JP3011855U - 使い捨ての医療器具に使われる注射針の注射針保護筒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使い捨ての医療器具を使用した後、注射針を
注射針保護筒に安全に、速やかに格納できる注射針保護
筒を提供することにある。 【構成】 使い捨ての医療器具に使われる注射針の注射
針保護筒において、筒上に円盤状の保護盤がついている
ことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、使い捨ての医療器具に使われる注射針の注射針保護筒に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、使い捨ての医療器具に使われる注射針の注射針保護筒は、注射針を保護 する機能を重点にしてつくられていた。そのため、図５に示すように、従来の注 射針保護筒７は、太さがほとんど変わらない一方が閉じた筒で、注射針を差し込 む穴が小さく、使用後に注射針を差し込みにくかった。

【０００３】 また、使い捨ての医療器具を使用した後に再び、注射針を注射針保護筒に差し 込むとき、注射針保護筒を支える指を注射針から保護する安全面での機能が十分 でなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

使い捨ての注射器や使い捨ての輸液器、使い捨ての輸血器、使い捨ての採血器 などの医療器具に使われる注射針の注射針保護筒は使用時にはずし、使用後は廃 棄処理時の安全性を高めるために、再び装着して廃棄する。

【０００５】 従来の注射針保護筒は注射針を差し込む穴が小さいために、使い捨ての医療器 具を使用した後、廃棄のために、使い捨ての医療器具の注射針を注射針保護筒に 差し込むとき、注射針保護筒を支える指を誤って、注射針で刺すことがあった。 このため、医療に従事する医師や看護婦、在宅医療で子供に注射する必要のある 親は、患者に使い捨ての医療器具の注射針を使用した後、廃棄のために注射針を 注射針保護筒に差し込むとき、注射針保護筒を支える指を使用後の注射針で誤っ て刺すことにより注射針についた患者の血液や体液中の細菌やウイルスに感染す る危険性があった。この危険性を少なくすることは、エイズウイルス、Ｂ型肝炎 などの治療の難しいウイルスや細菌の感染から、医療に従事する医師や看護婦、 自宅で血友病などの病気の子供に対して注射する必要のある親を守り、感染者を 増加させないという点において重要な課題であった。

【０００６】 このため、使い捨ての医療器具の使用後の注射針を安全に、速やかに差し込め る注射針保護筒が必要であった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案の使い捨ての医療器具に使われる注射針の注射針保護筒において、一 方が閉じた筒に円盤状の保護盤をつけたものとする。保護盤を付ける位置は、注 射針を差し込む穴の回りか、注射針を差し込む穴よりも内側の筒上とする。

【０００８】

【作用】

この考案の注射針保護筒は、注射針を差し込む穴の回り若しくは穴よりも内側 の筒上に円盤状の保護盤がついている。図４において、保護盤１が注射針を差し 込む穴の回りある注射針保護筒２は、注射針保護筒２を支える指６が、差し込む 注射針３に対して、保護盤１の後ろになる。また、図６に示す注射針を差し込む 穴よりも内側の筒上に円盤状の保護盤１がついている注射針保護筒２においても 、注射針保護筒を支える指が、差し込む注射針に対して、保護盤の後ろになる。

【０００９】 この考案により、注射針を注射針保護筒に差し込むときに、注射針保護筒を支 える指に、誤って注射針を刺すことを少なくできる。

【００１０】 また、注射針保護筒を支える指を誤って刺すことを防ぐ円盤状の保護盤がつい ているので、安全への配慮に時間をかけることなく、速やかに注射針を注射針保 護筒に差し込める。

【００１１】

【実施例】

図１は、使い捨ての注射器の注射針３が差し込まれている状態での、保護盤１ が注射針を差し込む穴の回りにある注射針保護筒２の断面図である。図２は、使 い捨ての輸液器の注射針３が差し込まれている状態での、保護盤１が注射針を差 し込む穴の回りにある注射針保護筒２の断面図である。また、図３は保護盤１が 注射針を差し込む穴の回りにある注射針保護筒２の斜視図である。図６は、保護 盤１が注射針を差し込む穴よりも内側の筒上にある注射針保護筒２の斜視図であ る。

【００１２】 この考案の保護盤がついている注射針保護筒の材料は、ポリオレフィン系のポ リエチレン等の射出成形のできる熱可塑性プラスチツクを用いる。製造は一体と して作ってもよいし、保護盤と筒状の注射針保護筒を別に作り、組み合わせても よい。 保護盤の直径は、注射針を注射針保護筒に差し込むとき、注射針保護筒を支え る指先が注射針から保護される大きさと操作性から、１２〜３０ｍｍとする。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の注射針保護筒の使用により、注射針を注射針 保護筒に差し込むときに、注射針保護筒を支える指に注射針を誤って刺すことを 少なくできる。

【００１４】 この考案により、医師や看護婦などの医療従事者、在宅医療で子供に注射する 必要のある親が、患者に使い捨ての医療器具の注射針を使用した後、廃棄のため に注射針を注射針保護筒に差し込むときに、使用後の注射針で誤って指を刺すこ とで注射針についた患者の血液や体液中のエイズウイルスや治療の困難なウイル ス及び細菌に感染する危険性を低下でき、操作の安全性を高めることができる。

【００１５】 また、注射針保護筒を支える指を誤って刺すことを防ぐ保護盤がついているの で、安全への配慮に時間をかけることなく、迅速な操作ができるので、緊急性を 伴う医療の現場での作業能率を高めることができる。さらに、以上の効果により 、使用後の使い捨て医療器具の注射針保護筒の装着率が高くなり、廃棄処理上で の注射針による感染事故を少なくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この図は、使い捨ての注射器の注射針が差し込
まれている状態での、保護盤が注射針を差し込む穴の回
りにある注射針保護筒の断面図である。

【図２】この図は、使い捨ての輸液器の注射針が差し込
まれている状態での、保護盤が注射針を差し込む穴の回
りにある注射針保護筒の断面図である。

【図３】この図は、保護盤が注射針を差し込む穴の回り
にある注射針保護筒の斜視図である。

【図４】この図は、保護盤が注射針を差し込む穴の回り
にある注射針保護筒の使用方法を示した説明図である。

【図５】この図は、使い捨ての注射器の注射針が差し込
まれている状態での、従来の注射針保護筒の断面図であ
る。

【図６】この図は、保護盤が注射針を差し込む穴よりも
内側の筒上にある注射針保護筒の斜視図である。

【符号の説明】

１：保護盤 ２：注射針保護筒 ３：注射針 ４：使い捨ての注射器の
シリンダー ５：使い捨ての輸液器の管 ６：指 ７：従来の注射針保護筒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 使い捨ての医療器具に使われる注射針の
   注射針保護筒において、筒上に円盤状の保護盤がついて
   いることを特徴とする注射針保護筒。