JP2975370B2 - 投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体 - Google Patents

投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体

Info

Publication number
JP2975370B2
JP2975370B2 JP63028338A JP2833888A JP2975370B2 JP 2975370 B2 JP2975370 B2 JP 2975370B2 JP 63028338 A JP63028338 A JP 63028338A JP 2833888 A JP2833888 A JP 2833888A JP 2975370 B2 JP2975370 B2 JP 2975370B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
thermosensitive recording
image
reversible thermosensitive
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63028338A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02585A (ja
Inventor
吉彦 堀田
敬司 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP63028338A priority Critical patent/JP2975370B2/ja
Publication of JPH02585A publication Critical patent/JPH02585A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2975370B2 publication Critical patent/JP2975370B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、投影画像形成法及びそれに使用する再使用
可能な可逆性感熱記録体に関する。
従来技術 近年、各種分野で情報の伝達手段としてオーバーヘッ
ドプロジェクターが広く採用されている。オーバーヘッ
ドプロジェクターは周知のように投影用原図(投影用原
図フイルムに画像を形成したもの)の画像を拡大投影す
る光学器械であるが、これに使用される投影用原図フイ
ルムとしては従来(イ)透明プラスチックフイルム単体
からなるもの、(ロ)熱収縮性プラスチックフイルムに
浸透剤を塗布、浸透させたもの、(ハ)非収縮性又は低
収縮性のポリプロピレンフイルム又はポリスチレンフイ
ルムを素材としたもの、(ニ)熱収縮温度の異なる2枚
のプラスチックフイルム間に熱発色性物質又は熱発泡性
物質の層を挿入したもの、(ホ)プラスチックフイルム
に熱発泡性物質を含有又は塗布したもの等が知られてい
る。これらの投影用原図フイルムから原図を得る際は
(イ)の原図フイルムの場合は特殊な推画材料を用いて
手書きにより着色画像を形成し、その他の原図フイルム
の場合はこれに原稿を重ね、フイルム側から赤外線照射
を行なって原稿画像に相当するフイルム部分を熱軟化さ
せるか、熱収縮させるか、或いは熱発色させ、これによ
り微細凹凸模様又は着色画像を形成している。
しかし従来の投影用原図フイルムはいずれも熱感度や
投影画像のコントラスト及び解像力が劣る上、繰返し使
用ができないため、原図がコスト高になるという欠点が
あった。
また、特開昭54−119377号及び特開昭55−154198号に
は塩化ビニル系樹脂のような樹脂母材中に高級脂肪酸の
ような有機低分子物質を分散した感熱層を有するもの
や、J.Polym.Sci.,1972にはポリスチレンとポリビニル
メチルエーテルとのポリマーブレンド型の可逆性感熱記
録体が提案されている。
しかし、これらの可逆性感熱記録体を用いて、既存の
オーバーヘッドプロジェクターやスライド投影機等を使
用して投影画像として利用した場合、波長の長い光は屈
折率が小さく透過しやすいが、波長の短い光は屈折率が
大きいため透過しにくく、特に光路が長い上記方法等で
投影した場合、全体的に赤色がかった画像と成ってしま
う欠点があった。
目的 本発明は、従来の欠点を克服し、地肌及び画像が赤味
を帯びるのを防ぎ、鮮明な投影画像を形成することがで
きる投影画像形成法及びそれに使用する画像の形成と消
去とを繰り返すことができる可逆性感熱記録体を提供す
ることを目的とする。
構成 本発明者は前記目的を達成するために鋭意研究した結
果、温度に依存して透明状態と白濁状態とに可逆的に変
化する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録体から
の透過光または反射光を投射光とし、被投影面に投影画
像を形成する投影画像形成法において、光源からの可視
光のうちの長波長域光の光量を抑制することによって被
投影面からの反射光の中の赤色光を制御することを特徴
とする投影画像形成法、並びに温度に依存して透明状態
と白濁状態とに可逆的に変化する可逆性感熱記録層及び
基体を有する可逆性感熱記録体において、可視光のうち
の長波長域光の光量を抑制する物質を少なくとも該可逆
性感熱記録層中に混入することを特徴とする可逆性感熱
記録体を提供することによって前記目的を達成できるこ
とを見出した。
光源からの可視光のうちの長波長域光の光量を抑制す
る手段としては下記のような方法がある。
i) 光源レンズを赤色光に対して補色関係にある色で
着色したり、光路に着色ミラーなどを設けることによっ
て、光源から可逆性感熱記録体に入射する光に対して長
波長域光(赤色光)の光量を制御する方法; ii) 記録体からの投影光に対して光路に着色フィルタ
ー等を設けて長波長域光(赤色光)の光量を制御する方
法; iii) 被投影面を着色するなどして長波長域光(赤色
光)の光量を制御する方法; iv) 被投影面からの反射光の光路に着色フィルターや
スクリーン等を設けたり、視聴者に着色グラス等をかけ
させたりして、長波長域光(赤色光)の光量を制御する
方法;及び v) 記録体自体に長波長域光(赤色光)の光量を制御
する手段を設ける方法。
前記方法(v)記録体自体に長波長域光(赤色光)の
光量を制御する手段を設ける方法としては、波長の長さ
に反比例して光を通過せしめる物質を記録材料中に混入
させるか、あるいはその物質を独立した層として記録体
に付加する方法がある。
本発明に用いることができる可逆性感熱記録材料に
は、樹脂母材と樹脂母材中に分散された有機低分子物質
とを主成分とした分散系のものと、安定な2種以上のポ
リマーをブレンドしたポリマーブレンド系のものがあ
る。
本発明における樹脂母材と樹脂母材中に分散された有
機低分子物質とを主成分とした可逆性感熱記録材料の透
明状態と白濁不透明状態との違いは次ぎのように推測さ
れる。すなわち、透明の場合には樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな粒子
で構成されており、片側から入射した光は散乱されるこ
とが少なく、反対側に透過し易いため透明に見える。ま
た、白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機低分子
物質の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、個々の
結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため片側か
ら入射した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面で何度
も屈折し、散乱されるため白く見える。
又、安定な2種以上のポリマーをブレンドしたポリマ
ーブレンド系のものは、一定温度以下の低温側では均一
な相溶状態にあり、この低温度よりも高温側ではポリマ
ー同志は相分離状態にある。用いたポリマー間で光の屈
折率が異なるものを用いれば、相溶状態では一様な透明
性を有するが、高温側の相分離状態では光の散乱により
不透明なフィルムとなる。
可逆性感熱記録材料の分光透過率を測定すると、第1
図及び第2図のように波長が長い光を透過しやすくなっ
ている。ここで、第1図と第2図との違いは光源の光量
の違いである。第1図は光源の光量が多く、第2図は第
1図に比較して光源の光量が少ないものである。第1図
では透明部はほぼフラットな分光透過特性を示している
のに対し、不透明部は400nm−700nmの波長域の光のうち
長い波長域の分光透過率が高くなっている。つまり、不
透明部を画像とすれば、赤味を帯びた画像となる。第2
図では不透明部はほぼフラットな分光特性を示すのに対
し、透明部は長い波長域の分光透過率が高くなってい
る。つまり、不透明部を画像とすれば、地肌は赤味を帯
びた地肌となる。
また、第1図と第2図とに示したような違いは可逆性
感熱記録材料の感熱層の厚みの違いによっても現れる。
この場合には、第1図は厚みが薄い場合に相当し、第2
図は厚みが厚い場合に相当する。
そこで、第3図の3つのタイプの曲線のいずれかに示
したような可逆性感熱記録材料の透過光と補色関係にあ
る長波長域において光量が少なくなっている光によって
投写すれば、上記の赤味を帯びた画像又は地肌の赤味は
少なくなり、明瞭な黒色又は白色の鮮明な投影画像が得
られる。
短波長域の光量が多く、長波長域の光量が少なくなる
ようにするには、前述の方法(i)−(v)のように、
適当な着色フィルター等を用いたり、レンズ等に着色コ
ーティングをしたり、光源としてそのような特性を持つ
ものを選択したりする方法がある。
前述の方法(v)はさらに具体的に説明すると、第4
図の3つのタイプの曲線のいずれかに示したような長い
波長域において分光透過率が低くなっている分光透過率
特性を持った物質を記録材料中に存在させるか、または
別の独立した層として感熱記録体に付加させれば、上記
の赤味を帯びた画像または地肌はなくなり、明瞭な黒色
または白色の鮮明な投影画像が得られる。
次に本発明の樹脂母材と樹脂母材中に分散された有機
低分子物質とを主成分とした可逆性感熱記録材料の画像
形成及び画像消去特性を図面によって説明すると、第5
図において樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機
低分子物質とを主成分とする感熱体は例えばT0以下の常
温では白濁不透明状態にある。これをT1〜T2間の温度に
加熱すると透明になり、この状態でT0以下の常温に戻し
ても透明のままである。これは温度T1〜T2からT0以下に
至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多結晶か
ら単結晶へと結晶が成長するためと考えられる。更にT3
以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不透明度と
の中間の半透明状態になる。次にこの温度を下げて行く
と、再び透明状態をとることなく最初の白濁不透明状態
に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物質が溶融後冷
却されることにより多結晶が析出するためであると考え
られる。なお、この不透明状態のものをT0〜T1間の温度
に加熱した後、常温、即ちT0以下の温度に冷却した場合
には透明と不透明との間の状態をとることができる。ま
た前記、常温で透明になったものも再びT3以上の温度に
加熱し、常温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。即
ち常温で不透明及び透明の両形態並びにその中間状態を
とることができる。
又、安定な2種以上のポリマーをブレンドしたポリマ
ーブレンド系のものは加熱相分離状態から急激に冷却す
ることにより、相分離状態を固定化でき、又、固定化し
た相分離状態を再び分離温度以上に加熱し、徐冷すると
元の相溶状態に戻る。従って、この高分子記録材料によ
る記録は相分離以上の感熱信号を与えて急冷又は徐冷し
て記録を行う。又、記録後の消去は全面もしくは記録部
分を加熱して徐冷又は急冷して行う。
従って熱を選択的に与えることにより感熱材料を選択
的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透明画像を形
成することができ、その変化は何回も繰り返すことが可
能である。そしてこのような感熱記録材料をオーバーヘ
ッドプロジェクターなどで投写すれば、白濁部は暗部に
なり、透明部は光が透過し、スクリーン上では明部とな
る。
本発明の樹脂母材と樹脂母材中に分散された有機低分
子物質とを主成分とした複合感熱記録体を作るには一般
に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2成分を溶解し
た溶液をプラスチックフィルム、ガラス板等の支持体上
に塗布乾燥して感熱層を形成するか、あるいは(2)前
記2成分を溶剤の存在又は不存在下に、必要あれば加熱
しながら、混練し、これをシート状に成形し、特に支持
体を用いずに、それ自体を自己支持性の記録シートとす
ることにより作られる。また感熱層形成用溶剤としては
母材及び有機低分子物質の種類によって種々選択できる
が、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、
エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。な
お、得られる感熱シート中では有機低分子物質は微粒子
として析出し、分散状態で存在する。
感熱記録層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を
均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の
透明度に影響を与える材料である。このため母材は透明
性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良い樹脂が好
ましい。このような樹脂としてはポリ塩化ビニル、塩化
ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビニル
〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビニル
〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アクリレート共重
合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン
〜アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重
合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレート又
はポリメタクリレート或いはアクリレート〜メタクリレ
ート共重合体、シリコーン樹脂等が挙げられる。これら
は単独で或いは2種以上混合して使用される。
一方、有機低分子物質は第5図の温度T0〜T3を選定す
ることに応じて適宜選定すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン;ハロゲンア
ルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミドまたはアンモニウム塩;チオアルコール;チ
オカルボン酸またはそれらのエステル、アミンまたはア
ンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等
が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使
用される。これらの化合物の炭素数は10〜30が好まし
い。エステル中のアルコール基部分は飽和していても飽
和していなくてもよく、またハロゲン置換されていても
よい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に酸素、
窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば−OH、
−COOH、−CONH2、−COOR、−NH−、−NH2、−S−、−
S−S−、−O−、ハロゲン等を含む化合物であること
が好ましい。
更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33, C10H37−S−C10H37,C12,H25−S−C12H25, C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25, 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸
が好ましく、炭素数16−24の高級脂肪酸が更に好まし
い。
なお感熱層の有機低分子物質と樹脂母材との割合は重
量比で2:1〜1:16程度が好ましく、2:1〜1:5が更に好ま
しく、特に1:1〜1:3が好ましい。母材の比率がこれ以下
になると、有機低分子物質を母材中に保持した膜を形成
することが困難となり、一方、これ以上になると、有機
低分子物質の量が少ないため、不透明化が困難となる。
感熱層の厚さは一般に1〜30μm、好ましくは7〜20
μmであるが、厚みがこれ以上になると感熱度が落ち、
これ以下になるとコントラストが低下する。また、脂肪
酸の量を増加させると白色度を増すことができる。
感熱記録層には以上の成分の他、透明画像の形成を容
易にするために、有機低分子物質の結晶性を制御する物
質として、界面活性剤、高沸点溶剤等の添加物を添加す
ることができる。これらの添加物の具体例は次の通りで
ある。
高沸点溶剤の例: リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイ
ン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル
酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−
2−エチルヘキシル、アジピン酸アルキル610、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、
セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコ
ールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−
エチルブチラート、アセチルリシノール酸メチル、アセ
チルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコ
レート、アセチルクエン酸トリブチル。
界面活性剤、その他の添加物の例: 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール
高級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エス
テル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級
脂肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂ま
たはポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサ
イド付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベン
ゼンスルホン酸のNa、Ca、BaまたはMg塩;高級脂肪酸、
芳香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スル
ホン酸、硫酸モノエステルまたはリン酸モノ−またはジ
−エステルのCa、BaまたはMg塩;低度硫酸化油;ポリ長
鎖アルキルアクリレート;アクリル系オリゴマー;ポリ
長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレ
ート〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マ
レイン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合
体。
ポリマーブレンド系は、LCST型(Lower Critical Sol
ution Temperature)相図を示す系として、数種類のポ
リマーの組合せについて知られている。例えば、ポリフ
ッ化ビニリデンとポリメチルアクリレート、ポリエチル
アクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチル
メタクリレート等との組合せ、及びポリカプロラクトン
とポリカーボネートとの組合せ(R.E.Bernstein,et a
l.,Macromolecules 10 p.681〜(1977))、ポリスチレ
ンとポリビニルメチルエーテル(M.Bamk,et al.,J.Poly
m.Sci.A−2.10,p.1097〜(1972))、スチレン−アク
リロニトリルコポリマーとポリカプロラクトン(L.P.Mc
Master,Macromolecules ,p.760〜(1973))、スチレ
ン−アクリロニトリルコポリマーとポリメチルメタクリ
レート(L.P.McMaster,Polym.Prepr.,15,p.254〜(197
4))、ポリ酢酸ビニルとポリメチルアクリレート(秋
山三郎、他、高分子論文集、33、p.238〜(1976))、
ポリフッ化ビニリデンとポリビニルメチルケトン(D.R.
Paul,et al.,Polym.Eng.Sci.,18,p.1225〜(1978))、
あるいはエチレン−酢酸ビニルコポリマーと塩素化ゴム
(J.Leffingwell,et al.,Polym.Prepr.,14,p.596〜(19
73))等々である。
前記方法(v)において感熱記録体に添加する物質と
して、可視光のうち、波長の長さに反比例して光を通過
せしめる物質としては各種染料または顔料が好ましい。
特にオーバーヘッドプロジェクターやスライドプロジェ
クターを用いて投写する場合には透明性の良い材料が好
ましい。
その色調は第4図に示すように、波長の短い光を波長
の長い光より多く通せば良く、500〜700nmに吸収がある
ものが良い。たとえば、シアン、ブルー、グリーン系の
色調のものを単独でまたは2種以上混合して用いる。
具体的には下記のようなものがある。
カラーインデックス: ソルベントブルー 2 ディスパースブルー 20 (Solvent Blue) (Disperse Blue) 〃 〃 12 〃 〃 58 〃 〃 35 〃 〃 61 〃 〃 55 〃 〃 62 〃 〃 72 〃 〃 103 〃 〃 104 以下に本発明を実施例によって更に詳しく説明する。
なお部及び%はいずれも重量基準である。
実施例1 100μm厚のポリエステルフイルム上に、 ベヘン 8部 ステアリルステアレート 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(U.C.C.社 V.Y.H.
H) 25部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 3部 テトラヒドロフラン 140部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して20
μm厚の感熱層を設けることにより可逆性感熱記録体を
作成した。
この可逆性感熱記録体を65℃で加熱し、全体を透明化
した後、白黒写真ポジフィルムと重ね合わせ、フラッシ
ュランプを内蔵したトラペンアップ(理想科学(株)
製)によって光を照射して白黒写真ポジフィルムの黒色
画像を加熱したところ、白黒写真ポジフィルムの黒色画
像に対応した鮮明な白濁画像が得られた。
その画像記録体をスライド投写機でスクリーンに投写
した。その際、投写機のレンズの前に青色のフィルター
を置いたところ、スクリーン上に白地に鮮明な黒色の画
像が得られた。
実施例2 感熱層の厚みを10μmとする以外は、実施例1と同様
に作成した可逆性感熱記録体を65℃で加熱し、全体を透
明化した後、白黒印刷原稿と重ね合わせ、赤外線ランプ
を内蔵したトランスペアレンシーメーカー(3M社製)で
光を照射して原稿の黒色画像を加熱したところ、原稿の
黒色画像に対応した鮮明な白濁画像が得られた。
その画像記録体を、投写用レンズを青色に着色したレ
ンズに交換した透過型オーバーヘッドプロジェクターで
投写したところ、スクリーン上に白地に鮮明な黒色の画
像が得られた。
比較例1 レンズの青色フィルターを除去した以外は、実施例1
と同様にして画像を投写したところ、画像部は黒部であ
ったが、非画像部は赤味がかった色であった。
比較例2 投写用レンズを青色に着色されていない標準レンズに
交換した以外は、実施例2と同様にして画像を投写した
ところ、非画像部は白色であったが、画像部は赤みを帯
びた色で不鮮明であった。
実施例3 75μm厚のポリエステルフイルム上に、 ベヘン酸 10部 アジピン酸−2−エチルヘキシル 6部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(U.C.C社 V.Y.H.
H) 25部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して8
μm厚の感熱層を設け、白濁不透明な可逆性感熱記録体
を作成した。
この反対面に、 ソルベントルー35(BASF社製:Sudan Blue670) 3部 ポリ塩化ビニル 3部 メチルエチルケトン 88部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、1μm厚の着色
層を設けた。
次にこの記録体にサーマルヘッドで1mJのエネルギー
を印加し、透明画像を形成した。
これを透過型オーバーヘッドプロジェクターで投写し
たところ、暗部を背景に鮮明な明色画像が得られた。
実施例4 75μm厚のポリエステルフイルム上に、 ベヘン酸 10部 アジピン酸−2−エチルヘキシル 6部 ソルベントブルー35 0.2部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 28部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して15
μm厚の感熱層を設け、白濁不透明な可逆性感熱記録体
を作成した。
次にこの記録体にサーマルヘッドで1mJのエネルギー
を印加し、透明画像を形成した。
これを反射型オーバーヘッドプロジェクターで投写し
たところ、暗色を背景に鮮明な明色画像が得られた。
実施例5 100μm厚のポリエステルフイルム上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 塩化ビニリデン樹脂(旭ダウ製サランF242) 25部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して12
μm厚の感熱層を設け、白濁不透明な可逆性感熱記録体
を作成した。
この反対面に実施例1と同様にして着色層を設けた。
次にこの記録体を65℃に再加熱後、冷却して、透明状
態とした。そしてサーマルヘッドで1mJのエネルギーを
印加し、白濁画像を形成した。
これを透過型オーバーヘッドプロジェクターで投写し
たところ、明色を背景に鮮明な暗色画像が得られた。
比較例3 感熱層の背面に着色層を設けないこと以外は実施例3
と同様にして可逆性感熱記録体を作成し、画像を形成し
た。
これを透過型オーバーヘッドプロジェクターで投写し
たところ、暗色の背景が赤味を帯びた色で画像は不鮮明
であった。
比較例4 感熱層中にSudan Blue670を入れないこと以外は実施
例4と同様にして可逆性感熱記録体を作成し、画像を形
成した。
これを反射型オーバーヘッドプロジェクターで投写し
たところ、明色の画像部が赤味を帯びた色で画像は不鮮
明であった。
比較例5 感熱層の背面に着色層を設けないこと以外は実施例5
と同様にして可逆性感熱記録体を作成し、画像を形成し
た。
これを透過型オーバーヘッドプロジェクターで投写し
たところ、暗色の画像が赤味を帯びた色で画像は不鮮明
であった。
効果 以上述べたように、本発明によれば、赤味を抑えた明
瞭な色調の鮮明な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は感熱記録材料の分光透過率曲線を示
す。 第3図は長波長域の光量を抑制した光の光強度と波長と
の関係を示す曲線である。 第4図は長波長域の光透過量を抑制する物質の分光透過
率曲線を示す。 第5図は感熱層の透明度と温度との関係を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−182666(JP,A) 特開 昭62−225392(JP,A) 特開 昭49−81031(JP,A) 特開 昭55−734(JP,A) 特開 昭49−36323(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度に依存して透明状態と白濁状態とに可
    逆的に変化する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記
    録体を透過する光を投影光とし、被投影面に投影画像を
    形成する投影画像形成法において、光源からの可視光の
    うちの長波長域光の光量を抑制することによって被投影
    面からの反射光の中の長波長域光の光量を制御すること
    を特徴する投影画像形成法。
  2. 【請求項2】温度に依存して透明状態と白濁状態とに可
    逆的に変化する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記
    録体において、可視光のうちの長波長域光の光量を抑制
    する物質を少なくとも該可逆性感熱記録層中に混入する
    ことを特徴とする可逆性感熱記録体。
JP63028338A 1987-10-19 1988-02-08 投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体 Expired - Fee Related JP2975370B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63028338A JP2975370B2 (ja) 1987-10-19 1988-02-08 投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26471887 1987-10-19
JP62-264718 1987-10-19
JP63028338A JP2975370B2 (ja) 1987-10-19 1988-02-08 投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02585A JPH02585A (ja) 1990-01-05
JP2975370B2 true JP2975370B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=26366420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63028338A Expired - Fee Related JP2975370B2 (ja) 1987-10-19 1988-02-08 投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2975370B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04299177A (ja) * 1991-03-28 1992-10-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 可逆感熱記録材料およびそれを用いた記録媒体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5133724B2 (ja) * 1972-08-05 1976-09-21
JPS4981031A (ja) * 1972-12-08 1974-08-05
JPS55734A (en) * 1978-06-19 1980-01-07 Diafoil Co Ltd Colored polyester film
JPS62225392A (ja) * 1986-03-27 1987-10-03 Ricoh Co Ltd 熱可塑性薄膜記録体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02585A (ja) 1990-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2639522B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2726297B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2615200B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
KR970007198B1 (ko) 열적 염료 전달 물질
JP2975370B2 (ja) 投影画像形成法及びそれに使用する可逆性感熱記録体
JPH02566A (ja) 可逆性感熱記録材料
DE4200474C2 (de) Bildaufzeichnungsverfahren unter Verwendung eines reversiblen wärmeempfindlichen Aufzeichnungsmaterials und Bildanzeigevorrichtung unter Verwendung desselben
JP2739992B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH04110187A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPS63221087A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH03253388A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3121358B2 (ja) 画像表示方法
JP3239144B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0462186A (ja) 画像表示方法及び装置
JPH02258287A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPS6339376A (ja) 感熱記録材料
JP2795432B2 (ja) 可逆性感熱記録体
JP3104141B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH01163094A (ja) 作像方法
JP2903478B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH04303681A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2883936B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH04129793A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPS63179795A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH04275177A (ja) 可逆性感熱記録材料

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees