JP3032744U - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生器

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JP3032744U
JP3032744U JP1996004275U JP427596U JP3032744U JP 3032744 U JP3032744 U JP 3032744U JP 1996004275 U JP1996004275 U JP 1996004275U JP 427596 U JP427596 U JP 427596U JP 3032744 U JP3032744 U JP 3032744U
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信昭 横手
高 佐宗
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フィルタ部材の冷却及びスラグ除去効率を高
めたガス発生器を提供する。 【解決手段】 燃焼・フィルタ室Rにおいて発生ガスの
冷却とスラグ除去を行うフィルタ部材10の内面に向か
ってガス放出口3aを投影したときの投影面積部分Aを
含む大きさのカバープレート30を、前記フィルタ部材
10の内面又はその内側部に配置することによって発生
ガスが該フィルタ部材の前記投影面積部分A及びその近
傍に集中して流出するのを防止するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、自動車の乗員保護装置であるエアバッグを膨張させるためのガス 発生器に関するものであり、特にフィルタ部材の冷却及びスラグ除去効率を高め たガス発生器の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス発生器の構造は、エアバッグ装置の普及と共に、軽量化,小型化,低価格 化を目指して、日々新たな構造のものの提案がなされている。特にハウジング構 造については、同心円状の3つの円筒部を互いに突合せ摩擦圧接して中心部より 順に点火室,燃焼室,フィルタ室に区分した従前の3室構造のもの(例えばUS P4547342)から、最近では、2つの円筒部を突合せ摩擦圧接して点火室 と燃焼・フィルタ室の2室からなる構造のもの(例えば特開平7−47911号 )や、更に1つの円筒部のみを摩擦圧接して基本的に1室構造としたもの(本願 出願人による先行の特願平8−67237号)等があるが、現時点での基本的コ ンセプトは、中央に点火室を配置し、その周囲に燃焼・フィルタ室を形成するも のが定着しつつある。
【0003】 その代表的なものとしては、本出願人による先の特許出願(特願平7−333 902号)があり、小型化,軽量化,低コスト化の全ての要請に十分応えられる 汎用性の高いガス発生器である。即ち、このガス発生器の構造は、図9に示す様 に、有蓋二重管構造の上容器1と、下容器4との内管同士2,5及び外管同士3 ,6を突合せ摩擦圧接することにより得られるハウジング構造の中央空間を点火 室Pとし、その周囲の環状空間を燃焼室・フィルタ室Rとするものであり、点火 室Pには、下方からスクイブ18,伝火薬19が装着されている。一方、燃焼・ フィルタ室Rとなる環状空間内には、断面が両フランジのある凹形のリテーナリ ング16を、各フランジ周縁端部16d,16eが夫々上容器1の圧接バリ12 a,12bに当接して支持固定され、このリテーナリング16と上容器1とで形 成された環状空間内にガス発生剤7,フィルタ部材10を内側からに順に配置す ることにより、夫々燃焼部Gとフィルタ部Fを形成している。又、ガス発生剤7 の層の上面及び/又は下面には、夫々リング状のクッション部材8a,8bを介 装している。又、フィルタ部材10の上面及び下面には、夫々シール部材11a ,11bを介装し、発生ガスがフィルタ部材10の上下面の隙間より流出するの を防止している。更に、ガス放出口3aを塞ぐ様に、又伝火用オリフィス2aを 塞ぐ様に、夫々アルミ箔等の金属箔からなるシール部材14,15が環状空間の 開口部に貼着されており、これによって燃焼部G内での燃焼圧力を調整するよう にしている。このような構成を採用することにより、ガス発生器の小型化,軽量 化,低コスト化の全ての要請に十分応えつつ燃焼圧力の調整が可能で、しかも安 全で汎用性のあるエアバッグ用ガス発生器が得られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記先行例に対して、種々のガス発生剤を使用した性能試験を 継続したところ、その過程で改善すべき点も発見された。即ち、燃焼部Gとフィ ルタ部Fとを画成する仕切部材が存在しないため、これにより小型化,軽量化, フィルタ部材の装入量増加による冷却・フィルタ効率の改善を実現しているが、 一方では、このような仕切部材が存在しないため、ガス発生剤の種類や燃焼条件 によっては、燃焼部Gで発生したガスが、フィルタ部材10の周方向に十分均等 に分散しないままガス放出口3a近傍を集中的に通過して燃焼部Gとガス放出口 3aとを短絡する偏流現象が生じる場合があることが分かってきた。係る短絡が 生じるとフィルタ部材10による冷却・スラグ捕集効率が低下するのみならず、 燃焼温度の高いガス発生剤を使用した場合に過度の偏流が生じると、フィルタ部 材10の溶損が生じて冷却効果やスラグ捕集効果が著しく低下する。このため先 行例のガス発生器の利点を最大限に発揮させるべく特に冷却・スラグ捕集性能の 面で十分信頼性のおける改良型ガス発生器の開発が要望され、これに応えるべく 鋭意検討を続けてきた結果、所定の成果を得るに至った。
【0005】 即ち、本考案の目的とするところは、ガス発生器におけるフィルタ部材の冷却 効率及びスラグ除去効率を高める点にあり、これによって、高温のガスを発生す る新型のガス発生剤やガス化率が高く少量で多量のガスを発生する新型のガス発 生剤にも適用可能な汎用性の高い新規なガス発生器を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の請求項1記載の考案は、上下2つの有蓋 二重管の開放側の内管同士及び外管同士を夫々接合することによって、内管内の 中央空間と内外管内の環状空間とを形成し、中央空間には点火装置を配置して点 火室となし、環状空間にはガス発生剤と発生ガスの冷却とスラグ除去を行うフィ ルタ部材を配置して燃焼・フィルタ室となし、前記内管には前記中央空間と環状 空間を連通する伝火用オリフィスを設け、前記外管にはガス放出用口を設けてな る2室構造のエアバッグ用ガス発生器であって、前記フィルタ部材の内面に向か って前記ガス放出口を投影したときの投影面積部分を含む大きさのカバープレー トを、前記フィルタ部材の内面又はその内側部に配置する事によって発生ガスが 該フィルタ部材の前記投影面積部分及びその近傍に集中して流出するのを防止す る様にしたものであり、これによって発生ガスがガス放出口近傍に集中的に流れ るのを防止してフィルタ部材全体に略均一に流れる様にしたものである。
【0007】 又、請求項2記載の考案は、前記ガス発生器内の環状空間内の下蓋に沿う様に リテーナリングを配置し、該リテーナリングの両周縁部を、前記上下の有蓋二重 管の摩擦圧接により発生する上側有蓋二重管側の圧接バリによって固定するもの で、ガス発生剤とフィルタ部材とをガス発生器内で安定的に保持固定し、これに よってガス発生時のフィルタ部材の揺動を防止し、フィルタ部材の冷却とスラグ 除去効率の向上を一層確実にする様にしたものである。又、請求項3に記載の考 案は、このリテーナリングを上有蓋二重管に圧入する様にしたものであり、リテ ーナリングとフィルタ部材との密着を良好となし、ガスがフィルタ部材とリテー ナリングとの隙間を通ってスラグが除去されないままガス放出口から流出するの を防止する様にしたものである。
【0008】 更に、請求項4記載の考案は、上記請求項1に記載の思想を、実質的に1室構 造のガス発生器に拡大適用したものであって、円筒部にガス放出口を有する上有 蓋単管と中央部に点火器保持部材を有する下有蓋単管との各円筒部の開放側端部 同士を接合することにより、内部に1つの空間を形成し、該単一空間内の中央部 の点火装置を、またその周囲空間内側にガス発生剤を配置して、更にその周囲に フィルタ部材を配置して燃焼・フィルタ室としてなるエアバッグ用ガス発生器で あって、前記フィルタ部材の内面に向かって前記ガス放出口を投影したときの投 影面積部分を含む大きさのカバープレートを、前記フィルタ部材の内面又はその 内側部に配置することにより発生ガスがフィルタ部材の前記投影面積部分及びそ の近傍に集中して流出することを防止するようにしたものである。
【0009】 また、請求項5に記載の考案は、上記請求項4に記載の考案の構成に加え、中 央部の点火器保持部材(70)を囲僥し、且つ前記下有蓋単管(54)の下蓋部 (54b)に沿うように一体型もしくは組立型の仕切り部材を設けてなるもので あり、フィルタ端部でのシールを強化して燃焼・フィルタ室の気密性を向上させ たものである。
【0010】 また、請求項6に記載の考案は、上記請求項2に記載の思想を請求項4に記載 の1室構造のガス発生器に適用したものであり、請求項1〜3のリテーナリング に相当する前記仕切り部材の外周端部を、前記上下の有蓋単管の摩擦圧接により 発生する上側有蓋単管側の圧接バリによって固定するようにしてなるものであり 、請求項7に記載の考案は、この仕切り部材を上側有蓋単管内に圧入する様にし たものであって、夫々請求項2,3と同一の目的の下になされてものである。
【0011】 次に、請求項8に記載の考案は、前記ガス放出口に対応する部分を覆うカバー プレートの配置場所を規定したもので、フィルタ部材の内面に接して配置し、こ れにより確実にガスの短絡を防止できるようにしたものである。また、請求項9 に記載の考案は、該カバープレートの配置場所を、フィルタ部材の内面から離し て、その内側のガス発生剤を充填した燃焼部に配置するもので、これにより、該 カバープレートの背面に生じるフィルタ部材のデッドスペースの存在を解消し、 フィルタ部材全体の有効活用を図ったものである。
【0012】 次に、請求項10,11記載のものは、カバープレートの形状を円筒形となし 、その製作の容易性を考慮してなされたものである。又、請求項12に記載のも のは、カバープレートを燃焼室内に配置する場合に、安定な設置が可能なもので あって、カバープレートの形状を、縦壁部とその下部に連続して形成された有孔 底壁部とからなる断面略L字状の環状部材としたものであり、この有孔底壁部を フィルタ部材に接触させて配置することにより、その位置決めを容易にしたもの である。
【0013】 次に請求項13に記載のものは、ガス発生剤を専用のガス発生剤容器に装填し て燃焼部に配置する場合のカバープレートの燃焼部内への配置構造に関するもの で、前記ガス発生剤容器の適所に環状凹溝が形成され、該環状凹溝内に該カバー プレートを挿入配置するようにしたものであり、本件考案の適用をガス発生剤容 器を用いる方式のガス発生器への適用を可能にするものである。
【0014】 次に請求項14に記載のものは、フィルタ部材の構造に関するものであって、 該フィルタ部材を、径方向に内層部と外層部の2層の網目部材とし、内層部は外 層部よりも粗い網目のものとしてなるものである。これにより、フィルタ部材の 内層部での目詰まりを防止し、フィルタ部材の冷却効果とスラグ除去効果の安定 化を図ったものである。
【0015】 次に請求項15に記載のものは、燃焼部とフィルタ部の配置を同心円状とした ものであって、これによりフィルタ部材の製作を容易にし且つガス流の均一化を 図ったものである。
【0016】 次に、請求項16に記載のものは、ガス放出口の内側に金属箔を貼着してこれ を密閉する事により、燃焼・フィルタ室内の燃焼圧力の調整を容易にし、未燃焼 残渣の発生を押え、フィルタ部材の負荷を軽減することにより、フィルタ部材の 効率向上を図るものである。
【0017】 次に、請求項17に記載のものは、ガス発生剤が、従来のアジ化金属化合物で はなく、窒素を主要構成元素とする有機化合物となすもので、これによりスラグ 生成量を少なくしてフィルタ部材への負荷を軽減する様にしたものである。
【0018】
【考案の実施の形態】
以下に本考案の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1(a)は、2 室構造のガス発生器に本考案を適用した場合の一実施形態を示す要部断面図であ り、同図の(b)〜(e)は、本考案で使用するカバープレートの種々の例を示 す斜視図である。尚、図9に示した従来のガス発生器と同一の構成部分について は同一の符号を付している。
【0019】 図1(a)において、ガス発生器のハウジングは、上部に蓋を有する有蓋二重 短管構造のアルミ製上容器1と、底部中央に開口部を有する有蓋二重短管構造の アルミ製下容器4とを、夫々内管2,5の先端同士及び外管3,6の先端同士の 2か所を突合せ摩擦圧接することにより、中央空間とその周囲の環状空間が形成 された構造とされている。中央空間には、下方からスクイブ18,伝火薬19が 装着されるて点火室Pが形成されている。
【0020】 環状空間部には、環状のリテーナリング16が、下容器4の下蓋21の内面に 沿う様にして配置されており、該リテーナリング16は、外筒壁16bと内筒壁 16aの間に底部16cを有する形状の金属製キャップであって、その内周縁部 16d,外周縁部16eは、夫々、上下容器の摩擦圧接により生じる上容器1側 の圧接バリ12a,12bに当接して保持固定されるようになっている。そして 、上容器1とリテーナリング16とで挟まれた環状空間にガス発生剤7,フィル タ部材10が同心円状に収納され、内側に燃焼部Gが、外側にフィルタ部Fが形 成されている。
【0021】 更に、ガス発生剤7の振動による粉化や破損を防止する目的でガス発生剤7の 上下部、即ち上容器1の上蓋20の下面及びリテーナリング16の上面には、夫 々ぞれクッション材8a,8bが介装されている。又、上容器1の外筒3の内周 面には、ガス放出口3aを塞ぐためのアルミ箔14が貼着され、又、内管2の外 周面(燃焼部G側)にも、伝火用オリフィス2aを塞ぐためのアルミ箔15が貼 着されている。これは、ガス発生剤7が外気と接触して経時的に変質するのを防 止すると共に、ガス発生時に燃焼・フィルタ室R内の圧力がある程度上昇した後 にガス放出口3aに貼着したアルミ箔14が破裂することにより、燃焼・フィル タ室R内の圧力を高めて燃焼速度を調整するためのものである。尚、伝火用オリ フィス2a側のアルミ箔15は省略することも可能である。
【0022】 又、フィルタ部材10の上下部の隙間からガスが流出してガス放出口3aに流 れ、フィルタ部材10を通過する量が減少するのを防止する目的で、フィルタ部 材10の上下部、即ちフィルタ部材10と上蓋20の下面及びリテーナリング1 6の間に、リング状のシール部材11a,11bが介装されている。更に、燃焼 部G下側の内管の摩擦圧接部を取り囲む空間Sを形成する様に、仕切りリング1 7が上容器の内管2の外周部に圧入されており、これによって組立時のガス発生 剤の装入が容易となるようにしている。
【0023】 更に、ガス放出口3aをフィルタ部材10の内面に向かって投影したときの投 影面積Aを覆うように、該面積Aよりも大きな面積を有する薄板状のアルミ製カ バープレート30が、フィルタ部材10の内面側に貼着或いはスポット溶接等に より配置されている。このようなカバープレート30は、前記投影面積Aの部分 を覆うような複数の円板状の部材でもよいが、一般的には複数の前記投影面積A 部を一括して覆うような部材を用いる方が、製作面からは好ましい。従って、カ バープレート30の形状,大きさに特別の限定はないが、図1では分かり易くす るためにガス放出口3aの前記投影面積Aに対応する部分のみを覆うカバープレ ートを図示している。
【0024】 この様に、フィルタ部材10のガス放出口3aに最も近い部分はカバープレー ト30によって遮られているため、フィルタ部材10の上部のガス透過面積は下 部に比べて相対的に小さくなっている。この結果、燃焼部G内の燃焼ガスは、図 中矢印で示している様に、透過面積の大きなフィルタ部材下部を通ってガス放出 口3aに向かう流れが主流となるため、フィルタ部材10内の略全体がガス流路 となり、該フィルタ部材10の冷却・スラグ捕集効果が高まり、フィルタ部材1 0の単位容積当たりの冷却・スラグ捕集効率を改善することが可能となる。この 結果、発熱量の高い非アジ化系ガス発生剤を用いても、前記した如きフィルタ部 材の溶損等の問題は解消する。
【0025】 次に、本考案で使用するカバープレートの他の実施例について説明する。図1 (b)のカバープレート30aは、フィルタ部材10の上側のみを全体的に覆う ような筒状体としたものであり、フィルタ部材10内面に挿入するだけで容易に 固定されるように、その外径はフィルタ部材の内径と略同等に形成しており、装 着固定の容易性を実現するものである。次に図(c)に示すカバープレート30 bは、図(b)のカバープレートの下方を延長し、延長した下部にガス通路32 aを形成したものであって、その高さはフィルタ部材10の高さと略同一であっ てフィルタ部材10の内側に自立して配置できるようにしたものである。従って 、その外径は、フィルタ部材の内径と同等にする必要はなく、フィルタ部材内径 よりも小さくして、後述する燃焼部G内に該カバープレートを配置する場合に有 効なものである。次に図(d),(e)は、図(c)に示したカバープレートに 類似するものであり、ガス通路を複数の矩形孔32b或いは円孔32cで構成し たものであって、基本思想は図(c)の場合と同一である。
【0026】 次に図2は、本考案の他の実施形態を示す要部断面図であり、図1(a)の実 施形態と異なるところは、フィルタ部材10の構成にある。即ち、フィルタ部材 10は、径方向に内層部40及び外層部41の2層の網目部材から形成されるも のであって、内層部40には、外層部41に配置される網目部材よりも粗い網目 を有する網目部材を配置した点に特徴がある。このような粗い網目部材からなる 内層部40は、ガス透過抵抗が少ないため、カバープレート30の下部よりフィ ルタ部材の内層部40に流入したガスは、外層部41よりも抵抗の少ない内層部 40内で均一に分散し、しかる後に外層部41内に流入することになるので、フ ィルタ部材10の冷却・スラグ捕集効率の一層の改善を図ることができる。
【0027】 次に図3は、本考案の他の実施形態を示す要部断面図であり、先の実施形態と 異なるところは、カバープレートの配置位置にある。即ち、本例のカバープレー トは、燃焼部G内のフィルタ部材10に少し片寄った位置に配置しており、図1 (c)に示した下部にガス通路32aを有する筒状のカバープレート30bを用 いた例である。このようなカバープレート30bの配置により、燃焼部Gは、カ バープレートの内側部G2と外側部G1に区分される。従って内側部G2内で発 生したガスは、図中矢印で示したように、カバープレート30bの下部ガス通路 32aを通って多くは下方からフィルタ部材10に流入し、外側部G1で発生し たガスは、フィルタ部材10の多くは上部を通過してガス放出口3aから放出さ れることになる。この結果、先の例の如くカバープレートをフィルタ部材内面に 配置した場合には、カバープレートの影となるデッドスペース10a(図中ハッ チング部分)には殆どガスは流れないので、フィルタ部材の使用効率は低下する ことになるが、本例の如くカバープレート30bを燃焼部G内に位置させれば、 このようなデッドスペースは存在せず、フィルタ部材の使用効率はさらに向上す る。
【0028】 次に図4(a)は、カバープレートを燃焼部G内に配置した他の実施形態を示 すもので、ガス放出口3aのフィルタ部材10内面への投影面積Aを含む縦壁部 31aとその下部に連続して形成された底壁部31bとからなる断面略L字状の 環状のカバープレート30dを、底壁部31bの外周端部がフィルタ部材10の 内面に接するように配置したものであり、底壁部31bには、同図(b)に示し ているようにガス通路32dが複数個形成されている。このカバープレート30 dにより、燃焼部Gは、該カバープレート30dとフィルタ部材10とで囲まれ た小空間G3と残部の大空間G4とに区画され、該小空間G3内にもガス発生剤 7が配置されている。従って、小空間G3内で発生するガスは、前記投影面積A の部分を通ってガス放出口3aから放出され、大空間G4内で発生するガスは、 多くはフィルタ部材10の下部を通ってガス放出口3aから放出されることにな る。この場合も、図3の場合と同様にカバープレートを直接フィルタ部材内面に 貼着等により配置した場合に生じるデッドスペースがなくなり、フィルタ部材1 0の冷却・スラグ捕集効率を向上させる効果が期待される。尚、前記カバープレ ート30dの底壁部31bに形成されるガス通路32dの大きさは、ガス発生剤 7よりも十分大きくしておけば、ガス発生器の組立時に先ずフィルタ部材10と 共に該カバープレート30dを上容器1内に配置し、続いてガス発生剤7を該ガ ス通路32dより前記小空間G3内に充填し、その後に大空間G4内にガス発生 剤を充填する方式が取られるが、該ガス通路32dがガス発生剤7の大きさより も小さい場合には、予め該カバープレート30dの縦壁部31aの高さ程度にま で発生剤7を充填し、しかる後に該カバープレート30dを該ガス発生剤充填層 内に挿入する方式が採用されることになる。
【0029】 次に図5は、1室構造のハウジングを有するガス発生器に本考案を適用した場 合の要部断面図である。図5において、ガス発生器のハウジングは、上蓋部51 bとガス放出口3aを有する上容器51と、中心部内側に突出してスクイブ装着 用の円筒部70が形成された下蓋部54bを有する下容器54とを、その円筒部 51a,54aの先端同士を突合せて摩擦圧接することにより、単一の内部空間 75が形成される構造となっている。この内部空間75内には仕切り部材71が 配置され、これによって該内部空間75内を中央点火室Pと燃焼室Gとに画成し ている。仕切り部材71は、図示のように一体型であっても、あるいは図6に示 すように、中央部と周辺部との分離組立型であってもよい。この仕切り部材71 は、上容器51の内面に接する周縁端部71aが下蓋部54bに沿って配置され 、中央点火室Pとその外側の燃焼室Gとを区画する中央凸部71bを有している 。この仕切り部材71の中央凸部71bには、中央点火室Pと燃焼・フィルタ室 Rとを連通する開孔74が設けられており、点火室Pの高温ガスを燃焼・フィル タ室Rに導入して燃焼室内のガス発生剤7を点火するようになっている。燃焼・ フィルタ室R内には、内周面に沿ってフィルタ部材10が配置され、その内側に ガス発生剤容器50内に封入されたガス発生剤7が配置されている。尚、ガス発 生剤容器50は、ガス発生剤装填空間の形状に沿った断面凹字状に形成されてい る。又、仕切り部材71の中央凸部71b内には、上下容器が圧接される前に、 該凸部71b内の中央点火室P内には伝火薬19が装着され、更に該凸部71b 内には、前記下容器54の中央の円筒部70が位置し、該円筒部70内にはスク イブ18が外側から挿入されて、下蓋部54bの外側に突出して形成されたリン グ状のカシメ部70aをカシメて固定されている。このスクイブ18と伝火薬1 9とによって点火装置が構成され、これらは中央点火室P内に配置されている。 尚、フィルタ部材10の上下面にはシール部材11a,11bが配置され、ガ ス発生剤7の上下面にはクッション材8a,8bが配置され、ガス放出口3aの 内面にはアルミ泊等の金属薄板或いは黒鉛シート等のシール部材14が貼着され ている点は前述の場合と同一である。
【0030】 次に、前記仕切り部材71の周縁端部71aはフランジ状に形成され、その先 端部は前記上下容器51,54の圧接線よりも内側に位置する様に配置され、圧 接時に生じる上容器内側圧接バリ73aによって内側に押されて保持固定されて いる。従って、この仕切り部材71によってフィルタ部材10及びガス発生剤7 は上容器51内に固定保持される事になる。尚、この仕切り部材71の周縁端部 71aの外径を上容器51の摩擦圧接部の内径よりも僅かに大きくしておき、上 容器51内にフィルタ部材10及びガス発生剤7を配置した後、この仕切り部材 71を上容器内に圧入する様にしておけば、該仕切り部材71によってフィルタ 部材10及びガス発生剤7は上容器51内に固定される事になるので、上下容器 51,54の摩擦圧接時にも、これらが移動することはなく、ガス発生剤7の摩 擦圧接時の振動による破損や粉化を防止でき、ガス発生剤7の性能が安定すると 共に、燃焼室の気密性が向上し、圧接時に発生するガスが燃焼室内に流入残留し て、ガス発生剤7に悪影響を与えるのを防止する目的もある。更に、仕切り部材 71を圧接バリ73aに当接して固定する構成のため摩擦圧接時の圧接量の誤差 分を吸収して仕切り部材71の上面をフィルタ部材10に密着させることができ 、この結果、燃焼室の気密性を更に高めることができ、燃焼圧力の調整が容易に なる。又、仕切り部材71によって高温のバリとガス発生剤7及びフィルタ部材 10とが遮断され、これらが熱的な悪影響を受けて劣化するのも防止できる。
【0031】 次に、ガス放出口3aのフィルタ部材10の内面に投影した面積Aに相当する 面積をカバーするように、フィルタ部材10の内面にカバープレート30が配置 されており、燃焼部G内で発生したガスは、フィルタ部材10の下方よりフィル タ部材10内に流入して、該フィルタ部材10の略全体を使ってガスの冷却とス ラグ捕集が行われ、ガス放出口3aより放出される。
【0032】 次に図7は、図5に示した1室構造のハウジングにおいて、カバープレートを 燃焼部G内に配置する場合の例を示す要部断面図であって、ガス発生剤容器50 の一部に環状凹溝55が形成されており、この環状凹溝55内に環状のカバープ レート30が挿入配置されているものである。尚、環状凹溝55内に配置される カバープレート30の大きさは、前述のガス放出口3aのフィルタ部材10内面 への投影面積Aをカバーするに足る大きさであることは言うまでもない。この場 合においても、燃焼部G内で発生するガスは、基本的には図3,4に示した場合 と同様に、カバープレート30より外側上部で発生するガスは、ガス放出口3a に向かってフィルタ部材10内を直進するが、カバープレート30より内側部分 で発生するガスの多くは、フィルタ部材10に下方より流入し、該フィルタ部材 10の略全面を通過してガス放出口3aより放出されることになる。この結果、 図3の場合において述べたように、フィルタ部材10のデッドスペースがなくな り、フィルタ部材10の使用効率を高め、冷却・スラグ捕集効率を向上させる事 ができる。
【0033】 次に図8(a)は、図6と同様に1室構造のハウジングにおいて、カバープレ ートを燃焼部G内に配置する場合の他の例を示す要部断面図であって、燃焼部G 内における前記ガス放出口3aの投影面積Aをカバーする様な縦壁部31aと、 これに連続する底壁部31bとを有する断面略L字状の環状カバープレート30 dを、フィルタ部材10の内側奥部に圧入したもので、縦壁部31aが前述のカ バープレートの役割をなすものである。尚、前記底壁部31bには、同図(b) に示すようにガス通路32dが形成されている。この場合も図4の場合と同様に 、フィルタ部材10とカバープレート30dで囲繞された小空間G5内で発生す るガスは、ガス放出口3aに向かってフィルタ部材10内を直進するが、大空間 G6内で発生するガスは、多くはフィルタ部材10の下方より流入し、フィルタ 部材10内を略縦断してガス放出口3aより放出されることになる。従って、フ ィルタ部材10の略全体がガスの冷却とスラグ除去に有効に使用され、フィルタ 部材10の効率向上が可能となる。
【0034】 尚、本考案のガス発生器に使用するガス発生剤としては、従来のアジ化ソーダ 等のアジ化金属化合物を用いることも可能であるが、窒素元素を主要構成元素と して含有し、分解して多量の窒素ガスを放出する含窒素有機化合物を燃料とする いわゆる非アジ化系ガス発生剤を用いることが好ましい。この非アジ化系ガス発 生剤としては、アゾジカルボンアミド,カルボヒドラジド,ジシアンジアミド, アミノテトラゾール,トリアミノグアニジンナイトレート,ニトログアニジン, トリアゾール,テトラゾール,アゾビテトラゾール,ビテトラゾール或いはこれ らの塩からなる化合物を主たる燃料として含有するガス発生剤が用いられる。こ れらの非アジ化系ガス発生剤は、従来のアジ化系ガス発生剤に比べてガス化率が 高く且つスラグ発生量が少ないので、所要発生ガス量に対するガス発生剤の量が 少なくなり且つスラグ捕集のためのフィルタの量も少なくなる。従って、ガス発 生器の所要内容量が小さくなるので、従来と同一高さに設計すると、その内径は 小さくなってガス発生器の小径化を達成できる。加えて同一耐圧強度に設計する と、内径が小さくなるほど肉厚は薄くできるので、一層の小型化,軽量化が可能 となる。
【0035】 ガス発生剤としてアジ化系金属化合物の場合には、吸湿性の問題から前述のガ ス発生剤容器を用いることが必須となるが、上述の非アジ化系ガス発生剤を用い る場合には、前記ガス発生剤容器は必ずしも必須ではなく、ペレット状或いはデ ィスク状に成形したものをそのまま燃焼部G内に装填する事も可能である。尚、 燃焼部内への装填の容易性の観点から、図5,6に図示したような内部空間形状 のガス発生器を用いる場合には、事前に断面略凹字状のガス発生剤容器内に充填 したものを用いる方がよい。
【0036】
【考案の効果】
上記の如く本考案は、ガス放出口3aのフィルタ部材10内面に投影したとき の投影面積部分Aをカバーする様なカバープレート30を、フィルタ部材10の 内面又は燃焼部G内に配置したものであるので、以下の如き効果が期待できる。 即ち、 (1) フィルタ部材10の内面における前記ガス放出口3aの投影面積A相当 部分を、該面積Aよりも大きな面積のカバープレート30によって覆っているの で、燃焼部G内で発生したガスは、フィルタ部材10を横断してガス放出口3a に向かって直進する短絡コースを流れることができず、他の部分に分散して流れ る事になる。この結果、フィルタ部材10の負荷が分散され、前記短絡コースに ガス流が集中してフィルタ部材10を溶損させるような事態の発生を防止するこ とができる。 (2) また、ガスが分散してフィルタ部材10内を流通する結果、フィルタ部 材の使用効率が上がり、フィルタ部材によるガスの冷却・スラグ除去効率が向上 するので、フィルタ部材の少量化とガス発生器の小型化,軽量化が容易となる。 (3) さらに、従来の3室構造のガス発生器に比べて、小型化,軽量化を図っ た2室構造或いは1室構造のハウジングに本考案を適用することにより、フィル タ部材10の小型化,軽量化は、ガス発生器のより一層の小型化,軽量化を促進 する事が可能となる。 (4) カバープレート30を、燃焼部G内に配置する場合には、該カバープレ ートをフィルタ部材内面に配置した場合に不可避的に生じる、ガスが流通しない デッドスぺースがなくなり、その結果、フィルタ部材の使用効率が更に高まり、 フィルタ部材によるガスの冷却・スラグ捕集効率もより一層向上し、ガス発生器 の小型化,軽量化も、さらに促進されることになる。 (5) フィルタ部材の使用効率の上昇によりガスの冷却効率が向上する結果、 高温のガスを発生したり、単位重量当りのガス発生量の多い非アジ化型ガス発生 剤の適用が容易となり、汎用性の高いガス発生器を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本考案を2室型ハウジングのガス発
生器に適用した場合の一実施形態を示す要部断面図であ
り、(b)〜(e)は、本考案に使用するカバープレー
トの例を示す斜視図である。
【図2】本考案を2室型ハウジングのガス発生器に適用
した場合の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図3】本考案を2室型ハウジングのガス発生器に適用
した場合の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図4】(a)は、本考案を2室型ハウジングのガス発
生器に適用した場合の他の実施形態を示す要部断面図で
あり、(b)は、これに使用するカバープレートの一部
底面図である。
【図5】本考案を1室型ハウジングのガス発生器に適用
した場合の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図6】本考案を1室型ハウジングのガス発生器に適用
した場合の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図7】本考案を1室型ハウジングのガス発生器に適用
した場合の他の実施形態を示す要部断面図である。
【図8】(a)は、本考案を1室型ハウジングのガス発
生器に適用した場合の他の実施形態を示す要部断面図で
あり、(b)は、これに使用するカバープレートの一部
底面図である。
【図9】本考案を適用する従来の2室型ハウジングのガ
ス発生器を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 2室構造のガス発生器用上有蓋二重管(上容器) 2 2室構造のガス発生器用上有蓋二重管(上容器)の
内管 2a 伝火用オリフィス 3 2室構造のガス発生器用上有蓋二重管(上容器)の
外管 3a ガス放出口 4 2室構造のガス発生器用下有蓋二重管(下容器) 5 2室構造のガス発生器用下有蓋二重管(下容器)の
内管 6 2室構造のガス発生器用下有蓋二重管(下容器)の
外管 7 ガス発生剤 8a,8b ガス発生剤のクッション部材 10 フィルタ部材 11a,11b フィルタ部材のシール部材 12a,12b 上容器の圧接バリ 14 ガス放出口のシール部材 15 伝火用オリフィスのシール部材 16 リテーナリング 16d,e リテーナリングの周縁端部 18 スクイブ 19 伝火薬 30 カバープレート 40 フィルタ部材の内層部 41 フィルタ部材の外層部 50 1室構造のガス発生器用ガス発生剤容器 51 1室構造のガス発生器用上有蓋単管(上容器) 51a 1室構造のガス発生器用上有蓋単管(上容器)
の円筒部 54 1室構造のガス発生器用下有蓋単管(下容器) 54b 1室構造のガス発生器用下有蓋単管(下容器)
の円筒部 55 ガス発生剤容器の環状凹溝 70 点火器保持部材 71 仕切り部材 71a 仕切り部材の外周縁部 73a,73b 圧接バリ 75 1室構造のガス発生器内の単一空間 A ガス放出口のフィルタ部材内面への投影面積 F フィルタ室 G 燃焼室 P 点火室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】 本考案を1室型ハウジングのガス発生器に適
用した場合の他の実施形態を示す要部説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 佐宗 高 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社 姫路工場内 センサー・テク ノロジー株式会社 姫路テクニカルセンタ ー内 (72)考案者 黒岩 顕彦 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社 姫路工場内 センサー・テク ノロジー株式会社 姫路テクニカルセンタ ー内 (72)考案者 宮本 典久 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社 姫路工場内 センサー・テク ノロジー株式会社 姫路テクニカルセンタ ー内

Claims (17)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下2つの有蓋二重管(1,4)の開放
    側の内管(2,5)同士及び外管(3,6)同士を夫々
    接合することによって、内管内の中央空間と内外管内の
    環状空間とを形成し、中央空間には点火装置(18及び
    /又は19)を配置して点火室(P)となし、環状空間
    にはガス発生剤(7)と発生ガスの冷却とスラグ除去を
    行うフィルタ部材(10)を配置して燃焼・フィルタ室
    (R)となし、前記内管には前記中央空間と環状空間を
    連通する伝火用オリフィス(2a)を設け、前記外管に
    はガス放出用口(3a)を設けてなる2室構造のエアバ
    ッグ用ガス発生器であって、 前記フィルタ部材(10)の内面に向かって前記ガス放
    出口(3a)を投影したときの投影面積部分(A)を含
    む大きさのカバープレート(30)を、前記フィルタ部
    材(10)の内面又はその内側部に配置することによっ
    て発生ガスが該フィルタ部材の前記投影面積部分(A)
    及びその近傍に集中して流出するのを防止するようにし
    たことを特徴とするエアバッグ用ガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記環状空間内には、下蓋に沿う様にリ
    テーナリング(16)を配置し、該リテーナリングの両
    周縁部(16d,16e)を、前記上下の有蓋二重管
    (1,4)の摩擦圧接により発生する上側有蓋二重管側
    の圧接バリ(12a,12b)によって固定するように
    した請求項1に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記リテーナリング(16)を上側有蓋
    二重管(1)内に圧入してなる請求項1又は請求項2に
    記載のエアバッグ用ガス発生器。
  4. 【請求項4】 円筒部(51a)にガス放出口(3a)
    を有する上有蓋単管(51)と、中央部に点火器保持部
    材(70)を有する下有蓋単管(54)との各円筒部
    (51a,54a)の開放側端部同士を接合することに
    より、内部に単一の空間(75)を形成し、該単一空間
    (75)内の中央部に点火装置(18及び/又は19)
    を、またそのその周囲空間内側にガス発生剤(7)を配
    置して、更にその周囲に発生ガスの冷却とスラグ除去を
    行うフィルタ部材(10)を配置して燃焼・フィルタ室
    (R)としてなるエアバッグ用ガス発生器であって、 前記フィルタ部材(10)の内面に向かって前記ガス放
    出口(3a)を投影したときの投影面積部分(A)を含
    む大きさのカバープレート(30)を、前記フィルタ部
    材(10)の内面又はその内側部に配置することにより
    発生ガスがフィルタ部材の前記投影面積部分(A)及び
    その近傍に集中して流出するのを防止するようにしたこ
    とを特徴とするエアバッグ用ガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記中央部の点火器保持部材(70)を
    囲僥し且つ前記下有蓋単管(54)の下蓋部(54b)
    に沿うように一体型もしくは組立型の仕切り部材(7
    1)を設けてなる請求項4に記載のエアバッグ用ガス発
    生器。
  6. 【請求項6】 前記仕切り部材(71)の外周端部(7
    1a)を、前記上下の有蓋単管(51,54)の摩擦圧
    接により発生する上側有蓋単管側の圧接バリ(73a)
    によって固定するようにしてなる請求項5に記載のエア
    バッグ用ガス発生器。
  7. 【請求項7】 前記仕切り部材(71)を上側有蓋単管
    (51)内に圧入してなる請求項5又は請求項6に記載
    のエアバッグ用ガス発生器。
  8. 【請求項8】 前記カバープレート(30)が、前記フ
    ィルタ部材(10)内面に接触して配置されている請求
    項1乃至請求項6のいずれかに記載のエアバッグ用ガス
    発生器。
  9. 【請求項9】 前記カバープレート(30)が、前記フ
    ィルタ部材(10)の内面から離れて前記燃焼部(G)
    内に配置されてなる請求項1乃至請求項7のいずれかに
    記載のエアバッグ用ガス発生器。
  10. 【請求項10】 前記カバープレート(30)が、前記
    フィルタ部材(10)の内周面の前記投影面積部分
    (A)を含む上側相当分を全体的に覆うような筒状体
    (30a)を含むものである請求項8又は請求項9に記
    載のエアバッグ用ガス発生器。
  11. 【請求項11】 前記カバープレートは、その下側には
    ガス通路(32a〜32c)が形成されており、その上
    側は前記フィルタ部材(10)の内周面の前記投影面積
    部分(A)を含む上側相当分を全体的に覆う様な円筒体
    (30b〜30d)である請求項10に記載のエアバッ
    グ用ガス発生器。
  12. 【請求項12】 前記カバープレートは、縦壁部(31
    a)とその下部に連続して形成された底壁部(31b)
    とからなる断面が略L字状の環状部材(30d)で形成
    されており、前記底壁部(31b)にはガス通路(32
    d)が形成されたものである請求項9に記載のエアバッ
    グ用ガス発生器。
  13. 【請求項13】 前記ガス発生剤(7)はガス発生剤容
    器(50)内に装填されており、該ガス発生剤容器(5
    0)の適所に環状凹溝(55)が形成され、該環状凹溝
    (55)内に前記カバープレートが配置されたものであ
    る請求項9に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  14. 【請求項14】 前記フィルタ部材(10)は、径方向
    に内層部(40)及び外層部(41)の2層の網目部材
    から形成されており、該内層部(40)には外層部(4
    1)に配置される網目部材よりも粗い網目のものを配置
    してなるものである請求項1乃至12のいずれかに記載
    のエアバッグ用ガス発生器。
  15. 【請求項15】 前記燃焼部(G)とフィルタ部(F)
    とが同心円状に配置されたものである請求項1乃至請求
    項14のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  16. 【請求項16】 ガス放出用口(3a)の内面に金属箔
    (14)を貼着したものである請求項1乃至請求項15
    のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  17. 【請求項17】 前記ガス発生剤(7)は、窒素原子を
    主要構成元素とする有機化合物を主燃料成分とする化合
    物である請求項1乃至請求項16のいずれかに記載のエ
    アバッグ用ガス発生器。
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