JP3004354B2 - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP3004354B2
JP3004354B2 JP3509067A JP50906791A JP3004354B2 JP 3004354 B2 JP3004354 B2 JP 3004354B2 JP 3509067 A JP3509067 A JP 3509067A JP 50906791 A JP50906791 A JP 50906791A JP 3004354 B2 JP3004354 B2 JP 3004354B2
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Description

【発明の詳細な説明】 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念部に基づく、特に流体
として燃料を案内する接続管路の通流開口を制御するた
めの電磁弁から出発する。フランス国特許出願公開公報
第2171342号により公知のこのような電磁弁において
は、カップリング部材として可動子が形成されていて、
軸方向に延びる盲孔を有している。この盲孔の出口では
縁部が縁曲げされており、この縁曲げされた縁部がカッ
プリング部材としてばね受けを保持している。ばね受け
は、盲孔内で緊縮されたカップリングばねによって負荷
をかけられている。弁部材は戻しばねによって、軸方向
にカップリング部材へ向かって負荷をかけられている。
さらに弁部材は、ばね受けに当接しており、この場合、
可動子もしくはカップリング部材が戻しばねに抗して引
き付けられた時に、弁部材が可動子に追従するようにな
っている。電磁石が励磁されない時には可動子は戻しば
ねによって元の位置に戻り、弁部材のシール面を円錐形
の弁座に押し付ける。この場合可動子がさらに移動する
とカップリング部材内の盲孔の縁曲げされた縁部から、
弁部材によってカップリングばねの力に抗してカップリ
ング部材のばね受けを持ち上げることができる。ここに
設けられたカップリングばねは戻しばねより大きな強さ
を有しており、次のように規定されている。すなわちカ
ップリングばねは可動子と弁部材との、場合によっては
生じる移動距離差を補償し、ひいては電磁弁の製造時に
おける比較的高い製造誤差、または個々の部分の熱膨張
の差を許容し、なおかつ高い閉鎖力を供給するように規
定されているわけである。
高速切替式の電磁弁の場合には弁閉鎖後の弁部材の跳
ね返りの問題が生じる。このような電磁弁が燃料噴射ポ
ンプに使用されると、弁部材が跳ね返りによって再び開
いてしまうために、噴射される燃料量に許容範囲を超え
た大きなばらつきが生じてしまう。このような弁の跳ね
返りは従来技術により公知の、可動子と弁部材との間の
弾性的なカップリングの手段によって軽減することがで
き、この場合弁座への弁部材の当接の瞬間には不変の閉
鎖力が作用する。しかしながらこのような弁には改善の
余地がある。特に、このような弁ではカップリングばね
の振動が生ぜしめられる恐れもある。
発明の利点 これに対して、請求項１に記載を特徴を有する本発明
による電磁弁は次のような利点を有する。すなわち、支
持部がそのストッパから持ち上がった後のカップリング
ばねの圧縮動作はつばによって緩衝されて行なわれる。
これにより、閉鎖方向の力の増大は弁部材のシール面が
弁座に当接した直後に遅れて生ぜしめられる。そしてこ
れに相応して、弁閉鎖部材の跳ね返りの傾向はさらに減
少する。
弁部材は開放運動時には移動時間が短い。それという
のは可動子とカップリング部材とは、弁部材を連行する
前に予め加速させられているからである。これにより、
弁座における流れの力が弁部材の運動に及ぼす影響は少
なく、ひいては噴射される燃料量のばらつきも少なくな
る。
請求項２以下に記載の手段によって、請求項１に記載
の電磁弁の別の有利な構成と改善とが示されている。請
求項２に記載したように、簡単な形式で支持部が弁部材
のつばによって形成されると特に有利である。このよう
にすると有利な形式で弁部材が開放方向でカップリング
部材に固くカップリングされ、開放力の作用下で弁の確
実な再開が達成される。請求項４に記載したように流体
部分を電磁石部分から分離しても有利である。こうする
ことにより流体は電磁石の作動能力に影響を及ぼさなく
なる。このような分離は請求項６に記載したように構成
すると有利である。
実施例の説明 本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。図面は
電磁弁の縦断面を示している。この電磁弁は２部から成
る構成、すなわち金属製の弁ブロック２と、この弁ブロ
ックに載着したキャップ３とから成っている。このキャ
ップは弁ブロック２の端面に設けた切欠き４をカバーし
ている。この切欠きは雌ねじ山５を備えており、この切
欠きから軸方向に案内孔６が弁ブロックを通って延びて
いる。この案内孔６は段付孔として形成されていて、直
径の小さくなった段付孔部分８を備えている。この段付
孔部分は案内孔６への移行部に円錐状のショルダを有し
ていて、そこで弁座９を形成している。段付孔部分８
の、弁ブロック６からの出口は捕集室10に開口してお
り、この捕集室は弁ブロック６と密に結合した下部のカ
バー11内に形成されている。このカバーからは漏れ接続
部12が延びている。この捕集室10は案内孔６に対して平
行に位置する補償孔14を介して切欠き４に接続されてい
る。
案内孔６には、案内孔の壁に設けられた第１の環状溝
16を介して環状の弁座９の、切欠き４に向いた面に流体
管路17が開口している。この流体管路は、例えば、燃料
噴射ポンプのポンプ作業室から通じていてもよい。段付
孔部分８内の、軸方向で見て流体管路17の下には第２の
環状溝18が設けられている。この環状溝18からは流体管
路17の、さらに延びる部分が通じている。
案内孔６内では弁閉鎖部材20が密に移動可能であり、
この弁閉鎖部材は、中空円筒状に形成されていて、シー
ル面を備えた環状のショルダ21をその周面に有してい
る。このシール面は弁座９に密に当接可能である。中空
円筒状の弁部材は捕集室側に向かって開いており、内側
に突入したつば23を切欠き側に向かって有している。こ
のつばは、補償室10の側から弁閉鎖部材20に挿入された
ねじ26のヘッド25に、カップリングばね24によって押し
付けられている。このねじ26はカップリング部材28内に
軸方向でねじ込まれている。このカップリング部材28は
案内孔内の切欠き側の部分で密に滑るように案内されて
いる。カップリング部材の、弁部材の面した端面29は、
そこで支持されるカップリングばね24のばね受け30を案
内孔６内部で支持するために役立つ。従ってねじ26のね
じ込み深さによってカップリングばねのプレロード、す
なわちカップリングばねが弁部材20をねじのヘッド25に
保持するプレロードが規定される。
カップリング部材は切欠き４内に突入しており、そこ
で緩衝つば32を有している。この緩衝つばの、弁部材に
面した端面33は切欠き４の端面34に当接可能である。カ
ップリング部材28は複数の部材から構成されていて、切
欠きの側から軸方向に延びるねじ山付盲孔36を有してお
り、このねじ山付盲孔には可動子37がねじ込まれてお
り、この可動子が皿ばねの内側の縁部38を固く密に緊定
している、この皿ばねは、切欠き４の端面34に向かって
シール材料により被覆されている。皿ばねの代わりに打
ち抜き加工されたばね腕を備えたばね板を使用してもよ
い。さらにばねまたは板の、弁部材側の面にシール板ま
たはダイヤフラムが設けられていてもよい。シール板ま
たは被覆された皿ばねの外側の縁部は円形コードパッキ
ン41に当接しており、この円形コードパッキンは切欠き
42内の端面34に埋め込まれている。さらに、切欠きのね
じ山５にねじ込まれたリングねじ44は、外側の縁部40
の、円形コードパッキン41とは反対側の面に係合してい
る。
キャップ内には案内孔６に対して同軸的に、コイル47
と磁石コア48とを有する電磁石46が嵌め込まれている。
この電磁石は可動子37と協働する。
皿ばね39、またはシール板もしくはダイヤフラムは切
欠き４を磁石側の室50と弁部材側の室51とに分割してい
る。弁部材側の室51は磁石側の室に対して密に閉鎖され
ている。これにより、この弁部材側の室と捕集室とが、
漏れた流体、例えば燃料を収容することができる。この
場合燃料は漏れ接続部12を介して導出することができ
る。これにより電磁石は、場合によっては金属部分に腐
食作用をもたらし電磁石の作動能力に影響を及ぼす恐れ
のある燃料から隔離されている。補償孔14はばねと、弁
部材20を伴うカップリング部材との自由な運動を保証す
る。コア48の端面は肉薄の金属層で被覆されており、こ
れによって保磁磁界強さとは無関係に共鳴力は僅かしか
生じず、頑丈なストッパ面が磁石コアに得られる。
カップリングばね24よりも強く設定された皿ばねによ
って弁部材20は、図示した閉鎖位置に保持されている
か、あるいは磁石の故障後にこのような閉鎖位置に移動
させられる。この場合、弁部材20はヘッド25から僅かに
持ち上げられている。これにより、皿ばね39の閉鎖力は
カップリングばねのプレロードを介して閉鎖部材20に作
用する。電磁弁を開放する時にはコイル47が励磁され、
それに従って可動子37が、リングねじ44に支持された皿
ばね39の力に抗して引き付けられる。この過程時に閉鎖
部材20のつば23は、ヘッド25に再び当接して、このヘッ
ドによって可動子37と、可動子に固く結合したカップリ
ング部材38と共に連行される。その時弁部材のショルダ
21は弁座９から持ち上がり、弁閉鎖部材20の、周面側の
切欠き53を介して捕集室10に向かって流体管路17の両部
分の間が連通する。この時弁閉鎖部材はほぼ圧力補償さ
れている。電磁弁を閉鎖位置にもたらす時には電磁石の
励磁が中断され、皿ばね39が閉鎖運動を行なう。その時
にはまず、弁部材が弁座９に当接するまで、皿ばねを備
えたカップリング部材28が弁部材20と共に閉鎖方向に移
動する。それに続く運動ではつば23がヘッド25から持ち
上がり、これによってカップリングばねが圧縮され、閉
鎖部材に作用する閉鎖力の増大がカップリングばねのプ
レロードの高まりによって規定される。このような範囲
内で緩衝つば32が端面34に近づく。これによりカップリ
ング部材28の閉鎖方向への運動は緩衝下で減速する。こ
れに相応して閉鎖力は、閉鎖力の最終値が端面34への緩
衝つば32の当選時に得られるまで緩衝下で高められる。
これによって電磁弁の確実な閉鎖が得られ、弁部材が閉
鎖動作時に緩衝性の力を負荷され、ひいては弁座から跳
ね返って短時間再び開いてしまうのが回避される。運動
質量はカップリング部材28と閉鎖部材20とに弾性的なカ
ップリングによって小さく保たれる。このような理由か
ら緩衝つば32の緩衝面も充分な大きさで形成することが
できる。緩衝は次の事実により改善される。すなわち弁
部材側の室には燃料充填物があり、この燃料充填物が緩
衝つば32による押し退けに抗して例えば空気よりも大き
な抵抗を生ぜしめるという事実により改善されるのであ
る。
この実施例では閉鎖力として皿ばね39の戻し力が役立
てられているが、閉鎖力としては、開放方向に作用する
開放ばねに抗する電磁力が使用されてもよい。本発明の
原理は図示の実施例により示されているが、種々異なる
他の実施形でも実現される。従って閉鎖ばねまたは開放
ばねおよび磁石は構造的な構成に適宜変化を加えて弁閉
鎖部材の異なる面に作用してもよい。逆に緊定された皿
ばねが例えば開放方向に作用し、逆に配置された電磁石
が作動ロッドの軸方向での貫通により閉鎖方向に作用す
るようにしてもよい。
フロントページの続き (72)発明者 ミュラー，マルティン ドイツ連邦共和国 Ｄ―7144 アスペル ク ダンツィガー シュトラーセ 15 (56)参考文献 特開 昭53−68869（ＪＰ，Ａ) 特公 昭46−36784（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16K 31/06 - 31/11 ＰＣＩ ＤＩＡＬＯＧ

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】接続管路（17）の通流開口を制御するため
    の電磁弁であって、該接続管片が特に流体として燃料を
    案内しており、弁ケーシング（１）と、該弁ケーシング
    内に配置された案内孔（6,8）とが設けられており、該
    案内孔内で、前記電磁弁の電磁石（46）の可動子（37）
    によって作動可能な弁部材（20）が移動可能に支承され
    ており、ショルダ（21）に設けられたシール面が、閉鎖
    力の作用を受けると、通流開口を取り囲む弁座（９）に
    当接するようになっていて、開放力の作用を受けると、
    前記弁座から持ち上がるようになっており、前記閉鎖力
    が、カップリング部材（28）を介して前記弁部材にカッ
    プリングされており、前記カップリング部材（28）がカ
    ップリングばね（24）を有しており、該カップリングば
    ねが、一方の側では前記カップリング部材に、他方の側
    では前記カップリング部材に対して相対的に運動しかつ
    前記弁部材と共に運動する支持部（23）に支持されてお
    り、該支持部が前記カップリングばねによって、前記カ
    ップリング部材に設けられたストッパ（25）に当接する
    ようになっており、前記弁部材（20）が閉鎖位置に位置
    する時には前記支持部が前記ストッパから持ち上げられ
    るようになっている形式のものにおいて、前記カップリ
    ング部材（28）が前記案内孔（６）内で案内されていて
    緩衝つば（32）を有しており、該緩衝つば（32）の、前
    記弁座に向いた端面（33）が、該端面（33）に対して平
    行に設けられた、前記弁ケーシング（２）のストッパ面
    （34）に当接するようになっていることを特徴とする電
    磁弁。
  2. 【請求項２】前記弁部材（20）が中空円筒状に形成され
    ていて、前記ショルダ（21）が円錐状に、弁部材（20）
    の外周面に環状に形成されており、さらに前記弁部材
    （20）が内方に向かって突入する、支持部として働くつ
    ば（23）を有しており、該つばには一方の側ではカップ
    リングばね（24）が支持されていて、前記つばが他方の
    側では、前記カップリング部材（28）に結合された軸部
    の端部に設けられた、ストッパとして働くヘッド（25）
    に当接するようになっており、前記軸部が、前記つばに
    よって取り囲まれた、前記弁部材（20）の開口を通って
    案内されている、請求項１記載の電磁弁。
  3. 【請求項３】前記軸部が前記カップリング部材（28）に
    螺合している、請求項２記載の電磁弁。
  4. 【請求項４】前記案内孔（６）が、前記弁部材（20）と
    前記カップリング部材（28）とを案内するために働いて
    室（51,10）に開口しており、該室が補償孔（14）を介
    して互いに接続されていて、電磁石（46）に対してシー
    ルされている、請求項１から３までのいずれか１項記載
    の電磁弁。
  5. 【請求項５】前記閉鎖力が、プレロードをかけられたば
    ね（39）によって生ぜしめられるようになっており、該
    ばねに抗して電磁石の力が、該電磁石の励磁時に開放力
    として作用するようになっており、前記カップリング部
    材（28）が、前記電磁石の前記可動子（37）の部分であ
    る、請求項１から４までのいずれか１項記載の電磁弁。
  6. 【請求項６】前記ばねが、前記電磁石側に配置された室
    （51）を密に閉鎖する皿ばねであり、前記室には前記案
    内孔（６）が開口しており、前記皿ばねが、前記可動子
    として働く部分（37）と、前記カップリング部材（28）
    との間の中央で内側を緊定されていて、支持部（44）と
    パッキン（41）との間で外側の縁部（40）を緊定されて
    いる、請求項５記載の電磁弁。
  7. 【請求項７】前記電磁石側に配置された前記室（51）
    が、前記電磁石に向かってシール板またはダイヤフラム
    によって閉鎖されている、請求項５記載の電磁弁。
  8. 【請求項８】前記閉鎖力が、前記電磁石の励磁によって
    生ぜしめられるようになっており、該電磁石が、開放方
    向に作用するばねに抗して前記閉鎖部材（20）を移動さ
    せるようになっている、請求項１から４までのいずれか
    １項記載の電磁弁。
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