JP3000039B2 - 不飽和17α―シアノメチル―17β―ヒドロキシステロイドの製造方法 - Google Patents

不飽和17α―シアノメチル―17β―ヒドロキシステロイドの製造方法

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JP3000039B2 JP3512158A JP51215891A JP3000039B2 JP 3000039 B2 JP3000039 B2 JP 3000039B2 JP 3512158 A JP3512158 A JP 3512158A JP 51215891 A JP51215891 A JP 51215891A JP 3000039 B2 JP3000039 B2 JP 3000039B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、請求の範囲に記載した,一般式Iの不飽和
17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシステロイド、こ
の化合物を含有する内分泌疾患治療用、受胎能管理用及
び子宮内膜症治療用医薬製剤、ならびにその製造方法に
関するものである。
不飽和17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシステロ
イド誘導体は、本製剤上重要なステロイド化合物であ
り、製剤学的効果の高いステロイド生成物、たとえば17
α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−13−アルキル−
4,9−ゴナジエン−3−オン、たとえば「ディエノゲス
ト(Dienogest)」、あるいは17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−13−アルキル−4,9,11−ゴナトリエン
−3−オン誘導体を合成する際の中間生成物でもあり、
その特異的なホルモンおよび抗ホルモン作用に基づい
て、ヒトや動物の医療で、内分泌疾患を治療したり、受
胎能を管理したりする際に有利に使用することができ
る。この化合物を適用するうえで特に有利なのは、これ
らの化合物が良好な適合性を有しており、そのため、投
与量を増やしても望まざる副作用がほとんど生じないこ
とである。また、本発明のステロイド誘導体は、公知の
17α−エチニル−17β−ヒドロキシステロイドと比べ
て、製剤上重要な一連のステロイド成分が多いという点
でも望ましい。
この種の17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシステ
ロイドのステロイドの基本骨格のC15/C16の位置にさら
に二重結合を導入すると、効果が有意に増大する。この
種の一連の新規な誘導体は、特に好適な解離を示し、こ
のことは特徴的な効果の一部をなすものである。
これらの新規な化合物を用いて受胎能を管理する際に
は、一日当たり最大で2mg以下の活性成分を投与するの
が有利である。この種の新規な化合物は、公知の製剤形
態、たとえば錠剤あるいはカプセル剤で、エストロゲン
活性のステロイド、たとえばエチニルエストラジオール
と組み合わせて投与する。
この種の新規な活性成分が使用できるもう一つの領域
は、特殊な疾患の治療、たとえば子宮内膜症の治療であ
る。こうした症例でも、本発明の化合物の場合、一日当
たり2mg以下を4−6ヵ月にわたって投与する。このよ
うな低い投与量からも、本発明の新規な化合物の優位性
がはっきりと示される。ちなみに、従来のこうした症例
のダナゾール(danazol)を用いた治療では、ダナゾー
ルの一日当たりの投与量は400−800mgである。
17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシステロイドの
合成は、一連の特許に記載されている。これらによれ
ば、17−ケトステロイドを多工程の合成を経てステロイ
ド−17β−スピロ−1′,2′−オキシランに転化し、こ
れをさらにアルカリシアン化物で17α−シアノメチル−
17β−ヒドロキシステロイド誘導体に転化する。ポンソ
ルド(K.Ponsold)らの東独特許DD−PS 132 497によ
れば、(東独特許DD−PS 80 023にしたがって製造し
た)3−メトキシ−13−アルキルゴナ−2,5(10)−ジ
エン−17β−スピロ−スピロ−1′,2′−オキシラン
を、アルキルシアン化物と反応させ、その後エノール−
エーテルで加水分解することによって、17α−シアノメ
チル−17β−ヒドロキシ−13−アルキルゴン−5(10)
−エン−3−オンに転化する。この合成を改善した方法
が、ポンソルドらの東独特許DD−WP 160 418に記載さ
れており、それによると、上掲の方法(東独特許DD−WP
132 497)で用いた不安定な出発物質のかわりに3,3
−ジメトキシ−13−アルキルゴン−5(10)−エン−3
−オンを用い、この物質を同様にして、ヨウ化トリメチ
ルスルホニウム、アルカリシアン化物を用いて転化し、
その後ケタールで開裂して、17α−シアノメチル−17β
−ヒドロキシ−13−アルキルゴン−5(10)−エン−3
−オンとする。
この合成は、個々の工程の収率は高いものの、系全体
の効率で見ると、高価な反応物質を使用し、費用のかさ
む中間物質の単離に起因する高い労賃という問題を有す
るものである。
しかし、この方法の主要な欠点は、この合成では以下
の物質を使用するので環境に対する負荷が高いことにあ
る。
・ヨウ化トリメチルスルホニウム−廃ガスならびに廃水
の処理が必要。
・アルカリシアン化物−毒物に関する規制の第一類に含
まれる毒物で、工業規模の処理にあたっては格別の要件
を要し、廃ガスならびに廃水の特別の処理が必要。
新田(E.Nitta)らの欧州特許231 671(1986年6月1
9日)には、ポンソルドら(東独特許DD−WP 160 48
0)に記載された反応順序、すなわち、−17ケトステロ
イド→17β−スピロ−1′,2′−オキシラン→17α−シ
アノメチル−17β−ヒドロキシステロイド誘導体という
反応順序を用いた、17α−シアノメチル−17β−ヒドロ
キシ−13−アルキルゴナ−4,9,11−トリエン−3−オン
の誘導体の、対応する17−ケトステロイドからの合成が
記載されている。この特許には、新規な種類の17α−シ
アノメチル−17β−ヒドロキシステロイド化合物が記載
されているものの、以前からの合成の経路については何
ら改善点が開示されておらず、すなわち、この方法で
も、高い労賃と、環境に対する高度の負荷という上述の
欠点はそのままである。この合成を工業的に実施するに
あたっては、硫黄化合物ならびにシアン化物を含有する
廃棄物、廃水、ならびに廃ガスの処理にかかる費用が、
上述したようなこの合成を実施するにあたっての高い費
用にさらにつけ加わるので、合成工程全体としての効率
はさらに実質的に低下する。
本発明の目的は、公知の17α−シアノメチル−17β−
ヒドロキシステロイド誘導体と比較して有意に効果が高
く、あるいは解離性がさらに改善されたという特徴的な
部分的効果を有しており、したがって、その優れた特異
的効果ゆえに、ヒトや動物の医療で内分泌系疾患の治療
や生殖の管理にさらに有利に使用することのできる、新
規で製剤学的効果の高い17α−シアノメチル化合物を合
成することにある。
本発明の別の目的は、この種の新規で効果の高い17α
−シアノメチル誘導体を製造するにあたって、労賃がな
るべく安くてすみ、環境に対して負荷がかかるのをでき
るだけ防止した合成方法を開発することにある。
本発明は、新規で製剤学的効果の高い17α−シアノメ
チル−17β−ヒドロキシステロイド誘導体を合成し、目
的とする生成物を、工業的に単純かつ経済的に有利に入
手可能とし、二次処理、特に、廃棄物の生成防止ならび
に廃水ならびに廃ガスの処理にかかる費用を出来るだけ
低減することが可能な方法を提供するという目的を有す
るものである。
こうした目的は、本発明によって達成される。すなわ
ち、本発明では一般式IIで式中の基である R1がメチルあるいはエチルであり、 R2がメチルあるいはHであり、(ただし、C10に二重結
合がある場合にはR2は存在しない)、 R3がH、OH、炭素原子数1−6のO−アシルであり、 R4がHで、 R5がOH、炭素原子数1−6のO−アシル−、O−アルキ
ル基であるか、または R4とR5が一緒にケト、あるいはケタール基を表し((CH
3O)、(CH3CH2O)、−O−CH2−CH2−O−、−O
−CH2−(Me)C(Me)−CH2−O−、−OCH(Me)−CH2
−CH(Me)−O−がケタール基として挙げられる)、そ
して 二重結合がステロイド分子の基本骨格のC1=C2、C2
C3、C3=C4、C4=C5、C5=C6、C5=C10、C9=C10および
C9=C11の位置に存在することができる不飽和17−ケト
ステロイドを、低温の不活性有機溶剤中での単一容器法
で、アルキルリチウムあるいはリチウムジアルキルアミ
ド(アルキルC1−C6)と反応させることによりその場で
CH3CNから製造したLi−CH2CNを用いて転化し、反応混合
物を水で処理し、一般式Iで式中の基であるR1−R5が上
記定義のとおりで、上記の二重結合がステロイドの基本
骨格中の上記の位置に存在することができる化合物を単
離するか、あるいは、直接的に酸で加水分解することに
より、一般式Iで式中の基であるR1およびR2が上記定義
の通りで、 R3がH、OHで、 R4がHで、 R5がOHであるか、または R4とR5が一緒にケト基を表し、そして 二重結合が上記の位置に存在することができる上記の化
合物に転化する。
アセトニトリルの、アルキルリチウムあるいはリチウ
ムジアルキルアミドを用いたその場での金属化によるLi
CH2CNの形成、そしてその後の、単一容器法による、こ
のLiCH2CNの不飽和17−ケトステロイドとの反応による1
7α−シアノメチル−17β−ヒドロキシステロイドの形
成は、不活性有機溶剤、たとえば脂肪族あるいは芳香族
炭化水素、好ましくはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
ベンゼン、トルンエン等、エーテル、好ましくはジエチ
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、アニソール、メチル−t−ブチルエ
ーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等、また
は第三アミン、たとえばトリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、ピリジン、テトラアルキルエチレン
ジアミン等の中で行う。これらの溶剤は、混合して使用
することもできる。
本発明の方法では、不飽和17−ケトステロイド1モル
当たり、1−5モルのアセトニトリル、ならびに1−5
モルのアルキルリチウムあるいはリチウムジアルキルア
ミドを使用し、アセトニトリルが、使用したリチウム誘
導体によって、その場で低温にてLiCH2CNに転化し、こ
のLiCH2CNが不飽和17−ケトステロイドと反応して、不
飽和17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシステロイド
を形成するようにする。
この方法は、不飽和17−ケトステロイドの存在下での
LiCH2CNのその場での生成と、不飽和17−ケトステロイ
ドとの反応により不飽和17α−シアノメチル−17β−ヒ
ドロキシステロイドを形成する二次反応とが、ほぼ同時
に進行する場合も包含する。
この方法では、アルキルリチウムのアセトニトリルと
の反応を、ハロゲン化リチウムの存在下で実施するもで
きる。すなわち、この方法では、アルキルリチウムの使
用に先立ってハロゲン化リチウムを分離しておかなくて
かまわないし、ハロゲン化リチウムが存在するからとい
って、その後の反応の進行が阻害されることはない。こ
れらの反応は、低温、すなわち±0℃未満の温度で進行
させるのが有利である。この温度では、LiCH2CNがアセ
トニトリルと反応してβ−ケトプロピオニトリルを生じ
る反応、 が大幅に、あるいは完全に抑制される。温度範囲は、−
20℃から−90℃の範囲とするのが好ましい。反応混合物
は、水を添加することによって処理することができる。
反応生成物の単離は、保護性の基、たとえばケタールあ
るいはエノールエーテルを離脱せずに行うことができ
る。こうした水を用いた処理は、−10℃以下の温度、pH
6以上のpH範囲で実施するのが有利である。pHの調整
は、塩、たとえばNH4Cl、NH4OAc、NaH2PO4、または酸の
添加によって行うことができる。
しかし、この製造は、反応混合物の溶解、すなわち、
余剰の有機リチウム化合物の崩壊を、水および酸、ある
いは希酸の添加によって、pH6以下のpH範囲で進行させ
ることによって行うこともできる。この場合、分子中に
存在している可能性のある保護性の基、たとえばケター
ル、エノールエーテル等は離脱する。この場合には、酸
として、無機酸、たとえばHCl、H3PO4、H2SO4等、ある
いは有機酸、たとえば酢酸、シュウ酸、p−トルエンス
ルホン酸等を使用する。
製造は一般に、余剰の有機リチウム化合物の分解が低
温で開始し、その後、酸による加水分解が50℃以下の温
度で継続するようにして進行させることができる。反応
生成物の単離は、抽出あるいは沈殿によって行うことも
可能であるが、反応混合物から溶剤の混合物を減圧下で
滞留によって除去し、この過程で生じる、あるいはアル
コールあるいはケトンの添加によって生じる高純度の結
晶を単離するのが有利である。
この方法を用いて、以下の化合物を合成した。
13−メチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ
−5(10),15−ゴナジエン−3−オン 13−メチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ
−4,15−ゴナジエン−3−オン 13−メチル−17α−シアノメチル−3,17β−ジヒドロ
キシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テトラエン 13−メチル−3−メトキシ−17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テトラエン 13−メチル−3−メトキシ−17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−ゴナ−3,5(10),15−トリエン 13−メチル−3,3−ジアルコキシ−17α−シアノメチ
ル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(10),15−ジエン 13−メチル−3,3−エチレンジオキシ−17α−シアノ
メチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(10),15−ジエ
ン 13−エチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ
−5(10),15−ゴナジエン−3−オン 13−エチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ
−4,15−ゴナジエン−3−オン 13−エチル−17α−シアノメチル−3,17β−ジヒドロ
キシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テトラエン 13−エチル−3−メトキシ−17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テトラエン 13−エチル−3−メトキシ−17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−ゴナ−3,5(10),15−トリエン 13−エチル−3,3−ジアルコキシ−17α−シアノメチ
ル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(10),15−ジエン 13−エチル−3,3−エチレンジオキシ−17α−シアノ
メチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(10),15−ジエ
ン シアノメチル基をステロイド分子の17αの位置に一工
程で導入するこの新規な方法を用いると、工業的に実施
可能な、環境に悪影響を及ぼさない合成への前提条件が
得られる。この新規な方法を用いると、溶剤は十分に回
収され、製造の際に生じるリチウム塩は好都合にも分離
可能で、廃水中に含まれるアセトニトリルの残量は、希
釈溶液中で生分解性であるので、公知の環境への負荷を
防止することができる(マルティネズ(Martinez)、
「化学物質の固定化、無毒化、および分解(Immobilisa
tion.Entgiftung und Zerstorung von Chemikalien)」
第1版、ハリ・ドイッチュ出版(Verlag Harri Deutsc
h)、トゥン−フランクフルト/マイン(Thun−Frankfu
rt/6Main)、第211ページ)。
実施例1 3−メトキシ−13−エチル−17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−3,5,15−ゴナトリエン。
9.5mlのブチルリチウム溶液(14.5ミリモルのブチル
リチウム)を不活性ガス中で反応容器に入れ、−60℃未
満の温度に冷却し、10.0mlの精製乾燥テトラヒドロフラ
ンと混合する。0.78ml(15ミリモル)のアセトニトリル
をかきまぜながら冷却しつつこの溶液に加える。つぎ
に、2gの3−メトキシ−13−エチル−3,5,15−ゴナトリ
エン−17−オン(6.7ミリモル)の10mlのテトラヒドロ
フランへの溶液を、反応温度が−60℃を越えることがな
いように加える。ステロイド溶液の添加の後、さらに1
時間反応を反応を進行させ、反応混合物の温度が約−10
℃まで上昇したところで、この反応混合物に10mlの水を
滴下して加える。反応混合物の温度は+10℃まで上昇さ
せることが可能である。相分離を行い、有機相を還元
し、残留物をメタノールで晶出させる。
収量:1.8g=理論値の79% 火炎点:195.2℃−197.5℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.9ppm(tr、3H、J=7Hz、18−CH2
−CH3);2.54ppm(s、2H、17α−CH2−CN);3.28ppm
(s、3H、3−OCH3);5.23ppm(s、1H、4−CH);5.3
0ppm(m、1H、6−CH);5.74ppm(dd、1H、J=6Hzお
よび3Hz、15−CH);6.00ppm(d、1H、J=6Hz、16−C
H)。
実施例2 13−エチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4,15−ゴナジエン−3−オン 実施例1に記載した方法にしたがって、2gの3−メト
キシ−13−エチル−3,5,15−ゴナトリエン−17−オン
を、−35℃未満の反応温度で、3−メトキシ−13−エチ
ル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−3,5,15−
ゴナトリエンに転化する。その後の反応の後、反応混合
物が約−15℃となったところで、反応混合物を希硫酸と
混合する。反応混合物の温度は25℃まで上昇させること
が可能である。水性相を分離した後、有機相を減圧下で
還元し、メタノールを転化して晶出された。結晶の後、
1時間以内にわたってかきまぜ、約10℃まで冷却し、晶
出物を吸引によって取り出す。
1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.94ppm(tr、3H、J=7Hz、18−CH2
−CH3);2.55ppm(s、17α−CH2−CN);5.78ppm(dd、
J=6および3Hz、15−CH);5.89ppm(s、1H、4−C
H);6.03ppm(d、1H、J=6Hz、16−CH)。
実施例3 3−メトキシ−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ
−1,3,5(10),15−エストラテトラエン 27.7mlのブチルリチウム溶液(0.0443モル)を、不活
性ガス中で硫化用フラスコに入れ、かきまぜながら−60
℃まで冷却する。この温度で、反応混合物の温度が−60
℃を越えることのないようにして、15mlのテトラヒドロ
フランと2.5mlのアセトニトリルを順次加える。5.0gの
Δ15−エストロン−3−メチルエーテルを溶解し、20ml
のテトラヒドロフランに懸濁し、反応混合物の温度が添
加の間に−40℃を越えることのないようにして、反応混
合物に加える。ステロイド混合物を添加後、上記の温度
で1時間以内にわたってその後の反応を進行させ、温度
を−20℃まで上昇させ、20mlの水を加えることによって
反応混合物を溶解させ、希硫酸を加えることによって中
和点に調整する。相分離の後、有機相減圧下で還元す
る。得られた残留物をメタノールから晶出させ、単離す
る。
収量:4.5g 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.97ppm(s、3H、18−CH3);2.58pp
m(d、2H、17α−CH2CN);3.80ppm(s、3H、3−OC
H3);5.82ppm(dd、1H、J=6および3Hz、15−CH);6.
16ppm(d、1H、J=6Hz、16−CH);6.68ppm(m、1H、
4−CH);6.78ppm(dd、1H、2−CH);7.21ppm(d、1
H、1−CH)。
実施例4 13−エチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4,15−ゴナジエン−3−オン 実施例1に記載した方法にしたがって、4.0gの3,3−
(プロピレン−1,3−ジオキシ)−13−エチル−5,15−
ゴナジエン−17−オンを、−35℃未満の温度で、ブチル
リチウム、テトラヒドロフラン、およびアセトニトリル
の混合物で転化する。酸で加水分解し、CHCl3で抽出す
ると、2.9gの晶出物が単離される 実施例5 3,3−ジメトキシ−17α−シアノメチル−17β−ヒドロ
キシ−5(10)−エストレン 42mlのブチルリチウム溶液(68ミリモルのブチルチリ
ウム)を、不活性ガスで洗浄した反応容器に入れ、−60
℃未満の温度にて、25mlの精製乾燥テトラヒドロフラン
で希釈する。次に、ほぼ透明の溶液に、3.5mlのアセト
ニトリル(68ミリモル)を、−60℃未満の温度で冷却し
つつかきまぜながら加える。アセトニトリルの添加後、
得られた懸濁液に、25mlのテトラヒドロフランへの5gの
3,3−ジメトキシ−5(10)−エストレン−17−オン(2
3ミリモル)を加える。添加は、反応温度が−40℃未満
に保たれるようにして行う。その後30分にわたって反応
させた後、反応溶液を加熱し、0℃−10℃の温度で、20
mlの水を滴下して加える。得られた二相系を分離し、有
機相を減圧下で還元する。次に、粗生成物を40mlのクロ
ロホルムに溶解し、有機相を20mlの水で3回洗浄する。
再度の還元の後、5.4gの黄色の油(理論値の95%)が得
られる。DC試験により、このものが均一な生成物である
ことが示される。
実施例6 17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−5(10)−エ
ストレン−3−オン 5gの3,3−エチレンジオキシ−5(10)−エストレン
−17−オンを、実施例1の試験手順にしたがって、17α
−シアノメチル−3,3−エチレンジオキシ−17β−ヒド
ロキシ−5(10)−エストレンに転化する。その後反応
時間をおいた後、反応生成物を希H2SO4を混合し、室温
にて30分間激しくかきまぜる。相が分離した後、有機相
を還元し、得られた黄色の油を、アセトンを用いて晶出
させる。4.55g(理論値の92%)の17α−シアノメチル
−17β−ヒドロキシ−5(10)−エストレン−3−オン
が得られる。
火炎点:175.7℃−177.4℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.98ppm(s、3H、18−CH3);2.46pp
m(m、4H、1−CH2、2−CH2);2.63ppm(m、2H、17
α−CH2CN);2.76ppm(m、2H、4−CH2)。
実施例7 17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシアンドロステン
−3−オン 10mlのブチルリチウム溶液(13ミリモルのブチルチリ
ウム)を、不活性ガス流中で反応容器に入れ、冷却す
る。−60℃未満の温度となったところで、溶液を10mlの
テトラヒドロフランと混合し、その後、0.75mlのアセト
ニトリル(14ミリモル)と混合する。得られた懸濁液
に、1.9gの3−メトキシ−3,5−アンドロスタジエン−1
7−オン(6.3ミリモル)の10mlのテトラヒドロフランへ
の溶液を、反応温度が−30℃を越えることがないように
して加える。実施例1に記載したようにして、さらなる
製造を行う。得られた生成物をその後、メタノール中で
酸を添加することによって転化して、17α−シアノメチ
ル−17β−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3−オン
を形成する。1.85g(理論値の85%)の晶出物が得られ
る。
火炎点:278.8℃−281.1℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.98ppm(s、3H、18−CH3);1.25pp
m(s、5H、19−CH3);2.52および2.63ppm(d、2H、17
α−CH2CN);5.76ppm(s、1H、4−CH)。
実施例8 17α−シアノメチル−3,17β−ジヒドロキシ−5−アン
ドロステン 20mlのブチルリチウムを、不活性ガス中で反応容器に
入れ、−70℃に冷却し、20mlのテトラヒドロフランと混
合する。この溶液に、1.5mlのアセトニトリルの10mlの
テトラヒドロフランへの溶液を、かきまぜながら冷却し
つつ加える。つぎに、3.6gのアンドロステノロンの30ml
のテトラヒドロフランへの溶液を、反応温度が−60℃を
越えることがないように加える。ステロイド溶液の添加
の後、さらに1時間反応を反応を進行させ、反応混合物
の温度が約10℃まで上昇したところで、次にこの混合物
をかきまぜながら水に加える。反応混合物をクロロホル
ムで抽出し、CHCl3相を水で何度も洗浄し、減圧下でで
きるだけ還元する。つぎに、残留物をCHCl3から晶出さ
せる。
火炎点:214.7℃−214.9℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.81ppm(s、3H、18−CH3);0.99pp
m(s、3H、19CH3);2.63ppm(s、2H、17α−CH2C
N))。
実施例9 3−メトキシ−17α−シアノメチル−17−ヒドロキシ−
1,3,5(10)−エストラトリエン 13mlのブチルリチウム(20ミリモル)を不活性ガス中
でかきまぜながら−60℃未満に冷却し、15mlのテトラヒ
ドロフランと混合する。−60℃未満の反応温度で1.1ml
のアセトニトリル(20ミリモル)を加えると、白色の懸
濁液が得られる。2.5gのエストロン−3−メチルエーテ
ルを、20mlのテトラヒドロフランに懸濁し、部分的に溶
解させ、温度が−60℃を越えることがないようにして、
反応溶液に加える。−60℃温度で30分間かきまぜた後、
20mlの水を加えて溶解させる。相分離が生じたら、有機
相を減圧下で還元する。アセトンと水の混合物から、17
α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−1,3,5(10)−
エストラトリエン−3−メチルエーテルが晶出し、収率
は、理論値の78%である。
火炎点:149.2℃−149.9℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.95ppm(s、3H、18−CH3);2.59pp
m(d、1H、J=16Hz、17α−CH2CN);2.69ppm(d、1
H、J=16Hz、17α−CH2CN);3.80ppm(s、3H、3−OC
H3);6.68ppm(m、1H、4−CH);6.72ppm(dd、1H、J
=2および9Hz);7.22ppm(d、1H、J=9Hz、1−C
H)。
実施例10 3−メトキシ−13−エチル−17α−シアノメチル−17β
−ヒドロキシ−3,5,−ゴナジエン。
10mlのブチルリチウム溶液(0.028モルのブチルチリ
ウム)を不活性ガス中で反応容器に加え、−35℃未満の
温度に冷却し、30mlの精製乾燥テトラヒドロフランと混
合する。この溶液に1.15mlのアセトニトリル(0.022モ
ル)をかきまぜながら冷却しつつ加える。つぎに、3.0g
の3−メトキシ−13−エチル−3,5−ゴナジエン−17−
オン(0.01ミリモル)の25mlのテトラヒドロフランへの
溶液を、反応温度が−30℃を越えることがないように加
える。ステロイド溶液の添加の後、さらに30分間反応を
反応を進行させ、反応混合物の温度が約−10℃まで上昇
したところで、この反応混合物に50mlの水を滴下して加
える。反応混合物の温度は+10℃まで上昇させることが
可能である。得られた二相混合物を分離し、有機相を減
圧下で還元する。得られた残留物をクロロホルムで吸収
させ、CHCl3溶液を中性点まで水で洗浄し、Na2SO4上で
乾燥させ、減圧下でできるだけ還元する。
収率:69% 火炎点:192.7℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)1.04ppm(tr、3H、J=7Hz、18−CH2
−CH3);2.53ppm(d、1H、J=16Hz、17−CH2CN);2.6
8ppm(d、1H、J=16Hz、17−CH2−CN);3.60ppm
(s、3H、3−OCH3);5.25ppm(s、1H、4−CH);5.2
8ppm(m、1H、6−CH)。
実施例11 13−メチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4−ゴネン−3−オン 3.0gの3−メトキシ−13−メチル−3,5−ゴナジエン
−17−オンを、実施例6と同様の方法で転化する。
収率:理論値の74% 火炎点:243℃−246℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.84ppm(s、3H、18−CH3);2.63pp
m(2d、2H、17α−CH2CN);5.75ppm(s、1H、4−C
H)。
実施例12 17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−13−メチル−
5(10),9(11)−ゴナジエン−3−オン 36mlのブチルリチウム溶液(1.3モル/)を、不活
性ガスで洗浄した反応容器に入れ、−60℃にて、10mlの
テトラヒドロフランで希釈する。次に、この溶液に、3m
lのアセトニトリルを、−60℃の温度を越えることがな
いように冷却しつつかきまぜながら加える。つぎに、こ
の反応混合物に、上述の温度範囲を越えることがないよ
うにして、2.5gの13−メチル−3,3−ジメトキシ−5(1
0),9(11)−ゴナジエン−17−オンの20mlのテトラヒ
ドロフランへの溶液を滴下して加える。この物質の添加
後、反応混合物を30分間にわたってかきまぜ、温度を±
0℃まで上昇させ、反応混合物に希硫酸を滴下して加
え、反応混合物を室温でさらに30分間かきまぜる。つぎ
に、水性相を分離し、塩化メチレンで2回再抽出し、有
機相を一緒にし、洗浄して酸を除去し、減圧下で還元す
る。蒸留残留物をアセトンと混合して晶出させ、一晩静
置した後、晶出物を吸引によって取り出す。
1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)0.93ppm(s、3H、18−CH3);2.56pp
m(m、6H、1−CH2、2−CH2、17α−CH2CN);2.90ppm
(m、2H、4−CH2);5.65ppm(m、1H、11−CH)。
実施例13 13−エチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4,9−ゴナジエン−3−オン 16.5mlのブチルリチウム溶液、10mlのTHF、1.8mlのア
セトニトリルを、−30℃以下の温度で、13−エチル−3,
3−エチレンジオキシ−5(10)、9(11)−ゴナジエ
ン−17−オンと反応させ、その後、30mlの水で溶解し
て、実施例1に記載した方法にしたがって、13−エチル
−3,3−エチレンジオキシ−17α−シアノメチル−17β
−ヒドロキシ−5(10)、9(11)−ゴナジエンを形成
する。生成物を単離し、CHCl3で抽出してからエタノー
ル中で農塩酸と反応させ、還元し、エタノール/水から
晶出させると、13−エチル−17α−シアノメチル−17β
−ヒドロキシ−4,9−ゴナジエン−3−オンが得られ
る。
収率:理論値の56% 火炎点:214℃−215℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)1.16ppm(tr、3H、J=7Hz、18−CH2
−CH3);2.53ppm(d、1H、J=16Hz、17−CH2CN);2.6
8ppm(d、1H、J=16Hz、17−CH2CN);5.78ppm(s、1
H、4−CH)。
実施例14 13−メチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4,9−ゴナジエン−3−オン 16.5mlのブチルリチウム溶液を不活性ガス中で反応容
器に加え、−35℃以下の温度に冷却し、15mlのテトラヒ
ドロフランと混合する。この溶液に1.8mlのアセトニト
リル/10mlのテトラヒドロフランを加える。つぎに、5g
の3,3−(1,3−プロピレンジオキシ)−13−メチル−5
(10),9(11)−ゴナジエン−17−オンの30mlとTHFへ
の溶液を加え、反応混合物を1時間にわたって−35℃以
下の温度に保ち、反応混合物を40mlの水に溶解し、有機
相を単離する。この有機相を還元し、、エタノールで吸
収し、1mlの濃HClと混合し、室温で2時間にわたってか
きまぜ、溶液を還元し、得られた晶出物を単離する。
収量:4.0g 火炎点:208℃−211.5℃ 1H−NMRスペクトル:(80MHz、CDCl3、内部標準であ
るTMSに対してδ)1.09ppm(s、3H、18−CH3);2.47pp
m(s、4H、1CH2および2CH2);2.52ppm(s、1H、J=1
6.4Hz、17−CH2CN);2.63ppm(s、1H、J=16.4Hz、17
−CH2CN);5.71ppm(s、1、H、4−CH)。
実施例15 13−メチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4,9,11−ゴナトリエン−3−オン 20mlのn−ブチルリチウム溶液(26ミリモル)を、不
活性ガス流中で反応容器に入れ、冷却する。温度が−40
℃となったところで、溶液を20mlのメチル−t−ブチル
エーテルと混合し、その後、1.5mlのアセトニトリルと
混合する。得られた懸濁後に、3.8gの3,3−エチレンジ
オキシ−13−メチル−4,9,11−ゴナトリエン−17−オン
の20mlのメチル−t−ブチルエーテルへの溶液を、反応
温度が−25℃を越えることがないようにして加える。実
施例1に記載したようにして、製造を続ける。つぎに、
得られた生成物を、メタノール中で酸を添加することに
よってpH2.5で、13−メチル−17α−シアノメチル−17
β−ヒドロキシ−4,9,11−ゴナトリエンに転化する。
収量:2.38g(63.3%) 火炎点:152℃−155℃ 実施例16 13−エチル−17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−
4,9,11−ゴナトリエン−3−オン 1.95gの3,3−エチレンジオキシ−13−エチル−4,9,11
−ゴナトリエン−17−オンを、実施例15に記載した方法
にしたがって、13−エチル−17α−シアノメチル−17β
−ヒドロキシ−4,9,11−ゴナトリエン−3−オンに転化
する。
火炎点:193℃−195℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 APC07J/342605/8 (32)優先日 平成2年7月9日(1990.7.9) (33)優先権主張国 東ドイツ(DD) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07J 1/00,41/00

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I: で、式中の R1がCH3、C2H5であり、 R2がH、CH3であり(ただし、C10に二重結合がある場合
    にはR2は存在しない)、 R3がH、OH、炭素原子数1−6のO−アシル、O−アル
    キル基であり、 R4がHで、 R5がOH、炭素原子数1−6のO−アシル−、O−アルキ
    ル基であるか、または R4とR5が一緒にケト−、あるいはケタール基を表し
    ((CH3O)、(CH3CH2O)、−O−CH2−CH2−O
    −、−O−CH2−C(Me)−CH2−O−、−O−CH(M
    e)−CH2−CH(Me)−O−がケタール基として挙げられ
    る)、そして 二重結合が基本骨格のC1=C2、C2=C3、C3=C4、C4
    C5、C5=C6、C5=C10、C9=C10およびC9=C11の位置に
    存在することができる 不飽和15−デヒドロ−17α−シアノメチル−17β−ヒド
    ロキシステロイド。
  2. 【請求項2】13−メチル−17α−シアノメチル−17β−
    ヒドロキシ−5(10),15−ゴナジエン−3−オン。
  3. 【請求項3】13−メチル−17α−シアノメチル−17β−
    ヒドロキシ−4,15−ゴナジエン−3−オン。
  4. 【請求項4】13−メチル−17α−シアノメチル−3,17β
    −ジヒドロキシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テトラエン。
  5. 【請求項5】13−メチル−3−メトキシ−17α−シアノ
    メチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テ
    トラエン。
  6. 【請求項6】13−メチル−3−メトキシ−17α−シアノ
    メチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−3,5(10),15−トリ
    エン。
  7. 【請求項7】13−メチル−3,3−ジアルコキシ−17α−
    シアノメチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(10),15
    −ジエン。
  8. 【請求項8】13−メチル−3,3−エチレンジオキシ−17
    α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(1
    0),15−ジエン。
  9. 【請求項9】13−エチル−17α−シアノメチル−17β−
    ヒドロキシ−5(10),15−ゴナジエン−3−オン。
  10. 【請求項10】13−エチル−17α−シアノメチル−17β
    −ヒドロキシ−4,15−ゴナジエン−3−オン。
  11. 【請求項11】13−エチル−17α−シアノメチル−3,17
    β−ジヒドロキシ−ゴナ−1,3,5(10),15−テトラエ
    ン。
  12. 【請求項12】13−エチル−3−メトキシ−17α−シア
    ノメチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−1,3,5(10),15−
    テトラエン。
  13. 【請求項13】13−エチル−3−メトキシ−17α−シア
    ノメチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−3,5(10),15−ト
    リエン。
  14. 【請求項14】13−エチル−3,3−ジアルコキシ−17α
    −シアノメチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(10),1
    5−ジエン。
  15. 【請求項15】13−エチル−3,3−エチレンジオキシ−1
    7α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−ゴナ−5(1
    0),15−ジエン。
  16. 【請求項16】請求の範囲第1−15項のいずれかに記載
    の化合物を含有することを特徴とする内分泌疾患治療
    用、受胎能管理用及び子宮内膜症治療用医薬製剤。
  17. 【請求項17】一般式Iの不飽和17α−シアノメチル−
    17β−ヒドロキシステロイドを製造するにあたって、 一般式II: で、式中の R1がCH3、C2H5であり、 R2がH、CH3であり(ただし、C10に二重結合がある場合
    にはR2は存在しない)、 R3がH、OH、炭素原子数1−6のO−アシル−、O−ア
    ルキル基であり、 R4がHで、 R5がOH、炭素原子数1−6のO−アシル−、O−アルキ
    ル基であるか、またはR4とR5が一緒にケタール基を表し
    (この場合には、(CH3O)、(CH3CH2O)、−O−C
    H2−CH2−O−、−O−CH2−(Me)C(Me)−CH2−O
    −、−OCH(Me)−CH2−(Me)CH−O−のケタール基を
    表すことができる)、そして 二重結合が基本骨格のC1=C2、C2=C3、C3=C4、C4
    C5、C5=C6、C5=C10、C9=C10およびC9=C11の位置に
    存在することができる 不飽和17−ケトステロイドを、低温の不活性有機溶剤中
    での単一容器法で、その場でリチウムアルキルあるいは
    リチウムアルキルアミド(アルキル=C1−C6)との反応
    によってCH3CNから製造したLi−CH2CNを用いて転化し、
    反応混合物を水で後処理し、一般式Iで式中の基である R1がCH3、C2H5であり、 R2がH、CH3であり(ただし、C10に二重結合がある場合
    にはR2は存在しない)、 R3がH、OH、炭素原子数1−6のO−アシル、O−アル
    キル基であり、 R4がHで、 R5がOH、炭素原子数1−6のO−アシル−、O−アルキ
    ル基であるか、またはR4とR5が一緒にケタール基を表し
    (この場合には、(CH3O)、(CH3CH2O)、−O−C
    H2−CH2−O−、−O−CH2−(Me)C(Me)−CH2−O
    −、−OCH(Me)−CH2−(Me)CH−O−のケタール基を
    表すことができる)、そして 二重結合が基本骨格のC1=C2、C2=C3、C3=C4、C4
    C5、C5=C6、C5=C10、C9=C10およびC9=C11の位置に
    存在することができる 化合物を単離するか、あるいは直接的な酸による加水分
    解によって、一般式Iで式中の基である R1がCH3、C2H5であり、 R2がH、CH3であり(ただし、C10に二重結合がある場合
    にはR2は存在しない)、 R3がH、OHであり、 R4がHで、 R5がOHであるか、または R4とR5が一緒にケタール基を表し、そして 二重結合が基本骨格のC1=C2、C2=C3、C3=C4、C4
    C5、C5=C6、C5=C10、C9=C10およびC9=C11の位置に
    存在することができる 化合物に転化することを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】脂肪族あるいは芳香族炭化水素、または
    第三アミン、あるいはこれらの混合物を不活性有機溶剤
    として使用することができることを特徴とする請求の範
    囲第17項に記載の方法。
  19. 【請求項19】化合物IIの式中の基である R1がCH3、C2H5であり、 R2がH、CH3であり(ただし、C10に二重結合がある場合
    にはR2は存在しない)、 R3がH、OH、炭素原子数1−6のO−アシル、O−アル
    キル基であり、 R4がHで、 R5がOH、炭素原子数1−6のO−アシル−、O−アルキ
    ル基であるか、またはR4とR5が一緒にケタール基を表し
    (この場合には、(CH3O)、(CH3CH2O)、−O−C
    H2−CH2−O−、−O−CH2−(Me)C(Me)−CH2−O
    −、−OCH(Me)−CH2−(Me)CH−O−のケタール基を
    表すことができる)、そして 二重結合が基本骨格のC1=C2、C2=C3、C3=C4、C4
    C5、C5=C6、C5=C10、C9=C10およびC9=C11の位置に
    存在することができる 化合物IIIモルあたり、1−5モルのアセトニトリル、
    ならびに1−5モルのリチウムアルキルあるいはリチウ
    ムジアルキルアミドを使用し、そしてアセトニトリルを
    その場で低温にてLiCH2CNに転化することを特徴とする
    請求の範囲17または18項に記載の方法。
  20. 【請求項20】反応を±0℃以下の温度、好ましくは、
    −20℃から−90℃の範囲の温度で実施することを特徴と
    する請求の範囲第17−19項のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】水を用いた処理を、好ましくは−10℃以
    下の温度で、pH6以上のpH範囲にて実施することを特徴
    とする請求の範囲第17−20項のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】酸による加水分解を、pH6以下のpH範
    囲、+50℃以下の温度で実施することを特徴とする請求
    の範囲第17−21項のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】pH範囲の調整を、製造混合物への塩の添
    加、または無機酸あるいは有機酸の添加によって行うこ
    とを特徴とする請求の範囲第17−22項のいずれかに記載
    の方法。
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