JP2947097B2 - 伝送ケーブル - Google Patents

伝送ケーブル

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JP2947097B2
JP2947097B2 JP29258094A JP29258094A JP2947097B2 JP 2947097 B2 JP2947097 B2 JP 2947097B2 JP 29258094 A JP29258094 A JP 29258094A JP 29258094 A JP29258094 A JP 29258094A JP 2947097 B2 JP2947097 B2 JP 2947097B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝送ケーブルに関し、
さらに、測定装置が備えるセンサからの測定信号を信号
受信端に伝送する伝送系及び該伝送ケーブルを含む測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】センサや測定機器等の信号源と信号処理
装置側の信号受信端(例えばアナログ入力インターフェ
ース・ユニット)との間を接続する場合、(a)センサ
からのアナログ出力信号を伝送ケーブルを介して信号受
信端に直接導く方式や、(b)センサの近傍に設置した
プリアンプを通した後伝送ケーブルを介して信号受信端
に導く方式や、(c)センサの近傍あるいは一体化して
アナログインターフェース回路を設け、デジタル信号を
伝送ケーブルを介して信号受信端に直接導く方式等が知
られている。前記(b)や(c)の方式は、(a)の方
式と比較して外来雑音や誘導雑音の影響を受けにくいと
いう特徴がある。しかしながら、センサの特性や該セン
サの設置箇所によっては、センサの近傍にプリアンプや
アナログインターフェース回路を設けることが困難な場
合がある。例えば、ターボ分子ポンプにおいて回転軸を
支持する磁気軸受部分に変位センサを設置する場合、そ
の変位センサの設置箇所は該変位センサを設置するスペ
ースが狭いため、その他の構成要素を設置するには十分
でなく、また、該設置箇所は電磁場の影響を受ける環境
でもある。そのため、変位センサの設置箇所にプリアン
プやアナログインターフェース回路や、該回路に電力を
供給する供給線を設置することは困難であり、又、該回
路を電磁場等から遮蔽する手段を十分に設けることも困
難である。
【0003】したがって、このようなセンサの近傍にプ
リアンプやアナログインターフェース回路を設けること
ができない場合には、前記(a)のアナログ出力信号を
伝送ケーブルを介して信号受信端に直接導く方式が用い
られることが多い。このような伝送方式において、セン
サ等の信号源と信号受信端との間はその間の距離に応じ
た長さの伝送ケーブルによって接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
伝送ケーブルでは、伝送ケーブルのケーブル長による検
出誤差の点で問題がある。図8は、従来の検出部と検出
回路と伝送ケーブルとの関係を説明する概略図である。
例えばターボ分子ポンプ等の磁気軸受部分に変位センサ
の設置する場合、磁気軸受部分に設置されたセンサを含
む検出部1は、可動体2と検出部1との間の変位xを検
出する。検出された信号は、一端が検出部1とコネクタ
5を介して接続され、他端が同じくコネクタ6を介して
検出回路3に接続された伝送ケーブル4を介して検出回
路3に送信される。この伝送ケーブル4のケーブル長
は、検出部1と検出回路3の距離に応じて定められる。
図9は、前記図8の構成を等価回路で示したものであ
る。ここで、伝送ケーブル4は静電容量Cによって置き
換えることができ、また、検出部1はインダクタンスL
によって置き換えることができる。可動体2が変位する
と、検出部1はその変位量xをインダクタンスLの変化
として検出する。そして、検出回路3はそのインダクタ
ンスLの変化を電圧変化として検出する。
【0005】検出回路3が検出する電圧変化は、検出回
路側から見た伝送ケーブルと検出部1のインピーダンス
によって変化する。伝送ケーブル4の静電容量を無視し
た場合の検出回路側から見たインピーダンスをZ0 とす
ると、該インピーダンスZ0の絶対値は、 |Z0 |=ωL によって表わされる。なお、ωは検出回路の駆動周波数
である。
【0006】一方、伝送ケーブル4の静電容量をCとし
た場合の検出回路側から見たインピーダンスをZc とす
ると、該インピーダンスZc の絶対値は、 |Zc |=ωL・(1/(1−ω2 CL)) =|Z0 |・(1/(1−ω2 CL)) によって表わされる。
【0007】したがって、伝送ケーブルのケーブル長の
変化によって静電容量Cが変化すると、あたかも検出部
1のインダクタンスLが変化したように検出回路3の検
出電圧Vが変化することになる。そのため、伝送ケーブ
ルのケーブル長が変化した場合であっても一定の検出出
力を得るためには、ケーブル長を変更する毎に検出回路
3を校正する必要がある。検出回路3は通常ケース等に
収められており、校正操作を容易に行うことはできな
い。そこで、本発明は前記した従来の伝送ケーブルの問
題点を解決し、ケーブル長の変化による検出誤差を減少
することができる伝送ケーブルを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の伝送ケーブルは、アナログ信号源と信号受信
端との間に設置される伝送ケーブルであって、前記伝送
ケーブルは1本の線路で一つの信号線を構成する複数本
の信号線を備え、前記伝送ケーブルの伝送経路は前記信
号線の中から選択される1本を含む信号線を並列接続し
た信号線であることを特徴とする。本発明のアナログ信
号源は信号受信端側に伝送する信号を出力する部分であ
り、例えば、センサ等の検出部を含むものである。ま
た、本発明の信号受信端側は、アナログ信号源からの信
号を受信し、信号処理等によってアナログ信号源の変化
を電圧変化等に変換して出力する部分である。また、本
発明の伝送ケーブルはアナログ信号源と信号受信端との
間に設置されて、アナログ信号源からのアナログ信号を
信号受信端に送る部分である。
【0009】本発明の伝送ケーブルは、複数本の信号線
を備えており、この複数本の信号線から選択した1本の
信号線、あるいは複数本の信号線から選択した複数本の
信号線を並列接続した信号線によって、信号源と信号受
信端を結ぶ伝送経路を構成するものである。また、該複
数本の信号線の単位長当たりの静電容量は、同一あるい
は異ならせることができる。
【0010】本発明の実施態様は、信号源と信号受信端
との間に設置される伝送ケーブルであって、該伝送ケー
ブルは複数本の信号線を備え、最小静電容量を持つ信号
線の最長使用長の静電容量を基準値とし、信号線の中か
ら選択される1本を含む信号線を並列接続して構成され
る伝送経路の静電容量が前記基準値の近傍となるよう
に、各信号線の単位長当たりの静電容量が定められるも
のであり、これによって、異なる長さの伝送経路の静電
容量を、基準値にほぼ等しくすることができる。この場
合、各信号線の単位長当たりの静電容量は、同一の静電
容量の信号線を含む組み合わせや、全て異なる静電容量
とする組み合わせとすることができる。
【0011】本発明の他の実施態様は、伝送ケーブルを
備えた測定装置であり、センサ等の検出部により測定信
号を出力する信号源と、該測定信号を受信する信号受信
端と、信号源と信号受信端の間を接続する本発明の伝送
ケーブルとによって構成されるものであり、これによっ
て、信号源と信号受信端の間における伝送ケーブルの静
電容量を距離にかかわらずほぼ一定とし、信号受信端に
おける検出出力に対する伝送ケーブルの距離の影響を減
少させることができる。本発明の別の実施態様は、本発
明の伝送ケーブルを備える測定装置は磁気軸受用変位セ
ンサを備え、伝送ケーブルを介して磁気軸受用変位セン
サからの変位測定信号を信号受信端に伝送するものであ
り、これによって、磁気軸受用変位センサの設置位置に
かかわらず伝送ケーブルの静電容量をほぼ一定とし、信
号受信端から見た磁気軸受用変位センサ側の静電容量に
よる測定誤差を減少することができる。
【0012】本発明の更に別の実施態様は、本発明の伝
送ケーブルの構成方法であって、本発明の伝送ケーブル
の備える複数本の信号線中における信号源と信号受信端
との並列接続に用いる信号線の組み合わせを、組み合わ
せた信号線の合成静電容量が設定した基準の静電容量と
なるよう選択することによって伝送ケーブルを構成する
ものであり、これによって、信号受信端における検出出
力に対する伝送ケーブルの距離の影響の少ない伝送ケー
ブル中の信号線の組み合わせを選択することができる。
また、前記実施態様において、最小静電容量を持つ信号
線の最長使用長の静電容量を基準の静電容量とし、その
他の信号線の単位長当たりの静電容量は最小静電容量、
あるいはそれ以上の静電容量とすることができる。
【0013】
【作用】伝送ケーブルは複数本の信号線を備えており、
この信号線の中から信号源と信号受信端との間の伝送経
路長に応じて伝送経路を構成する信号線を選択する。信
号線の選択は、単位長当たりの静電容量に伝送経路長を
乗じて得られる1本の信号線の静電容量が基準の値とほ
ぼ一致するように、又は、選択した任意の複数本の信号
線を並列接続の単位長当たりの静電容量に伝送経路長を
乗じて得られる伝送経路の静電容量が基準の値とほぼ一
致するように行う。伝送ケーブルにより形成される伝送
経路は、信号源と信号受信端との間の距離により伝送ケ
ーブルの長さを変更しても、その静電容量は基準値にほ
ぼ等しく設定れるため、伝送ケーブルに接続される検出
回路を校正する必要がない。
【0014】本発明の実施態様によれば、センサ等の検
出部により測定信号を出力する信号源と、該測定信号を
受信する検出回路等の信号受信端と、信号源と信号受信
端の間を接続する本発明の伝送ケーブルとを備えた測定
装置は、検出部と検出回路との設置距離が変更された場
合であっても、その距離に応じて伝送ケーブル中で使用
する信号線とその並列接続する組み合わせを変更するこ
とにより、それらを接続する伝送ケーブルの静電容量を
基準値にほぼ一致させ、設置位置を変更する毎に検出回
路の校正を行う必要がない。
【0015】また、本発明の別の実施態様によれば、本
発明の伝送ケーブルを備える測定装置の検出部は磁気軸
受用変位センサを備え、伝送ケーブルを介して磁気軸受
用変位センサからの変位測定信号を信号受信端に伝送す
る。この構成においても、磁気軸受用変位センサや検出
回路の設置位置を変更して、その設置距離が変更された
場合であっても、その距離に応じて伝送ケーブル中で使
用する信号線とその並列接続する組み合わせを変更する
ことにより、それらを接続する伝送ケーブルの静電容量
を基準値にほぼ一致させ、設置位置を変更する毎に検出
回路の校正を行う必要がない。
【0016】また、本発明の更に別の実施態様の伝送ケ
ーブルの構成方法によれば、最小静電容量を持つ信号線
の最長使用長の静電容量を基準の静電容量とし、使用す
る伝送ケーブルの長さに応じて、伝送ケーブルの備える
複数本の信号線中の1本の信号線、または、複数本の信
号線中から選択した任意の本数の信号線を並列接続した
ものの静電容量が前記基準の静電容量にほぼ一致するよ
うに、使用する信号線及びその組み合わせの選択を行
う。この構成方法によって構成される伝送ケーブルの静
電容量は、伝送ケーブルの長さが変更された場合であっ
てもほぼ基準の静電容量と一致することになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明する。 (本発明の一実施例の構成)はじめに、図1を用いて本
発明の一実施例の構成について説明する。図1におい
て、(a)は本発明の伝送ケーブルの一実施例の概略及
び該伝送ケーブルを用いた測定装置の概略を示してお
り、(b)〜(e)は本発明の伝送ケーブルによって形
成れる伝送経路の概略を示している。(a)において、
伝送ケーブル4は少なくとも2本以上の複数本の信号線
7を備えている。図示の例では信号線71〜74の4本
の信号線によって伝送ケーブルが構成される場合につい
て示している。なお、図示の例では、同軸ケーブルの例
を示しているが、同軸ケーブルに限定されるものではな
くその他の形態の信号線を用いることもできる。
【0018】伝送ケーブル4の信号線71〜74の単位
長当たりの静電容量は、同一の静電容量とすることも、
また、全て異なる静電容量とすることも、あるいは同一
の静電容量を含む異なる静電容量とすることもできる。
ここでは、信号線71〜74の単位長当たりの静電容量
c71〜c74は全て異なるものとする。伝送ケーブルの長
さをKとすると、各信号線71〜74の全長の静電容量
C71〜C74は、信号線71〜74の単位長当たりの静電
容量をc71〜c74に長さKを乗ずることによって、それ
ぞれC71=K×c71,C72=K×c72,C73=K×c7
3,C74=K×c74となる。
【0019】(本発明の一実施例の伝送経路の構成)次
に、前記構成の伝送ケーブルによって構成される種々の
伝送経路について図1の(b)〜(e)、及び図2の
(b)〜(e)を用いて説明する。はじめに、図1の
(b)〜(e)によって、伝送ケーブルの信号線の静電
容量の異なる信号線中から1本を選択し、該選択した信
号線によって伝送経路を構成する場合を説明する。ここ
では、信号線71〜74の単位長当たりの静電容量c71
〜c74の間に、例えば、c71<c72<c73<c74の関係
を設定し、また、(b)〜(e)における各伝送ケーブ
ルの長さをKb,Kc,Kd,Ke(Kb>Kc>Kd
>Ke)とする。
【0020】伝送ケーブルの長さがKbで最も長い場合
には、図1の(b)に示すように、信号線71〜74の
中から単位長当たりの静電容量が最も小さいc71である
信号線71を選択し、該信号線71を伝送経路として検
出部1と検出回路3とを接続する。このときの伝送経路
の静電容量は(Kb×c71)となる。また、伝送ケーブ
ルの長さがKcでKbの次に長い場合には、図1の
(c)に示すように、信号線71〜74の中から単位長
当たりの静電容量が2番目に小さいc72である信号線7
2を選択し、該信号線72を伝送経路として検出部1と
検出回路3とを接続する。このときの伝送経路の静電容
量は(Kc×c72)となる。
【0021】さらに、伝送ケーブルの長さがKdでKc
の次に長い場合には、図1の(d)に示すように、信号
線71〜74の中から単位長当たりの静電容量が3番目
に小さいc73である信号線73を選択し、該信号線73
を伝送経路として検出部1と検出回路3とを接続する。
このときの伝送経路の静電容量は(Kd×c73)とな
る。同様に、伝送ケーブルの長さがKeで最も短い場合
には、図1の(e)に示すように、信号線71〜74の
中から単位長当たりの静電容量が最も大きいc74である
信号線74を選択し、該信号線74を伝送経路として検
出部1と検出回路3とを接続する。このときの伝送経路
の静電容量は(Ke×c74)となる。したがって、前記
した伝送ケーブルの長さに応じて使用する信号線を異な
らせて構成した伝送経路の静電容量のばらつきは、1種
類の信号線のみを使用した伝送経路の静電容量のばらつ
きと比較して、そのばらつきを小さくすることができ
る。
【0022】次に、図2の(b)〜(e)によって、伝
送ケーブルの複数本の信号線の中から選択した1本の信
号線、あるいは選択した2本以上の信号線を並列接続し
たものによって伝送経路を構成する場合を説明する。こ
こでは、信号線71〜74の単位長当たりの静電容量c
71〜c74の間に、例えば、c71≦c72≦c73≦c74の関
係があると設定し、また、(b)〜(e)における各伝
送ケーブルの長さをKb,Kc,Kd,Ke(Kb>K
c>Kd>Ke)とする。伝送ケーブルの長さがKbで
最も長い場合には、図2の(b)に示すように、前記図
1の(b)と同様にして、信号線71〜74の中から単
位長当たりの静電容量が最も小さいc71である信号線7
1を選択し、該信号線71を伝送経路として検出部1と
検出回路3とを接続する。図3はこの場合の等価回路を
示しており、このときの伝送経路の静電容量は(Kb×
c71)となる。
【0023】また、伝送ケーブルの長さがKcでKbの
次に長い場合には、図2の(c)に示すように、信号線
71〜74の中から単位長当たりの静電容量が最も小さ
いc71である信号線71と単位長当たりの静電容量が2
番目に小さいc72である信号線72の2本の信号線を選
択し、該2本の信号線を並列接続したものを伝送経路と
して検出部1と検出回路3とを接続する。図4はこの場
合の等価回路を示しており、このときの伝送経路の静電
容量は(Kc×(c71+c72))となる。
【0024】さらに、伝送ケーブルの長さがKdでKc
の次に長い場合には、図2の(d)に示すように、信号
線71〜74の中から単位長当たりの静電容量が最も小
さいc71である信号線71と単位長当たりの静電容量が
2番目に小さいc72である信号線72と単位長当たりの
静電容量が3番目に小さいc73である信号線72の3本
の信号線を選択し、該3本の信号線を並列接続したもの
を伝送経路として検出部1と検出回路3とを接続する。
図5はこの場合の等価回路を示しており、このときの伝
送経路の静電容量は(Kc×(c71+c72+c73))と
なる。
【0025】そして、伝送ケーブルの長さがKeで最も
短い場合には、図2の(e)に示すように、信号線71
〜74の中から全ての信号線を選択し、該4本の信号線
を並列接続したものを伝送経路として検出部1と検出回
路3とを接続する。このときの伝送経路の静電容量は
(Kc×(c71+c72+c73+c74))となる。なお、
図2では(a)〜(e)の組み合わせだけを示している
が、その他の組み合わせを選択することも可能である。
そして、並列接続する信号線のその他の組み合わせを選
択したり、並列接続する信号線の静電容量を変更するこ
とによって、種々の伝送ケーブルの長さに対応すること
ができる。これによって、伝送ケーブルの長さに応じて
並列接続する信号線の組み合わせを異ならせて構成した
伝送経路の静電容量のばらつきは、1種類の信号線のみ
を使用した伝送経路とのそれぞれの静電容量のばらつき
と比較して、そのばらつきを小さくすることができる。
【0026】(本発明の一実施例の作用)次に、本発明
の一実施例の作用について説明する。伝送経路の静電容
量Cに対する出力Vの特性は、前記等価回路において
(ω2 =C・L)の関係で定まる位置においてピークを
持ち、一般に図6に示すような出力特性を示す。図6の
(a)は1本の信号線を用いた場合の出力変化を示す図
である。使用する信号線を信号線aとしたとき、検出部
と検出回路との距離がK2とK1(K2<K1)の場合
の出力は、該距離に対応した静電容量に応じた出力特性
により定まることになる。距離間隔が短いK2の場合に
は、そのときの信号線の静電容量は単位長当たりの静電
容量に距離を乗じることによりCa2 となり、この静電
容量Ca2 に対する出力Vが得られる。一方、距離間隔
が長いK1の場合には、そのときの信号線の静電容量は
単位長当たりの静電容量に距離を乗じることによりCa
1 となり、この静電容量Ca1 に対する出力Vが得られ
る。この2つの出力Vの差はVaとなる。
【0027】これに対して、図6の(b)は信号線の種
類を変更あるいは信号線を組み合わせた場合の出力変化
を示す図である。ここで、使用する信号線を信号線aと
信号線bの組み合わたものとしたとき、検出部と検出回
路との距離がK2とK1(K2<K1)の場合の出力
は、前記図6の(a)と同様に該距離に対応した静電容
量に応じた出力特性により定まることになる。検出部と
検出回路との距離がK1の場合に静電容量がCa1 の信
号線aを使用すると、図6の(a)と同様に静電容量を
Ca1 に対する出力Vが得られる。一方、検出部と検出
回路との距離がK2の場合に、信号線aと信号線bの組
み合わせを使用して、図6の(a)で使用した信号線よ
り大きな静電容量(該静電容量をCab1 とする)を用
いると、静電容量をCab1 に対する出力Vが得られ、
2つの出力Vの差はVabとなる。
【0028】前記両者の出力Vの差を比較すると、信号
線を組み合わせた場合の出力差Vabは1本の信号線a
を使用したときの出力差Vaより小さくなり、ケーブル
長の変更に対する出力のばらつきを減少させることがで
きる。次に、図6の(c)を用いて、信号線の種類を変
更あるいは信号線を組み合わせによって、伝送ケーブル
の静電容量による出力分を減少することができることを
説明する。同じ距離Kにおいて、静電容量がCaの1本
の信号線aと、Caより小さな静電容量となる組み合わ
せの2本の信号線a,bの組み合わせによる出力を比較
すると、小さな静電容量となる信号線の組み合わせによ
って静電容量により生じる出力分を小さくすることがで
きる。
【0029】(本発明の一実施例の信号線の単位長当た
りの静電容量の設定)次に、本発明の伝送ケーブルが備
える信号線の単位長当たりの静電容量の設定について説
明する。図7の(a)のテーブルは、3種類の信号線
A,B,Cと、該信号線から2本を選択して並列接続し
た組み合わせ(A+B),(A+C),(B+C)と、
該3本の信号線を並列接続した組み合わせ(A+B+
C)のそれぞれの単位長当たりの静電容量と3m〜15
mの場合の静電容量の値を示しており、信号線A,B,
Cの単位長当たりの静電容量をそれぞれ52pF,72
pF,及び100pFとした例を示している。また、図
7の(b)は、該テーブルの値をグラフで示している。
該テーブル及びグラフでは、例えば、単位長当たりの静
電容量が最小の信号線Aは距離に応じて156pF(3
mの場合)から780pF(15mの場合)まで変化
し、信号線A,B,Cを並列接続した組み合わせではそ
の距離に応じて672pF(3mの場合)から3360
pF(15mの場合)まで変化する。
【0030】検出部と検出回路との距離が、例えば、3
m〜15mの間で変更される場合、使用する伝送ケーブ
ルの長さにかかわらず一定の静電容量であることが望ま
しく、また、該静電容量は小さいことが望ましい。そこ
で、図7の(b)において、使用する距離範囲間で共通
に存在する静電容量は、中心の静電容量がほぼ700p
Fで許容範囲が±100pFとした場合には、図中の斜
線部分で示す範囲となる。例えば、3mの距離の場合に
は(A+B+C)の信号線の組み合わせにより672p
Fが得られ、4mの距離の場合には(B+C)の信号線
の組み合わせにより688pFが得られ、以下同様にし
て得られ、15mの場合には信号線Aによって780p
Fが得られ、各距離に応じて設定した値の近傍の静電容
量を得ることができる。
【0031】なお、図示した例は一例であり、例示以外
の組み合わせを選択することによっても所定の静電容量
を得ることができ、いかなる距離にも対応することがで
きる。また、偏差が大きくなる場合であっても、信号線
を更に追加するといった対応によって、いかなる距離に
も対応しても設定偏差内に収めることが可能である。
【0032】このように、ケーブルの組み合わせを変更
したりケーブルの追加を行うことによって、任意の長さ
の伝送ケーブルに対しても設定した静電容量を得ること
ができる。したがって、検出部と検出回路との間の距離
範囲と伝送ケーブルによる一定とすべき静電容量の値に
対して、該距離範囲内において該静電容量となるように
信号線の単位長当たりの静電容量を設定したり、また、
並列接続する信号線の組み合わせを設定することによ
り、本発明の伝送ケーブルに備えられる信号線の種類を
設定することができる。
【0033】本発明の伝送ケーブルを用いて検出部と検
出回路とを接続する場合には、例えば、最大使用距離範
囲により設定された複数本の信号線を備えた本発明の伝
送ケーブルにおいて、検出部と検出回路間の距離に対応
して一定とすべき静電容量が得られる信号線あるいは信
号線の並列接続の組み合わせを選択し、該信号線によっ
て検出部と検出回路とを接続する。また、伝送ケーブル
の信号線の単位長当たりの静電容量の偏差がある場合に
は、該偏差分による静電容量の変化が許容範囲内となる
よう信号線の静電容量及び信号線の組み合わせを設定す
ることによって、対応することができる。
【0034】(実施例の効果)実施例によれば、伝送ケ
ーブルの長さを変更した場合にも静電容量のばらつきを
最小限に抑えることができ、伝送ケーブルの長さを変更
する毎に検出回路を校正する必要がない。また、伝送ケ
ーブルの長さ変更による静電容量の変化を相殺するよう
な別個の容量素子を付加する必要もない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケーブル長の変化による検出誤差を減少することができ
る伝送ケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の伝送ケーブルの構成を説明する図であ
る。
【図2】本発明の伝送ケーブルの構成を説明する図であ
る。
【図3】本発明の伝送ケーブル中の1本の信号線によっ
て伝送経路を構成する場合の等価回路である。
【図4】本発明の伝送ケーブル中の2本の信号線を並列
接続して伝送経路を構成する場合の等価回路である。
【図5】本発明の伝送ケーブル中の3本の信号線を並列
接続して伝送経路を構成する場合の等価回路である。
【図6】伝送ケーブルの静電容量変化に対する出力変化
を説明する図である。
【図7】ケーブル長に対する静電容量を示す図である。
【図8】従来の検出部と検出回路と伝送ケーブルとの関
係を説明する概略図である。
【図9】従来の検出部と検出回路と伝送ケーブルとの関
係の概略図の等価回路である。
【符号の説明】
1…検出部、2…可動部、3…検出回路、4…伝送ケー
ブル、5,6…コネクタ7,71〜74…信号線。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08C 19/00 G08C 25/00 H04L 25/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ信号源と信号受信端との間に設置
    される伝送ケーブルであって、前記伝送ケーブルは1本
    の線路で一つの信号線を構成する複数本の信号線を備
    え、前記伝送ケーブルの伝送経路は前記信号線の中から
    選択される1本を含む信号線を並列接続した信号線であ
    ることを特徴とする伝送ケーブル。
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