JP2926692B2 - 咬合器構造 - Google Patents

咬合器構造

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JP2926692B2 JP34278893A JP34278893A JP2926692B2 JP 2926692 B2 JP2926692 B2 JP 2926692B2 JP 34278893 A JP34278893 A JP 34278893A JP 34278893 A JP34278893 A JP 34278893A JP 2926692 B2 JP2926692 B2 JP 2926692B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、歯科治療において、
歯科技工士がラボラトリーにて所定の技工作業を行うの
に用いる咬合器の装置の構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、産業社会が隆盛になり、市
民生活が向上すると、老若男女を問わず、食生活も著し
く豊かになり、各種の食品が多量,少量で摂食に供さ
れ、したがって、口腔衛生のバラツキも大きくなり、虫
歯や欠損歯の治療、或いは、補綴等の歯科治療が著しく
多くなり、加えて健康志向の増進や治療技術の進歩に伴
い平均寿命も向上し、男女を問わず老人層が多くなり、
これらの点から中高年層や年配層を問わず、若年層,幼
年層にあっても、歯科治療を必要とする事例は極めて多
くなり、そのため、歯科医師による歯科医院等での治療
が増大し、医薬分業等に併せて技術分化から歯科医師を
補助するべくラボラトリー等にて技工士が歯科治療技術
をバックアップする態様も激増し、多岐に亘る技工士の
技工技術の正確さや精度向上に対する要望はますます強
くなるようになってきている。
【0003】ところで、一般に歯科治療にあっては歯科
医院等に於ける歯科医師による口腔内の印象に始まり、
該印象に基づく石膏を介しての作業模型の製作や該作業
模型に基づく歯や冠等修復物の製作や、口腔内へのセッ
ト,リセットという手続を経るため、技工士による正確
な技工作業がよりますます一層重要になってきており、
技工士はラボラトリー等に於て所謂咬合器(アーティキ
ュレータ)を用い上顎と下顎のマッチングを図り、反復
して正確な所定の技工作業を行うようにされている。
【0004】蓋し、歯科医師は口腔内に於ける上顎,下
顎に対する印象採取作業を該上顎,下顎に対し同時に両
者のマッチングを図りながら行うことはなく、患者の姿
勢や身体状態,精神状態に鑑み、又、作業性向上のため
に上顎,下顎のいづれか一方ずつに対し当該印象作業等
を行うために、技工士は咬合器により1対の上顎,上顎
を同時に咬合調整させながら、所定の技工作業を行うこ
と等のため種々の不都合さがあるためである。
【0005】そして、該咬合器の在来態様を図6により
略説すると、該種態様のアーティキュレ−タとしての咬
合器1は技工士がラボラトリー内にて確実、且つ、スム
ーズに諸作業をし易くするように3本支持タイプにさ
れ、下側の下顎フレーム2に対し2本のスタンド3,3
が立設されてその各スタンド3の上端の顎関節ジョイン
ト部4,4間に上顎フレーム5が渡設され、その略中央
部からセットプレート6が一体的にオーバーハング状に
側方に延設され、その先端からインサイザルピン7が下
延されてその先端が下顎フレーム2に設けられたインサ
イザルプレート8に当接離反して開顎が自在に行われる
ようにされ、該インサイザルピン7とセットプレート6
は顎関節ジョイント部4を介し所定角度旋回動自在にさ
れ、次述するように上顎と下顎のマッチング調整を行う
ことが出来るようにされている。
【0006】そして、セットプレート6と下顎用フレー
ム2との各略中央部に相対向的に上顎用と下顎用のマウ
ンティングプレート9´ ,9が設けられ、それぞれマ
ウンティング石膏11´ ,11´ を介して歯科医師に
よる印象採取に従う各支台歯12を有する作業模型用ト
レー11,11を対向してセットし、セットネジ10,
10により固定させ、インサイザルピン7、及び、セッ
トプレート6による開閉動を介して上顎と下顎のマッチ
ングを行いながら、所定の作業を行うようにされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た如く歯科医師による患者の口腔内の印象採取は技工士
による咬合器1を介しての上顎,下顎のマッチングに利
便あらしめるようにはされておらず(望ましいものでは
あるが)、そのため、当該技工士はラボラトリー内にて
当該咬合器1を用いての上顎用,下顎用の各マウンティ
ングプレート9´,9による各作業模型用トレー11,
11の平行姿勢を介しての調整のマッチングを行うに、
各石膏11´ を介して行わねばならず、該各石膏11
´ は当業者に周知の如く膨脹率が大きく、そのため、
セットされる作業模型用トレー11,11のセットを各
石膏11´ の経時的固化のために当該膨脹に抗して手
で把持するような固定姿勢に数10分もの時間をとらざ
るを得ず、極めて作業性が悪く、又、一種の筋肉労働に
ならざるを得ず、極めて肉体的にも精神的にも苦痛を伴
う難点があり、又、上述した如く歯科医師は当該咬合器
1に適合するようには作業模型用トレー1にセットする
支台歯12の印象採取を行わないために、技工士がラボ
ラトリー内にて当該作業模型用トレー11や支台歯12
を用いる咬合器1に最適状態でセットを行うように石膏
11´ について所定の大きさ、或いは、サイズのスペ
−サーを適宜に選択的に採用せねばならず、又、場合に
よると、大小サイズの異なるスペーサを数種類、しか
も、高頻度に用いねばならず、極めて作業が煩瑣である
という欠点があった。
【0008】又、反復する作業にもかかわらず、歯科治
療という仕事の性質上仕上り精度がより厳しく要求され
るために、患者に適合する技工作業が結果的に最善に行
えるとは限らない不都合さがあった。
【0009】そのうえ、使用する石膏11´ は一種の
公害物質であり、試行錯誤により不可避的に無駄に使用
する量が多くなると、ラボラトリー内等の作業環境の汚
染ばかりでなく、一種の産業廃棄物として近時クローズ
アップされている公害問題や環境破壊問題につながりか
ねないという虞がある不利点があった。
【0010】そして、技工士は上顎と下顎に対する最適
マッチングを図るべく、上下左右旋回方向の立体的な変
位を咬合器1に求めてインサイザルピン7や上顎用フレ
ーム5を顎関節ジョイント部4を介して頻繁に変位させ
るために作業中に該咬合器1の機械部にガタが生じる虞
があり、各石膏11´ の固まらないうちに当該ガタが
生ずると、再び該石膏11´ を更に設けて作業を反復
せざるを得ないという煩瑣性を伴う作業工数増大につな
がるマイナス点があった。
【0011】而して、当該技工士がラボラトリー内に於
て咬合器1を用いて上顎,下顎のマッチングを図り、イ
ンサイザルピン7、セットプレート6を顎関節ジョイン
ト部4を介して開閉することもさることながら、該上顎
と下顎のマッチングに際し、基本的には上顎用と下顎用
の作業模型用トレー11,11を平行移動的に昇降させ
て調整を行うことが望ましいにもかかわらず、在来態様
の咬合器1にあっては一般的にスタンド3,3は勿論の
こと、上顎用,下顎用のマウンティングプレート9´
,9もセットプレート6、下顎フレーム2に位置固定
的に設けられているために、かかる平行移動的な調整が
全く出来ないという不自由さがある欠点があった。
【0012】尚、かかる在来態様の咬合器1にあっては
そのスタンド3,3について種類にごとに高,中,低の
ものがあって、それぞれ技工士により選択的に購入使用
されていたが、一旦購入されると、使用態様は一意的に
固定的であることになるために高さ微調整等の弾力的使
用が出来ない不便さがある難点があった。
【0013】このような場合には技工士側にあって、ラ
ボラトリーに複数高さ種類の咬合器1を予め用意して備
品とせねばならず、したがって、イニシャルコストが極
めて高くつき、結果的に患者の経済的負担が大きくなる
というデメリットがある。
【0014】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく技工士がラボラトリー内で歯科技工作業上不可欠
に用いる咬合器にあって歯科医師が印象を介して採取す
る支台歯作業模型用トレーと咬合器に於ける石膏を介し
てのマッチングの際の作業性の困難性の問題点を解決す
べき技術的課題とし、歯科医師による印象採取を介して
の支台歯,作業模型用トレーに対しても必要最小限の石
膏により、又、その大きな膨脹率にもかかわらず、凝固
までの限られた時間中における手作業による把持固定姿
勢をとらずに、確実に上顎と下顎のマッチングが図れ、
技工作業の能率向上を得、最小限の石膏資材量で済み、
公害問題,環境破壊問題等にも充分に対処出来、コスト
ダウンが図れ、患者に対する正確な最適歯科治療を行え
るようにして医療産業における歯科治療技術利用分野に
益する優れた咬合器構造を提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成
は、前述課題を解決するために、歯科医師が患者の口腔
内に於て上顎、又は、下顎の印象を所定に採取した後、
技工士がこれに対し、ラボラトリーで支台歯を有する作
業模型用トレーを石膏を介し咬合器にて上顎と下顎のマ
ッチングを行いながら、所定の歯科技工作業を行うに、
下顎用フレームに対し上顎用フレームのスタンドが該下
顎用フレームから立設したガイドピンにラフにスライド
自在に外装され、ネジピンにより上顎用フレームのセッ
トプレートを下顎用フレームに対し当該態様でラフな高
さにセットするようにし、次いで、下顎フレーム用、及
び、セットプレートに設けたマウンティングプレートを
セットネジ等を介し微調整的に相互平行裡に昇降させ、
この間、上顎用フレームをセットプレートに対しセット
ネジにより微調整を行い、このプロセスで該上顎用フレ
ームに設けたブッシュピンがスライド孔にスム−ズにガ
イドされ、インサイザルピンもまた対向するインサイザ
ルプレートに対する長さを適宜に調節して最適長さ,開
顎状態が現出出来るようにし、又、介装する石膏を可及
的最小量に抑えて平行裡に所定高さにセットが出来、歯
科医師による印象の如何にかわらず、1つの咬合器にて
確実に上顎,下顎の作業模型用トレーが最適マッチング
状態に調整出来、使用する石膏の量を可及的必要最小限
に抑え、公害問題にも環境調和問題にも対処出来、確実
にして正確な歯科技工作業が全く自由にスムーズに行え
るようにし、咬合器の汎用性を高め、速やかに石膏の凝
固が図れ、又、該石膏の膨脹による技工士による手を介
しての押え作業が必要でなく、速やかな技工作業が出
来、結果的に正確な歯科治療が行え、コストダウンも図
ることが出来るようにした技術的手段を講じたものであ
る。
【0016】
【実施例】次に、この出願の発明の実施例を図1〜図5
に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0017】尚、図6と同一態様部分は同一符号を用い
て説明するものとする。
【0018】図1に示す態様に於て、実線状態はラボラ
トリー内にてセットされた、咬合器1´ の安定した姿
勢を示し、図示一点鎖線は高さが無段的に調整し得る姿
勢を援用的に示してあるものである。
【0019】而して、1´ はこの出願の発明の要旨の
中心を成す咬合器であって、その基本構造は鋳物成形体
であり、図6に示す在来態様同様に3体支持タイプにさ
れ、安定型であって、下顎用フレーム2´ は平面視Y
の字型で軽量化を図るに、適宜に肉盗み等を有する構造
にされ、その中央には、セットネジ10を介し上顎用の
マウンティングプレート9が微調整的に昇降自在に設け
られるようにされ、又、該下顎用フレーム2´ の一端
にはノッチ19を介しインサイザルプレート8´ が縦
方向位置調整自在にセットされるようにされている。
【0020】又、図3、4の各スタンド3´ の基部側
には一対の目盛を有するガイドピン13,13が当該図
3中に示す様に、該各スタンド3´ の穴13´ に対し
所定長さ圧入されて高さをラフに固定裡に上延されてい
る。
【0021】そして、下顎用のマウンティングプレート
9には当該態様にあっては、図2に示す様に、3本のブ
ッシュピン15,15…が各ネジ16により下向に一体
的に延出され、それぞれ下顎用フレーム2´ に穿設さ
れたガイド孔15´ に挿通されて該マウンティングプ
レ−トを平行状態で上下スライド自在にされ、該下顎用
フレーム2´ に対す挿通長さが一本のネジ14´ を介
して無段的に固定されて調整自在にされている。
【0022】そして、当該実施例にあっては該1本の止
めネジ14´ が下顎用フレーム2´ に螺合されて長さ
位置調整されたブッシュピン15を締結することにより
当該高さ位置に姿勢固定することが出来、又、緩めるこ
とにより該ブッシュピン15のスライド位置を微調整的
に自由に調整して下顎フレーム2´ に対する下顎用マ
ウンティングプレート9の下顎フレーム2´ に対する
ラフな長さ(高さ)を自在に調整出来るようにされてい
る。
【0023】尚、17は石膏11´ に対する着脱自在
な固定用のマグネットである。
【0024】そして、下顎フレーム2´ に対するセッ
トネジ10は該下顎フレーム2´ に螺刻したねじ孔1
0´ を介し下顎用マウンティングプレート9の下向の
位置固定を微動調整とストッパ機能をなしているもので
ある。
【0025】そして、当該実施例における下顎用マウン
ティングプレート9の上側の表面に十文字状の線状突起
が形成されて石膏11に対する係合姿勢を確実に保証す
ることが出来るようにされている。
【0026】尚、止めネジ16、及び、調整ネジ14´
のヘッドにはプラスネジ状の十字ノッチが形成されて
いる。
【0027】一方、上部の上顎フレーム5´ はガイド
ピン13,13に各々外装してスライド自在にされてい
る各スタンド3´ に対して顎関節ジョイント部4´ を
成すトラニオン部を介して旋回動自在にされ、又、該ス
タンド3´ には調整ネジ14が螺合されてガイドピン
13に対するスタンド3´ の平行裡の昇降を自在に
し、且つ、所定の高さで位置固定的に締結することがな
されるようにされている。
【0028】而して、上顎フレーム5´ の略中央部か
ら前方には一体的にT型のセットプレート6´ が所定
長さ延設され、その先端部には前記インサイザルプレー
ト8´ に先端を当接自在にされて該セットプレート6
´ の開閉を旋回自在にし、且つ、高さをネジ14によ
り調整自在に挿通されており、又、該セットプレート6
´ の略中央部にはセットネジ10を介しディスク状の
上顎用のマウンティングプレート9´ が下顎フレーム
2´ のマウンティングプレート9に対向して微調整的
に昇降自在に設けられ、その上面には3本のブッシュピ
ン15,15…が下顎用のマウンティングプレート9の
前述態様とは逆に上延して設けられ、セットプレート6
´ を挿通してネジ14´ により高さを調整自在にされ
ている。
【0029】該上顎用のマウンティングプレート9´
の構造は図2に示す下顎用のマウンティングプレート9
の態様と実質的機能に変りはなく、単に上下の取り付け
姿勢が相違するのみである。
【0030】尚、20は上顎フレーム5´ に対する弾
圧式ストツパーである。
【0031】したがって、この出願の発明にあっては、
下顎用フレーム2´ と上顎用フレーム5´ のセットプ
レート6´ とは基本的に平行移動的に相互の間隔、即
ち、セットプレート6´ の高さが無段的にガイドピン
13、ネジ14を介して調整自在にされると共に、各上
顎用,下顎用のマウンティングプレート9´ ,9も更
に各々ブッシュピン15、及び、ネジ14,14´ を
介し上下にスライド自在にされて平行状態での相対的位
置を更に無段的に微調整自在にされていることになり、
この点は在来態様の咬合器1にない平行移動的高さ無段
調整機能を有しているものである。
【0032】この場合、各ブッシュピン15にもスタン
ド3´ のガイドピン13の前記同様に所定の目盛等を
付与しておくと、作業に都合が良いことは勿論のことで
ある。
【0033】尚、弾圧式ストッパ20を開放状態にして
トラニオン部の顎関節調整ジョイント部4´ を開放
し、スタンド3´ ,3´ に対し上顎用フレーム5´
を該トラニオン部としての顎関節調整ジョイント部4´
を介し前後左右、且つ、水平方向に自在に変位する機
能は在来態様同様に充分に保証され、又、下顎用フレー
ム2´ に対するセットプレート6´ の旋回開閉はこれ
また在来態様同様に充分保証されるものである。
【0034】上述構成において、技工士がラボラトリー
にて歯科医師が患者の口腔に対し、所定の印象採取を行
った後の支台歯12、作業模型用トレー11に対する歯
科技工作業を行うに際し、図3に示す様に、両スタンド
3´ ,3´ をその固定ネジ14を緩めて自由状態でガ
イドピン13,13に対し所定高さをラフに昇降スライ
ドし、所望高さ位置にて該固定ネジ14を締めることに
より固定されている当該設定高さが維持される。
【0035】この際、各ガイドピン13に前述した如く
所定のゲージ等の目盛を刻設等表示しておくことによ
り、技工士は該スタンド3´ の長さ、及び、両スタン
ド3´,3´ の平行姿勢での昇降状態を視認確認する
ことが出来る。
【0036】そのため、上顎用下顎用の各マウンティン
グプレート9´ ,9は相互に平行姿勢を保って正確に
相対昇降することが出来、そして、更に下顎用フレーム
2´に於て、及び、セットプレート6´ に於て、固定
用のネジ14,14´ を緩めてセットネジ10を介し
てそのブッシュピン15,15…を各ガイド孔15´に
対し相対スライドさせて調整裡に昇降させ最適相対距離
状態に微調整して再びネジ14´ を締結して該マウン
ティングプレート9´ を位置固定状態にする。
【0037】このようにしてスタンド3´ ,3´ 、及
び、マウンティングプレート9´,9の平行姿勢での相
対昇降スライドにより、石膏11´ の高さを歯科医師
の上下異なるサイズの印象採取によるバラツキを吸収
し、該技工士にとって最適姿勢にセットすることが出来
る。
【0038】勿論、この間トラニトン部の顎関節調整ジ
ョイント部4´ を開放し、更にインサイザルピン7´
をネジ14の開放により適宜に伸縮,旋回,スライドさ
せて立体的な位置,姿勢の調整を行うことも出来る。
【0039】而して、歯科医師による印象採取が技工士
にとって技工作業に対し大サイズである場合には、石膏
11´ を先述した都合により少量にするために、図4
に示す様に、スタンド3´ をガイドピン13、ネジ1
4により縮少状態にし、作業模型用トレー11,11の
高さh1 ,h2 を小さくすると共に下顎フレーム2´、
及び、セットプレート6´ に対するマウンティングプ
レート9´ の高さL1,L2 を所望に小さくし、介装す
る石膏11´ の量を少くし、且つ、膨脹を可及的に抑
え、技工時間を少くするようにして所定の歯科技工作業
を行う。
【0040】勿論、この場合、インサイザルピン7´
のインサイザルプレート8´ に対する調節状態、並び
に、トラニトン部の顎関節調整ジョイント部4´ に対
する旋回開放等は在来態様同様に行い、技工士による上
顎,下顎のマッチング作業を適性に行うことが出来る。
【0041】又、歯科医師が印象を採取したサイズが技
工士にとって咬合器1´ に対し小さすぎる場合にも、
石膏11´ を適宜ブロック状にして介装する必要があ
るが、この場合には図5に示す様に、上述態様とは反対
に各スタンド3´ をガイドピン13に対し穴13´ を
介して充分に所望長さだけ上昇スライドさせ、ネジ14
を介して位置を個定し、又、上顎用、下顎用のマウンテ
ィングプレート9´,9についてはこれらの各ブッシュ
ピン15をしてネジ14,14´ によりセットネジ1
0を介しスライドさせ所望にその高さ,長さを微調整し
て作業模型用トレー11,11の間をして最適相対距離
Hに保持するようにして上顎用マウンティングプレート
9´ と下顎用マウンティングプレート9と作業模型用
トレー11、11との間に最適サイズの石膏11を介装
し、セット状態を保持させてインサイザルピン7´ の
長さ調整により自然凝固を得させることにより当該石膏
11´ の膨脹も可及的に抑えられて最適加工が出来る
状態になる。
【0042】そこで、技工士はトラニオン部の顎関節調
整ジョイント部4´ を介しストッパ20による開閉を
適宜に行い、、且つ、インサイザルピン7´ のセット
長さ調整を介し上顎と下顎の所定の旋回開閉を行って、
支台歯12の上顎,下顎のマッチングを図りながら、所
定の技工作業を行う。
【0043】したがって、歯科医師ごとに口腔に対する
印象採取がサイズ的に異なる場合であっても、当該技工
士が同一咬合器1´ を用いて作業模型用トレー11,
11の平行姿勢状態でのセットを図って所望に最適歯科
技工を行うことが出来、結果的に患者の口腔に最良な歯
科治療を行うことが出来る。
【0044】尚、この出願の発明の実施態様は上述実施
例に限るものでないことは勿論であり、例えば、上顎用
と下顎用のマウンティングプレートにマグネットを介
し、他のスペーサを設けることが出来る等種々の態様が
採用可能である。
【0045】又、設計変更的であるが、スタンドやマウ
ンティングプレートの昇降について手作業以外にバッテ
リー式の電動昇降装置を設ける等も種々の態様が採用可
能である。
【0046】而して、他の設計変更的態様としては各フ
レームについて種々の材料が選択可能である。
【0047】そして、更なる設計変更的態様としてはマ
ウンティングプレートの下顎フレームやセットプレート
に対する昇降微調整はブッシュピンの代りにギヤ方式に
することも出来、かかる設計変更的な態様はこの出願の
時点において、当業者にとり、何ら困難性がない選択的
な技術的事項である。
【0048】そして、マウンティングプレートについて
は木製や合成樹脂製等の適宜のものも採用出来、そのサ
イズも大小自在であり、又、設計によってはフレームに
対し適宜に交換自在にすることが出来る。
【0049】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に歯科治療にあって歯科医師が患者の口腔から印象を採
取し、その後、技工士がこれに基づいてラボラトリーに
於て咬合器を用いて所望の歯科技工作業を行うに、当該
咬合器に石膏を介し作業模型用トレーをセットし作業を
行うに、歯科医師が採取する印象サイズが該咬合器に必
ずしもマッチングしないサイズ、乃至、サイズの相違が
あっても、技工士は単一の咬合器で一意的に石膏の量を
最小限にして技工作業を行うことが出来るようにマウン
ティングプレートを平行裡に予めスタンドの第一義的な
ラフな昇降に加えて第二義的にセットネジを介しての微
調整により確実に行うことが出来る効果があり、その限
り、石膏の膨脹があるにもかかわらず、セットした姿勢
を保持させながら、可及的に短時間での技工作業が行
え、しかも、使用する石膏の量を少くすることが出来る
ために、スムーズな技工作業の保証と有害物質である石
膏の廃棄による公害問題に対応出来、環境に優しい技工
技術を保全することが出来る効果もあり、又、石膏の省
資源にもつながり、コスト的にも安く出来るという優れ
た効果が奏される。
【0050】そして、弾力的に高さサイズを調整し得る
咬合器を複数種ラボラトリーに用意することがないため
に、経済的に安く済み、結果的に患者の負担する経済的
負担が低減されるという効果もある。
【0051】又、下顎フレームに対し上顎フレームを1
対のスタンドを介し平行的にラフに昇降させる第一の調
整作用に次いでマウンティングプレートが上顎用,下顎
用にあってもセットネジにより第二義的に各々高さ微調
整が行われるために相互が補完し合って作業模型用トレ
ーに対する石膏を介してのマウンティングプレートの最
適位置姿勢が極めて正確に技工士が所望する通りに行え
るという極めて優れた効果が奏される。
【0052】そして、当該微調整プロセスにおいてはブ
ッシュピンがガイド孔にスムーズにスライドした当該微
調整を正確に伝えるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の1実施例の全体概略詳細斜視
図である。
【図2】マウンティングプレートの横断面図である。
【図3】咬合器の部分断面側面図である。
【図4】咬合器の縮少態様の作動図である。
【図5】同、伸長態様の側面図である。
【図6】従来技術に基づく咬合器の斜視図である。
【符号の説明】
7´ インサイザルピン 9´ 上顎用マウンティングプレート 6´ セットプレート 5´ 上顎用フレーム 2 下顎用フレーム 8´ インサイザルテーブル 9 下顎用マウンティンプレート 1´ 咬合器 4´ スタンド 14 ネジ 13 ガイドピン 15´ スライド孔 15 ブッシュピン 10 セットネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−128964(JP,A) 実開 昭62−21314(JP,U) 実開 昭54−116992(JP,U) 実公 昭58−35222(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61C 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インサイザルピンを先端部に垂設されると
    共に中途に上顎用マウンティングプレートを付設されて
    いるセットプレートを中央から一体的に延設された上顎
    用フレームの両側端が、先端部に上記インサイザルピン
    に対するインサイザルテーブルを有すると共に中途に下
    顎用マウンティングプレートを有する下顎用フレームの
    両側から上延したスタンドの上部に旋回動自在に枢設さ
    れている咬合器構造において、上記上顎用フレームが下
    顎用フレームから上延するガイドピンにラフに平行移動
    的にスライド自在に外装され、一方上記上顎用マウンテ
    ィングプレートが上記セットプレートと上顎用フレーム
    に穿設した少くとも1つのスライド孔にブッシュピンを
    介して微動調整裡に昇降自在にされていることを特徴と
    する咬合器構造。
  2. 【請求項2】上記微動伸縮がセットネジにより微調整裡
    に行われるようにされていることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の咬合器構造。
  3. 【請求項3】上記インサイザルピンが上顎用フレームに
    対し長さ調節自在にされていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の咬合器構造。
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