JP3001018U - 焼却炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】炉壁の運搬、取り付け、取り外しを容易にし、
製品の多量生産及び多品種の対応を可能にする。 【構成】取扱や運搬が容易な大きさに炉壁を分割し、ブ
ロック１となし、ブロック１の端部にフランジ部２を設
け、フランジ部２を連結して炉壁を構成させる。水冷式
炉壁では、取扱や運搬が容易で、かつ炉壁中の加熱水に
場所による温度勾配が生じない程度の大きさの水冷炉壁
ユニット４を作り、ユニットの端部にフランジ部２を設
け、フランジ部２を連結して水冷炉壁を構成させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、可燃性の産業廃棄物等を焼却する焼却炉に係るもので、詳しく は炉壁の運搬、取り付け及び取り外しが容易にでき、しかも大量生産に適するよ うに工夫した炉壁の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の焼却炉は、炉壁等を含む全ての部分を、工場で仕上げ、完成した焼却 炉として、需要家に納入していたので、輸送面から焼却炉のサイズ、即ち容量が 制限されるという欠点があった。また、輸送可能なものでも、大型になると大型 トレ−ラ等を使用し、夜間に輸送しなければならない等の制約があり、勢い輸送 費が嵩むという欠点もあった。

【０００３】 単品生産であるために大量生産や多品種への対応が不可能で、流れ作業が できず、工程間に遊び時間が生じ、生産能率がわるく、コストアップの要因にな っていた。

【０００４】 特に、水冷式の炉壁では、一連の大型炉壁になると、場所により炉壁中の 冷却水に温度勾配が生じ、冷却水の移動が激しくなり、炉壁に機械的衝撃を与え る等の欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、従来の技術で述べた欠点を解消するためになされたもので、炉 壁の運搬、取り付け及び取り外しが容易にでき、大量生産に適し、しかも多品種 に対応できる焼却炉の提供を目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

炉壁を取扱い易い大きさに分割したセパレ−ト形にし、分割した各ブロック の端部にフランジ部を設け、フランジ部を相互に連結する。

【０００６】 水冷式の炉壁においては、取扱い易い大きさに仕上げた水冷炉壁ユニットの 端部にフランジ部を設け、フランジ部を相互に連結する。

【０００７】

【作用】

炉壁の運搬が容易になり、炉壁ブロックの形状等を標準化することにより、 融通性が高まり、大量生産や多品種の焼却炉の生産に対応できる。据え付け現場 での組み立ても容易になるので、従来輸送等の制約で実現が不可能であったよう な大容量の焼却炉の製造も可能になる。

【０００８】 水冷式の炉壁については、小容量のユニットに分割されるので、炉壁中の冷 却水の温度勾配は場所によってむらがなくなり、冷却水の移動が抑制される。炉 壁の損傷等による復旧もユニットを取り替えることにより迅速に行なえる。

【０００９】

【実施例】

この考案の実施の一例を示す図面について説明するに、炉壁を取扱い易い大 きさに分割し、ブロック１を作り、ブロック１の端部にフランジ部２を設け、フ ランジ部２をボルト・ナット３で相互に連結し、焼却炉の炉壁を構成する。ブロ ック１を予め互換性を有する構造及び形状に設計しておくと、ブロック１を単独 に大量生産して置くことができる。特に、大容量の焼却炉は、ブロック１を通常 のトラック等で、据え付け現場まで輸送し、現地で炉壁を組み立てる。したがっ て、大型のトレ−ラ等を使用する必要がなくなる。汎用の焼却炉は、予め、製造 しておいたブロック１を焼却炉の仕様に応じて、炉壁に組み立てるので、生産性 が向上し、納期を短縮できる。

【００１０】 水冷式焼却炉については、取扱いが容易で、しかも炉壁中の冷却水の温度が 場所によってばらつきがない程度の大きさの水冷炉壁ユニット４を作り、その水 冷炉壁ユニット４の端部にフランジ部５を設け、フランジ部５をボルト・ナット ６で相互に連結し、水冷炉壁を構成する。水冷炉壁ユニット４を予め互換性を有 する構造及び形状に設計しておくと、水冷炉壁ユニット４を単独に大量生産して 置くことができる。なお、７は給水管、８は排水管である。

【００１１】 焼却炉の使用現場では、ブロック１又は水冷炉壁ユニット４を補修用の予備 部品としてストックしておくと、炉壁の損傷時には、復旧を迅速に行なえるので 、好ましい。

【００１２】

【効果】

この考案は上述のように構成されているので、次のような効果を呈する。

【００１３】 輸送が容易になり、大型トレ−ラ等を使用しなくても、通常のトラックで計 画的に輸送できるので、輸送費を削減できる。

【００１４】 計画的な大量生産が可能になり、生産性は向上し、製品のコストダウンを実 現できる。

【００１５】 標準化し、互換性をもたせることで、多品種の生産に対応できる。

【００１６】 水冷式炉壁においては、炉壁中の冷却水の温度勾配が殆どないので、冷却水 の移動を抑制できる。

【００１７】 炉壁損傷時の復旧が迅速に行なえる。 この考案は以上のような顕著な効果を有し、その工業的利用価値は高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す炉壁ブロックの斜視図
である。

【図２】本考案の一実施例を示す水冷炉壁ユニットの斜
視図である。

【符号の説明】

１ ブロック ２ フランジ部 ３ ボルト・ナット ４ 水冷炉壁ユニット ５ フランジ部 ６ ボルト・ナット ７ 給水管 ８ 排水管

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小田 一光 大分県臼杵市大字末広字羽広2090番地の２ マグ・末広工業株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】炉壁を取扱い易い大きさに分割した各ブロ
   ック（１）の端部に設けたフランジ部（２）を、ボルト
   ・ナット（３）で相互に連結して成る着脱可能な炉壁か
   ら成ることを特徴とする焼却炉
2. 【請求項２】水冷炉壁ユニット（４）の端部に設けたフ
   ランジ部（５）を、ボルト・ナット（６）で相互に連結
   して成る着脱可能な水冷炉壁から成ることを特徴とする
   焼却炉