JP2943992B2 - 急冷金属薄帯製造用ノズル - Google Patents
急冷金属薄帯製造用ノズルInfo
- Publication number
- JP2943992B2 JP2943992B2 JP2092473A JP9247390A JP2943992B2 JP 2943992 B2 JP2943992 B2 JP 2943992B2 JP 2092473 A JP2092473 A JP 2092473A JP 9247390 A JP9247390 A JP 9247390A JP 2943992 B2 JP2943992 B2 JP 2943992B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nozzle
- ceramic
- hardness
- metal ribbon
- molten metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶融金属を移動冷却体表面に連続的に供給
することによって金属薄帯を製造する際に使用する溶融
金属噴出ノズルに関する。
することによって金属薄帯を製造する際に使用する溶融
金属噴出ノズルに関する。
溶融金属を連続的に移動冷却体として冷却ロール表面
上に噴出流下せしめて30〜200μｍ厚の結晶質金属薄帯
を形成すること自体は、本願の出願前から広く知られて
いる。
上に噴出流下せしめて30〜200μｍ厚の結晶質金属薄帯
を形成すること自体は、本願の出願前から広く知られて
いる。
とくに、このロール急冷法において使用する溶融金属
噴出用のノズルとして、ノズルリップの孔の形状を急冷
ロールの回転方向に対して10〜80度の角度を持つ複数の
開口部を形成したものが特開昭63−220950号公報に開示
されている。
噴出用のノズルとして、ノズルリップの孔の形状を急冷
ロールの回転方向に対して10〜80度の角度を持つ複数の
開口部を形成したものが特開昭63−220950号公報に開示
されている。
この種の溶融金属噴出用のノズルは、ノズルリップの
孔を単なるスリット状の開口としたノズルと比較して、
形成された薄帯金属の厚みを均一にでき、且つ広巾の薄
帯状金属の製造に好適に適用できるという効果がある。
孔を単なるスリット状の開口としたノズルと比較して、
形成された薄帯金属の厚みを均一にでき、且つ広巾の薄
帯状金属の製造に好適に適用できるという効果がある。
一方、このノズルを形成する材料として要求される特
性としては、噴出金属に対しての耐食性があり、そのう
え、耐摩耗性、機械的強度においても優れていることで
あり、この使用上の要求特性からは、Al2O,ZrO2,ZrB2,S
i3N4,SiAlON等の耐食性に優れたセラミックスの使用が
望まれる。
性としては、噴出金属に対しての耐食性があり、そのう
え、耐摩耗性、機械的強度においても優れていることで
あり、この使用上の要求特性からは、Al2O,ZrO2,ZrB2,S
i3N4,SiAlON等の耐食性に優れたセラミックスの使用が
望まれる。
そして、かかるセラミックス製のノズルのリップ孔の
加工にはその精度を維持する上から超音波加工のような
精密加工法が適用される。
加工にはその精度を維持する上から超音波加工のような
精密加工法が適用される。
ところが、このような精密加工法を上記のセラミック
スに適用する場合には、セラミックスの強度がHv 1500k
g/mm2以上なので材料自体が脆く、ノズル孔の横巾縁部
に亀裂が生じ安く、その成品歩留まりは極端に低く、こ
のことから、従来の機械的な精密加工法の適用は実際上
不可能である。
スに適用する場合には、セラミックスの強度がHv 1500k
g/mm2以上なので材料自体が脆く、ノズル孔の横巾縁部
に亀裂が生じ安く、その成品歩留まりは極端に低く、こ
のことから、従来の機械的な精密加工法の適用は実際上
不可能である。
本発明において解決すべき課題は、セラミックス製の
急冷金属薄帯製造用ノズルのリップ孔形成に際しての問
題を解決することにあって、セラミックス製ノズルの成
品歩留まりの向上を図るものである。
急冷金属薄帯製造用ノズルのリップ孔形成に際しての問
題を解決することにあって、セラミックス製ノズルの成
品歩留まりの向上を図るものである。
本発明は、金属溶湯を移動冷却体上に噴出して金属薄
帯を製造する際に使用する金属溶湯噴出用セラミックス
ノズルであって、該セラミックスが耐食性セラミックス
にBNあるいはカーボンの１種類以上を５〜50重量％配合
したものであり、硬さがHv1200kg/mm2以下の範囲である
ことを特徴とする。
帯を製造する際に使用する金属溶湯噴出用セラミックス
ノズルであって、該セラミックスが耐食性セラミックス
にBNあるいはカーボンの１種類以上を５〜50重量％配合
したものであり、硬さがHv1200kg/mm2以下の範囲である
ことを特徴とする。
本発明は、上記セラミックス製ノズルの製造に当たっ
ての超音波加工のような精密加工法によるノズル孔の形
成の際の亀裂や割れの防止は、セラミックスの硬さをHv
1200kg/mm2以下に調整することによって達成できると
いう知見に基づいて完成したものである。
ての超音波加工のような精密加工法によるノズル孔の形
成の際の亀裂や割れの防止は、セラミックスの硬さをHv
1200kg/mm2以下に調整することによって達成できると
いう知見に基づいて完成したものである。
上記セラミックスの硬さをHv 1200kg/mm2以下まで低
下せしめる具体的な手段、とくにAl2O3,ZrO2,ZrB2,Si3N
4,SiAlON等のセラミックス基材に対する硬さ低下の手段
としては、マシナブルセラミックスの代表であるBNある
いはカーボン等を基材に対して５〜50重量％添加配合す
ることが、溶融金属に対する耐食性を維持しつつ精密機
械加工性を向上させる点から特に望ましい。
下せしめる具体的な手段、とくにAl2O3,ZrO2,ZrB2,Si3N
4,SiAlON等のセラミックス基材に対する硬さ低下の手段
としては、マシナブルセラミックスの代表であるBNある
いはカーボン等を基材に対して５〜50重量％添加配合す
ることが、溶融金属に対する耐食性を維持しつつ精密機
械加工性を向上させる点から特に望ましい。
セラミックスの硬さをHv 1200kg/mm2以下に維持する
ことによって超音波加工法等の精密加工の際の亀裂や割
れ等の発生を防止して、成品歩留まりを向上することが
できる。しかも、セラミックス基材自体が有する耐食
性、機械的性質に悪影響を与えることなく、ノズル寿命
を短くすることがない。
ことによって超音波加工法等の精密加工の際の亀裂や割
れ等の発生を防止して、成品歩留まりを向上することが
できる。しかも、セラミックス基材自体が有する耐食
性、機械的性質に悪影響を与えることなく、ノズル寿命
を短くすることがない。
セラミックス配合粉末として、Si3N4（粒径1.0μ
ｍ）,BN（粒径0.5μｍ）に焼結助剤として３重量％のMg
Oを配合した混合粉末を静水圧プレスによって成形し、
窒素の雰囲気下で1750℃に加熱焼結して、縦20mm,横200
mm,高さ25mmの寸法の調整試料を作成した。これらの調
整試料の硬度（Hv）とBN配合量（重量％）の関係を第１
図に示す。図中●印が調整試料の硬度を示し、BN配合量
の増加とともに硬度が低下するのがわかる。
ｍ）,BN（粒径0.5μｍ）に焼結助剤として３重量％のMg
Oを配合した混合粉末を静水圧プレスによって成形し、
窒素の雰囲気下で1750℃に加熱焼結して、縦20mm,横200
mm,高さ25mmの寸法の調整試料を作成した。これらの調
整試料の硬度（Hv）とBN配合量（重量％）の関係を第１
図に示す。図中●印が調整試料の硬度を示し、BN配合量
の増加とともに硬度が低下するのがわかる。
これらの試料片を、加工圧1.2kg,共振周波数16kHz,砥
粒＃320SiC（加工液循環装置で供給）の条件で第２図に
示すノズル孔形状に加工した。
粒＃320SiC（加工液循環装置で供給）の条件で第２図に
示すノズル孔形状に加工した。
第２図（ａ）はノズルの平面図、同図（ｂ）は同図
（ａ）のＩ−Ｉ線矢視断面図、同図（ｃ）は同図（ａ）
のII−II線矢視断面図、同図（ｄ）は同図（ａ）の一点
鎖線で示す部分のノズル孔A1〜Anの拡大図である。
（ａ）のＩ−Ｉ線矢視断面図、同図（ｃ）は同図（ａ）
のII−II線矢視断面図、同図（ｄ）は同図（ａ）の一点
鎖線で示す部分のノズル孔A1〜Anの拡大図である。
第２図に示すようなノズル孔形状の孔を深さ5mm加工
するのに必要な時間と調整試料のBN配合量の関係を同様
に第１図に示す。図中○印が加工時間を示し、BN配合量
が５重量％未満のものは、工具の摩耗が大きく、加工で
きなかったり、試料に亀裂，割れ等が発生した。また、
BN配合量が50重量％より大きい試料については、鋳造時
の耐食性，耐摩耗性等の問題があり、耐用性に問題があ
った。
するのに必要な時間と調整試料のBN配合量の関係を同様
に第１図に示す。図中○印が加工時間を示し、BN配合量
が５重量％未満のものは、工具の摩耗が大きく、加工で
きなかったり、試料に亀裂，割れ等が発生した。また、
BN配合量が50重量％より大きい試料については、鋳造時
の耐食性，耐摩耗性等の問題があり、耐用性に問題があ
った。
また、その他の材料系であるAl2O3,ZrO2,ZrB2,SiAlON
について同様な調査を実施した結果を第１表に示す。
について同様な調査を実施した結果を第１表に示す。
同表において、加工性欄の○は超音波加工が良好な
例、×は工具の摩耗が大きいかあるいは試料に亀裂が生
じた例を示す。また、耐用性欄または判定欄の○は実用
に供し得るもの、×は実用に供し得ないものを示し、−
は超音波加工による成形ができず耐用性試験ができなか
った例を示す。
例、×は工具の摩耗が大きいかあるいは試料に亀裂が生
じた例を示す。また、耐用性欄または判定欄の○は実用
に供し得るもの、×は実用に供し得ないものを示し、−
は超音波加工による成形ができず耐用性試験ができなか
った例を示す。
第１表から明らかなように、各種セラミックス基材に
BNあるいはカーボンを１種類以上、５〜50重量％配合し
た焼結体は、超音波加工に適した硬度を有しており、こ
れを超音波加工に適用したとき、短時間の加工時間で亀
裂，割れ等の発生のない成品とすることができた。ま
た、BNあるいはカーボンの配合量を50重量％以下にする
ことにより、セラミック基材自体が有する耐用性等に悪
影響を与えることがない。一方、各種セラミックス基材
にBNあるいはカーボンの１種類以上を５重量％未満配合
した焼結体及び50重量％超を配合した焼結体は、第１表
に示すように、超音波加工性または耐用性に問題があ
り、実用に供し得ないものである。
BNあるいはカーボンを１種類以上、５〜50重量％配合し
た焼結体は、超音波加工に適した硬度を有しており、こ
れを超音波加工に適用したとき、短時間の加工時間で亀
裂，割れ等の発生のない成品とすることができた。ま
た、BNあるいはカーボンの配合量を50重量％以下にする
ことにより、セラミック基材自体が有する耐用性等に悪
影響を与えることがない。一方、各種セラミックス基材
にBNあるいはカーボンの１種類以上を５重量％未満配合
した焼結体及び50重量％超を配合した焼結体は、第１表
に示すように、超音波加工性または耐用性に問題があ
り、実用に供し得ないものである。
〔発明の効果〕 本発明によって以下の効果を奏することができる。
（１） ノズル自体がセラミックス製であっても、正確
に且つ高い効率でノズル孔を形成できる。
に且つ高い効率でノズル孔を形成できる。
（２） ノズル自体を高耐食性、高耐摩耗性、高強度の
セラミックスで作成できるもの、耐用性を延ばすことが
できる。
セラミックスで作成できるもの、耐用性を延ばすことが
できる。
（３） BNあるいはカーボンは熱伝導率が良く、ノズル
自体の耐スポール性向上を図ることができる。
自体の耐スポール性向上を図ることができる。
第１図は超音波加工性及び硬度に及ぼすBN含有量の影響
を示す図であり、第２図は本発明を適用できるノズルの
リップ孔の成形例を示す図である。 A1〜An:ノズル孔
を示す図であり、第２図は本発明を適用できるノズルの
リップ孔の成形例を示す図である。 A1〜An:ノズル孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ０４Ｂ 35/599 Ｃ０４Ｂ 35/58 ３０２Ｙ (72)発明者 筒井 康志 福岡県北九州市八幡東区枝光１丁目１番 １号 新日本製鐵株式會社設備技術本部 内 (56)参考文献 特開 昭62−202869（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−232959（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−150449（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−103765（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−61349（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B22D 11/06 380
Claims (1)
- 【請求項１】金属溶湯を移動冷却体上に噴出して金属薄
帯を製造する際に使用する金属溶湯噴出用セラミックス
ノズルであって、該セラミックスが耐食性セラミックス
にBNあるいはカーボンの１種類以上を５〜50重量％配合
したものであり、硬さがHv1200kg/mm2以下の範囲である
ことを特徴とする急冷金属薄帯製造用ノズル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2092473A JP2943992B2 (ja) | 1990-04-07 | 1990-04-07 | 急冷金属薄帯製造用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2092473A JP2943992B2 (ja) | 1990-04-07 | 1990-04-07 | 急冷金属薄帯製造用ノズル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03291144A JPH03291144A (ja) | 1991-12-20 |
| JP2943992B2 true JP2943992B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=14055289
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2092473A Expired - Lifetime JP2943992B2 (ja) | 1990-04-07 | 1990-04-07 | 急冷金属薄帯製造用ノズル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2943992B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200051341A (ko) * | 2018-11-05 | 2020-05-13 | 주식회사 포스코 | 금속 소재 제조 장치 및 방법 |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE9106106U1 (de) * | 1991-04-27 | 1992-08-27 | Foseco GmbH, 4280 Borken | Einsatz für geschmolzenes Metall führende Behälter oder Leitungen |
| GB9614188D0 (en) * | 1996-07-05 | 1996-09-04 | Foseco Int | Ceramic compositions |
| JP5604900B2 (ja) * | 2010-02-18 | 2014-10-15 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属浴用の浸漬部材、溶融金属めっき装置、及び溶融金属めっき鋼板の製造方法 |
-
1990
- 1990-04-07 JP JP2092473A patent/JP2943992B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20200051341A (ko) * | 2018-11-05 | 2020-05-13 | 주식회사 포스코 | 금속 소재 제조 장치 및 방법 |
| KR102171091B1 (ko) * | 2018-11-05 | 2020-10-28 | 주식회사 포스코 | 금속 소재 제조 장치 및 방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03291144A (ja) | 1991-12-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5041173A (en) | Lapping tools | |
| KR100645409B1 (ko) | 초경합금 삽입체 | |
| KR100227879B1 (ko) | Ivb족 붕화물 베이스 절삭공구 | |
| JPS6022676B2 (ja) | 窒化硅素・窒化硼素複合焼結体及びその製造方法 | |
| US5177037A (en) | High fracture toughness electro-discharge machineable ceramic whisker reinforced ceramic composites and tooling made therefrom | |
| JP2943992B2 (ja) | 急冷金属薄帯製造用ノズル | |
| US7320716B2 (en) | Method for toughening surface of sintered material cutting tool and sintered material cutting tool having long life | |
| US6200394B1 (en) | High speed tool steel | |
| JP3000043B2 (ja) | 溶融金属めっき浴中に配置される浴中用機材 | |
| US5976277A (en) | High speed tool steel, and manufacturing method therefor | |
| JPH0566338B2 (ja) | ||
| JPS5874572A (ja) | 銅および銅合金用塑性加工工具 | |
| KR100494238B1 (ko) | Ｗ-Ｃｕ복합재료 박판의 제조방법 | |
| US5306568A (en) | High Young's modulus materials and surface-coated tool members using the same | |
| JP3368178B2 (ja) | 非鉄金属溶湯用複合焼結合金の製造方法 | |
| JPH08117984A (ja) | スライディングノズルプレ−ト耐火物 | |
| JPH0780707B2 (ja) | 高強度酸化アルミニウム基焼結体及びその製造方法 | |
| KR100376495B1 (ko) | 코발트를함유하지않은내마모성이우수한고속도공구강의제조방법 | |
| KR100299463B1 (ko) | 인성및내마모성이우수한냉간가공용공구강제조방법 | |
| JPH026367A (ja) | 高靭性酸化アルミニウム基焼結体及びその製造方法 | |
| KR0146867B1 (ko) | 인성이 우수한 고속도공구강 제조방법 | |
| DE60025430T2 (de) | Keramik-Schneidwerkzeug basierend auf dicht gesinterem Nanokomposit-Aluminiumoxid | |
| KR100321062B1 (ko) | 내마모성이 우수한 냉간가공용 공구강의 제조방법 | |
| JPS6259568A (ja) | 精密加工性に優れたセラミツクス材料 | |
| KR100383279B1 (ko) | 저온소결이 가능한 고강도합금 |