JP2948472B2 - 海象計 - Google Patents

海象計

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JP2948472B2
JP2948472B2 JP6085924A JP8592494A JP2948472B2 JP 2948472 B2 JP2948472 B2 JP 2948472B2 JP 6085924 A JP6085924 A JP 6085924A JP 8592494 A JP8592494 A JP 8592494A JP 2948472 B2 JP2948472 B2 JP 2948472B2
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/02Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems using reflection of acoustic waves
    • G01S15/50Systems of measurement, based on relative movement of the target
    • G01S15/58Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海の波のパラメータで
ある波高、周期、波向等と共に、複数層の潮流等に関す
る流況および潮位変動・長周期波(津波・副振動等)等
を一体的に測定する海象計に関し、特に1個のセンサ
(送受波器)でこれら海象事象の測定に必要な多要素の
波動および流動データが同一測点において同時に得ら
れ、かつ、既往の海洋観測技術によっては現実に不可能
視されて来た海面波動の大きさに比べて水深が大きい沿
岸大水深海域における波向の測定、また沿岸沖合いにお
いて海面や海中に特別の施設・機材を用いることなく、
海底から波浪と共に潮流、潮位変動等の測定を可能と
し、長期にわたる定常観測にも適用可能な海象計を具現
する。
【0002】
【従来の技術】従来、海底または海中に設置して、海表
面の波、すなわち海面の波動を測定する計器としては、
たとえば超音波式波高計がある。この超音波式波高計は
海底または海中に設置された計測センサである超音波送
受波器から海面に向けて送信された超音波パルスが海面
と空気との境界層で反射し、海面エコーとして再び海中
の送受波器に戻ってくるまでの所要時間を計測すること
によって海面の位置を捉えるという原理を用いており、
この動作を短時間間隔で繰り返し行うことによって時々
刻々変化する海面の波形を得るものである。波高や周期
は得られた波形を統計処理することによって求められ
る。
【0003】また、波の来襲方向、すなわち波向を測定
する計器としては、たとえば超音波流速計を応用した定
置式超音波流速計型波向計がある。この超音波流速計型
波向計は、海面の波によって生じる海中の水粒子運動の
水平方向流速成分を直交2成分測定用センサを用いた超
音波流速計で測定し、同時に同一センサに装備された水
圧計測センサで波によって生じる水中の圧力変動を測定
し、波向あるいは波の方向スペクトルを推定するに必要
な複数の波動量を得るものである。
【0004】このほか、波の方向スペクトルを推定する
ための多要素の波動データを同時に測定する方法として
は、たとえば3台以上の複数の超音波式波高計を同一地
域に設置して海面の波動を同時に測定する波高計アレイ
による方法がある。この波高計アレイは、3台以上の波
高計、たとえば超音波式波高計を海底または海中に所要
の間隔をもって、たとえば三角形状、星形状あるいは直
線状に配置して同時に複数点の海面波形を測定すること
によって、波向あるいは波の方向スペクトルを推定する
に必要な複数の波動量を得るものである。
【0005】沿岸海域の海底又は海中に設置した計器に
より自動的に流れを測定する方法および機種は、その設
置方法により固定設置式のものと係留設置式のものとに
大別される。固定設置式には超音波式流速計および電磁
式流速計がある。係留設置式には、プロペラ型およびロ
ータ型の流向・流速計がある。なお、大多数の係留設置
式の流向・流速計や一般に市販されている電磁式流速計
は、測定・記録装置を内蔵した直記式の構造となってい
るため、取扱い上の分類としてはこれらを一括して直記
式あるいは可搬式として区分する場合もある。また、海
底や海中に計器を設置して行う自動測定のほか、船舶に
よる流れの測定方法として、発電型・超音波式・電磁式
・エクマンメルツ等の流向・流速計を停泊した船上より
所定の水深に吊下げて行う測定方法、航行中の船舶によ
り曳航して測定を行なう電磁海流計(GEK)や投下式
の検流計(XCP)等による方法、あるいは船舶・航空
機・陸岸等から漂流ブイや漂流桿あるいは染料等を放流
しその移動を測位機や船舶・人工衛星等によって追跡す
る方法等がある。
【0006】なお、上記の係留設置式あるいは船上から
の吊下げ式による流向・流速計の一部の機種には、本体
内に組み込まれた直記式測定記録装置に替わる電気的変
換回路を介して、海面上のブイ装置に測定信号を伝達
し、ブイから陸岸へ無線伝送して測定データを取得する
方法が用いられる例もある。また、これらの測器を海底
に設置して底層流のみを測定する場合には、ブイ・係留
索によらず海底面に直接設置する枠組み型の架台に測器
を取付けて設置される。但し、海底設置の場合の測器は
直記式に限られ、測定データの取得は、一定期間ごとに
測器を回収することによって行われる。
【0007】固定設置式流速計は、超音波センサによる
シングアランド時間差方式あるいは電磁センサによる起
電力方式により、2方向成分あるいは3方向成分の変動
流速を測定入力として、夫々の時間平均によって各成分
流速を求め、また所要成分ごとの流速値をベクトル合成
することによって潮流等固有の流向・流速が求められ
る。この固定設置式流速計による測定は、長期定常観測
を目的とし、安定した測定座標を確保することが要求さ
れるため、計器の設置は着底式架台を必要とし、海面付
近や任意の水深位置で測定を行う場合には観測塔等の施
設を用いて施工される。
【0008】係留設置式流向・流速計は、係留用のアー
ムおよび矢羽根によって流れに沿って自由に回転する機
構を有する本体と、本体内に組み込まれた測定・記録装
置を格納した水密筐体からなる。流速の測定は、本体外
部に装備されたプロペラまたはロータの流れによる回転
をマグネットカップリング等によって水密筐体内に伝達
し、その回転数を機械的又は電気的計数機構あるいは回
転数に比例した発電機構を介して測定・記録することに
よって求め、流向の測定は、本体が流れに従って保持す
る方向を水密筐体内の磁針から検知し、測定・記録する
ことによって求められる。
【0009】可搬式流向・流速計は、海底に投入された
係留用アンカーにより海面又は海中に設置された係留ブ
イと係留索によって、測器を所定の水深に吊下げ、ある
いは吊上げることによって設置される。
【0010】潮位の測定は、海上保安庁・気象庁におい
て規格化された井戸・導水管・球分体等の施設を設けた
検潮所において、浮子式の検潮器が標準的に用いられ、
短期・臨時の観測には水圧式簡易検潮器等が用いられて
いる。
【0011】潮位の観測は所定の機能を具備し、潮汐に
よる海面の時間変化を対象として機能する検潮井戸に浮
子式検潮器(従前は、ケルビン型・リシャール型等が用
いられたが、現在ではフース型検潮器にほぼ統一されて
いる。また、古くは水圧式・本多式検潮儀等も用いられ
た。)を設置し、一等水準点又は東京湾平均水面と関係
づけられた検潮基準面を基準として測定される。測定
は、検潮井戸の水面変化にフォローして上下する浮子の
動きを検潮機構に伝達し、機械的倍率変換機構を介して
記録紙上に水位の時間変化曲線を記録することによって
行われる。また、測定記録は、測定値をディジタル変換
して伝送・記録する方法も用いられている。
【0012】なお、本発明に包含される沿岸海域におけ
る沖合い潮位ならびに津波・副振動等の長周期波の測定
を目的とした専用計器に関する従来技術は未開発であ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波式波高計は海面の波形を測定するもので、その測
定データからは、波高、周期の情報は得られるけれども
波向に関する情報を得ることはできない。言い換えれば
超音波式波高計は波浪計としての機能を有しておらず、
また波高計と波向計(例えば超音波流速計型波向計)を
併用する場合にも、波高計による測定は浅海域より沿岸
大水深海域(水深50m標準)まで一定の精度で可能で
あるのに対し、波向計による測定は設置水深の増加と共
に測定確度は急激に低下し、測器の測定精度とは関係な
くその適用限界は水深20m程度以浅の海域に制約され
る((2)〜(4)式参照)。従って、それ以上の水深
の海域において波浪の諸元(波高・周期・波向)を一体
的に測定することは不可能である。
【0014】また、超音波流速計型波向計の測定データ
は複数の波動量であり、波向あるいは波の方向スペクト
ルを推定するために必要な情報を提供するけれども海面
波形データは得られない。波高、周期に関する情報は水
圧計測センサーで測定した圧力変動波形を海の波の理論
である微小振幅波の理論にしたがって、統計処理するこ
とによって海面波形に相当する波浪諸元を推定するもの
である。しかしながら、海面の波による水中の波動量の
大きさは、水深位置が深くなるほど、また波の周期が短
くなるほどその伝達過程での減衰が大きいため現象を解
析するにたる波動量を得ることが困難となる。
【0015】海面の波による水中の波動量の大きさは、
水深hが進行波の波長の1/2以下の領域では微小振幅
波の理論により次の(1)式乃至(4)式により示され
る。
【0016】(1)式は水平面上X軸(静水面)を正方
向に進む正弦波の水位ηを表す。
【数1】 ここに、Hは波の波高、Kは波数;K=2π/L、Lは
波の波長、σは各振動数;σ=2π/T、Tは波の周
期、tは時間である。
【0017】(1)式の波による水中の任意の点Zにお
ける圧力Pは次の(2)式により与えられる。
【数2】 ここに、W0 は水の単位体積重量、hは水深である。
【0018】また、波による水粒子運動速度の水平成分
Uと鉛直成分Wは次の(3)式と(4)式により与えら
れる。
【数3】
【数4】 (2)式および(3)式に示されるように超音波流速計
型波向計で測定される波動量の大きさは測定水深と波の
周期に依存して減衰する。このため適用水深と解析可能
な波高、周期に制約を生じるという欠点がある。
【0019】波高計アレイによる波向の測定方法は、3
台以上の波高計を使用するため機器構成が大掛かりとな
り費用も高額となるという欠点がある。また、得られた
データから波の方向スペクトルあるいは波向を推定する
ためには、設置した波高計間の相互距離、相互角度およ
び波高計アレイの設置方位が正確に測量されていること
が条件とされる。しかし、海中での正確な測量は技術的
に難しく、特に水深が大きな場合には莫大な費用を要
し、技術的にも困難であるという欠点もある。
【0020】定常的な流れの測定には、固定設置式又は
係留設置式の流向・流速計が用いられるが、後者に属す
る機種は通常直記式の構造となっており、1週〜1ケ月
ごとに測器を設置・回収して測定データを取得する繁雑
な作業を必要とする。また、複数層の水深のデータを同
時刻に取得しようとする場合には、何れの設置方式によ
る場合も測定点数に相当する複数台の測器を必要とす
る。
【0021】また、前者では海面上または海面付近に及
ぶ施設・構造物の設置・構築を実施上の必要条件とする
測定方法であるために、船舶の運航、漁業等との関連に
おいて測定点の選定上の自由度が極めて低くなるという
制約を受ける。また、前者による場合には、施設の設計
・構築に多大の技術的・経済的負担を要し、後者は荒天
時の測定を目的とした使用において、安定した機器の設
置並びに測定性能を確保することはできない。
【0022】本発明によれば、海底に設置された超音波
送受波器により海底から海面に至る任意水深(測定点)
からの後方散乱波を検知して流れに関する情報を得るこ
とができるので、莫大な経費と技術的困難を伴う欠陥を
排除することができる。
【0023】潮位の測定は、検潮所において行われ、検
潮所は港内あるいは河口付近等に接岸して設けられてお
り、検潮施設の基本となる検潮井戸・導水管は約24時
間を基調とする潮汐(天文潮)による潮位変化の測定を
目的として設計・構築されている。従って、沿岸沖合い
に発生する潮汐・異常潮位等(天文潮+高潮などの気象
潮+その他)の実況を正しく測定することは殆ど不可能
であり、また周期が数分〜数十分程度の種々の長周期波
(エッジ波・津波・副振動等)等はその発生すら検知さ
れぬことも稀ではない。特に長周期波類の沖合いでの進
行波形・水位変動等の測定については未開発であり、異
常潮位等と共に陸岸への遡上高・浸水位等によってその
規模を推測しているに過ぎない。遡上高等によるこれら
事象の推測値は、地形・地物や事象の入射条件により同
一地点においても数倍の差異を生じ得る。
【0024】本発明は、在来技術によっては不可能視さ
れていた沿岸沖合い地点における潮汐・異常潮位・長周
期波(津波・副振動など)等を定常的かつ一体的に測定
することを初めて可能とするものである。このことは、
これらの事象個々の性質を明らかにすることのほか、波
浪の変形(浅海域における水深変化に伴う波高・波長・
屈折現象等の変化)、港内静穏度、海浜変形・河口埋
没、海岸堤防・防波堤における越波・越流現象等の調査
・研究にとって本来不可欠な基礎情報を提供するもので
あり、沿岸海域に発生する海象事象の解明、港湾・漁港
・海岸・沿岸防災・その他の海洋性の施設・構築物に関
する計画・設計あるいは機能調査および施工管理、また
諸種の事象・現象の発生あるいは環境変化の予測や災害
原因の究明・対応策の検討等の基礎資料として、実態に
則した情報を取得し得ることとなる。なお、この発明に
よって取得される基礎情報は従来この種の調査において
利用されてきたシミュレーション(数値計算・水理模型
実験)に対しても、手法の改善向上、適正な初期条件の
設定、実態に則した推定結果の検証について必要有益な
資料を提供することとなる。
【0025】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みてなさ
れたもので、まず従来の波高計ではなし得ない波向測定
機能の充足として、従来の波向計あるいは波向測定方法
の持つ欠点を排除し、超音波パルスの海中伝搬時間測定
法を用いて波による海面変動を測定する機能と、超音波
のドップラー効果を応用して所要水深位置の複数点によ
る水粒子運動の流速変動を測定する機能とを一体化して
具備した波浪計を発明し、更にこれらの機能を応用して
機構上1個の複合機能センサにより、波浪および流況、
潮位変動等の事象諸元を推定するために必要な複数の波
動および流動に関するデータを同時に取得することによ
って、海象事象(波浪、流況、潮位変動等)全般の一元
的・定常的観測を可能とする測定機能の拡張と測定デー
タの質的向上およびセンサ設置上の技術的、経済的な欠
点を排除することができる海象計を提供することを目的
とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、海底または海
中に設置したセンサーから海面に向けて3つ以上の複数
方向に超音波パルスを送信する手段と、該超音波パルス
のうち鉛直方向に送信された超音波パルスの海面エコー
を受信して送信から受信までに要する時間を求める操作
から、海面水位の時間変動(海面波形)データを測定す
る海面変動測定手段と、該超音波パルスのうちその送信
ビーム軸を鉛直から所要角度傾けて送信された超音波パ
ルスの後方散乱波を受信してドップラー周波数解析によ
って所定散乱層内の流速を求める操作から、波動ならび
に流動によって生じる送信超音波パルスのビーム軸方向
の水粒子速度の時間変動データを測定する流速変動測定
手段とによって、一元的に測定された海面水位の時間変
動データと複数点の水粒子速度の時間変動データを用い
て計算される周波数スペクトル、クロススペクトルおよ
び海面波の波動理論から計算される水深方向への波動運
動の伝達関数を用いて、波の方向スペクトル、波高・周
期・波向などの波浪パラメータを算出する演算手段と、
複数層における各複数点の水粒子速度の時間変動データ
を用いて計算される各層の3方向成分(水平直交2成分
・鉛直成分)の流速および水平直交2成分をベクトル合
成して求められる潮流(流向・流速)等の演算手段、ま
た、海面水位の時間変動データを時間平均して求められ
る潮位、長周期波等の演算手段とを備えるように構成し
たものである。
【0027】
【実施例】次に、本発明に係る海象計の実施例をドップ
ラー波浪計を用いて説明する。
【0028】図1に示すように、このドップラー波浪計
は、海中に設置し、超音波パルスを送信する手段として
の送受波部1、陸上に設置し、海面変動測定手段として
の海面変動計測回路2A、流速変動測定手段としての流
速変動計測回路2B、信号処理回路2Cを含む計測部2
および方向スペクトル演算、波浪パラメータ演算を行う
方向スペクトル演算手段としての演算部3で構成され
る。
【0029】送受波部1と計測部2は多芯シールドケー
ブルにて接続される。送受波部1は、送受波器10、海
面水位測定用送受信回路11、流速測定用送受信回路1
2および切替回路13で構成される。
【0030】送受波器10は、図2にも示すように全体
が略円筒状でステンレス製の水密筐体で形成されてお
り、ベース101と、回路収納部102と、振動子搭載
部103とで構成されている。この振動子搭載部103
の上面は略アール状に形成されており、海面水位測定用
振動子10aが水平面に対して超音波放射方向が鉛直と
なるZ軸方向に装着されている。
【0031】また、流速測定用振動子10b、10c、
10dは等分にβの角度で(本実施例では1200
差)3個配置され、放射角度は夫々天頂角αの所要角度
(本実施例では約300 )で固定されている。この送受
波器10の水密筐体内部の回路収納部102には図1に
示す海面水位測定用送受信回路11、流速測定用送受信
回路12、切替回路13などが収納されている。
【0032】前記送受波器10は、海底等に設置される
が、該海底あるいは機器の設置架台等は水平であるとは
限らないため、内部に図示されていないが設置方位と傾
射角を測定する傾斜計と方位計とを含む計測器が内蔵さ
れている。これによって計測された測定信号は、図4で
示すような時分割コントロールを行うトリガーパルスT
1 に重畳された周波数信号として計測部2に伝送され
る。
【0033】なお、図1は図3に示す流速測定用振動子
を4個、すなわちX方向およびY方向の直交2成分に配
置して測定する場合が示されている。これに対して、図
2の実施例では1200 交差の3個の流速測定用振動子
を天頂角約300 で配置しているが、測定原理上は2個
以上の振動子を用いて2方向以上の流速を測定すればよ
い。また振動子の取り付け天頂角も水平流速成分が検出
されればよく300 に限定されない。
【0034】また、前記トリガーパルスTr1 は、図1
に示すようにマイクロコンピュータ等よりなる制御回路
(CTL)27から送受波部1に送られる。このパルス
間隔を波高用の海面変動計測信号H、流速変動計測信号
A,B,Cの順に夫々例えば実施例の如く125msと
すると、測定繰り返し時間は0.5sとなる。従って、
該信号により図2に示す振動子10a乃至10dが前記
切替タイミングにより切り替えられて駆動される。海面
変動計測信号H、流速変動計測信号A,B,Cの識別は
本実施例ではパルス幅により識別できるように構成され
ている。
【0035】また、流速変動計測信号A,B,Cの測定
位置は、図1のZcで示すように任意に設定される。通
常、海面より約10m程度で測定されるが、該測定位置
は本実施例によれば任意に設定することができるので、
例えば流速変動計測信号A,B,Cを海面下の複数層、
例えば上層、中層、下層について演算計測することがで
きる。また、波浪状況により例えば波高が小さい時には
表層近くを測定し、波高が大きい時には測定層を深くす
るなどの自動制御を行うことにより、より精度の高い計
測を行うことも可能である。
【0036】流速測定用送受信回路12は、流速変動計
測回路2B内のクロック生成回路21、該クロック生成
回路によって生成されたクロックを分周する分周回路
(Div)22、発振回路(Osc)23、ゲート回路
(Gate)24、オートパワーコントロール回路(A
PC)25、パワーアンプ26からのトリガーパルスT
2 を受け、数百kHz(本実施例では500KHz)
の発振信号を作り該トリガーパルスに同期してトーンバ
ースト波を発生させる。この信号により流速測定用振動
子10b乃至10dを励振し、水中に超音波パルスを送
出する。また、受信されたドップラー信号は流速測定用
送受信回路12にて増幅され計測部2に伝送される。
【0037】一方、海面水位測定用送受信回路11は海
面変動計測回路2AからのトリガーパルスTr3 を受
け、数百KHz(実施例では200KHz)の発振信号
を作り図2に示す海面水位測定用振動子10aを励振
し、海面に向けて超音波パルスを送出する。
【0038】受信した海面水位信号は海面水位測定用送
受信回路11にて増幅され海面変動計測回路2Aへ送信
されA/D変換器33に出力される。この海面水位信号
には、水圧信号を重畳して周波数変換して伝送される。
この水圧信号は、海面波による水中圧力の時間変動デー
タを送受波器10内に併設された水中圧力変動測定手段
としての水圧センサーで測定される。
【0039】上記のように送受波部1では受信した海面
水位信号と水粒子散乱受波信号を時分割にて計測部2に
伝送する。また、送受波部1の設置方位と傾射角も測定
したトリガーパルス信号に重畳した周波数信号として計
測部2に伝送する。
【0040】次に、水粒子散乱受波信号は切替回路1
3、流速測定用送受信回路12を介して計測部2に伝送
される。この伝送された水粒子散乱受波信号は、タイム
バリアブルゲイン回路(TVG)28およびオートゲイ
ン回路(AGC)29を経て混合器(Mix)30に入
る。前記タイムバリアブルゲイン回路(TVG)28
は、送受波器10から反射された反射信号の強度を補正
する回路である。
【0041】混合器(Mix)30は、流速測定用送受
信回路12から発振される信号(本実施例では500K
Hz)と制御回路(CTL)27から発振される信号
(例えば480KHz)との掛け算を行う。これによっ
て得られた和と差の信号成分のうち、バンドパスフィル
タ(BPF)31を通して差の成分のみを取り出す。
【0042】その結果、流速に応じたドップラー成分が
なければ基準周波数20KHzであるが、実際にはドッ
プラー成分の影響を受けるので20KHz±Δfの信号
が得られる。この変化分が信号処理回路2cのA/D変
換器33に入力される。
【0043】つまり、500KHzの信号成分を低い周
波数成分である20KHzの基準信号に対するずれ分と
して検出する。
【0044】このずれ分Δfが例えば約5KHzである
とすると、水粒子速度VrはVr=C/2×Δf/f
0 、ここでCは音速、f0 は500KHzで表わされる
ので1%のずれになる。+1%ずれている時は流速が手
前に来ていることになり、また−1%の時は遠ざかって
いる方向にずれていることになる。このようにして得ら
れた水粒子速度変動と海面変動計測回路2Aから出力さ
れた海面水位変動成分の信号は計測部内部の回路にて海
面変動および流速変動演算され、方向スペクトル演算、
波浪パラメータ演算を行う演算部3にGPIB36によ
りデジタル伝送されて方向スペクトル、波高・周期・波
向などの演算処理が行われる。
【0045】この他、信号処理回路2cには、I/O回
路34、制御回路としてのCPU35、インターフェー
スとしてのGPIB36とで構成される。なお、図1に
も示すように制御回路27等とI/O回路34とは双方
向通信がなされ、また他の回路に対しても制御信号が出
力される。
【0046】次に、上記のような構成よりなる本発明の
作用について説明する。
【0047】図1に示すように計測部2の制御回路27
から送信を時分割コントロールするトリガーパルス信号
Tr1 が送受波部1に送られ、該信号により図2に示す
振動子10a乃至10dが前記切替タイミングにより切
り替えられて駆動される。
【0048】流速測定用送受信回路12は、流速変動計
測回路2BからのトリガーパルスTr2 を受け、数百k
Hz(本実施例では500KHz)の発振信号を作り該
トリガーパルスに同期してトーンバースト波を発生させ
る。この信号により流速測定用振動子10b乃至10d
を励振し、水中に超音波パルスを送出する。受信された
ドップラー信号は流速測定用送受信回路12にて増幅さ
れ計測部2に伝送される。
【0049】一方、海面水位測定用送受信回路11は海
面変動計測回路2AからのトリガーパルスTr3 を受
け、数百KHz(実施例では200KHz)の発振信号
を作り図2に示す海面水位測定用振動子10aを励振
し、海面に向けて超音波パルスを送出する。受信した海
面水位信号は海面水位測定用送受信回路11にて増幅さ
れ海面変動計測回路2Aへ送信されA/D変換器33に
出力される。この海面水位信号には、水圧信号を重畳し
て周波数変換して伝送される。
【0050】上記のように送受波部1では受信した海面
水位信号と水粒子散乱受波信号を時分割にて計測部2に
伝送する。また、送受波部1の設置方位と傾射角も測定
したトリガーパルス信号に重畳した周波数信号として計
測部2に伝送する。
【0051】上記水粒子散乱受波信号はタイムバリアブ
ルゲイン回路(TVG)28およびオートゲイン回路
(AGC)29を経て混合器(Mix)30に入る。
【0052】混合器(Mix)30は、流速測定用送受
信回路12から発振される信号(本実施例では500K
Hz)と制御回路(CTL)27から発振される信号
(例えば480KHz)との掛け算を行い、これによっ
て得られた和と差の信号成分のうち、バンドパスフィル
タ(BPF)31を通して差の成分のみを取り出す。
【0053】これによって得られた差の成分を20KH
zの基準信号に対するずれ分として検出し、このずれ分
をA/D変換器33でサンプリングする。
【0054】このようにして得られた水粒子速度変動と
海面変動計測回路2Aから出力された海面水位変動成分
の信号は計測部内部の回路にて海面変動および流速変動
演算され、方向スペクトル演算、波浪パラメータ演算を
行う演算部3にGPIB36によりデジタル伝送されて
方向スペクトル、波高・周期・波向などの演算処理が行
われる。
【0055】ところで、本実施例に係るドップラー波浪
計は、従来の超音波流速計型波向計のように海面の波に
よって生じる海中の水粒子運動の水平方向流速成分を直
交2成分測定用センサを用いた超音波流速計で測定し、
同時に同一センサが装備された水圧計測センサで波によ
って生じる水中の圧力変動を測定し、波向あるいは波の
方向スペクトルを推定するに必要な複数の波動量を得る
ものに対して、海面水位信号と水粒子散乱受波信号を時
分割にて行うため、海面変動計測信号H、流速変動計測
信号A,B,Cの夫々の位相関係等の補正を行う必要が
ある。
【0056】通常、この方向スペクトル解析には、拡張
最尤法(EMLM)を用いている。即ち、ドップラー式
波浪計で観測される流速成分は、水中の特定点での水粒
子速度ではなく、ある幅を有する体積中の平均的水粒子
速度である。そこで、図1に示すようにr軸方向にΔr
の距離で積分して平均し、近似的な伝達関数を方向スペ
クトル解析に用いている。これを(5)式に示す。
【数5】 上式を用いれば、EMLMの方向スペクトルの推定式は
(6)式に示す式で与えられる。
【数6】 ここに、Hは(5)式で示す式で与えられる各波動量の
伝達関数から構成される行列、H*tはHの複素共役の転
値行列、φ-1は各波動量間のクロススペクトルφ
mn(f)から構成される行列φの逆行列、kは方向スペ
クトルのエネルギーを正規化するための定数である。
【0057】以上のように、計測部2の送受信制御信号
(例えば所要水深の水粒子速度を得るためのA/D変換
タイミング信号など)はすべてCPU35によってコン
トロールされる。また計測部2で演算される水粒子速度
や海面水位変動などCPU35によりすべてデジタル処
理される。演算結果はGPIB36により演算部3に伝
送され、方向スペクトルや波高・周期・波向などの計算
処理が行われる。計測部2より伝送された水粒子速度、
海面水位変動データを用いてEMLMにより演算部3で
は方向スペクトルや波浪パラメータなどの各種演算が行
われる。
【0058】なお、本発明に係るドップラー波浪計を用
いることによって、流れ(3方向成分流速、潮流の流
向・流速等)の測定機能および潮位変動、長周期波
(津波・副振動等)の測定機能を有する装置として用い
ることができる。
【0059】流れの測定機能 このドップラー波浪計は、海面下の流れを複数層(3層
以上)について測定することができる。流れは、図2に
示す10b,10c,10dの3方向(以下、A,B,
Cで軸方向を示す。)の送受波器で測定される水粒子速
度を時間平均(通常約3分程度)したものであり、海面
下の複数層(例えば、上層、中層、下層)について演算
計測することができる。
【0060】この演算式は、(7)式で示される。
【数7】 であり、上記行列は、(8)式で示される。
【数8】 ここで、Vx:流速の水平東西成分。東向き正。 Vy:流速の水平南北成分。北向き正。 Vz:流速の鉛直成分。上向き正。 VA ,VB ,VC :各々ビーム軸ABC方向の流速成分 cos(xi),cos(yi),cos(zi)(i
=A,B,C):各々A,B,Cビーム軸のx,y,z
に対する方向余弦である。上記演算式を用いることによ
り、海面下の複数層(例えば、上層、中層、下層)につ
いての流れ(流速)の測定を行うことができる。また、
潮流等の流向・流速は、上記水平2成分(Vx,Vy)
をベクトル合成することによって求められる。
【0061】このドップラー波浪計の図2に示す実施例
ではビーム傾斜角、すなわち天頂角を約300 で120
0 交差のビーム軸からなる実施例では、ビーム軸方向
A,B,Cを各々方位00 ,1200 ,2400 とする
と、(10)式に示すようになる。
【数10】 となる。これより、流速の各成分を求める演算式は、
(11)式となる。
【数11】
【0062】潮位変動等の測定機能 このドップラー波浪計は、海底に設置された送受波器か
ら発射された超音波パルスが海面で反射して再び送受波
器に受信されるまでのパルス伝播時間を測定することに
より海面水位を測定することができる。また、波浪のパ
ラメータや方向スペクトルを演算するための水位変動η
は(1)式で示すように海面水位の変動分だけを測定値
として用いるものであるが、測定原理上海面水位Hl
得られるのでこれを時間平均し平滑化処理して、例えば
毎正時値の測定値を計測して、この計測された値を潮位
変動を検出するための値として利用することができる。
また、時間平均・平滑化処理を所要のバンドパスフィル
タによって処理することにより、種々の長周期波(津波
・副振動等)を測定することができる。
【0063】 海面水位Hl (すなわち潮位H
l )とパルス伝播時間との関係は(9)式に示される。
【数9】 ここでHl :海面水位(m) C :音速 t :パルス伝播時間(s) である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来は困難であった沿岸大水深海域における波の方向ス
ペクトル、波高・周期・波向などの波浪パラメータを1
個のセンサ(一体型の送受波部)によって測定すること
が可能となり、比較的簡単な回路で構成される計測・演
算部からなる波浪計を実現できると共に、本発明によれ
ば波動量のうち海面の波による水中の水粒子運動の流速
変動をドップラー効果を応用した測定手法を用いて、現
象の減衰が小さい海面付近で得ることができる効果があ
る。このことにより、従来の超音波式波向計においては
水深20m程度を限界とした波向の測定が、水深50m
を標準とする沿岸大水深域においても可能となる。ま
た、本発明によれば、海面下の複数層(例えば、上層、
中層、下層)について流れの測定を行うことができる。
更に、本発明によれば、海面水位を用いてこれを時間平
均し平滑化あるいはバンドパス処理して、沿岸沖合いに
おける潮位測定(従来の測定は接岸地点に限られてい
た)および種々の長周期波(津波・副振動等)の測定を
行うことができる。このように複数の沿岸海象事象を、
同一測点において同時に測定し得ることは、相互に密接
不可分な関係を有する現象の測定・解析を行ううえで、
本質的には必須条件とされながら、現実の問題として従
来不可能視されてきた技術であり、本発明によって沿岸
海象の実態が初めて明らかにされ、海洋性施設・構築物
の計画・設計、沿岸防災、災害原因の究明をはじめ、多
様な海洋環境調査の基礎資料として、従来未知・未解決
であった沿岸海象事象の解明および統計解析に、有効・
適切な観測データを定常的に取得・提供することを可能
とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る海象計(ドップラー波浪
計)の回路図である。
【図2】図2(a)は、図1に示す送受波器の平面図で
あり、図2(b)は図2(a)におけるA−O−A断面
図である。
【図3】図3は、図1に示す送受波器の他の実施例を示
す平面図である。
【図4】図4は、図1に示すトリガーパルスTr1 を示
す図である。
【図5】図5は、アナログ回路による複素信号の発生を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 送受波部 2 計測部 2A 海面変動計測回路 2B 流速変動計測回路 2C 信号処理回路 3 演算部 10 送受波器 11 海面水位測定用送受信回路 12 流速測定用送受信回路 13 切替回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 紀彦 神奈川県横須賀市長瀬3−1−1 運輸 省港湾技術研究所内 (72)発明者 橋本 典明 神奈川県横須賀市長瀬3−1−1 運輸 省港湾技術研究所内 (72)発明者 高橋 智晴 東京都中央区日本橋小伝馬町14番12号岩 並ビル3F 社団法人海洋調査協会内 (72)発明者 佐々木 弘 東京都羽村市栄町3−1−5 株式会社 カイジョー内 (72)発明者 伊藤 芳樹 東京都羽村市栄町3−1−5 株式会社 カイジョー内 (72)発明者 磯部 憲雄 東京都羽村市栄町3−1−5 株式会社 カイジョー内 (56)参考文献 特開 昭52−138973(JP,A) 特開 平2−257819(JP,A) 特開 平1−270609(JP,A) 実開 平4−138273(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01C 13/00 C01S 7/00 - 7/66 C01S 15/50 - 15/96

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海底または海中に設置したセンサーから
    海面に向けて3つ以上の複数方向に超音波パルスを送信
    する手段と、該超音波パルスのうち鉛直方向に送信され
    た超音波パルスの海面エコーを受信して送信から受信ま
    でに要する時間を求める操作から、海面水位の時間変動
    (海面波形)データを測定する海面変動測定手段と、該
    超音波パルスのうちその送信ビーム軸を鉛直から所要角
    度傾けて送信された超音波パルスの後方散乱波を受信し
    てドップラー周波数解析によって所定散乱層内の流速を
    求める操作から、波動ならびに流動によって生じる送信
    超音波パルスのビーム軸方向の水粒子速度の時間変動デ
    ータを測定する流速変動測定手段とによって、一元的に
    測定された海面水位の時間変動データと複数点の水粒子
    速度の時間変動データを用いて計算される周波数スペク
    トル、クロススペクトルおよび海面波の波動理論から計
    算される水深方向への波動運動の伝達関数を用いて、波
    の方向スペクトル、波高・周期・波向などの波浪パラメ
    ータを算出する演算手段と、複数層における各複数点の
    水粒子速度の時間変動データを用いて計算される各層の
    3方向成分(水平直交2成分・鉛直成分)の流速および
    水平直交2成分をベクトル合成して求められる潮流(流
    向・流速)等の演算手段、また、海面水位の時間変動デ
    ータを時間平均して求められる潮位、長周期波等の演算
    手段とを備えたことを特徴とする海象計。
  2. 【請求項2】 前記超音波パルスを送信する手段は、超
    音波パルスのうち鉛直方向に送信される超音波パルス
    と、送信ビーム軸を鉛直から所要角度傾けて送信される
    超音波パルスとを時分割で短時間間隔で順次繰り返し行
    うようにしたことを特徴とする請求項1記載の海象計。
  3. 【請求項3】 海面水位の時間変動で代表される鉛直方
    向の波動運動測定手段として、海面波による水中圧力の
    時間変動データを送受波部に設けられた水中圧力変動測
    定手段を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の海象計。
  4. 【請求項4】 水粒子速度の時間変動データを測定する
    流速変動測定手段として、超音波パルスの送信ビーム軸
    方向を鉛直から所要角度傾けて平面座標上に異なる方向
    に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の海象計。
  5. 【請求項5】 水粒子速度の時間変動データを測定する
    流速変動測定手段として、超音波パルスの送信ビーム軸
    方向を鉛直から所要角度傾けて平面座標上に120度の
    等間隔で3点に配置したことを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の海象計。
  6. 【請求項6】 水粒子速度の時間変動データを測定する
    流速変動測定手段として、超音波パルスの送信ビーム軸
    方向を鉛直から所要角度傾けて平面座標上に直交する方
    向に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の海象計。
  7. 【請求項7】 前記流速変動測定手段により測定された
    ビーム軸方向の水粒子速度から水平成分および鉛直成分
    を求め、時間平均することによって海面下の複数層の流
    速を演算し、潮流および上昇流を計測できるようにした
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の海象計。
  8. 【請求項8】 前記海面変動測定手段により測定された
    海面水位を時間平均して平滑化処理を行い、この平滑化
    処理された測定値を計測することによって潮位変動およ
    び長周期波(津波・副振動等)を検出することができる
    ようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の海象計。
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