JP2979260B2 - スプリンクラ消火設備 - Google Patents

スプリンクラ消火設備

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JP2979260B2
JP2979260B2 JP3059658A JP5965891A JP2979260B2 JP 2979260 B2 JP2979260 B2 JP 2979260B2 JP 3059658 A JP3059658 A JP 3059658A JP 5965891 A JP5965891 A JP 5965891A JP 2979260 B2 JP2979260 B2 JP 2979260B2
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  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スプリンクラ消火設
備に関する。
【0002】
【従来の技術】スプリンクラ消火設備は、従来から開放
型、閉鎖型の湿式や乾式等の種々の系統が利用されてい
る。従来、閉鎖型スプリンクラ消火設備では、各警戒地
区に設けた閉鎖型スプリンクラヘッドの端末まで加圧さ
れた消火液を常時充填しておくものであり、火災検出と
同時に散水動作をとることができ、最も一般的な、ビル
等に用いられる設備である。閉鎖型スプリンクラ消火設
備では、スプリンクラヘッドの破損等により大量の消火
液が放出されてしまうので、スプリンクラヘッドのほか
に火災感知器を設置し、火災による火災感知器の動作に
よりスプリンクラヘッドまで消火液を充填し、更にスプ
リンクラヘッドが動作するときに散水を行う予作動式
(プレアクション式)スプリンクラ消火設備がある。この
予作動式ではスプリンクラヘッドへの配管内では空気が
僅かに加圧されていて、スプリンクラヘッドの破損や誤
動作では消火液が放出されることはない。従って、デパ
−ト等の水損を極度に嫌う場所に設置される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】閉鎖型スプリンクラ消
火設備は、配管の端末まで加圧された消火液が常時充填
されているので、スプリンクラヘッドの火災検出による
動作と同時に消火液の放出が可能であるという特徴を有
している。しかし、物が当たる等による事故でスプリン
クラヘッドが開放してしまったときは、加圧された消火
液が放出されると共に、加圧装置が起動して、火災でな
いことを確認してポンプを停止するまでの間、散水が続
けられ、大きな水損事故となる問題がある。
【0004】一方、予作動式スプリンクラ消火設備は、
火災感知器が火災を検出し、かつ、閉鎖型スプリンクラ
ヘッドが動作したとき、即ち、火災感知器とスプリンク
ラヘッドとのAND条件によってのみ消火液が放出され
るものであり、常時は配管内には加圧空気が充填されて
いるだけなので、閉鎖型スプリンクラヘッドへの衝撃等
による開放が発生しても水損事故にはならないという特
徴を有している。しかし、閉鎖型スプリンクラヘッドが
接続される二次側配管を加圧するためのコンプレッサ等
を必要とし、設備全体が複雑で高価になり、実際に火災
時には、スプリンクラヘッドが動作しても当初は加圧さ
れた空気が出るので、正常に消火液が放出を開始するま
でに遅れがでるという問題がある。
【0005】上記従来のシステムの各短所を補うよう
に、警戒地区に火災感知器と閉鎖型のスプリンクラヘッ
ドとを設け、開放弁の一次側配管を消火液供給手段に、
二次側配管を閉鎖型のスプリンクラヘッドに、それぞれ
接続し、一次側配管の消火液を調圧装置により開放弁を
開閉制御することで所定圧に減圧調整して二次側配管へ
供給し、これにより、二次側配管やスプリンクラヘッド
等二次側配管系の機器部材の耐圧グレ−ドを低くし得て
設備コストの抑制を図るようにしたスプリンクラ消火設
備が提案されている。しかし、このスプリンクラ消火設
備は、常時、開放弁の一次側と二次側の液圧に大きな差
があり、このため、火災感知器動作に基づく開放弁の開
放時には大きい一次圧が瞬間的に二次側配管系に導入さ
れる結果、大きなウォ−タ−ハンマ現象(異常昇圧)が発
生してしまい、上記、二次側配管系の機器部材の耐圧グ
レ−ドを低下するのに不安が残っている。
【0006】この発明は、従来のスプリンクラ消火設備
のこのような種々の問題を解決するために提案されたも
のであって、開放弁の上記開放時での弁体の開き速度を
緩やかとして過大な一次圧の導入が阻止され、ウォ−タ
−ハンマ現象を十分に防止できて二次側配管系の機器部
材の耐圧グレ−ドを安心して低下することを可能とし、
設備構成も簡単で安価なスプリンクラ消火設備を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明は、一次側配管16が消火液供給手段13に、
二次側配管5が閉鎖型のスプリンクラヘッド4に、それ
ぞれ接続された開放弁6が設けられ、開放弁6は常態で
は閉鎖状態であり、火災現象を検出する火災検出手段1
に基づく信号により開放状態となり、一次側配管16の
消火液を所定圧に減圧調整して二次側配管5へ供給する
調圧装置Rを備えるスプリンクラ消火設備において、開
放弁6は、その弁体15に連動するピストン46を有す
るシリンダ室20内を排液して減圧することにより開放
される構成であり、調圧装置Rは、シリンダ室20から
の排液量を規制することによりシリンダ室20内の液圧
を調整して開放弁6の弁体15の開度を調整する構成で
あり、開放弁6の開放当初にシリンダ室20からの上記
排液を制限する排液制限装置Lを有している。
【0008】排液制限装置Lは、二次側配管5の液圧が
所定圧よりも低い初期圧になるとその排液制限を解除す
る解除装置Cを有している。
【0009】排液制限装置Lは、オリフィス53、小孔
55等の小流量通液手段Aによって構成している。
【0010】排液制限装置Lは、一次側配管16から一
次側液を取り込むことにより上記シリンダ室20からの
排液制限を行うようにした一次側液取込手段Iによって
構成している。
【0011】
【作用】火災検出手段1の検出信号に基づきシリンダ室
20から排液が行われてこれにより開放弁6は開かれ、
一次側8の圧力液は、シリンダ室20からの排液量を規
制してこれにより開放弁6を開閉する調圧装置Rによっ
て所定圧に減圧調整されて二次側配管5に充液される。
開放弁6の上記開放当初では、排液制限装置Lにより上
記排液量が制限されて開放弁6の弁体15の開放は緩や
かとなる。これによって火災検出手段1の検出動作によ
る開放弁6の開放時での二次側配管5内の急激な液圧上
昇は防がれ、ウォ−タ−ハンマ現象の発生は抑止され、
二次側配管系の機器部材の耐圧グレ−ドは十分低いもの
で足り、従来の如き高圧圧力液に基づく機器部材の破損
も発生せず、設備コストの抑制もできるスプリンクラ消
火設備となった。
【0012】開放弁6が開放されて二次側配管5の液圧
が所定圧よりも低い初期圧になると、解除装置Cによっ
て排液制限装置Lの排液制限動作は解除され、調圧装置
Rによる減圧調整動作は正常に行われる。
【0013】排液制限装置Lは、オリフィス53、小孔
55等の小流量通液手段Aを用いることによって簡易に
構成できる。
【0014】排液制限装置Lとして、一次側配管16か
らの一次側液を取り込むことにより上記シリンダ室20
からの排液制限を行うようにした一次側液取込手段Iを
使用すれば、一次側8の液圧が高い時ほどシリンダ室2
0からの排液制限作用は大きくなって異常昇圧の抑止も
一層十分に行われる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図に基づき説明
する。図1は、スプリンクラ消火設備の第1実施例にお
けるブロック図である。警戒地区の火災現象を検出する
火災検出手段としての差動式や定温式等の火災感知器1
は、電路2を介して受信盤3に接続される。火災感知器
1と同様に警戒地区の天井に設けられた閉鎖型のスプリ
ンクラヘッド4は、二次側配管5を介して開放弁6の二
次側7に接続される。開放弁6の一次側8は一次側配管
16を介して消火液供給手段としての加圧送液装置13
に接続されており、同図で図示されている仕切弁9と、
ポンプ10と、電路11により受信盤3に接続されたモ
−タ−12等のほか、図示されていない通常の逆止弁や
圧力空気槽等をこの加圧送液装置13は備えている。
【0016】開放弁6は、弁座14aによって上記一次
側8と二次側7とに区分され、この弁座14aを開閉す
る弁体15は、弁箱に嵌合されるピストン46を兼ねて
いてその背部と弁箱とでシリンダ室20に形成し、二次
側7内で弁座14aの外周側方に設けた弁座14bによ
って入水検知室22を形成し、弁体15は、ばね18に
よって弁座14a、14bを閉じるよう付勢される、所
謂減圧開のタイプであり、弁体15には一次側8の液圧
の一部を導入するための小孔19が明けられている。ま
た、この弁体15は、調圧装置Rとしての調圧パイロッ
ト弁21によって一次側8の液圧を所定圧に減圧調整し
て二次側7に供給するように、その開閉動作が制御され
る。
【0017】即ち、調圧パイロット弁21は、シリンダ
室20に排液管23にて連通する操作室17と、起動弁
24を介して操作室17をドレン管25に通じる調圧弁
座26と、フラム29を有してばね27によって調圧弁
座26を開く方向に付勢された調圧弁体28と、二次側
配管5に配管31を介して連通する調圧室30とを有し
ている。ドレン管25にはシリンダ室20からの排液量
を制限するための排液制限装置Lとしてのオリフィス5
3を設けている。
【0018】入水検知室22には、オリフィス36のあ
るドレン管37を接続し、このドレン管37には開放弁
6の開放による昇圧を検知して受信盤3にこれを報知す
る圧力スイッチ39を設けている。起動弁24は、火災
感知器1の火災現象検出により動作する電動部41によ
って開かれるように受信盤3によって制御される。電動
部41は、モ−タや電磁ソレノイドによって構成され
る。二次側配管5の端末はオリフィス43(二次側配管
5やスプリンクラヘッド4等よりも高い位置に配置され
ている)とドレン管44を介して大気に開放している。
【0019】開放弁6が開放されて二次側配管5の液圧
が前記所定圧よりも低い初期圧に達したとき、以後、開
放弁6の開閉動作を本来の状態で行わせるべく、排液制
限装置Lであるオリフィス53の排液制限動作を解除す
る解除装置Cとしての排水パイロット弁32を設けてい
る。この排水パイロット弁32は、ドレン管54に開口
する排水弁座34と、フラム35を有してばね40によ
って排水弁座34を閉じる方向に付勢された排水弁体3
8と、起動弁24の一次側に配管60にて連通する排水
弁室46と、配管31を介して開放弁6の二次側7に連
通する開閉操作室47とを有している。このように、開
放弁6の二次側7の液圧は、調圧室30へ調圧パイロッ
ト弁21を閉じる方向に、開閉操作室47へは排水パイ
ロット弁32を開く方向に、夫々導入されていて、二次
側7の液圧が上昇するとき、初期圧にて先ず排水パイロ
ット弁32が開き、所定圧になると調圧パイロット弁2
1が閉じるように、夫々のばね40、27等が設定され
ている。
【0020】次に上記実施例における動作を説明する。
起動弁24は当初、閉じていて、開放弁6のシリンダ室
20は、小孔19から流入している一次側8の消火液に
より一次側8と同圧力で、弁体15はばね18により弁
座14a、14bに着座している。排水パイロット弁3
2はばね40により排水弁座34を閉じ、調圧パイロッ
ト弁21は、ばね27によって調圧弁座26を開いてい
る。まず、スプリンクラヘッド4、二次側配管5等の二
次側配管系統に無圧の消火液を充液しておく。この充液
操作は、加圧送液装置13により開放弁6まで加圧して
いる状態とし、次に仕切弁9を閉じ、起動弁24を開い
てシリンダ室20内の消火液が排液管23、調圧弁座2
6、起動弁24、排液管25を経て二次側7に流入し、
減圧されることで開放弁6を開放可能な状態とする。そ
して、仕切弁9を徐々に開放し、消火液をゆっくり開放
弁6の二次側配管系統に流入させる。消火液は、開放弁
6の二次側7から二次側配管5、スプリンクラヘッド4
へ流れ、オリフィス43を越えてドレン管44に流れ落
ちる。消火液がオリフィス43を越えている時点で起動
弁24を閉じ、開放弁6を閉止状態にする。
【0021】これにより、二次側配管系に作用していた
圧力液は、オリフィス43を介してドレン管44へ排出
されて二次側配管系は無圧に充液された状態になる。こ
のようにして二次側配管5、スプリンクラヘッド4等の
二次側配管系統は充液され、オリフィス43を用いて大
気連通の割合を微小にしておくことで、消火液の大気へ
の拡散を抑え、無圧充液状態を長期に保つことができ
る。火災感知器1が動作していない常態では各警戒地区
の開放弁6の一次側8の消火液は小孔19からシリンダ
室20に入り、上記のように開放弁6は閉じてその弁体
15は監視状態となっている。二次側配管5等の消火液
は無加圧で充液されているので、監視時では消火液の排
出損失は無い。
【0022】この状態において火災が発生して火災感知
器1が動作すると、火災信号が受信盤3に伝達される。
受信盤3ではこの火災信号により電動部41を動作させ
起動弁24を開けるので、開放弁6のシリンダ室20の
消火液は排液管23、操作室17、起動弁24を経てオ
リフィス53により排液量は制限されつつ排液され、シ
リンダ室20内はゆっくり減圧するので開放弁6はゆっ
くり開かれ、入水検知室22の液圧が高まり圧力スイッ
チ39が動作して受信盤3に開放弁6の開放を報知す
る。一方、図示しない圧力空気槽等の加圧手段により一
次側8の圧力液は二次側7を経て二次側配管5と配管3
1へ流れる。このようにシリンダ室20からの排液はオ
リフィス53によって抑制されるので、開放弁6の弁体
15の開放は緩やかとなり、火災感知器1の検出動作に
よる開放弁6の開放時での二次側配管5内の急激な液圧
上昇は十分防がれ、ウォ−タ−ハンマ現象の発生は抑止
されることになる。
【0023】二次側配管5の液圧が上昇して所定圧に到
る前に初期圧に達すると開閉操作室47に加わるこの初
期圧により排水弁体38が上動して排水弁座34は開放
され、操作室17を介してのシリンダ室20の排液は、
配管60、排水弁座34を経てドレン管54から行わ
れ、今までのようなオリフィス53による制限をうける
ことはない。従って、初期圧以後は開放弁6の弁体15
の開き動作は所定通り速やかで二次側7の液圧調整も速
やかとなる。
【0024】二次側7の液圧が所定圧に高まると調圧室
30にかかるこの所定圧によりフラム29と調圧弁体2
8は下方へ押されて調圧弁座26は閉動作し、上記シリ
ンダ室20からの排液は抑えられて弁体15は弁座14
a、14bに向かって移動し、開放弁6は閉動作する。
調圧室30に導入されている二次側7の液圧が調圧パイ
ロット弁21の設定圧を下回るとばね27によって調圧
弁体28は戻されて調圧弁座26は開き、シリンダ室2
0の消火液は再び上記のようにドレン管54から排液さ
れて一次側8の液圧によって弁体15が戻って弁座14
a、14bは開き、一次側8の消火液が二次側7に導入
され、二次側7の液圧は回復し、このようにして二次側
7の液圧は一次側8の消火液の液圧に比べ、消火活動に
必要な所定圧に減圧調整される。
【0025】火災地点の温度がさらに上昇すると、スプ
リンクラヘッド4が開放して二次側配管5内の消火液が
放出され、二次側7の大きい液圧低下が図示しない圧力
空気槽の圧力スイッチにより検知されると加圧送液装置
13のポンプ10は起動され、火災が消火されるまでこ
の放出は続けられる。スプリンクラヘッド4等二次側配
管5に消火液が所定圧で充液されているので、スプリン
クラヘッド4の開放動作と同時に消火液は放出され、消
火動作に遅れは無い。ここで加圧送液装置13のポンプ
10の起動は、上記加圧手段の連続加圧時間を検知する
ことによって行ってもよい。
【0026】以上の他、二次側配管5を予作動式のよう
に常時空気で加圧しておくためのコンプレッサはこの実
施例では不要となり、設備コストは安価となった。二次
側配管5やスプリンクラヘッド4等の二次側配管系の液
圧は、調圧装置Rにより一次側8に対し低圧に調圧され
ているので、この二次側配管系の機器部材の耐圧グレ−
ドは十分低いもので足り、従来の如き高圧圧力液に基づ
く機器部材の破損も発生せず、設備コストの抑制もでき
るスプリンクラ消火設備となった。火災監視時では、ス
プリンクラヘッド4が衝撃等で開放した場合に放出され
る無圧の消火液は僅かであり、従来の閉鎖型スプリンク
ラ消火設備のような大きな水損事故は防止できる。
【0027】図2はこの考案の第2実施例を示すブロッ
ク図である。この第2実施例では、図1でドレン管25
に設けているオリフィス53に代えて排水パイロット弁
32の排水弁体38に、シリンダ室20からの排液を制
限する排液制限装置Lとしての小孔55を設けたもので
あり、これ以外の構造は前記図1の第1実施例と同一で
あるので共に同一の符号を付してその構造説明は省略し
た。
【0028】火災感知器1の検出による開放弁6の開放
当初では開放弁6のシリンダ室20の消火液は排液管2
3、操作室17、起動弁24、配管56を経て排水パイ
ロット弁32の排水弁体38の小孔55により排液量は
制限されつつドレン管54から排液されるので、開放弁
6の弁体15の開放は前記第1実施例と同様に緩やかと
なり、火災感知器1の検出動作による開放弁6の開放時
での二次側配管5内の急激な液圧上昇は十分防がれ、ウ
ォ−タ−ハンマ現象の発生は抑止される。二次側配管5
の液圧が上昇して所定圧に到る前に初期圧に達すると前
記第1実施例と同様に排水弁体38が上動して排水弁座
34は開放され、操作室17を介してのシリンダ室20
の排液は、配管56、排水弁座34を経てドレン管54
から今までのような小孔55による制限をうけることな
く行われ、従って、初期圧以後は開放弁6の弁体15の
開き動作は所定通り速やかで二次側7の液圧上昇も速や
かとなる。
【0029】以上の他、この第2実施例は、二次側配管
5を予作動式のように常時空気で加圧しておくためのコ
ンプレッサは不要となり、設備コストは安価で、二次側
配管5やスプリンクラヘッド4等の二次側配管系の液圧
は、調圧装置Rにより一次側8に対し低圧に調圧されて
いるので、この二次側配管系の機器部材の耐圧グレ−ド
は十分低いもので足り、従来の如き高圧圧力液に基づく
機器部材の破損も発生せず、設備コストの抑制も可能で
火災監視時では、スプリンクラヘッド4が衝撃等で開放
した場合に放出される無圧の消火液は僅かであり、従来
の閉鎖型スプリンクラ消火設備のような大きな水損事故
は防止できるという前記第1実施例と同一の効果を有し
ている。
【0030】図3はこの考案の第3実施例を示すブロッ
ク図である。この実施例ではシリンダ室20からの排液
量を制限するための排液制限装置Lとして、一次側配管
16から消火液を切替弁62を経てドレン管25に所定
量取り込み、シリンダ室20からこのドレン管25への
排液流量を抑制した一次液取込手段Iを用いている。即
ち、一次側液取込手段Iは、一次側配管16を、配管6
1を経て切替弁62からオリフィス58のある配管60
によって起動弁24の一次側に接続し、起動弁24の二
次側を、オリフィス53を経てドレン管25に接続する
構成である。
【0031】二次側配管5の液圧が初期圧に達すると
き、以後、開放弁6の開閉動作を本来の状態で行わせる
べく、排液制限装置Lである一次側液取込手段Iの排液
制限動作を解除する解除装置Cとして例示した切替弁6
2は、一次側配管16に配管61にて連通する切替室4
6と、配管60とオリフィス58とを介して切替室46
を起動弁24の一次側に通じる切替弁座48と、フラム
49を有してばね50によって切替弁座48を開く方向
に付勢された切替弁体51と、配管31に連通する切替
操作室52とを有している。そして二次側7の液圧が上
昇するとき、初期圧にて先ず切替弁62が閉じ、所定圧
になると調圧パイロット弁21が閉じるように、夫々の
ばね50、27等が設定されている。又、調圧弁座2
6、オリフィス58、オリフィス53の夫々の開口面積
は、夫々の排液量を、Q1、Q2、qとして、Q2>q>
1の関係となるようなどに設定されている。
【0032】当初、切替弁62、調圧パイロット弁21
は、何れもばね50、27により開かれていて、前記第
1実施例と同一の各操作により二次側配管系統に充液を
行う。一次側8の消火液は、配管61から切替弁60の
切替室46と調圧パイロット弁21の操作室17に一次
側8と同一の液圧で充液されている。火災感知器1の検
出動作により起動弁24が開くと、一次側8の消火液は
配管61、切替室46、オリフィス58、起動弁24、
オリフィス53を経て排液され、シリンダ室20の消火
液は排液管23、操作室17、調圧弁座26、起動弁2
4、オリフィス53を経て排液され、シリンダ室20内
が減圧されて弁体15は離座する。
【0033】上記排液動作の際、排液端末であるオリフ
ィス53の排液量qは、オリフィス58の排液量Q2
りも小さいので、起動弁24の一次側において液圧が発
生して調圧弁座26からの排液はオリフィス58の一次
側に発生する液圧の上昇によって制限され、排液管23
から操作室17を経て調圧弁座26より排出されるシリ
ンダ室20内の減圧速度は減速される。従って開放弁6
の弁体15の開放は緩やかとなり、火災感知器1の検出
動作による開放弁6の開放時での二次側配管5内の急激
な液圧上昇は十分防がれ、ウォ−タ−ハンマ現象の発生
は抑止される。そして、一次側8の液圧が高い時ほど一
次側液の液取込量も増してこれによるシリンダ室20か
らの排液制限作用は大きくなり、異常昇圧の抑止も一層
十分に行われる。
【0034】二次側配管5の液圧が上昇して所定圧に到
る前に初期圧に達すると切替操作室52に加わるこの初
期圧により切替弁体51が下動して切替弁座48は閉じ
て一次側8からの排液はなくなり、操作室17を介して
のシリンダ室20の排液は今までのようなオリフィス5
8からの一次側8の排液による制限をうけることなく行
われる。従って、初期圧以後は開放弁6の弁体15の開
き動作は所定通り速やかで二次側7の液圧調整が速やか
となる。
【0035】以上の他、この第3実施例は、二次側配管
5を予作動式のように常時空気で加圧しておくためのコ
ンプレッサは不要となり、設備コストは安価で、二次側
配管5やスプリンクラヘッド4等の二次側配管系の液圧
は、調圧装置Rにより一次側8に比べ低圧に調圧されて
いるので、この二次側配管系の機器部材の耐圧グレ−ド
は十分低いもので足り、従来の如き高圧圧力液に基づく
機器部材の破損も発生せず、設備コストの抑制も可能で
火災監視時では、スプリンクラヘッド4が衝撃等で開放
した場合に放出される無圧の消火液は僅かであり、従来
の閉鎖型スプリンクラ消火設備のような大きな水損事故
は防止できるという前記第1実施例と同一の効果を有し
ている。尚、以上の各実施例では、開放弁6と調圧装置
Rである調圧パイロット弁21とは別体であるが、これ
らを一体に形成してもよい。前記各実施例において、火
災監視のため、二次側配管5等に無加圧の消火液を充液
しているが、二次側配管5の端末を通常の排液弁とし
て、二次側を微圧に加圧してもよく、この場合には二次
側配管5の漏れやスプリンクラヘッド4の開放を検出す
ることができる。また、火災検出手段は、各実施例にお
いて火災感知器1を用いているが、スプリンクラヘッド
4の動作を検出する流水や水の接触による電気的な接点
等を用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、開放弁
6の開放当初では、排液制限装置Lによりシリンダ室2
0内の排液が制限されて開放弁6の弁体15の開放は緩
やかとなる。これによって火災検出手段1の検出動作に
よる開放弁6の開放時での二次側配管5内の急激な液圧
上昇は防がれ、ウォ−タ−ハンマ現象の発生は抑止さ
れ、二次側配管系の機器部材の耐圧グレ−ドは十分低い
もので足り、従来の如き高圧圧力液に基づく機器部材の
破損も発生せず、設備コストの抑制もできるスプリンク
ラ消火設備となった。
【0037】開放弁6が開放されて二次側配管5の液圧
が所定圧よりも低い初期圧になると、解除装置Cによっ
て排液制限装置Lの排液制限動作は解除され、以後、調
圧装置Rによる減圧調整動作は正常に行われる。
【0038】排液制限装置Lは、オリフィス53、小孔
55等の小流量通液手段Aを用いることによって簡易に
構成できる。
【0039】排液制限装置Lとして、一次側配管16か
らの一次側液を取り込むことにより上記シリンダ室20
からの排液制限を行うようにした一次側液取込手段Iを
使用すれば、一次側8の液圧が高い時ほどシリンダ室2
0からの排液制限作用は大きくなって異常昇圧の抑止も
一層十分に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】この発明の第2実施例を示すブロック図であ
る。
【図3】この発明の第3実施例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 火災感知器(火災検出手段) 4 スプリンクラヘッド 5 二次側配管 6 開放弁 13 加圧送液装置(消火液供給手段) 15 弁体 16 一次側配管 20 シリンダ室 21 調圧パイロット弁(調圧装置R) 28 調圧弁体 46 ピストン 53 オリフィス 55 小孔 A 小流量通液手段 C 解除装置 I 一次側液取込手段 L 排液制限装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次側配管が消火液供給手段に、二次
    側配管が閉鎖型のスプリンクラヘッドに、それぞれ接続
    された開放弁が設けられ、開放弁は常態では閉鎖状態で
    あり、火災現象を検出する火災検出手段に基づく信号に
    より開放状態となり、一次側配管の消火液を所定圧に減
    圧調整して二次側配管へ供給する調圧装置を備えるスプ
    リンクラ消火設備において、開放弁は、その弁体に連動
    するピストンを有するシリンダ室内を排液して減圧する
    ことにより開放される構成であり、調圧装置は、シリン
    ダ室からの排液量を規制することによりシリンダ室内の
    液圧を調整して開放弁の弁体の開度を調整する構成であ
    り、開放弁の開放当初にシリンダ室からの上記排液を制
    限する排液制限装置を有していることを特徴とするスプ
    リンクラ消火設備。
  2. 【請求項2】 排液制限装置は、二次側配管の液圧が
    所定圧よりも低い初期圧のときはその排液制限を解除す
    る解除装置を有していることを特徴とする請求項1のス
    プリンクラ消火設備。
  3. 【請求項3】 排液制限装置は、オリフィス、小孔等
    の小流量通液手段であることを特徴とする請求項1又は
    2のスプリンクラ消火設備。
  4. 【請求項4】 排液制限装置は、一次側配管から一次
    側液を取り込むことにより上記シリンダ室からの排液制
    限を行うようにした一次側液取込手段であることを特徴
    とする請求項1又は2のスプリンクラ消火設備。
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