JP2940640B2 - 磁気抵抗センサ - Google Patents

磁気抵抗センサ

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JP2940640B2 JP51647296A JP51647296A JP2940640B2 JP 2940640 B2 JP2940640 B2 JP 2940640B2 JP 51647296 A JP51647296 A JP 51647296A JP 51647296 A JP51647296 A JP 51647296A JP 2940640 B2 JP2940640 B2 JP 2940640B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、概して云えば、磁気抵抗センサに関するも
のであり、更に詳しく云えば、いわゆる「スピン・バル
ブ」又は「巨大磁気抵抗(GMR)」効果に基づく磁気抵
抗センサに関するものである。更に、本発明は、記憶さ
れた情報を読み取るためにそのようなセンサを組み込ん
だ記憶システムに関連する。本発明の磁気抵抗センサ
は、限定された体積又は領域において磁界が検出される
べき場合のすべての局部的測定タスク又は問題にも適用
可能である。
背景技術 従来技術は、大きな線密度で磁気表面からデータを読
み取ることができるように示された磁気抵抗(MR)セン
サ又はヘッドと呼ばれる磁気読取変換器を開示してい
る。MRセンサは、磁性材料から作られた読取素子の抵抗
変化を通して、その読取素子によりセンスされる磁束の
強さ及び方向の関数として磁界信号を検出する。これら
の従来技術のMRセンサは、読取素子の抵抗の成分が磁化
とその素子を流れるセンス電流の方向との間の角度の余
弦の二乗として変化する異方性磁気抵抗(AMR)効果に
基づいて動作する。AMR効果の更に詳しい説明は、IEEE
Trans.Mag.MAG−11(1975)詩のp.1039におけるD.A.Tho
mpson他による「メモリ、記憶装置、及び関連のアプリ
ケーション“Memory,Storage,and Related Application
s"」と題した論文において見ることができる。
更に最近では、別の更に著しい磁気抵抗効果が開示さ
れている。その効果では、層状化した磁気センサの抵抗
の変化は磁性層相互間における非磁性層を通したスイン
依存の伝導電子の伝導に、及び層インターフェースにお
ける及び強磁性層内の付随するスピン依存の電子の散乱
によるものと考えられる。この磁気抵抗効果は、「巨大
磁気抵抗」(GMR)又は「スピン・バルブ」効果と云う
ように種々に呼ばれている。適当な材料から作られたそ
のような磁気抵抗センサは改良された感度と、AMR効果
を利用するセンサにおいて見られる抵抗の変化よりも大
きい抵抗の変化とを与える。この型のMRセンサでは、非
磁性層によって分離された1対の強磁性層の間の面内抵
抗がその2つの層における磁化の間の角度の余弦(co
s)として変化する。
Grunbergの米国特許第4,949,039号は、磁性層におけ
る磁化の反平行整列によって生じた拡張MR効果をもたら
す層状化した磁気構造を開示している。その米国特許
は、強磁性材料の隣接した層がCr又はYの層間物によっ
て分離される反平行整列を得るために反強磁性型の交換
結合の使用を開示している。
Dieny他の米国特許第5,206,590号は、2つの結合され
てない強磁性層の間の抵抗がその2つの層の磁化の間の
角度の余弦として変化すると認められるMSセンサを開示
している。その機構はスピン・バルブ効果に基づく磁性
抵抗を生じ、材料の組合せの選択によっては、AMRより
も大きい大きさのものになる。
Dieny他の米国特許第5,159,513号は、非磁性金属材料
の薄膜層によって分離された強磁性材料の2つの薄膜層
を含み、その強磁性層のうちの少なくとも1つがコバル
ト又はコバルト合金のものである上記の効果に基づくMR
センサを開示している。その1つの強磁性層の磁化は、
反強磁性層(米国特許第5,159,513号の第2図における
エレメント18)との交換結合によって、外部から与えら
れる磁界がゼロである時、他方の強磁性層の磁化に対し
て垂直に維持される。
ヨーロッパ公開特許出願0585009号は、反強磁性層及
び隣接する軟磁性層が強磁性層の磁化を固定するように
協同するスピン・バルブ効果センサを開示している。軟
磁性層は、反強磁性層によって与えられる交換結合を強
化する。
上記の各米国特許及びヨーロッパ特許出願において開
示されたスピン・バルブ構造は、2つの強磁性層のうち
の1つにおける磁化の方向が1つの選択された方向に固
定され、従って、信号がないという条件の下で、他方の
強磁性層、即ち、「フリー」層における磁化の方向がそ
の固定された層の磁化の方向に対して垂直に(即ち、90
°に)或いは反平行に(即ち、180°に)配向されるこ
とを必要とする。外部の磁気信号がそのセンサに加えら
れる時、その非固定層又は「フリー」層における磁化の
方向はその固定された層における磁化の方向に関して回
転する。そのセンサの出力はこの回転の量に依存する。
その固定された層における磁化方向を維持するために、
その磁化の方向を固定するための手段が必要である。例
えば、上記の従来技術文献に開示されているように、交
換結合されたバイアス磁界を、従って、固定を行うため
に、その固定された強磁性層に隣接して反強磁性材料の
更なる層が形成可能である。別の方法として、その固定
された層に強いバイアスを与えるために、隣接の硬磁性
層を利用することも可能である。
固定された配向を有する強磁性層を与えるための更に
別の方法がCain他の米国特許第5,301,079号に開示され
ている。スピン・バルブ効果に基づいた磁気抵抗読取セ
ンサが開示され、そのセンサでは、センサ素子を流れる
センス電流は、磁気容易軸に関して等しいが反対の角度
θに各強磁性層における磁化の方向をセットし、従っ
て、印加される磁気信号がない場合、2θの角度分離を
行うバイアス磁界を発生する。センスされるべき磁気信
号をこの信号に適用した結果、各強磁性層の磁化方向の
更なる歩進的回転が生じる。これらの2つの歩進的回転
の方向は互いに反対である。
米国特許第4,477,794号は、GMR配列以前の材料である
異方性磁気抵抗材料からなる磁気抵抗素子を開示してい
る。さらに基板には階段が形成され強磁性層にも再生さ
れている。非再現的なスイッチング(バルクハウンゼン
効果)によるノイズの原因となる磁区は存在しない。従
って、比較的大きい階段が強磁性層に形成され静磁場を
そこに固定する。これは、階段によって構成された長手
方向における好ましい方向に固定された磁場である。異
なる階段にある材料間の接触面積の幾何学的な制限によ
り、階段が大きくなければなるほど結果はよくなる。
Journal of Magnetism and Magnetic Materials 136
(1994)詩の335乃至359頁には、「スピン・バルブ層の
巨大磁気抵抗」“Giant magnetoresistance in spinval
ve multilayers"と題して、GMR配列の強磁性層の固定に
非強磁性層が使用されている。これは磁界の方向が制御
できず、GMRセンサの強磁性層の磁界方向は平行又は逆
平行となるだけで直線性に欠ける。これはまた強磁性層
の厚さに磁化方向が依存していないことを意味してい
る。
発明の開示 上記の従来技術に関連して、本発明の主たる目的は、
1つ又は複数の強磁性層における磁化方向を固定するた
めに反強磁性層も、或いは強バイアス回路も、或いはバ
イアス電流発生回路も必要としないスピン・バルブ効果
に基づいたMRセンサを提供することである。
上記の及び他の目的及び利点は、請求の範囲に示され
た本発明の原理に従って得られる。
本発明によれば、基板のトポロジは、平行な上面でも
って一連の階段又はテラスを形成する領域より成るよう
なものである。これらの階段は、基板の表面にわたって
唯一の方向に或いは複数の方向に「拡がる」ことができ
る。それらは、全体的にみた場合、その基板の表面がそ
れらの領域のうちの特定なものの最上部によって定義さ
れる「レベル」に関して唯一の方向又は複数の方向に傾
斜するようなものでよい。それの上面を角度的に最も近
い結晶平面に非平行にするようにカットされた「ミスカ
ット」結晶性基板がそのような基板として使用可能であ
る。
本発明によるスピン・バルブ・センサは1つの基板よ
り成り、その基板の面には、複数の階段を有する上記セ
ンサの強磁性層が設けられる。それらの階段の平均的な
長さは10Å及び1000Åの間(1nm〜100nm)にあるのが望
ましく、そのセンサの強磁性層のうちの一層の厚さは、
層の磁化方向が固定されるような厚さである。「磁化方
向が固定された」層は、その異方性が1つの方向を優位
なものとする層であって、使用時に遭遇する磁界の影響
の下ではこの方向が変化しない十分に高い保持磁界を持
った層である。平均的な階段の高さは、1.5Å及び30Å
の間(0.15nm〜30nm)であることが望ましい。
又、本発明によれば、スピン・バルブ・センサは1つ
の基板を含み、その基板の面には、複数の階段を持った
前記センサの第1強磁性層が設けられ、前記階段におけ
る階段の高さに対する階段の長さの比は5と570との間
であり、そのセンサの強磁性層の1つの厚さはその層の
磁化方向が固定されるような厚さである。
更に、本発明によれば、スピン・バルブ・センサは結
晶性基板を含み、そのセンサの層が設けられているその
基板の面はその基板のいずれの結晶平面とも同一平面に
はならず、そのセンサの強磁性層の1つの厚さはその層
の磁化方向が固定されるような厚さである。そのような
センサでは、センサの層が設けられているその結晶性基
板の面は都合よく1つの平面内にあり、その平面に対す
る法線はその結晶性基板の最も近い結晶軸に対して少な
くとも0.1°、望ましくは、0.5°の角度を作る。
上記の最も近い結晶軸は最も近い主要な結晶平面の軸
である。この平面は、結晶の表面が存在する平面に対す
る法線の方向に近い法線を持った結晶平面のうちの特定
の1つである。主要な結晶平面の法線、即ち、小さいミ
ラー・インデックス、例えば、3よりも小さいミラー・
インデックスによる変換によって表された法線(<100
>方向、[1−10],[110],[211],[221]等)
は、相互に少なくとも約15°の角度を作り、専門家はそ
の基板の面に対する所与の又は望ましい法線に対して最
も近い結晶平面を容易に決定することができる。
結晶の最も近い原子的平面の方向に対する小さい角度
で意図的にカットされた表面を有する基板が、本発明の
技術的範囲内にある基板を得るために使用可能である。
別の方法として、基板の表面上の複数の階段は、研磨、
正常にカットされた基板上へのわずかに一致しない結晶
性構造を持ったバッファ層のエピタキシャル成長、スパ
ッタリング、或いは適当なドーピングによって得ること
が可能である。これらの後者の技法は、曲がった表面、
即ち、非平面的な表面を持った基板、或いは繰り返しパ
ターンの階段を持った基板の製造にとって特に有利であ
る。同様に、センサーの層も、スパッタリング、エピタ
キシャル成長、或いは同等の標準的な技法によって製造
可能である。基板は絶縁材料又は半導体材料より成るも
のでよく、望ましくはシリコンの基板である。
本発明のセンサは、階段状又はテラス状の表面、或い
は最も近い結晶平面の方向に対し小さい角度でカットさ
れた表面を有する基板上に設けられた層の特性に依存す
る。これらの特性は本願の発明者によって決定されたも
のであって、次のようなものである。一軸磁化の容易方
向(即ち、「容易軸」)及びテラス状の基板における強
磁性層に対する保磁力はその強磁性層の厚さに依存す
る。更に詳しく云えば、考察の強磁性層の厚さが変化す
る時、狭い厚さ範囲にわたって、一軸磁化の容易方向が
成る臨界的な厚さに達する前に厚さ方向に関して90°回
るというような臨界的な厚さに達するであろう。従っ
て、強磁性層の一軸磁化の容易方向は、それが特定の厚
さを有することを保証することによって設定可能であ
る。強磁性層の保磁力は、その層の厚さが臨界的な値に
ある時、大きく変化することもわかった。従って、強磁
性層が特定の厚さを有することを保証することによって
その強磁性層の飽和保磁力を設定することが可能であ
る。所与の強磁性材料に対して、磁化の容易方向の90°
の変化及び飽和保磁力の大きな変化は、強磁性膜の厚さ
の十分に定義された臨界的値で生じる。磁化の容易軸の
方向における変化に対する臨界的な厚さ値は、飽和保磁
力における急激な変化に対する臨界的な厚さ値と同じで
なくてもよい。
上記の説明の例として、ミスカット結晶性基板上に設
けられたコバルト層は45Å(4.5nm)の領域において臨
界的な厚さを持つことがわかった。その厚さを越える
と、一軸磁化の容易方向は、この臨界的な値よりも小さ
い厚さの層によって示された方向に対して垂直である。
又、ミスカット基板上に設けられた45Å(4.5nm)より
も大きい厚さを持ったコバルト層の飽和保磁力はそれよ
りも小さい厚さのコバルト層の飽和保磁力よりも遥かに
高いことがわかった。
ミスカット基板における特定の厚さの強磁性層の高い
飽和保磁力の特性は、要するにその層の一軸磁化の容易
方向の固定と同じことである。これは磁気抵抗センサと
関連して前述した固定と同じであるが、これを達成する
ための如何なる追加の外部の層も必要ない。
高い飽和保磁力及び一軸磁化の容易方向の配向の90°
の変化は、2つの強磁性層を構成することによって有利
に使用可能である。それらの強磁性層は必ずしも同じ材
料から作られたものではなく、同じ基板上の非磁性スペ
ーサ層によって分離されている。一方の強磁性層は、そ
れが高い飽和保磁力を持つような及びそれの一軸磁化の
容易方向の90°回転が生じるような厚さを持ち、他方の
強磁性層はそれが低い飽和保磁力を持つような及びこの
回転が生じないような厚さを有する。換言すれば、それ
らの一方の厚さは固定及び容易軸の90°回転に対する臨
界的な厚さを越えており、他方の層の厚さはこれらの臨
界的な厚さより小さい。このような配列はスピン・バル
ブ・センサを提供する。しかし、両方の層が厚さに依存
した磁気特性を持つ材料から作られる必要はない。その
センサは、厚さに依存した特性を有する1つの層、及び
自由な層、即ち、厚さに無関係の固定された層より成る
ものでよい。
本発明は、飽和保磁力が増加し且つ容易軸の変化が臨
界的な厚さ又は閾値厚さを越えて生じるような強磁性層
に限定されない。スピン・バルブ・センサは、これらの
変化が臨界的な厚さより小さい厚さ値に対して生じるよ
うな材料から作ることができる。重要なことは、層の厚
さを設定することによって、飽和保磁力の値及び、好適
な実施例では、一軸磁化の容易方向を設定することが可
能なことである。更に詳しく云えば、これは、それらの
層の1つの磁化の方向を変更自由なものに残しながら、
層の厚さの適当な組合せを通してもう一方の層の磁化の
方向を固定することに通じる。本発明によるスピン・バ
ルブ・センサは、所与の外部的に印加された磁界をセン
スするための最適な層の抵抗変化を得るために、それの
容易軸の方向を90°の角度にセットさせることが望まし
い。
本発明によるスピン・バルブ・センサが磁化の方向を
固定するために、非磁性スペーサ層、更なる固定を必要
としない固定された強磁性層、又はバイアス層によって
分離された2つの強磁性層を持つことができるというこ
とは本発明の利点である。従って、本発明によるセンサ
は、従来技術のスピン・バルブ・センサが必要とする余
分な固定層を作る必要のない増強された感度を示す。こ
の結果、既知のスピン・バルブ・センサよりも小型で且
つ製造することが容易な装置が得られる。固定された層
は、それらの層が存在するその基板の面に最も近接した
強磁性層であってもよく、その場合、第2の強磁性層、
即ち、2つの層のうち基板から遠い層は自由層である。
しかし、この配列は反転可能である。本発明の更なる変
更では、析出を促進するものとして又は保護層として基
板と第1磁性層との間にバッファ層を導入することも可
能である。
本発明の効果を示すために層にとっての臨界的な厚さ
値は関連する材料及び基板のトポロジに依存する。従っ
て、本発明は、この説明における例の正確な厚さを持っ
た強磁性の固定された層に限定されるものではない。そ
れは、これらの厚さ値が1つの特定の膜物質及び1つの
特定のトポロジに適しているだけであるためである。し
かし、強磁性材料及び基板トポロジの任意の組合せに対
する固定効果の開始及び減衰並びに容易軸の90°回転を
マークする臨界的厚さを専門家が決定することを可能に
する方法が与えられる。Co、Ni、Feのような強磁性体又
はこれら材料相互の合金、例えば、パーマロイが強磁性
層として使用される。これらの材料は、更に、他の非磁
性材料と共に合金化される。既に上述したように、固定
された強磁性層及び自由強磁性層は共に同じ材料より成
る必要はない。
本発明の特徴と考えられるこれらの及び他の新規な特
徴は請求の範囲に示される。しかし、本発明そのもの、
好適な使用モード、及び更なる目的及び利点は、添付図
面と関連して以下の実施例の詳細な説明を参照すること
によって更によく理解されるであろう。
図面の簡単な説明 本発明は以下の図面を参照して詳細に後述される。
第1図は、従来技術から知られているスピン・バルブ
・センサの基本的な配列を示す。
第2図は、本発明によるスピン・バルブ・センサの基
本的な配列を示す。
第3図及び第4図は、三次元の視野における本発明と
関連した基板を示す。
第5図乃至第12図は、基板の断面を示す。
第13図は、層の固定の強さを示す強磁性層の飽和保磁
力フィールドを示す。
第14A図乃至14C図は、自由層、及び本発明によって固
定された強磁性層のヒステリシス・ループを示す。
第15A及び第15B図は、スピン・バルブ・センサの自由
層及び固定層の磁化イメージを示す。
表示の一貫性のために、第3図乃至第6図、第8図、
第11図、及び第12図は、基板の表面における階段のレベ
ルと整合されて基板のベース及びその図の水平面を描か
れている。しかし、本発明は、結晶の作業表面がカット
された平面に対して平行なベースを有する基板、即ち、
基板のベースと一致した図面の水平面を断面で見る時、
傾いた階段を有する基板を包含する。
発明を実施するための最良の形態 GMR又は「スピン・バルブ効果」は、非磁性スペーサ
層によって分離された一対の強磁性層の磁気抵抗がそれ
らの強磁性層における磁化ベクトルの相対的配向に従っ
て変化するという事実に基づいている。その抵抗は、そ
れらの磁性層が反平行の磁化を有する時に極端な値(即
ち、最大又は最小)を取り、それらの層の磁化が平行に
揃っている時には逆の極端な値を取ることがわかった。
磁化構成における抵抗のこの依存性は、スピン・アップ
及びスピン・ダウン伝導電子の散乱率の変動によって生
じるが、これは、それが層相互間又はバルク内のインタ
ーフェースにある場合である。
GMR効果に基づいて最適化されたセンサは単一ドメイ
ン状態においてそれの強磁性層を有する。その状態で
は、1つの層(「固定された」層)の磁化は特定の方向
に沿って固定され、第2の層(「自由」層)の磁化はセ
ンスされるべき磁界に容易に追従することができる。記
録されたデータ・ビットの磁化の状態を検出するために
使用される場合、自由層は、2つの逆向きに配向したビ
ットを連続してセンスする時、その固定された層に関し
てより平行の整列からより反平行の整列に変化する。磁
界を印加された時のその装置の最適化された線形オペレ
ーションのために、それら2つの層の磁化は、センスさ
れるべき磁界が存在しない限り、相互に90°の角度にな
ければならない。従来技術の装置では、これは、一般的
に、永久磁石によって或いは反強磁性層、例えば、FeMn
への交換結合によって、その固定された層の磁化をそれ
の硬磁化方向に沿って固定することにより達成される。
図1は、例えば、米国特許台5,159,523号から知られ
ているような従来技術のスピン・バルブ・センサの展開
図を示す。しかし、その米国特許の第2図に示された層
は、本願の図1に従来技術として示された層とは逆の順
序で示されている。
更に、本願の第1図を考察すると、参照番号10は基板
を表す。その基板上に設けられた層14は強磁性層であ
り、それの磁化方向はそれの表面における矢印によって
表わされる。層14の磁化方向は、反強磁性材料又は硬強
磁性材料より成る更なる層12を設けることによって固定
される。
層16は非磁性スペーサ層である。層18は、更なる強磁
性層であり、測定されるべき磁界がない場合のそれの磁
化方向はそれの表面における水平方向の矢印によって表
される。層18は自由層である。層18における上向き及び
下向きに傾いた矢印は、測定されるべき種々の外部的に
印加された磁界の影響の下にあるその層の磁化の方向を
表す。その層の磁化の方向のそのような変化は、スピン
・バルブ効果を通して層14、16、18のグループの抵抗の
変化を導く。この抵抗は、通常、それらの層の縦方向
に、即ち、第1図に示された配向におけるそれらの層の
グループの左端及び右端の間で測定される。
第1図のスピン・バルブ・センサは、それが磁気記録
媒体におけるデータ・ポイントの磁化の状態を検出する
ために使用される時、少なくとも層18がそのデータポイ
ントから生じる磁界を受けるように位置づけられる。磁
気記録媒体の通常の移動方向は、第1図の前景における
矢印によって表される。
第2図は本発明によるセンサの展開図である。基板20
の表面はテラス状にされており、それについては更に詳
細に後述することにする。強磁性層24又は28の1つの厚
さは、一軸磁化の容易軸を固定するために必要な臨界的
厚さよりも大きい。他方の強磁性層はこの臨界的厚さよ
りも小さい厚さを有し、それによって、それの磁化方向
は外部的に印加された磁界が存在する時に変化すること
が可能となる。従って、この後者の層は「自由」層を構
成する。強磁性層の1つ24又は28の厚さは、望ましく
は、それの一軸磁化の容易方向を90°回転させるための
臨界的厚さよりも大きくなければならず、他方の層は、
望ましくは、その臨界的厚さよりも小さい厚さを持たな
ければならない。従って、その2つの強磁性層の容易軸
は、外部的に印加される磁界が存在しない時、相互に90
°の角度を形成する。これはセンサからの出力信号を最
適化するが、他の容易軸配向は想像し得るものである。
例えば、センスされるべき外部的に印加される磁界が存
在しない時、それらの軸が平行である場合には、依然と
して、信号が発生されるであろう。別の方法として、そ
れらの層の1つは、厚さに関係ない磁気特性を持った材
料から作られたものでもよい。
本発明による第2図の構成と従来技術の第1図の構成
との主要な相違点は、本発明の構成が強磁性層の1つ24
又は28の磁化の方向の固定を保証するために固定層12を
必要としないことである。強磁性層の一方の層を自由層
として残しながら、もう一方の層の磁化方向の固定を保
証することは、それらの強磁性層の厚さと組み合わせた
基板20の表面構造である。
種々の強磁性材料の層に対する臨界的な厚さを決定す
る方法は次のようである。即ち、特定の角度αでカット
された複数の基板が作らなければならない。それは、テ
ラス状の表面を製作するには、これが最も速い方法であ
るためである。強磁性材料の徐々に厚くなる層がこれら
の基板の異なる位置の上に任意の通常の方法で堆積され
なければならず、各基板/層構成が一軸磁化の方向及び
飽和保磁力に関してテストされなければならない。層の
厚さが成る特定な値である時、その容易軸及び飽和保磁
力は、1つの構成と次のテストされた構成との間で大き
く変化するであろう。これは、一軸磁化の容易方向が90
°回転し且つ飽和保磁力が鋭く上昇(又は、降下)する
臨界的な値を検出する。
これらの遷移に対するより正確な厚さ値が望ましい場
合、最初の「粗い」基板のバッチから決定された臨界的
な厚さよりもわずかに大きい厚さ及びわずかに小さい厚
さの強磁性層が形成されている他の基板セットでもって
実験を繰り返すことが可能である。
上記の方法は他の角度αに対しても繰り返し可能であ
る。種々の強磁性材料を、本願において引用されたコバ
ルトの例と同様に振る舞うと考えるべきではなく、有効
なスピン・バルブ・センサを導く臨界的厚さ又は基板の
表面のカットの角度α或いは階段の寸法が本願において
与えられる数値とは異なることがあると考えるべきであ
る。本発明の技法の一般的な適用範囲は、専門家が特定
な用途のためのセンサを形成するために、層の厚さ、基
板表面のカットの角度、及び層のシーケンスの1つの特
定の組合せを決定する前に、種々の材料及び配列の適合
性を調べようと思うような範囲である。本発明は、従来
技術のセンサに関して簡単にされた幅広い分野の可能な
センサ配列を開発するので、そのような調査はすべて本
発明の技術範囲及び適用範囲の一部分を形成する。
本発明の効果がチェックされた基板のミスカットの最
大角度は6.0°である。この説明の終わりにある例4を
みて欲しい。しかし、本発明の効果は、6.0°を含む6.0
°までの範囲において見られる効果の一貫性に基づい
て、少なくとも約10°のミスカットまで見られることが
期待される。
第3図乃至第12図は、本発明の効果を導き且つ第2図
の配列において基板として使用可能である基板の概略的
表示である。第3図乃至第12図は、すべての次元におい
て同じ比率で描かれてはいない拡大図である。スピン・
バルブ・センサの固定された強磁性層、非磁性層、及び
自由強磁性層の順序のものがこれらの基板上に設けられ
るべきものである。第3図において、基板の表面におけ
る原子の領域は階段或いはテラスの形式を取る。各階段
の上側表面は、その基板を作っている結晶性材料の原子
の層の1つより成る。4つの階段の上側表面が互いに平
行になっている結晶性基板が示される。それらの階段の
上側表面は、結晶の原子の平行な平面の領域より成る。
Sと記された矢印は階段の上側表面に対して直角な方向
を表す。Pと記された矢印は、結晶の表面がカットされ
た平面に対して直角な方向を表す。矢印S及びPによっ
て表された方向相互間の角度は、基板の表面のミスカッ
トの角度或いは、一般に、テラス状表面の傾斜角度αで
ある。0.1°及び10°の間の角度αは、特定な厚さ範囲
の重畳強磁性層の必要な方向に沿って固定を生じさせ、
従って、本発明の効果を導くものと考えられる。この説
明の末尾における例2において説明するように、テスト
・センサに対しては、これがコバルトより成る時、45Å
乃至900Å(4.5〜90nm)の範囲がその固定された層にと
って適当であること、及び銅の基板が1.6°の傾斜角度
αを持つことがわかった。更なるセンサが、1.9°のミ
スカット角αでもって構成される(例3参照)。わずか
に小さい最小の固定された層の厚さが、1.9°における
基板ミスカット時に働くように見えた。
図面上に表された寸法はLは個々の階段の長さを表
す。同様に、寸法Hは個々の階段の高さを表す。寸法W
は図示の基板の特定の部分の幅を表すだけであり、一般
には、幅方向を示すものとして解釈することができる。
第3図に示された階段は長さがほぼ等しいように示され
ているけれども、10Å乃至1000Å(1〜100nm)の範囲
内にある平均的長さを持った階段の任意のグループによ
って本発明の効果が達成されるものと考えられる。その
センサの抵抗の測定は、それらの層の平面に平行した任
意の方向で行われるか、或いは、改良された信号を与え
るが実施することが難しいそれらの層の平面に対して垂
直な方向に行われる。
第4図は、階段の表面が複数の方向に「拡がる」基板
を示す。これは、基板の表面が或る面内にあるように結
晶をミスカットすることにより得られるものである。こ
の或る面とは、階段の上側の表面とこの或る面との交差
線が第3図又は第4図に示された階段のいずれかの線に
対しても平行とならないような面である。この場合、第
4図に示された基板表面の部分は「紙面に垂直な」方向
に繰り返されるであろう。
第3図乃至第12図に示された種々の領域は1つ又は複
数の原子の厚さ又は「単分子層」だけ相互に高さが異な
る原子の平面より成る。第3図乃至第12図に示された基
板は、表面全体における階段の平均的長さLが10Å及び
1000Å(それぞれ、1nm及び100nm)の間である場合、又
は階段の長さ対階段の高さの平均的な比が5及び570の
間である場合、適当な厚さの強磁性層を重畳する時に固
定を生じさせる。それらの階段は等しい長さのものでよ
いが、必ずしもその必要はない。代表的な階段の高さH
は1.5Å乃至30Å(0.15nm〜3.0nm)の範囲にある。本発
明の効果を上げさせる結晶のミスカットの角度は0.1°
及び10°の間に広がるものと考えられる。しかし、その
角度は、少なくとも0.5°であることが望ましい。0.5°
の基板ミスカットに対して、平均的な階段の長さは約20
0Å(20nm)であり、階段の長さ対階段の高さの平均的
な比は約110である。6.0°の基板ミスカットに対して、
平均的な階段の長さは約17Å(1.7nm)であり、階段の
長さ対階段の高さ平均的な比は約10である。
本発明に基づく効果を得るために使用可能な基板表面
の更なるトポグラフ的配列を示すために、第5図乃至第
12図を参照する。第5図乃至第12図は基板の断面を示
す。図示された各階段の高さは1つ又は複数の原子の層
を表す。それらの階段は、この図では輪郭がはっきりと
示される。実際には、それらは、それらを作っている原
子の個々の性質のために湾曲するか或いは規則性が少な
くなる。本発明に特に関連する第5図乃至第12図の基板
の局面は、 第5図:等しい長さの階段 第6図:等しくない長さの階段 第7図:中央のピークから2つの逆方向に離れる傾斜三
次元表示 第8図:等しくない高さ及び等しくない長さの階段 第9図及び第12図:正味の傾斜のない階段の反復パター
ン 第10図:可変的傾斜のミスカット、即ち、単一平面のミ
スカットのない湾曲した上側表面 第11図:等しくない階段の長さの反復パターン 第5図乃至第12図の各々の幾何構造は図に示されてな
い基板表面の方向、即ち、「紙面に垂直な」方向に反復
可能である。別の方法として、その「紙面に垂直な」方
向における基板の表面プロファイルは、1つの望ましい
磁化方向が得られそして固定されるように基板製造技術
が許す限り、その対称性が多くとも2つ折りで、特に、
4つ折りではないという条件で、第5図乃至第12図のど
れかに示されたプロファイルの形式を取ることができ
る。本発明による基板は、本願の請求の範囲の1つ又は
複数の独立項の技術的範囲内のものとなろう。例えば、
第10図の基板は、表面の基板が湾曲しているので請求の
範囲第4項において定義される単一平面を持たないが、
他の請求の範囲の何れかによる階段でもって構成可能で
ある。
センサの層は、第2図の一般化したスピン・バルブ・
センサにおいて示された順序と反対の順序で構成可能で
ある。例えば、固定された層は、自由層が基板とその固
定された層との間にある場合にその基板から最も遠くに
あってもよい。その固定された層は、自由層及び非磁性
層がそれと基板との間にあるけれども、それの厚さが固
定に必要な範囲内にある場合に、この構成では固定され
て残る。更に、自由層は自由のままであり、それの厚さ
が固定に必要な範囲内にない場合、固定を受けない。こ
の説明の末尾の例2における自由層は、固定の開始をマ
ークする臨界的な厚さより小さい厚さを持たなければな
らない。
同じ理由で、センサは、基板/固定層/非磁性層/自
由層/スペーサ/固定層/非磁性層/自由層等の順序よ
り成り、再び、使用される自由層及び固定層の厚さがそ
れぞれ固定を生じさせるに必要な範囲よりも下に又はそ
の範囲内にあるという条件で構成することができる。同
様に、基板/自由層/非磁性層/固定層/スペーサ/自
由層/非磁性層/固定層/スペーサ等の順序、或いは、
基板/固定層/非磁性層/自由層/スペーサ層/自由層
/非磁性層/固定層の順序が使用可能である。適当であ
る時にはいつも、更なるバッファ層が導入可能である。
更に詳しく云えば、第2図に示されたような強磁性層
又は非磁性層24乃至28のどれかが析出される前に基板が
更なるバッファ層によってカバーされることは、十分に
本発明の範囲内にあるものと考えられる。そのようなバ
ッファ層は、例えば、そのバッファ層及び(オリジナル
の)基板が階段でもって表面を製造するために利用され
る時、重要になる。その方法は、MRS Bulletin,June 19
91詩のpp.30−33においてC.P.Flynn氏によって開示され
ている。又、更なるシールド層を同様の技法によって設
けることも可能である。
本発明のセンサは、特に、ハード・ディスク・ドライ
ブのような磁気記憶システム又は同様の装置における磁
気変換器の形成に適している。その変換器は、センサの
層が存在する平面に対して垂直の或いは80°以上の平面
においてその変換器に密接に移動する磁気記録媒体の磁
化の状態を読み取る。
本発明によるセンサは、磁界の存在を検出し或いはそ
れを測定するために使用可能である。更に詳しく云え
ば、そのセンサは種々なサイズで構成可能であり、0.00
1 Oe乃至100 Oe(0.00008〜8.0kA/m)の磁界の存在の検
出又はその磁界の測定に特に適するものと期待される。
そのセンサは非常に小さく作られるので、それは、限定
された空間的範囲の磁界又は限定されたアクセスしかな
い領域に存在する磁界の測定及び検出に特に適してい
る。従って、有用な分野は、石油掘削の採鉱のような地
球開発、或いは人体によって発生された小さい磁界の測
定において見ることができる。
(a)例1 本発明によるテスト構造は、非磁性のCuスペーサ層に
よって分離された2つのCo層より成る。各目上(100)
配向のCu基板の非常に小さいミスカットはCo膜における
大きい単軸磁気異方性を誘起する。
徐々に厚さが増加するテスト構造を考察すると、或る
厚さdcの時、Co膜は、使用中のスピン・バルブ・センサ
によって検出されるべき大きさの外部磁界の印加の下で
も配向が残っている方向にそれの容易磁化方向を90°だ
け切り替える。従って、そのCo膜は固定され、それの容
易軸の90°の回転を示した。厚さd>dcを持った膜に対
して、保持磁界は薄膜に比べて2倍以上も強化される。
従って、本発明によるセンサは固定層としてd>dcを有
する一軸Co膜、非常に小さい結合だけを示すに十分に厚
いCuスペーサ層、及び自由センス層を持つことができ
る。
磁気記憶媒体におけるデータ・ポイントの磁化状態の
検出器として使用する場合、自由Co層は書き込まれたビ
ットの漂遊フイールドにおいて切り替わり、固定Co層と
のより平行な整列からより反平行な整列に変化すること
によってGMR効果を誘起する。
上記のテスト構造では、センス層は薄いCo層である
が、パーマロイ層のような軟磁性層が望ましい。基板の
ミスカット、即ち、結晶原子の独特の面と一致しない平
面内に基板の上側表面があるようにその上側表面をカッ
トすることは結晶の表面上に前述の「領域」を生じる。
(b)例2 種々の厚さの膜がCu<100>単結晶の上に成長し、実
質的に面内[110]方向に沿って1.6°だけミスカットさ
れた。これは、薄膜にとっては[110]方向(完全に配
向した<100>基板では同等である)よりも[1−10]
方向が望ましい大きい単軸表面異方性を誘発した。dc≒
45Å〜54Å(4.5nm〜5.4nm)の厚さの時、容易磁化方向
は[1−10]から[110]方向に断続的に切り替わり、9
00Å(90nm)のように厚い膜に対してはこの方向に沿っ
て留まった。ワーキング・センサ・デバイスに対する重
要なパラメータは第13図において示された保磁力であ
る。基本的なことは、d>dcの場合の膜に対する飽和保
磁力が50乃至100 Oe(4〜8kA/m)の程度に高いこと、
従って、これらの膜はそれらの磁化を、センスされるよ
うに外部磁界においてさえも[110]方向に沿って整列
させておくことである。光磁気的カー効果によって観察
される代表的なヒステリシス・ループが第14A図乃至第1
4C図に示される。原膜は、[110]方向に沿って、容易
方向の飽和特性に等しい残留磁気を持った矩形ループを
示す(第14A図)。一方、そのループは、[1−10]方
向に沿って中間軸の存在を表す(第14B図)。比較のた
めに、薄膜(d=9Å<dc)(=0.9nm<dc)に対する
[1−10]方向に沿ったヒステリシスは切り替えられた
容易軸を示す(第14C図)。従って、ヒステリシス・ル
ープは、特定の膜の容易軸及び飽和保磁力を決定するた
めに必要な情報を含んでいる。この方法を種々な厚さの
膜に適用することは、特定の膜及び特定の基板に対する
臨界的な厚さの値を決定するための手段を与える。
1.6Åの基板ミスカットの結果、約64Å(6.4nm)の平
均的階段の長さ及び35の階段の長さ対階段の高さの平均
的な比が生じる。大きい厚さの時の磁化方向の切替りが
生じることを観察することは、大きい表面異方性による
ものと見なされなければならない。900Å(90nm)のよ
うな厚い膜が単軸の振る舞いを示すことを観察すること
は、バルク異方性が厚膜における[110]容易方向の原
因であることを証明するものである。これらの異方性
を、両方とも、ミスカット表面上に単に投射された<10
0>表面上に見られる異方性と同一視することはできな
い。それは、ミスカット角がそのミスカット<100>表
面における四つ切り対称性<100>から二つ折り対称性
への劇的な異方性変化を説明するには小さすぎるためで
ある。
ワーキング・デバイスは厚い固定Co層、非磁性スペー
サ、及び自由センス層より成る。第1階段として、上記
のような薄いCo層は自由層と見なされ、Cu層はスペーサ
と見なされる。この構成では、単一Co膜に関する観察は
複製されることが確かめられた。即ち、Co層の磁気特性
は、層状にされたCo/Cu/Co/Cu<100>サンプルの部分と
してそれを成長させることによっては変化しない。第15
A図は、上側部分において自由層を露出し且つ比較のた
めに下側部分において固定層を露出したCo14/Cu180/Co9
0/Cu<100>(括弧されてない数字は、それぞれ、1.4n
m、18nm、及び9nmの厚さをオングストロームで表す)を
持ったサンプルの磁化イメージを示す。このCo/Cu/Co/C
u<100>構造における自由Co層及び固定Co層の磁化方向
は、Cu基板上に単独で設けられた同じ厚さのCo層に対す
るものと同じであり、90°の角度を囲んでいる。自由層
の保磁力よりも大きい磁界の印加は固定層において影響
を与えることなく自由層を切り替える(第15B図参
照)。両方の層とも単一ドメイン状態のままである。上
記の与えられた厚さ値は固定層としてのCo膜に対するも
のだけである。
(C)例3 例2におけるサンプルと同様のサンプルが、最も近い
原子の平面に対して1.9°の角度で慎重にカットされた
基板表面を作られた。この基板上に設けられた強磁性層
は、それの磁化方向を固定されていることがわかった。
1.9°のミスカットに対応するその基板の表面上の階段
の平均的な長さは約54Å(5.4nm)である。階段の長さ
対階段の高さの対応する平均的な比は約30である。
(D)例4 もう1つの例2と同様のサンプルは最も近い原子の平
面に対して6.0°の角度でカットされた基板の表面を作
られた。この基板上に設けられた強磁性層はそれの磁化
方向を固定されていることがわかった。6.0°のミスカ
ットに対応するその基板の表面上の階段の平均的な長さ
は約17Å(1.7nm)である。階段の長さ対階段の高さの
対応する平均的な比は約10である。
(E)例5 前述のテスト・センサでは、基板として銅が使用され
た。磁気抵抗ヘッドのためには、金属の単結晶Cu<100
>基板が絶縁材料又は半導体材料によって置換されなけ
ればならない。Si<100>がこの目的を果たすことは前
に示された。事実、Co/Cu/Si<100>がエピタキシャル
的に成長することも示された。Cuは、Cu珪化物の形成
後、エピタキシャル<100>配向でSi<100>の最上部に
おいて大きなテラス(数百Å(数十nm))に成長するこ
とが確かめられた。従って、ミスカットCu<100>単結
晶の最上部におけるCo膜の単軸的振る舞いは、Cu<100
>によってカバーされたミスカットSi<100>ウエハ上
で成長した場合にも存在する。従って、本発明によるセ
ンサは、例えば、基板のすぐ上の銅の薄いバッファ層を
有し、それの上に、センサの層が設けられる。
最近、エピタキシャル膜は、配向された基板上にスパ
ッタリングによっても成長し得ることが示された。更に
詳しく云えば、Co/Cu<100>はMgO(100)上にスパッタ
リング可能である。従って、本発明は、ミスカット基板
上に成長したスパッタリングされたサンプルにも適用可
能である。
産業上の利用可能性 GMRヘッドの自由層は、非常に小さい磁界における磁
化方向の回転を可能にするために小さい保磁力を持たな
ければならない。上記の構造の自由Co膜はその点では最
適化されてない。更に詳しく云えば、本発明はCo層に限
定されない。薄いCo層は、ミスカット表面上に成長した
薄い磁性膜が単軸の膜であることを単に示すだけであ
る。同じことを、しかし、より小さい異方性でもって行
うために、薄いパーマロイ層が選択可能である。パーマ
ロイ層による利点は、例えば、スパッタリング圧力を変
えることによって、或いは析出時に臨界を印加すること
によって、容易磁化軸を必要に応じて容易に手直しする
ことができることである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−130337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 43/08 G01R 33/09 G11B 5/39

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板(20)を含み、その上に少なくとも2
    つの強磁性層が設けられた前記基板の面が複数の階段を
    有するスピン・バルブ・センサにおいて、 前記スピン・バルブ・センサの第1強磁性層の厚さは前
    記少なくとも2つの強磁性層の内の第1強磁性層がそれ
    の磁化方向を固定されるのに必要な最小の厚さよりも大
    きく、第2強磁性層は前記第2強磁性層がそれの磁化方
    向を固定されるのに必要な最小の厚さよりも小さいこと
    を特徴とするスピン・バルブ・センサ。
  2. 【請求項2】前記階段の平均的な階段の高さ(H)は1.
    5Å及び30Åの間(0.15nm〜3.0nm)であり、前記階段の
    平均的な階段の長さ(L)は10Å及び1000Åの間(1nm
    〜100nm)であることを特徴とする請求の範囲第1項に
    記載のセンサ。
  3. 【請求項3】前記階段における階段の長さ(L)対階段
    の高さ(H)の比は5及び570の間であることを特徴と
    する請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  4. 【請求項4】結晶性基板(20)を含み、少なくとも2つ
    の強磁性層(24、28)が設けられた前記基板の面は前記
    基板の主要な結晶平面の何れとも同じ平面でなく、前記
    強磁性層(24、28)の1つの厚さは前記強磁性層の1つ
    の磁化方向が固定されるような厚さであることを特徴と
    する請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  5. 【請求項5】前記強磁性層(24、28)が設けられた結晶
    性基板(20)の面は1つの平面内にあり、前記1つの平
    面に対する法線(P)は前記結晶性基板の最も近い結晶
    軸(S)に対して少なくとも0.1°、望ましくは、0.5°
    の角度(α)を成すことを特徴とする請求の範囲第4項
    に記載のセンサ。
  6. 【請求項6】前記スピン・バルブ・センサの第1強磁性
    層(24)の厚さは前記第1強磁性層がそれの磁化方向を
    固定されるのに必要な最小の厚さよりも大きく、第2強
    磁性層(28)は前記第2強磁性層がそれの磁化方向を固
    定されるのに必要な最小の厚さよりも小さいことを特徴
    とする請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  7. 【請求項7】前記スピン・バルブ・センサの第2強磁性
    層(28)の厚さは前記第2強磁性層がそれの磁化方向を
    固定されるのに必要な最小の厚さよりも大きく、第1強
    磁性層(24)は前記第1強磁性層がそれの磁化方向を固
    定されるのに必要な最小の厚さよりも小さいことを特徴
    とする請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  8. 【請求項8】前記スピン・バルブ・センサの強磁性層
    (24、28)の厚さは前記強磁性層の一方の容易軸の方向
    が前記強磁性層の他方の容易軸の方向に対して90°の角
    度を成すような厚さであることを特徴とする請求の範囲
    第1項に記載のセンサ。
  9. 【請求項9】複数の平坦な領域を含み、各平坦な領域は
    前記基板の原子の露出した層より成ることを特徴とする
    請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  10. 【請求項10】前記基板の原子の露出した領域は平行な
    平面にあることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の
    センサ。
  11. 【請求項11】前記基板(20)は単結晶であることを特
    徴とする請求の範囲第4項に記載のセンサ。
  12. 【請求項12】前記階段は前記基板(20)の表面にわた
    って複数の方向に延びていることを特徴とする請求の範
    囲第1項に記載のセンサ。
  13. 【請求項13】前記センサの強磁性層(24、28)はコバ
    ルト、ニッケル、鉄、又はパーマロイより成ることを特
    徴とする請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  14. 【請求項14】前記センサの強磁性層(24、28)はコバ
    ルト、ニッケル、又は鉄を相互に又は他の非磁性材料と
    合金にしたものより成ることを特徴とする請求の範囲第
    1項に記載のセンサ。
  15. 【請求項15】前記センサの両方の強磁性層(24、28)
    は銅より成ることを特徴とする請求の範囲第1項に記載
    のセンサ。
  16. 【請求項16】前記基板(20)は絶縁材料又は半導体材
    料、望ましくは、シリコンより成ることを特徴とする請
    求の範囲第1項又は第4項に記載のセンサ。
  17. 【請求項17】前記基板(20)は第1強磁性層(24)が
    設けられた更なるバッファ層を表面上に有することを特
    徴とする請求の範囲第1項に記載のセンサ。
  18. 【請求項18】前記バッファ層は銅より成ることを特徴
    とする請求の範囲第17項に記載のセンサ。
  19. 【請求項19】前記センサを形成する層(24、26、28)
    のアセンブリは隣接する自由層及び固定層の間の非磁性
    層を持った構成を複数回繰り返すことを特徴とする請求
    の範囲第1項乃至第18項の1つに記載のセンサ。
  20. 【請求項20】データを記録するための磁気記憶媒体
    と、 前記磁気記憶媒体との間の相対的移動の間、前記磁気記
    憶媒体に近接して維持される磁気変換器と、 を含み、 前記磁気変換器は請求の範囲第1項に記載のセンサを含
    むことを特徴とする磁気記憶システム。
  21. 【請求項21】前記相対的移動は、前記センサの層(2
    4、26、28)を含む平面に対して80°以上の角度で、望
    ましくは、垂直方向を含む平面において前記磁気変換器
    に関して移動することを特徴とする請求の範囲第20項に
    記載の磁気記憶システム。
  22. 【請求項22】磁界の存在を検出又は測定するために請
    求の範囲第1項に記載のセンサを使用する方法。
  23. 【請求項23】000.1 Oe及び100 Oeの間(0.00008〜8.0
    kA/m)の磁界の存在を検出又は測定するために請求の範
    囲第1項に記載のセンサを使用する方法。
  24. 【請求項24】請求の範囲第1項に記載のセンサを含
    む、人体における磁気測定のための装置。
  25. 【請求項25】テラス状又は階段状の面の上に少なくと
    も2つの磁気層(24、28)及び1つの分離非絶縁層(2
    6)を、前記磁気層の1つの磁化が固定されるように前
    記磁気層の1つの厚さを選択して析出するステップを含
    むスピン・バルブ・センサを製造するための方法。
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