JP2893387B2 - 可変吐出量形流体ポンプ及びそれを使用した電動油圧工具及びカム装置のリフト量の制御方法 - Google Patents

可変吐出量形流体ポンプ及びそれを使用した電動油圧工具及びカム装置のリフト量の制御方法

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JP2893387B2 JP19300096A JP19300096A JP2893387B2 JP 2893387 B2 JP2893387 B2 JP 2893387B2 JP 19300096 A JP19300096 A JP 19300096A JP 19300096 A JP19300096 A JP 19300096A JP 2893387 B2 JP2893387 B2 JP 2893387B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可変吐出量形流体ポ
ンプ及びそれを使用した電動油圧工具及びカム装置のリ
フト量の制御方法に関する。更に詳しくは、吐出量の調
整が可能な流体ポンプ及び構造が簡単かつ小型、軽量で
電動油圧工具にも使用可能な可変吐出量形流体ポンプ及
びそれを使用した電動油圧工具及びカム装置のリフト量
の制御方法に関する。
【0002】
【従来技術】油圧を利用して各種作業を行う各種機械に
おいては、作動流体に圧力を持たせるために油圧ポンプ
が使用されている。油圧ポンプの中でも比較的低圧で吐
出量を大きくする要求には、例えば内接歯車ポンプ等が
使用され、また高圧で吐出量を小さくする要求には、例
えばピストンポンプ(プランジャポンプ)等が使用され
ている。
【0003】このような油圧ポンプには吐出量が一定の
ものと吐出側の圧力に応じて吐出量を変化させるものが
ある。後者は前者に比べて構造が複雑であるために、小
型、軽量化においてはやや難があるが、吐出側圧力が上
がりすぎたときに圧力を逃がすリリーフ弁や安全弁が不
要で、過負荷によるモータの破損等を防止できる等の利
点がある。
【0004】ところで、原動機としてモータを使用した
電動油圧工具、例えば、鉄筋カッター、ケーブルカッタ
ー、パンチャー、圧接機等においては、携帯性を向上さ
せるために小型、軽量な油圧ポンプが要求されている。
特に、コードレス構造(電池内蔵型)のものは、電池の
使用時間を長く確保するため、モータの消費電力が少な
くてすむ油圧ポンプの要求が強い。このため、従来の電
動油圧工具においては、小型、軽量の油圧ポンプすなわ
ち吐出量が一定の油圧ポンプが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した吐出
量が一定の油圧ポンプを使用した電動油圧工具には次の
ような課題があった。すなわち、油圧ポンプの駆動に必
要な動力は吐出量×圧力に比例するためモータの出力が
決まっており、吐出量が一定である油圧ポンプを使用す
る場合、吐出量の設定を大きくすると吐出側が低圧です
むときの作業効率はよいが、高圧は得られない。高圧を
得るには高出力モータが必要となるが、その場合は低圧
のときに過剰性能となり、モータが高価であるため製造
コストも高くなる。吐出量を小さく設定すると、安価な
低出力モータを使用しても高い圧力が得られるが、圧力
を上げるまでに時間がかかり、作業効率が悪くなる。
【0006】本発明は上記課題を解決するもので、吐出
側の圧力が低圧ですむときは吐出量を大きくして作業効
率を上げ、高圧になればその圧力に見合った吐出量に調
整して必要な圧力が得られる小型、軽量化に好適な可変
吐出量形流体ポンプ及びそれを使用した電動油圧工具
びカム装置のリフト量の制御方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために講じた本発明の手段は次のとおりであ
る。第1の発明にあっては、 カム駆動によるピストンまたは
プランジャの往復運動によってポンプ作用を行う流体ポ
ンプであって、上記ピストンまたはプランジャはカム装
置の回転運動によって駆動され、当該カム装置は、原動
機によって駆動される駆動軸に偏心して固定され外形が
円形の固定偏心カムと、当該固定偏心カムを中心として
回動自在にかつ偏心して設けられ、上記ピストンまたは
プランジャを往復運動させる可動偏心カムと、上記可動
偏心カムをその外形の上記駆動軸に対する偏心量が最大
値と最小値となる回動範囲内において上記固定偏心カム
の回転方向と同じ方向へ付勢する付勢手段と、を備えて
おり、上記可動偏心カムの上記駆動軸に対する偏心量は
上記付勢手段に負荷がかかっていないときに最大とな
り、上記ピストンまたはプランジャの作動抵抗により上
記付勢手段が最大付勢力を生じるときに最小となるよう
設定してある、可変吐出量形流体ポンプである。
【0008】第2の発明にあっては、カム駆動によるピ
ストンまたはプランジャの往復運動によってポンプ作用
を行う流体ポンプであって、上記ピストンまたはプラン
ジャはカム装置の回転運動によって駆動され、当該カム
装置は、原動機によって駆動される駆動軸に偏心して固
定され外形が円形の固定偏心カムと、当該固定偏心カム
を中心として回動自在にかつ偏心して設けられ、上記ピ
ストンまたはプランジャを往復運動させる可動偏心カム
と、上記可動偏心カムをその外形の上記駆動軸に対する
偏心量が最大値と最小値となる回動範囲内において上記
固定偏心カムの回転方向と同じ方向へ付勢する巻板バネ
と、を備えており、上記可動偏心カムの上記駆動軸に対
する偏心量は上記巻板バネに負荷がかかっていないとき
に最大となり、上記ピストンまたはプランジャの作動抵
抗により上記巻板バネが最大付勢力を生じるときに最小
となるよう設定してある、可変吐出量形流体ポンプであ
る。
【0009】第3の発明にあっては、第1または第2の
発明に係る可変吐出量形流体ポンプを使用した、電動油
圧工具である。
【0010】第4の発明にあっては、駆動軸に偏心して
固定され外形が円形の固定偏心カムと、当該固定偏心カ
ムを中心として回動自在にかつ偏心して設けられ被作動
部材を往復運動させる可動偏心カムと、上記可動偏心カ
ムをその外形の上記駆動軸に対する偏心量が最大値と最
小値となる回動範囲内において上記固定偏心カムの回転
方向と同じ方向へ付勢する付勢手段とを備えたカム装置
のリフト量の制御方法であって、この方法は、上記可動
偏心カムは上記付勢手段によって上記固定偏心カムの回
転に追従して所定の偏心量で回転し、上記被作動部材に
より上記可動偏心カムにその回転を妨げる負荷がかかっ
たときには、負荷の増加に伴って上記付勢手段の付勢力
に抗して上記可動偏心カムが上記固定偏心カムの回転に
対して遅れる方向に移動して偏心量が小さくなる制御を
含む、カム装置のリフト量の制御方法である。
【0011】(作 用)本発明に係る 可変吐出量形流体ポンプにおいては、固定
偏心カムを中心として可動偏心カムを双方の偏心量が加
算される側に設定することにより偏心量が最大となる。
また、双方の偏心量が相殺される位置に設定することに
より偏心量が最小となる。駆動軸を回転させると付勢手
段を介して可動偏心カムも同じ方向に回転する。吐出側
の圧力が低圧ですむときは可動偏心カムにかかるピスト
ンまたはプランジャによる負荷があまり大きくならない
ので、可動偏心カムは偏心量が比較的大きい状態(最大
偏心量近傍)で回転する。これにより、吐出量が大きく
なり、作業効率がよい。
【0012】作動油が送られて吐出側の圧力が高くなる
と、可動偏心カムにかかるピストンまたはプランジャに
よる負荷が大きくなる。これにより、固定偏心カムは付
勢手段による付勢力に抗して可動偏心カムより先行回動
した状態で回転するようになる。また、この際の可動偏
心カムと固定偏心カムの回動により、可動偏心カムと固
定偏心カムの偏心量は一部相殺されるので、ピストンま
たはプランジャのストロークは小さくなり、吐出量も小
さくなる。
【0013】そして、吐出側の圧力が更に高くなり、付
勢手段が最大付勢力を発生する位置まで可動偏心カムが
回動すると、可動偏心カムと固定偏心カムの偏心量は相
殺され、駆動軸に対する可動偏心カムの偏心量は最小と
なり、ピストンまたはプランジャのストロークは可動偏
心カムと固定偏心カムの偏心量の設定によってはゼロと
なる。なお、このとき、吐出側の圧力は付勢手段の最大
付勢力に対応する最大圧に保たれている。
【0014】このように、可変吐出量形流体ポンプは、
吐出側の圧力が低圧ですむときには吐出量を大きくして
作業効率を上げ、高圧になればその圧力に見合った吐出
量に調整することにより必要な圧力を得ることができ
る。特に高出力モータを使用する必要はなく、低出力モ
ータを使用しても十分な性能が得られるので製造コスト
を安価にできる。
【0015】また、構造が比較的簡単であるので、小
型、軽量化する上で有利であり、電動油圧工具の油圧ポ
ンプとしても好適である。更には、付勢手段の最大付勢
力によって流体ポンプの最大流体圧が設定可能であるの
で、それを適宜調整することによって圧力設定のための
リリーフ弁、安全弁等が不要となる。更に、その最大付
勢力をモータの最大許容トルク未満に設定しておけば、
モータの過負荷による破損を防止できる。
【0016】カム装置のリフト量の制御方法にあって
は、可動偏心カムにかかる被作動部材の作動抵抗による
負荷が変動しても、可動偏心カムによるリフト量は付勢
手段により、その負荷に対応するよう制御される。従っ
て、例えば、可変吐出量形流体ポンプに利用したとき、
流体圧の変動によりピストン等の被作動部材の作動抵抗
が大きくなるにつれて可動偏心カムの偏心量が小さくな
るので、モータに過負荷をかけることなく流体圧を更に
高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基き、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る可変
吐出プランジャポンプの第1の実施の形態を示す正面か
ら見た説明図、図2は図1に示す可変吐出プランジャポ
ンプの側面から見た説明図、図3はカム装置のリフト量
の可変構造を示す説明図である。
【0018】符号P1は可変吐出プランジャポンプであ
る。可変吐出プランジャポンプP1はケーシングブロッ
ク1を有している。ケーシングブロック1の前部には垂
直方向へシリンダー部2が設けてある。シリンダー部2
の上部側の両側には、作動油を吸入する吸入側チェック
バルブ3と、吐出する吐出側チェックバルブ4が設けて
ある。吸入側チェックバルブ3と吐出側チェックバルブ
4にはオイルチューブを接続するための螺合部30、4
0が設けてある。
【0019】なお、吸入側チェックバルブ3は作動油が
シリンダー部2内で圧縮されたときタンクに逆流しない
ようにするもので、吐出側チェックバルブ4は吐出側で
加圧された作動油がシリンダー部2側に逆流しないよう
にするためのものである。シリンダー部2にはピストン
5が収容してある。ピストン5はシリンダー部2の内部
に収容してあるコイルバネ6によって下方へ付勢してあ
る。
【0020】ピストン5の下方にはカム装置7が設けて
ある。カム装置7はモータ(後述図9参照)により駆動
される駆動軸70を有している。駆動軸70はケーシン
グブロック1の下部を水平に貫通させてあり、内部のボ
ールベアリング(図示省略)により回転可能に設けてあ
る。
【0021】駆動軸70の先部には外形が円形の固定偏
心カム71が偏心させて取り付けてある。固定偏心カム
71の外周部にはローラベアリング72を介して外形が
円形の可動偏心カム73が偏心させて設けてある。ま
た、可動偏心カム73の外周部にはローラベアリング7
4が設けてある。上記ピストン5の下端部は上記コイル
バネ6によってローラベアリング74に押し付けられて
いる。上記ローラベアリング72、74はカム駆動時の
摩擦抵抗を軽減し作動をスムーズにする作用を有する。
【0022】可動偏心カム73の最大幅部分(リフト量
最大部分)の前後面には取着ピン75が固着してある。
各取着ピン75と駆動軸70との間には付勢手段である
巻板バネ76が取り付けてある。巻板バネ76の巻方向
は可動偏心カム73を固定偏心カム71の回転方向と逆
方向に回動させたときに巻き上げられるようになってい
る。
【0023】本実施の形態では、巻板バネ76に負荷が
かかっていない状態において、可動偏心カム73は可動
偏心カム73と固定偏心カム71双方の偏心量が加算さ
れる側になるよう設定されている。このとき可動偏心カ
ム73の偏心量、すなわちリフト量が最大となる(後述
する図4、図6を参照)。また、巻板バネ76に負荷が
かかって最大付勢力を発生するときに、可動偏心カム7
3は可動偏心カム73と固定偏心カム71双方の偏心量
が相殺される位置になるよう設定されている。このと
き、リフト量が最小となる(後述する図5、図8参
照)。
【0024】ここで、図3を参照してカム装置のリフト
量の可変構造を説明する。「O」は駆動軸70のセンタ
ーを表し、「r」は固定偏心カム71の偏心量と固定偏
心カム71を軸とする可動偏心カム73の偏心量を表
す。「L」は固定偏心カム71を軸とする可動偏心カム
73の駆動軸70中心に対する偏心点の軌跡を示す。上
記のように、本実施の形態では、駆動軸70に対する固
定偏心カム71の偏心量は同一に設定されている。
【0025】図3は固定偏心カム71と可動偏心カム7
3の偏心が互いに相殺され駆動軸70に対する偏心量が
(0)になる位置を示している。偏心量が(0)になる
位置を0°とし、固定偏心カム71に対して可動偏心カ
ム73を角度αで回動すると、駆動軸70に対する偏心
量「d」は、 d=2×r×sin(α/2) の式で表され、αが0°〜180°の範囲で変化するこ
とにより、偏心量「d」は0から2rまでの範囲で変化
する。すなわち、カム装置のリフト量は偏心量の2倍と
なるので、リフト量は0から4rまで連続的に変えられ
ることになる。
【0026】図4はカム装置のリフト量が最大のときの
斜視図、図5はカム装置のリフト量が最小(0)のとき
の斜視図である。図6はカム装置のリフト量が最大のと
きの正面から見た概略説明図、図7はカム装置のリフト
量が最大と最小の中間のときの正面から見た概略説明
図、図8はカム装置のリフト量が最小(0)のときの正
面から見た概略説明図である。図1ないし図8を参照し
て本実施の形態の作用を説明する。
【0027】駆動軸70を矢印方向へ回転させると、可
動偏心カム73は巻板バネ76を介して同じ方向に回転
し、ピストン5を往復させて作動油を吸入側から吐出側
に押し出す。吐出側の圧力が低圧ですむときは可動偏心
カム73にかかるピストン5による負荷があまり大きく
ならないので、可動偏心カム73は偏心量が比較的大き
い状態で回転する(図4、図6参照)。これにより、吐
出量が大きくなり、作業効率がよい。
【0028】作動油が送られて吐出側の圧力が高くなる
と、可動偏心カムにかかるピストン5による負荷が大き
くなる。駆動軸70の動力は変わらないので、固定偏心
カム71は巻板バネ76による付勢力に抗して可動偏心
カム73より先行回動した状態(逆にいえば、可動偏心
カム73が固定偏心カム71に追従する)で回転するよ
うになる(図1、図7参照)。また、この際の可動偏心
カム73と固定偏心カム71の回動により、可動偏心カ
ム73と固定偏心カム71の偏心量は一部相殺されるの
で、ピストン5のストロークは小さくなり、吐出量も小
さくなる。
【0029】そして、吐出側の圧力が更に高くなり、巻
板バネ76が最大付勢力を発生する位置(初期位置から
180°の位置)まで可動偏心カム73が回動すると、
可動偏心カム73と固定偏心カム1の偏心量は相殺さ
れ、駆動軸70に対する可動偏心カム73の偏心量は
(0)となる。なお、このとき、吐出側の圧力は巻板バ
ネ76の最大付勢力に対応する最大圧に保たれている。
【0030】図9は本発明に係る電動油圧カッターの実
施の形態を示す説明図である。Cはコードレス構造の電
動油圧カッターで、Mはモータ、Gは減速ギヤ、Tはト
リガー、C1は切断部で、油圧ポンプとして上記可変吐
出プランジャポンプP1が使用されている。可変吐出プ
ランジャポンプP1の吐出側最大圧力は所定の被切断物
を切断するに足りる圧力を発生するようにモータMの出
力と巻板バネ76の最大付勢力が設定してあり、巻板バ
ネ76の最大付勢力はモータMの最大許容トルク未満に
設定されている。
【0031】電動油圧カッターCの作用は次のとおりで
ある。切断部C1に被切断物を装着し、トリガーTを引
くと、モータMによって可変吐出プランジャポンプP1
が作動する。これによって、切断部C1を駆動する吐出
側の圧力が上昇し、被切断物を切断するに足りる圧力を
発生することにより被切断物は切断される。なお、巻板
バネ76の作用により、作動中、モータMは最大許容ト
ルクを超えることはないので、過負荷による破損を防止
できる。
【0032】図10は本発明に係る可変吐出プランジャ
ポンプの第2の実施の形態を示す正面から見た説明図で
ある。なお、図面において上記可変吐出プランジャポン
プP1と同一または同等箇所には同一の符号を付して示
している。可変吐出プランジャポンプP2においては、
固定偏心カム71の外周部に可動偏心カム73が回動可
能に取り付けてある。可動偏心カム73には外周部から
内周部に貫通するネジ孔730が設けてあり、ネジ孔7
30には固定ネジ731が螺合してある。可動偏心カム
73は固定ネジ731を締付けることにより所要の回動
位置で固定偏心カム71に固定できる。なお、固定手段
の構造はこれに限定するものではなく、公知の各種手段
を適宜採用できるものである。
【0033】可変吐出プランジャポンプP2では、上記
したように可動偏心カム73は偏心量が最大と最小の回
動範囲内において固定偏心カム71に固定できるので、
偏心量の調整が可能である。また、この可変吐出プラン
ジャポンプP2を電動油圧工具に使用すれば、アタッチ
メントを付け替え、その作業に適する吐出量となるよう
カムの偏心量を調整するだけで多用途に使用できるの
で、カムの設計変更は必要ない。なお、本明細書で使用
している用語と表現はあくまで説明上のものであって、
限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、
表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実
施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の
記載内において種々の変形が可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。(a)本発明に係る 可変吐出量形流体ポンプにおいて
は、吐出側の圧力が低圧ですむときには吐出量を大きく
して作業効率を上げ、高圧になればその圧力に見合った
吐出量に調整することにより必要な圧力を得ることがで
きる。従って、特に高出力モータを使用する必要はな
く、低出力モータを使用しても十分な性能が得られるの
で製造コストを安価にできる。また、構造が比較的簡単
であるので、小型、軽量化する上で有利であり、電動油
圧工具の油圧ポンプとしても好適である。
【0035】(b)付勢手段の最大付勢力によって流体
ポンプの最大流体圧が設定可能であるので、それを適宜
調整することによって圧力設定のためのリリーフ弁、安
全弁等が不要となり、その最大付勢力をモータの最大許
容トルク未満に設定しておくことによってモータの過負
荷による破損を防止できる。
【0036】(c)カム装置のリフト量の制御方法にあ
っては、可動偏心カムにかかる被作動部材の作動抵抗に
よる負荷が変動しても、可動偏心カムによるリフト量は
付勢手段により、その負荷に対応するよう制御される。
従って、例えば、可変吐出量形流体ポンプに利用したと
き、流体圧の変動によりピストン等の被作動部材の作動
抵抗が大きくなるにつれて可動偏心カムの偏心量が小さ
くなるので、モータに過負荷をかけることなく流体圧を
更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変吐出プランジャポンプの第1
の実施の形態を示す正面から見た説明図。
【図2】図1に示した可変吐出プランジャポンプの側面
から見た説明図。
【図3】カム装置のリフト量の可変構造を示す説明図。
【図4】カム装置のリフト量が最大のときの斜視図。
【図5】カム装置のリフト量が最小(0)のときの斜視
図。
【図6】カム装置のリフト量が最大のときの正面から見
た概略説明図。
【図7】カム装置のリフト量が最大と最小の中間のとき
の正面から見た概略説明図。
【図8】カム装置のリフト量が最小(0)のときの正面
から見た概略説明図。
【図9】本発明に係る電動油圧カッターの実施の形態を
示す説明図。
【図10】本発明に係る可変吐出プランジャポンプの第
2の実施の形態を示す正面から見た説明図。
【符号の説明】
P1 可変吐出プランジャポンプ 1 ケーシングブロック 2 シリンダー部 3 吸入側チェックバルブ 4 吐出側チェックバルブ 30、40 螺合部 5 ピストン 6 コイルバネ 7 カム装置 70 駆動軸 71 固定偏心カム 72 ローラベアリング 73 可動偏心カム 74 ローラベアリング 75 取着ピン 76 巻板バネ C 電動油圧カッター M モータ G 減速ギヤ T トリガー C1 切断部 P2 可変吐出プランジャポンプ 730 ネジ孔 731 固定ネジ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム駆動によるピストン(5) またはプラ
    ンジャの往復運動によってポンプ作用を行う流体ポンプ
    であって、上記ピストン(5) またはプランジャはカム装
    置(7) の回転運動によって駆動され、当該カム装置(7)
    は、 原動機によって駆動される駆動軸(70)に偏心して固定さ
    れ外形が円形の固定偏心カム(71)と、 当該固定偏心カム(71)を中心として回動自在にかつ偏心
    して設けられ、上記ピストン(5) またはプランジャを往
    復運動させる可動偏心カム(73)と、 上記可動偏心カム(73)をその外形の上記駆動軸(70)に対
    する偏心量が最大値と最小値となる回動範囲内において
    上記固定偏心カム(71)の回転方向と同じ方向へ付勢する
    付勢手段と、 を備えており、 上記可動偏心カム(73)の上記駆動軸(70)に対する偏心量
    は上記付勢手段に負荷がかかっていないときに最大とな
    り、上記ピストン(5) またはプランジャの作動抵抗によ
    り上記付勢手段が最大付勢力を生じるときに最小となる
    よう設定してあることを特徴とする、 可変吐出量形流体ポンプ。
  2. 【請求項2】 カム駆動によるピストン(5) またはプラ
    ンジャの往復運動によってポンプ作用を行う流体ポンプ
    であって、上記ピストン(5) またはプランジャはカム装
    置(7) の回転運動によって駆動され、当該カム装置(7)
    は、 原動機によって駆動される駆動軸(70)に偏心して固定さ
    れ外形が円形の固定偏心カム(71)と、 当該固定偏心カム(71)を中心として回動自在にかつ偏心
    して設けられ、上記ピストン(5) またはプランジャを往
    復運動させる可動偏心カム(73)と、 上記可動偏心カム(73)をその外形の上記駆動軸(70)に対
    する偏心量が最大値と最小値となる回動範囲内において
    上記固定偏心カム(71)の回転方向と同じ方向へ付勢する
    巻板バネ(76)と、 を備えており、 上記可動偏心カム(73)の上記駆動軸(70)に対する偏心量
    は上記巻板バネ(76)に負荷がかかっていないときに最大
    となり、上記ピストン(5) またはプランジャの作動抵抗
    により上記巻板バネ(76)が最大付勢力を生じるときに最
    小となるよう設定してあることを特徴とする、 可変吐出量形流体ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の可変吐出量形流
    体ポンプを使用したことを特徴とする、 電動油圧工具。
  4. 【請求項4】 駆動軸(70)に偏心して固定され外形が円
    形の固定偏心カム(71)と、当該固定偏心カム(71)を中心
    として回動自在にかつ偏心して設けられ被作動部材を往
    復運動させる可動偏心カム(73)と、上記可動偏心カム(7
    3)をその外形の上記駆動軸(70)に対する偏心量が最大値
    と最小値となる回動範囲内において上記固定偏心カム(7
    1)の回転方向と同じ方向へ付勢する付勢手段とを備えた
    カム装置(7) のリフト量の制御方法であって、この方法
    は、 上記可動偏心カム(73)は上記付勢手段によって上記固定
    偏心カム(71)の回転に追従して所定の偏心量で回転し、
    上記被作動部材により上記可動偏心カム(73)にその回転
    を妨げる負荷がかかったときには、負荷の増加に伴って
    上記付勢手段の付勢力に抗して上記可動偏心カム(73)が
    上記固定偏心カム(71)の回転に対して遅れる方向に移動
    して偏心量が小さくなる制御を含むことを特徴とする、 カム装置のリフト量の制御方法。
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