JP3038207U - 隠しポケット付きアウター衣服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出入れが容易で見つかり難い隠しポケットを
アウター衣服に設ける。 【解決する手段】 着用者の足が通る２つの足口８、８
を有し、前身頃１と後身頃２の縫合部６が股下から足口
８へ延びているズボン、キュロット等のアウター衣服に
おいて、該縫合部６の一部を開口し、該開口51に連続し
て衣服の脚部(10)の内側にポケット５を有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する分野】

本考案は、隠しポケットを具えたズボン、キュロット等のアウター衣服に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来より、ズボンに隠しポケットを設けることが行なわれている。 隠しポケットは、ポケット開口がベルトに隠れる様なウエスト位置やズボンの 裏側に設けられることが多い。

【０００３】 隠しポケットをウエスト位置に設けた場合、ポケットへの出し入れは、ベルト を緩めて、ポケットの開口を露出させねばならず、面倒であり、又、ウエスト部 は生地の余裕が少ない上、着用時にはベルトで絞るため、少し嵩ばる物をポケッ トに隠すと、ポケット部分が不自然に膨らみ、その存在が露呈してしまう。１、 ２枚の紙幣を畳んで隠せる程度の役割でしかない。 ズボンの裏側に隠しポケットを設けると、ベルトを締めたままでは、ポケット への出し入れができない。

【０００４】 本考案は、ベルトを緩めることなく外側から出し入れでき、又、多少嵩ばるも のでも、その存在が分らない様に収容できる隠しポケット付きズボン、キュロッ ト等のアウター衣服を明らかにするものである。

【０００５】

【課題を解決する手段】

本考案は、前身頃(１)と後身頃(２)の縫合部(６)が股下から足口(８)に延びて いるズボン、キュロットにおいて、該縫合部(６)の一部が開閉可能に開口して該 開口(51)に連続して衣服脚部(10)の内側にポケット(５)を有していることを特徴 する。

【０００６】

【作用及び効果】

ポケット(５)は衣服脚部の内側に設けらているため、外部からは隠れて見えな い。 衣服脚部(10)は、ウエスト部に比べると周方向に余裕があり、又、ウエスト部 の様に、着用時にベルトで絞ることもないため、多少嵩ばるものを入れも、外部 からその存在は分らず、隠しポケットとして十分機能する。 ポケット(５)の開口(51)は、衣服の股下から足口(８)に延びる縫合部(６)の一 部を開口して形成したため、着用状態では、ポケット(５)の開口(51)は、衣服の 反対側の脚部(10a)に隠れて見えない。

【０００７】 ポケット(５)の開口(51)は、開閉手段(54)によって閉じることができるから、 不用意に収容物がポケットから落ちることはない。 開閉手段(54)を外して開口(51)を開けば、ベルトを緩めることなく、衣服を着 用したまま、ポケット(５)への出し入れができる。

【０００８】

【考案の実施の態様】

図面は、本考案を野外での活動に適したゆったり目の半ズボンに実施した例を 示している。 以下の説明で、右、左とは、ズボン着用者から見ての右、左であり、必ずしも 図面上の右、左とは一致しない。 ズボンの前身頃(１)の両側に開口がウエスト部(７)に達するインサイドポケッ ト(３)(３)が設けられ、右側下寄りにフラップ(41)付きのパッチポケット(４)が 設けられている。

【０００９】 本考案の特徴とする隠しポケット(５)は、股下の下方に、ズボンの左脚部(10) 内に隠れる様に設けられている。これは、右手でポケット(５)に出し入れし易い ためであり、左利きを対象とするならば、ズボンの右脚部(10a)に隠しポケット( ５)を設ければよい。 ズボンの生地は、デニム等、少し厚手で耐久性に優れたものが適している。 図１に示す如く、ズボンの前身頃(１)は、左前身頃(11)と右前身頃(12)を中央 部で縫合し、図４に示す如く、後身頃(２)も、右後身頃(22)と左後身頃(21)を中 央部で縫合してなる。

【００１０】 前身頃(１)と後身頃(２)は、外端どうし及び股下より下方の内端どうしが縫合 されている。 内側の縫合部、即ち、股下から足口(８)に延びる縫合部(６)の一部を開口して 、隠しポケット(５)の開口(51)と成している。

【００１１】 図４に示す如く、隠しポケット(５)は左前身頃(11)と左後身頃(21)の股下下方 の側縁を、右前身頃(12)、右後身頃(22)側に延長して張出し布(11a)(21a)を形成 し、両張出し布(11a)(21a)の外周縁を縫合して形成されている。 ポケット(５)の開口縁には、面ファスナー(53)、ファスナー、ホック等の開閉 手段(54)が設けられている。

【００１２】 実施例の開閉手段(54)は面ファスナー(53)であって、面ファスナー(53)は周知 の如く、ループを密集して植設した帯状の雌ファスナー片(50)と、該ループに係 脱可能に引っ掛かる突起を密集して植設した帯状の雄ファスナー片(52)とによっ て形成され、一方のファスナー片は、左前身頃(11)側に、他方のファスナー片は 左後身頃(21)側に逢着或いは接着によって取付けられている。

【００１３】 然して、隠しポケット(５)はズボンの脚部(10)の内側に設けらているため、外 部からは隠れて見えない。 ズボンの脚部は、ウエスト部に比べると周方向に余裕があり、又、ウエスト部 の様に、着用時にベルトで絞ることもないため、多少嵩ばるものを入れも、外部 からその存在は分らず、隠しポケットとして十分機能する。

【００１４】 ポケット(５)の開口(51)は、ズボンの股下から足口(８)に延びる縫合部(６)の 一部を開口して形成したため、着用状態では、ポケット(５)の開口(51)は、ズボ ンの反対側の脚部(10)に隠れて見えない。 隠しポケット(５)の開口(51)は、開閉手段(54)によって閉じることができるか ら、不用意に収容物がポケットから落ちることはない。 開閉手段(54)を外して開口(51)を開けば、ベルトを緩めることなく、ズボンを 着用したまま、ポケット(５)への出し入れができる。

【００１５】 隠しポケット(５)は、前身頃(１)に一体に連続した張出し布(11a)と、左後身 頃(21)に一体に連続した張出し布(21a)の外周縁を縫合して形成されているため 、別布でポケットを形成して、これをズボンの股下側の縫合部(６)の一部を開口 して開口縁に縫い付ける場合に比べて、ポケット開口部は布の重なりによる嵩ば りが小さくなり、スッキリと仕上り、外部からのポケット開口の存在を一層分り 難くできる。

【００１６】 本考案は、着用者の足が通る２つの足口(８)(８)を有し、前身頃(１)と後身頃 (２)の縫合部(６)が股下から足口(８)へ延びているアウター衣服(本考案でのア ウター衣服とは、下着(インナー)に対して外部に見える様に着用する衣類)であ れば、実施例の半ズボンに限らず、例えば長ズボン、キュロット(キュロットス カート)に実施できる。

【００１７】 長ズボンの場合は、股下から足口までの縫合部が長いので、隠しポケットの位 置の選択範囲が広い。 キュッロトの場合は、足を挿入する部分の布の弛みが大きいので、大きな隠し ポケット(５)を設けることができる。 本考案は、上記実施例の構成に限定されることはなく、実用新案登録請求の範 囲で種々の変形が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】半ズボンの正面図である。

【図２】隠しポケットを開いた状態の正面図である。

【図３】半ズボンを裏返しにした正面図である。

【図４】縫合前の前身頃と後身頃の斜面図である。

【符号の説明】

(１) 前身頃 (２) 後身頃 (５) 隠しポケット (54) 開閉手段 (53) 面ファスナー (６) 縫合部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 着用者の足が通る２つの足口(８)(８)を
   有し、前身頃(１)と後身頃(２)の縫合部(６)が股下から
   足口(８)へ延びているズボン、キュロット等のアウター
   衣服において、該縫合部(６)の一部を開口し、該開口(5
   1)に連続して衣服の脚部(10)の内側に隠しポケット(５)
   を有し、該開口(51)には開閉手段(54)が設けられている
   隠しポケット付きアウター衣服。
2. 【請求項２】 前身頃(１)と一体に連続した張出し布(1
   1a)と後身頃(２)と一体に連続した張出し布(21a)の外周
   縁を縫合して隠しポケット(５)が形成されている請求項
   １に記載の隠しポケット付きアウター衣服。