JP3026166U - 支柱と梁の接続装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支柱と梁とを共に円管で構成した場合におけ
る両者の接続部外面を両者の端部からの延長形状として
同形状に形成して外観を良好にすると共に、その接続部
の強度を保持でき屋根が受ける風圧に耐えられる強力な
接続装置とする。 【解決手段】 直角状又は鈍角状に弯曲形成した型材の
両端に円形フランジを付設し、該両フランジの周縁部に
複数のボルト挿入孔を設けた継手本体を中心に配してそ
の両側部に、外面を円弧面に形成した被覆体を添設被着
することにより全体の外周面形状を円周面となるように
した継手を設け、該継手のフランジに対応する円形の嵌
入板の周縁部にフランジのボルト挿通孔に対応する螺孔
を設けたものを支柱上端部と梁後端部とに内嵌し、前記
継手の両フランジと支柱及び梁の各嵌入板とをボルトで
螺着結合した後、その両側部に被覆体を被着する。 【効果】 継手により支柱と梁を強力に接続結合して強
力な片流れ屋根を構成し、支柱と梁を一連状に構成して
弯曲接続部に美感を付与し体裁を良好にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、片流れ屋根を構成した構築物の支柱と梁の接続装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から組立簡易車庫等において、支柱の上端に梁を直交状又は傾斜状に接続 したものを左右一対立設し、左右両梁間に母屋を架設してその上側に屋根板を葺 設して片流れ屋根を構成するものが各種実施されており、支柱と梁の接続具（継 手）の構造も各種様々のものが採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案においては、前記従来から実施されている組立て簡易車庫において、支 柱と梁とを共に円管で構成した場合における両者の接続部外面を両者の端部から の延長形状の同形状に形成して外観を良好にすると共に、その接続部の強度を充 分に保持できて屋根が受ける風圧に耐え得る強力な接続装置とするを目的とする 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、支柱と梁の接続具（継手）の構造及びその接続手 段を次のように構成する。 接続具（継手）は、両端が直角又は直角を僅かに過ぎた鈍角の方向に向くよう に弯曲形成した型材の上下両端部に夫夫円形フランジを設け、該両円形フランジ の周縁部に複数のボルト挿通孔を設けた継手本体を中心部に配してその両側部に 、夫夫円弧外面を形成した被覆体を添設被着することにより全体の外周面を円周 面に形成するようにした継手とし、前記継手本体のフランジに対応する円形の嵌 入板の周縁部に前記フランジのボルト挿通孔に対応する螺孔を設けた両嵌入板を 備え、該両嵌入板を支柱上端部と梁後端部とに夫夫内嵌固定し、前記継手本体を 支柱上端と梁後端との間に介在させ、継手本体の両フランジと支柱及び梁の各嵌 入板とをボルトにより螺着結合した後、継手本体の両側部に夫夫被覆体を被着す るよう構成した支柱と梁の接続装置。とするものである。

【０００５】

【作用】 継手本体の両端フランジと支柱上端部及び梁後端部の各嵌入板とを夫夫ボル トで螺着結合することにより、支柱の上端部に梁が直角方向又は鈍角方向に連 結されて一体化し、片流れ状に屋根板を支承できる。 支柱と梁とを接続した継手本体の両側部に夫夫被覆体を被着することにより 継手全体の外周面が円周面となって支柱及び梁の円周面と一致するよう連続し て一本の結合体となり、その結合体の外周面全体が一連状の滑らかな円曲面を 構成し、外観形態を美しくする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

添付図面に従って本願考案の一実施例を説明する。 図１は、一実施例における簡易な組立車庫を側方から視た概略の側面図であっ て、矢印の指向するＦ方向を正面とする。 この組立車庫は、支柱１と梁２を継手３で接続したもの左右一対を両支柱の下 端部１ａを地中に埋めこんで立設し、左右両梁間に母屋４を三本等間隔で架設し 、その上側に屋根板５を葺設して後下り勾配の片流れ屋根を構成し、屋根板５の 後端弯曲部５ａの下端に沿って軒樋６を架け渡し、軒樋６の一端部で支柱１の後 側部に縦樋７を接続立設して雨水を排出するようにし、屋根板５の前端縁に沿っ て端隠し板５ｂを添設してあり、屋根下に自転車又は自動車を駐車させて使用す る。図中の符号Ｐは支柱下端に固着した埋込み基板、ＧＬは地面を夫夫示す。

【０００７】 図２は、前記支柱１と梁２の接続部及び継手３を分解拡大して示した斜視図で あって、支柱１と梁２は同形の円管で梁２がやや小径であり、接続端部には円板 状の嵌入板８，９を嵌めこみ内嵌固定してあり、該嵌入板の周縁部にボルト螺挿 用の螺孔イを六個当間隔で設けてある。

【０００８】 継手３は、側面形を円弧状に弯曲形成して両端がほぼ直角方向（約１００度） に向くようにした型材の両端部に円形フランジ３ｄ，３ｅを一体的に対設した継 手本体３ａと、該継手本体の左右両側部に添設被着する両被覆体３ｂ，３ｃとで 構成してあり、前記型材は、断面形がエ形状で上下平行状の両水平面の外面を支 柱と梁の外周面に一致する円弧曲面Ｃ，Ｃ’としてあり、両端部の円形フランジ ３ｄ，３ｅは、接続する支柱と梁との端面外周に一致する同形の外周面を有し、 その周縁部に六個のボルト挿通孔ロ…を等間隔に設けて前記嵌入板８，９の螺孔 イに対応させてある。また、前記円弧曲面Ｃ，Ｃ’の左右両側縁の内部に突起Ｅ を上下対向状に突設し、各突起の中心部に夫夫小螺孔ハを設けて前記被覆体３ｂ ，３ｃを固定するねじ螺挿用とする。

【０００９】 被覆体３ｂと３ｃは左右対称的に形成したものであって、前記継手本体３ａの 上下両円弧曲面Ｃ，Ｃ’の両側部に連続して共に一致した外周曲面を形成するよ うその外面を円弧曲面Ｃ”，Ｃ”に形成した合成樹脂製のもので、上下両縁部に 前記継手本体に突設した突起Ｅに対応する突起Ｅ’を突設してその中心部にねじ 挿通孔ニを設けてあり、該ねじ挿通孔ニは外周面まで貫通させ、該貫通孔外端部 で外周面に切欠凹部ホを設けて該凹部をねじ頭の嵌入部とする。 なお、該被覆体の上下両縁部には継手本体３ａの上下両縁部内へ係入できる突 縁ヘを突設形成してあり、該突縁により嵌合して継手本体と合体し全体が円管状 の一体的な弯曲状の継手３を構成する。

【００１０】 図３は、前記継手３により支柱１と梁２を接続した状態を後方から視た背面図 で継手の接続部を破断し被覆体を除いて要部を図示してあり、継手本体３ａの下 端フランジ３ｅの上側から挿入したボルト６を支柱上端の嵌入板８の螺孔へ螺挿 し緊締してあり、上端フランジ３ｄの後側から挿入したボルト１１を梁後端の嵌 入板９の螺孔へ螺挿し緊締してあり、継手本体３ａの上下両端部を両フランジと 嵌入板とを介して支柱上端と梁後端とへ夫夫六本のボルトにより螺着することで 柱と梁とを強固に接続するものであり、支柱と梁を継手本体で接続した後、その 両側部へ被覆体を夫夫被着する。 図４は、前記接続部の側面から破断して図示した要部破断側面図である。

【００１１】 図５は、図４におけるＸ〜Ｘ線部の拡大横断面図であり、図６は図４における Ｙ〜Ｙ線部の拡大横断面図であり、図６において、継手本体３ａに対して両側部 に被覆体３ｂ，３ｃを被着し、継手本体の内側突起Ｅの中心の小螺孔ハに向かっ て外側から小ねじ１２を螺挿することにより継手本体へ両被覆体を固定してある 。

【００１２】

【考案の効果】 継手の弯曲角度により梁の傾斜角を決めて屋根の勾配を一定に形成できる。 継手本体により支柱と梁を一定角度で強力に接続することができ、接続され た梁の上側に母屋を介して屋根板を葺設して簡易な組立車庫を構築でき、支柱 と梁とにより風圧に対して充分に耐えられ車を安全に保護できる。 継手との接続部でボルトを抜けば支柱と梁とが分解できるので、各構成部材 を分解して運搬することが容易であり、商品としての流通上に便利であり、か つ、構築後における移設も容易である。 継手の外観形状が支柱及び梁との外周面形状と同形に一致するから美感があ り、車庫の外観上において体裁がよく、意匠的効果が秀れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本願考案の一実施例における組立車庫の概略
側面図

【図２】 前記組立車庫の支柱、梁及び継手を分解して
示した拡大分解斜視図

【図３】 継手により接続した支柱と梁の接続要部の背
面図

【図４】 同じく要部の一部破断の側面図

【図５】 図４におけるＸ〜Ｘ線部の拡大横断面図

【図６】 図４におけるＹ〜Ｙ線部の拡大横断面図

【符号の説明】

１…支柱 １ａ…下端部 ２…梁 ３…継手 ３ａ…継手本体 ３ｂ…被覆体（右） ３ｃ…被覆体（左） ３ｄ…フランジ（上） ３ｅ…フランジ（下） ４…母屋 ５…屋根板 ５ａ…弯曲部 ５ｂ…端隠し ６…軒樋 ７…縦樋 ８…嵌入板（柱上端） ９…嵌入板（梁後端） １０…ボルト １１…ボルト １２…小ねじ Ｃ…円弧曲面（上） Ｃ’…円弧曲面（下） Ｃ”…円弧曲面（被覆体） Ｅ…突起 Ｅ’…突起 Ｐ…基板 ＧＬ…地面 Ｆ…正面 イ…螺孔 ロ…ボルト挿通孔 ハ…小螺孔 ニ…ねじ挿通孔 ホ…切欠凹部 ヘ…突縁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両端が直角方向又は鈍角方向に指向する
   よう弯曲形成した型材の上下両端部に夫夫円形フランジ
   を設け、該両円形フランジの周縁部に複数のボルト挿通
   孔を設けた継手本体を中心部に配してその両側部に、夫
   夫円弧外面を形成した被覆体を添設被着することにより
   全体の外周面を円周面に形成するようにした継手と、前
   記継手本体のフランジに対応する円形の嵌入板の周縁部
   にフランジのボルト挿通孔に対応する螺孔を設けた両嵌
   入板とを備え、該両嵌入板を支柱上端部と梁後端部とに
   夫夫内嵌固定し、前記継手本体を支柱上端と梁後端との
   間に介在させ、継手本体の両フランジと支柱及び梁の各
   嵌入板とをボルトにより螺着結合した後、継手本体の両
   側部に夫夫被覆体を被着するよう構成した支柱と梁の接
   続装置。
2. 【請求項２】 両端が直角方向又は鈍角方向に指向する
   よう弯曲形成した断面エ形の型材であって上下両外面を
   円弧曲面とし、両端に円形フランジを対設し、上下両円
   弧曲面の左右両側縁の内部にねじ螺挿用の突起を設けた
   継手本体と、該継手本体の上下両円弧曲面に一致して連
   続する外周曲面を形成して継手本体の左右両側部に被着
   する両被覆体とで継手を構成し、支柱上端部と梁後端部
   とに継手本体の両端フランジに対応する嵌入板を設けて
   前記フランジと嵌入板とを夫夫螺着結合するよう構成し
   た支柱と梁の接続装置。