JP2996415B2 - 巨核球の成長と分化を刺激するモノpeg化mgdfポリペプチド - Google Patents

巨核球の成長と分化を刺激するモノpeg化mgdfポリペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、MplリガンドまたはMGDFと同義の新規タン
パク質であって、巨核球の成長を刺激し、巨核球の分化
または成熟を増大させて、最終的に血小板を増大させる
新規タンパク質に関する。また、天然資源から前記タン
パク質を均一な状態で得る方法と、組み換え遺伝子技術
によって前記タンパクを製造する方法についても提供す
る。

本発明におけるその他の目的として、MGDF分子が水溶
性ポリマーに付加しているような新規クラスのMGDF誘導
体、かかる分子の調製方法についても広く関連してい
る。さらに別の目的としては、本発明は、MGDF誘導体が
1つまたはそれ以上のポリエチレングリコール(PEG)
基に付着しているMGDF誘導体と、かかる誘導体の調製方
法にも関する。

発明の背景 本発明には、少なくとも2つの広範な研究領域が関与
している。最初の領域は巨核球の発生とこれに付随する
血小板の産生に関する領域であり、2つ目の領域は成長
因子受容体ファミリーのポリペプチド構成因子、すなわ
ち本発明におけるMplレセプターおよびそのリガンドに
関する領域である。以上研究領域のそれぞれについて、
次に概説する。

A.巨核球からの血小板産生 血液中の血小板は、出血の防止と血液凝固に欠くこと
のできない循環細胞である。巨核球は細胞性の血小板供
給源であり、一連の血液細胞を生み出す通常の前駆細胞
から発生する。この通常の前駆細胞は、分化可能な幹細
胞またはPPSCとして知られる。

巨核球細胞前駆体細胞の階層付けは、適正な成長因子
に反応してからIN VITRO培養系に発生する巨核球(MK)
コロニーの発生するまでの時間と大きさに基づいて定義
される。バースト形成ユニット巨核球(BFU−MK)は、
もっとも原始的な巨核球前駆体細胞である。BFU−MK
は、きわめて多数のコロニー形成ユニット巨核球(CFU
−MK)を最終的に産生すると考えられており、さらに分
化の進んだMK前駆細胞である。

MK細胞は付随する分化過程を進行するにつれて有糸分
裂能を失い、核内複製能力を獲得していく。核内複製
(または核内分裂)は、細胞分裂の起こらない状態で核
分裂を起こしている細胞に起こる現象である。核内複製
は、最終的に倍数体の巨核球形成を起こす。さらなるMK
の成熟により、血小板を特徴づける細胞質オルガネラと
膜構成要素を獲得する。

血小板は、現在までにほとんど定義されていないMKの
生理的断片化の最終的過程又はその他のメカニズムによ
り、成熟MKから産生される。巨核球内において伸展する
膜構造を観察することにより、血小板形成のモデルをも
たらし、前記モデルにおいて、境界線を形作る膜系は、
細胞内の発生期の血小板を形づくっている。このほかに
血小板形成のモデルとしては、巨核球が長い細胞質の過
程であって、おそらくは、血小板の大きさに相当する間
隙から骨髄内および/または肺内の血流圧によって収縮
される過程を観察することによって発達したモデルがあ
る。前記の細胞質の過程は、血小板形成における仮定の
役割を反映して、Becker & DeBruynによって前血小板
と命名されている。Becker and DeBruynらについては、
Amer.J.Anat.145:183(1976)を参照。

図1は、巨核球および血小板の発育に関与するさまざ
まな前駆細胞の概観を示す。図の左側に描かれた細胞は
PPSCであり、図中でPPSCの右側に位置している細胞はBF
U−MK、続いてCFU−MKを示す。核内複製に関わる細胞
は、図中PPSCのすぐ右側に位置している成熟巨核球であ
る。核内分裂の結果、この細胞が倍数体となった。その
右隣の構造は前記成熟巨核球の倍数体より発生した長い
細胞質過程を含む。図の一番右には、前記細胞質過程の
断片化によって産生された多数の血小板を示す。

以下は、前述した巨核球分化および血小板産生に関す
る先行出版物の要約である。

1. Williams,N.and Levine,R.F.,British Journal of
Haematology 52:173−180(1982). 2. Levin,J.,Molecular Biology and Differentiation
of Megakaryocytes,pub.Wiley−Liss,Inc.:1−10(199
0). 3. Gewirtz,A.M.,The biology of Haematopoiests,pu
b.Wiley−Liss,Inc.:123−132(1990). 4. Han,Z.C.,ET AL.,Int.J.Haematol.54:3−14(199
1). 5. Nieuwenhuis,H.K.and Sixma,J.,New Eng.J.of Med.
327:1812−1813(1992). 6. Long,M.,Stem Cells 11:33−40(1993). B.血小板形成の制御 多数の研究室から出された多大なデータからは、血小
板産生が体液性要因によって制御されていることが示唆
される。この生物学的過程での複雑さは、根本的に予測
されておらず、現在、多数のヒト成長因子がこの能力を
保有しているようだ。

巨核球の制御は、多様な細胞レベルで生じる。多数の
サイトカインが前駆細胞のプールを拡大させることによ
って血小板産生を増強させている。ヒト成長因子におけ
る二つ目のグループが、分化の進んだ細胞に作用する成
熟因子としてはたらき、核内複製を促進する。さらに、
これら過程を制御する独立した2つのバイオフィードバ
ックのループがあるようだ。

いくつかの一族の非特異的造血成長因子が、MKの成熟
に重要な役割を果たしている。顆粒球−マクロファージ
コロニー刺激因子(GM−CSF)、インターロイキン3(I
L−3)、IL−6、IL−11、白血病阻害因子(LIF)、お
よびエリトロポエチン(EPO)は、各々がMKの大きさ、
数または倍数性に及ぼす影響により決定づけられるよう
に、各々がIN VITROにおいて別個にヒトMKの成熟を促進
する。LIF、IL−6、およびIL−11がMKの成熟に及ぼす
影響は、IL−3が及ぼす影響に対して部分的に相乗効果
を呈する(LIFおよびIL−6)か、または全体的に相乗
効果を呈する(IL−11)かのいずれかである。in vivo
のMK成熟を促進するには、複数のサイトカインを組み合
わせる必要のあることを上記先行文献のデータが示唆し
ている。

以下は、巨核球および血小板の産生における制御に関
する先行出版物の要約である。

7. Hoffman,R.et al.,Blood Cells 13:75−86(198
7). 8. Murphy,M.J.Hematology/Oncology Clinics of Nort
h America 3(3):465−478(1988). 9. Hoffman,R.,Blood 74(4):1196−1212(1989). 10. Mazur,E.m.and Cohen,j.l.,Clin.Pharmacol.The
r.,46(3):465−478(1988). 11. Gewirtz,A.M.and Calabretta,B.,Int.J.Cell Clon
ing 8:267−276((1990). 12. Williams,N.,Progress in Growtj Factor Researc
h 2:81−95(1990). 13. Gordon,M.S.and Hoffman,R.,Blood 80(2):302
−307(1992). 14. Hunt,P.et al.,Exp.Hematol.21:372−281(199
3). 15. Hunt,P.et al.,Exp.Hematol.21:1295−1304(199
3). また(文献16参照)、ヒト無形成性血清が、IL−3顆
粒球−コロニー刺激因子およびリンパ球のコンディショ
ン媒地中の因子とは明らかに識別される巨核球コロニー
刺激活性を有することも報告されている。しかし、この
活性に関与する分子は、優先する技術において単離され
ておらず、定性も行われていなかった。

16. Mazur,E.m.,et al.,Blood 76:290−297(1990). C.Mplレセプター 骨髄増殖型白血病ウイルス(MPLV)は、感染した哺乳
動物に急性白血病を引き起こすネズミ複製欠損型レトロ
ウイルスである。MPLVによって発現される遺伝子は、GM
−CSF、G−CSFおよびEPOのレセプター等の、サイトカ
インレセプターファミリーに関連する配列に融合するウ
イルスのレトロウイルスエンベロープ(または外部タン
パク皮膜)をコードする遺伝子の一部を構成しているこ
とが発見されている。

前途のMPLV遺伝子の発現は、様々なタイプのマウス前
駆細胞に対し、増殖および最終的成熟の両方とに依存し
ないような成長因子を、迅速に獲得させるという興味深
い生物学的特徴を備えている。さらには、MPLVによって
急激に形質転換させた骨髄細胞の培養液は巨核球を含
み、前記MPLV遺伝子と巨核球の成長および分化との間
に、ある種の関係があることが示唆されている。

現在では、(V−Mplと呼ばれる)前記MPLVウイルス
遺伝子がほ乳類細胞内で相同部分を有することが認識さ
れており、細胞性Mpl遺伝子(またはc−Mpl)と呼ばれ
る。V−Mpl誘導型プローブを使い、ヒトc−Mpl遺伝子
に対応するcDNAがクローニングされた。PCT公開特許W09
2/07074(1992年4月30日公開、後述)を参照のこと。
配列の解析により、前記c−Mpl遺伝子産物がコードし
ているタンパク質は、相同型v−Mpl遺伝子産物のよう
な、高度に保存されたサイトカインレセプターのスーパ
ーファミリーに属することがわかった。

この細胞性遺伝子c−Mplは、他の組織ではなく正常
マウス由来の骨髄、脾臓、胎児肝においてRNaseプロー
ブ保護試験およびRT−PCR試験により発現が見い出され
たという観察に基づいてみると、造血において機能的な
役割を演じていると考えられる。特に、c−Mplは巨核
球において発現している。また、ヒト細胞性遺伝子であ
るヒトc−Mplは、精製巨核球および血小板を含むCD34
陽性細胞において発現している。CD34は初期造血性前駆
細胞であることを示す抗原である。さらには、CD34陽性
細胞をc−Mpl mRNA又はメッセージに対しアンチセンス
な合成オリゴデオキシヌクレオチドに曝露すると、CFU
−MK巨核球前駆体のコロニー形成能を有意に阻害する
が、赤芽球または顆粒球マクロファージ前駆体に対して
全く影響を及ぼさない。

前途のデータおよび観察から、c−Mplが、細胞表面
分子すなわちMplレセプターをコードし、前記レセプタ
ーを活性化するリガンドに結合していると示唆され、巨
核球の産生および/または生育をもたらすと示唆されて
いる。

PCT特許WO92/07074は、ヒトとマウス両方のc−Mpl遺
伝子が産生するタンパクのアミノ産配列に関する。この
遺伝子産物は、前途のようにレセプターであると考えら
れており、細胞外ドメイン、膜透過ドメインおよび細胞
内(または細胞質)ドメインの3つの一般的領域または
ドメインからできている。これらドメインが一緒付加す
ることにより、無傷の(intact)のMplレセプターを構
成する。このPCTはまた、成熟型c−Mplタンパクの細胞
外ドメインと実質上対応する可溶性の形態のレプターに
も言及している。細胞内ドメインは、前記タンパクの細
胞外ドメインへ膜透過領域を介して付着する場合、その
タンパクに全体として凝集しやすくさせ、不溶性を帯び
させる疎水性領域を含有している。一方で、c−Mpl遺
伝子産物の細胞外ドメインは、膜透過ドメインおよび細
胞内ドメインから分離している時には可溶性を呈し、こ
れによって前記タンパクの細胞外形態はレセプターの
「可溶」型とみなされる。

以下は、v−Mplおよびc−Mplレセプターならびに遺
伝子類に関する前述の説明に関連した先行出版物の要約
である。

17. Wending,F.,et al.,Leukemia 3(7):475−480
(1989). 18. Wending,F.,et al.,Blood 73(5):1161−1167
(1989). 19. Souyri,.,et al.,Cell 63:1137−1147(1990). 20. Vigon,I.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.usa 89:564
0−5644(1992). 21. Skoda,RC.,et al.,The EMBO Journal 12(7):26
45−2653(1993). 22. Ogawa,M.,Blood 81(11):2844−2853(1993). 23. Methia,N,et al.,Blood 82(5):1395−1401(19
93). 24. Wending,F,et al.,Blood 80:264a(1993). D.血小板産生刺激能を備えた薬品に対する需要 最近の報告では、北米、西欧および日本の医療施設に
おいて、血小板輸血の割合が増大している。Gordon,M.
S.and Hoffman,R.,Blood 80(2):302−307(1992)を
参照のこと。血小板輸血の割合がこのように増加してい
る原因は、医療技術の進歩と、心臓外科手術、骨髄、心
肺移植等の技術へアクセスする機会が増えたことが大き
い。癌患者への交付療法としての集中投与法やHIV−1
の流行もまた、血小板の供給に対する需要を拡大させて
いる。

血小板の利用は、同種免疫化(ALLOIMMUNIZATION)と
同様に、血液を介した感染症を多く伝播する恐れを増大
させている。さらには、精製血小板の製造に多額の金が
かかるため、この血小板の使用が医療費全体を押し上げ
ている。この結果、人体に適用する血小板を産生するた
めの、新規かつ改良型の方法が迅速に出現するよう望ま
れている。

以下には実例として、血小板産生を増強させる目的で
先行しているアプローチが記述されている。

米国特許第5,032,396号は、インターロイキン7(IL
−7)に血小板産生を刺激する能力があると報告してい
る。インターロイキン7はリンホポエチン−1としても
知られ、骨髄においてB−細胞およびT−細胞前駆体の
増殖を刺激する能力を備えたリンパ球生成に関わる成長
因子である。1988年10月19日に提出された公開PCT特許
連番88/03747号、および1988年10月24日に提出された欧
州特許出願第88309977.2号は、組換えDNA技術によって
ほ乳類IL−7タンパク質を産生するためのDNA,ベクタ
ー、および関連工程を開示している。

前記米国特許に示したデータは、IL−7が正常マウス
および致死量に近い放射線を照射したマウスの循環血小
板の量を増大させたと報告している。

米国特許第5,087,448号は、ほ乳動物をインターロイ
キン6で処理することによって、巨核球および血小板の
増殖を刺激することが可能であると開示している。ヒト
組み換えインターロイキン6は、多様な生物活性を備え
た分子量26,000の糖タンパクである。上述の特許が示す
データは、IL−6がIN VITROにおいて巨核球のコロニー
を増大させる効果を有することを示している。

前述の特許のいずれにおいても、本発明に関与するMp
lリガンドについては全く言及していない。

上記の開示にもかかわらず、哺乳動物において巨核球
および/または血小板の新規な刺激剤への需要は依然と
して強い。

E.化学的に修飾されたMGDFに関する背景 組み換えDNA技術が進歩を遂げた結果、現在では、治
療目的に利用されるタンパク質類を、適切な形態で適量
入手できるようになりつつある。かかるタンパク質類の
化学修飾体は、タンパク分解性酵素がタンパク質の構造
枠自体と物理的に接触するのを効果的にブロックして、
分解を防ぎ得る。付加的利点には、特定の環境下におい
て、治療用タンパク質類の安定度と循環時間を増大さ
せ、免疫原性を低下させる点がある。しかし、特定タン
パク質を修飾した場合の効果を予言するのは不可能であ
る点に留意すべきである。タンパク質の修飾と融合タン
パクについて記述した総説には、Fransis,Focus on Gro
wth Factors 3:4−10(May 1992)(Mediscript発行、M
ountview Court,Friern Barnet Lane,London N20,OLD,U
K)がある。

ポリエチレングリコール(“PEG"または“peg")は、
治療用タンパク質製品の調製に利用されてきた化学的部
分の1例である。たとえば、Adagen は、PEG付加した
(pegylated)アデノシンデアミナーゼ処方物であり、
重症合併免疫不全症の治療用に許可されてきた。PEG付
加スーパーオキシドジスムターゼは、頭部傷害の治療を
目的とした臨床治験において、PEG付加α−インターフ
ェロンは肝炎の治療に向けて試験されてきた。PEG付加
グルコセレブロシダーゼおよびPEG付加ヘモグロビンは
前臨床試験の段階にあると報告されている。若干のタン
パク質向けには、Sada,et al.,J.fermentation Bioengi
neering 71:137−139(1991)において、ポリエチレン
グリコールを付加することにより、タンパク溶解から保
護することが示されており、ある種のポリエチレングリ
コール部分の付加方法を入手できる。1979年12月18日発
行の米国特許第4,179,337のDavis et al.,“Non−Immun
ogenic Polypeptides"および1977年1月11日発行の米国
特許第4,002,531号のRoyer,“Modifying enzymes with
Polyethylene Glycol and Product Produced Thereby"
を参照。総説には、Abuchowski et alのin Enzymes as
Drugs(J.S.Holcerberg and J.Roberts,eds,pp367−383
(1981))がある。

エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリ
マー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,
3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレ
ン/無水マレイン酸コポリマー、およびポリアミノ酸
(ホモポリマーまたはランダムコポリマーのいずれか)
のような他の水溶性ポリマーが、タンパク質を修飾する
ために使われてきている。

ポリエチレングリコールでは、ポリエチレングリコー
ル分子をタンパク質に結合させるために様々な手段が利
用されつつある。一般に、ポリエチレングリコール分子
はタンパク質上に見い出される反応性の基を介してタン
パク質に結合する。リジン残基上のアミノ基またはN未
端上のアミノ基のようなアミノ基は、かかる結合に好都
合である。たとえば、Royerら(米国特許第4,002,531,
前述)では、酵素にポリエチレングリコール分子を結合
させるために還元的アルキル化を提唱している。1993年
4月28日に公開されたEP O 539 167 Wrightの“Peg Imi
dates and Protein Derivates Thereof"は、ペプチドお
よび遊離アミノ基を伴う有機化合物が、PEGのイミデー
ト誘導体または関連する水溶性有機ポリマーで修飾され
ていると提唱している。1990年2月27日に発行されたSh
awの米国特許第4.904.584号は、反応性アミノ基を介し
てポリエチレングリコール分子と結合するタンパク質に
おける、リジン残基の数の修飾に関連する。

化学的に修飾された特異的治療用タンパク質の1つ
は、顆粒球コロニー刺激因子“G−CSF"である。欧州特
許EP O 401 384,EP O 473,268,およびEPO 335 423を参
照のこと。

その他の例としては、PEG付加IL−6であり、EP O 44
2 724の標題“Modified hIL−6"(U.S.S.N 07/632,070
の同時係属特許)では、IL−6に付加したポリエチレン
グリコールについて開示している。1985年9月11日に公
告されたEP O 154 316は、リンホカインとポリエチレン
グリコールのアルデヒドとの反応性について報告してい
る。

MGDFの修飾能力については業界において未知である
が、これは、各々のタンパク質における修飾への感受性
が、かかるタンパク質の特異的な構造パラメータによっ
て決定されるためである。さらには、各々のタンパク質
の生物学的特徴に及ぼすかかる修飾の効果が、従来技術
においては予測不能であるためである。本明細書におい
て説明されているごとく、MGDFは広く臨床応用されてい
るために、異なる特徴を備えた誘導体化MGDF産物が望ま
れる。かかる分子では、その他の特徴に加え、半減期が
長くなり、および/またはIN VIVOにおける活性が増大
している。

タンパク質分子にPEGを付加すると、その結果として
化学的に修飾されたタンパク質分子の混合物が発生す
る。1例では、リジン残基5個とN−末端部に遊離アミ
ノ基を有するタンパク質分子を前述の方法において反応
させると、ポリエチレングリコール部分6個、5個、4
個、3個、2個及び1個をもつタンパク質分子、および
一つももたないタンパク分子の不均質混合物が生じる。
さらに、いくつかのポリエチレングリコール部分をもつ
分子のなかには、ポリエチレングリコール部分が異なる
分子の同じ位置には結合しないものがでてくる。実質的
に、PEGのような化学的部分の数および/または位置が
様々に異なった被修飾タンパク質種の1つ又は少数(例
えば2〜3)を含むような、均一な産物を得ることが、
頻繁に要求されるようになる。やはり、例えばPEGが1
個、2個、および/または3個付加した種の混合物が望
まれるか、またはかかる治療適用に耐えうる。

治療用PEG付加タンパク産物を開発する際には、ロッ
ト間に生じる混合物の差異が欠点となる。かかる開発に
おいては、生物学的活性の予測性が重要となる。たとえ
ば、スーパーオキシドジスムターゼとポリエチレングリ
コールとの非選択的コンジュゲーションの場合、修飾さ
れた酵素のいくつかの画分は全く活性を示さなかった
(P.WcGoff et al.,Chem.Pharm.Bull.36:3079−3091(1
988))。また、Rose et al.,Bioconjugate Chemistry
2:154−159(1991)は、結合基カルボヒドラジドのタン
パク質基質(インシュリン)のC−末端部のカルボキシ
ル基への選択的結合について報告している。治療用タン
パク質においてロット間で組成の差異が生じるか否かに
ついて予測することは不可能である。ポリエチレングリ
コール部分の中にはほかの位置ほどに安定してある位置
に結合しないものもあり、この結果、かかるタンパクか
らポリエチレングリコール部分が解離することになる。
もちろん、かかる部分が無作為に結合して、無作為に解
離するならば、治療用タンパク産物の薬動力学を正確に
予測することはできない。

また、ポリマー部分およびMGDF部分間に結合部分がな
い誘導型MGDF産物も強く望まれている。前述の方法にお
いて問題になるのは、タンパク質とポリエチレングリコ
ール分子との間の結合部分を特に必要とする点にある。
これら結合部分は抗原性を帯びており、治療用タンパク
を開発する際にはそれが欠点となる。

結合基の関与しない方法については、Fransis et a
l.,“Stability of protein pharmaceuticals:in vivo
pathways of degradation and strategies for protein
stabilization"(Eds.Ahern.,T.and Manning,M.C.)Pl
enum,New York,1991年)に記述されている。また、Delg
ado et al.の“Coupling of PEG to Protein By Activa
tion Cell Preparation",およびFisher et al.,ed.,Sep
arations Biology and Biotechnology,Plenum Press,N.
Y.,N.Y.1989 pp.211−213において、トレシルクロライ
ドの利用について述べており、ここではポリエチレング
リコール部分とタンパク部分との間に結合基の存在しな
いことが報告されている。この方法では、トレシルクロ
ライドの利用によって、毒性の副生成が生じるため、治
療用製品を産生するために利用することは困難と考えら
れる。

Chamow et al.,は、Bioconjugate Chem.5:133−140
(1994)で、還元性のアルキル化を介したモノ−メトキ
シ−ポリエチレングリコール(“MePEGグリコール”)
とCD4イムノアドヘジン(imunoadhesin)の修飾につい
て報告している。著者らは、CD4−Igの50%がN−末端
部のα−アミノ基において選択的反応によりmePEG修飾
を受けたとId.137ページで報告している。著者らはま
た、(タンパク質gp120に対する)修飾CD4−Igのin vit
roでの結合能力が、MePEG化の程度に相関して低くなっ
ていると報告している。

しかるに、MGDF誘導体、特にPEG化したMGDFの需要が
ある。また、かかる誘導体を合成する方法についても需
要がある。

発明の要約 本発明の1つの態様では、巨核球の成長および/また
は発育(MplリガンドまたはMGDFs)を特異的に促進す
る、実質的に他のタンパク質、例えばほ乳類を発生源と
するMplリガンドのケースのほ乳類タンパク質を含まな
い(から単離した)新規ポリペプチドを提供する。かか
るタンパクは、自然発生的または他の因子による誘導時
にかかる因子を産生する細胞源から精製する。また、組
み換え遺伝子工学技術によっても産生される。Mplリガ
ンドは、さらに化学技術により合成されるか、前述した
技術の組み合わせによっても合成される。

本発明におけるMplリガンドは、ほ乳類ソースから天
然型として取得できる。イヌ無形成性血漿から単離され
た2つの実例となるMplリガンドは、実施例のセクショ
ンに説明されている。しかし、本明細書ではたがいに近
似した関係にあるMplリガンドが、ヒトおよびブタソー
スの両方から得た無形成性血漿中に存在することがその
他の実施例で示されている。留意すべきは、ヒト、ブ
タ、およびイヌのMplリガンドの各々の活性が、ネズミM
plレセプターの可溶化型によって特異的に阻害されるこ
とであり、これらMplリガンドのすべてが(ネズミを含
むほかのほ乳類ソースからのものと同様に)構造と活性
レベルの両面で密接に関連していることを示している。

ヒト、ブタ、およびその他のほ乳類におけるMplリガ
ンドが、事実上本発明において詳細に記述されている方
法により、天然ソースから単離され得ることが期待され
ている。実施例10を参照のこと。したがって、本発明は
一般に、イヌ、ブタ、ヒト、マウス、ウマ、ヒツジ、お
よびウサギ等のほ乳類Mplリガンドを含む。特に、イ
ヌ、ブタ、およびヒトからのMplリガンドが望ましい。

さらには、ヒトMplリガンドをコードする遺伝子は、
実施例に記述されているように、ヒト胎児腎および肝の
ライブラリーからクローニングされ、塩基配列が決定さ
れている。2つのヒト由来ポリペプチド配列が、細胞を
基本とするアッセイにおいて活性を有することが決定さ
れている(実施例4参照)。これら2つの配列は長さが
ことなっているが、アミノ酸配列の広範な部分において
同一性が認められている。この同一部分は、エリトロポ
エチンと相同性を有する。Mplリガンドはまた、本明細
書において巨核球の増殖および発育の因子(MGDFs)と
して言及されている。Mplリガンドに関する総合参考文
献はすべて、MGDFsに関する参考文献としても互いに適
用可能である。“MGDFポリペプチド”とは、巨核球の増
殖および/または発育を特異的に刺激または抑制する活
性を有するポリペプチドを意味している。かかるポリペ
プチドの実例は本発明において開示されている。

本発明のMplリガンドは、後述の実施例2および実施
例4のアッセイにて提示されているように、巨核球の一
族において特異活性を示し、巨核球の成熟および/また
は増殖を増強する。「特異的に」とは、前記ポリペプチ
ドが、その他の細胞のタイプと比較して相対的に大きい
巨核球に対する生物学的活性を有することを意味してい
る。同時に、巨核球に対して刺激性という意味は、巨核
球の成熟および分化を刺激することを介して、血小板産
生をin vivoにおいて刺激する活性を有することを意味
する。

イヌをソースとする二つの好適なMplリガンドは、非
還元条件において、ドデシル硫酸ナトリウムのポリアク
リルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって測定さ
れた見掛分子量が約25kdおよび31kdである。両タンパク
は、以下の実施例セクションに詳述したように、同一の
精製プロトコルを通じて精製されている。

二つの好適なヒトMplリガンドであるMGDF−1およびM
GDF−2は、長さがそれぞれ332アミノ酸および173アミ
ノ酸であり、21個のアミノ酸の推定シグナルペプチドを
含有していない。これら配列、および3つめの関連分子
MGDF−3を、図11および図12に示す。

本発明のさらなる態様は、哺乳動物由来の、好ましく
は全血、血清または血漿由来のMplリガンドまたはその
フラグメントを単離、精製する方法である。無形成性血
液、血清又は血漿は原料材料として特に好ましい。無形
成性血液、血清または血漿は、コバルト−60等の放射線
源を用いて400−800radsで哺乳動物を照射し、それら動
物を無形成性にする方法によって得られる。かかる方法
は、当業界において知られており、以下の実施例1にお
いて引用した出版物において例証される。ヒトの場合、
放射線照射された血液、血漿、または血清は、例えば癌
治療のために放射線照射を受けた後の患者から入手し得
る。

その後、無形成性血液、血清または血漿は、精製工程
にかけられる。本発明において提供される精製工程は、
レクチンアフィニティクロマトグラフィーおよびMplレ
セプターアフィニティクロマトグラフィーのキープロセ
スから構成される。各々の工程により、イヌの無形成性
血漿から25kdおよび31kdのタンパクが約300−500倍に精
製される。その他の標準的タンパク精製工程は、前述の
工程に含まれ得、以下に詳述するごとくさらにMplリガ
ンドを高度に精製する。

本発明の他の態様には、哺乳動物類Mplリガンドタン
パク質の発現をコードするポリヌクレオチドも含まれ
る。かかるDNA配列は、以下詳述するごとく、哺乳動物
類Mplリガンドタンパク質の発現をコードする単離され
たDNA配列を含み得る。このDNA配列は、Mplリガンドコ
ード配列の側面に位置する、5′および3′の哺乳動物
類非コード配列をも含み得る。このDNA配列は、さらに
アミノ末端シグナルペプチドをもコードし得る。かかる
配列は、完全または部分的な化学的合成法を含むあらゆ
る既知の方法によって調製することが可能である。コド
ンは、発現用に選択した(E.coliまたはCHO細胞等の)
宿主細胞における発現に対して最適化し得る。

本発明においては、組み換えDNA分子も提供されてお
り、各々がベクターDNAおよび哺乳動物類Mplリガンドを
コードするDNA配列を含む。このDNA分子は、選択された
宿主細胞内において、Mplリガンドの複製と発現に関係
し得る制御配列と操作可能に作用するMplリガンドDNAを
提供する。組み換えMplリガンドタンパク質を発現させ
る目的で、かかるDNA分子を使って形質転換された宿主
細胞(バクテリア、哺乳動物類、昆虫、酵母、または植
物細胞等)もまた、本発明において提供される。

本発明のDNA分子および形質転換細胞は、別の目的
で、組み換え哺乳動物類Mplリガンドタンパク質または
そのペプチドフラグメントを産生させるための新規な方
法に適用される。この方法において、前記タンパク質の
発現を制御する能力をもった適切な制御配列または発現
調節配列と操作可能に作用する関係を保ちつつ、Mplリ
ガンドタンパク質またはそのフラグメントの発現をコー
ドしているDNA配列(あるいは前述のごとき組み換えDNA
分子)で形質転換させた細胞系は、組み換えDNAの発現
を可能とする適切な条件下で培養される。特許請求され
ているこの方法は、タンパク質の発現用の宿主細胞とし
て多数の既知細胞を使用し得る。Mplリガンドの産生に
好適とされる現在の細胞系は、哺乳動物類の細胞系(CH
O細胞等)およびバクテリア細胞(E.coli)等である。

MplリガンドのE.coli産生にとっては、発現産物の収
率が高まるので、タンパク質のN−末端にMet及びLys残
基を擁することが好ましい。特に好適な発現産物は、総
数165個のアミノ酸を有するMet−LysヒトMGDF(即ち、M
et−−Lys−[1−163]MGDF(成熟タンパクの最初
のアミノ酸から連番をつけている)である。E.coli等の
バクテリア細胞内において発現した前記産物を精製した
のち、ジペプチダーゼ(例えばカテプシンC)等の酵素
による処理によって末端Met−Lys残基を除去する。

発現されたMplリガンドタンパク質を、適切な慣用手
段を使って宿主細胞、細胞溶解物、培養液から回収す
る。コンディションメディウムを、無形成性血漿からMp
lリガンドを単離した場合と同一の精製工程またはその
変法にて加工する(実施例7参照)。

さらに、本発明の一態様としては、組み換えMplリガ
ンドタンパク質が提供される。これらタンパクは、実質
上他の哺乳動物類由来物質、特にタンパクを含まない。
本発明のMplリガンドタンパクはまた、ここで説明する
ような1つ以上の物理的、生化学的、薬学的または生物
学的活性を有することにより特徴付けられる。

本発明は、少なくとも一つの水溶性ポリマーに結合し
ているMGDFタンパク部分で構成される化学修飾MGDFと、
かかる組成物の調製法および利用法にも関連する。特
に、本発明は、MGDF種が反応性ポリエチレングリコール
分子と反応して、PEGをMGDFに付加させた化学修飾したM
GDFを含む。かかる付加は、以下論じられるように、ア
シル化またはアルキル化等のPEG化反応によって完成さ
れ得る。PEGを使用するアシル化またはアルキル化は、
主要生成物がモノPEG付加またはポリPEG付加を呈するよ
うな条件下にて行われる。ポリPEG付加では一般に、リ
ジン残基のε−アミノ基へPEGが付加し、さらにポリペ
プチドのN−末端部にPEGが付加し得る。モノPEG付加で
は、好ましくはタンパク質のN−末端にあるα−アミノ
基へPEGが付加する。かかるモノPEG化反応の収率および
均一性は、MGDFタンパク質部分のN−末端残基のα−ア
ミノ基を選択的に修飾するような還元的アルキル化を介
して増強され、これによりタンパク質のN−末端に水溶
性ポリマーの付加が提供される。これによって、(ポリ
エチレングリコールを使うと)、タンパク部分へ直接結
合したポリエチレングリコール部分が付加するようなPE
G付加MGDFの調製と同様に、ポリマー/MGDFタンパクコン
ジュゲート分子とート分子の実質上均質な製剤が提供さ
れる。

本発明のその他の態様では、単離された天然または組
み換え型のMplリガンドを治療上有効量含む医薬組成物
であって、Mplリガンドはポリエチレングリコール等の
水溶性ポリマーで誘導体化されており、組成物は薬学上
受容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を更に含む医薬
組成物が提供される。以上の医薬組成物は、巨核球およ
び/または血小板の欠損によって特徴づけられる疾患状
態を、in vivoにおいてMplリガンドの欠損によって特徴
付けられる疾患状態と同様に治療する方法において適用
され得る。また、(例えば外科手術により)、予測され
る巨核球または血小板の欠乏症を改善させるために予防
的に採用することもできる。

しかるに、本発明のMplリガンドは、(エイズ患者ま
たは癌化学治療中の患者等の)血小板産生が不完全な患
者において、例えば血小板産生を増加する目的で、無形
成性貧血の治療において利用されうる。Mplリガンドは
血小板減少症等の血液疾患の治療に利用されうる。Mpl
リガンドは、骨髄移植患者の補助療法に適用されうる。
かかる患者はヒトまたはその他の哺乳動物である。一つ
の種からのMplリガンドはまた、別の種においても有効
であることが期待される。

本発明におけるその他の態様としては、前述のごとく
治療上有効量の医薬組成物を患者に投与して、血小板欠
損に由来する各種病態を治療する方法を提供することで
ある。これら治療方法には、Mplリガンドと、少なくと
も1つの、上記以外の巨核球コロニー刺激因子、サイト
カイン(例えばEPO)、可溶化Mplレセプター、ヘマトポ
エチン、インターロイキン、成長因子、または抗体との
同時投与または連続的投与を含み得る。

本発明におけるその他の態様には、哺乳動物類Mplリ
ガンドまたはリガンドフラグメントに対する(と反応性
の)抗体(例えばポリクローナル、モノクローナル、ヒ
ト化、組み換え体)、抗体フラグメントの提供がある。
この態様の一部として、かかる抗体を分泌できる細胞の
提供が含まれる(モノクローナル抗体のケースにおける
ハイブリドーマ等)、その産生方法、診断または治療方
法における利用がある。

本発明におけるその他の態様には、Mplリガンドの存
在下のための体液のアッセイがある。かかるアッセイで
は、単一抗体または「サンドイッチ」フォーマットによ
って、Mplリガンドを特異的に認識する抗体を使用する
ことが含まれる。かかるアッセイでは、ある患者におい
てMplリガンドを体外から供給することを要するか否
か、および/またはかかる患者が血小板不足または傷害
状態を経験しているか否かの検討を行うことができる。
かかるアッセイは、キット形態としても含まれ、陽性対
照および陰性対照、抗体(単数および複数)、その他標
準的キット構成要素を含んでいる。

本発明におけるこのほかの目的および利点としては、
以下の好適な実施例について考慮することによって明ら
かとなる。

図面の簡単な説明 以下の図面を参照することにより、本発明が多数の特
徴と利点とを備えていることが明らかとなる。

図1は、巨核球および血小板の発生ならびに成熟を概
観している。

図2は、可溶化マウスMplレセプターが、実質上、放
射線照射したイヌ(「無形成性のイヌ」、または「APK
9」)の血漿の能力を完全に抑制し、巨核球の発育を誘
導することを示す。巨核球の生育に対するアッセイは実
施例2に示した。

図3は、レクチンアフィニティクロマトグラフィーお
よびMplレセプターアフィニティクロマトグラフィー
(「Mplリガンド」)によって増幅された活性が、1A6.1
細胞の増殖を刺激すること及び可溶化マウスMplレセプ
ターがその生育をブロックすることを示す。

図4は、無形成性のイヌ血漿から25kdおよび31kd形態
のイヌMplレセプターを精製に含まれる精製ステップ概
観を示す。

図5は、逆相HPLC(RP−HPLC)によるMplリガンドの
精製を示す。フラクション21は、高度に精製した31kdMp
lリガンドを、フラクション22は31kdと25kdのMplリガン
ドの混合物を、フラクション23は高度に精製された25kd
のMplリガンドを含む。

図6は、25kdおよび/または31kdのMplリガンドタン
パク質を含む逆相HPLC(C4カラム)画分におけるMplリ
ガンドの活性を比較したものである。

図7は、APK9,Mplリガンドおよび様々なその他の因子
で刺激したCD34−選択末梢血の培養液から産生した巨核
球の総数を示す。

図8は、APK9,Mplリガンドおよびその他の各種因子で
刺激した、CD34−選択末梢血細胞の培養から産生した総
白血球の総数を示す。

図9は、APK9,Mplリガンドおよびその他の各種因子で
刺激した、CD34選択末梢血細胞の培養から産生した巨核
球の百分率を示す。

図10は、ヒトIL−3がMplリガンド誘導性の巨核球の
発育に関与していないことを示す。

図11は、ヒトMGDF−1およびMGDF−2のcDNAおよび推
論されるアミノ酸配列を示す。

図12は、ヒトMGDF−3のcDNAおよび推論されるアミノ
酸配列を示す。

図13は、イヌを発生源とする(A)およびマウスを発
生源とする(B)MGDF−1とMGDFs(Mplリガンド)との
比較を示す。

図14は、モノメトキシ−ポリエチレングリコールのN
−ヒドロキシスクシニミジル(NHS)活性エステルを使
い、MGDFをアシル化してポリPEG化産物を得た例を示
す。

図15は、モノメトキシ−ポリエチレングリコールアル
デヒドを使い、MGDFを非特異的に還元的アルキル化して
ポリ−PEG化産物を得た例を示す。

図16は、モノ−メトキシ−ポリエチレングリコールア
ルデヒドを使い、N−末端残基のα−アミノ基でMGDFを
部位特異的に還元的アルキル化して実質的にモノ−PEG
化産物を得た例を示す。

図17は、分子量20kDaのMePEGの活性化誘導体を使って
調製したMePEG−MGDFコンジュゲートをサイズ排除(SE
C)HPLC解析したものを示す。

A:MePEG(PEG11)のNHSエステルでMGDFをアシル化し
て調製したポリ−MePEG−MGDFコンジュゲート。

B:MePEGアルデヒド(PEG20)でMGDFをアルキル化して
調製したポリ−MePEG−MGDFコジュゲート。

C:MePEGアルデヒド(PEG16)でMGDFをアルキル化して
調製したモノ−MePEG−MGDFコンジュゲート。

図18は、組み換えヒトMGDFで処理したマウス由来の血
小板計数値を示す。黒ダイヤ印=CHO由来22−353MGDF、
白丸印=PEGの付加していないE.coli 22−184MGDF(す
なわち1−163MGDF)、白丸印=PEG化したE.coli 22−1
84MGDF。

図19は、r−HuMGDFの精製フローチャートを示す。

図20は、マウスカルボプラチンモデルにおける血小板
計数値に及ぼすr−HuMGDF(E.coli 1−163)の影響を
示す。Balb/cマウスにDay0においてカルボプラチンを単
一回腹腔内投与(1.25mg/mouse)した。賦形剤のみグル
ープにはカルボプラチンを投与しなかった。24時間後、
カルボプラチン処理マウスへ賦形剤または100ug/kgのr
−HGDFのいずれかを残りの試験期間にわたって連日皮下
投与した。(各群n=10匹とし、1回の試験実施時刻ご
とに5匹から採血した。) 図21は、放射線照射後のマウスにおける血小板計数値
に及ぼすr−HuMGDF(E.coli 1−163)の影響を示す。D
ay0でBalb/cマウスにガンマ線(セシウム線源)を500ラ
ド単一回照射した。賦形剤のみのグループには照射しな
かった。24時間後、残りの試験期間にわたって照射マウ
スに賦形剤または100ug/kg r−HuMGDFを連日皮下注射し
た。(各群n=8匹とし、1回の試験実施時刻ごとに4
匹から採血した。) 図22は、放射線照射およびカルボプラチンの組合せで
処理したマウスにおける血小板計数値に及ぼすr−HuMG
DF(E.coli 1−163)の影響を示す。Balb/cマウスにDay
0において500ラドのガンマ線(セシウム線源)を単一回
照射およびカルボプラチン(1.25mg/mouse)を投与し
た。24時間後、残りの試験期間にわたってマウスに賦形
剤または100ug/kg r−HuMGDFを連日皮下注射した。(各
群n=8匹とした。)r−HuMGDFによる補足を行わなか
った場合、マウスのほとんどは試験期間中生存できなか
った。対照群において、8匹中1匹が生存した。処理群
において、8匹中8匹が生存した。

図23は、アカゲザルにおける放射線誘導型血小板減少
症に及ぼすr−HuMGDF(E.coli 1−163)の影響を示
す。アカゲザルを(700cGy Co−80の)放射線照射に曝
露した。照射後24時間を経過してから、連続18日間、r
−HuMGDF(n=3)またはヒト血清アルブミン(n=9
匹)(1匹あたり25ug/kg/day)を皮下投与した。電気
血液細胞解析装置を使って血液細胞を解析した。各記号
は平均値(+/−sem)を示す。

図24は、カルボプラチンおよび放射線照射処理したマ
ウスの血小板計数値に及ぼすPEG化およびグリコシル化
r−HuMGDFの効果を示す。図22で行った試験で説明した
ように、マウスにカルボプラチンおよび放射線照射の併
用処理を行った。傷害を受けた24時間後より、指示した
r−HuMGDF製剤(50ug/kg/day)の皮下注射を試験期間
中連日行なった。電気的細胞計数装置(Sysmex,Baxte
r)を使って指定した日に血液細胞を計数した。

図25は、E.coli最適化コドンを有する組み換えヒトMG
DFの合成遺伝子配列、アミノ酸1−163を示す。

発明の詳細な説明 本発明の付加的な目的および利点としては、本発明の
詳細を記述した以下の説明を考慮することによって当業
者には明らかとなろう。

本発明において提供される、新規な哺乳動物類巨核球
の増殖促進、および/または血小板産生因子、すなわち
Mplリガンドは、その他のタンパク質様物質を実質的に
含まない均一なタンパク質である。このタンパク質がそ
の他のタンパク質に90%以上制約を受けないのが好まし
く、さらには、約95%制約を受けず、さらにはその他の
タンパク質に98%以上制約を受けないのが好ましい。こ
れらタンパク質は、治療への適用に有効な純粋かつ活性
なMplリガンドを大量に産生するために、組み換え技術
を介して産生することが可能である。あるいは、かかる
タンパクを哺乳動物類の無形成性血液、血漿または血清
から、もしくはMplリガンドを分泌または発現する哺乳
動物細胞系から均一な形状で得ることができる。さらに
は、Mplリガンドまたはその活性フラグメントは、化学
的に合成され得る。

一般には、本発明において使用される「Mplリガン
ド」は、ここに開示されるMplリガンド及びその活性フ
ラグメントおよびその変異体を示し、以下詳細に記述さ
れる。

イヌを発生源としてするMplリガンドは、好ましく
は、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳
動(SDS−PAGE)で測定した場合、分子量約25kdおよび3
1kdを有する。両タンパクは、実施例のセクションで詳
述されるごとく、同一の精製プロトコルに従って精製さ
れる。しかるに、たとえば、これらMplリガンドは共に
コムギ胚芽レクチンおよび固定化Mplレセプターに結合
する。25kdの形態は、以下のアミノ酸配列を含む。

31kdの形態は、以下のアミノ酸配列を含む。

SEQ ID NOS:1および2に示した“Xaa"なるアミノ酸
は、確実には分かっていないが、システイン、セリン、
スレオニン、または(可能性は極めて低いが)トリプト
ファンであることが予測されている。

前述の配列から、31kdのリガンドは少なくとも25kdの
形態の一部によって構成されていることが分かる。特
に、31kdのタンパク質の最初の21個のアミノ酸は、25kd
のタンパク質のアミノ酸と明らかに同一である。これ
と、特に両タンパク質がMplリガンド活性のアッセイに
おいて活性を呈した事実とによって、両タンパク質が極
めて近似した構造と活性を有するとの結論に達する。31
kdのタンパク質は25kdのタンパク質とC−末端配列にお
いて異なり、グリコシレーションおよび/または、この
タンパクをコードしている遺伝子のスプライシングにお
いても異なっている。

前述の配列情報に加え、(逆相HPLC法による)最終精
製段階に先だって行われた25kdのバンドの配列決定中に
おいて、別の配列決定が行われた。この配列は、非還元
的条件において25kdのバンドと関連することが判明した
が、還元条件下では関連性を認めなかったことから、こ
れは(例えばプロテアーゼによって)25kdのタンパク質
が二つの部分に開裂したことと、二つの部分がジスルフ
ィド結合によって結合されていることの結果であること
を示唆する。この配列は以下のとおりである。

25kdのタンパク質における上記SEQ ID NO:3の正確な
位置づけは明らかではないが、エリトロポエチン等のほ
かのサイトカインとのアナロジーによると、この配列が
25kdタンパク質の114番目付近のアミノ酸の位置にくる
可能性が支持される。まだ証明されていないが、SEQ ID
NO:3は31kdのタンパク質中にも存在し、おそらく114番
目のアミノ酸付近から始まっていると予測される。この
配列情報については、実施例7において詳述されてい
る。

イヌ由来のリガンドを対象とする初回の精製実験以
来、前に要約したとおり、イヌ由来のリガンドをコード
する遺伝子が現在クローニングされている。この結果、
このイヌ由来リガンド全体のアミノ酸配列は、図13Aに
示すごとく決定された。分子量計算をもとにすると、25
Kd及び31kdのイヌ由来リガンドは図13Aに示す全長リガ
ンドのC−末端がプロセシングされた形態であると予測
される。さらに、図13Bに示す配列を有するマウスMplリ
ガンドが得られた。

かかる精製リガンドは、実施例2に示すヒト巨核球ア
ッセイにおいて、少なくとも約5.7×109巨核球単位/mg
の特異的活性を有することを特徴とする。巨核球単位と
は、実施例2に記述したアッセイを使用して、APK9標準
対照の1ulに相当する巨核球を産生する物質の量である
と定義される。

精製リガンドはまた、実施例4に示すMpl−依存性の
細胞増殖アッセイにおいて、少なくとも約6.9×109細胞
増殖単位/mgの特異的活性を示すことで特徴づけられ
る。「細胞増殖単位」は、実施例4のアッセイにおい
て、200 1A6.1細胞を増殖させるのに必要なリガンドの
量であると定義される。

次の表1は、本発明において実際に調製された精製イ
ヌMplリガンドの活性を特異的に計算した付加例であ
る。

上記の情報を要約すると、本発明における例示的なMp
lリガンドは、以下に示す生化学的および生物学的特徴
を1つ以上備えている。

(a)かかるイヌ由来リガンドは、イヌの無形成性血漿
から単離される。

(b)かかるMplリガンドは、非還元条件において12−1
4%ドデシル硫酸ナトリウムのポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS−PAGE)にて測定すると、約25Kdおよび3
1Kdの見掛分子量を有する。

(c)Mplリガンドは、次に示すアミノ酸配列を有す
る。25Kdタンパク質の場合はSEQ ID NO:1、または31Kd
タンパク質の場合はSEQ ID NO:2である。

(d)Mplリガンドは、さらにSEQ ID NO:3(特に25Kdタ
ンパクにおいて望ましい)を含む。

(e)Mplリガンドはコムギ胚芽レクチンに結合する。

(f)Mplリガンドは固定化した可溶性マウスMplリセプ
ターに結合する。

(g)Mplリガンドの活性は、in vitroにおいて可溶性M
plレセプターによって阻害される。

(h)Mplリガンドは約8−9のPHにおいて陰イオン交
換カラムに結合する。

本発明において好適なMplリガンドの生物活性は、実
施例2における巨核球増殖促進アッセイにおいて、巨核
球の成長と発生を特異的に刺激する活性によって示され
る。このアッセイにおいて、MPLリガンドはヒト末梢血C
D34+細胞(免疫吸着により選択したCD−34細胞)の分
化を、8日間の培養期間中に刺激する。巨核球は、特異
的抗血小板抗原抗体で染色し同定され、顕微鏡下で計数
される。MPLリガンドはまた、因子依存性細胞系1A6.1の
増殖を刺激する。Mplリガンドがない場合、そ系細胞は
死ぬ。1A6.1細胞の数は、Mplリガンドを入れた培養中に
て培養2日後に測定する。

前述したMplリガンドは、表1で述べた特異的活性を
有する。

Mplリガンドの発生源は、無形成性状態にある哺乳動
物類の血液、血漿、または血清中と決定されてきた。し
かし、かかるリガンドの発生源はかかる既知発生源とす
るに限定されず、その他の哺乳動物類における体液、お
よび体液から抽出した細胞も含まれ得る。

哺乳動物類を発生源とする天然(native)Mplリガン
ドの精製は、次の2ステップを基本としている。

(a)好ましくはコムギ胚芽アグルチニンを使ったレク
チン・アフィニティ・クロマトグラフィー (b)固定化Mplレセプターアフィニティ・クロマトグ
ラフィー。

タンパク質をさらに精製するためには、イオン交換ク
ロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、およ
び逆相クロマトグラフィー等の付加的ステップが含まれ
得る。

イヌの無形成性血漿からのMplリガンドを得るために
実際に使用された精製技術は、以下のステップから構成
される(実施例7参照)。

(a)レクチンアフィニティ・クロマトグラフィー(特
にコムギ胚芽アグルチニン・クロマトグラフィーが好ま
しい)。

(b)可溶性Mplレセプター(Mpl−X)アフィニティク
ロマトグラフィー(固定化マウスMpl−Xが好まし
い)。

(c)イオン(陰イオンまたは陽イオン)交換クロマト
グラフィー(陰イオン交換クロマトグラフィー、特にモ
ノQカラムを用いるのが好ましい)。

(d)解離条件におけるゲル濾過クロマトグラフィー
(Superdex200プラスSDSの使用が好ましい)。

(e)逆相クロマトグラフィー(C−4カラムを使用す
るのが好ましい)。

ヒト由来リガンドを含む均一な哺乳動物類Mplリガン
ドは、無形成性血液、血清、または血漿もしくはその他
の哺乳動物類Mplリガンドの発生源、例えば細胞または
組織源に対して上記精製ステップを応用することによっ
て得られる。ステックスは特定な順序である必要はない
が、一覧した順序はあるほうが好ましい。Mplリガンド
を産生することが分かっている細胞(または組織)培養
方法は当業者に公知であり、たとえば、反応開始物質の
供給を拡大するために使用することができる。

Mplリガンドまたは一つ以上のそのペプチドフラグメ
ントは、組み換え技術によっても入手することができ
る。特定のMplリガンドにとってのDNA配列を得るために
は、精製Mplリガンドを還元し、トリプシン等のプロテ
アーゼを使って任意に消化する。慣用技術を使って酵素
処理フラグメントを単離し配列決定する。あるいは、実
施例において例証したように、無傷の精製タンパクを、
入手できるタンパクの量に基づいて可能な範囲まで直接
配列決定し、以下の段階において配列の分かっているト
リプシン処理したフラグメントに対し配列決定領域を相
似的に使用する。遺伝子コードを使ってオリゴヌクレオ
チドプローブを合成し、配列決定されたフラグメントの
アミノ酸配列をコードする可能性のある配列すべての予
測に使用する。好ましくは、いくつかの変性配列は、プ
ローブとして生成される。Mplリガンド遺伝子はこれら
プローブを使って同定され、哺乳動物類のゲノムライブ
ラリーまたはその他のソースをスクリーニングする。あ
るいは、Mplリガンドの細胞発生源からのmRNAを使い、
プローブを使ってスクリーニングされ得るcDNAライブラ
リーを作り、MplリガンドポリペプチドをコードするcDN
Aを同定する。さらには、PCR技術を使って、適切なプラ
リマー利用によるcDNA配列を伸長させる。

これらプローブを使ってゲノムライブラリーをスクリ
ーニングし、DNAクローンを得る。完全な長さのクロー
ンを得るには、得られたDNA配列に基づくプローブを使
って、ライブラリーを再度スクリーニングし、完全な長
さのMplリガンドDNA配列へハイブリダイズする。

Mplリガンドに対するヒトのcDNAは、完全な長さのヒ
トゲノムクローンを発現ベクターにサブクローニング
し、COS細胞中へ形質移入し、形質移入したこれらのCOS
細胞からcDNAライブラリーを作って、MplリガンドcDNA
とハイブリダイズさせてスクリーニングすることによっ
て得ることができる。cDNA全体を一旦同定すれば、Mpl
リガンドの活性フラグメントをコードしているcDNA自体
またはその一部を、さまざまな発現ベクターのなかの一
つへ導入して、Mplリガンドまたはその1つ以上のその
フラグメントの発現系ができあがる。

かかる組み換え技術を使うことによって、Mplリガン
ドポリペプチドをコードする好適なDNA配列を得ること
ができる。本発明はまた、これらDNA配列を含み、これ
はその他のタンパク質をコードするDNA配列を含まず
(単離され)、Mplリガンド活性(例えば巨核球の増殖
および/または発育)を備えたMplリガンドポリペプチ
ドの発現をコードする。これらDNA配列は、Mplリガンド
全部またはそのフラグメントをコードする配列と、好ま
しくは緊縮条件下においてcDNA配列へハイブリダイズす
る配列を含む[T.Maniatis et al.,Molecular cloning
(A Laboratory Manual);Cold Spring Harbour Labora
tory(1982),387−389ページ]。

実例となる緊縮ハイブリダイゼーション条件は、62−
67℃で4×SSCでのハイブリダイゼーション、続いて62
−67℃における0.1×SSCでの約1時間の洗浄である。あ
るいは、緊縮条件の例となるハイブリダイゼーション
は、45−55%ホルムアミド、40−45℃で4×SSCであ
る。

緩和的(relaxed)ハイブリダイゼーションの条件下
におけるMplリガンドの配列へハイブリダイズし、Mplリ
ガンドの生物学的特徴を備えたMplリガンドペプチドを
コードするDNA配列は、本発明における新規なMplリガン
ドポリペプチドをもコードしている。かかる緊縮度を緩
和したハイブリダイゼーション条件の例には、45−55℃
における4×SSC、または、40−45℃での30−40%ホル
ムアミドでのハイブリダイゼーションがある。たとえ
ば、Mplリガンドの配列と有意な相同性を有する領域、
すなわちグリコシル化またはジスルフィド結合部位を有
し、1つ以上のMplリガンドの生物学的特徴を備えてい
るDNA配列は、Mplリガンド配列に厳格にハイブリダイズ
しなくても、明らかにMplリガンドポリペプチドをコー
ドしている。アミノ酸を変化させたりさせなかったりす
るある種の集団内での自然発生的塩基交換のような、Mp
lリガンドのペプチド配列をコードしているDNA配列の対
立遺伝子における多様性は、その類似物または誘導体と
同様に、本発明に含まれる。同様に、Mplリガンドペプ
チドをコードしていても、または、点突然変異あるいは
活性増強、半減期又はそれにコードされたポリペプチド
の産生のために修飾された誘導によってMplリガンドのD
NA配列において遺伝子コードの縮重変異が生じた結果、
コードの利用法に違いが生じたDNA配列であっても、本
発明に包まれる。

実施例11に示されたクローニング過程は、引き続いて
実施され、その結果ヒトタンパク質MGDF−1,MGDF−2,お
よびMGDF−3のアミノ酸およびcDNA配列が合成される。
MGDF−1は図11においてアミノ酸22−353に相当し、332
のアミノ酸を含む。MGDF−2はMGDF−1の一部を欠いた
部分であり、図11のアミノ酸22−195に示される。よっ
てMGDF−2は174のアミノ酸を含む。MGDF−3は図12の
アミノ酸22−289に示され、268のアミノ酸を含む。ここ
で開示された各々のMGDFにおいて、シグナルペプチドを
含む分子は、図11および図12の両方でアミノ酸1−21と
して示され、本発明に置いて発明されたポリペプチドの
一部であるが、巨核球の増殖および提示活性の増大のた
め除去されるのが好ましい。要約すると、MGDF1−3は
以下のように定義される。

MGDF−1 アミノ酸 22−353 図11 MGDF−2 アミノ酸 22−195 図11 MGDF−3 アミノ酸 22−289 図12 ここに示すアッセイにおいて、MGDF−3が活性を呈さ
ない一方で、MGDF−1およびMGDF−2は活性を呈した。

ここに示した活性データに基づくと、ヒトMGDFがIN V
IVOにおいて実質上不活性または可変型C−末端アミノ
酸を含む活性の小さい前駆体ポリペプチドであると仮定
される。(シグナルペプチドと同様に)、C−末端部ア
ミノ酸の開裂において、この分子の加工された形態が活
性を呈するか、またはさらに活性が上昇した。前述の仮
定に基づいて考えると、その活性を発揮するためには、
MGDF−1が(例え はプロテアーゼによって開裂されるという)加工を施さ
れる必要があると考えられる。MGDF−1の一部を欠いた
形態(MGDF−2)が活性であるという事実が、この仮説
を支持している。

ヒト腎由来293細胞から採取し、MGDF−1遺伝子で形
質転換させたコンディションメディウム(インビトロジ
ェン)は、実施例4に示す細胞アッセイの活性を示す。
一方、32D細胞等のほかの細胞系においては、この分子
の活性を認めることはなかった。これは、おそらく部分
的欠損によって293細胞がMGDF−1分子を加工する能力
を有すると仮定され、32D細胞がこの分子を加工できな
いことに対して、この活性に本質的に関わると考えられ
る分子が部分的欠損を起こした形態であるとの仮定され
る。

上記の仮説をもとにすると、さまざまな活性化分子が
MGDF−1(図11)として説明された配列が一部欠損した
結果生じたと考えられる。エリトロポエチン(EPO)等
のサイトカインファミリー中に保持されている構造特徴
には、4本のα−ヘリックスバンドルと4つのシステイ
ンがある。MGDF−1配列にあてはめると、Cys172は、最
も進化の過程で保護され、機能的にみても欠くことので
きない構造であるC−末端エレメントである。しかる
に、MGDF−1にとって好適な部分的欠損による変化体
は、(シグナルペプチドの開裂の他に)アミノ酸173−3
53からのC−末端部分欠損体である。好ましくは、MGDF
−1の配列がC−末端から50−185に相当するアミノ酸
が除去され、さらに好ましくは、C−末端から90−172
に相当するアミノ酸が除去される。ここで開示されるよ
うに、シグナルペプチドの長さは21アミノ酸であると考
えられる。しかし、MGDF−1の配列に基づいて考える
と、シグナルペプチドの長さは23アミノ酸になる。よっ
て、ここに提示されているものと対応するけれども、図
11または図12の位置24から始まるポリペプチドも、特異
的に包含される。

以下に、活性(巨核球および/または血小板の増殖を
促進する活性;または天然型レセプターに対する阻害/
刺激性活性)を呈し得る好適なMGDF−1の特異的変異体
を若干示す。

MGDF−4 アミノ酸 22−172 図11 MGDF−5 アミノ酸 22−177 図11 MGDF−6 アミノ酸 22−191 図11 MGDF−7 アミノ酸 22−198 図11 MGDF−8 アミノ酸 22−265 図11 MGDF−11 アミノ酸 22−184 図11 クローンの中には、MGDF−1配列のアミノ酸133−136
の部分が欠けたものもあり、前述の配列に対応する配列
は、これらアミノ酸を欠いていても(C−末端のアミノ
酸番号が4つ欠けていても)、活性を呈する。

192の位置に終末コドンを含む1つのクローンにおい
ては、図11の位置191が示されているように、Thr残基の
代わりにAla残基が発見された。しかるに、本発明は、T
hrの代わりにAlaが191の位置にくるようなMGDF分子の変
化体を含んでいる。

MGDF−3は、IVS−5(介在配列−5)と言及される
配列を除去してできた配列であるが、これは、この配列
の5番目のエクソン内においてスプライスされているた
めである。IVS−5の5′末端がコドン中に発生した場
合、これの除去によってMGDFの残りの配列にフレームシ
フトが発生し、これはMGDF−3の160の位置からこの分
子の末端部にかけて見ることができる。

MGDF−3自体を293細胞へ形質移入しても、活性は見
い出されず、実施例4の細胞アッセイにおいて生じたコ
ンディションメディウムを試験しても活性がない。明ら
かにMGDF−1とは異なり、293細胞はMGDF−3を活性体
へ加工することはできない。にもかかわらず、MGDF−1
に関する前述の部分的欠損の仮説に基づくと、MGDF−3
からC−末端のアミノ酸を部分的に欠損させても、活性
が生じることとなる。たとえば、MGDF−3の40−102ア
ミノ酸をC−末端部において部分的に欠くと、活性を生
じた。50−90アミノ酸が除去されることが望ましい、MG
DF−2について好適な変化体とは、以下のとおりであ
る。

MGDF−9 22−179 図12 MGDF−10 22−190 図12 前述のMGDFの実例を含み、ここにおいて開示されてい
るMplリガンドすべてにおいて、特にかかるペプチドが
バクテリアの宿主細胞において発現している場合は、N
−末端にはメチオニル残基が存在し得る。

Mplリガンドポリペプチドは既知の慣用化学的合成法
によっても産生できる。本発明におけるポリペプチドを
合成手段によって構築する方法は、当業者に知られてい
る。合成法によって構築したMplリガンドポリペプチド
配列は、1次、2次、または3次構造及びコンホーメー
ション上の特徴をMelリガンドポリペプチドと共有して
いるおかげで、共通のMplリガンドの生物学的特徴を備
えていることになる。よって、治療上及び免疫上の過程
において、これらペプチドは、天然型または精製型のMp
lリガンドポリペプチドに対して生物学的に活性な、ま
たは免疫的な代替物として扱われ得る。

ペプチドまたはMplリガンドをコードするDNA配列の修
飾は、既知の技術を使って当業者が熟知の方法によって
行われる。Mplリガンド配列中、関心の集まる修飾とし
ては、コード配列における選択アミノ酸残基の置換、挿
入または欠失があげられる。かかる置換、挿入または欠
失を行うための突然変異誘発技術は、当業者において周
知となっている技術である(米国特許第4,518,584参
照)。1−20アミノ酸における保守的変化が望ましい。
好適なペプチドは、タンパク溶解酵素または直接的化学
合成によって発生し得る。かかる変化体は、本発明のMp
lリガントポリペプチド及びポリヌクレオチドの定義に
含まれ得る。

Mplリガンドポリペプチド配列における特異的突然変
異体は、グリコシル化の起こる部位(セリン、スレオニ
ン、またはアスパラギン等)の修飾も含み得る。グリコ
シル化が起こらないか、または部分的なグリコシル化し
か起こらないのは、アスパラギンが連関したグリコシル
化認識部位において、あるいは0−結合炭水化物が付加
することによって修飾された分子の部位において、アミ
ノ酸の置換または欠失が起こった結果である。アスパラ
ギンの連関しているグリコシル化認識部位は、適切な細
胞性グリコシル化酵素によって特異的に認識されたトリ
ペプチド配列から構成される。このトリペプチド配列
は、Asn−Xaa−ThrまたはAsn−Xaa−Serであり、ここで
いうXaaはプロリン以外のあらゆるアミノ酸が該当す
る。さまざまなアミノ酸の置換または欠失が、グリコシ
ル化認識部位の1番目または3番目のアミノ酸位置のう
ちいずれか一方または両方において起こっていた場合
(および/または2番目の位置においてアミノ酸欠失が
おきていた場合)、修飾されたトリペプチド配列におい
てはグリコシル化が起こらない。かかる変化ヌクレオチ
ド配列は、その部位においてグリコシル化されない変化
体を発現する。

MGDFの付加的アナログ/誘導体 MGDF(Mplリガンド)配列におけるその他のアナログ
または誘導体は、全体として、または部分的に(MGDF M
plリガンド)活性を保持しており、本明細書における開
示により当業者により調製され得る。かかる修飾もま
た、本発明に含まれる。

特に、本発明はまた、化学修飾したMGDF組成物および
その製造法、ならびに利用法をも含む。この開示によっ
て、MGDFを修飾し、その特徴を増強させることが可能に
なる。

本発明における一つの態様は、少なくとも1つの水溶
性ポリマー部分に結合したMGDFタンパク質を含むMGDF産
物に関する。

本発明におけるもう一つの態様は、MGDFタンパク質が
少なくとも1つのポリエチレングリコール分子に結合し
たMGDF産物に関する。

本発明におけるその他の態様は、アシルまたはアルキ
ル結合を介して少なくとも1つのポリエチレングリコー
ル分子に結合したMGDF分子に関する。

MGDFのPEG化は、当業界で周知となっているPEG化反応
を利用して達成され得る。たとえば、Focus on Growth
Factors 3(2):4−10(1992)、EP O 154 316;EP O 4
01 384およびその他本発明において引用されているその
他のPEG化関連出版物を参照のこと。好ましくは、反応
性ポリエチレングリコール分子(または類似の反応性水
溶性ポリマー)を用いるアシル化またはアルキル化反応
を介して、PEG化を行うのがよい。ポリエチレングリコ
ールを使用した誘導体化の好ましい手段について、以下
に詳細に記述する。

アシル化 アシル化によるPEG化には、一般に、ポリエチレング
リコール(PEG)の活性エステル誘導体と、MGDFタンパ
ク質との反応を含む。あらゆる既知または付随して発見
された反応性PEG分子は、MGDFのPEG化に利用され得る。
好適な活性化PEGエステルは、PEGをN−ヒドロキシスク
シンイミドへエステル化したものである。ここでいう
「アシル化」は、MGDFとPEG、アミド、カルバメート、
ウレタン等の水溶性ポリマーとの結合型を含むがこれに
限定されない。Bioconjugate Chem.5:133−140(1994)
を参照のこと。反応条件は、PEG化技術において既知の
条件、またはPEG化に付随して開発されたあらゆる条件
から選択されるが、修飾すべきMGDF種を不活化するよう
な温度、溶媒、およびPH等の条件を避けなくてはならな
い。MGDFsのPEG化に一般的に適用される反応条件を、以
下に述べる。モノメトキシ−PEGのNHSエステルとの実例
反応を、図14に概観する。

アシル化によるPEG付加反応では、一般に、多数のPEG
が付加したMGDF産物が生じ、そこではアシル結合基を介
してリジンε−アミノ基にPEG付加が起こる。接続する
結合はアミドであることが好ましい。また、生じる産物
は、実質上、PEG1個の付加物、PEG2個の付加物またはPE
G3個の付加物のみ(例えば>95%)であることが好まし
い。しかし、適用されている特定条件によっては、高度
にPEG付加された種(MGDFのリジンにおけるε−アミノ
酸基への最大付加数と、MGDFのアミノ末端部のα−アミ
ノ基1個に付加する数までの)が形成され得るのが普通
である。希望するならば、透析、塩析、該外濾過法、イ
オン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフ
ィーおよび電気泳動を含む標準的技術その他の技術を適
用することによって、混合物または未反応種のなかか
ら、より精製されたPEG付加種が分離され得る。

アルキル化 アルキル化によるPEG化には、一般に、PEGの末端アル
デヒド誘導体と、MGDF等のタンパク質とを、還元剤の存
在下で反応させることを含む。前述のアシル化のように
反応条件を下記する。

アルキル化によるPEG付加を行うと、多数のPEGが付加
したMGDFが発生する。ポリPEG化した産物を得るためのM
GDFとの還元的アルキル化反応の実例を図15に示す。さ
らに、前述のごとく、MGDF種のN−末端にあるα−アミ
ノ基においてのみ実質的にPEG化を行う(モノPEG化され
た種)ような反応条件に操作することができる。PEG1個
が付加した産物を得るためのMGDFとの還元的アルキル化
反応について、その実例を図16に示す。PEG1個の付加反
応、またはPEGが多数付加する反応のいずれかにおいて
は、−CH2−NH−基を介してPEG基がタンパク質に結合し
ているのが望ましい。特に−CH2−基を参照するにあた
り、この結合型をここでは「アルキル」結合と呼ぶ。

PEG1個が付加した産物を産生するための還元アルキル
化を介して誘導体化では、MGDFの誘導体合成において利
用できる(N−末端に対するリジンなどの)異なるタイ
プの1級アミノ基の反応性が異なることを利用する。こ
の反応は、(後述する)PHにおいて、リジン残基におけ
るε−アミノ基と、タンパク質におけるN−末端残基の
α−アミノ基との間におけるpKaの値に差があることを
利点として実行することができる。かかる選択的誘導体
化法によって、タンパク質へのアルデヒドなどの反応基
を含む水溶性ポリマーの結合を制御する。ポリマーとの
コンジュゲーションは、タンパク質のN−末端部におい
て優位に発生し、リジンの側鎖のアミノ基などのその他
の反応基においては有位な修飾が起こらない。本発明に
おける重要な目的には、実質上、モノポリマー/MGDFタ
ンパク質コンジュゲート分子の均質な製剤を提供する
(実質上、単一の位置のみ(>95%)においてMGDFタン
パクがポリマー分子に結合することを意味する)ことが
ある。さらに特定的には、ポリエチレングリコールを使
用するならば、本発明は、抗原性を有し得る結合基を含
まず、MGDFタンパク質へ直接結合するポリエチレングリ
コール分子を有するPEG付加MGDFタンパク質を提供す
る。

しかるに、本発明において好適な態様は、PEG付加し
たMGDFであって、PEG基がアシル基またはアルキル基を
介して結合することに関する。前述のごとく、かかる産
物は、PEGが一つまたは複数結合している(例えば2−
6個、好ましくは2−5個のPEGを含むことが)。PEG基
は一般にアミノ酸のα−アミノ基またはε−アミノ基に
おいてタンパク質と結合するが、このPEG基はタンパク
質に結合しているあらゆるアミノ基と結合することがで
きると予期されており、これは適正な条件下において十
分な反応性を呈し、PEG基と結合できるようになる。

アシル化とアルキル化の両反応において利用されてい
るポリマー分子は、水溶性ポリマーまたはその混合物か
ら選択される。選択されたポリマーは、水溶性でなくて
はならず、付加されるタンパク質は生理的環境のような
水溶性の環境において沈殿しない。選択されたポリマー
は、アシル化用の活性エステル、またはアルキル化用の
アルデヒドのように、単一の反応基を有するよう修飾さ
れなくてはならず、好ましくは、本発明において示され
る方法によって重合度が制御される必要がある。好適な
反応性PEGアルデヒドはポリエチレングリコールプロピ
オンアルデヒド(水に対して安定)か、またはそれのモ
ノC1−C10アルコキシまたはアリールオキシ誘導体であ
る(米国特許第5,252,714参照)。ポリマーは枝分かれ
しているか、または枝分かれしていないもののいずれか
とし得る。治療用の最終産物としてのポリマーにおいて
は、前記ポリマーが薬学上受容されうるものとするのが
望ましい。水溶性ポリマーは、たとえばポリエチレング
リコール、モノメトキシ−ポリエチレングリコール、デ
キストラン、ポリ(N−ビニルピロリドン)ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコールホモポリマー、ポ
リプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、
ポリオキシエチル化ポリオール(すなわちグリセロー
ル)およびポリビニルアルコールから構成されるグルー
プより選択され得る。アシル化反応に向けては、単一の
反応性エステル基を有するポリマーが選択されなくては
ならない。本発明における還元的アルキル化において
は、選択されるポリマーが単一の反応性アルデヒドを有
ななくてはならない。一般に、天然型のグリコシル残基
から水溶性ポリマーが選択されることはないであろう
が、これは、これらがほ乳動物類の組み換え発現系を使
って簡便に合成されているためである。このポリマーは
いかなる分子量でもよく、枝分かれしていることもある
し、枝分かれしていないこともある。

利用する上で特に好適な水溶性ポリマーは、ポリエチ
レングリコール、略してPEGである。ここで利用されて
いるように、ポリエチレングリコールは、モノ(C1−C1
0)アルコキシまたはアリールオキシ−ポリエチレング
リコール等のほかのタンパク質の誘導体化に使われてき
たPEGのいかなる形態を含むものとする。

ここで利用されるように、MGDFは前述のごとくあらゆ
る形態のMGDFを含むものと定義される。たとえば、完全
な長さであるか、または部分欠損されているか、グリコ
シル化または非グリコシル化された形態のMGDFすべてが
含まれる。以下は、誘導体化されるべき望ましいMGDF分
子である(各々の例において、番号づけは図11に従って
つけられたアミノ酸を示す)。

MGDF−1 アミノ酸 22−353 図11 MGDF−2 アミノ酸 22−195 図11 MGDF−4 アミノ酸 22−172 図11 MGDF−11 アミノ酸 22−184 図11 MGDF−12 アミノ酸 27−353 図11 MGDF−13 アミノ酸 27−195 図11 MGDF−14 アミノ酸 27−172 図11 MGDF−15 アミノ酸 27−184 図11 前述の好適な種は、グリコシル化、非グリコシル化、
または脱グリコシル化されており、グリコシル化されて
いないのが好ましい。これらはバクテリア(E.coli等)
またはほ乳動物類細胞(CHO等)を使って遺伝子組み換
えによって得られる。

以下は、本発明において特に好適な化学的誘導体分子
のサブクループである(かかる例においては、アシル基
またはアルキル基を介して結合したモノ−又はポリ−
(例えば2〜4)PEG部分である) PEG付加MGDF−11 PEG付加MGDF−4 PEG付加MGDF−2 一般に、生物活性を有する物質と、活性化ポリマー分
子とを反応させるのに使う適正な条件下におくことによ
って化学的誘導体化が行われ得る。PEG付加MGDFの調製
法は、一般に、(a)MGDFポリペプチドとポリエチレン
グリコール(PEGの反応性エステルまたはアルデヒド誘
導体等)との間の反応を、MGDFが1個または2個以上の
PEG基と結合する条件で行なうステップと、(b)反応
産物を得るステップからなる。一般に、アシル化反応に
とって最適の条件は、既知のパラメータと希望する結果
とによって、ケース・バイ・ケースで決定される。たと
えば、PEG:タンパクの比が高くなると、ポリPEG化産物
の割合が高くなる。

モノポリマー/MGDFタンパク質コンジュゲート分子の
実質上均質な集団を産生させるための還元的アルキル化
反応は、一般に、(a)MGDFタンパク質と反応性PEG分
子とを適正な還元的アルキル化条件下で、前記MGDFタン
パク質のアミノ末端におけるα−アミノ基を選択的に修
飾するのに適したpHで反応させるステップと、(b)反
応産物を得るステップとから構成される。

モノポリマー/MGDFタンパク質コンジュゲード分子の
実質上均質である集団にとって、還元性アルキル化反応
の条件では、水溶性ポリマー部分を選択的にMGDFのN−
末端部に結合させることができるものである。かかる反
応条件は、一般に、リジンのアミノ基とN−末端のα−
アミノ基との間にあるpKaに違いをもたらす(pKaは、ア
ミノ基の50%がプロトン化され、残り50%がプロトン化
されていないpHである。pHはまた、使用すべきタンパク
質に対するポリマーの比にも影響を及ぼす。一般に、pH
が低い場合、タンパク質に対して過剰のポリマーが望ま
れる(N−末端部のα−アミノ基の反応性が下がると、
最適な条件を達成するためにより多くのポリマーが必要
になる)。pHが高くなると、ポリマー:タンパク質の比
を高くする必要がなくなる(反応性に富む基が多くなる
と、ポリマー分子の必要量が低下する)。本発明の目的
においては、pHが3−9の間にあり、3−6であれば好
ましい。

さらに重要な考慮点は、ポリマーの分子量である。一
般に、ポリマーの分子量が高くなると、タンパク質に付
加し得るポリマー分子の数が少なくなる。同様に、これ
らパラメータを最適化するには、ポリマーの枝分かれに
ついても考慮しなくてはならない。一般に、分子量が高
くなると(または枝分かれが増えると)、ポリマー:タ
ンパクの比が高くなる。一般に、ここで意図されている
PEG化反応では、好適な平均分子量は約2kDaから約10kDa
である(ここでいう「約」という語は、±1kDaのことで
ある)。好ましい平均分子量は約5kDaから約50kDaであ
り、約12kDaから約25kDaの間であればなおよい。水溶性
ポリマー対MGDFタンパク質の比は、一般に1:1から100:1
ならよく、(ポリPEG化の場合)1:1から20:1、(モノPE
G化では)1:1から5:1であればなおよい。

前述の条件を用いて、還元的アルキル化反応を、ポリ
マーがアミノ末端部においてα−アミノ基を有するMGDF
タンパク質へ選択的に結合することを提供し、モノポリ
マー/MGDFタンパク質コンジュゲートの実質上均質な製
剤を提供する。「モノポリマー/MGDFタンパク質コンジ
ュゲート」という語は、単一のポリマー分子がMGDFタン
パク1分子に付加して構成されている組成物を示す。モ
ノポリマー/MGDFタンパク質コンジュゲートは、N−末
端部にポリマー分子が付いていれば好適であるが、リジ
ンのアミノ側鎖基上でないほうがよい。この製剤は90%
以上のモノポリマー/MGDFタンパク質コンジュゲートで
あるのが望ましく、95%以上のモノポリマーMGDFタンパ
ク質コンジュゲートならばなおよく、観察可能な残りの
分子は未反応である(ポリマー部分を欠いたタンパク
質)。以下の実施例は、少なくとも90%がモノポリマー
/MGDFタンパク質コンジュゲートであり、約10%が未反
応のタンパク質である。モノポリマー/タンパク質コン
ジュゲートには生物活性がある。

ここでいう還元的アルキル化反応に向けては、還元剤
が水性溶液中で安定であるべきであり、還元的アルキル
化反応の初反応段階において形成されたシッフ塩基のみ
を還元できるのが好ましい。好適な還元剤は、ソディウ
ムボロヒドリド、ソディウムシアノボロヒドリド、ジメ
チルアミン・ボラン、トリメチルアミンボランおよびピ
リジンボラーンで構成されるグループから選択されるの
がよい。特に望ましい還元剤はソディウムシアノボロヒ
ドリドである。

その他の溶媒、反応時間、温度などの反応パラメー
タ、および産物の精製方法は、タンパクの水溶性ポリマ
ーによる誘導体化に関する公開情報(本報における出版
物参照)にもとづいて、ケース・バイ・ケースで決定す
ることができる。実施例の項に具体例を示してある。

アシル化および/またはアルキル化法を選択すること
によって、ポリマー/タンパク質コンジュゲート分子混
合物を製造できるが、ここで提供できる利点は、混合物
中に含まれるモノポリマー/タンパク質コンジュゲート
の比率を選択できることにある。よって、希望するなら
ば、結合させるポリマー分子の数(ジ−、トリ−、テト
ラ−など)を変化させて様々なタンパクの混合物を調製
することができ、ここで示す方法を利用して、モノポリ
マー/タンパク質コンジュゲート物質と組み合わせ、あ
らかじめ設定したモノポリマー/タンパク質コンジュゲ
ート比の混合物を調製できる。

以下に提示した実施例は、化学修飾したMGDF製剤と、
アシル化およびアルキル化を介したPEG化MGDFの製剤と
を提供する。よって、本発明は、これらの製剤にも関す
る。

一般に、本発明のポリマー/MGDFを投与することによ
って軽減または調節され得る条件には、一般に前述のMG
DF分子についての条件が含まれる。しかし、ここに開示
されるポリマー/MGDF分子には、非誘導体化分子と比較
した場合に、別の活性増強されたまたは減弱された活
性、あるいはほかの特徴を有し得る。

本発明におけるさらに他の態様には、前述の化学修飾
を施したMGDF分子から構成される医薬組成物の提供があ
る。かかる医薬組成物は、非誘導体化MGDF分子に対して
特定された成分を含み得る。

さらに詳細な検討が重ねられるにつれて、多様な患者
を対象とした多様な病状の治療に対する適正な投薬レベ
ルが生み出され、治療上のコンテクスト、被投薬者の年
齢および全身の健康状態を考慮した通常の熟練作業者
は、適正な投与量を確定できると考えられる。一般に、
投薬量は0.01μg/kg体重(タンパク質量のみから計算
し、化学修飾を考慮しない場合)から300ug/kg(前記と
同様)の間であろう。より好適な投薬量は、5ug/kg体重
から100ug/kg体重であり、さらに好適な投薬量は10ug/k
gから75ug/kgの間となる。

本発明はまた、MGDF(すなわちMplリガンド)ポリペ
プチドまたはその活性フラグメントの産生方法について
も提供している。本発明における一つの方法には、Mpl
リガンドポリペプチドをコードするcDNAを発現ベクター
中へ導入して、Mplリガンド用の発現系を作ることにあ
る。選択された宿主細胞をベクターで形質移入して、培
養する。本発明における方法は、既知の制御配列の制御
のもとに、Mplリガンドポリペプチドの発現をコードす
るDNA配列を形質移入させておいた、適正な細胞または
細胞系を培養することから構成される。制御配列には、
プロモーターフラグメント、終末フラグメント、および
その他の適正な宿主細胞内においてタンパクの発現を指
示/制御する配列が含まれる。発現された因子は、当業
者にとって既知となっている適切手段によって培地から
回収され、単離および精製される(細胞内で発現してい
れば細胞から)。さらに、米国特許第5,272,071号では
また、本発明のポリヌクレオチド/ポリペプチドに応用
されるべく意図されている方法が開示されている。

適正な細胞または細胞系は、チャイニーズハムスター
卵巣細胞(CHO)または3T3細胞等のほ乳動物類細胞であ
り得る。ほ乳動物類由来宿主細胞および形質転換の方
法、培養、増幅、スクリーニングおよび産物の産生およ
び精製方法の選択は、公知である。Gething and Sambro
ok,Nature 293:620−625(1981)を参照するか、代わり
にKaufman et al.,Mol.Cell.Biol.,5(7):1750−1759
(1985)またはHowley et al.,米国特許第4,419,446号
を参照のこと。その他の適正なほ乳動物類細胞系として
は、サルCOS−1,COS−7細胞系、またはCV−1細胞系が
ある。さらに実例となるほ乳動物類細胞系には、形質転
換細胞系を含む霊長類の細胞系およびげっ歯類の細胞系
がある。正常2倍体細胞、原発組織のIN VITRO培養由来
の細胞株は、原発性外移植片同様に適する。試験候補と
なる細胞は選択された遺伝子において遺伝子型的に欠損
し得るか、または優先的に発現する選択遺伝子を含み得
る。その他の適正なほ乳類細胞系には、これに限定され
ないが、HeLa、マウスL929細胞、スイス・Balb/cマウス
由来またはNIH由来の3T3系、BHKまたはHaKハムスター細
胞系がある。

本発明に適する宿主細胞として、バクテリア由来細胞
が同様に有用である。たとえば、バイオテクノロジーの
分野では、さまざまなE.coliの菌株(HB101,DH5 α、DH
10,およびMS1061など)が宿主細胞として周知になって
いる。B.Subtilis,Pseudomonas spp.,Bacillus spp.お
よびStreptomyces spp.,および同様の菌株も、本法にお
いて利用される。

当業者に周知となっている酵母細胞の多くの菌株も、
本発明におけるポリペプチドの発現において宿主細胞と
して利用できる。Miller et al.,のGenetic Engineerin
g 8:277−298(1986)および本明細書で示した文献を参
照のこと。

本発明ではまた、新規Mplリガンドポリペプチドの発
現法において利用するための組み換え分子またはベクタ
ーを提供する。これらベクターは、MplリガンドDNA配列
を含み、そのリガンド配列は単独またはその他の配列と
の組合せで本発明のMplリガンドポリペプチド又はその
活性フラグメントをコードしている(シグナルペプチド
を含む場合と含まない場合がある)。あるいは、前述の
ごとく被修飾配列を含むベクターはまた、本発明におけ
る具体例の一つをなし、Mplリガンドポリペプチドを産
生する上で有用である。本発明において利用されている
ベクターは、本発明のDNAコード配列と作動可能なよう
に結合し選択された宿主細胞内において、複製及び発現
を指示する選択された制御配列をも含む。

1つのベクターとしてpXMがあり、これは、特にCOS細
胞内の発現に好ましい[Y.C.Yang et al.,Cell 47:3−1
0(1986)]。ほ乳類細胞例えばCHO細胞内における発現
に望ましいのはpEMC2B1である。ここで開示されている
ほ乳類細胞発現ベクターは、当業者に周知の技術を利用
して合成され得る。ベクターの構成要素、例えばレプリ
コン、選択遺伝子、エンハンサー、プロモーター等は、
天然ソースから得るか、または既知の工程を経て合成さ
れ得る。Kaufman et al.,J.Mol.Biol.159:511−521(19
82)、およびKaufman,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:689
−693(1985)を参照のこと。また、あるいは、ベクタ
ーDNAはウシパピローマウイルスのゲノム全部またはそ
の一部を含み得[Lusky et al.,Cell 36:391−401(198
4)]、および安定エピソーム成分としてのC127マウス
細胞などの細胞系内において複製され得る。これらベク
ターを適正な宿主細胞へ形質移入すると、Mplリガンド
ポリペプチドを発現させることができる。

多様なタイプの適正な発現ベクターは、ほ乳類、昆
虫、酵母、真菌および細胞発現などにおいて公知であ
り、この目的を果たすべく利用することができる。

本発明における方法および組成物によって処理される
病状は、一般に、現状において巨核球/血小板を欠損し
ているか、または将来において巨核球/血小板の欠損が
予測されることを含む(予定された手術のため)。かか
る諸病状は、通常、in vivoにおいて活性Mplリガンドが
(一時的または永久に)欠損した結果である。血小板欠
損という語は、血小板減少症であり、本発明の方法及び
組成物は一般に血小板減少症の治療に利用できる。

血小板減少症(血小板欠乏症)はさまざまな理由によ
り存在し、様々な薬物による化学療法やその他の治療、
放射線療法、外科手術、事故による失血、その他特別な
疾病状態をもその理由に含む。血小板減少症を含み、か
つ本発明により治療され得る特異的病態とは、無形成性
貧血、特発性血小板減少症、血小板減少症を伴なう転移
した腫瘍、全身性エリテマトーデス、巨脾腫症、Fancon
i症候群、ビタミンB12欠乏症、葉酸欠乏症、May−Heggl
in奇形、Wiskott−Aldrich症候群、および近位夜行性ヘ
モグロビン尿症がある。また、エイズを対象としてある
治療(AZT等)を行った結果、血小板減少症に罹患する
ことがある。ある損傷治癒不全に陥ったことが、血小板
の増加にとって有利に作用することがある。

予測される血小板欠損症、たとえば将来の外科手術が
原因となるものには、本発明のMplリガンドを、血小板
が必要になるのに先だって数日から数時間投与すること
が可能である。急性の刺激、例えば不慮の大量な失血に
おいては、Mplリガンドが血液または精製血小板と共に
投与される。

本発明のMplリガンドは、巨核球以外のある細胞タイ
プがMplレセプターを発現することが判明するならば、
その細胞を刺激するのに有効である。Mplレセプターを
発現するようなかかる細胞に関連する病態は、Mplリガ
ンドによる刺激に関わっているのであれば、本発明の範
囲内に該当する。

本明細書において示した活性試験アッセイにおいて、
それ自体が活性でないMGDF分子は、IN VITROまたはIN V
IVOにおいてMplレセプターのモジュレータ(阻害因子ま
たは刺激因子)として有用であるといえる。

本発明のポリペプチドは、前述のごとく認識された病
態において、単独で用いられるか、またはその他のサイ
トカイン、可溶性Mplレセプター、造血因子、インター
ロイキン類、成長因子または抗体と組み合わせて用いら
れる。

よって、本発明におけるその他の態様には、前述の病
態に関する治療用組成物がある。かかる組成物は、薬学
上受容しうる担体とともに治療上の薬効量に相当するMp
lリガンドポリペプチド、または治療上有効なフラグメ
ントから構成される。この担体の材料は、注射用蒸留水
であり得、好ましくは哺乳動物を対象とした投与液に慣
用のその他の材料を添加したものとするのが好ましい。
代表的には、Mplリガンド治療薬は、精製タンパクと一
種以上の生理学上受容できる担体、賦形剤または希釈剤
組合せた形態で投与される。中性の緩衝生理食塩液、ま
たは血清アルブミンを混合した生理食塩液は、適正な担
体の例である。前記産物が適正な賦形剤(ショ糖等)を
利用した凍結乾燥品として処方されているのが好まし
い。その他の標準担体、希釈剤、および賦形剤が希望に
応じて含まれる。その他の組成物の例には、トリス緩衝
液pH8.0、酢酸塩緩衝液pH5.0が含まれ、それらには場合
によってはソルビトールも含まれる。

本組成物は、非経口法により全身投与する。非経口法
の代わりとしては、前記組成物を静注または皮下法によ
って投与する。全身投与した場合、本発明において使用
される治療用組成物は、発熱性物質を含まない、非経口
で受容される水溶液の形で存在し得る。かかる薬学上受
容できるタンパク溶液の製造は、pH、等張性、安定性等
に関して当業界の技術内である。

前述の病態を治療するための治療法に関与する投与方
法は、薬物の作用を変化させる年齢、病態、体重、性別
および患者の食事状況、あらゆる感染症の重症度、薬物
投与の時間その他臨床上の因子など、様々な因子を考慮
しながら、主治医によって決定される。一般に、一日投
与量は0.1−1000μgのMplリガンドタンパク質またはそ
のフラグメントを体重1kgあたり投与する。

本発明における治療方法、組成物およびポリペプチド
は、血小板減少と同様、その他の症状によって特徴づけ
られる疾病状態の治療において、ポリペプチド単独か、
またはその他のサイトカイン、可溶性Mplレセプター、
造血因子、インターロイキン類、成長因子または抗体と
組み合わせて利用される。Mplリガンド分子はIL−3ま
たはGM−CSF等の一般的な造血刺激剤と組み合わせて、
血小板減少症の病態を治療する上で有用であることが証
明されるであろう。その他の巨核球刺激因子、すなわち
meg−CSF、幹細胞因子(SCF)、白血病阻害因子(LI
F)、オンコスタチンM(OSM)、または巨核球刺激活性
を呈するその他の分子類もまた、Mplリガンドと共に用
いられる。さらに併用投与の実例となるサイトカインま
たは造血因子には、α−型IL−1、β−型IL−1、IL−
2,IL−3,IL−4,IL−5,IL−6,IL−11、コロニー刺激因子
−1(CSF−1)、GM−CSF、顆粒球コロニー刺激因子
(G−CSF)、EPO、α−インターフェロン(IFN−
α)、IFN−βまたはIFN−γがある。さらに、薬効量に
相当する可溶性ほ乳類Mplレセプターを、同時または連
続して投与すると、一旦巨核球が成熟型に到達すれば、
巨核球をフラグメントに分裂させて血小板に到達させる
上で有効である。よって、Mplリガンドを(成熟巨核球
の数を増やすために)投与し、次いで可溶性Mplレセプ
ター(リガンドを不活性させ、成熟巨核球に血小板を産
生させるために)を投与すると、血小板産生を刺激する
上で極めて効果的な手段となると期待される。前述した
投薬量は、治療用組成物に付加する成分を補正するため
に調整される。治療を受けた患者における疾病の進行
は、慣用試験法によって監視される。

これら新規ポリペプチドの利用法には、ほかに、標準
法によって生成した抗体の開発における利用がある。よ
って、本発明のMplリガンドと反応する抗体は、かかる
抗体の反応性フラグメントと同様に本発明として意図さ
れている。前記抗体はポリクローナル、モノクローナ
ル、組み換え体、キメラ体、一本鎖および/またはバイ
スペシフィック等であり得る。ここでいう抗体フラグメ
ントは、Fab,Fab′等の本発明のMplリガンドと反応する
あらゆるフラグメントであり得る。本発明においては、
Mplリガンドまたはそのフラグメントを選択された哺乳
動物に対する抗原として提供し、続いて動物細胞(脾臓
細胞等)とある種の癌細胞とを融合させ、既知の技術を
利用して生存し続ける細胞系を生成することによって発
生したハイブリドーマも提供される。かかる細胞系及び
本発明におけるヒト由来Mplリガンドペプチドの全部ま
たは一部に対する抗体を発生させる方法についても、本
発明に含まれる。

前記抗体は、Mplリガンドとそのレセプターとの結合
を阻害する目的で治療用に使用され得る。更に、この抗
体は、in vivoおよびin vitroにおける診断用として、
体液中にMplリガンドが存在するかを検出するために、
標識体の形で利用され得る。

以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するために
含まれるものである。さらに、これら実施例は本発明に
おいて好ましい具体例を提供するが、指示のない限り
は、かかる発明の目的に限定されることはない。以下の
実施例に記述されている過程の多く、または適正な代用
法は、たとえば、Sambrook et al.,Molecular Cloning,
Second Edition,Cold Spring Harbour Laboratory Pres
s(1987)およびAusubel et al.,(Eds),Current Prot
ocols in Molecular Biology,Greene associates/Wiley
In terscience,New York(1990)等において、分子生
物学における周知のマニュアルとして提供されている。

実施例1 形成不全性イヌ血漿 ヘパリン処理した、形成不全性イヌ血漿“APK9"およ
び正常イヌ血漿“NK9"は、次の報文にしたがって調製し
た。ただし、検体に対して、450ラドの全身照射を行な
った。

1. Mazur,E.and South,K.Exp.Hematol.13:1164−1172
(1985) 2. Arriaga,M.,South,K.,Cohen,J.L.,and Mazur,E.M.B
lood 69:486−492(1987) 3. Mazur,E.,Basilico,D.,Newton,J.L.,Cohen,J.L.,Ch
arl and,C.,Sohl,P.A.,and Narendran,A.Blood 76:1771
−1782(1990) 実施例2 ヒト巨核球アッセイ APK9および分画したAPK9は、CD34+始原細胞からヒト
巨核球への発生分化促進能をアッセイした。CD34−選択
細胞は、報文(Hokom,M.H.,Choi,E.,Nichol,J.L.,Hornk
ohl,A.,Arakawa,T.,and Hunt,P.Molecular Biology of
Haematopoiesis 3:15−31,1994)にしたがって未梢血細
胞から採取し、次に示す培養液でインキュベートした:I
scove's modified Dulbecco's medium(IMDM;GIBCO,Gra
nd Island,NY)に、1%グルタミンPen−strep(Irvine
Scientific,Santa Ana,CA)と、10%のヘパリン処理・
血小板乏・ヒトAB型血漿を添加し、。さらに、2−メル
カプトエタノール(10-4M)、ピルビン酸(110μg/m
l)、コレステロール(7.8μg/ml)、アデノシン、グア
ニン、シチジン、ウリジン、チミジン、2−デオキシシ
トシン、2−デオキシアデノシン、2−デオキシグアノ
シン(以上は各々10μg/ml,Sigma)、;ヒト・組換型
(recombinant)・インシュリン(10μg/ml)、ヒト・
トランスフェリン(300μg/ml)、大豆油脂(1%,Boeh
ringer Mannheim,Indianapolis,IN)、;ヒト・組換型
・塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF,2ng/ml,Genzyme,Ca
mbridge,MA)、;ヒト・組換型・上皮成長因子(15ng/m
l)、;血小板由来成長因子(10ng/ml,Amgen,Inc.,Thou
sand Oaks,CA)を加えた培養液。CD34−選択細胞は、2
×105個/ml(培養液)の濃度で、最終容量15ulとして、
テラサキ型・マイクロタイター(microtiter)プレート
(Vanguard,Inc.,Neptune,NJ)のウェル(well)に配置
(plate)した。細胞は、1%グルタルアルデヒドで直
接培地のウェルに固定し、5%CO2を含む空気を流した
調湿ボックスで、37℃、8日間、インキュベートし、モ
ノクローナル抗体反応溶液(抗GP I b、抗GP II b、(B
iodesign)と抗GP I b(Dako,Carpinteria,CA))とと
もにインキュベートした。免疫反応はストレプト・アビ
ジン−ベータ−ガラクトシダーゼの検出系(HistoMark,
Kirkegaard and Perry)で展開した。青色で同定される
巨核球は、100倍率にした倒立顕微鏡でカウントした。
結果は、ウェル当たりの巨核球数の平均値+/−平均標
準誤差(SEM)として、示した。場合によって、データ
は“巨核球ユニット/ml"で示すことがあり、ここでは、
与えられたサンプルが誘導した巨核球発生分化の度合い
が、APK9のポジティブコントロールに対して正規化(no
rmalize)される。すなわち、1ユニットは、1ulのAPK9
スタンダードがもたらす巨核球と同じ数の巨核球を生じ
る物質の量として、定義する。活性が、もしも5−10μ
g/mlのMPL−X(可溶性Mplレセプター)でブロックされ
れば、活性がMPLリガンドに基づいていることが認めら
れる。

APK9は、ヒト巨核球の発生分化を刺激する(いくつか
の)因子を、この系に含んでいることが示唆されてい
る。10%NK9で、8日間インキュベートしたCD34−選択
細胞は、無視できるぐらいの数の青染色巨核球しか示さ
ないが、これに対して10%APK9で、8日間インキュベー
トしたCD34−選択細胞は、非常に多数の青染色巨核球を
示す。

図2は、ヒト巨核球培養系に加えたMpl−Xの濃度が
増大するにつれ、巨核球発生のブロックも増大している
ことを示している。Mpl−Xの濃度が5μg/ml以上で、
阻害は完全である。この実験で、CD34−選択細胞は、5
%APK9で刺激を受けた。これは、Mpl−X(おそらくMpl
リガンド)と相互作用する、ある活性が、ヒト巨核球の
発生分化に必要であることを証明しており、Mplリガン
ドはAPK9そのものに含まれていることを意味している。

本明細書において、ヒト巨核球の発生分化に必要なMp
lリガンド活性がAPK9に存在することがさらに示され
る。APK9(135ml)をlscove's培養液で6倍に希釈し、M
pl−Xのアフィニティーカラムに加えた。非結合物質
(フロースルー)を集め、アッセイの前に、元のボリュ
ームに濃縮した。結合物質は10mlの1MNaClで溶出し、プ
ールの20%をダイアフィルトレーションし、アッセイ用
に4倍に濃縮した。培養液だけでインキュベートしたCD
34−選択細胞は、巨核球に分化しなかった。5%APK9
(カラムに加えたものと同じプール)でインキュベート
した細胞は、ウェル当たり48+/−8個の巨核球に分化
した。10%の非結合物質でインキュベートした細胞は、
巨核球に分化しなかった。10%の溶出プールでインキュ
ベートした細胞は、ウェル当たり120+/−44個の巨核
球に分化した。カラムにロードしたものおよび溶出プー
ルの両活性はともに、5μg/mlのMpl−Xでのアッセイ
で、実質的に完全に阻害された。

実施例3 マウスおよびヒトMplレセプターのマウス細胞系への遺
伝子導入 A.マウスMplレセプター Moloneyマウス肉腫ウィルスのLTRに由来する転写プロ
モータを含んでいる発現ベクターに、完全長のマウスMp
lレセプターcDNAをサブクローニングした。この構成物
5μgと、選択マーカープラスミドpWLNeo(Stratagen
e)1μgを、IL−3依存性マウス細胞系(32D,Clone 2
3;Greenberger et al.,PNAS 80:2931−2936(1983))
に、エレクトロポレーションした。細胞は、回復のため
に5日間培養した後、800μg/mlのGeneticin(G418,Sig
ma)と1ng/mlのマウスIL−3を含む選択培地でインキュ
ベートした。生き残っている細胞は、2×105個づつの
プールに分割し、個々の集団が続いての分析に使えるよ
うに生育するまで培養した。ポリクローナルウサギ抗ペ
プチド血清を用いるFACS分析によって、6個の集団の、
Mplレセプターの表面発現についてテストした。一つの
集団を、前記と同じ抗ペプチド血清を用いるFACS分別に
より選んだ。10%APK9とGeneticinの存在下での生育に
よって、親細胞系の単細胞クローンを選択した。APK9存
在下で35日間の選択後、細胞を1ng/mlのマウスIL−3存
在下で維持した。サブクローンの一つ、1A6.1を、この
一連の研究に用いた。

B.ヒトMplレセプター Moloneyマウス肉腫ウィルスの転写プロモーターを含
んでいる発現ベクター(マウスレセプターの場合と同じ
ベクター)中に、完全長のヒトMplレセプターの配列(V
igon,I.,et al.,PNAS 89:5640−5644(1992))をサブ
クローニングした。この構成物6μgと、両種性のレト
ロウィルスのパッケージング構成物(Landau,N,R.,Litt
man,D.R.,J.Virology 66:5110−5113(1992))6μg
を、CaPO4哺乳動物遺伝子導入キット(Stratagene)を
用いて、3×106個の293細胞に遺伝子導入した。同じ細
胞群に、2日後に再導入し、4日後にもまた行った。最
後の遺伝子導入の翌日、293細胞を、IL−3依存性マウ
ス細胞系(32D,Clone 23;Greenberger et al.,PNAS 80:
2931−2936(1983))とともに、共培養した。24時間
後、32D細胞を解放し、BSA勾配(Path−o−cyte;Miles
Inc.)でバンド化した。細胞は1ng/mlのIL−3存在下
で増幅され、20%APK9存在下での生育によって選択され
た。細胞は、ポリクローナルウサギ抗ペプチド血清を用
いるFACSによって、レセプターの細胞表面発現について
分別された。これらの細胞は、続いて各種のアッセイに
用いた。

実施例4 Mplリガンドのための1A6.1アッセイ 1A6.1細胞は、培養液IL−3が無くなるまで洗浄し、
テラサキ型のマイクロタイタープレートの中の、10%牛
胎児血清(FCS)、Geneticin(800μg/ml)およびテス
トサンプル用を1:1で連続希釈した1%pen/strep(Gibc
o)を添加したアルファMEM(Gibco)に再配置した(100
0個の細胞/15ul総容量/ウェル)。48時間後、ウェル当
たりの生存細胞数を顕微鏡で算定した。活性の1ユニッ
ト(U)を、ウェル当たり200の生存細胞数をもたらす
活性量と定義した。アッセイにおいて、もしも5−10μ
g/mlのMpl−Xで完全にブロックされれば、その活性がM
plリガンドに基づいているものと定義した。APK9中のMp
lリガンド活性は、形成不全性血漿では、平均4400+/
−539U/mlであった。特にことわらない限り、Mplリガン
ド活性のユニットは1A6.1アッセイで定義されていると
うりである。

ヒトMplレセプター遺伝子(実施例3B)を導入された
細胞のアッセイは、1A6.1細胞を用いた方法と基本的に
同様に行った。

実施例5 Mplリガンドが、マウス、イヌ、ブタそしてヒトの形成
不全性の血漿や血清に存在することの証明 Mplリガンドは、マウス、イヌ、ブタそしてヒトの形
成不全性の血漿や血清に存在している。(表2)。前照
射と12日後の後照射(500ラド)を受けたBDF1マウスか
ら、血漿を採取した。血漿は1A6.1アッセイによれば、2
000U/mlの活性を示し、これは実質的にMpl−X(10ug/m
l)で完全に阻害された。照射を受けたマウスの血漿
は、またヒト巨核球のアッセイでもポジティブで、1833
U/mlの活性を示した。前照射と10日後の後照射(450ラ
ド)を受けたイヌから、血漿を採取した。血漿を1A6.1
アッセイとヒト巨核球アッセイの両法でテストした。活
性は検出され、両アッセイにおいてMpl−X(10ug/ml)
で完全に阻害された。前照射と10日後の後照射(650ラ
ド)を受けたブタから、血漿を採取した。血漿を1A6.1
アッセイとヒト巨核球アッセイの両法でテストした。両
アッセイにおいてMplリガンド活性(10μg/mlのMpl−X
で阻害される)は、形成不全性のイヌ血漿からの値に匹
敵した。形成不全性のヒトから血清を得た。この血清は
骨髄移植患者から集めた。6名の患者からの血清を、1A
6.1アッセイでみると、903U/mlの活性を示したが、Mpl
リガンド活性(10ug/mlのMpl−Xで阻害される)は、そ
の88%だった。14名の形成不全性の患者から集めた血清
も、ヒト巨核球アッセイでテストした。それらは、群と
して、実質的に活性941megU/mlを示したが、これは10ug
/mlのMpl−Xで完全に阻害される量であった。1A6.1ア
ッセイの特異性を証明するために、マウスIL−3のデー
タを挿入した。この組換型・サイトカインは細胞系の生
育を促進するが、10ug/mlのMpl−Xでブロックされな
い。

実施例6 Mplリガンドは1A6.1細胞の成長および巨核球の発生分化
を促進する Mplリガンド(レクチンおよびアフィニティクロマト
グラフィーによって、少なくとも約100,000倍に活性を
強化した;実施例7を参照)は、1A6.1細胞系の成長
と、CD34−選択未梢血細胞から巨核球への発生分化を、
投与量依存的に、促進する。両アッセイにおける活性は
Mpl−Xによって完全にブロックされるので、図2と3
に示すように、活性の本体はMplリガンドに起因する。

FACSで純化した未梢血CD34+細胞を、Mplリガンド存在
下でインキュベートすると(この場合、100U/mlで9日
間)、表現型としては正常で成熟した巨核球に分化する
ことも、発明者らによって、すでに明らかにされてい
る。このことは、純化したMplリガンドは巨核球に対し
てクルードAPK9同じ効果を有することを立証する。な
お、CD34−選択細胞ではCD34+の純度は一般に30−50%
しかないのに対して、この実験では純化したCD34+細胞
(100%CD34+)を使った。

実施例7 イヌMplリガンドの精製 I.概要 Mplレセプターに対するリガンドと予想される活性を
現すタンパク質(25kdと31kd)を精製した。照射された
イヌの血漿から、小麦胚芽凝集素(WGA)・アフィニテ
ィクロマトグラフィー、Mplレセプター・アフィニティ
クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィ
ー、ゲル濾過クロマトグラフィー、そしてC4逆相HPLCと
いう手順で、これらのタンパク質を精製した。この精製
スキームを一覧にまとめた図4を参照せよ。25kdと31kd
のMplリガンドは、見かけ上単一にまで高度に純化し、
本明細書に開示した各アミノ酸配列を含有することが確
認された。

II.方法 A.血漿の清浄化 照射されたイヌ(実施例1を参照)の凍結血漿(全20
リットル)を、4℃で一夜かけて、解凍した;大きいボ
トルを解凍する際、冷室に入れる前に室温に数時間放置
した。不溶物は、11,000xg、6時間の遠心分離によって
除去した。血漿は、リン酸塩でpHを7.3にあわせた0.01
%アジ化ナトリウム含有生理食塩水(PBS/azide)で希
釈し、1.2μmのフィルターを通して濾過した。清浄化
操作によって、大体、スタート時の約2倍に希釈され
た。

B.小麦胚芽凝集素アフィニティクロマトグラフィー 全操作は4℃で行った。清浄化血漿(2バッチ)を、
PBS/azideで平衡化した固定化小麦胚芽凝集素のカラム
(1リットル、10×12cm、E Y Laboratories)に加え
た。サンプルを添加後、非結合物質はPBS/azideでカラ
ムから洗い出し、続いて0.5M NaClを含む20mM Tris−HC
l(pH8)で洗い出した。WGAカラムに結合したMplリガン
ド活性は、0.35M N−アセチルグルコサミン(GLcNAc)
と0.5M NaClを含む20mM Tris−HCl(pH8)で溶出させ
た。Mplリガンド活性は、フロースルーと洗浄フラクシ
ョンには検出されなかった。

C.Mpl−Xレセプター・アフィニティクロマトグラフィ
ー 用いた可溶性のマウスMplレセプター(Mpl−X)は、
Mplレセプターの細胞外ドメイン全体から483位のTrpを
減じたものに相当した(Vigon,et al,8:2607−2615(19
93)を参照)。Mpl−Xレセプター・アフィニティカラ
ムにMplリガンドを最適に結合させるために、WGA溶出プ
ールは、メンブレン・ウルトラフィルター(分子量カッ
トオフ、10,000、YM−10,Amicon)を用いて濃縮し、そ
の後の希釈によってNaCl濃度を0.2Mに調整した。濃縮し
たWGAプールは、20mlのm−Mpl−X(マウスMpl可溶性
レセプター)/CNBr活性化セファロースカラム(2.6x4.2
cm,1.5mg m−Mpl−X/ml)に、流速0.9ml/minで通した。
カラムを40mlのPBS/azide、流速1.5ml/minで洗い、続い
て405mlの高塩洗浄(10mM Tris−HCl,1M NaCl,1mM CHAP
S,pH8.0)を行なった。その後、カラムは、20mM CAPS,1
M NaCl,5mM CHAPS(pH10.5)で溶出させた。適当なフラ
クションを集めた。pHを中和するために、各フラクショ
ンにはTrisを加えた。

SDS−PAGEおよび280nmの吸光度によるMpl−Xレセプ
ター・アフィニティカラムの溶出プロファイルは、初期
のタンパク質のピークをフラクション1−4に示すのに
対して、Mplリガンド活性の大部分はフラクション5以
降に溶出した。

D.Mono−Q陰イオン交換クロマトグラフィー 数回のMpl−Xレセプター・アフィニティカラムによ
り得た、最も純度の高いファクションを合わせて、濃縮
し、そして20mM Tris−HCl,5mM CHAPS(pH8.7)により
ダイアフィルトレーションした。最終液量は58.5mlだっ
た。プールのタンパク質濃度は、280nmの吸光度から、
0.12mg/ml(全タンパク質量は約7mg)と概算した。この
プールを、20mM Tris−HCl,5mM CHAPS(pH8.7)で平衡
化したMono Q HR5/5カラム(Pharmacia)に、0.5ml/min
でロードした。カラムは同バッファー中で、27分間で、
0.36M NaClまでの直線勾配で溶出させ、続いて6分間
で、0.54M NaClまでの勾配で洗浄し、最後に0.9M NaCl
で洗った。1mlづつのフラクションを集めた。

Mono Qカラムの溶出プロファイルは、フロースルーお
よび洗浄フラクションには、Mplリガンドが全く検出さ
れず、タンパク質もほとんど検出されないことを示して
いる。Mplリガンド活性の多くは、最初のNaCl勾配にお
いて、フラクション5−7に溶出している。活性の“シ
ョルダー”がフラクション8−10にみられ、続いて2番
目の大きなピークがフラクション11−15にみられる。

活性フラクションにおいて、SDS−PAGE(非還元)に
より、はっきりした25kdのバンドがみられる。バンドの
強さは、フラクション中のMplリガンド活性に直接一致
する。フラクション3と4(活性はない)にはバンドも
なかった。バンドはフラクション5と6(1A6.1活性ピ
ーク)では特に目立ち、同じように強く染色されたバン
ドがフラクション11−14(1A6.1活性ピーク)にあっ
た。フラクション15と16のプールはバンドも薄く、フラ
クション16の、明らかな低活性に一致する。

E.ゲル溶出実験 Mono Qフラクション5と6、およびMono Qフラクショ
ン13と14のそれぞれ一部を用いて、ゲル溶出実験を行っ
た。この実験のために、フラクション5と6のプール
(各6μl)および13と14のプール(各7.5μl)をつ
くり、SDS−PAGEのサンプルバッファー(非還元)と混
合し、12%SDSゲルに加えた。電気泳動の終了直後、興
味深いレーンをスライスし(1mm),このスライスをカ
ミソリの刃でさいころ状の小片にきざんだ。0.5ml PBS/
5mM CHAPSの入った1.5mlのマイクロ除去(microfuge)
チューブに、この小片を移し、4℃で一夜、穏やかに撹
拌した。翌日、チューブを軽く振り、一部を取って、こ
のサンプルを、キャリアタンパク質としてBSAを添加し
たIscove培地に対してダイアフィルトレーションした。
ダイアフィルトレーションしたサンプルをアッセイに供
した。

結果として、Mplリガンド活性の二つのピークが観察
できる。一つのピークはゲルの25kd域に一致し、Mplリ
ガンド活性の二つ目のピークは31kd域にみられる。

F.Superdex200ゲル濾過 Mono−Q陰イオン交換カラムからのフラクション13−
16を、2回目のMono−Q分画の同じフラクションと合わ
せて、メンブレン・ウルトラフィルター(Centricon−1
0,Amicon)を用いて濃縮した。SDSを終濃度0.1%になる
ように加え、このサンプルをSuperdex200HR10/30(Phar
macia)カラムに注入した。カラムは流速0.3ml/minで、
50mM Tris−HCl,0.1%SDS(pH7.5)中で平衡化し、室温
で操作した。1分づつフラクションを集めた。結果とし
て、サンプル中のほとんどのタンパク質がフラクション
32−40に溶出したのに対して、Mplリガンド活性はフラ
クション42−46に検出された。フラクションのSDS−PAG
E分析は、活性フラクションにはっきりした25kdバンド
を示した。

G.C4逆相HPLC Superdex 200フラクション43−46を合わせて、およ
びフラクション42は単独で、メンブレン・ウルトラフィ
ルター(Microcon−10,Amicon)を用いて濃縮した。こ
の濃縮したプールを、別々に、1x100mmC4逆相マイクロ
ボア(microbore)カラム(Syn Chropak RP−4)に加
えた。カラムは0.04%TFA水(Aバッファー)で平衡化
しており、Bバッファーは80%アセトニトリル中0.035
%TFAであった。サンプルを注入後、4分間で45%Bに
上げる直線勾配を実施し、続いて40分間で75%Bに上げ
る直線勾配を実施した。流速は75μl/minであった。フ
ラクション42の精製結果を図5に掲げる。フラクション
21−23にはっきりしたMplリガンド活性のピークがみら
れた。これらのフラクションを、還元および非還元条件
下で、14%ポリアクリルアミドゲルで分析した。フラク
ション21は単独の31kdバンドからなり、フラクション23
は単独でブロードな25kdバンドからなり、フラクション
22は25kdと31kdの両バンドを含んでいた。他の明瞭なバ
ンドは見えなかった。先のゲル溶出実験で、Mplリガン
ド活性がこれら両部分にあったことを、思い起こして欲
しい。単独でマイナーな高分子量のバンドが、非還元ゲ
ルの全フラクションにみられたが、還元ゲルでは見えな
かった。

H.25kdおよび31kd MplリガンドのN−末端配列分析 活性を有するC4 RP−HPLCのフラクションについてN
−末端配列分析を行った。これらタンパク質の決定され
た配列は上記に報告してある。25kdバンド(添加したサ
ンプル全体の少なくとも90%)に相当する主な配列に加
えて、配列分析では二つのマイナーな配列(これらは上
記のpart Gで述べたマイナーなコンタミネートしたバン
ドに関連している)を検出した。既知の配列との比較に
よって、マイナーな配列はイヌIg重鎖とカッパー鎖
(κ)であることが分かった。もし必要なら、これらの
マイナーな不純物は、他の精製ステップ、好ましくは例
えばゲル濾過ステップをもう一度行うと、量的にさらに
減少させることができる。

I.C4で精製したフラクションにおけるMplリガンド活性
の比較 C4 RP−HPLCクロマトグラフィーのステップにおける
フラクション22と23にある活性は、実質的に同等である
ことを示しているデータが図6である。フラクション22
は25および31kdのバンドの混合物であるのに対し、フラ
クション23は25kdバンドのみを含んでいる。各フラクシ
ョンの一部を45000倍に希釈した。この希釈したフラク
ションは、1A6.1細胞の成長を実質的に等しく促進した
(フラクション22がウェル当たり5400細胞;フラクショ
ン23がウェル当たり6000細胞)。この希釈したフラクシ
ョンを種々の濃度のMpl−Xと共にインキュベートし
た。フラクションはMpl−Xによる阻害に対して等しく
感応し、両フラクションは7−1.4μg/ml量で完全にブ
ロックされていた。これは、各フラクションにある活性
タンパク質が同等な生物学的活性を有するMplリガンド
種であることを指し示している。

実施例8 巨核球の発生分化における、Mplリガンドと他のファク
ターの比較 多くの組換型ファクターやホルボールミリスティック
・アセテート(PMA)のような有機化合物は、巨核球の
成長や発生分化に、影響を与えると報告されている。そ
れゆえに、CD−34選択末梢血細胞に対する、これらファ
クターの影響を調べた。ヒト・組換型・インターロイキ
ン3(IL−3,1−2ng/ml)、幹細胞因子(SCF,50ng/m
l)、インターロイキン6(IL−6,25ng/ml)、エリトロ
ポイエチン(EPO,1Unit/ml)、白血球阻止因子(leukem
i a inhibitory factor;LIF,10ng/ml)、そして顆粒球
−マクロファージ・コロニー−刺激因子(GM−CSF,25ng
/ml,Amgen,Inc.);インターロイキン11(IL−11,25ng/
ml,R+D Systems,Minneapolis,MN);ホルボール・ミリ
スティック・アセテート(PMA,10-10M,Sigma)を上記に
しめしたように、培地に加えた。Mplリガンドは275U/ml
を、APK9は5%(220U/mlに等しい)を使った。ファク
ターを組み合わせてテストする場合は、個々にテストし
た場合と同じ濃度を使った。培養8日後に、細胞はウェ
ルに直接固定し、巨核球を染色したり(条件当たりn=
6ウェル)、あるいは全細胞数をカウントした(条件当
たりn=3ウェル)。データは平均+/−SEMで表し
た。

図7は、APK9とMplリガンドが、ウェル当たりの最大
数の巨核球をもたらしたことを示している。IL−3もま
た、特にSCFとの組み合わせにおいて、巨核球の発生分
化に効果を示した。IL−6、IL−11、およびEPOは、そ
れぞれ単独でも、あるいはIL−3との組み合わせにおい
ても、巨核球数にほとんど効果をもたなかった。PMA、L
IF、そしてGM−CSFもほとんど効果をもたなかった。図
8は、同じ実験から得たデータであり、ウェル当たりに
みられた全細胞数(“セルラリティー”)を示してい
る。APK9とMplリガンドはセルラリティーにおいてほと
んど効果がないのに対し、IL−3とSCFはわずかに効果
をもっていた。SCFとIL−3の組み合わせは、最大の効
果をもっていた。図7と8に示したデータを使って、ウ
ェル当たりの巨核球をパーセントで表したものが、図9
である。培地のウェル当たりの巨核球の最大パーセント
をもたらしているファクターは、明らかに、APK9の活性
成分であるMplリガンドである。これは、巨核球に対す
るMplリガンドの特異性を指し示している。

実施例9 Mplリガンドの巨核球発生分化促進活性は、ヒトIL−3
に依存しない Mplリガンドは、実施例2に記述したように培養液に
添加すると、ヒト巨核球の発生分化を促進する。IL−3
は培地の構成成分ではないが、培地に存在する正常ヒト
血漿には検出できないぐらいの低レベルで含まれてい
る。しかし、もしあったとしても、IL−3は、Mplリガ
ンド−誘導性の造巨核球(megakaryopoiesis)にはかか
わらない。これを図10に示す。2ng/mlのIL−3は、ヒト
・メガ・アッセイ(human meg assay)において、14,90
0megU/mlの活性を持つ。この活性の97%が抗IL−3(3.
3ug/ml;Genzyme,Cambridge,MA)によって阻害される。8
203megU/mlの活性を持つMplリガンドは、抗IL−3によ
って阻害されなかった。

実施例10 ブタMplリガンドの分析 I.概要 WGA・アフィニティクロマトグラフィー、Mplレセプタ
ー・アフィニティクロマトグラフィー、イオン交換クロ
マトグラフィー、そしてC4逆相HPLCによって、照射され
たブタの血漿から得た、Mplリガンド活性をもつタンパ
ク質の特質を明らかにした。この活性の特質は、また、
SDS−ポリアクリルアミド・ゲルにより得られたスライ
スからの溶出によっても明らかにされた。

実施例11 ヒトMplリガンド、ヒトMGDFのクローニング 二つのアプローチのあらましを次に記述する。

I.一つ目のクローニングアプローチの実例 A.ヒトMGDFプローブの作製 多くの縮重したPCRプライマーを、イヌタンパク質の
アミノ末端配列をもとに作った。ヒトゲノムDNAからMGD
F遺伝子を増幅させるために、いくつかのプライマーペ
アを用いた。イヌタンパク質(SEQ ID NO:1)の初めの
5アミノ酸をコードしている、5′GCN CCN CCN GCN TG
Y GA 3′(SEQ ID NO:4)をセンス・プライマーとし
て、SEQ ID NO:1の16から21のアミノ酸をコードしてい
る、5′GCA RTG YAA CAC RTG NGA RTC 3′(SEQ ID N
O:5)をアンチセンス・プライマーとして、40サイクル
の増幅の後、PCR産物はTBEバッファー中の2.0%アガロ
ース・ゲルで泳動した。

アガロース・ゲルから63bpバンドを切り出し、同じプ
ライマーセットで再増幅した。このPCR産物を、PCR II
ベクター(Invitrogen,San Diego)でクローニングし
た。多数のコロニーをDNAシーケンシングによりスクリ
ーニングした。イヌMGDFタンパク質に類似したペプチド
をコードするプラスミドDNAを、cDNAライブラリーをス
クリーニングする放射性プローブ作製のソースとして用
いた。遺伝子フラグメントによって、コードされたアミ
ノ酸配列は次のとおりである: ヒトMGDFを含むアガロースバンドをホットPCRによるプ
ローブ作製に用いた。典型的な100μlのPCR反応は、次
のような成分を含んである: テンプレートDNA 2−3μl 5′プライマー(SEQ ID NO:4) 1μl,20pmoles 3′プライマー(SEQ ID NO:5) 1μl,20pmoles 10X緩衝液 10μl dATP(0.1mM) 2μl dTTP(10mM) 2μl dGTP(10mM) 2μl dCTP(0.1mM) 2μl dCTP、P32(10uC/ul) 5μl dATP、P32(10uC/ul) 5μl Taq DNAポリメラーゼ 0.5μl,2.5units 水 77μl 総量 100μl 増幅条件は次のようである: initial heating 94℃,2min anneal 53℃,30sec extension 72℃,30sec denaturation 94℃,30sec 40サイクルの増幅は、Perkin Elmer GeneAmp System960
0で行った。

産物はプッシュカラム(Stratagene,San Diego)を通
して精製した。1μ1のプローブを一つシンチレイショ
ン・カウンターでカウントした。ml当たり1−3百万カ
ウントを含むプローブをハイブリダイゼイション・ミッ
クスに加えた。

B.胎児肝ライブラリーのコンストラクション ヒト胎児肝polyA+RNAは、Clontech laboratoriesから
購入した。約4μgのRNAをcDNA合成に使った。ランダ
ムヘキサマー、5′GTA CGC GTT CTA GAN NNN NNT 3′
(SEQ ID NO:7)を、Xhb Iサイトを含むオリゴに付け
て、プライミングを行った。

ダブルストランドのcDNA作製には、Gibco−BRLのプロ
トコールを使った。EcoR I−BstX Iアダプター(Invitr
ogen,San Diego)をダブルストランドのcDNAにライゲー
ションした後制限酵素、Xba Iでダイジェストした。cDN
Aのサイズ選択は、S500Sephacrylカラム(Life Technol
ogies,Inc.)で行った。400bp以上のcDNAを、既にEcoR
IとXba Iでダイジェストしてある哺乳動物の発現ベクタ
ー、v19.8(Martin,F.,Cell 63:203−211(1990))と
ライゲーションさせた。受容能力を持つE.coli DH10セ
ルを形質転換させ、得られたcDNAライブラリーは、100,
000cDNAづつ7個のプールに分けた。

C.ラムダライブラリーのスクリーニング ラムダgt11に組み込まれた、力価650×P106pfu/mlの
ヒト胎児腎ライブラリーを、Clontechから購入した。約
2×106プラークを、PCRで作製したプローブ(上記参
照)を用いて、スクリーニングした。ハイブリダイゼイ
ションは、6XSCC,5X Denhartdt,0.1%SDS,100μg/mlの
シングルストランドサーモンスパーム(Salmon sperm)
DNA中で、56℃、15時間、行った。

何回かのスクリーニングを行った。DNAはシングルプ
ラークから増幅され、SEQ ID NO:6の7から13のアミノ
酸をコードしているインターナル・プライマー5′AGT
TTA CTG AGG ACT CGG AGG 3′(SEQ ID NO:8)と、ハイ
ブリダイズされ、真にポジティブと同定された。

D.cDNA末端の3プライム・ラピッド・アンプリフィケイ
ション(RACE) ヒト胎児腎および胎児肝からのポリアデニル化RNA
は、Clontechから購入した。オリゴ5′TTC GGC CGG AT
A GGC CTT TTT TTT TTT TTT 3′(SEQ ID NO:9)をプラ
イマーとして用いて、1μgのRNAを逆転写した。

ファーストストランドのcDNAを作製するため、Gibco
−BRL cDNA合成キット(Life Technologies,Inc.,Cat.
#18267−013)を用いた。最終容量は30μlだった。50
0mM EDTFを終濃度10mMになるように加えて、反応を止
め、−20℃に保った。

イニシャルPCRでは、反応当たりのテンプレートとし
て0.5μのcDNAを使った。SEQ ID NO:6のアミノ酸5か
ら11をコードしているオリゴヌクレオチド5′TGC GAC
CTC CGA GTC CTC AG 3′(SEQ ID NO:11)をセンス・プ
ライマーとして用いたのに対し、SEQ ID NO:9のプライ
マーと、オリゴ5′TTC GGC CGG ATA GGC CTT TTT TTT
TTT TT−P 3′(SEQ ID NO:10)のコンペティターを、
アンチセンス・プライマーとして用いた。40サイクルの
増幅は、次のプロトコールを用いて行った:94℃で予め
2分インキュベーションした後、94℃、30sec;65℃、30
sec;72℃、30sec。増幅は、Perkin Elmer GeneAmp Syst
em 9600で行った。

ネスティング(nesting)は、SEQ ID NO:6のアミノ酸
8から14をコードしているセンスプライマー5′GAG TC
C TCA GTA AAC TGC TTC GT 3′(SEQ ID NO:12)を用い
て行ったが、SEQ ID NO:9とSEQ ID NO:10は、アンチセ
ンス・プライマーとして作用した。65℃でアニーリング
して、40サイクルの増幅を行った。PCR産物は0.8%アガ
ロースゲルで泳動し、UV光のもとで撮影した。バンドは
0.8から1.2kbあたりに見えた。

PCR産物は、ベクターPCR II(Invitrogen)でクロー
ニングされた。それぞれのコロニーを取り上げ、プラス
ミドはQiagenのキット、cat#12143および12145を用い
て、単離した。ダブルストランドのダイプライムド(dy
e primed)・シーケンシングは、ベクター・プライマー
を用いて行った。シーケンスは種々のタイプのGCGソフ
トウェアで分析した。

E.5′と3′のプライマー・エクステンション 完全長MGDF遺伝子のシーケンスを単離するために、テ
ンプレートして胎児肝ライブラリーの各プールを用い
て、3′と5′のプライマー・エクステンションを行っ
た。cDNAの5のプライマーを増幅させるために、各プー
ルから20ngのcDNAをテンプレートとして使った。SEQ ID
NO:6のアミノ酸12から17をコードしている、MGDFに特
異的なアンチセンス・プライマー5′GGA GTC ACG AAG
CAG TTT AC 3′(SEQ ID NO:13)と、5′ベクターv19.
8センス・プライマー5′CCT TTA CTT CTA GGC CTG 3′
(SEQ ID NO:14)を用いた。53℃でアニーリングして、
30サイクルの増幅を行った。ネスティングは、SEQ ID N
O:6のアミノ酸1から6をコードしているアンチセンス
・プライマー5′GAG GTC ACA AGC AGG AGG A 3′(SEQ
ID NO:15)と、ベクター・プライマーSEQ ID NO:14を
用いて行った。

MGDF cDNAの3′末端のプライマー・エクステンショ
ンのために、アンチセンス・ベクター・プライマー5′
GGC ATA GTC CGG GAC GTC G 3′(SEQ ID NO:16)と、S
EQ ID NO:6のアミノ酸1から6をコードしているMGDFに
特異的なプライマー5′TCC TCC TGC TTG TGA CCT C
3′(SEQ ID NO:17)を、用いた。58℃でアニーリング
して、30サイクルの増幅を行った。

MGDFプライマーSEQ ID NO:12とベクター・プライマー
SEQ ID NO:16を用いて、30サイクルのネスティング増幅
を行った。PCR IIベクターでクローニングされた、プー
ル番号1、7および8に、特異的なバンドが現れた。シ
ングルコロニーから精製したプラスミドは純化され、シ
ーケンシングされた。

F.ヒトMGDFの完全長・クローンの単離 部分的なMGDFシーケンスをプライミングとネスティン
グに用いたので、はじめに取ったクローンの多くはMGDF
のアミノ末端部分を欠いていた。配列を上記の5のプラ
イマー・エクステンション実験で得た、プライマー5′
CCA GGA AGG ATT CAG GGG A 3′(SEQ ID NO:18)をセ
ンス・プライマーとして使った。ベクター・プライマー
SEQ ID NO:16をアンチセンス・プライマーとして使っ
た。58℃でアニーリングして、35サイクルの増幅を行っ
た。Sal Iサイトとして、MGDFに特異的なプライマー
5′CAA CAA GTC GAC CGC CAG CCA GAC ACC CCG 3′(S
EQ ID NO:19)と、ベクター・プライマー(SEQ ID NO:1
5)を35サイクルのネスティングに使った。PCR産物は、
PCR IIベクターでクローニングされ、シーケンシングさ
れた。

II.二つ目のクローニングアプローチの実例 A.イヌMGDFのN−末端cDNAのクローニング 先のセクションに記述したように、縮重したオリゴヌ
クレオチドプライマーを、イヌMGDFのN−末端のアミノ
酸配列に基づいてデザインし、MGDFをコードしているcD
NA配列を増幅させるためのポリメラーゼ・チェイン・リ
アクション(PCR)のプライマーとして使った。イヌ腎
臓サンプルから、ChomzynskiとSacchiのグアニジン・イ
ソチオシアネート法(Biochem.162:156−159(1987))
によって、トータルRNAを調製した。ファースト・スト
ランドのcDNAは、MoMULV逆転写酵素を用いて、ランダム
・プライマー・アダプター5′GGC CGG ATA GGC CAC TC
N NNN NNT 3′(SEQ ID NO:20)で調製し、次に続くPCR
のテンプレートとして使った。

SEQ ID NO:1のアミノ酸1−6をコードしているセン
ス・ストランド・プライマーであるプライマーA 5′GCN
CCN CCN GCN TGY GA 3′(SEQ ID NO:4)と、SEQ ID N
O:1のアミノ酸16−21をコードしているアンチセンス・
ストランド・プライマーでありアニール時の安定性を増
強するために5′末端に3つのエキストラ・ヌクレオチ
ドをもっているプライマーB 5′GCA RTG NAG NAC RTG N
GA RTC 3′(SEQ ID NO:5)、またはプライマーC 5′GC
A RTG YAA NAC RTG NGA RTC 3′(SEQ ID NO:21)を用
いて、0.5μl、約50ngのcDNAで、PCRを行った。Taqポ
リメラーゼを用いるPCRは、アガロース・ゲル電気泳動
分析で産物のバンドが見えるまで、35−45サイクル、行
った。初めの2サイクルのPCRは、再アニーリングステ
ップを37℃で、2分間、行った;あとのサイクルは、再
アニーリングは、50℃で、1分間だった。各反応におい
て、多重の産物のバンドが見られた。およそ予想される
サイズ(66bp)のバンドを含んでいるゲルの部分をパス
ツールピペットのチップで集め、同じプライマー・ペア
で再増幅させた。DNA産物を、製造社のインストラクシ
ョンにしたがって、ベクターPCR II(Inviitrogen)に
クローニングした。3つのクローンがシーケンスされ、
1つのリーディング・フレームに、予想されたイヌMGDF
配列の1−21残基をコードすることが分かった。この方
法で、コドン6の3番目のヌクレオチドから、コドン15
の3番目のヌクレオチドまで、領域にわたる、ユニーク
なイヌMGDF cDNAを得た。これらクローンの1つを、イ
ヌMGDF cDNAのラベル化プローブを調製するためのテン
プレートとして使った。

B.ヒト胎児肝からのcDNAライブラリーのコンストラクシ
ョン ヒト胎児肝(International Institute for the Adva
ncement of Medicine,Exton,PA)から、5.5Mグアニジン
・イソチオシアネートによる組織の溶解およびCsTFA(P
harmacia)遠心分離を経る精製によって、RNAを単離し
た。ポリアデニル化RNAは、オリゴ(dT)25ダイナビー
ズ(dynabeads)(Dynal、製造社の指示にしたがった)
を用いて選択した。ダブルストランドのcDNAを、cDNA合
成用Superscript plasmid system(Life Technology,In
c.)を用いて、このRNAから作った。ただし、別のリン
カー・アダプター:5′TTG GTG TGC ACT TGT G 3′(SEQ
ID NO:22)および5′CAC AAG TGC ACA CCA ACC CC
3′(SEQ ID NO:23)を使った。サイズ・セレクション
した後、哺乳動物発現ベクターpBCB(pBCBはプラスミド
Rc/CMVから誘導された、Invitrogen,puc19バックボー
ン、CMYプロモーター、BGHポリアデニレーション・サイ
トを含んでいる)のBstX IおよびNot Iサイトに、このc
DNAを直接挿入した。ライゲートされたDNAはエレクトロ
・コンピーテント・バクテリア株10B(Life Technolog
y,Inc.)にエレクトロポアレートされた。

C.MGDFのためのヒト胎児肝cDNAライブラリーのスクリー
ニング ヒト胎児肝cDNAライブラリーのフィルター・レプリカ
を、イヌMGDF N−末端cDNAの放射活性なラベル化PCR産
物(5x SSPE,2x Denhardt's,0.05%Na pyrophosphate,
0.5%SDS,100μg/ml yeast tRNA lysate and 100μg/ml
denatured salmon sperm DNA)と、64℃で、18時間ハ
イブリダイズさせた。フィルターは64℃で、5x SSPE,0.
5%SDSで洗い、一夜感光させた。このプローブとハイブ
リダイズしている2つの異なったクローンが単離され、
分析された。

D.ヒトMGDFのcDNAクローンの発現 MGDF cDNAクローンから精製されたDNAを、293EBNAセ
ル(Invitrogen)に、遺伝子導入した。1.5μgのDNAを
7.5ulのLipofectamine(Life Technology,Inc.)と、10
0ulの血清フリーのDMEM中で、混合した。室温で20分イ
ンキュベートした後、このDNA−Lipofectamine混合物
を、400ulのDMEM、1%血清(Fetal Clone II)中の5
×105細胞/ウェル(24ウェル・スクエアのGreiner pla
te)に加え、37℃で6時間インキュベートした。500ul
のDMEM、20%血清(Fetal Clone II)をこれらの細胞に
加えた。16時間後、培養液を吸い取り、500ulのDMEM、
1%血清(Fetal Clone II)を加えた。72時間後、順化
培地を集め、0.22ミクロンのスピン・フィルターを通し
て、遠心分離した。この順化培地をMGDFの生物学的活性
についてアッセイした。

III.ヒトMGDFクローンの説明と活性 上記のクローニング・ストラテジーに基づいて、図11
(MGDF−1およびMGDF−2:SEQ ID NOS:24、25;および2
6、27)と図12(MGDF−3;SEQ ID NOS:28、29)に示した
ヒトcDNAクローンを得た。図のこれら配列の各々は、ア
ミノ酸1−21の推定されるシグナル・配列を含み、どの
場合にも成熟したタンパク質はアミノ酸22から始まる。

上記、実施例4Aに記述した、細胞に基づくアッセイを
用いて、MGDF1−3の活性をアッセイした結果を下記の
表3および4に掲げた。表3では、各コンストラクトを
遺伝子導入された293EBNAセルから、培養2日後に順化
培地を集め、1A6.1細胞(32D/mur−MPL+)+/−10ug/
ml mur−MPL−Xでテストした。表4では、各コンスト
ラクトを遺伝子導入された293EBNAセルから、培養4日
後に順化培地を集め、32D/mur−MPL+細胞(実施例3A)
および32D/hu−MPL+細胞(実施例3B)でテストした。
見れば分かるように、ヒトMGDF−1とMGDF−2は、マウ
スおよびヒト型のMplを発現している細胞系に活性であ
り、MGDF−3は活性でない。マウスMPLレセプターを発
現している細胞系よりも、ヒトMPLレセプターを発現し
ている細胞系は、ヒトMGDF−1とMGDF−2によく感応す
る。

次の表5は、32D/hu−MPL+細胞(実施例3B)に対す
るヒトMGDF−1とMGDF−2の活性は、可溶性のヒトmpl
レセプター(hu−MPL−X)で、実質的に、完全に阻害
されることを示している。Hu−MPL−Xは、タンパク質
を産生しているCHO細胞から集めた順化培地として存在
した。CHO hu−MPL−X順化培地を120倍に濃縮し、培養
に6.6%になるように加えた。コントロールのCHO培養か
らの順化培地は、アッセイに効果はなかった。アッセイ
は、生き残った細胞を3日後に評価したこと以外は、実
施例4Bに記述したように行った。

MGDF−1とMGDF−2は、末梢血CD34−選択細胞からの
巨核球形成を誘導し、MGDF−3は誘導しなかった。表6
に示した実験は、末梢血細胞を水簸せずにCD34−選択し
たことと、培養を7日後に収集したこと以外は、基本的
に実施例2に記述したように行った。各293EBNA MGDFコ
ンストラクトからの順化培地は、最終20%ボリューム+
/−30μg/ml mur−MPL−Xで使った。APK9コントロー
ルは、最終6%ボリュームで使った。

実施例12 この実施例では、12種のPEG化(pegylated)MGDF分
子、PEG9−PEG12とPEG14−PEG21の合成について記述す
る。各ケースにおいて、PEG化されたMGDF分子は、E.col
i由来のMGDF−11(シグナルペプチドの始まりから数え
てアミノ酸22−184、あるいは成熟したタンパク質の始
まりから数えてアミノ酸1−163)である。これら全て
のPEG化種に関する詳細は、下記の表7−10に概略して
ある。

12.1MGDFを活性化MePEG誘導体でアシル化した、poly
−MePEG−MGDFコンジュゲートの調製 poly−MePEG(20kDa)−MGDFコンジュゲート(PEG11)
の調製 0.1M BICINEバッファー、pH8中の冷却した(4℃)MG
DF(2、5mg/ml)溶液を、10倍モル過剰の固形MePEGス
クシンイミジルプロピオナート(MW20kDa)(Shearwate
r Polymers,Inc.)に加えた。ポリマーを穏やかな撹拌
によって溶解し、反応は室温でさらに続けた。

反応中におけるタンパク質の修飾度合いは、Superdex
200HR10/30カラム(Pharmacia Biotech)を用いた、サ
イズ排除(SEC)HPLCによってモニターした。溶離は、
0.1Mリン酸ナトリウムバッファー、pH6.9を用いて、流
速0.7ml/minで行った。

30分時点での反応混合物のSEC HPLC分析は、反応混合
物中にフリーのタンパク質は残っていないことを示し
た。この時点で反応混合物のタンパク質濃度を、滅菌水
を加えて、1mg/mlに下げ、数滴の0.5M酢酸を滴下して混
合物のpHを4に調整した。

MePEG−MGDFコンジュゲートは、SP Sepharose HP(Ph
armacia Biotech)イオン交換樹脂を用いたイオン交換
クロマトグラフィーによって、過剰のMePEGと他の反応
副生物から分離させた。

反応混合物をカラムにロード(2.5mg/ml(樹脂))し
た。未反応のMePEGは、3カラム容量のスタートバッフ
ァーA(20mMリン酸ナトリウム、pH7.2、15%グリセロ
ール)で溶出させた。その後、MePEG−MGDFコンジュゲ
ートを、10カラム容量で、エンドバッファーB(バッフ
ァーA中、1M NaCl)の、0%から30%の直線勾配を用
いて溶出させた。溶出液は280nmでモニターした。poly
−MePEG−MGDFコンジュゲートを含んでいるフラクショ
ンをプールし、濃縮、滅菌濾過した。

精製したpoly−MePEG−MGDFコンジュゲートは、TSK−
GEL G4000SWXLとG2000SWXLのゲル濾過カラムを連結し
た、HPLC SECで、分析した。タンパク質は280nmにおけ
るUV吸収によって検出した。球状タンパク質の分子量マ
ーカーとして、BIO−RADゲル・フィルトレーション・ス
タンダードを使った。

図17Aに見られるように、HPLC SECでは、調製物には
二つの主な成分(およそ2対1の割合)が含まれてお
り、その溶出位置は、それぞれ、370.9kDaと155.0kDaの
球状タンパク質に相当した。下記の表8を参照せよ。

MW=6−50kDaのMePEGsのスクシンイミジル・エステ
ルによる、MGDFのアシル化で調製した、コンジュゲート
PEG9、PEG10およびPEG12も同じように行った。これらの
調製に用いた主な反応パラメータは、表7に要約してあ
る。

これらのコンジュゲートのHPLC SEC分析の結果は、表
8に示してある。

12.2MGDFをMePEGアルデヒドで還元的アルキル化する
ことによる、poly−MePEG−MGDFコンジュゲートの調製 poly−MePEG(20kDa)−MGDFコンジュゲート(PEG20)
の調製 20mM NaCNBH3を含む、100mMリン酸ナトリウム、pH
5、中のMGDF(2ml,2.5mg/ml)冷却(4℃)、撹拌溶液
に、10倍モル過剰のモノメトキシ−ポリエチレングリコ
ールアルデヒド(平均分子量20kDa)を加えた。反応混
合物の撹拌は、同じ温度で続けた。

反応中におけるタンパク質の修飾度合いは、Superdex
200HR10/30カラム(Pharmacia Biotech)を用いた、SEC
HPLCによってモニターした。溶離は0.1Mリン酸ナトリ
ウムバッファー、pH6.9を用いて、流速0.7ml/minで行な
った。

16時間後、SEC HPLC分析は、タンパク質の初めの量の
90%以上が修飾されていることを示した。この時点で反
応混合物のタンパク質濃度は、反応混合物を滅菌水で希
釈することによって、1mg/mlに下げ、0.5M酢酸で混合物
のpHを4に調整した。

MePEG−MGDFコンジュゲートは、SP Sepharose HP(Ph
armacia Biotech)イオン交換樹脂を用いたイオン交換
クロマトグラフィーによって、過剰のMePEGと他の反応
副生物から分離させた。

反応混合物をカラムにロード(2.5mg/ml(樹脂))し
た。未反応のMePEGは、3カラム容量のスタートバッフ
ァーA(20mMリン酸ナトリウム、pH7.2、15%グリセロ
ール)で溶出させた。その後、MePEG−MGDFコンジュゲ
ートは、10カラム容量で、エンドバッファーB(バッフ
ァーA中、1M NaCl)の、0%から30%の直線勾配を用
いて溶出させた。溶出液は280nmでモニターした。poly
−MePEG−MGDFコンジュゲートを含んでいるフラクショ
ンをプールし、濃縮、滅菌濾過した。

精製したpoly−MePEG−MGDFコンジュゲートは、TSK−
GEL G4000SWXLとG2000SWXLのゲル濾過カラムを連結し
た、HPLC SECで、分析した。タンパク質は280nmにおけ
るUV吸収によって検出した。球状タンパク質の分子量マ
ーカーとして、BIO−RADゲル・フィルトレーション・ス
タンダードを使った。

図17Bに見られるように、HPLC SECでは、調製物には
二つの主な成分(全量の52%と47%)が含まれており、
その溶出位置は、それぞれ、359.4kDaと159.3kDaの球状
タンパク質に相当した。表8を参照せよ。

MW=6−25kDaのMePEGアルデヒドによる、MGDFの還元
的アルキル化で調製した、コンジュゲートPEG18、PEG19
およびPEG21も同じように行った。これらの調製に用い
た主な反応パラメータは、表7に要約してある。

これらのコンジュゲートのHPLC SEC分析の結果は、表
8に示してある。

12.3 N−末端α−アミノ基に付着部位を有する、モノ
メトキシ−ポリエチレングリコールMGDFコンジュゲート
の調製 mono−MePEG(20kDa)−MGDFコンジュゲート(PEG16)
の調製 20mM NaCNBH3を含む、100mMリン酸ナトリウム、pH
5、中のMGDF(2ml,2.5mg/ml)冷却(4℃)、撹拌溶液
に、5倍モル過剰のメトキシポリエチレングリコールア
ルデヒド(MePEG)(平均分子量20kDa)を加えた。反応
混合物の撹拌は、同じ温度で続けた。

反応中におけるタンパク質の修飾度合いは、Superdex
200HR10/30カラム(Pharmacia Biotech)を用いた、SEC
HPLCによってモニターした。溶離は0.1Mリン酸ナトリ
ウムバッファー、pH6.9を用いて、流速0.7ml/minで行っ
た。

16時間後、SEC HPLC分析は、タンパク質の初めの量の
約90%が修飾されていることを示した。この時点で反応
混合物のタンパク質濃度は、滅菌水で希釈することによ
って、1mg/mlに下げ、0.5M酢酸で反応混合物のpHを4に
調整した。

mono−MePEG(20kDa)−MGDFコンジュゲートは、SP S
epharose HP(Pharmacia Bictech)イオン交換樹脂を用
いたイオン交換クロマトグラフィーによって、過剰のMe
PEGと他の反応副生物から分離させた。

反応混合物をカラムにロード(2.5mg/ml(樹脂))し
た。未反応のMePEGは、3カラム容量のスタートバッフ
ァーA(20mMリン酸ナトリウム、pH7.2、15%グリセロ
ール)で溶出させた。その後、MePEG−MGDFコンジュゲ
ートは、20カラム容量で、エンドバッファーB(バッフ
ァーA中、1M NaCl)の、0%から25%の直線勾配を用
いて溶出させた。溶出液は280nmでモニターした。poly
−MePEG−MGDFコンジュゲートを含んでいるフラクショ
ンをプールし、濃縮、滅菌濾過した。

mono−MePEG−MGDFコンジュゲートの等質性は、4−2
0%のプレキャスト・勾配・ゲル(NOVEX)を用いたSDS
−PAGE(ナトリウム・ドデシル・スルファート・ポリア
クリルアミドゲル電気泳動)で判定した。46.9kDaのタ
ンパク質の位置に相当する、1本のメジャーバンドが現
れた。

精製したpoly−MePEG−MGDFコンジュゲートは、TSK−
GEL G4000SWXLとG2000SWXLのゲル濾過カラムを連結し
た、HPLC SECで、分析した。タンパク質は280nmにおけ
るUV吸収によって検出した。球状タンパク質の分子量マ
ーカーとして、BIO−RADゲル・フィルトレーション・ス
タンダードを使った。

図17Cに見られるように、HPLC SECでは、調製物には
一つの主な成分が含まれており、その溶出位置は、181.
1kDaの球状タンパク質に相当した。表9を参照せよ。

MW=6−25kDaのMePEGアルデヒドによる、MGDFの還元
的アルキル化で調製した、mono−MePEG−MGDFコンジュ
ゲートPEG14、PEG15およびPEG17も同じように行った。
これらの調製に用いた主な反応パラメータは、表7に要
約してある。

これらのコンジュゲートのHPLC SEC分析の結果は、表
9に示してある。

12.4MGDFをメトキシ−ポリ(エチレングリコール)ア
ルデヒドで還元化アルキル化することによる、DiMePEG
(12kDa)−MGDFコンジュゲート(PEG22)の調製 次の操作によって、本明細書でPEG22と称する、精製
された分子を得た。

5℃に保った100mM酢酸ナトリウム、pH5中の、2.5mg/
mlのMGDF(E.coli由来、1−163)溶液に、5倍過剰モ
ルのメトキシ−ポリエチレングリコールアルデヒド(Me
PEG;i.e.,OHC−(CH22O−(CH2−CH2O)−CH3;ここ
でnは、分子量が約12kDaとなる繰り返し数である)(S
hearwater Polymers)を加えた。10分間混合した後、十
分量のNaCNBH3(ナトリウム−シアノボロヒドリド)(A
ldrich)を、反応混合物中の濃度が20mMになるように、
加えた。

この混合物をおよそ5℃で、16時間、撹拌した。16時
間経過後、十分量の純水、USPを加えて、MGDF濃度を1mg
/mlにした。これを0.2ミクロンの減圧・フィルターを通
して濾過した。このようにして、90mgの反応生成物を調
製した。少量の1.0M−塩基性ホスファート(monobasic
phosphate)と1N NaOH溶液を、この反応生成物の混合物
に加えて、pH6.8、10mMのホスファート溶液にした。

コンジュゲートは、陽イオン交換カラムで精製した。
40mlのSP−Sepharose High Performanceカラムを、ベッ
ド高7.5cmで、作成した。カラムは、平衡化バッファー
(10mMホスファート、pH6.8、15%グリセロール)で平
衡化しておいた。カラムに、2.2mg/ml(樹脂)、0.15CV
(カラムボリューム)/分でロードした。ベースライン
が安定するまで平衡化バッファーで洗浄した。カラム
は、バッファーA(20mMホスファート、pH7.2、15%グ
リセロール)からバッファーB(バッファA中、0.3MNa
Cl)への、10カラム容量の直線勾配で溶出させた。流速
は0.15CV(カラムボリューム)/分を維持した。溶出液
は280nmでモニターした。

SDS−PAGEゲルでフラクションを調べ、DiPEGコンジュ
ゲートを含んでいるフラクションをプールし、0.2ミク
ロン・ユニットを通して濾過した。

実施例13 PEG化MGDF分子の生物学的活性 A.PEG−9−PEG12そしてPEG−14−PEG−21 組換型・ヒトMGDFを処方されたマウスの血小板数を測
定した、その結果は図18に掲げる。図の記述に指示され
た濃度で、CHO由来22−353(オープンダイヤモンド)、
非PEG化E.coli22−184(オープンサークル)、そしてPE
G化E.coli22−184(クローズドサークル)の各MGDFを、
5日間、毎日1回、正常Balb/cマウスに皮下投与した。
最終投与の24時間後、尾静脈の側方を小さくカットし
て、出血検体を集めた。血球の分析はSysmexエレクトロ
ニック・ブラッド・セル・アナライザー(Baxter Diagn
ostics,Inc.Irvine,CA)で行った。データは4検体の測
定の平均と、+/−平均標準誤差で表した。総白血球数
や赤血球数のような他の血球パラメータは、この処理で
影響を受けなかった。

組換型・ヒトMGDFの他のフォームも上記のようにテス
トした。指定したフォームのr−HuMGDFを50ug/kg/day
または10ug/kg/dayで処理されたマウスの血小板数を、
次の表10に示してある。データは4検体の平均で、平均
標準誤差はイタリックで表した。

表10の手引き 上記実施例12に記述したように、次のそれぞれにおい
て、PEG化されたMGDF分子は、E.coli由来のMGDF−11
(シグナルペプチドの始まりから数えてアミノ酸22−18
4、あるいは成熟したタンパク質の始まりから数えてア
ミノ酸1−163)である: 基準値は、何らの物質も投与されていない、正常検体か
らのものである。

組換型・ヒトMGDFのPEG化は、実験個体の血小板数を
上げるというこの分子の能力に不利な影響を与えないこ
とは明らかであり、事実、E.coli生成物22−184の活性
を上げており、CHO−由来の22−353分子で見られる活性
と、同等もしくは上回ると見てよい。

B.PEG−22 PEG−22で得た結果を図24に掲げる。とりわけ、PEG−
22による血小板数の正常化は、完全長のCHO−由来MGD
F、PEG−16、あるいはPEG−17よりも、数日も早く起こ
っている。

実施例14 組換型・ヒトMGDF[1−163]のE.coliでの発現 r−HuMGDFをE.coliで発現させるために、成熟タンパ
ク質の初めの163アミノ酸をコードしているシーケンス
を、E.coliの最適コドンを使って、化学的に合成した。
付け加えて、アミノ酸のメチオニンとリジンをコードし
ているDNAシーケンスを、ジーンの5′末端に加えた。
したがって、このシーケンスがコードしているr−HuMG
DFタンパク質は、Met−Lysで始まる全長165アミノ酸で
成っている。このジーンのシーケンスは図25に示してあ
る。

r−HuMGDF(1−163)ジーン遺伝子の合成は、数ス
テップで達成した。最初に、ジーンの隣接フラグメント
に相当する相補的オリゴヌクレオチド(長さ60−70bp)
を、E.coliの最適コドンを使って、化学的に合成した。
この合成に際して、アミノ酸のメチオニンとリジンのコ
ドンを、成熟遺伝子の5′末端に置き、ストップ・コド
ンをジーンの3′末端に置いた。さらに、制限酵素Xba
IとHind IIIの切断サイトを、それぞれ、ジーンの末端
の5′と3′に置き、合成リボゾームの結合部位を、始
めのメチオニンの上流の、適した場所に置いた。次ぎ
に、各ジーン・フラグメントの相補的なオリゴヌクレオ
チドをアニールした。3番目に、これら個々の合成ジー
ン・フラグメントを、ポリメラーゼ・チェイン・リアク
ションを用いて増幅させた。4番目に、増幅させたフラ
グメントを適当なベクターにサブクローニングした。5
番目に、サブクローニングしたフラグメントのシーケン
スを確認した。6番目に、完全長のr−HuMGDF(1−16
3)ジーンをリコンストラクトできるように、個々のフ
ラグメントを一斉にライゲートし、適当なベクターにサ
ブクローニングした。最後に、リコンストラクトしたジ
ーンのシーケンスを確認した。

5′と3′末端において、それぞれ、Xba IとHind II
Iの制限部位に隣接している、合成r−HuMGDFジーン・
フラグメントは、リボゾーム結合部位、ATGスタート・
コドン、成熟したMet−Lys r−HuMGDFタンパク質をコー
ドしているシーケンス、そしてストップ・コドンを持っ
ている。

上記のフラグメントを、ラクトース−インデューシブ
ル発現ベクターであるpAMG11のXba IおよびHind IIIの
両サイトにクローニングした。pAMG11ベクターは、pR10
0−由来の複製起点を持つ、低コピー数のプラスミドで
ある。発現プラスミドpAMG11は、PCR重複オリゴ・変位
誘発による、一連の部位特異的な塩基変換を作ることに
よって、プラスミドpCFM1656(ATCC#69576,1994.2.24
供託)から、誘導することができる。プラスミド複製プ
ロモーターPcopBの5′に近接したBgl IIサイト(plasm
idbp#180)から始め、プラスミド複製ジーンに向かう
ことにより、塩基対の変換は次のようになる: そして、ユニークなAat IIとCla Iの切断サイト間のDNA
シーケンスを、次のオリゴヌクレオチドで置換すると: pAMG11にクローニングされたr−HuMGDFの発現は、以下
のシーケンスをもつPs4のような、合成ラクトース−イ
ンデューシブル・プロモーターによって、推進される: このPs4プロモーターは、E.coli lac Iジーンの産生物
であるラクトース・リプレッーサー(Lac I)によっ
て、抑制される。

pAMG11−r−HuMGDFプラスミドは、続いてlac Iqアレ
レを含んでいるE.coli K−12株に形質転換される。lac
Iqアレレは、Lac Iの発現を増大するlac Iプロモーター
内の変異であり、Ps4プロモーターからタンパク質の発
現のより厳密なコントロールをもたらす。したがって、
この株では、ラクトースがなければ、r−HuMGDFの発現
はLac Iによって抑制される。ラクトースを加えると、P
s4プロモーターのオペレーター・サイトに結合している
Lac Iタンパク質が減少し、Ps4からr−HuMGDFの転写が
始まる。この実施例に使ったE.coli・ホスト・セルは、
ATCC#69717として、1994.11.30に供託してある。

E.coli・ホストATCC#69717は、pAMG11−r−HuMGDF
プラスミドで形質転換し、次のような発酵手法にしたが
って、生育させた。Luria肉汁にイノキュレートされた
E.coli株は、およそ12時間、30℃でインキュベートされ
る。セルはその後、無菌的にバッチ・培地(20g/Lイー
スト・エキス;3.4g/Lクエン酸;15g/L K2 HPO4;15ml Dow
P2000;5g/Lグルコース;1g/L MgSO4・7H2O;5.5ml/L微量
金属類;5.5ml/Lビタミン類)の入った発酵槽に移され
る。バッチ・フェイズのプロセスは培養が、600nmで5.0
+/−1.0の最適密度に達するまで続く。流加培養(fed
−batch)・フェイズは、第1の流動培地(feed mediu
m)(700g/Lグルコース;6.75g/L MgSO4・7H2O)の供給
開始で、始められる。流量は確立されたスケジュールに
あわせて2時間毎に調節する。培養が600nmで20−25の
最適密度に達すると、第2の流動培地(129g/Lトリプチ
カーゼ・ペプトン;258g/Lイースト・エキス)の供給開
始が始まる。初めの流動培地が調節され続けたのに対
し、第2の流動培地は、一定流量を維持する。全発酵中
を通じて、温度はおよそ30℃を維持する。培養は、必要
に応じて、酸や塩基を添加してpHを7に維持する。望ま
しい溶存酸素レベルを、発酵槽のアジテーション、空気
注入および酸素注入の各速度を調節して維持する。培養
の最適密度が600nmで57−63に達すると、第3の流動培
地の供給が始まる。第3の流動培地(300g/Lラクトー
ス)は一定流量で発酵槽に導入される;第1の流動培地
の供給は中止し、第2の流動培地の流量は新たな一定流
量に変える。発酵は第3の流動培地の供給が始まってか
ら、およそ10時間で終わる。発酵の終わりに、培養は15
+/−5℃に冷却する。セルは遠心分離によって収集さ
れる。得られたペーストは、−60℃以下でパックしたま
ま、保存する。

上記のようにEcoliで産生した組換型・MGDFの精製は
次のように行った。1,800gのセル・ペーストを約18リッ
トルの10mM EDTAに懸濁させ、15,000psiで高圧ホモジナ
イザーに通した。破砕されたセル懸濁液を遠心分離し、
得られたペレット10の10mM EDTAに再懸濁させた。懸
濁液を遠心分離し、得られた200gのペレットを2リット
ルの10mM Tris、8Mグアニジン塩酸塩、10mM DTT、5mM E
DTA、pH8.7に溶解させた。この溶液を、200リットルの1
0mM CAPS、3M尿素、30%グリセロール、3mMシスタミ
ン、1mMシステイン、pH10.5で穏やかに希釈した。

希釈した溶液を室温で16時間、穏やかに撹拌し、pHを
6.8に調節した。pHを調節した溶液を清浄化して、10mM
リン酸ナトリウム、1.5M尿素、15%グリセロール、pH6.
8で平衡化した2リットルのCM Sepharoseカラムに加え
た。ロード後、カラムは10mMリン酸ナトリウム、15%グ
リセロール、pH7.2で洗った。MGDFは0から0.5MのNaCl
の勾配、10mMリン酸ナトリウム、pH7.2で溶出させた。

CM溶出液は、分子量10,000カットオフメンブレンを用
いて、濃縮し、10mMリン酸ナトリウム、pH6.5にバッフ
ァー交換した。約2mg/mlに濃縮した溶液をカテプシンC
(500:1のモル比)で室温、90分間処理した。

この溶液を、10mMリン酸ナトリウム、15%グリセロー
ル、pH7.2で平衡化した1.2リットルのSP High Performa
nce Sepharoseカラムにロードした。ロード後、MGDFは
0.1から0.25MのNaClの勾配、10mMリン酸ナトリウム、pH
7.2で溶出させた。

SP High Performanceカラムからの溶出液に、0.6Mに
なるように硫酸アンモニウムを加えた。この溶出液を、
10mMリン酸ナトリウム、0.6M硫酸アンモニウム、pH7.2
で平衡化した1.6リットルのPhenyl Toyopearlカラムに
ロードした。MGDFピークは0.6から0Mの硫酸アンモニウ
ムの勾配、10mMリン酸ナトリウム、pH7.2で溶出させ
た。

Phenyl Toyopearl溶出液は、分子量10,000カットオフ
メンブレンを用いて、濃縮し、10mM Tris、5%ソルビ
トール、pH7.5にバッファー交換した。

実施例15 r−HuMGDF(E.coli1−163)のin vivoの生物学的性質 上記の実施例14で述べたように調製した、r−HuMGDF
(E.coli1−163)の生物学的効力を、齧歯類で評価し
た。正常メスBalb/cマウスに、種々の用量のr−HuMGDF
を、5日連続で皮下投与した。用量は15ug/kg/dayから1
500ug/kg/dayであった。最後の投与から24時間後に、血
球数のカウントをエレクトロニック・セル・カウンター
(Sysmex,Baxter)を用いて行った。サイトカインの対
数的濃度増大につれ、血小板数は直線的に増大した。こ
の系の1500μg/kg/dayで、血小板数は基準値の300%に
増大した。白血球や赤血球およびヘマトクリットのよう
な、他の血液細胞パラメータは、この処理によって、影
響されなかった。

300μg/kg/dayのr−HuMGDF(E.coli1−163)を6日
間、皮下投与したラットから、血小板を収集して、ADP
に応答する凝集能を評価した。データは、両集団が、血
小板アゴニストであるADPに等しく感応するという点
で、処理動物からの血小板が対照動物からの血小板と実
質的に区別がつかなかったことを指し示している。

r−HuMGDFはまた、化学療法や照射に関連する血小板
減少症への効能について、評価した。人に深刻な血小板
減少症を引き起こす化学療法剤であるカーボプラチン
(Carbplatin)をこれらの実験に用いた。この実験の始
めに、Balb/cマウスに、1.25mgのカーボプラチンを皮下
投与した。24時間後から、実験の残りの期間は毎日、マ
ウスに100ug/kg/dayでr−HuMGDF(E.coli1−163)また
は賦形剤を注射投与した。9日以内に、血小板数は、賦
形剤投与マウスでは正常値のおよそ15%に落ちたが、r
−HuMGDF投与マウスでは基準値を維持した(図20を参
照)。照射実験については、マウスは500ラドの単1線
量のガンマー線(セシウム線源)を照射された。これは
亜致死の線量で、この照射によって11日以内に血小板数
は90%減少する。血小板数は21日目まで正常値に回復し
ない。照射されたマウスに1日目から20日目まで毎日1
回、r−HuMGDF(E.coli1−163)を投与(100ug/kg/da
y)すると、血小板数減少はそれほど深刻ではなく、賦
形剤を投与されたマウスよりも早く基準値に回復した
(図21)。極端で、長引いた血小板減少症のモデルで、
r−HuMGDFをテストするために、カーボプラチンと照射
を組み合わせて適用した(図22)。このような処置によ
って、血小板数は極端な低レベル(正常値の3−5%)
に落ち、ほとんどの検体(7/8)は生き残れなかった。
しかし、これらの検体にr−HuMGDFを実験期間中毎日、
皮下投与(100ug/kg/day)すると、血小板減少症は著し
く改善され、基準値への回復も早まり、r−HuMGDF投与
マウスの全て(8/8)が生き残った。

r−HuMGDFはまた、アカゲザル(rhesus monkey)に
ついても評価した。正常なアカゲザルに、2.5あるいは2
5μg/kg/dayで10日間(0〜9日目)皮下投与した。低
用量グループでは血小板数は12日目で400%に増え、高
用量グループでは血小板数は12日目で700%に増えた。
投与をやめると、血小板数は25〜30日で正常値に回復し
た。白血球数と赤血球数は、この処理で影響されなかっ
た。

r−HuMGDF(E.coli1−163)はまた、霊長類の深刻な
血小板減少症モデルでも、テストした(図23)。検体は
照射(700ラド、コバルト線源)を受け、この照射によ
って血小板数は15日目までに正常の1−2%に減少し
た。35〜40日目までに、血小板数は正常値に回復した。
対照的に、毎日、r−HuMGDFを投与(25ug/kg/day)さ
れた照射検体の血小板数は、正常値の10%に落ちたに過
ぎず、平均でも、血小板減少症患者に血小板を輸液する
臨界値である、20,000/μl以下にはならなかった。基
準値への回復も、r−HuMGDF投与検体では早く、20日目
までに回復した。

齧歯類と霊長類の実験による、これらのin vivoデー
タは、r−HuMGDF(E.coli1−163)が、臨床的に有意味
な血小板減少症に明らかに効果を示す可能性をもつ、有
力な治療薬であるという概念を十分に支持してくれる。

実施例16 CHOセル・培養による、r−HuMGDF1−332の生産法 ふさわしいプロモーターの存在下、MGDF1−332のcDNA
を発現している、遺伝子導入されたチャイニーズ・ハム
スター・卵巣細胞からグリコシル化r−HuMGDF1−332を
産生し、増殖可能な選択マーカー、DHFRをコードするジ
ーンとを連結させた。CHO細胞でのMGDFの発現にふさわ
しいプロモーターは、SRαである。Mol.Cell.Biol.8:46
6−472(1988)およびWO 91/13160(1991)を参照。CHO
細胞でのMGDFの発現にふさわしいベクターは、pDSRα2
である。WO 90/14363(1990)を参照。典型的なCHO細胞
系は、標準的な細胞培地中で、10−20mg/L程度の分泌
(secreted)MGDFを産生できるが、25から100mg/L程度
以上に増加させることができる。典型的な細胞系でMGDF
を産生するために、関連する生育モードで(in adheren
t growth mode)、懸濁培養器中で、又は、組織培養器
中で、継代させることにより培養を拡大することができ
る。上記生育モードで用いる培地は、等量のDMEM(Dulb
ecco's Modified Eagle's Medium)とDMEM/F12,(Ham's
F12,Gibco)である。更に、添加物として、5−10%の
FBS(ウシ胎児血清)あるいは透析したウシ胎児血清、
そして選択圧を維持するためのMTX(メトトレキセー
ト)(もし必要なら;典型的なMTX濃度は200−600nMで
ある)を加える。この培地には、さらに、非必須アミノ
酸(NEAA's)とグルタミンを添加しなけらばならない。
懸濁培養は、1−4×105セル/mlのイノキュレーション
(分割)密度及び最大密度約1×106セル/mlの間で容易
に繁殖できる。この時、特定の分割密度において、培養
を初期密度をもった大容量培養に希釈することで、カル
チャーを容易に拡大できる。

ローラーボルトでMGDFを生産するためには、(調温環
境(37+/−1℃)に置いたマグネティックスターラー
付きのスピンナー・ベッセル、あるいは(機器化され、
撹拌などを調節できる)タンク・バイオリアクター・シ
ステムを用いて、適当な容量と細胞密度で懸濁培養を行
わなければならない。(850cm2Falconローラーボトルの
ような)ローラーボトルは、1.5×107から3×107セル
/ボトルの初期密度で細胞をうえつけ、さらに3−4日
後に、コンフルエント・モノレイヤーになるのに適した
量(ボトル当たり150−300ml)の正確培地(5−10% F
BS,1X NEAA,及び1X L−グルタミンの入った、DMEM/F1
2)を追加しなけばならない。生育培地は、分圧60−90m
mHgの炭酸ガスと平衡を保つように、重炭酸ナトリウム
でpHを6.9から7.2に適宜バッファライズしなければなら
ない。ボトルには10%CO2/エアーでガスを入れ、ローラ
ー・ラック(〜1rpm)で、37+/−1℃で3−4日、イ
ンキュベートする。コンフルエントになれば、ローラー
ボトルに、生育培地を注ぎ入れるか、吸入するかして、
血清フリーのプロダクション・培地に移す;Dulbecco's
フォスフェート・バッファード・サリン(D−PBS)の
ような、アイソトニックバッファーでボトルを洗い(ボ
トル当たり50−100ml);続いて、重炭酸塩でバッファ
ライズされた、血清フリーのDMEM/F12(1:1)の適当量
(ボトル当たり200−300ml)を加える。DMEM/F12にはNE
AA'sとL−グルタミン、共有結合的なアグリゲーション
を抑えるための硫酸銅(1−20μM)を加えておく。ボ
トルには10%CO2/エアーでガスを入れ、ローラー・ラッ
ク(〜1rpm)で、37+/−1℃で6+/−1日、インキ
ュベートするか、あるいは代謝活性によってグルコース
・レベルが0.5g/L以下に、もしくはpHが6.6以下になる
までインキュベートする。コンディション・培地は注ぎ
出すか、吸引するかして、ボトルから収集し、追加的な
収集のために上記の血清フリーのプロダクション・培地
に換える。この操作は、細胞がそれ以上血清フリーのプ
ロダクションを維持できなくなるまで、そして細胞がロ
ーラーボトルから抜け落ちるまで、続行する。

収集されたコンディション・培地は、0.45umおよび/
又は0.2umのフィルター(Sartorius Sartobran pH or P
all)を通すデッド−エンド・マイクロフィルトレーシ
ョンによって、精製操作へと移されていく。濾過された
コンディション・培地は4℃で冷やした後、一時的に4
℃で保存するか、またはすぐに濃縮して、クロス−フロ
ー・ウルトラフィルトレーション・システム(例えば、
Filtron YM−50を用いて、低イオン強度になるように透
析する。ウルトラフィルトレーションと透析濾過は、タ
ンパク質の分解を抑えるために、4℃で行う。コンディ
ション・培地は、クロマトグラフィーによる精製ステッ
プに先立って、バッファー水溶液(例えば、10mMリン酸
カリウム)で透析しておく。

コンディション・培地に含まれるプロダクトの質は、
非還元のSDS−PAGEウェスタン・ブロットでモニターす
るのが最適である。この方法では、サンプル中に存在す
る、MGDFのアグリゲート、モノマー、(タンパク質分解
酵素による)分解物のそれぞれのおよその量を知ること
ができる。

CHO細胞からMGDFを産生する、他の方法は、MGDFを発
現している細胞系をGibco S−SFM IIのような血清フリ
ーの培地に適応させることである。細胞は、最小限の血
清添加あるいは無添加における、連続継代によって適応
させることができる。もしも、このような培地中で、妥
当な量のMGDFを分泌しながら、維持されつつ成長する細
胞系が見つかれば、連続継代を経て次々に大きな容量へ
とスケールアップして、最後には適したサイズのプロダ
クション・ベッセル(機器化され、撹拌などを調節でき
る、タンク・バイオリアクター)にイノキュレートする
接種培地によって、生産を進めることができる。また、
このような細胞系が見つかれば、最適な生育コンディシ
ョン(pH,栄養素類、温度、酸素、シェア)で、最適な
生息密度で増殖する培養をも、可能にする。(プロダク
トの量と質を実験的に測定して決まる)最適な産生条件
を用いて、培養はバイオリアクターから収集され、細胞
はミクロン−スケール・デプス・フィルトレーション、
またはサブ−ミクロン・クロス−フロー・マイクロフィ
ルトレーションによって、コンディション・培地から除
去される。上記の濃縮と透析に先立って、デプス・フィ
ルトレーションを使えば、サブ−ミクロン・デッド−エ
ンド・フィルトレーションを使うよりも、培地をさらに
清浄化することができる。

本発明を、一般におよび好ましい実施例によって、上
記に記したが、上記の記述に照らして、当該技術者は変
更や改良を容易に成しえるものと理解する。したがっ
て、添付した請求項は、請求する本発明の範囲内に生じ
得る変更の全てをカバーするものとみなす。

さらに、本発明の背景を説明するために引用した資料
と出版物、および特にその実施に関する追加的詳細を供
給する場合には、リファレンスとして、ここに組み込ま
れる。

フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:19) (31)優先権主張番号 321,488 (32)優先日 1994年10月12日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 347,780 (32)優先日 1994年11月30日 (33)優先権主張国 米国(US) 早期審査対象出願 (72)発明者 ボツセルマン,ロバート・エー アメリカ合衆国、カルフオルニア・ 91362、サウザンド・オークス、バツカ ラツト・ストリート・3301 (72)発明者 ハント,パメラ アメリカ合衆国、カルフオルニア・ 91362、サウザンド・オークス、マツク レア・ロード・2431 (72)発明者 キンストラー,オアフ・ビー アメリカ合衆国、カルフオルニア・ 91360、サウザンド・オークス、ノー ス・オークツリー・ユニツト・エー・ 533 (72)発明者 サーマル,バブル・ビー アメリカ合衆国、カルフオルニア・ 93021、モアパーク、ブロードビユー・ ドライブ・1136 (56)参考文献 特表 平9−508262(JP,A) 特表 平8−510921(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C07K 1/00 - 19/00 WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ酸配列が配列表の配列番号25に示さ
    れる1位から163位までのアミノ酸配列からなり、N末
    端にポリエチレングリコール基が結合されているモノPE
    G化MGDFポリペプチド。
  2. 【請求項2】ポリエチレングリコール基の平均分子量が
    2〜100キロダルトンであることを特徴とする、請求項
    1に記載のモノPEG化MGDFポリペプチド。
  3. 【請求項3】ポリペプチド部分が大腸菌(E.coli)中で
    産生されたものであることを特徴とする、請求項1また
    は2に記載のモノPEG化MGDFポリペプチド。
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