JP3019116U - ボーリング用作業車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】斜面の横ボーリング工事を簡便に行うことので
きるボーリング用作業車を得ることを目的とする。 【構成】車体上に配設した旋回フレームに水平リンク機
構を有する操作ブームを枢着してなる作業車本体を備
え、作業車本体の操作ブーム先端に作業床を枢着すると
ともにこの作業床を前記水平リンク機構で常に水平に保
持し、さらに作業床の枢着部にアーム部材の中位部を枢
着してこのアーム部材の一端部側にボーリングマシンを
配設するとともに他端部側に油圧操作機構の操作ロッド
を接続配置する。この作業車では、斜面の角度や位置に
応じてボーリングマシンを移動できるので横ボーリング
工事を簡便に行うことができるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ボーリング用作業車に関するものであり、一層詳細には、斜面 などの横ボーリング工事を簡便に行うことができるボーリング用作業車に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術および考案が解決しようとする課題】

従来より、斜面などに横ボーリング工事を行うに際しては、斜面下の平坦な 地面にパイプ部材で足場を組み、このパイプ足場上にボーリングマシンを設置 してボーリング作業を行っている。 ところでこのような従来の工事では足場の組立て作業が煩雑であるばかりで なく、同じ斜面でもボーリングの位置によってはボーリングマシンをその都度 移動して調整したりあるいはパイプ足場を組立て直す必要があるなど種々の解 決すべき課題があった。

【０００３】 このような事情から、出願人は、斜面における横ボーリング工事や法面作業 などの足場装置として好適に使用することのできる簡便な斜面昇降装置を開発 し、平成７年１月２４日付で特許出願を行った（特願平７−２７２０２号）。

【０００４】 すなわち、この斜面昇降装置は、足場ビームを斜面に立設配置するとともに 車輪を備えた支保部をその長手方向に沿って移動自在に設け、一方足場ビーム の下端部を地面に枢着するとともに上部の所定箇所を地山に固定し、駆動機構 の操作によって支保部を斜面の所望位置に移動して保持し、支保部に付設した 作業床で法面作業を行ったり、作業床に配設したボーリングマシンで横ボーリ ング工事を行う構成となっているが、斜面の横方向に移動した位置でのボーリ ング工事では従来と同様に昇降装置自体を移動する必要がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 そこで、この考案では、車体上に配設した旋回フレームに水平リンク機構を 有する操作ブームを枢着した型式の土工用施工作業車に着目し、この種の作業 車における操作ブームの先端に作業床を枢着してこの作業床を水平リンク機構 の操作によって常に水平に保持し得るように構成し、また前記作業床の枢着部 にアーム部材の中位部を枢着してこのアーム部材の一端部側にボーリングマシ ンを配設するとともに他端部側に油圧操作機構の操作ロッドを接続することに より、どのような位置の横ボーリング工事でも簡便に行なえるようにしたもの である。

【０００６】

【作 用】

この考案では、横ボーリング工事を行う斜面下に作業車を設置し、操作ブー ムに枢着した作業床を水平リンク機構の操作によって水平に保持するとともに この作業床の枢着部に枢着したアーム部材を油圧操作機構の操作ロッドにより 斜面に対して所定の角度に保持し、作業床に乗った作業員がボーリングマシン によって作業を行うものである。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案に係るボーリング用作業車の好適な実施例につき添付図面を参 照しながら以下詳細に説明する。 なお、本考案はこの実施例に限定されるものではなく、本考案の精神を逸脱 しない範囲内において種々の改変をなし得ることは勿論である。

【０００８】 図１において、本考案に係るボーリング用作業車１０は、無端軌道車輪を有 する作業車本体１２上に旋回フレーム１４を旋回自在に配設するとともにこの 旋回フレーム１４の端部に操作ブーム１６が枢着されている。なお、この操作 ブーム１６は逆く字状に屈曲形成されており、油圧シリンダ１８の操作ロッド ２０によって起倒操作され所望の角度に保持できるようになっている。

【０００９】 また操作ブーム１６の先端部には作業床（ゴンドラ足場）２２の所定箇所が 軸２４によって枢着されているが、この作業床２２は操作ブーム１６と共働す る水平リンク機構２６によって常に水平に保持されるようになっている。 前記水平リンク機構２６は、旋回フレーム１４の一部に枢着されたリンク杆 ２８を操作ブーム１６の屈曲部に回動自在に取着したガイドブラケット３０に 枢着するとともにこのガイドブラケット３０と作業床２２とをリンク杆３２で 相互に枢着することにより構成されている。

【００１０】 一方、作業床２２の枢着部（軸２４）にはアーム部材３４の中位部が同様に 枢着されており、このアーム部材３４の一端部側にはボーリングマシン３６を 配設し、他端部側には前記操作ブーム１６の所定箇所に枢着した油圧シリンダ ３８の操作ロッド４０が接続配置されている。 なお、前記ボーリングマシン３６は、例えば、原動機の回転を動力伝達機構 およびスピンドル内のボーリングロッドを介してビットあるいはクラウンに伝 達して穿孔する公知のマシンである。

【００１１】 このように構成される本考案に係るボーリング用作業車１０を使用して斜面 Ａに横ボーリング工事を行うに際しては、作業車１０を運転してこの斜面Ａ下 の平坦な地面に停止した後、油圧シリンダ１８を操作して操作ブーム１６を所 定の角度に保持する。なお、この場合、操作ブーム１６の先端部に枢着された 作業床（ゴンドラ足場）２２はリンク機構２６の水平リンク作用によって水平 に保持される。

【００１２】 次に、油圧シリンダ３８を操作してアーム部材３４に配設したボーリングマ シン３６を斜面Ａのボーリング位置に対して垂直に保持し、作業床２２上の作 業員の操作によってボーリング工事を行えば良い。 なお、斜面Ａの傾斜方向に移動したり横方向に移動した位置のボーリング工 事では、旋回フレーム１４の旋回操作や操作ブーム１６の起倒操作、さらには 作業車１０自体の移動によって適宜対処できることは言うまでもない。

【００１３】

【考案の効果】

先に述べたように、本考案に係るボーリング用作業車によれば、斜面の傾斜 角度が変わってもボーリングマシンを好適に保持して作業を行うことができ、 また斜面の横方向に移動した位置のボーリングであっても移動して簡便に作業 を行うことができるのでボーリング工事を能率良く行うことができる等の利点 を有し、その実用的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るボーリング用作業車の好適な実施
例を示す側面説明図である。

【図２】図１に示すボーリング用作業車によって斜面の
横ボーリング作業をする場合の説明図である。

【符号の説明】

１０ ボーリング用作業車、１２ 作業車本体、 １４
旋回フレーム、１６ 操作ブーム、 １８ 油
圧シリンダ、２０ 操作ロッド、２２ 作業床、
２４ 軸、 ２６ 水平リンク機構、２
８ リンク杆、 ３０ ガイドブラケット、３
２ リンク杆、３４ アーム部材、 ３６ ボー
リングマシン、３８ 油圧シリンダ、 ４０ 操作
ロッド、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体上に旋回フレームを配設するととも
   にこの旋回フレームに水平リンク機構を有する操作ブー
   ムを枢着した作業車本体を備え、操作ブームの先端に作
   業床を枢着するとともにこの作業床を前記水平リンク機
   構で保持し、さらに前記作業床の枢着部にアーム部材の
   中位部を枢着してこのアーム部材の一端部側にボーリン
   グマシンを配設するとともに他端部側に油圧操作機構の
   操作ロッドを接続することを特徴とするボーリング用作
   業車。