチャートである。
【図14】 図9に示す「初期サーチ」5の内容を示す
フローチャートである。
【図15】 図9に示す「初期サーチ」5の内容を示す
フローチャートである。
【図16】 図9に示す「初期サーチ」5の内容を示す
フローチャートである。
【図17】 図9に示す「受信追尾」14の内容を示す
フローチャートである。
【図18】 図9に示す「受信追尾」14の内容を示す
フローチャートである。
【図19】 図9に示す「受信追尾」14の内容を示す
フローチャートである。
【図20】 図19に示す「ドリフト補正」93の内容
を示すフローチャートである。
【図21】 図9に示す「追尾サーチ」17の内容を示
すフローチャートである。
【図22】 図9に示す「追尾サーチ」17の内容を示
すフローチャートである(RLモード)。
【図23】 図9に示す「追尾サーチ」17の内容を示
すフローチャートである(RHモード)。
【図24】 図12,図13,図14,図15,および
図16に示す「初期サーチ」5によるアンテナAntの
指向方向の推移を示す模式図である。
【図25】 図17,図18,および図19に示す「受
信追尾」14によるアンテナAntの姿勢変更量を示す
グラフであり、横軸はアジマス方向、縦軸はエレベーシ
ョン方向を示す。
【図26】 図21,図22,および図23に示す「追
尾サーチ」17のRLモードでのアンテナAntの姿勢
変更量を示すグラフであり、横軸はアジマス方向、縦軸
はエレベーション方向を示す。
【図27】 図21,図22,および図23に示す「追
尾サーチ」17のRHモードでのアンテナAntの姿勢
変更量を示すグラフであり、横軸はアジマス方向、縦軸
はエレベーション方向を示す。
【符号の説明】
3:インターフェイス 4:マイクロコンピュータ (制御手段,コニカル走査追尾制御手段,サーチ走査制
御手段,計測手段,サーチ範囲設定手段) 5:インターフェイス Ant:アンテナ
(アンテナ) Conv:BSコンバータ BSR:BS受信
機(受信機) BSD:CRT AZD:アジマス
モータドライバ ELD:エレベーションモータドライバ 10:アジマス回転駆動機構 20:エレベー
ション回転駆動機構 22:操作ボード 30:ヨー角速度検出器(姿勢検出手段) 110:アンテナブラケット 111,113a,114a:アングル 112:ピン 113b:第2軸
(X) Y:第1軸 115:リンクア
ーム 116:円筒シャフト 116a:リングギ
ア 120h:ガイド穴 117:ピン 118:割り溝 120:回転台 120a:ギア 121a:支持アー
ム 122:ベアリング 130:固定台 140:減速機 141:アジマス
駆動モータ(駆動手段) 142:ウォーム 143:ウォーム
ホィール 144:ギア 145:ギア軸 146:支持台 147:アジマスホームポジションスイッチ 148:ロータリエンコーダ 150:減速機 151:エレベーション駆動モータ(駆動手段) 152:ウォーム 153:ウォーム
ホィール 154:ギア 155:ギア軸(110〜155:支持機構) 157:ロータリエンコーダ 158:エレベーション上リミットスイッチ 159:エレベーション下リミットスイッチ 160:ロータリジョイント 161,162:
ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−204171(JP,A) 特開 平4−204182(JP,A) 特開 平4−174386(JP,A) 特開 平4−198785(JP,A) 特開 平4−204177(JP,A) 特開 平4−204169(JP,A) 特開 昭62−108170(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 3/00 - 3/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体上でアンテナをアジマス方向および
    エレベーション方向に回動自在に支持する支持機構;前
    記アンテナをアジマス方向およびエレベーション方向に
    回転駆動する駆動手段;前記アンテナに接続された受信
    機;移動体の姿勢を検出する姿勢検出手段;前記姿勢検
    出手段の検出値の変化に対応してそれによるアンテナの
    指向方向のずれを補正する姿勢にアンテナ姿勢を補正す
    る制御手段;前記受信機の受信信号レベルを参照しそれ
    が所定値未満の参照値以上のとき、アンテナを小範囲で
    コニカル走査して受信信号レベルが高くなる方向にアン
    テナの姿勢を変更するコニカル走査追尾制御手段;受信
    信号レベルが参照値未満となった時点からの時間を計測
    する計測手段;前記コニカル走査より広い走査範囲のサ
    ーチ走査の走査範囲を前記計測手段の計測時間に対応し
    てそれが長いと広く設定するサーチ範囲設定手段;およ
    び、受信信号レベルが参照値未満のとき、前記サーチ範
    囲設定手段が設定した走査範囲をステップ状にサーチ走
    査するサーチ走査制御手段;を備える、移動体上アンテ
    ナの姿勢制御装置。
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