JP3004876U - 映写用フィルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明基材に透過性印刷インクにより画像を印
刷することにより簡単かつ廉価に映写フィルムを作成す
ること。 【構成】 透明合成樹脂薄層物製の透明基材１，３，８
に透過性印刷インクにより画像２，５，１１を印刷して
なる。透明基材としては、カード状にしても長尺にして
もよい。透明合成樹脂薄層物としては、エチレングリコ
ールとテレフタル酸の縮合によるポリエステル、トリア
セチルセルロース、ポリプロピレン、塩化ビニルまたは
ポリエチレンテレフタートであり、印刷は、オフセット
印刷、シルクスクリーン印刷またはグラビア印刷によっ
て行う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、スライド映写機にかけられ画像を停止状態で映写するのに使用され るスライドフィルム、映画映写機にかけられ画像を連続的運動が行われているよ うに映写するのに使用される長尺フィルム等の映写用フィルムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、これらスライドフィルムや長尺フィルム等の映写用フィルムは、所要 のカメラで撮影したネガフィルムを現像したあと焼付け処理により得たポジ・フ ィルムである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

すなわち、上記映写用フィルムは、フィルムベースと呼ばれる透明基材に感光 乳剤を塗布してなり、これを撮影から焼付けに至る一連の特有な光学処理を必要 とし、その作成は手軽とはいえないとともに、コストが高くなる欠点がある。 本考案は、かかる欠点を解消するために提案されたもので、画像を透明基材に 透過性印刷インクにより印刷することを要旨としてなる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

すなわち、本考案映写用フィルムは、透明合成樹脂薄層物製の透明基材に画像 を透過性印刷インクにより印刷してなるものである。 上記透明基材としてはカード状にしても長尺にしてもよい。

【０００５】 カード状にしたときは、それを２枚のマウントで挟持するのが取扱いや保存に 好適である。長尺としたときは、両側のパーフォレーション間に、多段にわたっ て区画を形成し、その各々に一連の運動を瞬間的に分析，記録した各画像を印刷 する。 透明基材を形成する透明合成樹脂薄層物としては、エチレングリコールとテレ フタル酸の縮合によるポリエステル、トリアセチルセルロース、ポリプロピレン 、塩化ビニルまたはポリエチレンテレフタートであることが、あるいはまた、印 刷は、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷またはグラビア印刷であることが 本映写フィルムの品質を向上するのに好適である。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、従来のスライドフィルムや長尺フィルム等のようにカメラ撮 影し、ネガフィルムを現像し、焼付け処理する等の面倒がなく、所期の映写フィ ルムを印刷という簡単かつ低コストな手段により作成できる。

【０００７】

【実施例】

図１に示す第１実施例の映写用フィルムａは、スライド映写機にかけ画像を停 止状態で映写するのに使用するスライドフィルムであって、透明合成樹脂薄層物 を正方形状に裁断してなるカード状の透明基材１に、画像２を透過性印刷インク により印刷してなる。

【０００８】 図２〜４の第２実施例の映写用フィルムｂは、第１実施例と同じく、スライド 映写機にかけ画像を停止状態で映写するのに使用するスライドフィルムであり、 透明合成樹脂薄層物を長方形状に裁断してなるカード状の透明基材３の一側に偏 倚させて設けた区画４内に、画像５を透過性印刷インクにより印刷してなる。 ６，７は、厚紙等でカード状の上記透明基材３と同形同大に形成した２枚のマ ウントで、一側に偏倚させて窓孔６′，７′を設けている。

【０００９】 上記映写用フィルムｂは、その区画４をマウント６，７の窓孔６′，７′に一 致させた状態において、両マウント６，７間に挟持されている。 その挟持は、映写用フィルムｂとマウント６，７とを区画４，窓孔６′，７′ 以外の部分全域を所要の接着剤でしっかりと接着することにより行っている。

【００１０】 図５の第３実施例の映写用フィルムｃは、映画映写機にかけ画像を連続的運動 が行われているように映写するのに使用する長尺フィルムであって、透明合成樹 脂薄層物の長尺な透明基材８の両側の長辺縁に沿ってパーフォレーション９，９ を設け、これら両パーフォレーション９，９間に、多段にわたって形成した各区 画１０……に一連の運動を瞬間的に分析，記録した各画像１１を、透過性印刷イ ンクで印刷してなる。

【００１１】 上記第１〜３実施例において、透明合成樹脂薄層物としては、エチレングリコ ールとテレフタル酸の縮合によるポリエステル、トリアセチルセルロース、ポリ プロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタート等が好適であり、これらの もの中から適宜選択使用する。 また、印刷は、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷等が好 適であり、特に、オフセット印刷は、発色性やコントラストに優れ、肌色等微妙 な色合いを発現でき、品質の向上に役立つ。 もちろん、透過性印刷インクは、上記それぞれの印刷に適合する印刷インクと して提供されているものを採用する。

【００１２】

【考案の効果】

以上述べたところから明らかなように、本考案映写用フィルムは、透明合成樹 脂薄層物製の透明基材に画像を透過性印刷インクにより印刷してなるものである から、従来のスライドフィルムや長尺フィルム等のようにカメラ撮影し、ネガフ ィルムを現像し、焼付け処理する等の面倒がなく、所期の映写フィルムを簡単か つ低コストで作成でき、したがって、当該映写機にかけて使用する、特に、玩具 用，家庭用，教育用，商業用の映写フィルムとして最適である。

【００１３】 しかも、画像の印刷には、透過性印刷インクを使用したので、映写が鮮明であ り、スライド映写機で画像を停止状態で映写する各種のスライドフィルムとして はもとより、映画映写機で画像を連続的運動が行われているように映写する各種 の長尺フィルム用としてもまことに好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の斜視図である。

【図２】本考案の第２実施例の斜視図である。

【図３】同上の縦断面図である。

【図４】同上の分解斜視図である。

【図５】本考案の第３実施例の斜視図である。

【符号の説明】

ａ スライドフィルムである映写用フィルム ｂ スライドフィルムである映写用フィルム ｃ 長尺フィルムである映写用フィルム １ カード状の透明基材 ２ 画像 ３ カード状の透明基材 ４ 区画 ５ 画像 ６ マウント ６′ 窓孔 ７ マウント ７′ 窓孔 ８ 長尺の透明基材 ９ パーフォレーション １０ 区画 １１ 画像

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透明合成樹脂薄層物製の透明基材に画像を
   透過性印刷インクで印刷してなることを特徴とする映写
   用フィルム。
2. 【請求項２】透明基材がカード状であることを特徴とす
   る請求項１記載の映写用フィルム。
3. 【請求項３】画像を透過性印刷インクで印刷した透明合
   成樹脂薄層物製の透明基材を、２枚のマウントで挟持し
   てなることを特徴とする請求項２記載の映写用フィル
   ム。
4. 【請求項４】透明合成樹脂薄層物製の長尺な透明基材の
   両側のパーフォレーション間に、多段にわたって形成し
   た各区画に一連の運動を瞬間的に分析，記録した各画像
   を、透過性印刷インクで印刷してなることを特徴とする
   映写フィルム。
5. 【請求項５】透明基材を形成する透明合成樹脂薄層物
   が、エチレングリコールとテレフタル酸の縮合によるポ
   リエステル、トリアセチルセルロース、ポリプロピレ
   ン、塩化ビニルまたはポリエチレンテレフタートである
   ことを特徴とする請求項１，２，３または４記載の映写
   フィルム。
6. 【請求項６】印刷が、オフセット印刷、シルクスクリー
   ン印刷またはグラビア印刷であることを特徴とする請求
   項１，２，３，４または５記載の映写フィルム。