JP3002558B2 - ハロブチルゴムの主鎖を有するコームポリマー - Google Patents

ハロブチルゴムの主鎖を有するコームポリマー

Info

Publication number
JP3002558B2
JP3002558B2 JP3062099A JP6209991A JP3002558B2 JP 3002558 B2 JP3002558 B2 JP 3002558B2 JP 3062099 A JP3062099 A JP 3062099A JP 6209991 A JP6209991 A JP 6209991A JP 3002558 B2 JP3002558 B2 JP 3002558B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
lithium
polymer
halobutyl
halobutyl rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3062099A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04224812A (ja
Inventor
ジョージ・ジャリックス
リチャード・ジョージ・バウアー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goodyear Tire and Rubber Co
Original Assignee
Goodyear Tire and Rubber Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goodyear Tire and Rubber Co filed Critical Goodyear Tire and Rubber Co
Publication of JPH04224812A publication Critical patent/JPH04224812A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3002558B2 publication Critical patent/JP3002558B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G81/00Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers
    • C08G81/02Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers at least one of the polymers being obtained by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C08G81/021Block or graft polymers containing only sequences of polymers of C08C or C08F

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロブチルゴムの主鎖を
有するコームポリマー(comb polymer)、
即ちくしポリマー及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロブチルゴムの主鎖を有するグラフト
ポリマーには多数の潜在的な用途がある。例えば、空気
透過性が低く、かつ顕著な耐老化性を有するクロロブチ
ルゴムはタイヤの製造に一般に用いられるほとんどのゴ
ムと非相溶性である。クロロブチルゴムは、従って、タ
イヤコンパウンドへの配合用ゴムとして極めて望ましい
ものであるが、タイヤコンパウンドにおいて用いられる
他のゴムと共硬化させる(cocure)のが非常に困
難である。クロロブチルゴムにポリブタジエンのような
ポリジエンゴムをグラフトすることによってクロロブチ
ルゴムはタイヤの製造に用いられるほとんどの一般的な
ゴムに対して相溶化され、かつそれら他のゴムと非常に
効果的に共硬化させることができるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、ハロブチルゴム
の主鎖、即ち幹を有するグラフトポリマーを製造するの
は、不可能ではないにしても、非常に困難であった。ポ
リスチリルリチウムをクロロブチルゴムにグラフトさせ
ようとする従来の試みは総て失敗に終った。また、本発
明の以前は、ジエンモノマーから誘導された側鎖をハロ
ブチルゴムの主鎖にグラフトさせようとする試みは非常
に大きな困難をもたらした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の方法を実施する
ことによってビニル芳香族の側鎖及び/又はジエンモノ
マー由来の側鎖をハロブチルゴムにグラフトさせること
ができる。例えば、スチレンから誘導される側鎖をクロ
ロブチルゴムにグラフトさせることができる。ポリスチ
レン側鎖とクロロブチルゴムより成る主鎖を有する斯る
グラフトポリマーは熱可塑性のエラストマーである。こ
れらの熱可塑性エラストマーは広範囲の用途において極
めて有用である。クロロブチルゴムの主鎖は顕著な耐老
化性を持つそれらポリマーを与える。クロロブチルゴム
とポリスチレンは比較的安価であるので、このタイプの
グラフトポリマーは通常のABA−ブロック熱可塑性エ
ラストマーのコストのほんの一部分で製造することが可
能である。クロロブチルゴムの主鎖とポリスチレンの側
鎖を有するこのようなグラフトコポリマーはまたポリフ
ェニレンオキシドとブレンドして非常に高性能のブレン
ドを製造することができる。
【0005】本発明は、具体的には、(1)リチウム末
端基付きビニル芳香族ポリマーにジエンモノマーをキャ
ップしてリチウム末端基付きの、ジエンキャップ付きビ
ニル芳香族ポリマーを生成させ、そして(2)そのリチ
ウム末端基付きの、ジエンキャップ付きビニル芳香族ポ
リマーをハロブチルゴムと反応させてビニル芳香族の側
鎖がグラフトされているハロブチルゴムを生成させる工
程を含んで成る、ハロブチルゴムにリチウム末端基付き
ビニル芳香族ポリマーをグラフトする方法を開示するも
のである。かくして、この本発明の方法を実施すること
によって少なくとも1種のビニル芳香族モノマーに由来
する側鎖がグラフトされているハロブチルゴムより成る
熱可塑性エラストマーを製造することが可能である。
【0006】本発明はまた少なくとも1種のジエンモノ
マーから誘導された側鎖がグラフトされているハロブチ
ルゴムより成るエラストマー性ポリマーを明らかにする
ものである。例えば、本発明はハロブチルゴムを、イソ
プレンモノマーを変性剤としてのトリピペリジノホスフ
ィンオキシドの存在下で重合することによって製造した
リチウム末端基付き3,4−ポリイソプレンと反応させ
ることから成る、ハロブチルゴムの主鎖と3,4−ポリ
イソプレンの側鎖を有するエラストマー性ポリマーの製
造法を提供する。リチウム開始剤により合成される、シ
ス異性体含量が60〜85%の典型的なポリイソプレン
ゴムをハロブチルゴムにグラフトさせることができる。
【0007】本発明はまたハロブチルゴムを、1,3−
ブタジエンモノマーを変性剤としてのカリウムt−アミ
レートの存在下で約25℃以下の温度において重合する
ことによって製造した中ビニル含量又は高ビニル含量の
リチウム末端基付きポリブタジエンと反応させることか
ら成る、ハロブチルゴムの主鎖と中ビニル含量又は高ビ
ニル含量のポリブタジエンの側鎖を有するエラストマー
性ポリマーの製造法を提供するものである。
【0008】高ビニル含量ポリブタジエンは通常65%
より大のビニル含量を有する。中ビニル含量ポリブタジ
エンのビニル含量は35〜60%である。未変性リチウ
ムポリブタジエンのビニル含量は約15%以下である。
ほとんどの場合、リチウム開始剤を用いて製造された未
変性ポリブタジエンは約8〜約10%の範囲内にあるビ
ニル含量を有する。未変性リチウムポリブタジエンはま
たハロブチルゴムと容易に反応してハロブチルゴムの主
鎖と未変性ポリブタジエンの側鎖を有するグラフトポリ
マーを生成させる。未変性のリチウムポリイソプレン及
びリチウムスチレン−ブタジエンゴム(SBR)もハロ
ブチルゴムと容易に反応してコームポリマーを作る。
【0009】ハロブチル(ハロゲン化ブチル)ゴムが本
発明のグラフトポリマーの主鎖として用いられる。ブチ
ルゴムはイソブチレンモノマーと少量のイソプレンモノ
マーとの共重合によって作られる。ブチルゴムは従って
イソブチレンとイソプレンに由来する繰返単位から構成
される。このようなブチルゴムは、典形的には、約0.
5〜約5重量%のイソプレンと約95〜約99.5重量
%のイソブチレンを含有する。更に典形的には、ブチル
ゴムは約1〜約3重量%のイソプレンと約97〜約99
重量%のイソブチレンとを含有する。本発明に従って用
いられるハロゲン化ブチルゴムは上記のようなブチルゴ
ムをハロゲン化することによって製造される。ブチルゴ
ム中のハロゲン対二重結合のモル比として約1:1がこ
のようなハロゲン化法において典形的に用いられる。ハ
ロブチルゴムはブチルゴムを任意のハロゲンでハロゲン
化することによって製造することができる。ほとんどの
場合、ブチルゴムは弗素、塩素又は臭素によりハロゲン
化される。
【0010】本発明を実施する際には、クロロブチルゴ
ムとブロモブチルゴムが典形的に用いられる。これらの
ハロブチルゴムは通常約100,000〜約500,0
00の範囲の数平均分子量を有する。ほとんどの場合、
分子量が約300,000〜約350,000の範囲の
ハロブチルゴムを用いるのが好ましい。斯るハロブチル
ゴムは、典形的には、ゴム中のポリマー鎖当り約50〜
約100個のハロゲン原子を含有する。ほとんどの場
合、ハロブチルゴムは約0.5〜約5重量%のハロゲン
を含有する。ほとんどの場合、ハロブチルゴムは約0.
75〜約3重量%のハロゲンを含有するのが好ましい。
典形的には、ハロブチルゴムは約1〜約2%のハロゲン
を含有するのが最も好ましい。このようなハロブチルゴ
ムはエクソン・ケミカル・コンパニー・アンド・ポリサ
ー・リミテッド(Exxon Chemical Co
mpany and Polysar Limite
d)から市販される。使用することができる市販ハロブ
チルゴムの斯る代表的例に次のものがある:エクソン・
クロロブチル(Exxon Chlorobutyl)
1065,エクソン・クロロブチル1066,エクソン
・クロロブチル1068,ポリサー・クロロブチル(P
olysar Chlorobutyl)1024,ポ
リサー・クロロブチル1255,エクソン・ブロモブチ
ル(ExxonBromobutyl)2222,エク
ソン・ブロモブチル2233,エクソン・ブロモブチル
2244,エクソン・ブロモブチル2255,ポリサー
・ブロモブチル(Polysar Bromobuty
l)×2及びポリサー・ブロモブチル2030。
【0011】必要とされるグラフト法はハロブチルゴム
にグラフトされる側鎖のタイプによって変わる。言い換
えると、グラフト法に必要とされる条件はハロブチルゴ
ムにグラフトされる側鎖のタイプにより変わるのであ
る。
【0012】ビニル芳香族ポリマーをハロブチルゴムに
グラフトする場合は、非常に特別な方法を用いなければ
ならない。この方法ではビニル芳香族ポリマーをジエン
モノマーでキャップした後それをハロブチルゴムにグラ
フトしなければならない。斯るジエンモノマーキャップ
付きビニル芳香族ポリマーはリチウム末端基付きリビン
グポリスチレンの溶液に少量のジエンモノマーを単に添
加することによって製造することができる。リチウム末
端基付きリビングポリスチレン溶液のオレンジ(スチリ
ル)色を消失させるにはジエンモノマーを十分に用いる
ことが必要なだけである。ポリスチレン鎖は1ジエンモ
ノマーでキャップされることが必要なだけであると考え
られる。勿論、もっと多量のジエンモノマーを用いるこ
とも可能である。しかし、過剰量のジエンモノマーを用
いることと関連した何らかの利点が得られるとは考えら
れない。このキャップ法ではどのようなジエンモノマー
を用いてもよい。しかし、ほとんどの場合、1,3−ブ
タジエン又はイソプレンが用いられる。このキャッピン
グ反応は室温で非常に速やかに進行する。
【0013】このキャップ法において、リチウム末端基
付きリビングポリスチレンはジエンモノマーでキャップ
されてジエンキャップ付きのリチエム末端基付きビニル
芳香族ポリマーを生成させる。この反応は次のように表
わすことができる。
【0014】
【化1】
【0015】ただし、Pはポリマー鎖を意味する。
【0016】上記の反応において、リチウム末端基付き
ポリスチレン鎖は1,3−ブタジエンモノマーと反応し
てブタジエンキャップ付きリチウム末端ポリスチレンを
生成させる。このキャッピング反応は、典形的には、不
活性な有機溶剤中で、例えばシクロヘキサン、ヘキサ
ン、ベンゼン又はトルエン中で行われる。このキャップ
法は不活性な雰囲気、例えば窒素下で実施するのが通常
有利である。
【0017】本発明の方法を用いることによって広範囲
のビニル芳香族ポリマーをハロブチルゴムにグラフトさ
せることができる。例えば、ポリスチレン、ビニルトル
エン、p−メチルスチレン及びα−メチルスチレンを有
用な熱可塑性エラストマーを製造するためにハロブチル
ゴムにグラフトさせることができる。これらのビニル芳
香族ポリマーは、典形的には、約500〜約500,0
00の範囲の数平均分子量を有する。更に典形的には、
ビニル芳香族ポリマーは約1,000〜約100,00
0の範囲の分子量を有する。ビニル芳香族ポリマーは約
3,000〜約40,000の範囲の数平均分子量を有
するのが通常好ましい。これらのリチウム末端基付きビ
ニル芳香族ポリマーは当業者に周知の標準的な方法を用
いて製造することができる。これらのポリマーは、典形
的には、スチレンモノマーの、使用されているリチウム
触媒による溶液重合により製造される。広範囲のリチウ
ム触媒を用いることができる。
【0018】使用することができるリチウム触媒は、典
形的には、有機リチウム化合物である。アルキルリチウ
ム化合物及びアリールリチウム化合物等の有機モノリチ
ウム化合物が通常使用される。使用し得る有機モノリチ
ウム化合物の若干の代表的例を示すと、エチルリチウ
ム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、二級
ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、三級オクチル
リチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、
4−ブチルフェニルリチウム、4−フェニルブチルリチ
ウム、シクロヘキシルリチウム等がある。n−ブチルリ
チウム及び二級ブチルリチウムが非常に好ましいリチウ
ム触媒である。
【0019】リチウム触媒の使用量は有機リチウム化合
物毎に、また合成されるポリスチレンに所望とされる分
子量によって変わる。一般的には、約0.01〜1ph
m (モノマー100重量部当りの部数)のリチウム触
媒が用いられる。ほとんどの場合、0.01〜0.1ph
m のリチウム触媒が用いられる。0.025〜0.07
phm のリチウム触媒を使用するのが好ましい。
【0020】ジエンキャップ付きリチウム末端ビニル芳
香族ポリマーはハロブチルゴムと容易に反応する。ハロ
ブチルゴムの溶液にジエンキャップ付きリチウム末端ビ
ニル芳香族ポリマーの溶液を加えるのが重要なことであ
る。この添加順序を逆にするのは望ましくない。それ
は、ジエンキャップ付きリチウム末端ビニル芳香族ポリ
マーの溶液にハロブチルゴムを加える場合、初めに添加
されるハロブチルゴムが極めて高度にグラフトされてし
まい、続いて添加されるゴムは極く軽度にしかグラフト
されないからである。
【0021】このグラフト法が実施される温度は特に重
要ではない。実際、このグラフト反応は室温(約18〜
約26℃)で非常に速やかに進行するのである。しか
し、α−メチルスチレンを含むビニル芳香族ポリマーの
場合、温度を約60℃以下に保つことが重要である。こ
れは、α−メチルスチレンポリマーは約60℃以上の温
度では、急速に解重合する可能性があるから、重要なこ
とである。
【0022】ハロブチルゴムの溶液は通常、ゲル化を防
ぐために、グラフト法を実施する前に有機リチウム化合
物で掃去(scavenge)される。ハロブチルゴム
溶液は、典形的には、n−アルキルリチウム化合物の非
常に希薄な溶液で掃去される。n−ブチルリチウムが掃
去剤として好ましい。二級ブチルリチウムは満足な結果
を生まない。使用されるn−アルキルリチウム溶液は、
典形的には、その溶液の総重量に基づいて5重量%以下
のn−アルキルリチウムを含有する。ほとんどの場合、
掃去剤溶液中のn−アルキルリチウム濃度は約0.5〜
約3%である。典形的には、掃去剤溶液は約1〜約2%
のn−アルキルリチウム化合物を含有しているのが好ま
しい。ハロブチルゴム10%のセメントの場合、ハロブ
チルゴムセメント100ml当り約10mlのn−アルキル
リチウム溶液が必要とされる。このハロブチルゴムセメ
ントの固形分含量は、典形的には、約2〜約30重量%
の範囲である。ハロブチルゴム溶液は約5〜約20重量
%のハロブチルゴムを含有しているのが通常好ましい。
ハロブチルゴムセメントは約10〜約15重量%のハロ
ブチルゴムを含有するのが通常最も好ましい。
【0023】熱可塑性エラストマーであるグラフトポリ
マーを製造するのに、典形的には、約10〜約40重量
%のビニル芳香族ポリマーをグラフトポリマーに組み込
むことが必要である。ほとんどの場合、約15〜約35
重量%のビニル芳香族ポリマーをグラフトポリマーに組
み込むのが好ましい。
【0024】ハロブチルゴムの主鎖とビニル芳香族の側
鎖を持つ本発明のグラフトポリマーはポリフェニレンオ
キシドとブレンドしてその衝撃強さを改良することがで
きる。ポリフェニレンオキシドは非常に高い表面温度を
有する広く使われるエンジニアリングプラスチックであ
る。変性しない場合、ポリフェニレンオキシドは約25
0℃で溶融し、極めて脆いプラスチック材料である。ポ
リフェニレンオキシドを加工するのに必要とされるこの
非常に高い温度はこれをポリスチレンとブレンドするこ
とによって下げることができるが、これはこれらポリマ
ーが両者共相互にいかなる比率ででも完全に溶解すると
いうまれな特徴を持っているからである。残念ながら、
ポリフェニレンオキシドとポリスチレンは共にそれら自
身脆いポリマーであるため、これら両ポリマーの上記の
ようなブレンドも脆い。しかし、ハロブチルゴムの主鎖
とポリスチレンの側鎖を持つ本発明のグラフトポリマー
をポリフェニレンオキシドと混合するときは、脆いポリ
フェニレンオキシド−ポリスチレンのドメインがエラス
トマー性のハロブチルゴムセグメントと結合されている
マトリックスが形成される。斯るブレンドは靭性のある
強化エンジニアリングプラスチックの諸性質を示す。こ
のようなブレンド中で使用されるグラフトコポリマーの
量は、典形的には、ハロブチルゴム含量が約4〜約25
重量%の範囲内にある総体ブレンドを与えるのに十分な
量である。斯るブレンドは、更に典形的には、ブレンド
の総重量に基づいて約6〜約15重量%のハロブチルゴ
ムを含有する。このようなブレンド中で用いられるグラ
フトコポリマーは熱可塑性のエラストマーであってもよ
いし、あるいは非エラストマー性(硬質)のプラスチッ
クであってもよい。
【0025】ハロブチルゴムは低空気透過性と顕著な耐
老化性を与える。これらはタイヤ用ゴムにしばしば求め
られる特性である。しかし、ポリイソプレンやポリブタ
ジエン等のほとんどの標準的なジエンゴムにハロブチル
ゴムを常用技術で添加しても、改良された耐老化性を示
すブレンドは生成するが、それは曲げ、引裂き及び引張
強さ、及び他の高次成分に対する接着性に欠陥がある。
従って、ハロブチルゴムを標準的なタイヤコンパウンド
に単にブレンドすることによってはハロブチルゴムの望
ましい特性を達成することは可能でないのである。
【0026】本発明の方法を用いることによってポリジ
エンゴムの側鎖をハロブチルゴムにグラフトすることが
可能である。得られるエラストマー性のグラフトポリマ
ーはこれを標準的なタイヤ用ゴムコンパウンドにブレン
ドして、曲げ、引裂き、引張強さ又は他のタイヤ成分に
対する接着性を犠牲にすることなく改良された空気透過
性と耐老化性を達成することが可能である。更に、斯る
ブレンドは良好な共硬化性(cocurabibit
y)を示し、改良された牽引性と転り抵抗性を示すタイ
ヤを製造する時に用いることができる。
【0027】リチウム末端基付き3,4−ポリイソプレ
ンをハロブチルゴムにグラフトさせることができる。
3,4−ポリイソプレンはリチウム触媒を用いるイソプ
レンの重合によって合成するのが重要なことである。こ
の重合法によってリチウムが末端に付いている3,4−
ポリイソプレンが得られる。3,4−ポリイソプレンを
変性剤としてのトリピペリジノホスフィンオキシドの存
在下で合成することも重要なことである。トリピペリジ
ノホスフィンオキシドの存在下におけるイソプレンの重
合によって製造されるリチウム末端基付き3,4−ポリ
イソプレンはその溶液をハロブチルゴムを含有する溶液
に単に混入することによってハロブチルゴムに容易にグ
ラフトさせることができる。このグラフト反応は外囲温
度で非常に速やかに起こる。
【0028】高ビニル含量ポリブタジエン及び中ビニル
含量ポリブタジエンの側鎖も本発明の方法を用いてハロ
ブチルゴムにグラフトさせることができる。使用される
高ビニル含量ポリブタジエン又は中ビニル含量ポリブタ
ジエンは末端がリチウムで終っているものである。この
ブタジエンは従ってリチウム触媒により合成される高ビ
ニルポリブタジエン及び中ビニルポリブタジエンの場
合、変性剤としてカリウムt−アミレート(t−amy
late)を用いることが重要である。従って、高ビニ
ルポリブタジエン又は中ビニルポリブタジエンはカリウ
ムt−アミレートの存在下における1,3−ブタジエン
モノマーの重合によって製造される。高ビニルポリブタ
ジエン又は中ビニルポリブタジエンは約35℃以下の重
合温度で製造することも重要である。使用される重合温
度は通常約−10℃〜約90℃の範囲であり、約10〜
20℃の範囲の温度が好ましい。このリチウム末端基付
き高ビニルポリブタジエン又はリチウム末端基中ビニル
ポリブタジエンはハロブチルゴムに容易にグラフトさせ
ることができる。このグラフト法はその高ビニルポリブ
タジエン又は中ビニルポリブタジエンを含有する溶液を
ハロブチルゴムを含有する溶液に単に混入することによ
って実施することができる。このグラフト反応は室温で
非常に速やかに起こる。
【0029】リチウム開始剤を用いて合成した未変性の
ポリブタジエンも本発明の方法を用いてハロブチルゴム
にグラフトさせることができる。このタイプのグラフト
でハロブチルゴムの主鎖とビニル含量が15%未満の未
変性ポリブタジエンの側鎖を有するコームポリマーが形
成される。斯るグラフト法は未変性ポリブタジエンを含
有する溶液をハロブチルゴムを含有する溶液に単に混入
することによって実施することができる。リチウム開始
剤により製造した未変性ポリイソプレン及びリチウム開
始剤により製造したSBRもハロブチルゴムにグラフト
させてコームポリマーを製造することができる。
【0030】本発明を以下の実施により説明する。ただ
し、これらの実施例は単に例証のためのものに示される
もので、従ってこれらによって本発明の範囲及び本発明
の実施法が限定されると見なしてはならない。別に明記
されなければ、部及び百分率は重量によって与えられ
る。
【0031】
【実施例】実施例1 本実験においてはクロロブチルゴムの主鎖とポリスチレ
ンの側鎖を有する熱可塑性エラストマーを製造した。使
用した方法において、シクロヘキサン700ml及びスチ
レン100mlを含有する溶液をシリカに通して通過さ
せ、窒素下にある1クオート(946ml)の重合びんに
入れた。次いで、s−ブチルリチウムの1.25M溶液
2.5mlを加えて重合を開始した。重合は温度50℃で
3時間行った。この結果、リチウム末端基付きポリスチ
レンが合成された。このリチウム末端基ポスチレンは
1,3−ブタジエンの15%ヘキサン溶液20mlを加え
ることによって冷却するとブタジエンによりキャップさ
れた。その1,3−ブタジエン溶液をポリスチレン溶液
に注入した後、オレンジ色に着色したセメントは明るい
黄色に変った。従って、オレンジ(スチリル)色を消失
させるために十分なブタジエンが添加された。
【0032】ブタジエンキャップ付きリチウム末端ポリ
スチレンの溶液を続いてクロロブチルゴムの20重量%
シクロヘキサン溶液1.5リットルに加えた。この添加
は窒素雰囲気下で行った。クロロブチルゴムセメントは
リチウムオリゴブタジエン(分子量約1000以下)の
0.1M溶液150mlで予じめ掃去したものであった。
このグラフト法を実施するためには溶解性が極めて重要
である。即ち、混合されたセメントが互いに十分に可溶
性でないときは、グラフトの程度が著しく制限されるの
である。ポリスチレンの溶剤としてシクロヘキサンを用
いると、満足できる結果が得られる。シクロヘキサンは
クロロブチルゴムに対しても好ましい溶剤である。クロ
ロブチルゴムの溶剤としてヘキサンも用いることができ
るが、全体の溶解性を高めるためにトルエンを添加すべ
きである。
【0033】同じ一般的方法を用いてクロロブチルゴム
の主鎖とポリスチレンの側鎖を有する一連のグラフトポ
リマーを合成した。この実験シリーズで合成されたポリ
マーのシリーズとそれらの性質を表1に示す。クロロブ
チルゴム対ポリスチレンの比が38:62である一連の
グラフトポリマーを製造した。これらのグラフトポリマ
ーを製造する際に用いたポリスチレンは約10,000
〜約500,000の範囲の分子量を持つものであっ
た。製造されたグラフトポリマーは側鎖(歯)の平均数
が1未満から24まで変化しているものであった。ポリ
スチレンの分子量が10,000(歯24)の場合、グ
ラフトポリマーは剛性で、澄明であった。ポリマーは分
子量28,000(歯8)で可撓性となり、100,0
00(歯2,4)では極めて硬くなった。分子量15
0.000以上(歯2以下)でポリマーは軟かくなっ
た。
【0034】次の実験シリーズにおいて、クロロブチル
ゴム対ポリスチレンの比が60:40であるグラフトポ
リマーを製造した。この実験シリーズでは驚くべき結果
が観察された。ポリスチレン側鎖の分子量が12,00
0(歯16)の場合、ポリマーは澄明で、いくらか剛性
であった。ポリスチレン側鎖の分子量が28,000
(歯7)に増加すると、ポリマーはゴム状かつ自己強化
性となった。この観察結果は極めて驚くべきものであっ
た。即ち、たとえ等しい分子量のポリスチレンのグラフ
ト鎖がABA型熱可塑性エラストマーにおいてハードブ
ロックの役割を果し得ると認められていたとしても、A
BA型熱可塑性エラストマーに必要とされるようにハー
ドセグメント間のソフトセグメントの全長にわたっては
それをコントロールする手段はないからである。つま
り、ブチルゴム鎖に沿ってアリル塩素基を持つイソプレ
ン単位が実際どのように分布しているかは分からないの
である。分かることは、全部で、平均のクロロブチルゴ
ムは分子量が約350,000で、アリル塩素原子は約
80〜100個であり、従ってこれは2個の塩素原子間
の平均のポリマーセグメントの分子量を約3,500と
する(分布が均一であると仮定して)ということであ
る。
【0035】自己強化性の発見に続いて、この現象の範
囲を調べた。結局、自己強化性の枠は極めて大きいこと
が判明した。即ち、クロロブチルゴム/ポリスチレン比
は約90:10〜60:40に及び、その際ポリスチレ
ンの歯の分子量範囲は約5,000〜約40,000、
歯(側鎖)の数は3〜約30の範囲である。
【0036】
【表1】
【0037】自己強化特性を示すグラフトポリマーを塩
化メチレンに溶解し、それらから引き延ばしたセロファ
ンの上にフィルムをキャストした。数日間乾燥した後、
応力−歪特性を測定した。結果を表1に示す。これらポ
リマーの応力−歪特性は比較のために評価した市販のハ
ロゲン化スチレン−ポリジエンブロックコポリマーであ
るクラトンTM(KratonTM)G1650の応力−歪
特性に匹敵し、非常に有望である。製造したグラフトコ
ポリマーの最良の引張強さは対照の上記クラトンTMのそ
れに匹敵し、非常に良好である。しかし、製造したこの
グラフトポリマーは伸度が上記スチレン−ポリジエンブ
ロックコポリマーの伸度の約2倍であった。
【0038】実施例2 この実験において、クロロブチルゴム主鎖とポリスチレ
ン側鎖を持つグラフトポリマーをフェニレンオキシドと
ブレンドした。使用した方法において、ポリフェニレン
オキシド184.5gをグラフトポリマー65.75g
とブラベンダー(Brabender)ミキサー中で屈
曲温度より高い温度で混合した。この硬いプラスチック
を帯のこで2.54cm(1インチ)以下の小片に切断
し、脆さを増すために過剰のドライアイスを用いてグラ
インダーで粉砕した。得られた粉末を続いて6.35mm
(0.25インチ)のシートに成型し、そのシートから
12.7mm(半インチ)のストリップを帯のこで切り取
った。これらストリップについて次にASTM試験法D
256−56(1961)を用いてアイゾット衝撃強さ
試験を行った。
【0039】クロロブチルゴム対ポリスチレンの比3
8:62を有する実施例1に記載のグラフトポリマーを
用いて一連のブレンドを調整した。これらグラフトポリ
マーのポリスチレンセグメントの分子量は10,000
〜300,000の範囲であった。これらポリマー中の
ポリスチレンの側鎖数は1未満から約24まで変化して
いた。使用のグラフトポリマーのブレンド中濃度は全ゴ
ム含量が約10%になるように選んだ。言い換えると、
ブレンドの全重量の約10%がグラフトポリマー中のク
ロロブチルゴムに基因し、ブレンドの全重量の約90%
がグラフトポリマー中のポリスチレン側鎖とポリフェニ
レンオキシドに基因していた。対照としてブレンドされ
ていないポリフェニレンオキシドをアイゾット衝撃強さ
について試験した。比較のために変性ポリフェニレンオ
キシドエンジニアリングプラスチック(ノリル〔Nor
yl〕EN265)についてもアイゾット衝撃強さ試験
を行った。ノリルEN265はコンピューター、その他
のビジネス用機器のハウジングを製造する際に広く使用
されている市販のエンジニアリングプラスチックであ
る。
【0040】得られた表2に示されるデーターはポリフ
ェニレンオキシドのアイゾット衝撃強さは非常に貧弱で
あることを示す。市販の変性ポリフェニレンオキシドの
衝撃強さはフェニレンオキシドよりはるかに良好であ
る。しかし、それよりも更に高い衝撃強さがポリフェニ
レンオキシドと本発明のグラフトポリマーとをブレンド
することによって実現可能である。
【0041】
【表2】
【0042】
【0043】表2を検討することによって分かるよう
に、得られた最高衝撃強さ(平均に非ず)は面のインチ
当り、7.26フィート・ポンドで、ノリルEN265
を用いて達成された最良値のほとんど2倍であった。こ
れら試料の調製の際、適正な混合、成型装置がなかった
ので、最適条件が達成された可能性はない。従って、最
大値の読みが統計的な平均値より有意であろう。更に、
試料についての2つの最高読み値は完全には破壊しなか
ったについての値であるが破壊(ヒンジ破壊〔Ling
break〕)後が一緒に保持したことはまたそれら
が完全に破壊した他の試料よりも優れていたことを示
す。グラフト化されたコームポリマーの強化力は側鎖の
分子量が約28,000(クロロブチルゴム分子当りの
ポリスチレン歯数8)で、グラフト化相の濃度が84%
のときに最高であった。より高いポリスチレン歯分子量
(150,000)、より少ない歯数及びより低いグラ
フト効率(グラフト化相55%)で、ブレンドの衝撃強
さは未変性ポリフェニレンオキシドのそれに同等であっ
た。
【0044】実施例3 この実験ではクロロブチルゴム主鎖と中ビニル含量ポリ
ブタジエン側鎖を有するコームポリマーを製造した。使
用した方法において、ヘキサン中に、1,3−ブタジエ
ンを15%含有するプレミックス溶液750mlを窒素下
にある1クオート(946ml)の重合びんに入れた。変
性剤としてカリウムt−アミレートの1.1M溶液0.
75mlを加えた。次いで、二級ブチルリチウムの1.3
Mヘキサン溶液1.75mlを加えて重合を開始した。重
合は約15℃の温度で約4時間行った。完全転化は固形
分の測定で確認された。二級ブチルリチウム開始剤対カ
リウムt−アミレートのモル比は0.27であった。し
かし、このような重合において、中ビニルポリブタジエ
ンは約0.1:1〜約1:1の範囲内のどのようなリチ
ウム開始剤対カリウムt−アミレートのモル比を用いて
も製造することができる。ほとんどの場合、中ビニルポ
リブタジエンは約0.15〜約0.60の範囲内のリチ
ウム開始剤対カリウムt−アミレートのモル比を用いて
合成される。この中ビニルポリブタジエン溶液をヘキサ
ンのリットル当りポリマーを100g含有するクロロブ
チルゴム溶液750mlに加えた。クロロブチルゴムセメ
ントは窒素下でヘキサン75mlで稀釈されたn−ブチル
リチウムの1.6M溶液7.5mlで予じめ掃去されたも
のであった。GPCでこの実験のグラフト反応は実質的
に定量的であることが確認された。
【0045】実施例4 この実験ではクロロブチルゴム主鎖と3,4−ポリイソ
プレン側鎖を有するコームポリマーを製造した。使用し
た方法において、ヘキサン625ml、イソプレン110
g、二級ブチルリチウムの1.3Mヘキサン溶液4ml及
びトリピペリジノホスフィンオキシドの0.2Mヘキサ
ン溶液8.75mlを1クオート(946ml)の重合びん
に入れた。重合は15℃の温度で約14時間行った。完
全に転化したことは固形分の測定によって確認された。
この実験で用いた二級ブチルリチウム対トリピペリジノ
ホスフィンオキシドのモル比は0.3であった。しか
し、3,4−ポリイソプレンは約0.15:1〜約0.
60:1の範囲内のいかなるリチウム開始剤対トリピペ
リジノホスフィンオキシドのモル比を用いても製造する
ことができる。グラフト反応は実施例3に記載のように
して行った。GPCは非常に高グラフト化度が達成され
たことを示した。
【0046】実施例5 この実験ではクロロブチルゴム主鎖とSBR側鎖を有す
るグラフトポリマーを製造した。使用した方法におい
て、ブタジエンをヘキサン中に15%含有するプレミッ
クス溶液750ml、スチレン17g、二級ブチルリチウ
ムの1.3Mヘキサン溶液4ml及びカリウムt−アミレ
ートの1.1Mヘキサン溶液0.75mlを1クオート
(946ml)の重合びんに入れた。重合は45℃の温度
で約4時間行った。完全に転化したことは固形分の測定
によって確認された。この実験において、二級ブチルリ
チウム開始剤対カリウムt−アミレートのモル比は0.
6であった。しかし、SBRを製造するとき、約0.
2:1〜約1.4:1の範囲内のいかなるリチウム開始
剤対カリウムt−アミレートのモル比も用いることがで
きる。このようなSBRを製造する際に用いられる重合
温度は約−10℃乃至約90℃の範囲であることができ
る。約20〜約70℃の温度が一般に好ましい。グラフ
ト反応は実施例3に記載のようにして行った。GPC分
析はグラフト反応は本質的に定量的であったことを示し
た。本発明のグラフト法を用いた後は、リチウムポリマ
ー前躯体の存在を検出することは往々にして不可能であ
る。勿論、掃去水準を下げることによってより低いグラ
フト水準を達成することができる。しかし、ほとんどの
場合、高グラフト水準を達成するのが望ましい。
【0047】以上、本発明を説明するためにある特定の
代表的態様と細部を示したが、本発明には本発明の範囲
から逸脱しない限り様々の変更と改変を加え得ることは
当業者には明白であろう。
フロントページの続き (73)特許権者 590002976 1144 East Market Str eet,Akron,Ohio 44316 −0001,U.S.A. (72)発明者 リチャード・ジョージ・バウアー アメリカ合衆国オハイオ州44240,ケン ト,チャドウィック・ドライブ 1624 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 255/08 C08G 81/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 満足な曲げ、引裂き及び引張強さを維持
    したまま標準的なタイヤコンパウンドとブレンドでき
    る、低い空気透過性及び顕著な耐老化性を有するエラス
    トマーポリマーであって、 該ポリマーがブロモブチルゴム及びクロロブチルゴムよ
    り成る群から選択される、100000〜500000
    の範囲内の数平均分子量を有するハロブチルゴムを含ん
    で成り、前記ハロブチルゴムはそれにグラフトさせた側
    鎖を有し、該側鎖は3,4−ポリイソプレンゴム側鎖、
    65%以上のビニル含量を有するポリブタジエンゴム側
    鎖及び35〜60%のビニル含量を有するポリブタジエ
    ンゴム側鎖より成る群から選択される、前記のエラスト
    マーポリマー。
  2. 【請求項2】 (1)リチウム末端基付きビニル芳香族
    ポリマーにジエンモノマーをキャップしてリチウム末端
    基付きの、ジエンキャップ付きビニル芳香族ポリマーを
    生成させ、そして(2)該リチウム末端基付きの、ジエ
    ンキャップ付きビニル芳香族ポリマーをハロブチルゴム
    と反応させてビニル芳香族の側鎖がグラフトされている
    ハロブチルゴムを生成させる工程を含んで成る、ハロブ
    チルゴムにリチウム末端基付きビニル芳香族ポリマーを
    グラフトする方法。
  3. 【請求項3】 ハロブチルゴムがブロモブチルゴム及び
    クロロブチルゴムより成る群から選択され、ビニル芳香
    族ポリマーがポリスチレン、ポリビニルトルエン及びポ
    リ−α−メチルスチレンより成る群から選択され、ハロ
    ブチルゴムが100000〜500000の範囲内の数
    平均分子量を有し、そしてハロブチルゴムが0.75〜
    3重量%のハロゲンを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の方法によって製造され
    る、少なくとも1種のビニル芳香族モノマーから誘導さ
    れたビニル芳香族ポリマー側鎖がグラフトされているハ
    ロブチルゴムより成るエラストマーポリマー。
JP3062099A 1990-03-26 1991-03-26 ハロブチルゴムの主鎖を有するコームポリマー Expired - Fee Related JP3002558B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US49867690A 1990-03-26 1990-03-26
US498676 2000-02-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04224812A JPH04224812A (ja) 1992-08-14
JP3002558B2 true JP3002558B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=23982044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3062099A Expired - Fee Related JP3002558B2 (ja) 1990-03-26 1991-03-26 ハロブチルゴムの主鎖を有するコームポリマー

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0448902B1 (ja)
JP (1) JP3002558B2 (ja)
CA (1) CA2024532C (ja)
DE (1) DE69027203T2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5264494A (en) * 1991-05-15 1993-11-23 Polysar Rubber Corporation Halogenated butyl rubber graft copolymers
US6084030A (en) * 1995-08-04 2000-07-04 Dsm Copolymer, Inc. Branched polymers with polyolefin arms
US6255389B1 (en) * 1998-08-27 2001-07-03 Advanced Elastomer Systems, L.P. Star-branched rubber thermoplastic elastomer vulcanizates
CA2282900C (en) * 1999-09-20 2011-02-01 Bayer Inc. Halogenated terpolymers of isobutylene, diolefin monomer and styrenic monomer
KR100417252B1 (ko) * 1999-10-20 2004-02-05 주식회사 엘지화학 내충격성이 우수한 신디오탁틱 폴리스티렌의 제조방법
US6630535B1 (en) 2000-08-18 2003-10-07 Bridgestone Corporation Rubber compositions & vulcanizates including comb polymers
CA2551997C (en) * 2005-08-26 2014-05-27 Lanxess Inc. Novel methods for the preparation of butyl graft copolymers
RU2528410C1 (ru) 2010-07-30 2014-09-20 Бриджстоун Корпорейшн Сополимер, каучуковая композиция, сшитая каучуковая композиция и покрышка
US8597784B2 (en) 2010-09-30 2013-12-03 3M Innovative Properties Company Radiation curable poly(isobutylene) adhesive copolymers
WO2012067741A1 (en) 2010-11-16 2012-05-24 3M Innovative Properties Company Uv curable anhydride-modified poly(isobutylene)
US8663407B2 (en) 2010-11-17 2014-03-04 3M Innovative Properties Company Isobutylene (Co)polymeric adhesive composition
US8629209B2 (en) 2010-12-02 2014-01-14 3M Innovative Properties Company Moisture curable isobutylene adhesive copolymers
US8962767B2 (en) 2011-02-15 2015-02-24 3M Innovative Properties Company Isobutylene copolymer with grafted polymer groups
US20120208013A1 (en) * 2011-02-15 2012-08-16 3M Innovative Properties Company Isobutylene copolymer with grafted polymer groups
JP2015530430A (ja) * 2012-08-14 2015-10-15 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー グラフトイソブチレンコポリマーを含む接着剤

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB887887A (en) * 1960-02-10 1962-01-24 Grace W R & Co Process for the production of graft copolymers
GB1097997A (en) * 1966-06-03 1968-01-03 Shell Int Research Graft polymers; and the manufacture thereof
EP0045816A1 (en) * 1979-05-04 1982-02-17 Phillips Petroleum Company Copolymer of alpha-methylstyrene and diene and process for making same
JPS5787454A (en) * 1980-11-20 1982-05-31 Sumitomo Chem Co Ltd Polyphenylene oxide composition

Also Published As

Publication number Publication date
EP0448902A2 (en) 1991-10-02
DE69027203T2 (de) 1996-11-28
JPH04224812A (ja) 1992-08-14
EP0448902B1 (en) 1996-05-29
DE69027203D1 (de) 1996-07-04
EP0448902A3 (en) 1992-08-12
CA2024532C (en) 1999-11-16
CA2024532A1 (en) 1991-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3002558B2 (ja) ハロブチルゴムの主鎖を有するコームポリマー
JP3075832B2 (ja) 部分的な架橋結合により飛び越えられておりそして置換されたイミンで終結しているジエン重合体および共重合体
EP0698639A1 (en) Rubber composition
EP1333042B1 (en) Star block copolymer and preparing method thereof
JP3950678B2 (ja) ゴム組成物
JP4996800B2 (ja) ゴム組成物
JP3385123B2 (ja) ゴム組成物
JPH07233285A (ja) ゴム組成物
JP2003506510A5 (ja)
EP0676425B1 (en) Hydrogenated block copolymer and hydrogenated block copolymer composition
US4179480A (en) Blends of cyclodiene-containing copolymers and block copolymers having improved high temperature green tensile strength
US5342896A (en) Comb polymers having a halobutyl rubber backbone
US4433107A (en) Polyisoprene rubber compositions
JPH1129603A (ja) 変性ジエン系ゴム
JP3360411B2 (ja) 水添ブロック共重合体組成物
JPS61148213A (ja) 耐衝撃性ポリスチレン系樹脂およびその製造法
JP2000344947A (ja) ゴム組成物
JP2847521B2 (ja) 改良されたポリブタジエンゴム
JPS62156146A (ja) タイヤ用のゴム組成物
EP0261069A2 (en) Triblock polymer and synthesis technique
JPS61188201A (ja) サイドウォール用ゴム組成物
WO2021220660A1 (ja) グラフトポリマー、グラフトポリマーの製造方法、ゴム組成物及びタイヤ
JP3392258B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びその製法
JP3282364B2 (ja) 水添ブロック共重合体
JPH08193145A (ja) ゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees