JP3037942B2 - パラシロイド高血圧性因子の検出及び同定方法 - Google Patents

パラシロイド高血圧性因子の検出及び同定方法

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JP3037942B2 JP10368332A JP36833298A JP3037942B2 JP 3037942 B2 JP3037942 B2 JP 3037942B2 JP 10368332 A JP10368332 A JP 10368332A JP 36833298 A JP36833298 A JP 36833298A JP 3037942 B2 JP3037942 B2 JP 3037942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパラシロイド高血圧
性因子(PHF)の検出及び同定方法に関する。本出願
は1989年3月22日に出願されたアメリカ特許出願
第327,450号の一部継続出願であり、又1990
年1月3日に出願されたアメリカ特許出願第460,4
82号の一部継続出願である。本発明は副甲状腺(para
thyroid, 甲状腺旁, 上皮小体)由来の予め未同定の循
環性因子に関する。この因子は細胞のカルシウム取り込
みのコントロールに係り、特に哺乳動物の高血圧症及び
その他の疾病に係る。循環性因子が単離され、循環性因
子の存在について患者をスクリーニングする方法が記載
されている。この因子は細胞内カルシウムエレベーシヨ
ンを含む病気の患者の査定及びその他カルシウムの関連
する病気の研究に有用である。この因子の存在は患者に
新規な治療を指示する。
【0002】
【従来の技術】一般に高血圧症は心臓の収縮及び又は弛
緩に基づいて血圧が140/90mmHg以上の値に上昇
する症状と定義される。高血圧症に関連する疾病として
は動脈硬化症、高血圧性腎不全、発作、欝血性心不全、
心筋梗塞等がある。血圧低下の治療に有効なものとして
多くの方法が知られているが、本態性(essential)高
血圧症の病因は本質的には不明である。高血圧症の遺伝
的素因は一般に認められているが、多くの異なる薬物が
高血圧症の治療に有効であることが知られ、又、これら
の薬物が異なる薬理学的レスポンスを導く事実より、本
態性高血圧症の主因としては種々の病因があると考えら
れる。
【0003】多くの研究により高血圧症の発生又は継続
には1又はそれ以上の循環性因子が存在すると考えられ
る。〔ライトら,高血圧自然発症ラツトの血液における
高血圧性物質;Life Sci.1984;34:152
1−1528; ダールら,高血圧症の体液性伝達:パ
ラビオーゼの徴候;Circ.Res.1969;24/2
5(Suppl.I):21−23; グリーンバーグら,
高血圧自然発症ラツトの静脈肥大の原因としての循環性
因子の徴候; Am.J.Physiol.1981;24
1:H421−H430;トビアンら,ソルト高血圧症
のダールSラツトにおける循環性体液性昇圧物質;Cli
n.Sci.1979;57:345s−347s; ジ
デツクら,プライマリー高血圧症の病因における体液性
因子;Klin.Wochenschr.1985; 63(Supp
l.II)D:94−96; ヒラタら,高血圧性ダール
ソルト−センシテイブ ラツトの血清における高血圧
誘因因子; Hypertension 1984;6:709−
716〕。例えばパラビオーゼ及びクロス−サーキユレ
イシヨンの実験において正常血圧の動物の血圧の上昇は
高血圧性動物の血液と接触(exposure)することにより
誘発される。高血圧自然発症ラツト(SHR)から得ら
れた赤血球関与因子の皮下注射により正常血圧のウイス
ター−キヨウト(Wister−Kyoto,WKY)ラツトに
おいて高血圧症が誘発されることが示され、又、正常血
圧のソルト−センシテイブ ダールラツトに、高血圧症
ソルト−センシテイブ ダール ラツトから得た血清を
注射することにより血圧の上昇が誘発される。
【0004】又、細胞内カルシウムの上昇した高血圧症
ラツト及び高血圧症患者の両方における循環性因子につ
いて報告されている。〔バノスら, 本態性高血圧症患
者の血小板におけるカルシウム取り込みの増大に伴う2
つの因子;Clin.Exp.Hypertens.1987;9:
1515−1530; ジデツクら,透過性の人体好中
球におけるカルシウム輸送に際しての高血圧症患者から
のプラスマの効果;Clin.Sci.1988;74:5
3−56; リンダーら, 正常血小板の細胞内遊離カ
ルシウムに関する本態性高血圧症患者における循環性因
子の効果;N.Eng.J.Med.1987;316:5
09−513;ブルシら,高血圧自然発症ラツト及び本
態性高血圧症患者の血小板における細胞質遊離カルシウ
ムの増加;Clin.Sci.1985;68:179−1
84;ライトら,高血圧特性を有する高血圧自然発症ラ
ツト赤血球の抽出による大動脈組織カルシウム取り込み
の刺激;Can.J.Physiol.Pharmacol.1986;
64:1515−1520〕。血管のトーン(tone)は
細胞内カルシウムのレベルに影響されるので、実験的に
証明されていないが、血圧を上昇する因子及び細胞内カ
ルシウムを上昇する因子は関連があると考えるのが合理
的であるだろう。高血圧のいくつかの形態においてカル
シウム制御ホルモンの影響を示唆する多くの証拠が存在
する〔エル エム レスニツク, Am.J.Med.
2(Suppl.1B),16(1987)〕。副甲状腺ホ
ルモン(PTH)はカルシウム制御ホルモンの一種であ
る。本態性高血圧症患者の30%以上は免疫反応性副甲
状腺ホルモン(ir−PTH)のレベルが増大したサブグ
ループに分類される〔ララフら,Kidney Int.
4,(Suppl.35),S162(1988)〕。PT
Hレベルの増加はSHRラツトにおいて報告がある〔マ
クキヤロンら,Hypertension 3 (Suppl.1),
I162(1981)〕。ハイパーパラシロイド(副甲
状腺機能亢進症)患者はしばしば高血圧症を示し、その
病状は多くの場合、副甲状腺摘出術により軽減される
〔ヘルストロームら,Brit.J.Urol. 30,13
(1958)〕。
【0005】SHRラツトにおいて同様の副甲状腺摘出
術の結果が報告されている〔シユレイフアーら,Jap.
Circ.J. 45,1272(1981)〕。人及び
他の脊椎動物においてPTHの投与により血圧の低下が
起こるが、PTHは本態性高血圧症の発生に関与するこ
とが多くの研究者により示唆されている〔パングら,
en.Comp.Endocrinol. 41,135(198
0)〕。このPTHの血管拡張作用は高カルシウム血症
効果を仲介する領域とは異なる分子の特定の領域に関係
する〔パングら,Endocrinology,112, 284
(1983)〕。PTHはL−タイプのカルシウムチヤ
ンネル〔ワングら, 投稿中〕を通じて血管の平滑筋へ
のカルシウムエントリーを阻害することが示されている
〔パングら,Life Sci., 42,1395(198
8)〕。この逆説は高められたPTHレベルの高血圧性
患者が血清の低イオン化カルシウムレベルを示すという
事実から更に補強される〔レスニツクら,New Eng
l.J.Med.,309,888(1983); フバル
フナーら,Acta Med.Scand.,219,461(1
986)〕。もしPTHが先ず高められれば血清のイオ
ン化カルシウムレベルは向上すると考えられる。
【0006】本態性高血圧症と副甲状腺の関連は明らか
であるが、血管系に対するPTHの作用は本態性高血圧
症におけるPTHの役割と一致していないことを文献は
示している。本発明がなされたとき、PTHは副甲状腺
により産生される唯一の活性ホルモンと報告されてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】副甲状腺に由来する従
来未報告の循環性因子の存在が本態性高血圧症のSHR
ラツト及び多くの人間において証明された。この因子は
細胞のカルシウム取り込みを制御し、食事中のカルシウ
ムレベルの増加により阻害される。この因子を単離し、
この因子に対する抗体を用いて該因子をスクリーンする
方法について記載する。この因子は約3000〜400
0の分子量を有する。バイオアツセイのデータから、人
間及びラツトにおいて因子は本質的に同様であることが
見出された。この循環因子は本態性高血圧症の患者のか
なりの割合−しかし全員ではない−で存在すると思わ
れ、特に低−レニン高血圧症に関連すると思われる。高
血圧症患者におけるこの循環性因子の同定は、その効果
に拮抗する治療法をデザインしモニターするのに用いら
れる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、a)脊椎動物
(ヒトを除く)にパラシロイド高血圧性因子(PHF)
を含有する溶液を注入することにより脊椎動物にポリク
ロナール抗体を生じさせ、b)PHFに対する抗体を含
有する血清を集め、c)イムノアツセイ法により血清サ
ンプルをスクリーニングすることを特徴とするパラシロ
イド高血圧性因子の検出方法に係る。
【0009】また本発明は、a)脊椎動物(ヒトを除
く)にパラシロイド高血圧性因子を注入することにより
パラシロイド高血圧性因子に対する抗体を引き起こし、
b)免疫された脊椎動物から抗体を分泌するB−リンパ
球を単離し、c)上記抗体を分泌するプラスマ細胞をミ
エローマ細胞と融合してハイブリドーマを形成し、d)
PHF抗体を分泌するハイブリドーマを選別及びクロー
ニングし、e)上記抗体を分泌するハイブリドーマを増
殖し、f)上記ハイブリドーマからモノクロナール抗体
を単離し、g)上記モノクロナール抗体を用いてイムノ
アツセイ法により哺乳動物の血液から得た血清サンプル
をスクリーニングすることを特徴とする患者の血清中の
パラシロイド高血圧性因子の同定方法に係る。
【0010】更に本発明は、シングルパツケージに、
a)固相に結合したパラシロイド高血圧性因子に対する
抗体、b)酵素でラベルされた抗パラシロイド高血圧性
因子に対する第2の抗体、c)上記第2の抗体上の酵素
ラベルのための基質及び d)パラシロイド高血圧性因
子の標準溶液を含有することを特徴とする哺乳動物血液
中のパラシロイド高血圧性因子の同定キツトに係る。
【0011】更に本発明は、シングルパツケージに、
a)パラシロイド高血圧性因子に対する抗体、b)上記
抗体が付加する固相及びc)パラシロイド高血圧性因子
の標準溶液を含有することを特徴とする哺乳動物血液中
のパラシロイド高血圧性因子の同定キツトに係る。
【0012】
【発明の実施の形態】SHRラツトの血液中に循環性因
子の存在することが本発明者らがAm.J.Hyperten
s.,2,26−31,(1989)に発表した研究によ
り確認された。この研究において本発明者らはSHRラ
ツトからのプラスマが持続注入又はボラス(bolus)注
射により正常血圧のラツトに注射されるとWKY及びS
Dラツトの血圧が上昇することを示した。更に本発明者
らはSHRプラスマの濃度がバツフアーベース培地中で
増加するようにラツトのテイル動脈の切片からの45Ca
の取り込みが試験管的に投与量に依存して増加すること
を示した。この実験の結果より血圧の増加及び細胞内へ
のカルシウム取り込みの増加は共にシステム中に存在し
入手できるSHRプラスマの量に依存することが明らか
である。奇妙なことに両イベンツの開始は遅く緩やかで
あるが、ノルエピネフリン(norepinephrine)、アンギ
オテンシンII(angiotensinII)及びバソプレシン(vas
opressin)のような公知の内因性昇圧物質は投与後殆ど
ただちに又は急速に血圧を上げることが観察された。こ
れらの研究のその他の結果としてSHRプラスマの注入
が停止され正常血圧のラツトからのプラスマに置換され
たとき血圧は急速にベースラインに下降することが認め
られた。この血圧の下降は単なる容量効果を除外する。
関連した実験において、正常血圧及び高血圧症の被験者
から透析されたプラスマは正常血圧のSDラツトに注入
され高血圧症を引き起こすことが示された。これらの被
験者からのプラスマは試験管的にラツトテイル動脈にお
けるカルシウムの取り込みを増大した。
【0013】循環性因子の由来は知られていないけれど
も、PTHが高血圧性ラツトで高いという報告は副甲状
腺が研究の対象となることを示唆している。SHRラツ
トの副甲状腺摘出術により血圧が低下することが見出さ
れ、副甲状腺を摘出されたSHRラツトからのプラスマ
は正常血圧ラツトの血圧の上昇を引き起こさなかつた。
逆にSHRラツトからの副甲状腺を正常血圧のスプラー
グ−ダウレー(SD)ラツトへの移植により血圧が上昇
し、他の正常血圧のラツトへ単離されたプラスマを注入
することにより見られたようなプラスマ中にフアクター
の存在が認められた〔パング及びレバンチユク,Ame
r.J.Hypertens.,2,898(1989)〕。これ
らの研究より本発明者らは、副甲状腺は循環性因子の起
源であり、この物質に対して“副甲状腺高血圧性フアク
ター”或いはPHFと名付けることを提案した。
【0014】上記実験において潜在性の複雑なフアクタ
ーは輸注されたプラスマ中、高い濃度で存在するカルシ
ウム及び他の低分子量の昇圧物質でありうる。この可能
性を排除するために輸注された全てのプラスマを分子量
約1000をカットオフ値とする膜を用いて一晩透析し
た。この操作によりカルシウム及び、400〜500の
分子量を持つと報告されているウアバイン様因子を含む
最も知られた内因性昇圧剤も除去される。更に、全ての
公知の内因性昇圧物質は急速に作用する。
【0015】プラスマからPHFを単離し同定するため
にSHRラツト、WKYラツト及びSDラツトが断頭及
び瀉血され、各ラツトのプラスマは集められヘパリンで
処理された後、遠心分離された。集められたプラスマは
先ず透析され(分子量カツトオフ 1000)、約50
00の分子量の上限カツトオフを有する限外濾過システ
ムで濾過され、次いで濾液を凍結乾燥により濃縮した。
濃縮透析物はバイオ−ゲル P−6のようなモレキユラ
ーシーブに通した。pH7.0で0.05M NH4OAc
で溶出して画分を集めた。溶出液はフアーマシア(Pha
rmacia)U.V.検知器を用いて280nmで光度計測
し、正常血圧のラツトから得られたサンプルには存在し
ない画分がSHRラツトのプラスマから同定された(図
1参照)。
【0016】SHRラツトからの種々の画分を集め、凍
結乾燥により濃縮し正常血圧のラツトに注入した。SH
Rラツトのプラスマの特徴として30〜45分の遅れで
血圧の上昇が観察された。正常血圧ラツトのプラスマか
らの溶出物の画分は上記のような活性を示さなかつた。
SHRの不規則な画分における活性成分は液体クロマト
グラフイーカラム及びHPLCの両方を用いた分子エク
スクルージヨン及びクロマトグラフイーより約3500
ダルトンの分子量を有すると評価された。更にこの活性
画分を特徴化するためにプラスマサンプルは凍結乾燥さ
れ0.1%トリフルオロ酢酸;アセトニトリル溶媒を用
いたブラウンリーRP−P(C−8)逆相カラムHPL
Cで分留され再び280nmで溶出液をモニターした。結
果を図2(A)及び(B)に示す。
【0017】SHRラツトから甲状腺を切除し、ハンク
の培地(ジブコ,Gibco)中で7日以下毎日培地を交換
しながら培養した。PHFの産生は培地からカルシウム
の減少により活性化される。プールされた培地は、プラ
スマサンプルの処理と同様の透析及び濾過を受けた後、
凍結乾燥及び逆相カラムを用いたHPLCにより分留さ
れた。図8(A)にその分離を示す。図8(B)にWK
Yラツトの甲状腺を用いた結果を示す。SHR及びSD
ラツトから得られた第1の細胞培地は上記のように生育
された。4時間経過後、培地のサンプルは除去され凍結
乾燥された。最少量の蒸留水に再懸濁した後、抽出物は
SDS−PAGEゲル(15〜18% アクリルアミド
/ビスアクリルアミド)上に滴下され約1時間展開した
(Bio−Rad Mini−プロテイン II)。クマシーブ
ルー又は好ましくは銀色に染色した後、ゲルをスキヤン
した。結果を図10に示す。SDラツト細胞培地或いは
SHRラツト細胞培地には認められなかつたユニークな
ピークが約12時間よりも前にSHRラツトの細胞培地
に認められた。そのピークの分子量は約3300ダルト
ンと評価された。
【0018】関連実験において甲状腺細胞を上記と同様
に培養した。8時間後細胞を培養から除き、50mMの
酢酸中でホモジナイズし、約5000×gで遠心分離し
て細胞の砕片を除き、10〜18%のアクリルアミド/
ビスアクリルアミドゲルに通した。結果を図9に示す。
SHR甲状腺培地又はプラスマからPHFの等電点はI
EF及びSDS−PAGEの2つのゲルを用いて、Bio
−Rad mini−等電点電気泳動システムを使ってpH3
〜10の両性電解質の条件で測定した。結果を図13に
示し、共通のスポツトが約pH6において表われた。
【0019】通常の方法〔テイ マニアテイスら,Mol
ecular Cloning,A Laboratory Method,Cold
Spring Harbor Laboratory,Cold Spring H
arbor,N.Y.(1982)〕を用いてPHF産生セ
ルからのトータルRNAが抽出される。ポリ(A)RN
Aは例えばオリド−(dT)セルロースカラム等のクロ
マトグラフイーにより単離され、リバース トランスク
リプターゼを用いてcDNAに変換され、通常の方法
〔例えばランドら,9 Nucl.Acids Res.,225
1(1981)〕により二重鎖とされる。DNAは市販
の変換ベクターに挿入され、E.coli K12.のよう
な適当なクローニングホストを変換するのに用いられ
る。このホストから得られたダイジエスト(digested)
されたプラスミドは、cDNAライブラリーを得るため
に用いられ標準的な方法〔サザーン、98 J.Mol
Biol.503(1975)〕に従い製造されたラベル
されたゾンデによりスクリーンされる。高度に交雑され
たフラグメントはエクスプレツシヨン(expression)ベ
クターを構成するのに用いられる。エクスプレツシヨン
ベクターにより変換されたセルPHFの高産生源として
用いられる。プラスマ、培養された細胞又は変換された
細胞からの精製されたPHFを用いて、ポリクロナール
及びモノクロナール抗体はPHFに対して引き起こさ
れ、PHFのアツセイに用いられる。
【0020】雄性のBalb/Cマウスをアミノフエノー
ルチオールエーテルデイスクの移植により免疫化し、該
デイスクには甲状腺培地から得られた部分的に精製され
たPHFをビアモンテスら,J.Immunol.Meth,9
,13−17(1986)の処方により添付しておい
た。マウスは2週間の間隔でフロイント不完全アジユバ
ント中、抗原でブーストされ、抗体の力価は酵素リンク
イムノソーベントアツセイ(ELISA)により検定さ
れ、該検定には抗原としてプラスマから単離されたPH
Fが用いられた。ポリクロナール抗体の検出し得る量が
1箇月以内に観察されその後力価は増大した。モノクロ
ナール抗体はポリクロナール抗体産生マウスの脾臓から
得られる。必要なハイブリドーマ及びMCAはランゴン
及びバンブナキス,“Methodsin Enzymology”,
21,1−947(1986)の方法又はこの分野の実
務者に公知の変法により得られる。
【0021】ポリクロナール及び又はモノクロナール抗
体を用いた検出方法は特に限定されず、例えばラジオイ
ムノアツセイ、酵素イムノアツセイ、酵素リンクイムノ
ソーベントアツセイ、免疫沈降の形成に基づくアツセイ
システム等が含まれる。このようなアツセイシステムの
うち特に好適なものは、医院又は診療所において高度の
分析機器を用いないで行われる診断キツトである。この
ような方法は体液中のホルモン又は免疫活性な物質の検
出に用いられているものである。一つの例は早期妊娠検
出のキツトである。従つてPHFは上記方法によつて定
性的又は定量的に検出される。
【0022】酵素イムノアツセイの代表的なテストキツ
トは a)好ましくは固相に結合した副甲状腺高血圧性
因子に対する抗体、b)酵素でラベルされた第2の抗
体、c)上記第2の抗体上の酵素ラベルのための基質及
び d)副甲状腺高血圧性因子の標準溶液を含む。RI
Aの代表的なテストキツトは a)副甲状腺高血圧性因
子に対する抗体、b)抗副甲状腺高血圧性因子に対する
第2の抗体、c)ラジオラベルされた副甲状腺高血圧性
因子の標準溶液、d)非ラベル副甲状腺高血圧性因子の
標準溶液及び e)沈降剤を含む。免疫沈降アツセイの
代表的なテストキツトは a)副甲状腺高血圧性因子に
対する抗体、b)上記抗体が付加している固相及び
c)副甲状腺高血圧性因子の標準溶液を含む。
【0023】PHFの同定は、ダイエタリーカルシウム
が血圧の低下にしばしば有効であり、カルシウムチヤン
ネルブロツカーが同じ患者に有効であるという文献中の
一見、変則的な報告に説明を与える。高い血清カルシウ
ムイオンは高い細胞内カルシウムレベル及び高い血圧を
もたらすと考えられる。現在、特別な理論にとらわれな
いが、PHFは図2に示すようにカルシウムチヤンネル
を開くように機能するように見えるが、ダイエタリーカ
ルシウムの高レベルはPHFの遊離を阻害する。確かに
SHRラツトにおいてはカルシウム欠乏ダイエツトは高
カルシウムダイエツト(レバンツユク及びパング,Abs
tract,4th Annual Meeting ofthe American
Society of Hypertension,1989)を与えられ
たSHRラツトのプラスマには見られないプラスマPH
Fの増大をもたらすことを示した。
【0024】この仮説は他の血管作動性物質を用いた灌
流実験によつてサポートされる。SDラツトが透析され
たSHRプラスマ及び、ノルエピネフリン、アルギニン
バソプレシン(AVO)又はアンギオテンシンII(A−
II)を注入された場合、平均動脈血圧(MAP)は増大
し、最大増加はSHRプラスマに対するピーク高血圧性
レスポンスにおいて見られた。
【0025】PHFの存在は低レニン及び高血圧症のソ
ルト−センシテイブフオームの特徴と考えられ、高レニ
ン又はソルト−インセンシテイブフオームではないと考
えられる。副甲状腺におけるPHFの細胞起源はSHR
ラツトの副甲状腺摘出術によりMAPが低下することに
よつて確認された。更にSHRの副甲状腺においてユニ
ークな細胞が認められたが、SD又はWKYラツトでは
認められなかつた。この新規な細胞は光学及び電子顕微
鏡の両方により観察される。この細胞はアルデヒドフク
シン又は鉄ヘマトキシリンを用いた細胞質の高度染色に
よつて高濃度で不規則な形状をした核を有している。
【0026】PHF検出法を用いることにより医者は本
態性高血圧症の原因を同定し、その適切な治療法を選択
し、モニターする診断テストを行うことができる。レニ
ンと同様PHF(s)の産生はカルシウムの補給により
阻害され、高レベルのカルシウム補給は高血圧を低下す
るのに有効であることが見出された。カルシウム補給の
効果は、血液中の高レベルのカルシウムが抗高血圧症効
果に限れば、カルシウムの血管平滑筋組織へのバイオ−
アベイラビリテイを増加するという事実のために予測で
きない。更に極めて高レベルのダイエタリーカルシウム
は関節に望ましくない苦痛を伴うカルシウムの沈着を引
き起こし、腎臓結石を引き起こす可能性がある。
【0027】本態性高血圧症の同定に加えてPHF及び
PHFアツセイは主要な症状として高血圧症を含み又は
含まない他の疾病の研究及び治療に適用可能である。例
えばインシユリン非依存性糖尿病患者はしばしば高血圧
症である。逆に高血圧症患者はしばしば低いグルコース
トレランスを示す。両方の場合において細胞内遊離カル
シウムの増大が認められた。PHFは肥満で高血圧性で
インシユリン非依存性糖尿病であるOb/Obマウスの
プラスマ中に検出された。このマウスからのPHFはS
HRラツトからのPHFと同じサブフラクシヨン中の血
清から単離された。PHFの検出はインシユリン非依存
性糖尿病(NIDDM)の診断に有用であり、NIDD
MにおけるPHFの役割の研究に新しい領域を開く。
【0028】ある種のキヤンサーは高い細胞内遊離カル
シウムによつて特徴づけられる〔オカザキら,Canc.
Res.,46(12 Pt 1),6059−6063
(1986);リプトン及びモリス,Canc.Chemothe
r.Pharmacol.,18(1),17−20(198
6);チエン及びワレン,Canc.Res.,46(1
1),5706−5714;シラカワら,Canc.Re
s.,46(2),658−661(1986);及びメ
イヤー,J.Hypertens.,5(suppl.4),S3−S
41987)〕。又、副甲状腺活性は或る種のキヤンサ
ーと関連がある〔パルマーら, Am.J.Epidemio
l.,127(5),1031−1040(1988)及
びヘイグ及びゴツテスマン,Cancer,60(3),4
29−432(1987)〕。PHFは副甲状腺由来で
あり予備データはPHFが細胞内カルシウムレベルを増
大することができると示唆しているので、PHFはこれ
ら及び他の形態のキヤンサーと関係があると考えられ
る。このようにPHFのスクリーニングはその検出方法
及び治療法の発展のみならずこれらのキヤンサーの病因
を理解する上で価値がある。
【0029】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すがこれらに限定
されるものではない。本発明の範囲を越えないで当業者
に自明な種々の変形が可能であることは明らかである。
【0030】実施例1SHRラツトにおけるPHFの存在の立証 雄性の、SHR,ウイスター−キヨウト(WKY)及び
スプラーグ−ダウレー(SD)系のラツトを断頭し瀉血
して、各系のプールした血液をヘパリン化(100IU
/ml)し、4℃で10分間、3K×gで遠心分離した。
得られたプラスマを分子量のカツトオフラインが1,0
00ダルトンの膜を用いて、蒸留水で透析した。ペント
バルビタールNa(50mg/kg、腹腔内投与)を用いて
SDラツトを麻酔し、プラスマ及び薬物を注射するため
に頚静脈にカテーテルを挿入し、血圧(b.p.)を測定す
るために頚動脈にカテーテルを挿入した。プラスマは3
ml/kg/hrの割合で持続注入により、或いは2.5ml/k
gの単回注入で投与した。図4はSHR, WKY及びS
DラツトからのプラスマをSDラツトに持続注入した際
の平均動脈血圧の時間的変化を示す。105分の後、S
HRプラスマの持続注入を終了し、SDプラスマに置き
換えたところ、30分以内にベースラインb.p.に戻つ
た。 図5にSHR, WKY及びSDラツトからのプラス
マをSDラツトに単回注入で投与した際の効果を示す。
図4と比較して、血圧の時間的変化は同様であつたが、
相対的効果は同様でなかつた。
【0031】実施例2カルシウム取り込みのコントロール パングら、Life Sci.,42,1935(1988)
に記載された低親和性ランタン耐性プール法を用いて、
SDテイル動脈のカルシウム〔45Ca〕取り込みを試験
管的に測定した。ラツトテイル動脈細片を、酵素を添加
した(95%O2,5% CO2)クレブスーハンスライ
トバツフアー中で2時間、平衡に達しめた。平衡後、
0.1μキユリーの45Caの存在下、クレブスバツフアー
中30%のプラスマに上記細片を培養した。所定の培養
時間の後、組織を冷たいCa2+フリー、La3+含有溶液中
でリンスし、次いで拭き、秤量して、パングら、Life
Sci.,42,1935(1988)に記載されたよう
に消化した。カルシウム取り込みをシンチレーシヨンカ
ウンターにより測定した結果を示す。45Caの取り込み
は血圧の増加カーブに従い、投与依存性であつた。
【0032】実施例3イクスクルージヨンクロマトグラフイーによるPHFの
単離 SHR,WKY及びSDラツトからのプラスマを蒸留水
で一晩(1,000mwco)透析し、アミコン限外濾過セ
ル(5,000mwco)を用いて濾過し、Bio−Gel P
−6を充填したカラムでクロマトグラフし、0.05M
酢酸アンモニウムで溶出し、溶出画分をフアーマシア
U.V.フオトメーターを用いて280nmで測定した。
6.67mlの部分標本(アリクウオツト)が集められ
た。約3,500ダルトンの分子量の画分がSHRプラ
スマには認められたが、WKY又はSDラツトからのプ
ラスマには認められなかつた(図1)。カラムの大きさ
を測定するのに用いられた分子量のマーカーは副腎皮質
刺激ホルモン(ACTH,m.w.4541.7)、インシ
ユリンBチエイン(m.w.3496)、インシユリンAチ
エイン(m.w.2530)及び13アミノ酸合成ペプチド
(m.w.1464)である。SHRラツトからの特異な画
分を凍結乾燥により濃縮し実施例1に記載した様にカテ
ーテルを挿入したSDラツトに注入した。SHRラツト
からのプラスマに対して同様の開始時間及び大きさの血
圧の増加が見られた。データを図7に示す。
【0033】実施例4HPLCによるPHFの精製 実施例3で得られた上記特異な画分を凍結乾燥し、0.
1%トリフルオロ酢酸:アセトニトリルの溶媒を用いた
ブラウンリーRP−P(C−8)逆相カラムHPLCに
より分画し、280nmでモニターした。生物学的活性を
示すピークが得られた〔図2(A)を参照〕。該ピーク
はWKYラツトから得られたプラスマサンプルには認め
られなかつた〔図2(B)参照〕。
【0034】実施例5細胞培地からの単離 SHR及びWKYラツトから甲状腺を伴う副甲状腺(th
yroparathyroid)を切除した。該腺をハンクの培地で培
養し培地を毎日交換した。プールした培地を蒸留水で透
析しプラスマ処理と同様の方法を用いて濾過した。10
00〜5000の分子量を有する画分を凍結乾燥し、
0.1%トリフルオロ酢酸:アセトニトリルの溶媒を用
いたブラウンリーRP−P(C−8)逆相カラムHPL
Cにより分画し、280nmでモニターした。SHRから
の活性画分をプラスマと同じ位置で溶出したが、WKY
ラツトの細胞からの培地には相当する画分は得られなか
つた。図8(A)にSHR細胞ラインからの培地の溶出
プロフイールを示し、図8(B)にWKYラツトのそれ
を示す。
【0035】実施例6SDS−PAGEによる培地の分離 実施例5の方法で得られたSHR及びSD甲状腺の培養
で得られた細胞培地を凍結乾燥し再懸濁(H2O)した
ものを、トリスバツフアー(pH8.3)中にトリス(p
H8.8)を含有する15〜18%アクリルアミド/ビ
スアクリルアミド(Bio−Rad)を含むミニSDS−P
AGEスラブゲルに満たした。このゲルに200Vの電
圧を約1時間かけた(Bio−Rad ミニ−プロテインI
I)。結果を図10(a)〜(d)に示す。
【0036】実施例7SDS−PAGEによる細胞抽出物の分離 ハンクの培地で8時間培養されたSHR及びSDラツト
からの甲状腺を伴う副甲状腺の細胞を単離し50mMの
酢酸中でホモジナイズし、5000×gで遠心分離し1
0〜18%アクリルアミド/ビスアクリルアミドスラブ
ゲルに注入し200Vで1時間展開した。結果を図9
(a)〜(c)に示す。
【0037】実施例8等電点電気泳動(focusing) カラム画分の分析的等電点電気泳動をBio−Radモデル
111ミニ−IEFセルを用いて行つた。この方法によ
り等電点に基づいてプロテインは分離され、実施例3で
単離されたカラム画分の純度が測定された。用いられた
方法はリゲツテイ“Isoelectric Focusing Theor
y,Methodology and Applications”,Elsevier
Biomedical Press,Amsterdam(1983)に記載
された方法をBio−Radモデル111ミニ−IEFセル
Instruction Manual,Bio−Rad Labs.,Richmo
nd,Californiaによりモデイフアイした方法である。
両性電解質を含有するポリアクリルアミドゲルの薄いス
ラブをゲル支持体フイルム上に載置した。SHRプラス
マ及び甲状腺を伴う副甲状腺細胞培地から精製されたサ
ンプルを標準サンプルと一緒にゲルに注入し、次いで直
接グラフアイト電極に接続した。60〜90分でプロテ
インが集中し、そのプロテインのバンドをクマシーブル
ー及びクロセインスカーレツトの両方を含む染料で染色
した。図13に結果を示す。約pH6のバンドにプラス
マと培地の両方が現われた。
【0038】実施例9ポリクロナール抗体の産生 雄性のBalb/CマウスをPHFの部分的精製品(純度
20〜30%)で免疫化した。PHFの量は210nmの
吸収で測定した。PHFを約10μg含むペプチドのサ
ンプルを、ビアモンテスら(J.Immun.Metho.9
,13−171986)に記載された方法により、ジ
アゾ結合によつてアミノフエニルチオエーテル含浸(A
PT)ペーパーデイスクに結合した。2回蒸留した蒸留
水中の10mg/mlのNaNO3溶液の0.3mlのアリクウ
オツトを1.2N塩酸の10mlアリクウオツトに加え
た。NaNO3/HClの0.3mlアリクウオツトを6mmA
PTの各デイスクの上端に加え、デイスクを皿に載せて
4℃で30分間振盪した。デイスクを冷蒸留水及び0.
2M NaOAcバツフアー(pH4)で洗浄し、乾燥し
た。次いでペーパーデイスクをフロイント完全アジユバ
ントに浸漬し、腹腔内に移植した。2週間で抗PHFの
力価をELISAで測定し、デイスクをフロイント不完
全アジユバントを移植した以外は上記と同様にしてマウ
スに再接種(ブースト)した。力価をELISAにより
1週間後調べた。マウスを2週間ごとにブーストし、サ
ンプルを下記ELISAによりアツセイした。
【0039】プレートをトリスバツフアー(pH9.0)
中500ng/mlPHFの100μl/ウエル(well)で
コートし、一晩放置しホスフエイトバツフアーサリーン
(PBS)−ツイーン20により洗浄し、次いでPBS
により3回洗浄した。プレートを次にPBS中0.2%
ゼラチンでコートし37℃で30分間培養しPBS−ツ
イーン20で3回洗浄した。上記に記載したマウスから
得られた免疫された血清を加え(PBS−ツイーン20
の1%ゼラチン中100μl/ウエル)(結果及び処方
は矛盾する)、プレートを室温で1時間培養し、次いで
PBS−ツイーン20で3回洗浄した。1%ゼラチンP
BS−ツイーン20中のホースラデイシユパーオキシダ
ーゼ(1:2000)を100μl/ウエルの量で添加
し、室温で1時間培養し次いでプレートをPBS−ツイ
ーン20で洗浄した。クエン酸10ml、pH4、0.05
Mの2,2'−アジノビス(3−エチルベンズチアゾリン
スルホン酸)100μl及び20mg/mlの過酸化水素溶
液40μlを混合して新しく作つた溶液を100μl/ウ
エルの量で加え、室温で2時間培養した後、405nmで
測定した(Titer−Tek Multi Scan)。結果を表
1〜2に示し、図11及び図12にプロツトした。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明において高血圧性哺乳動物のパラ
シロイドから得られる新規な循環性因子が単離され特定
された。この因子に対するポリクロナール及びモノクロ
ナール抗体はこの因子の存在をスクリーニングするのに
有用である。この因子は細胞内へのカルシウム取り込み
のコントロールに関与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3におけるSHRラツトのプラスマ溶
出プロフイールを示す。
【図2】 (A)はSHRラツトから図1のプラスマサ
ンプルの逆相高速液体クロマトグラフイー(HPLC)
分離プロフイールを示す。(B)はWKYラツトからの
プラスマのHPLCプロフイールを示す。
【図3】 細胞へのカルシウムのエントリーの機構及び
そのコントロールを示す概略図である。
【図4】 SHR,SD及びWKYラツトから得られた
プラスマを持続注入されたSDラツトにおける平均動脈
血圧の変化を示す。
【図5】 SHR,SD及びWKYラツトから得られた
プラスマを単回注入されたSDラツトにおける平均動脈
血圧の変化を示す。
【図6】 SD,WKY及びSHRラツトからのプラス
マを含有するクレブスバツフアー中で培養されたラツト
テイルの動脈切片の45Caの取り込みを示す。
【図7】 SHRラツトからモレキユラーイクスクルー
ジヨンクロマトグラフイーにより単離されたプラスマの
種々の画分を投与したSDラツトにおける平均動脈血圧
の変化を示す。
【図8】 (A)はSHRラツトからの甲状腺を伴う副
甲状腺(上皮小体)細胞からの培地の逆相HPLCプロ
フイールを示す。(B)はWKYラツトからの甲状腺を
伴う副甲状腺細胞培地の比較プロフイールを示す。
【図9】 (a)は14KDスタンダードを用いたSD
S−PAGEゲルスキヤンを示す。(b)はSDラツト
の8時間培養後の甲状腺を伴う副甲状腺抽出物のゲルス
キヤンを示す。(c)はSHRラツトの8時間培養後の
甲状腺を伴う副甲状腺抽出物のゲルスキヤンを示す。
【図10】 (a)はスプラーグ−ダウレー甲状腺細胞
からの培地(12時間培養)を通過したSDS−PAG
Eゲルのスキヤンを示す。(b)はSHRラツトの4時
間培養後の甲状腺を用いた比較スキヤンを示す。(c)
はSHR甲状腺の12時間培養後の培地のスキヤンを示
す。(d)は14KDスタンダードを用いたゲルスキヤ
ンを示す。
【図11】 表1に示されたデータをグラフ化したもの
である。
【図12】 表2に示されたデータをグラフ化したもの
である。
【図13】 PHFプラスマ及び細胞培地の等電点電気
泳動ゲルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レーバンチユク リチヤード ゼツト カナダ国 T6C 0X7 アルバータ エドモントン 9636−81 アベニユー (72)発明者 ベニシン クリスチーナ ジー カナダ国 TOB 0E0 アルバータ アルドツサン 218−53431 レインジ ロード 221 (72)発明者 カネコ トヨジ カナダ国 T6G 2P2 アルバータ エドモントン 115−11110−86 アベ ニユー (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)脊椎動物(ヒトを除く)にパラシロ
    イド高血圧性因子(PHF)を含有する溶液を注入する
    ことにより脊椎動物にポリクロナール抗体を生じさせ、
    b)PHFに対する抗体を含有する血清を集め、c)イ
    ムノアツセイ法により血清サンプルをスクリーニングす
    ることを特徴とするパラシロイド高血圧性因子の検出方
    法。
  2. 【請求項2】 イムノアツセイ法が酵素リンクイムノア
    ツセイである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 イムノアツセイ法が酵素リンクイムノソ
    ーベントアツセイである請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 イムノアツセイ法が免疫沈降アツセイで
    ある請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 a)脊椎動物(ヒトを除く)にパラシロ
    イド高血圧性因子を注入することによりパラシロイド高
    血圧性因子に対する抗体を引き起こし、b)免疫された
    脊椎動物から抗体を分泌するB−リンパ球を単離し、
    c)上記抗体を分泌するプラスマ細胞をミエローマ細胞
    と融合してハイブリドーマを形成し、d)PHF抗体を
    分泌するハイブリドーマを選別及びクローニングし、
    e)上記抗体を分泌するハイブリドーマを増殖し、f)
    上記ハイブリドーマからモノクロナール抗体を単離し、
    g)上記モノクロナール抗体を用いてイムノアツセイ法
    により哺乳動物の血液から得た血清サンプルをスクリー
    ニングすることを特徴とする患者の血清中のパラシロイ
    ド高血圧性因子の同定方法。
  6. 【請求項6】 イムノアツセイ法が酵素リンクイムノア
    ツセイである請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 イムノアツセイ法が酵素リンクイムノソ
    ーベントアツセイである請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 イムノアツセイ法が免疫沈降アツセイで
    ある請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記哺乳動物の血液から得た血清につい
    て請求項5に記載の方法により、パラシロイド高血圧性
    因子の存在をテストすることからなる本態性高血圧症の
    原因を同定する方法。
  10. 【請求項10】 シングルパツケージに、a)固相に結
    合したパラシロイド高血圧性因子に対する抗体、b)酵
    素でラベルされた抗パラシロイド高血圧性因子に対する
    第2の抗体、c)上記第2の抗体上の酵素ラベルのため
    の基質及びd)パラシロイド高血圧性因子の標準溶液を
    含有することを特徴とする哺乳動物血液中のパラシロイ
    ド高血圧性因子の同定キツト。
  11. 【請求項11】 シングルパツケージに、a)パラシロ
    イド高血圧性因子に対する抗体、b)上記抗体が付加す
    る固相及びc)パラシロイド高血圧性因子の標準溶液を
    含有することを特徴とする哺乳動物血液中のパラシロイ
    ド高血圧性因子の同定キツト。
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