JP2968087B2 - 空調設備 - Google Patents

空調設備

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JP2968087B2
JP2968087B2 JP3120737A JP12073791A JP2968087B2 JP 2968087 B2 JP2968087 B2 JP 2968087B2 JP 3120737 A JP3120737 A JP 3120737A JP 12073791 A JP12073791 A JP 12073791A JP 2968087 B2 JP2968087 B2 JP 2968087B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空調設備に関し、詳しく
は、ファンに接続した主風路に対し、複数の対象室を分
岐風路を介して並列に接続し、これら分岐風路夫々の通
風量を各別に調整する風量調整ダンパと、前記分岐風路
夫々の通風量が指定の値になるように、それら通風量の
検出情報に基づき前記風量調整ダンパを開度調整するダ
ンパ制御手段と、前記風量調整ダンパ夫々の検出開度に
基づき、前記ファンを出力調整して前記主風路の風路圧
を調整する風路圧制御手段とを装備する空調設備に関す
る。
【0002】また、ファンに接続した主風路に対し、複
数の対象室を分岐風路を介して並列に接続し、これら分
岐風路夫々の通風量を各別に調整する風量調整ダンパ
と、前記対象室夫々の室内外差圧が指定の値になるよう
に、それら室内外差圧の検出情報に基づき前記風量調整
ダンパを開度調整するダンパ制御手段と、前記風量調整
ダンパ夫々の検出開度に基づき、前記ファンを出力調整
して前記主風路の風路圧を調整する風路圧制御手段とを
装備する空調設備に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、この種の空調設備では、分岐風路
夫々の通風量が指定の値になるように、あるいはまた、
対象室夫々の室内外差圧が指定の値になるように、分岐
風路における風量調整ダンパがダンパ制御手段により開
度調整されるのに対し、風路圧制御手段は、風量調整ダ
ンパのいずれもが全開(ここでは流路断面積が最大の一
歩手前の開度状態)に至らないとき、ファンの出力を低
下させ、また、風量調整ダンパのいずれか一つが過開状
態(ここでは流路断面積が最大の開度状態)になったと
き、ファンの出力を増加させるといった形態の風路圧調
整のみを行っていた。
【0004】つまり、この風路圧調整により、風量調整
ダンパのうち最大開度のものを、上記の過開状態と全開
状態とを上下限とする設定開度範囲の範囲内に保つよう
にしたものである(例えば、特公平2―13217号公
報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来設備
では、基本的問題として、風量調整ダンパのうち最大開
度のものを、上記の過開状態(すなわち、それ以上の開
度増大が不能な状態)を範囲上限とする設定開度範囲の
範囲内に保つようにファンを出力調整するため、その最
大開度のものが開き側に極端に偏った状況が多く生じ
て、周知の使用開度域によるダンパ特性変化から見て、
その最大開度のものの風量制御性が悪化し、殊に、対応
分岐風路の通風量を指定の値に調整する、または、対応
対象室の室内外差圧を指定の値に調整することにおい
て、最大開度のものが過開状態に至った時点でその最大
開度のものを更に開度増大側に開度調整する必要がある
場合、ファンの出力増大を待つしかなくて即応不能な状
態に陥り、これらのことから、対応分岐風路の通風量を
指定の値に調整する、または、対応対象室の室内外差圧
を指定の値に調整する制御の制御性が低い問題があっ
た。
【0006】また、対応分岐風路の通風量を指定の値に
調整したり、対応対象室の室内外差圧を指定の値に調整
する上で、風量調整ダンパのうち最大開度以外のもの
(その一部ないし全部)が閉じ側に大きく偏った状況が
生じたとき、この閉じ側への大きな偏りにもかかわら
ず、最大開度のものが範囲下限(すなわち、前記の全開
状態)の近傍で一応は設定開度範囲の範囲内にあるた
め、ファンの出力低下側への調整が実施されずに、閉じ
側に大きく偏った最大開度以外のものがそのままの状態
に放置される場合があり、この為、使用開度域によるダ
ンパ特性変化上、最大開度以外のものの風量制御性が悪
化したままに放置されて、この点から、対応分岐風路の
通風量を指定の値に調整する制御や、対応対象室の室内
外差圧を指定の値に調整する制御の制御性が大きく低下
し、また、最大開度以外のものでの圧力損失が極めて大
きくなってファン動力の大きな浪費を招く問題もあっ
た。
【0007】本発明の目的は、風量調整ダンパの開度検
出に基づく風路圧調整を合理的な形態で行うことによ
り、上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の特
徴構成は、ファンに接続した主風路に対し、複数の対象
室を分岐風路を介して並列に接続し、これら分岐風路夫
々の通風量を各別に調整する風量調整ダンパと、前記分
岐風路夫々の通風量が指定の値になるように、それら通
風量の検出情報に基づき前記風量調整ダンパを開度調整
するダンパ制御手段と、前記風量調整ダンパ夫々の検出
開度に基づき、前記ファンを出力調整して前記主風路の
風路圧を調整する風路圧制御手段とを装備する空調設備
において、前記風路圧制御手段を、前記検出開度のうち
の最大値が上下限値ともに中間開度値に設定してある設
定適正中間開度範囲の範囲内になるように、前記ファン
の出力調整により前記主風路の風路圧を調整し、かつ、
この風路圧調整において、前記検出開度の平均値が小さ
いほど、前記の設定適正中間開度範囲を大開度側へ範囲
移行補正する、又は、その平均値が小さいほど、前記の
検出開度最大値を大きな減算値で減算補正する構成にし
てあることにある。
【0009】請求項2に係る発明の特徴構成は、ファン
に接続した主風路に対し、複数の対象室を分岐風路を介
して並列に接続し、これら分岐風路夫々の通風量を各別
に調整する風量調整ダンパと、前記対象室夫々の室内外
差圧が指定の値になるように、それら室内外差圧の検出
情報に基づき前記風量調整ダンパを開度調整するダンパ
制御手段と、前記風量調整ダンパ夫々の検出開度に基づ
き、前記ファンを出力調整して前記主風路の風路圧を調
整する風路圧制御手段とを装備する空調設備において、
前記風路圧制御手段を、前記検出開度のうちの最大値が
上下限値ともに中間開度値に設定してある設定適正中間
開度範囲の範囲内になるように、前記ファンの出力調整
により前記主風路の風路圧を調整し、かつ、この風路圧
調整において、前記検出開度の平均値が小さいほど、前
記の設定適正中間開度範囲を大開度側へ範囲移行補正す
る、又は、その平均値が小さいほど、前記の検出開度最
大値を大きな減算値で減算補正する構成にしてあること
にある。
【0010】請求項3に係る発明の特徴構成は、複数の
対象室に対する給気側の空調設備と排気側の空調設備と
の一方を前記の請求項1に係る発明の空調設備にし、か
つ、他方を前記の請求項2に係る発明の空調設備にして
あることにある。
【0011】請求項4に係る発明の特徴構成は、前記の
請求項1〜3のいずれか1項に係る発明の実施にあた
り、前記風路圧制御手段を、前記の範囲移行補正又は減
算補正を行った結果における設定適正中間開度範囲から
の検出開度最大値の逸脱量が大きいほど、前記の風路圧
調整における風路圧変更速度の絶対値を大きくする構成
にしてあることにある。
【0012】請求項5に係る発明の特徴構成は、前記の
請求項1〜4のいずれか1項に係る発明の実施にあた
り、前記風路圧制御手段での前記補正において、その補
正量の上限値を規定してあることにある。
【0013】請求項6に係る発明の特徴構成はファンに
接続した主風路に対し、複数の対象室を分岐風路を介し
て並列に接続し、これら分岐風路夫々の通風量を各別に
調整する風量調整ダンパと、前記分岐風路夫々の通風量
が指定の値になるように、それら通風量の検出情報に基
づき前記風量調整ダンパを開度調整するダンパ制御手段
と、前記風量調整ダンパ夫々の検出開度に基づき、前記
ファンを出力調整して前記主風路の風路圧を調整する風
路圧制御手段とを装備する空調設備において、前記風路
圧制御手段を、前記検出開度の平均値が目標中間開度値
に近づくように、前記ファンの出力調整により前記主風
路の風路圧を調整する構成にしてあることにある。
【0014】請求項7に係る発明の特徴構成は、ファン
に接続した主風路に対し、複数の対象室を分岐風路を介
して並列に接続し、これら分岐風路夫々の通風量を各別
に調整する風量調整ダンパと、前記対象室夫々の室内外
差圧が指定の値になるように、それら室内外差圧の検出
情報に基づき前記風量調整ダンパを開度調整するダンパ
制御手段と、前記風量調整ダンパ夫々の検出開度に基づ
き、前記ファンを出力調整して前記主風路の風路圧を調
整する風路圧制御手段とを装備する空調設備において、
前記風路圧制御手段を、前記検出開度の平均値が目標中
間開度値に近づくように、前記ファンの出力調整により
前記主風路の風路圧を調整する構成にしてあることにあ
る。
【0015】請求項8に係る発明の特徴構成は、前記の
請求項6又は請求項7に係る発明の実施にあたり、前記
風路圧制御手段による風路圧調整において、前記検出開
度のうちの最大値が所定の上限値以上になることを抑止
するように、ファン出力低下側への風路圧調整を制限し
てあることにある。
【0016】
【作用】請求項1に係る発明の特徴構成では、分岐風路
夫々の通風量が指定の値になるように、各分岐風路の風
量調整ダンパがダンパ制御手段により開度調整されるの
に対し、これら風量調整ダンパの検出開度のうちの最大
値が、上下限値ともに中間開度値に設定してある設定適
正中間開度範囲の範囲内になるように(すなわち、風量
調整ダンパのうち最大開度のものが設定適正中間開度範
囲の範囲内になるように)、ファンの出力調整をもって
主風路の風路圧を調整することにより、風量調整ダンパ
のうち最大開度のものが開き側に極端に偏る状況を回避
して、使用開度域によるダンパ特性変化上で、その最大
開度のものの風量制御性を良好に保ち、殊に、対応分岐
風路の通風量を指定の値に調整することにおいて、最大
開度のものが範囲上限値(中間開度値)に至った時点で
その最大開度のものを更に開度増大側に開度調整する必
要が生じることに対し、最大開度の風量調整ダンパの開
度増大側への開度調整をもって即応できるようにする。
【0017】なお、このように最大開度のものが範囲上
限値を逸脱することに対しては、それに応じ上記の風路
圧調整により風路圧がファン出力増大側へ調整されるこ
とで、最大開度のものが設定適正中間開度範囲の範囲内
に復帰する。
【0018】また、対応分岐風路の通風量を指定の値に
調整する上で、風量調整ダンパのうち最大開度以外のも
の(その一部ないし全部)が閉じ側に偏った状況が生じ
て、最大開度のものを含めた風量調整ダンパの検出開度
の平均値が小さくなった場合、その平均値が小さいほ
ど、設定適正中間開度範囲を大開度側へ範囲移行補正す
ることにより、又は、その範囲移行補正と実質的に等し
い補正として、上記平均値が小さいほど、風路圧調整指
標としての検出開度最大値を大きな減算値で減算補正す
ることにより、その補正の結果として、前記の風路圧調
整上でファンが出力低下側に調整される傾向が強くなっ
て、全ての風量調整ダンパが分岐風路通風量の調整上で
開度増大側に開度調整される傾向が生じるようにし、こ
れにより、最大開度のものが多少開き側に偏る傾向には
なるが、最大開度以外のものの閉じ側への大きな偏りを
緩和・抑制して、使用開度域によるダンパ特性変化上
で、全ての風量調整ダンパの風量制御性を全体として極
力良好なものにし、また、閉じ側への大きな偏りによる
大きな圧力損失の発生を防止する。
【0019】請求項2に係る発明の特徴構成では、対象
室夫々の室内外差圧が指定の値になるように、各分岐風
路の風量調整ダンパがダンパ制御手段により開度調整さ
れるのに対し、上記した請求項1に係る発明と同様、こ
れら風量調整ダンパの検出開度のうちの最大値が、上下
限値ともに中間開度値に設定した設定適正中間開度範囲
の範囲内になるように(すなわち、風量調整ダンパのう
ち最大開度のものが設定適正中間開度範囲の範囲内にな
るように)、ファンの出力調整をもって主風路の風路圧
を調整することにより、風量調整ダンパのうち最大開度
のものが開き側に極端に偏る状況を回避して、使用開度
域によるダンパ特性変化上で、その最大開度のものの風
量制御性を良好に保ち、殊に、対応対象室の室内外差圧
を指定の値に調整することにおいて、最大開度のものが
範囲上限値(中間開度値)に至った時点でその最大開度
のものを更に開度増大側に開度調整する必要が生じるこ
とに対し、最大開度の風量調整ダンパの開度増大側への
開度調整をもって即応できるようにする。
【0020】なお、このように最大開度のものが範囲上
限値を逸脱することに対しては、それに応じ上記の風路
圧調整により風路圧がファン出力増大側へ調整されるこ
とにより、最大開度のものが設定適正中間開度範囲の範
囲内に復帰する。
【0021】また、対応対象室の室内外差圧を指定の値
に調整する上で、風量調整ダンパのうち最大開度以外の
もの(その一部ないし全部)が閉じ側に偏った状況が生
じて、最大開度のものを含めた風量調整ダンパの検出開
度の平均値が小さくなった場合、その平均値が小さいほ
ど、設定適正中間開度範囲を大開度側へ範囲移行補正す
ることにより、又は、その範囲移行補正と実質的に等し
い補正として、上記平均値が小さいほど、風路圧調整指
標としての検出開度最大値を大きな減算値で減算補正す
ることにより、その補正の結果として、前記の風路圧調
整上でファンが出力低下側に調整される傾向が強くなっ
て、全ての風量調整ダンパが室内外差圧の調整上で開度
増大側に開度調整される傾向が生じるようにし、これに
より、最大開度のものが多少開き側に偏る傾向にはなる
が、最大開度以外のものの閉じ側への大きな偏りを緩和
・抑制して、使用開度域によるダンパ特性変化上で、全
ての風量調整ダンパの風量制御性を全体として極力良好
なものにし、また、閉じ側への大きな偏りによる大きな
圧力損失の発生を防止する。
【0022】請求項3に係る発明の特徴構成では、複数
の対象室に対する給気側と排気側との一方において、分
岐風路夫々の通風量(換言すれば、対象室の夫々に対す
る換気量)が指定の値になるように、各分岐風路の風量
調整ダンパを開度調整し、他方において、風量調整ダン
パによる分岐風路通風量の微調整で対象室夫々の室内外
差圧が指定の値になるように、各分岐風路の風量調整ダ
ンパを開度調整する。
【0023】そして、分岐風路夫々の通風量を指定の値
にする一方側の風量調整ダンパの開度調整に対し、それ
ら風量調整ダンパの検出開度のうちの最大値が、上下限
値ともに中間開度値に設定してある設定適正中間開度範
囲の範囲内になるように、ファンの出力調整により、そ
の一方側における主風路の風路圧を調整するとともに、
それら検出開度の平均値が小さいほど、設定適正中間開
度範囲を大開度側へ範囲移行補正する、又は、その範囲
移行補正と実質的に等しい補正として、上記平均値が小
さいほど、風路圧調整指標としての検出開度最大値を大
きな減算値で減算補正するようにし、これにより、前記
した請求項1に係る発明の作用をもって、その一方側に
おける風量調整ダンパ夫々の風量制御性を良好に保つと
ともに、大きな圧力損失の発生を防止する。
【0024】また同様に、対象室夫々の室内外差圧を指
定の値にする他方側の風量調整ダンパの開度調整に対
し、それら風量調整ダンパの検出開度のうちの最大値
が、上下限値ともに中間開度値に設定した設定適正中間
開度範囲の範囲内になるように、ファンの出力調整によ
り、その他方側における主風路の風路圧を調整するとと
もに、それら検出開度の平均値が小さいほど、設定適正
中間開度範囲を大開度側へ範囲移行補正する、又は、そ
の範囲移行補正と実質的に等しい補正として、上記平均
値が小さいほど、風路圧調整指標としての検出開度最大
値を大きな減算値で減算補正するようにし、これによ
り、前記した請求項2に係る発明の作用をもって、その
他方側における風量調整ダンパ夫々の風量制御性を良好
に保つとともに、大きな圧力損失の発生を防止する。
【0025】請求項4に係る発明の特徴構成では、前記
した請求項1〜3のいずれか1項に係る発明の実施にお
いて、前記の範囲移行補正又は減算補正を行った結果に
おける設定適正中間開度範囲からの検出開度最大値の逸
脱量が大きいほど、前記の風路圧調整における風路圧変
更速度(換言すれば、ファン出力の変更速度)の絶対値
を大きくすることにより、上記補正に対する風路圧調整
の応答性を高くして、上記の逸脱を速やかに解消できる
ようにする。
【0026】また、この変更速度調整において、補正を
行った結果における設定適正中間開度範囲からの検出開
度最大値の逸脱量が小さいほど、風路圧調整における風
路圧変更速度(ファン出力の変更速度)の絶対値を小さ
くすることにより、上記補正に対する風路圧調整におい
てオーバーシュート的な現象やハンチング的な現象が生
じることも防止して、上記補正に対する風路圧調整の安
定性も高くする。
【0027】請求項5に係る発明の特徴構成では、前記
した請求項1〜4のいずれか1項に係る発明の実施にお
いて、前記補正における補正量の上限値を規定すること
により、検出開度の平均値に基づく前記の範囲移行補正
又は減算補正の為に、風量調整ダンパのうち最大開度の
ものがかえって開き側に極端に偏る状況になることを確
実に回避し、これにより、最大開度のものの風量制御性
を良好に保つ機能、特に、最大開度のものが範囲上限値
(中間開度値)に至った時点でその最大開度のものを更
に開度増大側に開度調整する必要が生じることに対し、
最大開度の風量調整ダンパの開度増大側への開度調整を
もって即応できる機能を確実に維持する。
【0028】請求項6に係る発明の特徴構成では、分岐
風路夫々の通風量が指定の値になるように、各分岐風路
の風量調整ダンパがダンパ制御手段により開度調整され
るのに対し、これら風量調整ダンパの検出開度の平均値
が目標中間開度値に近づくように、ファンの出力調整を
もって主風路の風路圧を調整することにより、その風路
圧調整において、風量調整ダンパのうち最大開度のもの
の開度のみならず、最大開度以外のものの開度も反映し
た状態で、全ての風量調整ダンパが全体として上記の目
標中間開度値に極力近づくようにする。
【0029】そして、このことにより、先述の従来設備
の如く、単に風量調整ダンパのうち最大開度のものを、
それ以上の開度増大側への調整が不能な過開状態とその
一歩手前の開度の全開状態とを上下限とする設定開度範
囲の範囲内に保つように風路圧調整するに比べ、風量調
整ダンパのうち最大開度のものが開き側に極端に偏る状
況を回避して、最大開度のものの風量制御性を良好に保
ち、殊に、対応分岐風路の通風量を指定の値に調整する
ことにおいて、最大開度のものを開度増大側に開度調整
する必要が生じることに対し、最大開度の風量調整ダン
パの開度増大側への開度調整をもって即応できる機能を
良好に維持し、また、最大開度以外のものの閉じ側への
大きな偏りを緩和・抑制して、最大開度以外のものの風
量制御性を良好に保つとともに、閉じ側への大きな偏り
による大きな圧力損失の発生を防止する。
【0030】請求項7に係る発明の特徴構成では、対象
室夫々の室内外差圧が指定の値になるように、各分岐風
路の風量調整ダンパがダンパ制御手段により開度調整さ
れるのに対し、上記した請求項6に係る発明と同様、こ
れら風量調整ダンパの検出開度の平均値が目標中間開度
値に近づくように、ファンの出力調整をもって主風路の
風路圧を調整することにより、その風路圧調整におい
て、風量調整ダンパのうち最大開度のものの開度のみな
らず、最大開度以外のものの開度も反映した状態で、全
ての風量調整ダンパが全体として上記の目標中間開度値
に極力近づくようにする。
【0031】そして、このことにより、先述の従来設備
の如く、単に風量調整ダンパのうち最大開度のものを、
それ以上の開度増加側への調整が不能な過開状態とその
一歩手前の開度の全開状態とを上下限とする設定開度範
囲の範囲内に保つように風路圧調整するに比べ、風量調
整ダンパのうち最大開度のものが開き側に極端に偏る状
況を回避して、最大開度のものの風量制御性を良好に保
ち、殊に、対応対象室の室内外差圧を指定の値に調整す
ることにおいて、最大開度のものを開度増大側に開度調
整する必要が生じることに対し、最大開度の風量調整ダ
ンパの開度増大側への開度調整をもって即応できる機能
を良好に維持し、また、最大開度以外のものの閉じ側へ
の大きな偏りを緩和・抑制して、最大開度以外のものの
風量制御性も良好に保つとともに、閉じ側への大きな偏
りによる大きな圧力損失の発生を防止する。
【0032】請求項8に係る発明の特徴構成では、前記
した請求項6又は7に係る発明の実施において、風量調
整ダンパの検出開度のうちの最大値が所定の上限値以上
になることを抑止するように、ファン出力低下側への風
路圧調整を制限することにより、検出開度の平均値を目
標中間開度値に近づける風路圧調整の為に、風量調整ダ
ンパのうち最大開度のものがかえって開き側に極端に偏
る状況になることを確実に回避し、これにより、最大開
度のものの風量制御性を良好に保つ機能、特に、最大開
度のものを開度増大側に開度調整する必要が生じること
に対し、最大開度の風量調整ダンパの開度増大側への開
度調整をもって即応できる機能を確実に維持する。
【0033】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、風量調整
ダンパのうち最大開度のものが開き側に極端に偏る状況
を回避して、最大開度のものの風量制御性を良好に保つ
ことができ、殊に、対応分岐風路の通風量を指定の値に
調整することにおいて、最大開度のものが範囲上限値に
至った時点でその最大開度のものを更に開度増大側に開
度調整する必要が生じることに対し、最大開度の風量調
整ダンパの開度増大側への開度調整をもって即応できる
点で、また、前記の範囲移行補正や減算補正により最大
開度以外のものの閉じ側への大きな偏りを緩和・抑制し
て、全ての風量調整ダンパの風量制御性を全体として極
力良好に維持できる点で、先述の従来装置に比べ、分岐
風路夫々の通風量(換言すれば、対象室の夫々に対する
換気量)を指定の値に調整する制御の制御精度及び安定
性を効果的に向上できる。
【0034】そしてまた、最大開度以外の風量調整ダン
パの閉じ側への大きな偏りによる大きな圧力損失の発生
も、前記の範囲移行補正や減算補正により効果的に防止
できる点で、ファン消費動力の低減も一層効果的に達成
できる。
【0035】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明と同様、風量調整ダンパのうち最大開度のもの
が開き側に極端に偏る状況を回避して、最大開度のもの
の風量制御性を良好に保つことができ、殊に、対応対象
室の室内外差圧を指定の値に調整することにおいて、最
大開度のものが範囲上限値に至った時点でその最大開度
のものを更に開度増大側に開度調整する必要が生じるこ
とに対し、最大開度の風量調整ダンパの開度増大側への
開度調整をもって即応できる点で、また、前記の範囲移
行補正や減算補正により最大開度以外のものの閉じ側へ
の大きな偏りを緩和・抑制して、全ての風量調整ダンパ
の風量制御性を全体として極力良好に維持できる点で、
先述の従来装置に比べ、対象室夫々の室内外差圧を指定
の値に調整する制御の制御精度及び安定性を効果的に向
上できる。
【0036】そしてまた、最大開度以外の風量調整ダン
パの閉じ側への大きな偏りによる大きな圧力損失の発生
も、前記の範囲移行補正や減算補正により効果的に防止
できる点で、ファン消費動力の低減も一層効果的に達成
できる。
【0037】請求項3に係る発明によれば、複数の対象
室に対する給気側と排気側との一方において、請求項1
に係る発明の作用により、分岐風路の通風量(換言すれ
ば、対象室の夫々に対する換気量)を指定の値に調整す
る風量調整ダンパ夫々の風量制御性を良好に保つととも
に、大きな圧力損失の発生を防止でき、かつ、他方にお
いて、請求項2に係る発明の作用により、対象室の室内
外差圧を指定の値に調整する風量調整ダンパ夫々の風量
制御性を良好に保つとともに、大きな圧力損失の発生を
防止できるから、これら給気側と排気側の作用が相まっ
て、対象室の夫々を一層精度良く、かつ、安定的に所望
の状態に調整することができ、また、給気側と排気側の
全体として、ファンの消費動力を一層大きく低減でき
る。
【0038】請求項4に係る発明によれば、前記した請
求項1〜3のいずれか1項に係る発明の実施において、
設定適正中間開度範囲からの検出開度最大値の逸脱量に
応じた風路圧変更速度の絶対値調整で前記の範囲移行補
正や減算補正に対する風路圧調整の応答性及び安定性が
向上されることにより、これら範囲移行補正や減算補正
による効果、すなわち、風量調整ダンパのうち最大開度
以外のものの閉じ側への大きな偏りを緩和・抑制して、
全ての風量調整ダンパの風量制御性を全体として極力良
好に維持でき、また、大きな圧力損失の発生を防止でき
る効果を一層確実に得ることができる。
【0039】請求項5に係る発明によれば、請求項1〜
4のいずれか1項に係る発明の実施において、検出開度
の平均値に基づく前記の範囲移行補正や減算補正の採用
に対し、風量調整ダンパのうち最大開度のものの風量制
御性を良好に保つ機能、特に、最大開度のものが範囲上
限値に至った時点でその最大開度のものを更に開度増大
側に開度調整する必要が生じることに対し、最大開度の
風量調整ダンパの開度増大側への開度調整をもって即応
できる機能を確実に維持できることにより、分岐風路夫
々の通風量を指定の値に調整する制御や、対象室夫々の
室内外差圧を指定の値に調整する制御において、その制
御性の向上を一層確実にすることができる。
【0040】請求項6に係る発明によれば、風量調整ダ
ンパのうち最大開度のものが開き側に極端に偏る状況を
回避して、最大開度のものの風量制御性を良好に保つこ
とができ、殊に、対応分岐風路の通風量を指定の値に調
整することにおいて、最大開度のものを開度増大側に開
度調整する必要が生じることに対し、最大開度の風量調
整ダンパの開度増大側への開度調整をもって即応できる
機能を良好に維持できる点で、また、最大開度以外のも
のの閉じ側への大きな偏りを緩和・抑制して、最大開度
以外のものの風量制御性も良好に保つことができる点
で、先述の従来装置に比べ、分岐風路夫々の通風量(換
言すれば、対象室の夫々に対する換気量)を指定の値に
調整する制御の制御精度及び安定性を効果的に向上でき
る。
【0041】そしてまた、最大開度以外の風量調整ダン
パの閉じ側への大きな偏りによる大きな圧力損失の発生
も効果的に防止できる点で、ファン消費動力の低減も一
層効果的に達成できる。
【0042】請求項7に係る発明によれば、請求項6に
係る発明と同様、風量調整ダンパのうち最大開度のもの
が開き側に極端に偏る状況を回避して、最大開度のもの
の風量制御性を良好に保つことができ、殊に、対応対象
室の室内外差圧を指定の値に調整することにおいて、最
大開度のものを開度増大側に開度調整する必要が生じる
ことに対し、最大開度の風量調整ダンパの開度増大側へ
の開度調整をもって即応できる機能を良好に維持できる
点で、また、最大開度以外のものの閉じ側への大きな偏
りを緩和・抑制して、最大開度以外のものの風量制御性
も良好に保つことができる点で、先述の従来装置に比
べ、対象室夫々の室内外差圧を指定の値に調整する制御
の制御精度及び安定性を効果的に向上できる。
【0043】そしてまた、最大開度以外の風量調整ダン
パの閉じ側への大きな偏りによる大きな圧力損失の発生
も効果的に防止できる点で、ファン消費動力の低減も一
層効果的に達成できる。
【0044】請求項8に係る発明によれば、請求項6又
は7に係る発明の実施において、風量調整ダンパの検出
開度の平均値を目標中間開度値に近づける風路圧調整の
採用に対し、風量調整ダンパのうち最大開度のものの風
量制御性を良好に保つ機能、特に、最大開度のものを開
度増大側に開度調整する必要が生じることに対し、最大
開度の風量調整ダンパの開度増大側への開度調整をもっ
て即応できる機能を確実に維持できることにより、分岐
風路夫々の通風量を指定の値に調整する制御や、対象室
夫々の室内外差圧を指定の値に調整する制御において、
その制御性の向上を一層確実にすることができる。
【0045】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0046】図1は複数の対象室1に対する空調設備を
示し、給気ファン2の吐出側に接続した給気側主風路
3、及び、排気ファン4の吸入側に接続した排気側主風
路5を設け、対象室1の夫々を、給気側分岐風路6を介
して給気側主風路3に対し並列に接続するとともに、排
気側分岐風路7を介して排気側主風路5に対し並列に接
続してある。
【0047】給気側分岐風路6の夫々には、それら給気
側分岐風路6の通風量qs(すなわち、各対象室1に対
する給気量)を調整する給気側風量調整ダンパ8を介装
してあり、また、排気側分岐風路7の夫々には、それら
排気側分岐風路7の通風量qr(すなわち、各対象室1
からの排気量)を調整して対象室内外の差圧dpを調整
する排気側風量調整ダンパ9を介装してある。
【0048】そして、給気量センサ10により検出され
る対象室1への給気量qsが統括制御器11による指定
の値qssになるように、給気側風量調整ダンパ8を開
度調整する給気側ダンパ制御器12、及び、差圧センサ
13により検出される対象室1の室内外差圧dpが統括
制御器11による指定の値dpsになるように、排気側
風量調整ダンパ9を開度調整する排気側ダンパ制御器1
4を、対象室1の夫々に対して装備してある。
【0049】なお、15は対象室1への供給空気を温湿
度調整する空調機である。
【0050】給気ファン2に対しては、圧力センサ16
により検出される給気側主風路3の風路圧Psが設定値
Pssになるように、インバータ制御により給気ファン
2を出力調整する給気ファン制御器17を設けてあり、
これに対し、統括制御器11には、給気側風量調整ダン
パ8夫々の検出開度A1,A2,A3のうちの最大値A
Amax(詳しくは、後述の補正最大値Amax)が、
上下限値ともに中間開度値に設定してある給気側の設定
適正中間開度範囲XXsの範囲内になるように、給気フ
ァン制御器17の制御目標である上記の給気側風路圧設
定値Pssを変更調整する給気側風路圧設定部18を設
けてある。
【0051】一方、排気ファン4に対しては、圧力セン
サ19により検出される排気側主風路5の風路圧Prが
設定値Prrになるように、インバータ制御により排気
ファン4を出力調整する排気ファン制御器20を設けて
あり、これに対し、統括制御器11には、排気側風量調
整ダンパ9夫々の検出開度B1,B2,B3のうちの最
大値BBmax(詳しくは、後述の補正最大値Bma
x)が、上下限値ともに中間開度値に設定してある排気
側の設定適正中間開度範囲XXrの範囲内になるよう
に、排気ファン制御器20の調整目標である上記の排気
側風路圧設定値Prrを変更調整する排気側風路圧設定
部21を設けてある。
【0052】また、統括制御器11においては、給気側
風量調整ダンパ8夫々の検出開度A1,A2,A3のう
ちの最大値AAmaxに補正を施した補正最大値Ama
xを風路圧設定値変更の指標として給気側風路圧設定部
18に付与することにより、給気側風路圧設定部18に
よる給気側風路圧設定値Pssの変更調整をその補正最
大値Amaxに対して実行させる給気側最大値補正部2
2を設けてある。
【0053】そして、その給気側最大値補正部22での
補正の形態としては、実際の検出開度最大値AAmax
から補正用減算値としての補正偏差値dAを減じた値を
上記の補正最大値Amax(=AAmax−dA)とす
る減算補正を実施するようにし、この減算補正におい
て、給気側風量調整ダンパ8夫々の検出開度A1,A
2,A3の平均値HAが小さいほど、補正偏差値dAを
大きな値にする補正形態を採用してある。
【0054】つまり、このような補正を行わせることに
より、基本的には給気側風量調整ダンパ8のうち最大開
度のものが給気側の設定適正中間開度範囲XXsの範囲
内になるようにする前記の風路圧調整において、給気側
風量調整ダンパ8のうち最大開度以外のものが閉じ側に
大きく偏ることを緩和・抑制し、これにより、これら給
気側風量調整ダンパ8の風量制御性(すなわち、対象室
1に対する給気量制御性)を全体として極力良好に維持
するとともに、給気側風量調整ダンパ8での圧力損失増
大による給気ファン動力の浪費を効果的に回避する。
【0055】また、給気側風路圧設定部18は、給気側
最大値補正部22により与えられる補正最大値Amax
が給気側の設定適正中間開度範囲XXsの範囲内になる
ように給気側風路圧設定値Pssを変更調整することに
おいて、給気側の設定適正中間開度範囲XXsからの補
正最大値Amaxの逸脱量が大きいほど、風路圧設定値
Pssの変更における設定値変更速度Vsの絶対値を大
きくするように構成してあり、これにより、給気側主風
路3の風路圧調整における応答性及び安定性を高めるよ
うにしてある。
【0056】給気側最大値補正部22による補正、及
び、給気側風路圧設定部18による給気側風路圧設定値
Pssの変更調整についてさらに詳述すると、給気側最
大値補正部22は、図2に示す第1ないし第3の補正指
標M1〜M3と、これら補正指標M1〜M3に対する図
3に示す如き適合度指標m1〜m3とを基準にして前記
の補正偏差値dAを決定する構成にしてある。
【0057】また、給気側風路圧設定部18は、図4に
示す第1ないし第5の設定圧変更指標N1〜N5と、こ
れら設定圧変更指標N1〜N5に対する図5に示す如き
適合度指標n1〜n5とを基準にして、給気側風路圧設
定値Pssの変更率K(前記の設定値変更速度Vsを決
める値であってVs=K×Vmax,但しVmax:最
大変更速度)を決定する構成にしてある。
【0058】尚、本例では、第1ないし第3の補正指標
M1〜M3、及び、第1ないし第5の設定圧変更指標N
1〜N5の夫々を下記の如き関数として設定してある。
【0059】 M1;dA=0.0 M2;dA=−0.07×HA+10 M3;dA=−0.07×HA+15 N1; K= 0.01×Amax−0.1 N2; K= 0.01×Amax−0.3 N3; K= 0.0 N4; K= 0.01×Amax−0.9 N5; K= 0.004×Amax−1.0
【0060】また、第1ないし第3の補正指標M1〜M
3と、これら補正指標M1〜M3に対する適合度指標m
1〜m3、並びに、第1ないし第5の設定圧変更指標N
1〜N5と、これら設定圧変更指標N1〜N5に対する
適合度指標n1〜n5の夫々は、下記の決定則に基づき
決定してある。
【0061】(M1,m1) 給気側風量調整ダンパ8夫々の開度A1,A2,A3の
平均値HAが大きいので、補正用減算値としての補正偏
差値dAをゼロにして、補正最大値Amax(=AAm
ax−dA)を実際の最大値AAmaxと等しい値に
し、この状態で、その補正最大値Amaxが上下限値と
もに中間開度範囲に設定された給気側の設定適正中間開
度範囲XXs(本例では、XXs;55°〜70°)の
範囲内になるような風路圧調整を給気側風路圧設定部1
8に実行させる。
【0062】(M2,m2) 上記平均値HAがやや小さいので、補正用減算値として
の補正偏差値dAをやや大きい値にして、補正最大値A
max(=AAmax−dA)を実際の最大値AAma
xよりも少し小さい値にし、この状態で、その補正最大
値Amaxが給気側の設定適正中間開度範囲XXsの範
囲内になるような風路圧調整を給気側風路圧設定部18
に実行させる。
【0063】すなわち、このことにより、給気側風路圧
設定値Pssが給気ファン出力低下側に変更調整される
傾向が強くなるようにして、全ての給気側風量調整ダン
パ8が対象室給気量qsの調整上で開度増大側に開度調
整される傾向が生じるようにする。
【0064】(M3,m3) 上記平均値HAがかなり小さいので、補正用減算値とし
ての補正偏差値dAを上記のM2に比べさらに大きい値
にして、補正最大値Amax(=AAmax−dA)を
実際の最大値AAmaxよりもかなり小さい値にし、こ
の状態で、その補正最大値Amaxが給気側の設定適正
中間開度範囲XXsの範囲内になるような風路圧調整を
給気側風路圧設定部18に実行させる。
【0065】すなわち、このことにより、給気側風路圧
設定値Pssが給気ファン出力低下側に変更調整される
傾向が上記のM2に比べさらに強くなるようにして、全
ての給気側風量調整ダンパ8が対象室給気量qsの調整
上で開度増大側に開度調整される傾向が一層強くなるよ
うにする。
【0066】(N1,n1) 給気側最大値補正部22から与えられる補正最大値Am
axが給気側の設定適正中間開度範囲XXsから大開度
側へ大きく逸脱しているので、給気側風路圧設定値Ps
sの変更率Kを給気ファン出力増大側(本例では+値
側)の値で絶対値の大きい値にし、これにより、設定値
変更速度Vsの絶対値を大きくした状態で、給気側風路
圧設定値Pssを給気ファン出力増大側へ大きく変更す
る。
【0067】すなわち、全体としての圧力損失は小さい
傾向にあるが、給気側風量調整ダンパ8のうち最大開度
のものが開き側にかなり偏った開度状態でその風量制御
性が大きく低下している状況に対し、給気側主風路3の
風路圧Psを給気ファン出力増大側へ大きく変更して、
この状況を迅速に改善する。
【0068】(N2,n2) 給気側最大値補正部22から与えられる補正最大値Am
axが給気側の設定適正中間開度範囲XXsから大開度
側へ少し逸脱しているので、給気側風路圧設定値Pss
の変更率Kを給気ファン出力増大側(+値側)の値で上
記のN1に比べ絶対値の小さい値にし、これにより、設
定値変更速度Vsの絶対値を上記のN2よりも小さくし
た状態で、給気側風路圧設定値Pssを給気ファン出力
増大側へ少し変更する。
【0069】すなわち、全体としての圧力損失は小さい
傾向にあるが、給気側風量調整ダンパ8のうち最大開度
のものが開き側にやや偏った開度状態でその風量制御性
が少し低下している状況に対し、給気側主風路3の風路
圧Psを給気ファン出力増大側へ少し変更して、この状
況を改善する。
【0070】(N3,n3) 給気側最大値補正部22から与えられる補正最大値Am
axが給気側の設定適正中間開度範囲XXsのほぼ範囲
内にあるので、給気側風路圧設定値Pssの変更率Kを
ゼロにして、現状の給気側風路圧設定値Pssを維持す
る。
【0071】すなわち、全体としての圧力損失が適度で
あり、かつ、給気側風量調整ダンパ8のうち最大開度の
ものの風量制御性もほぼ良好である状況に対し、給気側
主風路3の風路圧変更は実施せず、現在の状況を維持す
る。
【0072】(N4,n4) 給気側最大値補正部22から与えられる補正最大値Am
axが給気側の設定適正中間開度範囲XXsから小開度
側へ少し逸脱しているので、給気側風路圧設定値Pss
の変更率Kを給気ファン出力低下側(−値側)の値で絶
対値の小さい値にし、これにより、設定値変更速度Vs
の絶対値を小さくした状態で、給気側風路圧設定値Ps
sを給気ファン出力低下側へ少し変更する。
【0073】すなわち、給気側風量調整ダンパ8のうち
最大開度のものの風量制御性はほぼ良好であるが、全体
としての圧力損失がやや大きい傾向にある状況に対し、
給気側主風路3の風路圧Psを給気ファン出力低下側へ
少し変更して、この状況を改善する。
【0074】(N5,n5) 給気側最大値補正部22から与えられる補正最大値Am
axが給気側の設定適正中間開度範囲XXsから小開度
側へ大きく逸脱しているので、給気側風路圧設定値Ps
sの変更率Kを給気ファン出力低下側(−値側)の値で
上記のN4に比べ絶対値の大きい値にし、これにより、
設定値変更速度Vsの絶対値を上記のN4よりも大きく
した状態で、給気側風路圧設定値Pssを給気ファン出
力低下側へ大きく変更する。
【0075】すなわち、全体としての圧力損失が大きい
傾向にあり、かつ、給気側風量調整ダンパ8のうち最大
開度のものが閉じ側に偏った開度状態でその風量制御性
が低下している状況に対し、給気側主風路3の風路圧P
sを給気ファン出力低下側へ大きく変更して、この状況
を迅速に改善する。
【0076】なお、上記補正指標M1,M2,M3の決
定においては、前記の減算補正における補正用減算値と
しての補正偏差値dAについて、その上限値dAmax
(すなわち、補正指標M3のdA切片)を15°に規定
してあり、これにより、本例では給気側の設定適正中間
開度範囲XXsが55°〜70°であるのに対し、実際
の開度最大値AAmaxが前記の減算補正のために風路
圧調整上で85°以上になるのを抑止する。
【0077】つまり、給気側最大値補正部22での補正
において、その補正量の上限値を規定することにより、
平均値HAに基づく前記補正の為に、給気側風量調整ダ
ンパ8のうち最大開度のものがかえって開き側に極端に
偏る状況になって、その風量制御性が大きく低下するの
を確実に防止するようにしてある。
【0078】補正指標M1〜M3及び適合度指標m1〜
m3に基づく補正、並びに、設定圧変更指標N1〜N5
及び適合度指標n1〜n5に基づく給気側風路圧設定値
Pssの変更調整について、夫々の具体的補正・調整例
を次に示すと、
【0079】給気側風量調整ダンパ8夫々の検出開度A
1,A2,A3が82.5°,45.0,30.0であ
る場合(例1)、 であるのに対し、給気側最大値補正部22では、各適合
度指標m1〜m3に基づき、 第1補正指標M1の適合度 m(M1)=0.0 第2補正指標M2の適合度 m(M2)=0.5 第3補正指標M3の適合度 m(M3)=0.5 を得、また、第1ないし第3補正指標M1〜M3に基づ
き、 第1補正指標M1による補正偏差値 dA(M1)=0.0 第2補正指標M2による補正偏差値 dA(M2)=−0.07×HA+10= 6.325 第3補正指標M3による補正偏差値 dA(M3)=−0.07×HA+15=11.325 を得る。
【0080】そして、各補正指標M1〜M3の適合度m
(M1),m(M2),m(M3)を考慮した下記の演
算により、 dA=dA(M1)×m(M1)+dA(M2)×m
(M2)+dA(M3)×m(M3) 採用すべき補正偏差値dAとして、 dA=8.825° を得、これにより、給気側風路圧設定部18に対し付与
する補正最大値Amaxを、 Amax=AAmax−dA=73.675° とする。
【0081】換言すれば、給気側の設定適正中間開度範
囲XXs(55°〜70°)をdA=8.825だけ開
き側に移行させた範囲Xs(63.825°〜78.8
25°)を、実際の最大値AAmaxの目標調整範囲と
する補正に等しい。
【0082】一方、給気側風路圧補正部18では、給気
側最大値補正部22から補正最大値Amax=73.6
75°が与えられることに対し、各適合度指標n1〜n
5に基づき、 第1設定圧変更指標N1の適合度 n(N1)=0.0 第2設定圧変更指標N2の適合度 n(N2)=0.75 第3設定圧変更指標N3の適合度 n(N3)=0.25 第4設定圧変更指標N4の適合度 n(N4)=0.0 第5設定圧変更指標N5の適合度 n(N5)=0.0 を得、また、第1ないし第5の設定圧変更指標N1〜N
5に基づき、 第1設定圧変更指標N1による変更率 K(N1)=0.01×Amax−0.1=0.63675 第2設定圧変更指標N2による変更率 K(N2)=0.01×Amax−0.3=0.43675 第3設定圧変更指標N3による変更率 K(N3)=0.0 第4設定圧変更指標N4による変更率 K(N4)=0.01×Amax−0.9=−0.16325 第5設定圧変更指標N5による変更率 K(N5)=0.004×Amax−1.0=−0.7053 を得る。
【0083】そして、各設定圧変更指標N1〜N5の適
合度n(N1),n(N2),n(N3),n(N
4),n(N5)を考慮した下記の演算により、 K=K(N1)×n(N1)+K(N2)×n(N2)
+K(N3)×n(N3)+K(N4)×n(N4)+
K(N5)×n(N5) 採用すべき変更率Kとして、 K=0.328 を得、この結果、給気側風路圧設定部18は設定値変更
速度Vsを、 Vs=K×Vmax=0.656mmAq/min として、この設定値変更速度Vsで給気側風路圧設定値
Pssを給気ファン出力増大側へ変更する。但し、Vm
ax;最大変更速度(ゲイン、本例ではVmax=2.
0mmAq/min、+値は給気ファン出力増大側への
変更)
【0084】上記の補正・調整例(例1)に対し、給気
側風量調整ダンパ8夫々の検出開度A1,A2,A3が
82.5°,67.5,60.0である場合(例2)
は、 であるのに対し、給気側最大値補正部22では、各適合
度指標m〜m3に基づき、 第1補正指標M1の適合度 m(M1)=0.0 第2補正指標M2の適合度 m(M2)=1.0 第3補正指標M3の適合度 m(M3)=0.0 を得、また、第1ないし第3補正指標M1〜M3に基づ
き、 第1補正指標M1による補正偏差値 dA(M1)=0.0 第2補正指標M2による補正偏差値 dA(M2)=−0.07×HA+10= 5.1 第3補正指標M3による補正偏差値 dA(M3)=−0.07×HA+15=10.1 を得る。
【0085】そして、各補正指標M1〜M3の適合度m
(M1),m(M2),m(M3)を考慮した下記の演
算により、 dA=dA(M1)×m(M1)+dA(M2)×m
(M2)+dA(M3)×m(M3) 採用すべき補正偏差値dAとして、 dA=5.1° を得、これにより、給気側風路圧設定部18に対し付与
する補正最大値Amaxを、 Amax=AAmax−dA=77.4° とする。
【0086】換言すれば、給気側の設定適正中間開度範
囲XXs(55°〜70°)をdA=5.1だけ開き側
に移行させた範囲Xs(60.1°〜75.1°)を、
実際の最大値AAmaxの目標調整範囲とする補正に等
しい。
【0087】一方、給気側風路圧補正部18では、給気
側最大値補正部22から補正最大値Amax=77.4
°が与えられることに対し、各適合度指標n1〜n5に
基づき、 第1設定圧変更指標N1の適合度 n(N1)=0.0 第2設定圧変更指標N2の適合度 n(N2)=1.0 第3設定圧変更指標N3の適合度 n(N3)=0.0 第4設定圧変更指標N4の適合度 n(N4)=0.0 第5設定圧変更指標N5の適合度 n(N5)=0.0 を得、また、第1ないし第5の設定圧変更指標N1〜N
5に基づき、 第1設定圧変更指標N1による変更率 K(N1)=0.01×Amax−0.1=0.674 第2設定圧変更指標N2による変更率 K(N2)=0.01×Amax−0.3=0.474 第3設定圧変更指標N3による変更率 K(N3)=0.0 第4設定圧変更指標N4による変更率 K(N4)=0.01×Amax−0.9=−0.126 第5設定圧変更指標N5による変更率 K(N5)=0.004×Amax−1.0=−0.6904 を得る。
【0088】そして、各設定圧変更指標N1〜N5の適
合度n(N1),n(N2),n(N3),n(N
4),n(N5)を考慮した下記の演算により、 K=K(N1)×n(N1)+K(N2)×n(N2)
+K(N3)×n(N3)+K(N4)×n(N4)+
K(N5)×n(N5) 採用すべき変更率Kとして、 K=0.474 を得、この結果、給気側風路圧設定部18は設定値変更
速度Vsを、 Vs=K×Vmax=0.948mmAq/min (Vmax=2.0mmAq/min) として、この設定値変更速度Vsで給気側風路圧設定値
Pssを給気ファン出力増大側へ変更する。
【0089】上記例1及び例2に加えて、実際の最大値
AAmaxと平均値HAとの関係が異なる場合の補正・
調整例を下記に一覧する。 AAmax=54.0,HA=33.0の場合、 Amax=41.31 (Xs;67.69〜82.69) Vs=−1.48 AAmax=54.0,HA=36.33の場合、 Amax=41.54 (Xs;67.46〜82.46) Vs=−1.45 AAmax=65.0,HA=40.0の場合、 Amax=52.8 (Xs;67.2〜82.2) Vs=−0.32 AAmax=65.0,HA=52.5の場合、 Amax=56.175 (Xs;63.825〜78.825) Vs=0.0 AAmax=82.5,HA=52.5の場合(例1)、 Amax=73.675 (Xs;63.825〜78.825) Vs=0.656 AAmax=82.5,HA=70.0の場合(例2)、 Amax=77.4 (Xs;60.1〜75.1) Vs=0.948 AAmax=82.5,HA=80.0の場合、 Amax=82.5 (Xs;55〜75(=Xss)) Vs=1.25
【0090】一方、統括制御器11においては、排気側
風量調整ダンパ9夫々の検出開度B1,B2,B3のう
ちの最大値BBmaxに対し、給気側最大補正部22と
同様の減算補正を施した補正最大値Bmaxを排気側風
路圧設定部21に付与することにより、排気側風路圧設
定部21による排気側風路圧設定値Prrの変更調整を
その補正最大値Bmaxに対して実行させる排気側最大
値補正部23を設けてあり、また、排気側風路圧設定部
21も給気側風路圧設定部18と同様の形態で排気側風
路圧設定値Prrの変更調整を実行するものに構成して
ある。
【0091】つまり、排気側最大値補正部23での補正
の形態としては、実際の検出開度最大値BBmaxから
補正用減算値としての補正偏差値dBを減じた値を上記
の補正最大値Bmax(=BBmax−dB)とする減
算補正を実施するようにし、この減算補正において、排
気側風量調整ダンパ9夫々の検出開度B1,B2,B3
の平均値HBが小さいほど、補正偏差値dBを大きな値
にする補正形態を採用してある。
【0092】そして、このような補正を行わせることに
より、基本的には排気側風量調整ダンパ9のうち最大開
度のものが排気側の設定適正中間開度範囲XXrの範囲
内になるようにする前記の風路圧調整において、排気側
風量調整ダンパ9のうち最大開度以外のものが閉じ側に
大きく偏ることを緩和・抑制し、これにより、これら排
気側風量調整ダンパ9の風量制御性(換言すれば、対象
室1に対する室内外差圧の制御性)を全体として極力良
好に維持するとともに、排気側風量調整ダンパ9での圧
力損失増大による排気ファン動力の浪費を効果的に回避
する。
【0093】また、この減算補正において、補正用減算
値としての補正偏差値dBの上限値dBmaxを規定
し、これにより、検出開度B1,B2,B3の平均値H
Bに基づく上記減算補正の為に、排気側風量調整ダンパ
9のうち最大開度のものがかえって開き側に極端に偏る
状況になって、その風量制御性が大きく低下するのを防
止する。
【0094】そしてまた、排気側風路圧設定部21は、
排気側最大値補正部23により与えられる補正最大値B
maxが排気側の設定適正中間開度範囲XXrの範囲内
になるように排気側風路圧設定値Prrを変更調整する
ことにおいて、排気側の設定適正中間開度範囲XXrか
らの補正最大値Bmaxの逸脱量が大きいほど、風路圧
設定値Prrの変更における設定値変更速度Vrの絶対
値を大きくするように構成してあり、これにより、排気
側主風路5の風路圧調整における応答性及び安定性を高
める。
【0095】以上要するに、給気ファン制御器17、給
気側風路圧設定部18、及び、給気側最大値補正部22
は、給気側分岐風路6夫々の通風量qs(対象室1の夫
々に対する給気量)が指定の値qssになるように、給
気側風量調整ダンパ8がダンパ制御器12により開度調
整されるのに対し、これら給気側風量調整ダンパ8の検
出開度A1,A2,A3のうちの最大値AAmaxが、
上下限値ともに中間開度値に設定してある給気側の設定
適正中間開度範囲XXsの範囲内になるように、給気フ
ァン2の出力調整により給気側主風路3の風路Psを調
整し、かつ、この風路圧調整において、検出開度A1,
A2,A3の平均値HAが小さいほど、検出開度最大値
AAmaxを大きな減算値dA(補正偏差値)で減算補
正する給気側の風路圧制御手段を構成する。
【0096】また同様に、排気ファン制御器20、排気
側風路圧設定部21、及び、排気側最大値補正部23
は、対象室1夫々の室内外差圧dpが指定の値dpsに
なるように、排気側風量調整ダンパ9がダンパ制御器1
4により開度調整されるのに対し、これら排気側風量調
整ダンパ9の検出開度B1,B2,B3のうちの最大値
BBmaxが、上下限値ともに中間開度値に設定してあ
る排気側の設定適正中間開度範囲XXrの範囲内になる
ように、排気ファン4の出力調整により排気側主風路5
の風路Prを調整し、かつ、この風路圧調整において、
検出開度B1,B2,B3の平均値HBが小さいほど、
検出開度最大値BBmaxを大きな減算値dB(補正偏
差値)で減算補正する排気側の風路圧制御手段を構成す
る。
【0097】次に別実施例を列記する。
【0098】前述実施例においては、風量調整ダンパ夫
々の検出開度の平均値HA,HBが小さいほど、それら
検出開度のうちの最大値AAmax,BBmax(実際
の最大値)を大きな減算値dA,dBで減算補正して、
その補正最大値Amax,Bmaxが設定適正中間開度
XXs,XXrの範囲内になるように主風路の風路圧P
s,Prを調整する制御形態を採用したが、これに代
え、上記平均値HA,HBが小さいほど、設定適正中間
開度範囲XXs,XXrを大開度側へ範囲移行補正し
て、上記実際の検出開度最大値AAmax,BBmax
が、範囲移行補正された設定適正中間開度範囲Xs,X
rの範囲内になるように主風路の風路圧Ps,Prを調
整する制御形態を採用してもよい。
【0099】また、上記のいずれの形態を採用するにし
ても、平均値HA,HBの変化に対して、検出開度最大
値AAmax,BBmaxから減算する減算値dA,d
B(補正偏差値)をどの程度変更するか、また、設定適
正中間開度範囲XXs,XXrをどの程度範囲移行する
かといった補正率は、設備設計上、適宜決定すればよ
く、さらに、上下限値ともに中間開度値に設定する設定
適正中間開度XXs,XXrも55°〜70°に限定さ
れるものではなく、種々の条件に応じて適当範囲を設定
すればよい。
【0100】減算補正した補正最大値Amax,Bma
xが設定適正中間開度範囲XXs,XXrの範囲内にな
るように、又は、実際の検出開度最大値AAmax,B
Bmaxが上記の如く範囲移行補正した設定適正中間開
度範囲Xs,Xrの範囲内になるように、主風路の風路
圧Ps,Prを調整する制御形式に代えて、風量調整ダ
ンパ夫々の検出開度の平均値HA,HBが所定の目標中
間開度値HAs,HBsに近づくように、主風路の風路
圧Ps,Prを調整する制御形式を採用してもよい。
【0101】また、その場合、風量調整ダンパ夫々の検
出開度のうちの最大値AAmax,BBmaxが所定の
上限値以上になることを抑止するように、ファン出力低
下側への風路圧調整を制限したり、あるいは、風量調整
ダンパ夫々の検出開度のうちの最小値AAmin,BB
minが所定の下限値以下になることを抑止するよう
に、ファン出力増大側への風路圧調整を制限するように
してもよい。
【0102】前述実施例においては、給気側及び排気側
の夫々において本発明を適用したが、本発明を給気側あ
るいは排気側のいずれか一方にのみ適用してもよい。
【0103】主風路3,5に接続する分岐風路6,7は
三路に限定されるものではなく、二路以上の複数であれ
ば何路であってもよい。
【0104】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体設備構成図
【図2】補正指標を示すグラフ
【図3】補正指標に対する適合度指標を示すグラフ
【図4】設定圧変更指標を示すグラフ
【図5】設定圧変更指標に対する適合度指標を示すグラ
【符号の説明】
1 対象室 2,4 ファン 3,5 主風路 6,7 分岐風路 8,9 風量調整ダンパ 12,14 ダンパ制御手段 17,18,22 風路圧制御手段 20,21,23 風路圧制御手段 qs,qr 通風量 dp 室内外差圧 qss,dps 指定値 A1,A2,A3 検出開度 B1,B2,B3 検出開度 AAmax 開度最大値 BBmax 開度最大値 Amax 補正最大値 Bmax 補正最大値 HA,HB 平均値 dA,dB 減算値 XXs,XXr 設定適正中間開度範囲 Ps,Pr 風路圧 Vs,Vr 風路圧変更速度 HAs,HBs 目標中間開度値

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファン(2)に接続した主風路(3)に
    対し、複数の対象室(1)を分岐風路(6)を介して並
    列に接続し、 これら分岐風路(6)夫々の通風量(qs)を各別に調
    整する風量調整ダンパ(8)と、 前記分岐風路(6)夫々の通風量(qs)が指定の値
    (qss)になるように、それら通風量(qs)の検出
    情報に基づき前記風量調整ダンパ(8)を開度調整する
    ダンパ制御手段(12)と、 前記風量調整ダンパ(8)夫々の検出開度(A1,A
    2,A3)に基づき、前記ファン(2)を出力調整して
    前記主風路(3)の風路圧(Ps)を調整する風路圧制
    御手段(17,18,22)とを装備する空調設備であ
    って、 前記風路圧制御手段(17,18,22)を、 前記検出開度(A1,A2,A3)のうちの最大値(A
    Amax)が上下限値ともに中間開度値に設定してある
    設定適正中間開度範囲(XXs)の範囲内になるよう
    に、前記ファン(2)の出力調整により前記主風路
    (3)の風路圧(Ps)を調整し、 かつ、この風路圧調整において、前記検出開度(A1,
    A2,A3)の平均値(HA)が小さいほど、前記の設
    定適正中間開度範囲(XXs)を大開度側へ範囲移行補
    正する、又は、その平均値(HA)が小さいほど、前記
    の検出開度最大値(AAmax)を大きな減算値(d
    A)で減算補正する構成にしてある 空調設備。
  2. 【請求項2】 ファン(4)に接続した主風路(5)に
    対し、複数の対象室(1)を分岐風路(7)を介して並
    列に接続し、 これら分岐風路(7)夫々の通風量(qr)を各別に調
    整する風量調整ダンパ(9)と、 前記対象室(1)夫々の室内外差圧(dp)が指定の値
    (dps)になるように、それら室内外差圧(dp)の
    検出情報に基づき前記風量調整ダンパ(9)を 開度調整
    するダンパ制御手段(14)と、 前記風量調整ダンパ(9)夫々の検出開度(B1,B
    2,B3)に基づき、前記ファン(4)を出力調整して
    前記主風路(5)の風路圧(Pr)を調整する風路圧制
    御手段(20,21,23)とを装備した空調設備であ
    って、 前記風路圧制御手段(20,21,23)を、 前記検出開度(B1,B2,B3)のうちの最大値(B
    Bmax)が上下限値ともに中間開度値に設定してある
    設定適正中間開度範囲(XXr)の範囲内になるよう
    に、前記ファン(4)の出力調整により前記主風路
    (5)の風路圧(Pr)を調整し、 かつ、この風路圧調整において、前記検出開度(B1,
    B2,B3)の平均値(HB)が小さいほど、前記の設
    定適正中間開度範囲(XXr)を大開度側へ範囲移行補
    正する、又は、その平均値(HB)が小さいほど、前記
    の検出開度最大値(BBmax)を大きな減算値(d
    B)で減算補正する構成にしてある 空調設備。
  3. 【請求項3】 複数の対象室(1)に対する給気側の空
    調設備と排気側の空調設備との一方を請求項1記載の空
    調設備にし、かつ、他方を請求項2記載の空調設備にし
    てある空調設備。
  4. 【請求項4】 前記風路圧制御手段(17,18,2
    2),(20,21,23)を、前記の範囲移行補正又
    は減算補正を行った結果における設定適正中間開度範囲
    (XXs),(XXr)からの検出開度最大値(Ama
    x),(Bmax)の逸脱量が大きいほど、前記の風路
    圧調整における風路圧変更速度(Vs),(Vr)の絶
    対値を大きくする構成にしてある請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の空調設備。
  5. 【請求項5】 前記風路圧制御手段(17,18,2
    2),(20,21,23)での前記補正において、そ
    の補正量の上限値を規定してある請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の空調設備。
  6. 【請求項6】 ファン(2)に接続した主風路(3)に
    対し、複数の対象室(1)を分岐風路(6)を介して並
    列に接続し、 これら分岐風路(6)夫々の通風量(qs)を各別に調
    整する風量調整ダンパ (8)と、 前記分岐風路(6)夫々の通風量(qs)が指定の値
    (qss)になるように、それら通風量(qs)の検出
    情報に基づき前記風量調整ダンパ(8)を開度調整する
    ダンパ制御手段(12)と、 前記風量調整ダンパ(8)夫々の検出開度(A1,A
    2,A3)に基づき、前記ファン(2)を出力調整して
    前記主風路(3)の風路圧(Ps)を調整する風路圧制
    御手段とを装備した空調設備であって、 前記風路圧制御手段を、前記検出開度(A1,A2,A
    3)の平均値(HA)が目標中間開度値(HAs)に近
    づくように、前記ファン(2)の出力調整により前記主
    風路(3)の風路圧(Ps)を調整する構成にしてある
    空調設備。
  7. 【請求項7】 ファン(4)に接続した主風路(5)に
    対し、複数の対象室(1)を分岐風路(7)を介して並
    列に接続し、 これら分岐風路(7)夫々の通風量(qr)を各別に調
    整する風量調整ダンパ(9)と、 前記対象室(1)夫々の室内外差圧(dp)が指定の値
    (dps)になるように、それら室内外差圧(dp)の
    検出情報に基づき前記風量調整ダンパ(9)を開度調整
    するダンパ制御手段(14)と、 前記風量調整ダンパ(9)夫々の検出開度(B1,B
    2,B3)に基づき、前記ファン(4)を出力調整して
    前記主風路(5)の風路圧(Pr)を調整する風路圧制
    御手段とを装備した空調設備であって、 前記風路圧制御手段を、前記検出開度(B1,B2,B
    3)の平均値(HB)が目標中間開度値(HBs)に近
    づくように、前記ファン(4)の出力調整により前記主
    風路(5)の風路圧(Pr)を調整する構成にしてある
    空調設備。
  8. 【請求項8】 前記風路圧制御手段による風路圧調整に
    おいて、前記検出開度(A1,A2,A3),(B1,
    B2,B3)のうちの最大値(AAmax),(BBm
    ax)が所定の上限値以上になることを抑止するよう
    に、ファン出力低下側への風路圧調整を制限してある請
    求項6又は7記載の空調設備。
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