JP3005996B2 - 導波形光分波器およびその製造方法 - Google Patents
導波形光分波器およびその製造方法Info
- Publication number
- JP3005996B2 JP3005996B2 JP1183047A JP18304789A JP3005996B2 JP 3005996 B2 JP3005996 B2 JP 3005996B2 JP 1183047 A JP1183047 A JP 1183047A JP 18304789 A JP18304789 A JP 18304789A JP 3005996 B2 JP3005996 B2 JP 3005996B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- waveguide
- directional coupler
- optical waveguide
- wavelength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光波の特定の波長を選択的に分離する光分波
器に関し、特に基板上に設けた光導波路を用いた導波形
光分波器およびその製造方法に関する。
器に関し、特に基板上に設けた光導波路を用いた導波形
光分波器およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 光通信技術は、加入者系、コンピュータ間データ伝
送、インテリジェントビル内LAN等様々な分野への導入
が進められており、益々大容量化多チャネル化に対する
要求が強まっている。波長多重伝送技術は複数の波長に
それぞれ異なる情報をのせて各々独立に、しかも、1本
の光ファイバを用いて伝送する光の特徴を充分に生かし
た伝送方式であり、前述のような要求を満たすことので
きる有力な方式である。波長多重に伝送では、受信部や
LAN等の分岐部では特定の波長を選択的に取り出す光分
波器が必要である。従来、光分波器は、誘電体多層膜干
渉フィルターや回折格子を利用したものが実用されてい
るが、さらに小型化、高分解能化、多チャネル化を可能
にするものとして光導波路を利用した導波形光分波器が
報告されている。第5図、第6図は従来の導波形分波器
を示す斜視図である。
送、インテリジェントビル内LAN等様々な分野への導入
が進められており、益々大容量化多チャネル化に対する
要求が強まっている。波長多重伝送技術は複数の波長に
それぞれ異なる情報をのせて各々独立に、しかも、1本
の光ファイバを用いて伝送する光の特徴を充分に生かし
た伝送方式であり、前述のような要求を満たすことので
きる有力な方式である。波長多重に伝送では、受信部や
LAN等の分岐部では特定の波長を選択的に取り出す光分
波器が必要である。従来、光分波器は、誘電体多層膜干
渉フィルターや回折格子を利用したものが実用されてい
るが、さらに小型化、高分解能化、多チャネル化を可能
にするものとして光導波路を利用した導波形光分波器が
報告されている。第5図、第6図は従来の導波形分波器
を示す斜視図である。
第5図は偏光変換形の光分波器の一例であり、詳細は
オプティックス・レターズ第5巻11号473〜475頁(OPTI
CS LETTERS,Vol.5,No.11 pp473−475)に述べられてい
る。第5図において、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)結晶
基板1の表面にチタン(Ti)を拡散して形成された光導
波路2が設置されその上部に周期Λをもち長さLの制御
電極3が設置されている。入射光4は基板に平行な方向
(z軸方向)の直線偏光すなわちTEモードであり、制御
電極3への印加電圧により下式(1)を満たす波長λi
のみTMモード(x軸方向の偏光成分)に変換される。
オプティックス・レターズ第5巻11号473〜475頁(OPTI
CS LETTERS,Vol.5,No.11 pp473−475)に述べられてい
る。第5図において、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)結晶
基板1の表面にチタン(Ti)を拡散して形成された光導
波路2が設置されその上部に周期Λをもち長さLの制御
電極3が設置されている。入射光4は基板に平行な方向
(z軸方向)の直線偏光すなわちTEモードであり、制御
電極3への印加電圧により下式(1)を満たす波長λi
のみTMモード(x軸方向の偏光成分)に変換される。
ここで、nTEi、nTMiはそれぞれ光導波路2を伝搬する
波長λi成分のTE、TMモードの等価屈折率である。ま
た、偏光変換される波長のスペクトル幅Δλは(2)式
となる。
波長λi成分のTE、TMモードの等価屈折率である。ま
た、偏光変換される波長のスペクトル幅Δλは(2)式
となる。
第6図はブラッブ反射を利用した光分波器の一例であ
り、詳細はアプライド・オプティックス第19巻、16号28
48〜2855頁(APLIED OPTICS,Vol.19,No.16,pp2848−285
5)に述べられている。第6図において、基板11の表面
に互いに断面形状の異なる2つの光導波路12と13が近接
して形成され、光方向性結合器14を構成している。さら
に光方向性結合器14の光導波路12と13の間には長さLで
周期Λをもつ反射格子15が形成されている。光導波路12
への入射16は下式(3)を満たす波長成分λiのみが反
射格子15によって反射され、かつ光導波路13へ結合して
出射光17となる。
り、詳細はアプライド・オプティックス第19巻、16号28
48〜2855頁(APLIED OPTICS,Vol.19,No.16,pp2848−285
5)に述べられている。第6図において、基板11の表面
に互いに断面形状の異なる2つの光導波路12と13が近接
して形成され、光方向性結合器14を構成している。さら
に光方向性結合器14の光導波路12と13の間には長さLで
周期Λをもつ反射格子15が形成されている。光導波路12
への入射16は下式(3)を満たす波長成分λiのみが反
射格子15によって反射され、かつ光導波路13へ結合して
出射光17となる。
ここで、n1i、n2iは光導波路12及び13を伝搬する光波
の波波長λi成分の等価屈折率である。また、反射格子
15によって回折される波長スペクトル幅Δλは大まかな
近似としては(2)式で決定される。
の波波長λi成分の等価屈折率である。また、反射格子
15によって回折される波長スペクトル幅Δλは大まかな
近似としては(2)式で決定される。
(発明が解決しようとする課題) 従来の第5図に示した偏光変換形光分波器では、特定
の波長を分離して取出すためには本質的に偏光分離器が
必要であり、構成が非常に複雑となる。また、(1)式
において、等価屈折率nTEi、nTMiはそれぞれ異常光屈折
率ne、常光屈折率n0が関与しており、その差|ne−n0|
は、温度に対して非常に敏感であるため常に温度コント
ロールを必要とするという欠点がある。
の波長を分離して取出すためには本質的に偏光分離器が
必要であり、構成が非常に複雑となる。また、(1)式
において、等価屈折率nTEi、nTMiはそれぞれ異常光屈折
率ne、常光屈折率n0が関与しており、その差|ne−n0|
は、温度に対して非常に敏感であるため常に温度コント
ロールを必要とするという欠点がある。
一方、第6図のブラッグ反射形光分波器を実現するた
めには(3)式を満たす周期Λをもつ反射格子を形成す
る必要があるが、光導波路基板としてよく用いられるLi
NbO3結晶やGaAs結晶に対しては、通常Λの値は波長1.3
〜1.5μm付近では1000〜3000Å程度となってしまい製
作が非常に困難である。
めには(3)式を満たす周期Λをもつ反射格子を形成す
る必要があるが、光導波路基板としてよく用いられるLi
NbO3結晶やGaAs結晶に対しては、通常Λの値は波長1.3
〜1.5μm付近では1000〜3000Å程度となってしまい製
作が非常に困難である。
上述の第5図、第6図に示した光分波器以外にも、例
えば非対称な光方向性結合器の伝搬定数の波長分数を利
用した光分波器が“アプライドフィジックスレター
ズ”、第33巻、2号161〜163頁(Appl.Phy.Lett.,Vol.3
3,No.2,pp161〜163)に報告されているが、この場合は
選択可能な波長スペクトル幅Δλが大きい(数百Å)と
いう欠点がある。
えば非対称な光方向性結合器の伝搬定数の波長分数を利
用した光分波器が“アプライドフィジックスレター
ズ”、第33巻、2号161〜163頁(Appl.Phy.Lett.,Vol.3
3,No.2,pp161〜163)に報告されているが、この場合は
選択可能な波長スペクトル幅Δλが大きい(数百Å)と
いう欠点がある。
本発明の目的は、構成が簡単で、温度に対して安定で
製作が容易でかつ比較的波長スペクトル幅が狭い導波形
光分波器及びその製造方法を提供することにある。
製作が容易でかつ比較的波長スペクトル幅が狭い導波形
光分波器及びその製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の導波形光分波器は、基板上に、互いに接近し
て並置された、互いに最低次数の導波モードに対する等
価屈折率の差|n1−n2|が、5.6×10-3|n1−n2|1.3で
ある2本の光導波路によって構成される光方向性結合器
と、前記光導波路の少なくとも一方の近傍に設置され、
光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|を満
足するような周期Λを有する等価屈折率変化を与える格
子状パターンとを設置して構成さる。さらに本発明によ
れば光学結晶基板上に、金属拡散によって形成する第1
の光導波路とイオン交換によって形成する第2の光導波
路とを互いに近接されて光方向性結合器を構成し、前記
第1又は第2の光導波路内または該光導波路に近接して
光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|を満
足するような周期Λを有する格子状パターンを設置する
ことを特徴とする導波形光分波器の製造方法が得られ、
さらに上記の格子状パターンを周期的な金属拡散領域ま
たは周期的なイオン交換領域のいずれかによって構成す
ることを特徴とする導波形光分波器の製造方法が得られ
る。また、電気光学効果を有する基板上に、互いに近接
して並置された、互いに最低次数の導波モードに対する
等価屈折率の差|n1−n2|が、5.6×10-3|n1−n2|1.3
である2本の光導波路によって構成される光方向性結合
器と、前記光導波路の少なくとも一方の近傍に設置さ
れ、光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|
を満足するような周期Λを有する等価屈折率変化を与え
る格子状パターンと、前記光方向性結合器に沿って少な
くとも一対の制御電極を設置したことを特長とする導波
形光分波器が得られる。
て並置された、互いに最低次数の導波モードに対する等
価屈折率の差|n1−n2|が、5.6×10-3|n1−n2|1.3で
ある2本の光導波路によって構成される光方向性結合器
と、前記光導波路の少なくとも一方の近傍に設置され、
光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|を満
足するような周期Λを有する等価屈折率変化を与える格
子状パターンとを設置して構成さる。さらに本発明によ
れば光学結晶基板上に、金属拡散によって形成する第1
の光導波路とイオン交換によって形成する第2の光導波
路とを互いに近接されて光方向性結合器を構成し、前記
第1又は第2の光導波路内または該光導波路に近接して
光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|を満
足するような周期Λを有する格子状パターンを設置する
ことを特徴とする導波形光分波器の製造方法が得られ、
さらに上記の格子状パターンを周期的な金属拡散領域ま
たは周期的なイオン交換領域のいずれかによって構成す
ることを特徴とする導波形光分波器の製造方法が得られ
る。また、電気光学効果を有する基板上に、互いに近接
して並置された、互いに最低次数の導波モードに対する
等価屈折率の差|n1−n2|が、5.6×10-3|n1−n2|1.3
である2本の光導波路によって構成される光方向性結合
器と、前記光導波路の少なくとも一方の近傍に設置さ
れ、光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|
を満足するような周期Λを有する等価屈折率変化を与え
る格子状パターンと、前記光方向性結合器に沿って少な
くとも一対の制御電極を設置したことを特長とする導波
形光分波器が得られる。
(作用) 本発明の導波形光分波器では等価屈折率n1,n2をもつ
光導波路を近接させて光方向性結合器を構成する。さら
に次式(4)を満たす同期Λをもつ格子状パターンを上
記光導波路近傍に設置する。
光導波路を近接させて光方向性結合器を構成する。さら
に次式(4)を満たす同期Λをもつ格子状パターンを上
記光導波路近傍に設置する。
本発明では伝搬定数の大きく異なる2つの光導波路間
の結合を上述の周期Λの格子状パターンを設置すること
によって整合させ、光方向性結合器で上述(4)式を満
たすλiの波長のみを他の光導波路へ結合させるもので
ある。こでは第5図の従来例のように偏光変換を用いる
のではなく、同一の偏光間の空間的な結合を利用するこ
と、第6図の従来例のように格子によってブラッグ反射
させるのではなく分離された波長成分は入射光と同一の
方向へ(但し、空間的に分離された別の光導波路へ)出
力される点で従来例とは異なっている。
の結合を上述の周期Λの格子状パターンを設置すること
によって整合させ、光方向性結合器で上述(4)式を満
たすλiの波長のみを他の光導波路へ結合させるもので
ある。こでは第5図の従来例のように偏光変換を用いる
のではなく、同一の偏光間の空間的な結合を利用するこ
と、第6図の従来例のように格子によってブラッグ反射
させるのではなく分離された波長成分は入射光と同一の
方向へ(但し、空間的に分離された別の光導波路へ)出
力される点で従来例とは異なっている。
ここで、100Å以下の狭い波長スペクトル幅を得たい
場合には、入射波長λiを1.3μm、長さL30mmとし
て(2)式よりΛ201μmとなり、(4)より |n1−n2|5.6×10-3 であればよいことがわかる。一方、製作の容易性を考え
るとΛ1μmが必要であり、このためには(4)式よ
り |n1−n2|1.3 となることが要求される。
場合には、入射波長λiを1.3μm、長さL30mmとし
て(2)式よりΛ201μmとなり、(4)より |n1−n2|5.6×10-3 であればよいことがわかる。一方、製作の容易性を考え
るとΛ1μmが必要であり、このためには(4)式よ
り |n1−n2|1.3 となることが要求される。
このように異なる等価屈折率をもつ2本の導波路は、
異なった作成方法で作ることにより得られるし、また、
別々の材料で構成してもできる。但し、2つの光導波路
を同じ手段を用いて形成した場合、例えばTi拡散法のみ
またはイオン交換法のみを用いて光導波路断面形状のみ
を異ならしめるように形成した場合には、通常上記
(4)式の|n1−n2|の値は10-3オーダ程度の小さな値に
なってしまい、スペクトル値Δλは、通常製作の容易な
Lの値(1〜30mm程度)では100Åとなってしまい狭い
Δλの値は得られない。
異なった作成方法で作ることにより得られるし、また、
別々の材料で構成してもできる。但し、2つの光導波路
を同じ手段を用いて形成した場合、例えばTi拡散法のみ
またはイオン交換法のみを用いて光導波路断面形状のみ
を異ならしめるように形成した場合には、通常上記
(4)式の|n1−n2|の値は10-3オーダ程度の小さな値に
なってしまい、スペクトル値Δλは、通常製作の容易な
Lの値(1〜30mm程度)では100Åとなってしまい狭い
Δλの値は得られない。
本発明の製造方法では、2つの光導波路を全く異なる
方法、例えばTi拡散法とイオン交換法でそれぞれ作成す
ることによりn1とn2の値は一般に大きく異なりΛの値は
数〜数十μm、Δλの値として数〜数十Åを得ている。
方法、例えばTi拡散法とイオン交換法でそれぞれ作成す
ることによりn1とn2の値は一般に大きく異なりΛの値は
数〜数十μm、Δλの値として数〜数十Åを得ている。
(実施例) 第1図は本発明による導波形光分波器の一実施例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
LiNbO3結晶基板21上にTi拡散法によって形成された第
1の光導波路22とプロトンイオン交換によって形成され
た第2の光導波路23が形成され、基板中央部でそれらが
互いに数μmまで近接して光方向性結合器24を構成して
いる。また光方向性結合器24の上部には酸化ニオブ膜等
の誘電体膜によって格子状パターン25が形成されてい
る。ここで光導波路22の屈折率はTi拡散により基板より
10-2程度大きくなっており、その等価屈折率はn1=ns+
Δn1(但し、nsはLiNbO3結晶基板21の屈折類、Δn15
×10-3)となっている。また、光導波路23の屈折率は、
プロトン交換により10-1程度基板より大きく、その等価
屈折率はn2=ns+Δn2(但し、Δn25.5×10-2)とな
っている。格子状パターン25の周期Λは(4)式を満た
すように26μmとなっている。また格子状パターン25の
長さLは20mmとすると(2)式より得られる波長スペク
トル幅はλi=1.3μmに対し、Δλ=17Åとなる。
1の光導波路22とプロトンイオン交換によって形成され
た第2の光導波路23が形成され、基板中央部でそれらが
互いに数μmまで近接して光方向性結合器24を構成して
いる。また光方向性結合器24の上部には酸化ニオブ膜等
の誘電体膜によって格子状パターン25が形成されてい
る。ここで光導波路22の屈折率はTi拡散により基板より
10-2程度大きくなっており、その等価屈折率はn1=ns+
Δn1(但し、nsはLiNbO3結晶基板21の屈折類、Δn15
×10-3)となっている。また、光導波路23の屈折率は、
プロトン交換により10-1程度基板より大きく、その等価
屈折率はn2=ns+Δn2(但し、Δn25.5×10-2)とな
っている。格子状パターン25の周期Λは(4)式を満た
すように26μmとなっている。また格子状パターン25の
長さLは20mmとすると(2)式より得られる波長スペク
トル幅はλi=1.3μmに対し、Δλ=17Åとなる。
本実施例において、屈折率の大きい光導波路23は多モ
ード光導波路となる場合があるが、(4)式が0次モー
ドに対するn2に対して成立するように条件を選べば0次
光のみを励起するようにできる。また、光導波路23を作
成する手段としては、やはり大きな屈折率変化が得られ
るイオン注入法を用いることができる。さらには、他の
誘電体膜を用いて一方の光導波路のみをLiNbO3結晶基板
21上に形成することもでき、この場合には|n1−n2|の値
はさらに大きくできる。
ード光導波路となる場合があるが、(4)式が0次モー
ドに対するn2に対して成立するように条件を選べば0次
光のみを励起するようにできる。また、光導波路23を作
成する手段としては、やはり大きな屈折率変化が得られ
るイオン注入法を用いることができる。さらには、他の
誘電体膜を用いて一方の光導波路のみをLiNbO3結晶基板
21上に形成することもでき、この場合には|n1−n2|の値
はさらに大きくできる。
また、格子状パターン25を形成する方法としては、Li
NbO3結晶基板21を直接イオンビーム加工等によってエッ
チングする方法も可能である。
NbO3結晶基板21を直接イオンビーム加工等によってエッ
チングする方法も可能である。
LiNbO3結晶基板21の変わりにタンタル酸リチウム、Ga
As等の半導体基板を使用することも可能である。特にII
I−V族化合物半導体基板を用いる場合には、光導波路2
2,23は互いに異なる組成をもたせるように独立にエピ成
長させて形成する等の方法により本発明の光分波器が得
られる。
As等の半導体基板を使用することも可能である。特にII
I−V族化合物半導体基板を用いる場合には、光導波路2
2,23は互いに異なる組成をもたせるように独立にエピ成
長させて形成する等の方法により本発明の光分波器が得
られる。
第2図は、本発明による導波形光分波器の他の実施例
を示す斜視図である。第1図の実施例と同様にLiNbO3結
晶基板21上にTi拡散法による光導波路22とプロトン交換
法による光導波路23が形成され光方向性結合器24を構成
している。但し、本実施例においては格子状パターン30
は光導波路23の中にTi拡散法によって形成されている。
を示す斜視図である。第1図の実施例と同様にLiNbO3結
晶基板21上にTi拡散法による光導波路22とプロトン交換
法による光導波路23が形成され光方向性結合器24を構成
している。但し、本実施例においては格子状パターン30
は光導波路23の中にTi拡散法によって形成されている。
本実施例の動作は第1図の例と同様であり、光導波路
22への入射光26の中の波長λiの成分のみ、光導波路23
へ結合して出射する。
22への入射光26の中の波長λiの成分のみ、光導波路23
へ結合して出射する。
第3図は本発明による導波形光分波器の製造方法の一
実施例を示す図である。
実施例を示す図である。
第3図は、説明のために導波形光分波器の中の光方向
性結合器部分の一部だけを切り出して示す図(斜視図)
である。
性結合器部分の一部だけを切り出して示す図(斜視図)
である。
第3図において、先ずLiNbO3結晶基板上にスパッタ等
によりコーティングした数百ÅのTi膜をフォトリソグラ
フィによりパターン化して第1の光導波路パターン32と
格子状パターン33を形成する(第3図(a))。次にそ
の基板を1000〜1100℃の電気炉中に数時間放置すること
により基板中にTiが拡散してTi拡散光導波路34及びTi拡
散格子パターン35が形成される(第3図(b))。次に
第1の光導波路に近接した格子パターン35を含む領域に
プロトン交換法により第2の光導波路36が形成される
(第3図(c))。ここで、プロトン交換法の一例とし
ては、第2の光導波路36の形状の開口を有するTi膜マス
クを基板上に設置し、その基板を200〜250℃の安息香酸
中に数十分〜数時間浸すことにより光導波路が得られ
る。
によりコーティングした数百ÅのTi膜をフォトリソグラ
フィによりパターン化して第1の光導波路パターン32と
格子状パターン33を形成する(第3図(a))。次にそ
の基板を1000〜1100℃の電気炉中に数時間放置すること
により基板中にTiが拡散してTi拡散光導波路34及びTi拡
散格子パターン35が形成される(第3図(b))。次に
第1の光導波路に近接した格子パターン35を含む領域に
プロトン交換法により第2の光導波路36が形成される
(第3図(c))。ここで、プロトン交換法の一例とし
ては、第2の光導波路36の形状の開口を有するTi膜マス
クを基板上に設置し、その基板を200〜250℃の安息香酸
中に数十分〜数時間浸すことにより光導波路が得られ
る。
本発明による光分波器の製造方法の他の一例として
は、先ずTi拡散により第1の光導波路のみを形成し、そ
の後、第2の光導波路パターン及び格子パターンの開口
をもつマスクを用いてプロトン交換を行う方法がある。
は、先ずTi拡散により第1の光導波路のみを形成し、そ
の後、第2の光導波路パターン及び格子パターンの開口
をもつマスクを用いてプロトン交換を行う方法がある。
第4図は本発明の一実施例を示し、電圧により制御可
能な導波形光分配器の斜視図である。
能な導波形光分配器の斜視図である。
第4図において電気光学効果を有するLiNbO3結晶基板
21上に第1図の実施例と同様にTi拡散法による光導波路
22とプロトン交換法による光導波路23が形成され、光方
向性結合器24を構成している。本実施例では格子状パタ
ーン40は光方向性結合器24の光導波路22と23の間にイオ
ン交換法又はTi拡散法によって形成されている。さらに
光方向性結合器24の光導波路22と23の上部に1対の制御
電極41が設置されている本実施例において、制御電極へ
の印加電圧が0場合は第1図の実施例と同様に光導波路
22への入射26の(4)式を満たす波長λiの成分が光導
波路23へ結合するが、制御電極下の屈折率が変化し、そ
の結果(4)式の|n1−n2|の値が変化するので光導波路
23から取り出される波長λiが電圧に応じて変化する。
すなわち、本実施例では制御電極への印加電圧の大きさ
によって分離する波長を調整することができる。
21上に第1図の実施例と同様にTi拡散法による光導波路
22とプロトン交換法による光導波路23が形成され、光方
向性結合器24を構成している。本実施例では格子状パタ
ーン40は光方向性結合器24の光導波路22と23の間にイオ
ン交換法又はTi拡散法によって形成されている。さらに
光方向性結合器24の光導波路22と23の上部に1対の制御
電極41が設置されている本実施例において、制御電極へ
の印加電圧が0場合は第1図の実施例と同様に光導波路
22への入射26の(4)式を満たす波長λiの成分が光導
波路23へ結合するが、制御電極下の屈折率が変化し、そ
の結果(4)式の|n1−n2|の値が変化するので光導波路
23から取り出される波長λiが電圧に応じて変化する。
すなわち、本実施例では制御電極への印加電圧の大きさ
によって分離する波長を調整することができる。
(発明の効果) 以上述べたように本発明により、構成が簡単で、温度
に足して安定で、製作が容易でかつ比較的波長スペクト
ル幅が狭い波長形光分波器及びその製造方法が得られ
る。
に足して安定で、製作が容易でかつ比較的波長スペクト
ル幅が狭い波長形光分波器及びその製造方法が得られ
る。
第1図、第2図、第4図は本発明による導波形光分派器
の実施例を示す図、第3図は本発明による導波形光分波
器の製造方法の実施例を示す図、第5図、第6図は従来
の導波形光分波器の例を示す図である。図において、1,
11,21,31はニオブ酸リチウム結晶、2,23,34はTi拡散に
よる光導波路、23,36はイオン交換による光導波路、25,
30,35,40は格子パターン、41は制御電極である。
の実施例を示す図、第3図は本発明による導波形光分波
器の製造方法の実施例を示す図、第5図、第6図は従来
の導波形光分波器の例を示す図である。図において、1,
11,21,31はニオブ酸リチウム結晶、2,23,34はTi拡散に
よる光導波路、23,36はイオン交換による光導波路、25,
30,35,40は格子パターン、41は制御電極である。
Claims (4)
- 【請求項1】基板上に、互いに接近して並置された、互
いに最低次数の導波モードに対する透過屈折率の差|n1
−n2|が、 5.6×10-3≦|n1−n2|≦1.3 である2本の光導波路によって構成される光方向性結合
器と、前記光導波路の少なくとも一方の近傍に設置さ
れ、光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|
を満足するような周期Λを有する等価屈折率変化を与え
る格子状パターンとを設置したことを特徴とする導波形
光分波器。 - 【請求項2】光学結晶基板上に、金属拡散によって形成
する第1の光導波路とイオン交換によって形成する第2
の光導波路とを互いに近接させて光方向性結合器を構成
し、前記第1又は第2の光導波路内または該光導波路に
近接して、光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n
1−n2|を満足するような周期Λを有する格子状パターン
を設置することを特徴とする導波形光分波器の製造方
法。 - 【請求項3】前記格子状パターンを周期的な金属拡散領
域または周期的なイオン交換領域のいずれかによって構
成することを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の導
波形光分波器の製造方法。 - 【請求項4】電気光学効果を有する基板上に、互いに近
接して並置された、互いに最低次数の導波モードに対す
る透過屈折率の差|n1−n2|が、 5.6×10-3≦|n1−n2|≦1.3 である2本の光導波路によって構成される光方向性結合
器と、前記光導波路の少なくとも一方の近傍に設置さ
れ、光透過方向に光波長λiに対してΛ=λi/|n1−n2|
を満足するような周期Λを有する等価屈折率変化を与え
る格子状パターンと、前記方向性結合器に沿って少なく
とも一対の制御電極を設置したことを特徴とする導波形
光分波器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1183047A JP3005996B2 (ja) | 1989-07-14 | 1989-07-14 | 導波形光分波器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1183047A JP3005996B2 (ja) | 1989-07-14 | 1989-07-14 | 導波形光分波器およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0346603A JPH0346603A (ja) | 1991-02-27 |
JP3005996B2 true JP3005996B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=16128815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1183047A Expired - Fee Related JP3005996B2 (ja) | 1989-07-14 | 1989-07-14 | 導波形光分波器およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3005996B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2879250B1 (en) * | 2013-11-27 | 2022-10-05 | OpenLight Photonics, Inc. | Multiport photonic device with asymmetric waveguides |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2752531B2 (ja) * | 1991-06-20 | 1998-05-18 | 沖電気工業株式会社 | 波長選択素子 |
US5550940A (en) * | 1995-02-24 | 1996-08-27 | Lucent Technologies Inc. | Optical tapping filters employing long period gratings |
JP3183223B2 (ja) | 1997-07-30 | 2001-07-09 | 日本電気株式会社 | 光回路 |
US6456765B1 (en) * | 2001-04-30 | 2002-09-24 | Raytheon Company | Apparatus for separating and/or combining optical signals, and methods of making and operating it |
JP6771606B2 (ja) * | 2019-02-15 | 2020-10-21 | 沖電気工業株式会社 | 光波長フィルタ |
-
1989
- 1989-07-14 JP JP1183047A patent/JP3005996B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2879250B1 (en) * | 2013-11-27 | 2022-10-05 | OpenLight Photonics, Inc. | Multiport photonic device with asymmetric waveguides |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0346603A (ja) | 1991-02-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3177563B2 (ja) | 光導波路装置と集積光導波路マルチプレクサ/ディマルチプレクサ装置 | |
Abouellell et al. | Waveguides in lithium niobate | |
US5710849A (en) | Taper shapes for flatband response and sidelobe suppression in grating assisted optical coupler filters | |
Voges et al. | Integrated-optic devices on LiNbO 3 for optical communication | |
US20080165565A1 (en) | Ferroelectric Thin Films and Devices Comprising Thin Ferroelectric Films | |
JPH0219805A (ja) | 光波長分割マルチプレクシング装置 | |
Fang et al. | Folded silicon-photonics arrayed waveguide grating integrated with loop-mirror reflectors | |
EP0389172B1 (en) | Adiabatic polarization manipulating device | |
US20040258355A1 (en) | Micro-structure induced birefringent waveguiding devices and methods of making same | |
CN114019604A (zh) | 一种小型波分解复用-复用器件 | |
KR100289042B1 (ko) | 쌍격자구조를갖는수직결합형파장가변광필터 | |
JP3005996B2 (ja) | 導波形光分波器およびその製造方法 | |
Wang et al. | Five-channel polymer waveguide wavelength division demultiplexer for the near infrared | |
Wang et al. | Design and demonstration of compact and broadband wavelength demultiplexer based on subwavelength grating (SWG) | |
US5526439A (en) | Optical filter using electro-optic material | |
US6233372B1 (en) | Waveguide path type polarization independent optical wavelength tunable filter | |
JP2803181B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子 | |
Ghoumid et al. | Technological Implementation Fabry–Pérot Cavity in ${\rm Ti}{:}{\rm LiNbO} _ {3} $ Waveguide by FIB | |
EP0409238B1 (en) | Optical control device | |
US7034990B2 (en) | Wavelength conversion element and method for using same | |
US6813398B1 (en) | Tunable electrooptic add-drop filter apparatus and method | |
JP2002258074A (ja) | 光信号処理回路 | |
Yuan et al. | Investigation and optimization of thin-film-lithium-niobate array-waveguide-grating with the influence of fabrication tolerance | |
WO2024100865A1 (ja) | 光導波路素子およびその製造方法 | |
KR100921508B1 (ko) | 편광 무의존 슬랩 도파로 및 이의 제조 방법과 이를 이용한편광 무의존 다중화기/역다중화기 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |