JP3028440B2 - 燃料噴射装置用燃料補正装置 - Google Patents
燃料噴射装置用燃料補正装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンなど
における燃料噴射装置用燃料補正装置にかかるもので、
とくに過給機用の燃料補正および高地用の燃料補正の両
機能を果たすことができるようにした燃料噴射装置用燃
料補正装置に関するものである。
における燃料噴射装置用燃料補正装置にかかるもので、
とくに過給機用の燃料補正および高地用の燃料補正の両
機能を果たすことができるようにした燃料噴射装置用燃
料補正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ターボチャージャー等の過給
機用として、その圧縮圧が大の時には燃料の噴射量を増
加させるように燃料補正を行うブーストコンペンセータ
ー(略称「ブーコン」)と呼ばれる燃料補正装置があ
る。
機用として、その圧縮圧が大の時には燃料の噴射量を増
加させるように燃料補正を行うブーストコンペンセータ
ー(略称「ブーコン」)と呼ばれる燃料補正装置があ
る。
【0003】また大気圧が低い高地等を車両が走行する
場合に、その大気圧に応じて燃料の噴射量を減少させる
ように燃料補正を行うアネロイドコンペンセーター(略
称「アネコン」)と呼ばれる燃料補正装置がある。
場合に、その大気圧に応じて燃料の噴射量を減少させる
ように燃料補正を行うアネロイドコンペンセーター(略
称「アネコン」)と呼ばれる燃料補正装置がある。
【0004】こうしたブーストコンペンセーターおよび
アネロイドコンペンセーターをともに備えたものとし
て、たとえば特開平2−70930号に開示された燃料
噴射装置用燃料補正装置がある。
アネロイドコンペンセーターをともに備えたものとし
て、たとえば特開平2−70930号に開示された燃料
噴射装置用燃料補正装置がある。
【0005】図3ないし図5にもとづき概説する。図3
は、燃料噴射装置用燃料補正装置1の低ブースト圧時の
概略断面図、図4は同、高ブースト圧時の概略断面図で
あって、この燃料噴射装置用燃料補正装置1は、任意の
燃料噴射装置2の側面に互いに並設して取り付けたブー
ストコンペンセーター3およびアネロイドコンペンセー
ター4を有する。
は、燃料噴射装置用燃料補正装置1の低ブースト圧時の
概略断面図、図4は同、高ブースト圧時の概略断面図で
あって、この燃料噴射装置用燃料補正装置1は、任意の
燃料噴射装置2の側面に互いに並設して取り付けたブー
ストコンペンセーター3およびアネロイドコンペンセー
ター4を有する。
【0006】このブーストコンペンセーター3は、ター
ボチャージャー等の過給機(図示せず)からのブースト
圧に応じて燃料補正を行うもので、ブーコンハウジング
5内に設けたブーコンダイヤフラム6により区画形成し
たブースト圧室7およびスプリング室8を有する。
ボチャージャー等の過給機(図示せず)からのブースト
圧に応じて燃料補正を行うもので、ブーコンハウジング
5内に設けたブーコンダイヤフラム6により区画形成し
たブースト圧室7およびスプリング室8を有する。
【0007】ブーコンハウジング5に形成したブースト
圧取入れ口9を介して、上記過給機からのブースト圧を
ブースト圧室7内に取り入れるようになっている。
圧取入れ口9を介して、上記過給機からのブースト圧を
ブースト圧室7内に取り入れるようになっている。
【0008】ブーコンダイヤフラム6に取り付けたブー
コンプッシュロッド10を往復動可能に配設する。ブー
コンスプリング11により、このブーコンプッシュロッ
ド10を常時図中右方に付勢する。
コンプッシュロッド10を往復動可能に配設する。ブー
コンスプリング11により、このブーコンプッシュロッ
ド10を常時図中右方に付勢する。
【0009】ブーコンダイヤフラム6のブースト圧室7
側には、ストッパーとして調整ねじ12を設けることに
より、ブーコンダイヤフラム6のセット位置を調整する
ことができるようにしてある。
側には、ストッパーとして調整ねじ12を設けることに
より、ブーコンダイヤフラム6のセット位置を調整する
ことができるようにしてある。
【0010】ブーコンプッシュロッド10のブースト圧
室7とは反対側には、当接プレート13を取り付ける。
この当接プレート13のブーコンプッシュロッド10側
の面に補正用リンク14の一方の端部(ブーコン側端部
14A)を当接可能としてある。
室7とは反対側には、当接プレート13を取り付ける。
この当接プレート13のブーコンプッシュロッド10側
の面に補正用リンク14の一方の端部(ブーコン側端部
14A)を当接可能としてある。
【0011】当該ブーストコンペンセーター3とアネロ
イドコンペンセーター4との間に設けた回動用固定軸1
5を支点として、この補正用リンク14を回動可能に設
け、回動固定軸15をこえて図中下方にはアネロイドコ
ンペンセーター4を配設してある。
イドコンペンセーター4との間に設けた回動用固定軸1
5を支点として、この補正用リンク14を回動可能に設
け、回動固定軸15をこえて図中下方にはアネロイドコ
ンペンセーター4を配設してある。
【0012】アネロイドコンペンセーター4は、大気圧
に応じて燃料補正を行うもので、アネコンハウジング1
6に大気開放孔17を形成することにより大気開放とし
てある。
に応じて燃料補正を行うもので、アネコンハウジング1
6に大気開放孔17を形成することにより大気開放とし
てある。
【0013】アネコンハウジング16内には、アネコン
プッシュロッド18を往復動可能に配設してある。この
アネコンプッシュロッド18にはアネコンベローズ19
を固定し、アネコンスプリング20を介装してある。
プッシュロッド18を往復動可能に配設してある。この
アネコンプッシュロッド18にはアネコンベローズ19
を固定し、アネコンスプリング20を介装してある。
【0014】アネコンベローズ19には、ストッパーと
して調整ねじ21を当接することによりアネコンベロー
ズ19のセット位置を調整可能としている。このアネコ
ンベローズ19は、大気圧が低くなると膨張する特性を
有するものとする。
して調整ねじ21を当接することによりアネコンベロー
ズ19のセット位置を調整可能としている。このアネコ
ンベローズ19は、大気圧が低くなると膨張する特性を
有するものとする。
【0015】前記補正用リンク14の他方の端部(アネ
コン側端部14B)をこのアネコンプッシュロッド18
の先端部18Aに当接可能としてあるとともに、前記燃
料噴射装置2の燃料量調節部材たとえばコントロールラ
ック22に当接することによりその移動量を制御可能と
してある。
コン側端部14B)をこのアネコンプッシュロッド18
の先端部18Aに当接可能としてあるとともに、前記燃
料噴射装置2の燃料量調節部材たとえばコントロールラ
ック22に当接することによりその移動量を制御可能と
してある。
【0016】このコントロールラック22が図中左方に
移動すると燃料の噴射量は減少し、右方へ移動すると増
加するものとする。なおコントロールラック22は、た
とえば戻しスプリング(図示せず)などにより、常時燃
料噴射量増加方向(図中右方向)に付勢してあるものと
する。
移動すると燃料の噴射量は減少し、右方へ移動すると増
加するものとする。なおコントロールラック22は、た
とえば戻しスプリング(図示せず)などにより、常時燃
料噴射量増加方向(図中右方向)に付勢してあるものと
する。
【0017】こうした構成の燃料噴射装置用燃料補正装
置1において、ブースト圧取入れ口9からのブースト圧
の導入によりブーコンスプリング11の付勢力に抗して
ブーコンダイヤフラム6が変形し、図3の状態からブー
コンプッシュロッド10が左動し、補正用リンク14に
よるストッパーが外れ、コントロールラック22が右動
して噴射量は増加する。
置1において、ブースト圧取入れ口9からのブースト圧
の導入によりブーコンスプリング11の付勢力に抗して
ブーコンダイヤフラム6が変形し、図3の状態からブー
コンプッシュロッド10が左動し、補正用リンク14に
よるストッパーが外れ、コントロールラック22が右動
して噴射量は増加する。
【0018】また大気開放孔17からの大気圧が低下す
ると、アネコンベローズ19が膨張するが、調整ねじ2
1により一端を固定されているので、アネコンプッシュ
ロッド18が左動し、補正用リンク14のアネコン側端
部14Bを介してコントロールラック22が押されるこ
とにより左動して噴射量は減少する。
ると、アネコンベローズ19が膨張するが、調整ねじ2
1により一端を固定されているので、アネコンプッシュ
ロッド18が左動し、補正用リンク14のアネコン側端
部14Bを介してコントロールラック22が押されるこ
とにより左動して噴射量は減少する。
【0019】しかして、図4に示すように高ブースト圧
時においては、ブーコンプッシュロッド10が左方向に
十分移動しているので補正用リンク14のアネコン側端
部14Bがコントロールラック22とアネコンプッシュ
ロッド18の先端部18Aとの両方に当接してこれらに
挟持されるため、大気開放孔17からの大気圧の導入状
態により、大気圧の比較的高い平地(実線)において
も、大気圧の比較的低い高地(破線)においてもアネロ
イドコンペンセーター4による大気圧燃料補正は可能で
ある。
時においては、ブーコンプッシュロッド10が左方向に
十分移動しているので補正用リンク14のアネコン側端
部14Bがコントロールラック22とアネコンプッシュ
ロッド18の先端部18Aとの両方に当接してこれらに
挟持されるため、大気開放孔17からの大気圧の導入状
態により、大気圧の比較的高い平地(実線)において
も、大気圧の比較的低い高地(破線)においてもアネロ
イドコンペンセーター4による大気圧燃料補正は可能で
ある。
【0020】しかしながら、図3に示すように低ブース
ト圧時においては、ブーコンプッシュロッド10が図4
の状態より右方向に位置しているため、アネコンプッシ
ュロッド18の先端部18Aが補正用リンク14のアネ
コン側端部14Bを介してコントロールラック22に当
接することがなく、平地(先端部18Aの位置を実線で
示す)および高地(先端部18Aの位置を破線で示す)
ともに大気圧による燃料補正が不可能となる。
ト圧時においては、ブーコンプッシュロッド10が図4
の状態より右方向に位置しているため、アネコンプッシ
ュロッド18の先端部18Aが補正用リンク14のアネ
コン側端部14Bを介してコントロールラック22に当
接することがなく、平地(先端部18Aの位置を実線で
示す)および高地(先端部18Aの位置を破線で示す)
ともに大気圧による燃料補正が不可能となる。
【0021】図5はブースト圧に対するラック位置ない
しは燃料補正の増減を示すグラフであって、図5の破線
に示すように、ブースト圧が高いときには、大気圧に応
じてたとえば高地における燃料補正を行うことは可能で
ある。
しは燃料補正の増減を示すグラフであって、図5の破線
に示すように、ブースト圧が高いときには、大気圧に応
じてたとえば高地における燃料補正を行うことは可能で
ある。
【0022】しかしながら、低ブースト圧の時には大気
圧に応じた燃料補正が不可能である。したがって、たと
えば高地においてはエンジンの低回転における噴射量が
過多となり、黒煙排出の原因となるという問題がある。
圧に応じた燃料補正が不可能である。したがって、たと
えば高地においてはエンジンの低回転における噴射量が
過多となり、黒煙排出の原因となるという問題がある。
【0023】要するに、ターボチャージャー付きディー
ゼルエンジンは上述のようなブーストコンペンセーター
3を装備することにより、ブースト圧力によって燃焼可
能な最大噴射量を決定するようにしているが、一般的に
はエンジンの全回転域において燃料補正を行うのではな
く、ブースト圧が低い低速時にのみ噴射量を減少させる
(図5の実線)という使われ方が一般的である。
ゼルエンジンは上述のようなブーストコンペンセーター
3を装備することにより、ブースト圧力によって燃焼可
能な最大噴射量を決定するようにしているが、一般的に
はエンジンの全回転域において燃料補正を行うのではな
く、ブースト圧が低い低速時にのみ噴射量を減少させる
(図5の実線)という使われ方が一般的である。
【0024】一方、こうしたディーゼルエンジン付きの
車両が高地において運転される場合には空気密度が低い
ので、ターボチャージャーが過回転になるのを防止する
ために最大噴射量を減少させる必要があるわけである
が、上述のように低ブースト圧時には大気圧補正が不可
能であるという問題がある。
車両が高地において運転される場合には空気密度が低い
ので、ターボチャージャーが過回転になるのを防止する
ために最大噴射量を減少させる必要があるわけである
が、上述のように低ブースト圧時には大気圧補正が不可
能であるという問題がある。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、とくにターボチャー
ジャー付きディーゼルエンジンが急増している背景下に
おいて、ブースト圧および大気圧による燃料補正を行う
に当たり、ブースト圧が低い低速時にあっても、大気圧
補正を行うことができるようにすることによって、とく
に高地での発進時の黒煙等の発生を低減させることがで
きる燃料噴射装置用燃料補正装置を提供することを課題
とする。
諸問題にかんがみなされたもので、とくにターボチャー
ジャー付きディーゼルエンジンが急増している背景下に
おいて、ブースト圧および大気圧による燃料補正を行う
に当たり、ブースト圧が低い低速時にあっても、大気圧
補正を行うことができるようにすることによって、とく
に高地での発進時の黒煙等の発生を低減させることがで
きる燃料噴射装置用燃料補正装置を提供することを課題
とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、補正
用リンクの回動の支点を移動させることに着目したもの
で、過給機からのブースト圧に応じて燃料補正を行うブ
ーストコンペンセーターと、大気圧に応じて燃料補正を
行うアネロイドコンペンセーターとを有する燃料噴射装
置用燃料補正装置であって、上記ブーストコンペンセー
ターおよびアネロイドコンペンセーターを上記燃料噴射
装置のハウジングに並設するとともに、これらブースト
コンペンセーターおよびアネロイドコンペンセーターの
間に配設するとともに、移動可能な支点のまわりに回動
可能であり、かつその一方の端部を上記ブーストコンペ
ンセーターのブーコンプッシュロッドに当接可能とし、
その他方の端部を上記燃料噴射装置の燃料調節部に当接
可能とした第1の補正用リンクと、この第1の補正用リ
ンクの上記支点とは別に設けた回動固定軸と、この回動
固定軸のまわりに回動可能であるとともに上記アネロイ
ドコンペンセーターのアネコンプッシュロッドに当接可
能とした第2の補正用リンクとを設け、かつこの第2の
補正用リンクの回動に応じて上記第1の補正リンクの支
点を移動可能としたことを特徴とする燃料噴射装置用燃
料補正装置である。
用リンクの回動の支点を移動させることに着目したもの
で、過給機からのブースト圧に応じて燃料補正を行うブ
ーストコンペンセーターと、大気圧に応じて燃料補正を
行うアネロイドコンペンセーターとを有する燃料噴射装
置用燃料補正装置であって、上記ブーストコンペンセー
ターおよびアネロイドコンペンセーターを上記燃料噴射
装置のハウジングに並設するとともに、これらブースト
コンペンセーターおよびアネロイドコンペンセーターの
間に配設するとともに、移動可能な支点のまわりに回動
可能であり、かつその一方の端部を上記ブーストコンペ
ンセーターのブーコンプッシュロッドに当接可能とし、
その他方の端部を上記燃料噴射装置の燃料調節部に当接
可能とした第1の補正用リンクと、この第1の補正用リ
ンクの上記支点とは別に設けた回動固定軸と、この回動
固定軸のまわりに回動可能であるとともに上記アネロイ
ドコンペンセーターのアネコンプッシュロッドに当接可
能とした第2の補正用リンクとを設け、かつこの第2の
補正用リンクの回動に応じて上記第1の補正リンクの支
点を移動可能としたことを特徴とする燃料噴射装置用燃
料補正装置である。
【0027】
【作用】本発明による燃料噴射装置用燃料補正装置にお
いては、ブーストコンペンセーターと、コントロールラ
ックあるいはこれに準ずる噴射量調節部とをつなぐ第1
の補正リンクの支点をアネロイドコンペンセーターのア
ネコンプッシュロッドつまりは第2の補正用リンクの作
用により移動させることとするとともに、ブースト圧が
高いときにはブーストコンペンセーターが直接上記噴射
量調節部の作用点に作用するようにした。
いては、ブーストコンペンセーターと、コントロールラ
ックあるいはこれに準ずる噴射量調節部とをつなぐ第1
の補正リンクの支点をアネロイドコンペンセーターのア
ネコンプッシュロッドつまりは第2の補正用リンクの作
用により移動させることとするとともに、ブースト圧が
高いときにはブーストコンペンセーターが直接上記噴射
量調節部の作用点に作用するようにした。
【0028】したがって、ブースト圧が低いときおよび
高いときにおいても、また平地および高地においても、
アネロイドコンペンセーターのアネコンプッシュロッド
が第1の補正用リンクの支点(回動可動軸)を所定補正
位置に制御した状態で、ブーストコンペンセーターのブ
ーコンプッシュロッドがコントロールラックを押して噴
射量を制御することができるようになり、大気圧補正を
別々に行うことができる。
高いときにおいても、また平地および高地においても、
アネロイドコンペンセーターのアネコンプッシュロッド
が第1の補正用リンクの支点(回動可動軸)を所定補正
位置に制御した状態で、ブーストコンペンセーターのブ
ーコンプッシュロッドがコントロールラックを押して噴
射量を制御することができるようになり、大気圧補正を
別々に行うことができる。
【0029】
【実施例】つぎに本発明の一実施例による燃料噴射装置
用燃料補正装置30を図1および図2にもとづき説明す
る。ただし、図3ないし図5と同様の部分には同一符号
を付し、その詳述はこれを省略する。
用燃料補正装置30を図1および図2にもとづき説明す
る。ただし、図3ないし図5と同様の部分には同一符号
を付し、その詳述はこれを省略する。
【0030】図1は燃料噴射装置用燃料補正装置30の
概略断面図であり、この燃料噴射装置用燃料補正装置3
0は、前記補正用リンク14に相当する第1の補正用リ
ンク31と、この第1の補正用リンク31とは別に設け
た第2の補正用リンク32とを有する。
概略断面図であり、この燃料噴射装置用燃料補正装置3
0は、前記補正用リンク14に相当する第1の補正用リ
ンク31と、この第1の補正用リンク31とは別に設け
た第2の補正用リンク32とを有する。
【0031】第1の補正用リンク31は、そのほぼ中央
部に回動可動軸33を有する。この回動可動軸33は第
2の補正用リンク32にこれを設け、回動可動軸33を
支点として第1の補正用リンク31を揺動可能としてい
る。
部に回動可動軸33を有する。この回動可動軸33は第
2の補正用リンク32にこれを設け、回動可動軸33を
支点として第1の補正用リンク31を揺動可能としてい
る。
【0032】また、この第1の補正用リンク31のブー
コン側端部(一方の端部)31Aを当接プレート13の
ブーコンプッシュロッド10側の面に当接可能としてあ
る。
コン側端部(一方の端部)31Aを当接プレート13の
ブーコンプッシュロッド10側の面に当接可能としてあ
る。
【0033】さらに、第1の補正用リンク31のアネコ
ン側端部(他方の端部)31Bには調整ねじ34を設け
て、前記燃料噴射装置2のコントロールラック22に当
接可能とすることによりこの移動量を制御可能としてあ
る。
ン側端部(他方の端部)31Bには調整ねじ34を設け
て、前記燃料噴射装置2のコントロールラック22に当
接可能とすることによりこの移動量を制御可能としてあ
る。
【0034】第2の補正用リンク32は、回動固定軸3
5にこれを回動可能に取り付ける。
5にこれを回動可能に取り付ける。
【0035】第2の補正用リンク32の先端部には引き
ばね36を取り付けて時計方向にこれを付勢している。
ばね36を取り付けて時計方向にこれを付勢している。
【0036】第2の補正用リンク32の回動可動軸33
の上下両側に位置して、アネロイドコンペンセーター4
のアネコンプッシュロッド18の先端部18A、および
ハウジングから突出させて形成したストッパー部37を
ともに臨ませ、これらを第2の補正用リンク32の側面
に当接可能としている。
の上下両側に位置して、アネロイドコンペンセーター4
のアネコンプッシュロッド18の先端部18A、および
ハウジングから突出させて形成したストッパー部37を
ともに臨ませ、これらを第2の補正用リンク32の側面
に当接可能としている。
【0037】こうした構成の燃料噴射装置用燃料補正装
置30において、ブースト圧が低いときには、ブースト
コンペンセーター3のブーコンプッシュロッド10はブ
ーコンスプリング11の付勢力により調整ねじ12に当
たるまで図中右方向に寄っている。
置30において、ブースト圧が低いときには、ブースト
コンペンセーター3のブーコンプッシュロッド10はブ
ーコンスプリング11の付勢力により調整ねじ12に当
たるまで図中右方向に寄っている。
【0038】また、燃料噴射装置2のガバナー(図示せ
ず)によって制御している本来の位置よりコントロール
ラック22を左側に押して、燃料噴射量を絞っている。
ず)によって制御している本来の位置よりコントロール
ラック22を左側に押して、燃料噴射量を絞っている。
【0039】したがってこの状態から、ブースト圧の変
動により、ブーコンダイヤフラム6、ブーコンプッシュ
ロッド10および当接プレート13が右方向あるいは左
方向に移動し、第1の補正用リンク31が回動固定軸3
3を支点として時計方向あるいは反時計方向に揺動し、
アネコン側端部31Bがコントロールラック22を押
す、あるいは押されることにより燃料の噴射量を補正す
る。
動により、ブーコンダイヤフラム6、ブーコンプッシュ
ロッド10および当接プレート13が右方向あるいは左
方向に移動し、第1の補正用リンク31が回動固定軸3
3を支点として時計方向あるいは反時計方向に揺動し、
アネコン側端部31Bがコントロールラック22を押
す、あるいは押されることにより燃料の噴射量を補正す
る。
【0040】しかして、低ブースト圧の状態で高地であ
れば、大気圧が低下するため、アネコンベローズ19が
膨張することによりアネコンプッシュロッド18の先端
部18Aが第2の補正用リンク32を左方向に押す。
れば、大気圧が低下するため、アネコンベローズ19が
膨張することによりアネコンプッシュロッド18の先端
部18Aが第2の補正用リンク32を左方向に押す。
【0041】したがって、第2の補正用リンク32が回
動固定軸35を回動中心として反時計方向に回動し、第
1の補正用リンク31の回動可動軸33を同じく反時計
方向に回動させるため、第1の補正用リンク31がブー
コン側端部31Aを支点として時計方向に回動してコン
トロールラック22を左方向に押すため、大気圧が低く
なった分の燃料を噴射量を減少させることができる。
動固定軸35を回動中心として反時計方向に回動し、第
1の補正用リンク31の回動可動軸33を同じく反時計
方向に回動させるため、第1の補正用リンク31がブー
コン側端部31Aを支点として時計方向に回動してコン
トロールラック22を左方向に押すため、大気圧が低く
なった分の燃料を噴射量を減少させることができる。
【0042】なお、このときの燃料噴射量補正分は、調
整ねじ34の操作によりこれを調節することができる。
整ねじ34の操作によりこれを調節することができる。
【0043】さらに、高ブースト圧時には、高ブースト
圧によりブーコンダイヤフラム6が変形するとともにブ
ーコンスプリング11が収縮し、ブーコンプッシュロッ
ド10は左方向に移動する。
圧によりブーコンダイヤフラム6が変形するとともにブ
ーコンスプリング11が収縮し、ブーコンプッシュロッ
ド10は左方向に移動する。
【0044】このとき、平地の場合には大気圧が比較的
高いためアネロイドコンペンセーター4のアネコンプッ
シュロッド18は右側に寄っているので、コントロール
ラック22は上記ガバナーが制御する本来の位置(右方
向)に維持されている。
高いためアネロイドコンペンセーター4のアネコンプッ
シュロッド18は右側に寄っているので、コントロール
ラック22は上記ガバナーが制御する本来の位置(右方
向)に維持されている。
【0045】こうした状態で大気圧が低下すると、アネ
コンベローズ19が膨張してアネコンプッシュロッド1
8が左方向に移動し、その先端部18Aが第2の補正用
リンク32を左方向に押すので、第1の補正用リンク3
1の回動可動軸33が噴射量減少方向に回動し、アネコ
ン側端部31Bの調整ねじ34を介してコントロールラ
ック22を左方向に押すことにより噴射量を減少させ、
大気圧補正を行う。
コンベローズ19が膨張してアネコンプッシュロッド1
8が左方向に移動し、その先端部18Aが第2の補正用
リンク32を左方向に押すので、第1の補正用リンク3
1の回動可動軸33が噴射量減少方向に回動し、アネコ
ン側端部31Bの調整ねじ34を介してコントロールラ
ック22を左方向に押すことにより噴射量を減少させ、
大気圧補正を行う。
【0046】なお、ブースト圧がある程度以上である場
合には、前述のガバナーが制限する最大燃料噴射量に規
制されるとともに、アネロイドコンペンセーター4のア
ネコンプッシュロッド18の先端部18Aが第2の補正
用リンク32に当接不可能となるので、大気圧補正がき
かなくなることになる。
合には、前述のガバナーが制限する最大燃料噴射量に規
制されるとともに、アネロイドコンペンセーター4のア
ネコンプッシュロッド18の先端部18Aが第2の補正
用リンク32に当接不可能となるので、大気圧補正がき
かなくなることになる。
【0047】図2は、ブースト圧に対するラック位置な
いしは燃料補正の増減を示すグラフであって、実線によ
り示すようにブースト圧に対して燃料補正を行うととも
に、破線により示すように高地など大気圧が比較的低い
場所における補正を全ブースト圧に対して行うことが可
能となった。
いしは燃料補正の増減を示すグラフであって、実線によ
り示すようにブースト圧に対して燃料補正を行うととも
に、破線により示すように高地など大気圧が比較的低い
場所における補正を全ブースト圧に対して行うことが可
能となった。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1の補
正リンクの回動の支点を移動するようにしたので、ブー
スト圧の高低および大気圧の高低にかかわらず、ともに
燃料噴射量の補正を行うことができるので、とくに従来
回避が困難であった高地での発進時の黒煙を低減するこ
とができ、走行燃費の向上もこれを期待することができ
る。
正リンクの回動の支点を移動するようにしたので、ブー
スト圧の高低および大気圧の高低にかかわらず、ともに
燃料噴射量の補正を行うことができるので、とくに従来
回避が困難であった高地での発進時の黒煙を低減するこ
とができ、走行燃費の向上もこれを期待することができ
る。
【0049】
【図1】本発明の一実施例による燃料噴射装置用燃料補
正装置30の概略断面図である。
正装置30の概略断面図である。
【図2】同、ブースト圧に対するラック位置ないしは燃
料補正の増減を示すグラフである。
料補正の増減を示すグラフである。
【図3】従来の燃料噴射装置用燃料補正装置1の低ブー
スト圧時の概略断面図である。
スト圧時の概略断面図である。
【図4】同、高ブースト圧時の概略断面図である。
【図5】同、ブースト圧に対するラック位置ないしは燃
料補正の増減を示すグラフである。
料補正の増減を示すグラフである。
1 燃料噴射装置用燃料補正装置 2 燃料噴射装置 3 ブーストコンペンセーター 4 アネロイドコンペンセーター 5 ブーコンハウジング 6 ブーコンダイヤフラム 7 ブースト圧室 8 スプリング室 9 ブースト圧取入れ口 10 ブーコンプッシュロッド 11 ブーコンスプリング 12 調整ねじ(ストッパー) 13 当接プレート 14 補正用リンク 14A 補正用リンク14のブーコン側端部(一方の端
部) 14B 補正用リンク14のアネコン側端部(他方の端
部) 15 回動固定軸 16 アネコンハウジング 17 大気開放孔 18 アネコンプッシュロッド 18A アネコンプッシュロッド18の先端部 19 アネコンベローズ 20 アネコンスプリング 21 調整ねじ(ストッパー) 22 コントロールラック(燃料噴射装置2の燃料量調
節部材) 30 燃料噴射装置用燃料補正装置 31 第1の補正用リンク 31A 第1の補正用リンク31のブーコン側端部(一
方の端部) 31B 第1の補正用リンク31のアネコン側端部(他
方の端部) 32 第2の補正用リンク 33 回動可動軸33(移動可能な支点) 34 調整ねじ 35 回動固定軸 36 引きばね 37 ストッパー部
部) 14B 補正用リンク14のアネコン側端部(他方の端
部) 15 回動固定軸 16 アネコンハウジング 17 大気開放孔 18 アネコンプッシュロッド 18A アネコンプッシュロッド18の先端部 19 アネコンベローズ 20 アネコンスプリング 21 調整ねじ(ストッパー) 22 コントロールラック(燃料噴射装置2の燃料量調
節部材) 30 燃料噴射装置用燃料補正装置 31 第1の補正用リンク 31A 第1の補正用リンク31のブーコン側端部(一
方の端部) 31B 第1の補正用リンク31のアネコン側端部(他
方の端部) 32 第2の補正用リンク 33 回動可動軸33(移動可能な支点) 34 調整ねじ 35 回動固定軸 36 引きばね 37 ストッパー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 1/02
Claims (1)
- 【請求項1】 過給機からのブースト圧に応じて燃料
補正を行うブーストコンペンセーターと、 大気圧に応じて燃料補正を行うアネロイドコンペンセー
ターとを有する燃料噴射装置用燃料補正装置であって、 前記ブーストコンペンセーターおよびアネロイドコンペ
ンセーターを前記燃料噴射装置のハウジングに並設する
とともに、 これらブーストコンペンセーターおよびアネロイドコン
ペンセーターの間に配設するとともに、移動可能な支点
のまわりに回動可能であり、かつその一方の端部を前記
ブーストコンペンセーターのブーコンプッシュロッドに
当接可能とし、その他方の端部を前記燃料噴射装置の燃
料調節部に当接可能とした第1の補正用リンクと、 この第1の補正用リンクの前記支点とは別に設けた回動
固定軸と、 この回動固定軸のまわりに回動可能であるとともに前記
アネロイドコンペンセーターのアネコンプッシュロッド
に当接可能とした第2の補正用リンクとを設け、かつこ
の第2の補正用リンクの回動に応じて前記第1の補正リ
ンクの支点を移動可能としたことを特徴とする燃料噴射
装置用燃料補正装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4236306A JP3028440B2 (ja) | 1992-08-13 | 1992-08-13 | 燃料噴射装置用燃料補正装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4236306A JP3028440B2 (ja) | 1992-08-13 | 1992-08-13 | 燃料噴射装置用燃料補正装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0666161A JPH0666161A (ja) | 1994-03-08 |
JP3028440B2 true JP3028440B2 (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=16998847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4236306A Expired - Lifetime JP3028440B2 (ja) | 1992-08-13 | 1992-08-13 | 燃料噴射装置用燃料補正装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3028440B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102105123B1 (ko) * | 2018-02-09 | 2020-04-28 | 동광합철 주식회사 | 필터 세척장치 |
-
1992
- 1992-08-13 JP JP4236306A patent/JP3028440B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102105123B1 (ko) * | 2018-02-09 | 2020-04-28 | 동광합철 주식회사 | 필터 세척장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0666161A (ja) | 1994-03-08 |
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