JP3008204B2 - 感染性有害廃棄物処理袋のシール密封法 - Google Patents

感染性有害廃棄物処理袋のシール密封法

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JP3008204B2 JP2073655A JP7365590A JP3008204B2 JP 3008204 B2 JP3008204 B2 JP 3008204B2 JP 2073655 A JP2073655 A JP 2073655A JP 7365590 A JP7365590 A JP 7365590A JP 3008204 B2 JP3008204 B2 JP 3008204B2
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稔 武脇
護 野根
智成 垣下
宏元 植嶋
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大東ニット株式会社
株式会社コートク
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明では医療機関等から排出される感染性有害廃棄
物が詰め込まれた処理袋を安全で衛生的な状態として廃
棄できるようにするシール密封法に関する。
〔従来の技術〕
医療機関等から排出される感染性有害廃棄物としては
例えばガーゼ、包帯、脱脂綿、紙おむつ等の繊維類、注
射針に代表される金属類、カテーテル、血液バッグ、採
尿バッグ、ダイヤライザー等のディスポーザル化されて
いるプラスチック類、シャーレ、真空採血管等のガラス
類があるが、これら医療関係機関から排出される廃棄物
は一般事業系廃棄物に比して、その内容は病理系廃棄
物、感染性廃棄物、や、生物医学廃棄物等が混在して取
扱上注意を必要とする廃棄物が混入しているのが現状で
ある。
これらの医療関係機関から排出される廃棄物は、一般
家庭から排出される廃棄物や、一般事業系廃棄物と共に
排出処理され、その危険物混入比率は20%から50%ある
いはそれ以上とも言われているが、これらのうち感染性
有害廃棄物が一般廃棄物と混在して排出処理された時、
取扱上の不注意によって生ずる影響は大きなものがあ
る。
これがため厚生省は感染性有害廃棄物については、廃
棄物処理および清掃に関して法律を制定し、また必要な
具体的手順を定めた医療廃棄物処理ガイドラインを発表
している。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらの点に鑑み、この発明は医療機関から排出され
る廃棄物、特に感染性有害廃棄物が収納された処理袋
が、一般廃棄物と同様に取扱われても安全であり、しか
も内容物が密封された処理袋の容積を減少して、廃棄物
処理場の寿命を永らえることができる処理袋の密封法を
提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記した課題を解決するためこの発明は、中間層の少
なくとも1つがポリオレフイン樹脂と少量の殺菌剤とか
らなり、他の層は前記の中間層であるポリオレフイン樹
脂と同一または同系統のポリオレフイン樹脂である3層
またはそれ以上の層からなる多層の抗菌性ポリオレフイ
ンフイルムから製袋された処理袋に、感染性有害廃棄物
を収納した後、袋内の空気を脱気し、次いで殺菌剤を袋
内に噴霧封入してから開口部をシールする感染性有害廃
棄物処理袋のシール密封法である。
この発明におけるポリオレフイン樹脂の具体例として
はポリエチレン、ポリプロプレン、エチレン酢酸ビニル
コポリマー、エイレン/プロピレンコポリマー、エチレ
ン/アクリル酸エステルコポリマー、ポリα−オレフイ
ンのホモポリマーおよびコポリマー、あるいはこれらの
ポリα−オレフインにマレイン酸などをグラフトした変
成物、またはそれらの混合物などを挙げることができ
る。なお、これら複合層ポリマーに必要に応じて滑剤、
着色剤、安定剤などを含んでもよい。
この発明にあっては中間層の少なくとも1つの層とし
てのフイルム成形材料に添加、混練される殺菌剤として
は有機化合物のクロルヘキシジン系殺菌剤や、グルタル
アルデヒド系殺菌剤、ジフェニールエーテル系殺菌剤、
ピリドンカルボン酸系殺菌剤などである。例えば製膜加
工性、殺菌剤の水溶解性、徐放特性などの点から、クロ
ルヘキシジン酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩などが用いられ
る。また無機化合物でゼオライトのイオン交換できる部
分に銀、銅など抗菌作用のある金属イオンを導入した殺
菌剤が利用できる。さらに銀化合物系殺菌剤も有効であ
る。
この発明に用いられる処理袋の素材である多層の抗菌
性ポリオレフインフイルムを得る方法としては共押出イ
ンフレーション法もしくは共押出Tダイ法による複合フ
イルム製膜により製造されるが、特に前者による方法が
好ましい。
このようにして得られた多層の抗菌性ポリオレフイン
フイルムから処理袋が製袋されるが、この製袋には所望
の内容量を満足する大きさと形状のものを通常の製袋法
により得られる。
得られた処理袋には医療機関から排出される廃棄物が
収納されるが、このうち特に感染性有害廃棄物が収納さ
れた処理袋は、まず袋内の空気が脱気されるが脱気の度
合いが高いほど袋内がかなり嫌気的になり、好気性微生
物の発育阻止性が大きくなり、また後工程の殺菌剤との
置換効率が良くなる。なお、袋の強度との関係もあり、
脱気による袋内の圧力は少なくとも常圧760mmHgの減圧
状態であれば良い。この脱気作業により繊維類、プラス
チック類などの柔軟材質感染性廃棄物の密着効果が増大
し、袋の容積の減少が生じる。よって耐圧性、耐ピンホ
ール性、耐引裂性などの強度がつよく、ガスバリヤーに
すぐれ、さらに耐熱性なども配慮、設計されたフイルム
材、袋体である必要がある。なお、脱気された空気は消
毒処理槽を通過し排気される。消毒処理槽には次亜塩素
酸ナトリウム溶液、ホルムアルデヒド溶液、またはグル
タルアルデヒド溶液が貯えられ、これら消毒剤によって
脱気した空気は殺菌、消毒処理が行われたのちに排気さ
れる。
更に脱気を行った後、袋内に殺菌剤または消毒剤の噴
霧封入による置換が行われる。殺菌剤もしくは消毒剤と
しては、ボビドンヨード、クロロヘキシジン、逆性石
鹸、消毒用アルコール、クレゾール石鹸、両性界面活性
剤、次亜塩素酸ナトリウム、ホルムアルデヒド、グルタ
ールアルデヒドなどが用いられる。とくに感染性有害物
質が危険なB型肝炎症、エイズ症などの疑いのある芽
胞、ウイルスなどの汚染物については、次亜塩素酸ナト
リウム溶液、ホルムアルデヒド溶液、グルタールアルデ
ヒド溶液を噴霧封入する。なお、噴射される溶液の濃度
は次亜塩素酸ナトリウム溶液で0.5%以上、ホルムアル
デヒド溶液で5%以上、グルタールアルデヒド溶液では
2%以上が必要である。またこれら殺菌または無害化の
ための処理薬剤は時間の経過や水素イオン濃度の変化な
どにより効果が減弱するため用時調製を行い使用するこ
とが力価の低下を招かない方法である。
これら一連の処理作業が完了すると感染性有害廃棄物
処理袋の開口部の接着が行われるがこのためにはヒート
シール法を用いることが好ましい。またヒートシール条
件として使用されるポリオレフイン樹脂の材質に応じた
温度、時間、圧力が選択される。とくに脱気効果を持続
するために充分なヒートシール強度を持つことが必要で
あり、そのためにヒートシール温度の調整が大切な条件
となる。またヒートシール不良とならないため熱間シー
ル不良、また夾雑物、異物の付着によりヒートシール性
が低下したり、フイルム表面酸化によるシール不良が生
じないように注意すべきである。かかる感染性有害廃棄
物処理袋のシール密封が実施された各袋はダンボール、
又は織布、ターボリンなどの包装容器に一括充填される
か、個々の感染性有害廃棄物単位で搬送される。またよ
り危険な感染性有害廃棄物が充填されているものはオー
トクレーブにて蒸気滅菌される。なおオートクレーブに
よる蒸気滅菌は120度以上であるために、感染性有害廃
棄物処理袋の蒸気滅菌に耐える耐熱性が必要であり、袋
の材質としてはポリプロピレン、プロピレンとエチレン
などとの共重合体、ポリプロピレンとポリエチレンなど
との混合物が挙げられる。またその際当該感染性有害廃
棄物処理袋は厚生省のガイドラインに明示されているバ
イオハザードマークにより関係者が感染性有害廃棄物で
あることを認識できるために梱包容器には全国共通のマ
ークを付けるものとされている。かかるバイオハザード
マークの印刷時に使用するインクは熱変色するものを用
い120度以上の蒸気温度で変色し、蒸気滅菌が完了した
ことを簡単に関係者に判断できる印刷用インクを採用す
ることが望ましい。さらにこの蒸気滅菌されたもののう
ち、より危険な感染性有害廃棄物処理袋は焼却炉にて焼
却(焼却温度800度以上)することが安全かつ衛生的な
処分法と言える。
(実施例) 3層共押出インフレーション装置(モダンマシナリー
(株)製、DEL−5D型)を用いて低密度ポリエチレンに
予めグルタルアルデヒドを1.5wt%練り込んだ成形材料
を中層に、高密度ポリエチレンを内層と外層とに用いて
抗菌性ポリオレフイン複合フイルムを製膜し、つぎに製
袋機(日本フルート(株)製、NF−100−BWE−SD型)に
て製袋した感染性有害廃棄物処理袋(袋形状、幅50cm、
長さ1m、厚み60μ)を用い、袋内に脱脂綿に黄色ブドウ
球菌(Staphylococcus aureus IFO 12732)を使用した
汚染脱脂綿4個(1個当りの重量210g、容積4620cm3
寸法14cm×15cm×22cm)を充填した。充填の容積は約32
000cm3の収納袋をヒートシール機(富士インパルス
(株)製FA−600−5W改造型、脱気した空気を消毒処理
槽を通過するための装置、及び消毒剤噴霧封入する装置
を付属)を用い、袋内真空度を700mmHgとなるように減
圧脱気した。袋容積は約18000cm3に収縮した。さらにこ
の処理後、5ccのグルタルアルデヒド溶液(濃度2,5%)
を噴霧封入した。容積は20000cm3にやや増加した。これ
を上記のヒートシール機にて170度融着温度で圧着し、
その試料を48時間放置して容積の変化を調べたが、増減
なく異常は認められなかった。そこで、これらの黄色ブ
ドウ球菌で汚染された脱脂綿を取り出し、シェークフラ
スコ法に準ずる菌溶出試験を実施した。この振とう接触
法は一定数の試験菌を含む懸濁液中に試料の細片を加え
るものであるが、当試験は無菌状態にしたブイヨン懸濁
液に、もし試料の汚染脱脂綿が殺菌されていない場合、
菌の溶出があると考えて実施した。汚染脱脂綿0.3gを取
り出し1時間振とう接触により溶出する菌の状態を観察
したが培養液に変化はなく無菌状態であると判断され
た。
〔発明の効果〕
この発明によれば処理袋として中間層の少なくとも1
つが、ポリオレフイン樹脂と少量の殺菌剤とからなり他
の層は、前記の中間層であるポリオレフイン樹脂と同一
または同系統のポリオレフイン樹脂である3層またはそ
れ以上の層からなる多層の抗菌性ポリオレフインフイル
ムから製袋されたものを用いることから、処理袋は強固
であり破損し難く、またフイルム成型時に発生し安いピ
ンホールが生じたとしても3層又はそれ以上の多層であ
ることから収納された感染性有害廃棄物が有する有害細
菌は処理袋の外部に洩出する心配はなく、さらに中間層
における殺菌剤が有効に作用することによって処理袋は
安全に処理されるものとなった。
これに加えて、感染性有害廃棄物を処理袋に収納した
後、袋内の空気を脱気し、次いで、殺菌剤を袋内に噴霧
封入してから開口部をシールすることによって、処理袋
は脱気により体積が著しく減縮されて運搬に便利となり
処分場の寿命を延ばすこととなり、さらに処理袋は殺菌
剤が空気と置換され充満することから、廃棄物の安全性
は充分なものとなり、安心して医療機関から排出される
感染性有害廃棄物を処理することが出来るものとなっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65D 81/28 B65D 81/28 C B65F 1/00 B65F 1/00 W (72)発明者 植嶋 宏元 奈良県北葛城郡香芝町下田4―1―13 (56)参考文献 特開 昭61−149347(JP,A) 特開 平1−271301(JP,A) 特開 昭58−20442(JP,A) 特開 昭63−135301(JP,A) 特開 昭59−42953(JP,A) 実開 昭54−64685(JP,U) 実開 昭55−52344(JP,U) 実開 昭60−135134(JP,U) 実開 昭61−83601(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 31/02 B65B 55/00 - 55/24 A61L 2/00 - 2/26 A61L 11/00 A61G 12/00 B65D 81/28 B32B 27/00 - 27/42 A01N 25/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中間層の少なくとも1つがポリオレフイン
    樹脂と少量の殺菌剤とからなり、他の層は前記の中間層
    であるポリオレフイン樹脂と同一または同系統のポリオ
    レフイン樹脂である、3層またはそれ以上の層からなる
    多層の抗菌性ポリオレフインフイルムから製袋された処
    理袋に、感染性有害廃棄物を収納した後、袋内の空気を
    脱気し、次いで殺菌剤を袋内に噴霧封入してから開口部
    をシールすることを特徴とする感染性有害廃棄物処理袋
    のシール密封法。
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