JP3034571U - 包装用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の包装用箱における不便さを解消し、内
容物の取出しが容易であり、しかも内容物の残量が常に
確認できるようにする包装用箱を提供する。 【解決手段】 内容物を収納する部分１０が直方体形状
である包装用箱１であって、直方体形状の包装用箱１の
対向する２つの面１１、１２および２つの面１１、１２
を接続する１つの面１３においてこれら３つの面にわた
り連続して１つの閉ループを描く切離し用切込み１４が
設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は内容物を収納するための包装用箱に関するものである。特に、本考案 は吊下げ陳列するための穴を有する包装用箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、内容物を収納し、これを吊下げ陳列するために穴を有する包装用箱が広 く用いられている。

【０００３】 この包装用箱は一般に紙などで作られており、内容物を１個のみ収納している 場合は、その内容物を取出す際には包装用箱を破壊して取出すことが一般的であ る。また、複数個の内容物が収納されている場合は、箱の上あるいは底の部分と なる箇所を開けて取出すのが一般的である。或いは綿棒などのようなものが収納 されている場合は、包装用箱の正面となる箇所の一部が、スリットが入ったフィ ルム状物で覆われており、その箇所から１本ずつ取出すようにしているものもあ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

内容物がシート状のものである場合、従来のものでは包装用箱を破いて破損し た状態にして取出すか或いは底とか蓋の部分を開けて取出し、またいちいち閉め るということをしなければならなかった。特に、最近では、不織布等の繊維状シ ートに化粧水や化粧乳液を含浸させ、それを個々に密封包装したものを複数枚前 述のような包装用箱に入れて販売することが広く行われている。

【０００５】 このようなシート状物が包装されている内容物を取出すためには、箱の上部ま たは底部に相当する箇所を開かなければ取出すことができず不便である。そして 使用していくにつれて内容物は減っていくのであるが、箱の蓋あるいは底を開け なければ内容物の残り個数を確認することができず不便である。

【０００６】 更に箱の底または蓋を開けなければならないため、その部分を糊付などによっ てシール（封緘）することができず、初めて使われるものであるのかどうか確認 するというようなこともできなかった。

【０００７】

【考案の目的】

本考案は、このような従来の包装用箱における不便さを解消し、内容物の取出 しが容易であり、しかも内容物の残量が常に確認できるようにする包装用箱を提 供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は内容物を収納する部分が直方体形状である包装用箱であって、該直方 体形状の包装用箱の対向する２つの面および該２つの面を接続する１つの面にお いてこれら３つの面にわたり連続して１つの閉ループを描く切離し用切込みが設 けられていることを特徴とする包装用箱により上記目的を達成した。

【０００９】

【実施例】

以下、添付図面に示した実施例に基いて本考案を詳細に説明する。図１は内容 物を収納し、そしてこれを吊下げ展示するための穴を有する、本考案に係る包装 用箱の一実施例の斜視図である。図２は図１に示した包装用箱の展開平面図であ り、図３は図１に示した実施例の使用状態を示す斜視図である。

【００１０】 図１に示す包装用箱１は内容物を収納する部分１０と、この収納部分１０から 突出して吊下げ用の穴２１を有する突出部分２０とから構成されている。

【００１１】 この包装用箱１の穴２１を図１に示すように吊下げ用金具３１に掛けて吊下げ る。包装用箱１に吊下げた時に正面となる部分（正面）１１、この正面１１と対 向する背面１２および両者の間にある側面１３には閉ループを形成するミシン目 状の切離し用切込み１４が図２に示すように設けられている。

【００１２】 この実施例において、ミシン目状の切離し用切込み１４は正面１１および背面 １２に相当する部分ではそれぞれ円弧状をなしており、その対応する形状および 位置は対称となっている。そして側面１３の部分には、これらの切込みの端部を 連結する直線状の切離し用切込みが形成されている。従って、切離し用切込み１ ４は、正面、背面および側面において閉ループを形成している。

【００１３】 紙等の材質を図２に示すような形状に切抜き、これを折畳んで図１に示すよう な包装用箱とし、内容物３（図３）を収納部１０に収納する。そして収納した後 、内容物を取出すためには、包装用箱１を吊下げ用金具３１から外し、包装用箱 １の閉ループ状の切離し用切込み１４を切離すと、図３に示すように三日月状の 開口が形成される。

【００１４】 そして三日月状の開口から内容物３を簡単に取出すことができる。そしてこの 開口は常に開いた状態であるので、使用者は内容物３の残量を容易に確認するこ とができる。また、背面と正面が両方開いている形状となっているので内容物３ を引き出し易い。

【００１５】 内容物３としては特に限定されないが、例えば、シート状の不織布に化粧水を 含浸させ、液密性のシートでパウチタイプに個装されている品物などを収納する のに、本考案の包装用箱は特に適している。

【００１６】 図４は別の実施例を示す斜視図である。この実施例においては図１の実施例と 同じ部材には図１と同じ符号を付して示している。

【００１７】 図１に示した実施例と異なっているのは、この図４の実施例では切離し用切込 み１４をより一層開け易くするために、最初に小さな穴を開けるための爪掛り用 の切離し用切込み１５を、切離し用切込み１４の内側に小円弧形状に設けている 点である。この小円弧の切離し用切込み１５を最初に切離し、その部分から指を 掛けて引張ると切離し用切込み１４で囲まれた部分を容易に切離すことができる 。

【００１８】 以上の実施例では切離し用切込みの形状は正面１１および背面１２においては 同じ形状としているが、両者の形状が対称でなく異なっていてもよい。また正面 １１および背面１２における切離し用切込み１４の形状を円弧状としているが、 円弧状に限られることはない。例えば多角形状としてもよい。

【００１９】 更に第二実施例の爪掛り用の切離し用切込み１５は円弧状としているが、円弧 状に限られることはない。例えば多角形状としてもよい。

【００２０】 また、上記両実施例において、蓋および底を内容物を収納した後に糊付などに よりシールして封緘機能を持たせるようにしてもよい。

【００２１】

【考案の効果】

本考案はシート状の内容物を収納するのに特に適している包装用箱であり、ミ シン目状の切離し用切込みが閉ループを正面、側面および背面にわたる１つの閉 ループを描いているので、これを切離すことにより使用時に開口が形成される。 従って、箱の蓋とか底を開けることなく、この開口から内容物を簡単に取出すこ とができる。しかも、その内容物の残量を開口部から常時確認することができ、 いちいち蓋などを開けて中を覗き込まなくても内容物の残量を確認することがで きるので非常に便利である。

【００２２】 更に本考案によれば蓋および底を内容物を収納した後に糊付などによりシール して封緘機能を持たせることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る包装用箱の第一実施例の斜視図で
ある。

【図２】図１に示した包装用箱の展開平面図である。

【図３】図１に示した実施例の使用状態を示す斜視図で
ある。

【図４】本考案の別の実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 包装用箱 １０ 収納部分 １１ 正面 １２ 背面 １３ 側面 １４ 切離し用切込み ２０ 突出部分 ２１ 穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中村 興司 大阪府大阪市東淀川区西淡路６丁目３番41 号 中村物産株式会社淡路工場内

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内容物を収納する部分が直方体形状であ
   る包装用箱であって、該直方体形状の包装用箱の対向す
   る２つの面および該２つの面を接続する１つの面におい
   てこれら３つの面にわたり連続して１つの閉ループを描
   く切離し用切込みが設けられていることを特徴とする包
   装用箱。
2. 【請求項２】 前記対向する２つの面における切離し用
   切込みが円弧を描いていることを特徴とする請求項１記
   載の包装用箱。
3. 【請求項３】 内容物を収納する直方体部分と、該直方
   体部分から突出し且つ吊下げ用穴を有する部分とから構
   成される包装用箱において、吊下げ展示時に前記直方体
   部分の正面となる面、その背面並びに該正面および背面
   間の一方の側面にわたって１つの閉ループを描く切離し
   用切込みが設けられていることを特徴とする包装用箱。
4. 【請求項４】 前記正面となる面および背面に描かれる
   切離し用切込みの輪郭および高さが同じであることを特
   徴とする請求項３記載の包装用箱。
5. 【請求項５】 前記正面となる面および背面における切
   離し用切込みが円弧を描いていることを特徴とする請求
   項３または４記載の包装用箱。
6. 【請求項６】 閉ループを描く切離し用切込みの内側に
   爪掛り用の小円弧が設けられていることを特徴とする請
   求項３、４または５記載の包装用箱。