JP3031720U - 携帯画材箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【考案の名称】 携帯画材箱 【課題】 画材箱をイーゼルに対して安定性よく、しっ
かりと係止でき、しかも軽量で携帯し易く、蓋がパレッ
トと兼用になる新規な携帯画材箱を提供する。 【解決手段】 絵具箱、油彩油、油受、筆入等を収納す
る方形状の画材箱本体と、この画材箱本体に被せる蓋と
からなり、画材箱本体内を少なくとも２つに区画する横
壁を有し、この横壁の画材箱の後壁からの寸法を、イー
ゼルのキャンバス立ての幅と略等しい寸法とし、この横
壁の上部に回動することによって上方に突出し、また箱
内に収めることができる係止部材を出入自在に設け、こ
の係止部材をイーゼルのキャンバス立てに係止した際、
画材箱本体の後壁がイーゼルの前脚に当接して安定よく
支持されるようにしてある一方、蓋の内面をパレットと
し、蓋とパレットとを兼用とし、蓋の外面にパレットを
持つために指に掛けるための指掛け紐を設けてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、絵具、油彩油、油受、筆入等が収納可能であり、かつ携帯可能であ り、絵を画く際には、イーゼルのキャンバス立てに安定よく係止でき、しかも蓋 がパレットと兼用となる携帯画材箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

外で絵を画く際には、絵具、油彩油、油受、筆入等を収納する携帯画材箱、キ ャンバス及びイーゼルを持ち運び、現場でイーゼルのキャンバス立てにキャンバ スを掛け止め、上記携帯画材箱をそばに置いてパレットを手に持ち、絵画き作業 をする。 この際、画材箱は地上に置かれることが多く、手元にないことにより不便を感 じる。そこで、この画材箱をイーゼルに係止して作業をし易くした装置が、実公 昭４８−１５１５９公報により公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この公知の装置では、画材箱の背面にイーゼルの前脚に係止する係止爪を設け た構成となっていたため、係止した状態で、安定性に欠けるという問題点があっ た。 また、従前の画材箱は木製のものが多く、これをイーゼルの前脚に係止させた 際、その重量でイーゼルが前に倒れる不便もあった。

【０００４】 本考案は、従前公知の画材箱の問題点に鑑み、画材箱をイーゼルに対して安定 性よく、しっかりと係止でき、しかも軽量で携帯し易く、蓋がパレットと兼用に なる新規な携帯画材箱を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するために手段】

上記課題を解決するために本考案の携帯画材箱は、絵具箱、油彩油、油受、筆 入等を収納する方形状の画材箱本体と、この画材箱本体に被せる蓋とからなり、 画材箱本体内を少なくとも２つに区画する横壁を有し、この横壁の画材箱の後壁 からの寸法を、イーゼルのキャンバス立ての幅と略等しい寸法とし、この横壁の 上部に回動することによって上方に突出し、また箱内に収めることができる係止 部材を出入自在に設け、この係止部材をイーゼルのキャンバス立てに係止した際 、画材箱本体の後壁がイーゼルの前脚に当接して安定よく支持されるようにして ある一方、蓋の内面をパレットとし、蓋とパレットとを兼用とし、蓋の外面にパ レットを持つために指に掛けるための指掛け紐を設けてあることを特徴とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態は実施例にもとづき図面を参照して説明する。 図１、図２において、図中１は本考案携帯画材箱を示したものであり、画材箱 本体２と蓋９で構成されている。これら画材箱本体２と蓋９はこれを軽量とする ためにアルミニウム、ステンレス、軽量鉄板等の軽量金属板あるいは合成樹脂板 により構成することが好ましい。画材箱本体２の側面には蓋９と一体とするため の留具７と携帯するために左右に繋げた携帯用紐８が設けてあり、蓋９の側面に 設けた留具受１０に留具７が掛けられるように構成されている。画材箱本体２の 内装は、後方には数本の筆を収納するための筆入３，手前右側には絵具箱４，手 前左には油彩油５及び油受６を夫々別々に収納するために収納スペース３’，４ ’，５’，６’を設けてあり、筆入収納スペース３’の幅は後述するキャンバス 立て１２の幅と略同幅にしている。そのために画材箱本体２中を横壁２Ｂにより 区画して収納スペースを構成してある。 上記横壁２Ｂには、画材箱本体２を後述するイーゼルのキャンバス立てに係止 するための係止部材２Ａを回動可能でしかも出入可能に軸２Ｃしてあり、これを 通常携帯する際には画材箱本体２内に収める蓋９を閉じることができるようにし 、回動して上方に出すことによりキャンバス立て１２に係止できるようにしてあ る。 また、図３で示すように、絵具箱４を本体２の手前左側に、油彩油５及び油受 ６を手前右側に収納してもよい。 本考案では、特に上記蓋９の内面をパレット９Ａとして蓋とパレットとを兼用 とし、蓋の外面にパレットを持つために指を掛ける指掛け紐９Ｂを設けてある。

【０００７】 図４及び図５に本考案携帯画材箱の画材箱本体２をイーゼル１１のキャバス立 て１２に係止した状態を示してある。即ち、画材箱本体の横壁２Ｂに軸支２Ｃし た係止部材２Ａを上方に回動して出し、これを断面コ字状をしたキャンバス立て １２の前方の起立突条１２Ａに係止してある。この際画材箱本体２の後壁２Ｄが イーゼル１１の前脚１１Ａに当接して画材箱本体２が安定して係止される。 筆入３の側面にも筆入掛け３Ａを設けてあり、図４に示すように、この筆入掛 ３Ａによって筆入３をキャンバス立ての後方の起立突条１２Ｂに係止することが できるようにしてある。そして画材箱本体２が係止されるキャンバス立て１２に はキャンバス１３が立れられる。

【０００８】 上記の通りの構成からなる本考案画材箱は、図１に示すように蓋９を閉じた状 態で携帯して持ち運ぶことができる。そして絵を画く場所では蓋９を開放し、画 才箱本体２内の係止部材２Ａを上方に回動して出し、これを別に組み立てたイー ゼル１１のキャンバス立て１２に係止して支持する。 この際、図５に示すように画材箱本体２の後壁２Ｄがイーゼル１１の前脚１１ Ａに当接し、画材箱本体２は安定よくしっかりとイーゼルに支持される。 従って、絵を画く人は、画材箱本体内の絵具、油等を能率よく使うことができ る。

【０００９】

【考案の効果】

叙上の如く、本考案携帯画材箱によれば、絵を画くときに、画材箱本体をイー ゼルに安定よくしかもしっかりと係止することができ、取扱いがきわめて能率的 である利点を有する。しかも蓋とパレットとが兼用となっているので、別にパレ ットを持ち運ぶことなくより能率的である効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案携帯画材箱の蓋を閉めた状態の側面図で
ある。

【図２】本考案携帯画材箱の実施例の蓋を外した際の蓋
と画材箱本体の平面図である。

【図３】同じく別の実施例の蓋を外した際の蓋と画材箱
本体の平面図である。

【図４】イーゼルに画材箱本体及び筆入を装着した状態
を示す斜面図である。

【図５】要部の断面図である。

【符号の説明】

１ 画材箱 ２ 画材箱本体 ２Ａ 係止部材 ３ 筆入 ３Ａ 筆入掛 ７ 留め具 ８ 携帯用紐 ９ 蓋 ９Ａ パレット １０ 留め具受 １１ イーゼル １１Ａ 前脚 １２ キャンバス立て

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絵具箱、油彩油、油受、筆入等を収納す
   る方形状の画材箱本体と、この画材箱本体に被せる蓋と
   からなり、画材箱本体内を少なくとも２つに区画する横
   壁を有し、この横壁の画材箱の後壁からの寸法を、イー
   ゼルのキャンバス立ての幅と略等しい寸法とし、この横
   壁の上部に回動することによって上方に突出し、また箱
   内に収めることができる係止部材を出入自在に設け、こ
   の係止部材をイーゼルのキャンバス立てに係止した際、
   画材箱本体の後壁がイーゼルの前脚に当接して安定よく
   支持されるようにしてある一方、蓋の内面をパレットと
   し、蓋とパレットとを兼用とし、蓋の外面にパレットを
   持つために指に掛けるための指掛け紐を設けてあること
   を特徴とする携帯画材箱。