JP2917792B2 - ワイパ装置 - Google Patents

ワイパ装置

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JP2917792B2
JP2917792B2 JP6007192A JP719294A JP2917792B2 JP 2917792 B2 JP2917792 B2 JP 2917792B2 JP 6007192 A JP6007192 A JP 6007192A JP 719294 A JP719294 A JP 719294A JP 2917792 B2 JP2917792 B2 JP 2917792B2
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oil
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茂巨 香村
亘克 後藤
泰史 佐伯
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60SSERVICING, CLEANING, REPAIRING, SUPPORTING, LIFTING, OR MANOEUVRING OF VEHICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60S1/00Cleaning of vehicles
    • B60S1/02Cleaning windscreens, windows or optical devices
    • B60S1/04Wipers or the like, e.g. scrapers
    • B60S1/32Wipers or the like, e.g. scrapers characterised by constructional features of wiper blade arms or blades
    • B60S1/34Wiper arms; Mountings therefor
    • B60S1/3486Means to allow blade to follow curvature of the screen (i.e. rotation along longitudinal axis of the arm)

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のウインドシールドガラスに付着す
る雨や雪は、図1及び図2に示すように車体1のウイン
ドシールドガラス(以下単に「ガラス」という)2の前
側下方所定位置に配設されたワイパ装置3により拭い去
るようにしている。ワイパ装置3は、車体1に回動可能
に配設されたピボット4と、基端が当該ピボット4の先
端に固定されたアームヘッド5、基端が当該アームヘッ
ド5の先端に起伏可能に軸支されたリテーナ6及び基端
が当該リテーナ6の先端に固定されたアームピース7か
ら成るワイパアーム8と、中央部がアームピース7の先
端に且つ当該アームピース7の軸方向に揺動可能にピン
9を介して支持されたワイパブレード10と、当該ワイ
パブレード10に設けられ、アームヘッド5の先端とア
ームピース7の基端との間に張設されたスプリング(図
示せず)のばね力によりガラス2の表面に圧接されるブ
レードラバー11、及び車体1側に配設されピボット4
を所定の範囲に亘り回動させる駆動装置(図示せず)と
により構成されている。そして、ピボット4によりワイ
パアーム8を回動させてブレードラバー11によりガラ
ス2の表面に付着する雨や雪などを払拭するようにして
いる。
【0003】ワイパ装置3は、ピボット4の軸線方向が
ワイパアーム8の回動範囲の全域に亘り一定である。こ
のためワイパブレード10とガラス2の面とのなす角θ
(以下「エラ−アングル」と称する)は、ガラス2の払
拭される範囲の曲率の変化に応じて大きく変化すること
となる。一般に、エラーアングルθの値は、ワイパブレ
ード10が停止位置から拭き上げる方向(左回り)を
正、拭き下し方向(右回り)を負として、略±4°<θ
<±8°の範囲となるようにピボット4の傾きを設定し
ている。
【0004】エラーアングルが大ききく変化する場合に
は、ガラス面に付着した水滴による非常に薄い水の膜を
形成したり、ワイパブレード10の反転時に、ブレード
ラバー11が反転できずガラス面上を飛び跳ねてしま
い、いわゆるビビリといわれる現象が発生する等の払拭
不良を生じる不具合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、外気温度及
びワイパ周辺の温度が高温であるとき、ブレードラバー
11は、軟化して払拭作用への影響が懸念されるが、ワ
イパの使用条件として降雨時、或いは、ウォッシャ液と
の併用という観点から見て、何れも、雨或いはウォッシ
ャ液によってブレードラバー11が冷やされるためにブ
レードラバーの弾性が極端に変化することはない。前述
したようにワイパブレードのエラーアングルθは、±4
°<θ<±8°の範囲となるように設定されているため
に、常温域では図3に示すようにブレードラバー11の
リップ部11aのガラス面に対する倒れ角αが30°〜
50°の範囲となり、最良の払拭作用が得られる。
【0006】しかしながら、低温時にはブレードラバー
11は、硬化して所用の弾性が得られないためにワイパ
の払拭作用に影響を受けることとなる。即ち、低温時に
は、ブレードラバー11が硬化するために図4に示すよ
うに倒れ角αが所用の範囲よりも大きくなる。このため
ワイパブレード10の傾きを常温域よりも大きくする必
要がある。又、ブレードラバー11が硬化するために当
該ブレードラバー11の反転動作も起こり難くなる。特
に、車両の外気温度が0°を下回ると、図5に示すよう
にブレードラバー11に付着した雨水、雪、結露等の水
滴が凍結し、ブレードラバー11の弾性が失われ、更に
低温となり、−35°付近を超えるとブレードラバー1
1自体の弾性も失われてしまう。この結果、ブレードラ
バー11のねじれや、ビビリを発生し易くなり、水滴の
拭き残し等の不具合を生じる。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、ワイパの制御要素に外気温度を情報として盛り込
み、予め設定した一定の気温よりも低温の時には外気温
度を考慮してワイパブレードの傾きを制御するようにし
たワイパ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、基端がピボットの上端に装着され先
端にワイパブレードが設けられたワイパアームを前記ピ
ボットにより回動させてガラス面を払拭するワイパ装置
において、前記ピボットの上端と前記ワイパアームの基
端との間に介在され、前記ワイパアームを前記ピボット
と相対回転不能に、且つ払拭方向に揺動可能に支持する
支持機構と、前記ピボットとワイパアームの基端との間
に介在され、前記ワイパアームを揺動させる駆動機構
と、前記駆動機構を制御し、且つ前記ワイパ周辺の外気
温度を検出して低温時には前記ワイパアームを大きく揺
動させる制御手段とを備えた構成としたものである。
【0009】
【作用】支持機構は、ピボットの上端にワイパアームの
基端をピボットと共に回動させ、且つワイパアームの払
拭方向に揺動可能に支持する。制御手段は、ピボットの
回動に同期して作動し、ワイパを揺動制御すると共に、
ワイパ周辺の外気温度が低いときには、揺動角を補正し
て大きくし、ブレードラバーのリップ部のガラス面に対
する倒れ角を補正する。これにより低温時においても理
想的な払拭作用が得られる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図6及び図7において、ワイパ装置20のピ
ボット21は、軸部21aの上端21bが軸部21aよ
りも大径の球形状(以下「球形部21b」という)に形
成され、球形部21bと軸部21aとの連設部21cが
テーパ状(以下「テーパ部21c」という)に形成され
ている。即ち、ピボット21は、上端がボールジョイン
ト構造とされている。そして、ピボット21のテーパ部
21cの下方位置には、軸方向に沿って偏平な長孔21
dが軸方向(Z軸方向)及びワイパアームの軸方向(Y
軸方向)に直交(X軸方向)して貫設されている。この
長孔21dには、偏平な軸(以下「偏平軸」という)2
2が圧入嵌挿され、その両端22a、22bがピボット
21の両側に同じ長さ突出している。
【0011】一方、ワイパアームを構成するアームヘッ
ド23の基端23aは、円柱形状をなし、且つ下部23
bが僅かに大径とされ、軸方向に孔23c〜23eが設
けられており、孔23dは、上部が半球に凹んで上側の
孔23cに臨んで開口し、下部がテーパ状に拡径して下
側の孔23eに臨んで開口している。孔23c、23e
は、ピボット21の球形部21bよりも大径とされ、孔
23dは、凹部が球形部21bよりも僅かに大きく、テ
ーパ部がピボット21のテーパ部21cのテーパ角より
も大きく形成されており、且つ軸部21aが僅かな間隙
を存して貫通可能とされている。また、孔23eは、下
部が外径に応じて拡径されている。
【0012】更に、基端23aには孔23eの側壁の中
央近傍に直径上の両端に軸方向に沿って軸方向に偏平な
スリット23f、23gが設けられている。これらのス
リット23f、23gが配置された前記直径の方向は、
ワイパアームの軸方向と直交する方向即ち、ワイパアー
ムの払拭方向に合致している。そして、スリット23
f、23gは、ピボット21に設けられた偏平軸22よ
りも僅かに広く設定されている。
【0013】このアームヘッド23は、ピボット21の
上端に装着され、球形部21bの下半分が孔23dの凹
部に摺動可能に嵌合し、偏平軸22の両端22a、22
bが夫々スリット23f、23gに長手方向(軸方向)
に摺動可能に嵌挿する。そして、孔23cにキャップ2
4が嵌合されネジ25により孔23dとの隔壁に固定さ
れる。キャップ24は、下面中央に孔23dの凹部と対
応する半球状の凹部が形成されており、ピボット21の
球形部21bの上半分に摺動可能に嵌合する。即ち、ア
ームヘッド23の基端23aがピボット21の上端にボ
ールジョイント構造により支持される。
【0014】そして、アームヘッド23は、両端22
a、22bがスリット23f、23gに嵌挿された偏平
軸22により、ピボット21に対して相対回転不能に支
持される。偏平軸22は、両端22a、22bの偏平な
両側面が夫々スリット23f、23gの両側面と摺接
し、且つピボット21との取付位置がアームヘッド23
の揺動中心即ち、ピボット21の球形部21bの中心よ
りも下方に位置している(ずれている)ために、アーム
ヘッド23がワイパアームの軸方向(Y軸方向)に対し
てピボット21の軸方向(Z軸方向)に揺動する(起伏
する)ことを防止する。尚、軸22は、必ずしも偏平軸
である必要はなく、丸棒でもよい。
【0015】更に、アームヘッド23は、偏平軸22の
両端22a、22bが夫々スリット23f、23g内を
互いに反対方向に移動することにより、球形部21bを
中心としてワイパアームの払拭方向に揺動可能とされ
る。即ち、アームヘッド23は、ピボット21と共に矢
印A、A’方向に回動し、且つ矢印B、B’で示すワイ
パブレードの払拭方向に揺動可能とされる。そして、こ
のアームヘッド23の揺動範囲は、スリット23f、2
3gの各上端面と偏平軸22の両端22a、22bの対
向する各上端面との間の間隔を調節することにより所望
の範囲に決定することができる。このようにしてピボッ
ト21にアームヘッド23を支持する支持機構26が構
成されている。尚、アームヘッド23の先端23hに
は、ワイパアーム、ワイパブレード(共に図示せず)が
取り付けられている。
【0016】そして、ピボット21の下部とアームヘッ
ド23の基端23aの下端との間には図8に示すように
アームヘッド23を揺動させるための駆動機構30が介
在されている。この駆動機構30は、油圧式アクチュエ
ータを使用したもので、支持台31、油圧シリンダ3
2、33及びロッド34、35と、リンク36、37、
油圧シリンダ40、リニアソレノイド50等により構成
されている。そして、リニアソレノイド50は、制御回
路60により制御される。支持台31は、円板状をなし
中央に穿設された孔にピボット21が垂直に貫通されて
当該ピボット21の下部に固定されている。ピボット2
1の下端21eは、リンク27を介して当該ピボット2
1を回動制御する駆動装置(図示せず)に連結されい
る。
【0017】シリンダ32、33は、支持台31上に、
アームヘッド23の基端23aの下部23bの下方、且
つ各スリット23f、23gの下方位置に垂設されてい
る。一方、アームヘッド23の下端にはスリット23
f、23gの下方位置にリンク36、37の各上端が回
動可能に連結されており、これらの各リンク36、37
の下端は、シリンダ32、33の各ロッド34、35に
回動可能に連結されている。そして、これらのシリンダ
32、33内には、夫々油室32a、33aと反対側に
スプリング38、39が縮設されている。
【0018】支持台31にはシリンダ32、33の各油
室32a、33aに連通する小孔31a、31bが設け
られており、これらの小孔31a、31bは、フレキシ
ブルホース43、44を介してシリンダ40のポート4
0a、40bに接続されている。そして、シリンダ40
のロッド41の先端にはリニアソレノイド50が連結さ
れている。
【0019】リニアソレノイド50は、ケーシング51
内にコア52が軸方向に摺動可能に収納されると共に、
両端にソレノイド53、54及びリターンスプリング5
5、56が収納されており、コア52の両端52a、5
2bが、対応するソレノイド53、54内に入出可能と
されている。シリンダ4のロッド41は、先端がリニア
ソレノイド50のコア52の一端52aに固定されてい
る。
【0020】コア52は、ソレノイド53、54が消勢
されているときにはリターンスプリング55、56のば
ね力により中央に保持され、ソレノイド53が付勢され
ると図中左方に移動し、ソレノイド54が付勢されると
右方に移動する。そして、その移動量は、ソレノイド5
3、54の駆動電流に応じて(比例して)変化する。即
ち、コア52は、ソレノイド53の吸引力とスプリング
55のばね力、又はソレノイド54の吸引力とスプリン
グ56のばね力とが釣り合う位置まで移動する。これら
のソレノイド53、54は、制御回路60に接続されて
いる。
【0021】制御回路60は、コンピュータを備えてお
り、ワイパアームの回動方向を検出する回転方向センサ
61、ワイパアームの回動角を検出する回転角度センサ
62、ガラス形状データ63、外気温度センサ64から
の各情報を取り込み、リニアソレノイド50を制御す
る。回転方向センサ61及び回転角度センサ62は、例
えば、ワイパ装置20のピボット21を回動させる駆動
装置のリンク27と車体との間に介在され当該リンク2
7の移動方向及び移動量を検出する。ワイパスイッチ6
4は、ワイパの払拭速度の間欠・低速・高速作動を設定
するためのスイッチである。また、ガラス形状データ6
3は、コンピュータのメモリに格納されている。
【0022】以下に作用を説明する。図8においてシリ
ンダ40のピストン42が点線で示す中央位置にあると
きにはシリンダ32、33の油室32a、33aには同
量のオイルが供給されてピストン34、35の突出長さ
が同じ長さとなり、アームヘッド23は水平となる。こ
のときワイパブレードはガラス面に垂直となり、エラー
アングルが0となる。リニアソレノイド50によりシリ
ンダ40のピストン42が実線で示すように右方(矢印
C方向)に移動すると、シリンダ40の油室40c内の
オイルがシリンダ32の油室32aに移動すると共にシ
リンダ33の油室33a内のオイルがシリンダ40の油
室40dに移動する。
【0023】この結果、シリンダ32のピストン34が
スプリング38のばね力に抗して上動し、リンク36を
介してアームヘッド23の右側を押し上げる。一方、シ
リンダ33のピストン35がリンク37及びスプリング
39のばね力により押し下げられてアームヘッド23の
左側を引き下げる。これによりアームヘッド23が矢印
B方向に揺動する。
【0024】シリンダ40のピストン42が図中左方
(矢印C’方向)に移動すると上述とは反対にシリンダ
33のロッド35が上動し、シリンダ32のロッド34
が下動する。これによりアームヘッド23が矢印B’方
向に揺動する。即ち、アームヘッド23は、シリンダ4
0の往復動に伴い揺動する。これによりエラーアングル
が変化する。一方、ピボット21は、リンク27の往復
動に応じて回動し、アームブレードをガラス面に沿って
回動させる。従って、制御回路60によりピボット21
の回動に同期させてアームヘッド23を揺動させること
により、ブレードラバーの倒れ角を最適な角度に保持す
る。
【0025】また、図9に示すように位置Pa、Pa’
を夫々ワイパアームの反転位置とし、ワイパが矢印Aの
方向に位置Paから位置Pa’に回動する(拭き上げ
る)、或いは矢印A’の方向に位置Pa’から位置Pa
に回動する(拭き下し)際に、ワイパブレードが、位置
Pa及び位置Pa’の手前の位置に設定された位置P
b、Pb’の位置に達した時点で、駆動機構30を作動
させ、ワイパアームの反転制御を開始する(図10)。
これは、制御開始から実際にワイパアームを揺動させて
ワイパブレードが反転方向に傾くまでの時間のずれ(タ
イムラグ)を吸収するためであり、アームブレードが位
置Pa、又はPbに達したときにはワイパブレードが反
転を終了した状態にして(図11)、エラーアングルが
0となるようにする。これにより反転位置Pa、Pa’
におけるワイパアームの揺動角を半分にすることがで
き、ブレードの反転を容易にすることができる。尚、図
10及び図11には、図3と同様にアームブレード及び
ブレードラバーに符号10及び11を付してある。
【0026】さて、制御回路60は、回転方向センサ6
1から入力される信号によりピボット21の回動方向を
検出して、左回り(拭き上げ)か右回り(拭き下し)か
を判定し(図12のステップS1)、左回りのとき(図
6の矢印A方向)には回転角度センサ62から入力され
る信号によりワイパアームの回動角を検出する(ステッ
プS2)。制御回路60は、メモリからワイパアームの
回動角(払拭位置)に応じたガラス面形状のデータを順
次読み込むと共に(ステップS4)、回動角に応じたエ
ラーアングルを算出し、当該算出したエラーアングルを
ガラス面形状データにより補正する(ステップS5)。
【0027】次に、制御回路60は、外気温度センサ6
4から入力される信号により外気温度を検出し、外気温
度が、常温・高温域にあるか低温域にあるかを判定し
(ステップS6)、常温・高温域にあるときには、ステ
ップS5で算出補正されたエラーアングルに基づいてワ
イパアームの揺動角の変位量を算出して当該変位量に応
じた駆動電流を出力し(ステップS7)、リニアソレノ
イド50のソレノイド53(図8)を付勢する。
【0028】又、外気温度が低温域にあるときには当該
外気温度に応じたエラーアングルの補正値を算出する
(ステップS8)。この補正値は、例えば、図13に示
すように設定されており、外気温度が0°を下回ると、
ブレードラバーに付着した水滴が凍結して弾性が失われ
るためにエラーアングルの補正値を所定量δ1だけ増加
させる。尚、この補正値δ1は、例えば、0°から−3
5°までの補正値とされている。外気温度が更に低温と
なり、−35°以下よりも低くなるとブレードラバー自
体の弾性も失われるために更に補正値をδ2(>δ1)に
増加させる。これらの補正値は、マップに設定されてお
り、外気温度に応じた値が読み出される。そして、この
補正値δ1又はδ2を、ステップS5で算出したエラーア
ングルの値に上乗せして対応するワイパアームの揺動角
の変位量を算出して当該変位量に応じた駆動電流を出力
し(ステップS7)、リニアソレノイド50のソレノイ
ド53(図8)を付勢する。
【0029】リニアソレノイド50は、ソレノイド53
が付勢されると図8に示すようにコア52がロッド41
を矢印C方向に押動し、アームヘッド23を矢印B方向
に揺動させる。これによりワイパの拭き上げ時における
エラーアングルが補正され、ブレードラバーのリップ部
のガラス面に対する倒れ角が図3に示すように30°〜
50°の範囲に補正される。これにより理想的な払拭作
用が得られる。
【0030】制御回路60は、ステップS1においてワ
イパアームが右回り即ち、拭き下し(図6の矢印A’方
向)のときには回転角度センサ62から入力される信号
によりワイパの回動角を検出し(ステップS3)、ステ
ップS4に進み、拭き上げ時と同様にしてアームヘッド
23を矢印B’方向に揺動させる。これによりワイパの
拭き下し時におけるアームヘッド23の揺動角が制御さ
れ、拭き上げ時と同様にエラーアングルが補正されて理
想的な払拭作用が得られる。
【0031】図14は、アームヘッド23を揺動させる
駆動機構30の第2の実施例を示し、油圧式アクチュエ
ータ70は、支持台71、油圧シリンダ72、73、リ
ニアソレノイドバルブ80及び油圧ポンプ87等により
構成されている。支持台71は、支持台31(図8)と
同様に円板状をなし中央に穿設された孔にピボット21
が垂直に貫通されて当該ピボット21の下部に固定され
ている。
【0032】シリンダ72、73は、支持台71上に、
且つアームヘッド23の各スリット23e、23fの下
方位置に垂設されており、当該支持台71にはシリンダ
72、73の各油室72a、73aに連通する小孔71
a、71bが設けられている。また、シリンダ72、7
3の油室72b、73bには夫々ポート72c、73c
が設けられている。一方、アームヘッド23の下端には
スリット23e、23fの下方位置にリンク76、77
の各上端が回動可能に連結されており、これらのリンク
76、77の各下端は、夫々シリンダ72、73のロッ
ド74、75の各上端に回動可能に連結されている。
【0033】リニアソレノイドバルブ80は、ケーシン
グ81にスプール82が摺動可能に収納され、両端にソ
レノイド83、84が収納固定されており、スプール8
2の両端がこれらのソレノイド83、84内に僅かな間
隙を存して入出可能とされている。また、スプール82
の両端面とケーシング81の対向する各端面との間に
は、リターンスプリング85、86が縮設されている。
ケーシング81は、油室81A〜81Cが設けられてお
り、油室81A〜81Cには夫々ポート81a〜81c
が、油室81Aと81Cとの間にはポート81dが、油
室81Cと81Bとの間にはポート81eが設けられて
いる。
【0034】リニアソレノイドバルブ80のポート81
cは、油路90を介して油圧ポンプ87の吐出側に、ポ
ート81a、81bは、油路91を介してオイルタンク
88に接続されており、油圧ポンプ87の吸込側は、オ
イルタンク88に接続されている。また、ポート81d
は、油路92、93を介してシリンダ72、73の油室
72b、73aに、ポート81eは、油路94、95を
介してシリンダ72、73の油室72a、73bに接続
されている。尚、油路90〜95は、フレキシブルホー
スにより構成されている。そして、ソレノイド83、8
4は、制御回路60に接続されている。
【0035】スプール82は、ソレノイド83、84が
共に消勢されているときにはリターンスプリング85、
86のばね力により中立位置に保持され、ソレノイド8
3が付勢されると図中右方に移動し、ソレノイド84が
付勢されると図中左方に移動する。そして、その移動量
は、ソレノイド83、84の駆動電流に応じて変化す
る。スプール82が中立位置にあるときには、油室81
A、81Bが油室81Cから遮断され、ポート81d、
81eが油室81Cに連通される。スプール82が右方
に移動すると、油室81Aが油室81Cから遮断され、
油室81Bが油室81Cに連通される。また、スプール
82が左方に移動すると、図示のように油室81Bが油
室81Cから遮断され、油室81Aが油室81Cに連通
される。
【0036】さて、ワイパブレードの拭き上げ時に制御
回路60によりリニアソレノイドバルブ80のソレノイ
ド84が付勢されると、スプール82が図のように左方
に移動する。油圧ポンプ8から吐出された圧油は、油路
90から油室81Cに供給され、ポート81e、油路9
4、95を通してシリンダ72、73の油室72a、7
3bに供給される。同時に、シリンダ72、73の油室
72b、73a内の作動油が油路92、93、ポート8
1dを通して油室81Aに流れ込み、更にポート81
a、油路91を通してオイルタンク88へと流れる。こ
れによりシリンダ72のロッド74が押し上げられリン
ク76を介してアームヘッド23の右側を押し上げ、シ
リンダ73のロッド75が押し下げられリンク77を介
してアームヘッド23の左側を引き下げ、当該アームヘ
ッド23を矢印B方向に所定の傾斜角に傾ける。
【0037】制御回路60は、アームヘッド23が所定
の傾斜を得た後、ソレノイド84を消勢する。リニアソ
レノイドバルブ80は、ソレノイド84が消勢される
と、リターンスプリング85、86のばね力によりスプ
ール82が中立位置に復帰し、油室81A、81Bが油
室81Cから遮断されると共にポート81d、81eが
当該油室81Cに連通される。この結果、油圧ポンプ8
7で発生した油圧は、油室81Cからポート81d、油
路92、93を通してシリンダ72、73の油室72
b、73aに、ポート81e、油路94、95を通して
油室72a、73bに分散して加えられ、これらの油室
72a、72b、73a、73bに同圧の油圧が加わ
り、ロッド74、75が当該位置に停止保持される。こ
れによりアームヘッド23が前記傾斜角に保持される。
【0038】また、ソレノイド83が付勢されると、ス
プール82が図中右方に移動して上述と反対にアームヘ
ッド23が矢印B’方向に揺動し、所定の傾斜角に制御
される。そして、アームヘッド23が所定の傾斜を得た
後、ソレノイド83が消勢されると、スプール82が中
立位置に復帰し、前述と同様にロッド74、75が当該
位置に停止保持される。これによりアームヘッド23が
前記傾斜角に保持される。このようにしてアームヘッド
23がスプール82の左右方向への移動により、ピボッ
ト21の回動に応じて所定の傾斜角に揺動される。
【0039】図15乃至図17は、アームヘッド23の
駆動機構30の第3の実施例を示し、カムによりアーム
ヘッド23を揺動させるようにしたものである。即ち、
アームヘッド23のスリット23f、23gの各一側開
口端に下方に延出する脚(突起)23m、23nを形成
する。これらの脚23m、23nは、円筒状の基端23
aの下端面に周方向に略180°の間隔を存して配置さ
れている。
【0040】一方、アームヘッド23の基端23aの下
端面と車体側の上面との間に、且つピボット21に中央
に設けられた軸孔100cを介して回転可能に軸支され
たカム100を配置する。カム100は、端面カムとさ
れ上面100aがガラス面形状に応じた所定形状の曲面
に形成されており、外周面にはギヤ100bが刻設され
ている。そして、アームヘッド23は、各脚23m、2
3nがカム100の上面100aに載置されて当接して
いる。
【0041】他方、車体側にはアクチュエータ例えば、
ステップモータ101が、その回転軸101aをピボッ
ト23の軸方向と平行をなして配設されており、当該回
転軸101aにはギヤ102が固定されている。そし
て、ギヤ102は、カム100のギヤ100bと噛合し
ている。ステップモータ101の回転に伴いカム100
が回転すると、カム面100aがアームヘッド23の脚
23m、23nを介して当該アームヘッド23を揺動さ
せる。制御回路60は、ステップモータ101を、ピボ
ット21の回動に応じて制御する。これにより前述と同
様にしてワイパアームの揺動角を制御する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ワ
イパのエラーアングル制御、或いはブレードの反転制御
において、外気温度に対応した制御が可能となり、外気
温度によるワイパへの悪影響が解消され、ブレードラバ
ーの捻れ、ワイパのビビリなどを防止することが可能と
なり、理想的な払拭作用が得られる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両のワイパ装置とガラス面とを示す斜視図で
ある。
【図2】図1のワイパ装置のワイパアームの正面図であ
る。
【図3】外気温度が高い場合の払拭時におけるブレード
ラバーの状態を示す図である。
【図4】外気温度が低い場合の払拭時におけるブレード
ラバーの状態を示す図である。
【図5】外気温度が0°以下の場合の払拭時におけるブ
レードラバーの状態を示す図である。
【図6】本発明に係るワイパ装置におけるピボットの上
端にワイパアームのアームヘッドを支持した状態を示す
要部斜視図である。
【図7】図6の矢線VII−VII方向の断面図であ
る。
【図8】図7のアームヘッドの駆動機構を含む断面図で
ある。
【図9】図6のワイパ装置の払拭時の反転動作の説明図
である。
【図10】図9の矢線X−X方向の断面図である。
【図11】図9の矢線XI−XI方向の断面図である。
【図12】図8の駆動機構の制御手順を示すフローチャ
ートである。
【図13】外気温度に対するエラーアングルの補正値の
一例を示すグラフである。
【図14】図8の駆動機構の第2の実施例を示す構成図
である。
【図15】図8の駆動機構の第3の実施例を示す要部斜
視図である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】図16の矢線XVII−XVII方向の断面
図である。
【符号の説明】
20 ワイパ装置 21 ピボット 22 偏平軸 23 アームヘッド 26 支持機構 30、70 駆動機構 32、33、40 油圧シリンダ 50 リニアソレノイド 60 制御回路 61 回転方向センサ 62 回転角度センサ 64 外気温度センサ 80 リニアソレノイドバルブ 81 ケーシング 82 スプール 87 油圧ポンプ 100 カム 101 ステップモータ 102 ギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 泰史 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−209444(JP,A) 特開 平4−191173(JP,A) 実開 昭51−119236(JP,U) 実開 平2−133963(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60S 1/08 B60S 1/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端がピボットの上端に装着され先端に
    ワイパブレードが設けられたワイパアームを前記ピボッ
    トにより回動させてガラス面を払拭するワイパ装置にお
    いて、 前記ピボットの上端と前記ワイパアームの基端との間に
    介在され、前記ワイパアームを前記ピボットと相対回転
    不能に、且つ払拭方向に揺動可能に支持する支持機構
    と、 前記ピボットとワイパアームの基端との間に介在され、
    前記ワイパアームを揺動させる駆動機構と、 前記駆動機構を制御し、且つ前記ワイパ周辺の外気温度
    を検出して低温時には前記ワイパアームを大きく揺動さ
    せる制御手段とを備えたことを特徴とするワイパ装置。
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