JP2967906B2 - ハウジングの反り変形防止構造 - Google Patents

ハウジングの反り変形防止構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂製のハウジン
グの成形時の反り変形を抑えて相手ハウジングの嵌合性
を高めたハウジングの反り変形防止構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図5に示す従来の雌コネクタハウジング
11は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の合
成樹脂を材料として、相手側の雄コネクタハウジング
(図示せず)に対する嵌合スペース12を有するフード
部13と、該フード部13の後方に縮幅して連続する端
子収容部14とを形成して成る。
【0003】該フード部13は樹脂成形において外面1
3a側と内面13b側の熱収縮率の違いにより、図6の
如く上壁15及び下壁16が内側に反り変形しやすく、
そのため雄コネクタハウジングの嵌合性が悪化するとい
う問題があった。そこで図7の如く予めフード部13の
反り変形量を見込んで成形用の金型17,18を外側に
湾曲した形状に作製する必要があった。図7でコネクタ
ハウジング11は内型17と外型18の間のスペース1
9内で成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらコネクタ
ハウジング11の種類に応じて湾曲量を設定して金型1
7,18を作製するのは、大変コストのかかる作業であ
った。また製品毎に反り変形量のばらつきを生じて、品
質管理が大変であった。
【0005】本発明は、上記した点に鑑み、樹脂成形さ
れるコネクタハウジング等の反り変形量を小さく抑えて
相手コネクタハウジング等との嵌合性を向上させると共
に、成形金型17,18の作製に要するコストを低減さ
せ得るハウジングの反り変形防止構造を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、成形金型内で樹脂成形されるハウジング
において、該ハウジングの外壁の内側に近接して、該外
壁よりも薄い薄肉内壁を形成し、該外壁と該薄肉内壁と
の間に反り吸収隙間を形成し、該薄肉内壁内に相手ハウ
ジングを嵌合させるハウジングの反り変形防止構造を基
本とする。前記外壁と薄肉内壁とを連続する樹脂材充填
用のリブを前記ハウジングの側壁寄りに設けることも可
能である。
【0007】
【作用】樹脂成形時に先ず薄肉内壁が固化し、次いで外
壁が固化する。該薄肉内壁は内型とコアとの間に位置
し、外壁の外側に外型が位置するから、薄肉内壁の外面
側と内面側とで温度差が少なく、そのため熱収縮が起こ
りにくく、従って反り変形が抑えられる。外壁は反り吸
収隙間内で反り変形し、薄肉内壁に干渉しない。該外壁
によりハウジングの強度が保たれ、反りの少ない薄肉内
壁内に相手ハウジングがスムーズに嵌合する。樹脂材充
填用のリブは側壁寄りにあるほど外壁固化時に薄肉内壁
へ歪みを伝え難い。
【0008】
【実施例】図1は、本発明に係るハウジングの反り変形
防止構造の一実施例を示すものである。この構造は、合
成樹脂製の雌コネクタハウジング1のフード部2の上側
と下側の外壁3(下側の外壁は図示を省略する)の内側
に、該外壁3の肉厚Tよりも薄い肉厚T1 の薄肉内壁4
を近接して形成したことを特徴とする。
【0009】該薄肉内壁4は外壁3と平行に形成され、
該薄肉内壁4と外壁3との間には間隔Sなるスリット状
の反り吸収隙間5が形成される。該反り吸収隙間5には
薄肉内壁4と外壁3とを連続する一対のリブ6,6がそ
れぞれ両側壁7,7寄りに形成される。該リブ6,6は
あくまでも薄肉内壁4を樹脂成形するための樹脂材流入
路にすぎない(薄肉内壁4への樹脂材の充填が旨く行わ
れればリブ6はない方がよい)。
【0010】フード部2の成形時において該ソリ吸収隙
間5には図示しない板状のコア(金型の中子)が挿通さ
れ、該薄肉内壁4の内側には図示しない内型が、外壁3
の外側には外型がそれぞれ配置される。そして該薄肉内
壁4は板状のコアと内型とに密着した状態で早期に(外
壁よりも早く)固形化し、且つコアは外型と内型との間
に挟まれて位置するから、コアと内型の温度差が少な
く、従って薄肉内壁4の外面4aと内面4bの熱収縮差
が極めて小さく、薄肉内壁4は反り変形することなく、
あるいは極めて小さな反り変形を伴ってほぼ真直に成形
される。それにより図示しない相手側の雄コネクタハウ
ジングを該薄肉内壁4の内面4bに沿ってスムーズに嵌
合し得る。
【0011】該薄肉内壁4の板厚T1 は、相手側雄コネ
クタハウジングに対する嵌合強度及び後述する反り変形
量を考慮して0.8mmないしそれ以下に設定される。す
なわち図2に薄肉内壁4の肉厚T1 と反り変形量の関係
(測定結果)を示す如く、薄肉内壁4の肉厚T1 が0.
6mmと0.8mmとではソリ変形量に大差はなく、0.8
mmを越えて1.0mmでは反り変形量が急激に大きくなっ
ている。
【0012】これは、薄肉内壁4の肉厚T1 を厚くする
と成形時における薄肉内壁4の内面4bと外面4aの温
度差が大きくなって樹脂材の収縮率が増加するため、結
果として反り変形を起こし易くなるためと考えられる。
従って、肉厚T1 が薄いほど樹脂材の収縮率が小さく、
反り変形は少ない。なおこの測定は外壁3の板厚T=
2.0mm、外壁3の幅L=40mm、反り吸収隙間S=1
mm、リブ6の位置L1 =0.2Lの条件で行った。
【0013】また、外壁3の板厚Tは、フード部2の強
度と図3の外壁3の板厚Tと薄肉内壁4の反り変形量の
関係(測定結果)に基づいて、2.0mm程度が最適と判
断される。すなわち図3の測定結果によれば、薄肉内壁
4の反り変形量は外壁3の板厚Tが1.0mmから2.0
mmに増すに伴って反比例的に減少し、2.0mmから2.
5mmにかけては緩やかに減少している。
【0014】これは外壁3の肉厚Tを増すほどフード部
2の強度が高まり、薄肉内壁4の反り変形が抑えられる
ものと考えられる。外壁3の肉厚Tが2.0mm以上にな
ると薄肉内壁4の変形にほとんど影響を及ぼさない(薄
肉内壁4を変形させない)ものと思われる。あるいは外
壁3の肉厚Tが1.0〜1.5mm程度と薄い場合は薄肉
内壁4と外壁3がほぼ同時期に固形化し、薄肉内壁4が
外壁3の反りの影響を受け、外壁3の肉厚Tが2.0〜
2.5mm程度と厚い場合には、薄肉内壁4が固形化した
後に外壁3が固形化し、薄肉内壁4が外壁3の影響を受
けないと考えられる。
【0015】従って外壁3の肉厚Tは強度面を考慮して
も1.5mm以上は必要であり、また2.5mmでは過剰で
あり、1.5〜2.0mmが妥当である。なおこの測定条
件はT1 =0.8mm、L、L1 、Sは図2の場合と同様
の値で行った。
【0016】さらに、前記リブ6の位置L1 は、薄肉内
壁4への樹脂材の充填性と図4のリブ6の位置と薄肉内
壁4の反り変形量の関係に基づいて0.2L程度が最適
と言える。すなわち薄肉内壁4の反り変形量はリブ6な
しの時が一番小さく、リブ6の位置がハウジングフード
部2の中央に向かうに従ってほぼ比例的に増大する。こ
れは外壁3の反りの影響がリブ6を通じて薄肉内壁4に
及ぶからであり、外壁3の影響を極力なくし、且つ樹脂
材の充填性を良くするリブ位置(L1 =0.2L)が選
択される。
【0017】また、前記反り吸収隙間5の間隔Sはフー
ド部2の肥大化を抑えて且つ外壁3の反りを充分吸収で
きる寸法として0.5mm以上ないし1mm程度に設定され
る。
【0018】表1は、本発明の効果として従来のフード
部外壁と本発明に係る薄肉内壁4の反り変形量を比較し
たものであり、薄肉内壁4の反り変形量は従来の外壁の
反り変形量に較べて40%程度減少する。なお測定条件
はL=40mm、T1 =0.8mm、L1 =0.2Lで行っ
た。
【表1】
【0019】上記実施例はコネクタハウジング1につい
てのものであるが、本願発明はコネクタハウジング以外
にも例えば電子ユニットのケースハウジングやヒューズ
ボックスのハウジングあるいは電気接続箱のハウジング
等にも適用可能である。
【0020】
【発明の効果】以上の如くに、本発明によれば、ハウジ
ングの薄肉内壁が熱収縮を受けずに大きな反り変形を生
じないから、薄肉内壁内に相手ハウジングをスムーズに
嵌合でき、且つ従来のような成形金型の湾曲形状を設定
する必要がなく、金型コストが低減される。さらに、製
品毎の反り変形量のばらつきが小さく抑えられるから、
歩留りが良く、品質も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハウジングの反り変形防止構造の
一実施例を示す正面図である。
【図2】薄肉内壁の肉厚と反り変形量の関係を示すグラ
フである。
【図3】外壁の肉厚と薄肉内壁の反り変形量の関係を示
すグラフである。
【図4】リブの位置と薄肉内壁の反り変形量の関係を示
すグラフである。
【図5】従来のコネクタハウジングを示す斜視図であ
る。
【図6】同じく反り変形したフード部を示す正面図であ
る。
【図7】同じく成形金型を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 コネクタハウジング 3 外壁 4 薄肉内壁 5 反り吸収隙間 6 リブ 7 側壁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形金型内で樹脂成形されるハウジング
    において、該ハウジングの外壁の内側に近接して、該外
    壁よりも薄い薄肉内壁を形成し、該外壁と該薄肉内壁と
    の間に反り吸収隙間を形成し、該薄肉内壁内に相手ハウ
    ジングを嵌合させることを特徴とするハウジングの反り
    変形防止構造。
  2. 【請求項2】 前記外壁と薄肉内壁とを連続する樹脂材
    充填用のリブを前記ハウジングの側壁寄りに設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のハウジングの反り変形防止
    構造。
  3. 【請求項3】 前記薄肉内壁の肉厚を0.8mmないしそ
    れ以下に設定し、前記外壁の肉厚を2.0mmないしそれ
    以下に設定し、前記反り吸収隙間を0.5mmないしそれ
    以上に設定し、前記リブを前記側壁からハウジングの全
    幅の1/5以下の位置に設定したことを特徴とする請求
    項1,2記載のハウジングの反り変形防止構造。
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