JP2890068B2 - 自由電子レーザ - Google Patents

自由電子レーザ

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JP2890068B2
JP2890068B2 JP2413006A JP41300690A JP2890068B2 JP 2890068 B2 JP2890068 B2 JP 2890068B2 JP 2413006 A JP2413006 A JP 2413006A JP 41300690 A JP41300690 A JP 41300690A JP 2890068 B2 JP2890068 B2 JP 2890068B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/09Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping
    • H01S3/0903Free-electron laser

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Particle Accelerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自由電子レーザに関
し、特に、非常に短期間だけ極めて高い磁場を生成する
ことのできる新しいパルス・パワー・アンジュレータに
よる、高利得・単一パスの自由電子レーザ(FEL)に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常の気体レーザ及び固体レーザは、単
色である。即ち、それらは、それらのレーザ媒質におけ
るエネルギ遷移に対応する特定の波長のみを発生するこ
とができる。色素レーザは、狭い範囲に亘って調節され
得るが、光ポンピング用の気体レーザを必要とすると共
に、比較的低いパワー・レベルで作動し得るのみであ
る。
【0003】対照的に、Madey への米国特許第3,82
2,410号に記載されている自由電子レーザは、極め
て適応性の高いコヒーレント放射源を提供する。何故な
らば、自由電子レーザは、実質的にあらゆる波長に調節
され得ると共に、高いパワーで作動するからである。自
由電子レーザにおいては、高エネルギ電子(即ち、光速
度に近い速度まで加速された電子)が、レーザ媒質の原
子に結び付いたままでいるのではなく、真空を通過する
ビーム内で移動する。電子は自由であるので、それらが
放出する放射の波長は、原子の2つのエネルギ・レベル
間の許容遷移に対応する特定の波長に限定されない。高
エネルギ電子ビームが、アンジュレータとして知られて
いる磁石の集成装置によって生成される、横方向の、空
間的に周期的な磁場を通過させられる際に、放射が生成
される。アンジュレータの磁場は、電子のビームを、横
方向に、左右に曲げる。ビーム内の電子が向きをそらさ
れる度に、それは、シンクロトロン(広帯域即ちインコ
ヒーレント)放射のバーストを放出する。レーザが、発
振が互いに加え合わされるよう適切に設計されているな
らば、個々のバーストの結合は、コヒーレント放射のビ
ームを、次式によって近似的に与えられる波長で産出す
る。
【0004】 λr =(λ0 /2γ2 )(1+k2 /2+γ2 θ2 ) (1) ここで、 λr は、コヒーレント光の波長(cm)、 λ0 は、アンジュレータ周期、即ち反対の極性の隣接す
る磁石の間の距離(cm)、 γは、電子エネルギ/静止質量エネルギ、及び kは、次式によって定義されるパラメータである。 k=eBλ0 /πmc2 =0.934Bλ0 (2) ここで、 Bは、磁場のrms(テスラ)である。
【0005】上式(1)から判るように、自由電子レー
ザの出力波長は、電子エネルギ(γに比例)を変化させ
ることによって調節され得る。短波長レージング(スペ
クトルがX線領域)に対しては、自由電子レーザは、極
めて高い、1GeVのオーダの電子エネルギを必要とす
る。自由電子レーザのサイズも問題である。何故なら
ば、磁石の隣接する極の間の距離が、式(2)によって
制限されるからである。kはBλ0 に比例し、且つk≒
1が望ましいので、もしλ0 (磁石の隣接するN極とS
極との間の距離)が10分の1に減少させられるなら
ば、Bは10倍に増大させられなければならず、そし
て、10テスラは、通常の磁石(100個のオーダの直
列の磁極を必要とする)では非現実的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】必要な磁場強度及び電
子ビーム放射力を得ることの難しさに加えて、装置の利
得が、スペクトルの短波長(<1000オングストロー
ム)領域における放出に関して問題となる。もし単一パ
ス利得が1未満であるならば、レージング(光増幅)を
得るべく、光子ビームを軸方向で前後にアンジュレータ
を通過させることが必要になる。これは、通常の自由電
子レーザにおいては、アンジュレータ構造部材の対向し
た端部における鏡によって達成される。しかしながら、
X線を反射することのできる鏡は存在しない。解決法
は、レーザを、アンジュレータを通過する単一パスで結
果的に光増幅を生ずるところの超放射状態にすることで
ある。例えば、R. Bonifacio及び F. Casagrande著 "Th
e Superradiant Regime of a Free Electron Laser "、
Nuclear Instruments and Methods in Physics Researc
h、第A239巻、第36〜42頁(1985年)参
照。
【0007】超放射を得るには、電子ビームは、非常に
濃密でなければならず(即ち、極めて高いブリリアンス
を有し、且つ低いエミッタンスでなければならない)、
そして、磁場強度は、非常に短期間だけ非常に強くなけ
ればならない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自由電子レ
ーザは、短波長レージングと結び付いている上記問題点
を解決すべく設計された新規な構造を有している。特
に、本発明に係る自由電子レーザは、3つの基本的な要
素からなっている。 1)高ブリリアンス電子源/インジェクタ、 2)電子ビームに高エネルギを与える線形加速器(ライ
ナック)、及び 3)短期間だけ極めて高い磁場(数テスラ)をもたらし
得るアンジュレータ。
【0009】電子注入源は、ライナック自身の最初の伝
送線路、又は高速サーキュラ・スイッチによって駆動さ
れるラジアル線路変成器である。
【0010】ライナックは、1990年1月9日に特許
された米国特許第4,893,089号に開示されてい
る構造を有しており、この構造においては、複数の加速
間隙が直列に配設されている。複数の伝送線路であっ
て、各々が個々の間隙を提供するものに沿って同時に伝
播するところの単一パルスのエネルギを放出即ちスイッ
チングすることにより、それらの間隙は、次から次へと
付勢される。伝送線路は、長さにおいて漸増し、もっ
て、加速された粒子集群が間隙を通過する際、パルス・
パワーが、各間隙に存在する。
【0011】本発明に係るアンジュレータは、伝送線路
の端部が、開放されているのではなく、実質的に短絡さ
れているということを除いて、ライナックと同様な基本
構造を有しており、電場を磁場に変換する。“短絡回
路”は、完全ではなく、むしろ小さい抵抗を有すべく設
計されており、これにより、僅かな電場が残留する。こ
の電場は、ビームがアンジュレータの各間隙を横切る際
に、放射の形でビームによって失われたエネルギを補償
する。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。図面、特に図1及び図2を参照する
に、自由電子レーザ10は、インジェクタ20、線形加
速器即ちライナック30及びアンジュレータ40からな
っている。
【0013】インジェクタ20は、図2に示されている
ラジアル線路変成器(RLT)、又は、より好適に、図
3に示されているライナック30の第1段である。図3
に示されている実施例においては、電子は、プレート2
2とプレート24との間の電場のパルスにより、参照符
号21で指示されている領域から抽出される。抽出され
た電子は、プレート24内のアパーチャ28を通過し、
ライナック30の加速構造部材に入る。
【0014】インジェクタ20に印加されるパルスは、
ブルームライン(Blumlein)型スイッチ(後述)により、
数十ピコ秒のオーダの立上がり時間で好適にもたらされ
る。利得を更に増大させ、且つ、電場放出電流に起因す
る、振幅及びパルス形状のゆらぎを除去するため、イン
ジェクタ20は、高誘電率材料23(例えば、サファイ
ア、水晶、あるいは他の高周波・低損失プラスチック誘
電体)を充填されている。
【0015】本発明に係る上述のインジェクタは、陽極
/陰極間隙に印加される非常に大きい電場により、極め
て高いブリリアンス且つ低いエミッタンスの電子源を提
供する。上述のように、低エミッタンス且つ高ブリリア
ンスは、短波長超放射にとって必要である。最短の波長
は、電子ビームのエミッタンスのオーダであり、そし
て、単一パスにおける高利得は、高電流密度によっての
み可能である。
【0016】インジェクタ20から抽出された電子集群
は、3MeVのオーダのエネルギでインジェクタ20を
離れる。しかしながら、短波長レージングのためには、
自由電子レーザは、数百MeVから1GeVまでのオー
ダの電子エネルギを必要とする。従って、電子集群にエ
ネルギを加えることが必要であり、これはライナック3
0によって達成される。
【0017】図4は、多素子ライナック30の1つの素
子を示している。なお、多素子ライナックは、米国特許
第4,893,089号(1988年9月14日出願の
米国特許出願第244,121号)、及びF. Villa 著
“A New Switched Power Linac Structure ”、SLA
C−PUB−4894(1989年3月)に記載されて
おり、これらの開示は、引用によって本明細書中に組み
入れられている。手短に言えば、ライナック30は、直
列に配列されている複数の加速間隙を備えている。複数
の伝送線路であって、各々が個々の間隙を提供するもの
に沿って同時に伝播するところの単一パルスのエネルギ
を放出即ちスイッチングすることにより、それらの間隙
は、次から次へと付勢される。伝送線路は長さ方向に累
進的にされており、加速器電子集群が通過する各間隙に
パワー・パルスが存在する。
【0018】より具体的には、図4のライナック30
は、離隔した平行なプレート31,32を備えており、
それらは、それらの縦方向の中間領域が縦方向に裂かれ
て、狭いストリップ即ちリボン31−1〜32−5を形
成されており、これらのリボンは曲折され、プレート3
1,32の曲折されていない部分が配列させられている
面に直角な面内に、それらは配列させられている(ある
いは、加速器は、1990年12月4日に特許された米
国特許第4,975,917号(米国特許出願第46
1,059号)に記載されている“捩れのない”構造を
有していてもよい)。リボン31−1〜32−5の各々
の中心にはアパーチャ33が存在し、このアパーチャを
貫通してほぼ直線の粒子路即ち加速路39が延在してい
る。ライナック30にパワーを注入する手段は、電荷蓄
積プレート34及びノーマルオープンのスイッチ35に
よって概略的に図示されている。電荷蓄積プレート34
は、パワー入力領域36における伝送線路プレート3
1,32間に配置されている。ライナック30用のイン
ジェクタは、図4の左側と、図3におけるライナック3
0の2つの右側のユニットに図示されている。スイッチ
35は、図4の左上隅にのみに象徴的に示されている。
実際の構造においては、スイッチは、中央の電極即ち電
荷蓄積プレート34に沿い、同じ形をしている。
【0019】ライナック30のアパーチャ33と破線A
−A′との間の部分においては、リボン31−1〜32
−5を形成すべくプレート31,32に切り込まれてい
るスリットは、破線A−A′で始まり、この破線は、そ
れぞれのプレート31、32の端縁31−6,32−6
に対して非平行である。このことは、パワー入力領域3
6において注入されるパワー・パルスがリボン31−
5,32−5に到達するのに、それがリボン31−1,
32−1に到達するときよりもより長い時間がかかると
いうことを意味する。従って、加速エネルギは、リボン
31−5及び32−5の間の粒子路即ち加速路39の区
間に到達する前に、リボン31−1及び32−1の間の
区間に到達し、もって、第3図に関して上方向の加速路
39に沿って進むようになるエネルギ勾配が効果的にも
たらされる。
【0020】誘電材料38が、そこを通って加速路39
が延在しているところのアパーチャ33を有する、リボ
ン31−1〜32−5の中央部を除いて、プレート3
1,32の間の空間を満たしている。エネルギ・パルス
の通過時間は、絶縁体としての誘電材料38の誘電率に
よって制御される。パワー入力領域即ちパルス注入領域
36における間隔g1 が加速領域37における間隔g2
よりも大きいことによる、プレート31及び32の間の
空間のテーパは、加速領域37における電場を制御す
る。電場を更に増大させるため、リボン31−1〜32
−5の各々は、そのパルス注入領域において、加速領域
37における幅w2よりも大きい幅w1を有している。
【0021】図5は、エネルギの単一パルスをライナッ
ク30中へ生成するためのスイッチ60を示している。
スイッチ60は、レーザでトリガされる気体電子なだれ
スイッチであり、この気体電子なだれスイッチは、適度
な高電圧における比較的高電流の高信頼性・超高速スイ
ッチングに使用されるものである。そのようなスイッチ
は、R. E. Cassel ,F. Villa著“High Speed Switchin
g in Gasses”、SLAC−PUB−4858(198
9年2月)に記載されている。気体電子なだれスイッチ
60は好適なスイッチであるが、他のスイッチ(例え
ば、固体スイッチあるいは光電スイッチ)も、たとえそ
れらの効率が多少悪くても、同様に可能である。
【0022】図5に示されている気体電子なだれスイッ
チ60は、水晶素子61を含むブルームライン型パルス
形成網であり、この水晶素子は、UV光に対して透明で
あり、そして、例えば30気圧まで加圧されているガス
62で満たされているキャビティ63を設けられてい
る。キャビティ63は、電荷蓄積プレート即ち蓄積電極
34のほぼ全幅に亘って延在しており、この蓄積電極の
縁部34aは、キャビティ63内に配置されている。伝
送線路プレート32の造形されている縁部32aは、キ
ャビティ63内に配置されている一方、プレート31
は、キャビティ63内へ延出していない。プレート31
の縁部31aは、水晶素子61のスロット61a内に配
置されている。水晶素子60の一部は、蓄積電極34及
びプレート31,32の間に、並びに直接プレート31
及び32の間に挿入されている。
【0023】ガス62の最初のイオン化は、レーザ光に
よってもたらされ、このレーザ光は、キャビティ63内
に向けられており、且つ蓄積電極即ち陽極34の縁部即
ち陽極電極34aの比較的近傍に集中させられている。
これは、電子に、陽極電極34aに向けての電子なだれ
を引き起こさせる。イオン化領域は、最初の分布から広
がって行く。何故ならば、電子なだれによって生成され
た電子は、周囲のガス62をイオン化し、そして、電子
は、電場の影響の下に運動するからである。電子なだれ
の変位電流は、プレート即ち電極31,32を横切るパ
ルスを誘導する。
【0024】電気パルスの極端に短い持続時間のため
に、ライナック30のピーク勾配は、3Gv/mのオー
ダと非常に高く、このため、ライナックの長さは、1G
eVの電子エネルギに対して1メートルのオーダであり
得る。ビームの安定性を維持するのに必要な磁気集束装
置(四極以上)は、図示されていないが、当業者には自
明である。
【0025】アンジュレータ40は、構造的にライナッ
ク30と同様であり、パルス・パワー技術で作動する。
主要な相違は、アンジュレータ40の各セクションの端
部が、磁場を最小にすべく短絡させられているというこ
とである(ライナック30の場合には開放されてい
る)。この構造を裏付ける理論は、以下の通りである。
【0026】負荷Rで終端するインピーダンスZの平行
プレート線路を考慮する。R=Zの場合、パルスは、末
端から反射せず、そして、E及びBは、E/c=B(c
は光速度)で関係付けられる。
【0027】一般に、最初のパルス及びその反射の重畳
に起因するRの値を変化させることにより、(末端から
ある距離において)磁場を電場と交換することができ
る。 E=ET ・2R/(Z+R) 及び B=ET ・2Z/c(Z+R) ここで、ET は、末端前の、波の進行構造と結び付いて
いる電場である。
【0028】上記の2つの式から、R=0のとき(末端
が短絡されているとき)、磁場は倍になり、電場はゼロ
になるということが判る。逆に、R=∞のとき(又は、
Rが線路特性インピーダンスZよりもずっと大きいと
き)、電場は倍になり、磁場はゼロになる。Rについて
のこれらの2つの極値の間で、ゼロから2Bまでの連続
的なBの値の組が、そして、2Eからゼロまでの対応す
る電場の組が、それぞれ存在する。従って、電場を最大
にすべく、ライナック30の個々の伝送線路の端部は、
開放されている。対照的に、アンジュレータ40におい
ては、伝送線路の端部は、磁場を最大にすべく、短絡さ
れている。
【0029】アンジュレータ40を形成する線路は、加
速器の線路と異なる。何故ならば、アンジュレータによ
って要求される磁場は、その符号を交互に変えるからで
ある。これは、2つの接地面によって取り巻かれている
中央の導体からなる構造によって達成される。
【0030】実際、アンジュレータ40における伝送線
路は、完全には短絡されておらず、アンジュレータのエ
ネルギ間隙の横断の間の放射に起因する電子集群のエネ
ルギ損失を補償するための小さい電場を保持するための
小さいインピーダンスを有している。その小さい電場か
らの付加されたエネルギは、アンジュレータをテーパ構
造にすることなく、コヒーレンスに必要な限度内にビー
ムを保つ。小さい残留電場は、短絡素子の適切な形状に
より、及び/又は僅かに抵抗性の材料を末端に使用する
ことにより、調節され得る。
【0031】加速器30及びアジュレータ40の形状も
異なっている。図3及び図6(加速器の端面図)に示さ
れているように、ライナック30における加速器伝送線
路は、異なる方向(60°ずつ離れている)からビーム
に向かって収束する。対照的に、図3及び図7(アンジ
ュレータにおける2つの隣接する伝送線路の先端部の拡
大図)に示されているように、アンジュレータ40は、
単一の平面内にのみ横たわっている。
【0032】アンジュレータの一素子の先端部の詳細
が、図9(図8に対して90°回転させられている)に
示されている。矢印を有する線は、磁力線を表してい
る。
【0033】図10及び図11は、アンジュレータの一
素子の先端部における電場及び磁場の方向を示す概略図
である。図10に示されているように、電場Eの強度
は、構造部材の端部における短絡回路のために、非常に
弱い。本質的に、2倍の波強度を有する磁場のみが存在
する。
【0034】図12は、アンジュレータ40における3
つの連続的な伝送線路対を示しており、これらは、図1
3に示されているような、磁場についての3つの全周期
の合計を与える。ずっと多くの構造部材(50〜100
まで)が、アンジュレータ40を構成すべく使用され
る。
【0035】図面は排気される領域を示していないが、
自由電子レーザのライナック30及びアンジュレータ4
0の両方における電子の経路は真空の領域を通って延び
ており、且つスイッチ60も真空中にあるということ
は、当業者にとっては明らかであろう。
【0036】アンジュレータ40の各素子で発生される
電場は非常に短時間(サブ−ナノ秒)の間のみ保持され
るので、構造部材は、永久磁石構造部材から得られ得る
強度よりもずっと大きい強度(20テスラのオーダ)の
磁場を支持することができる。この非常に高い磁場は、
アンジュレータの構造がかなり短くなり、自由電子レー
ザ全体でテーブルトップを占有するのみであるという結
果をもたらす。
【0037】次表は、自由電子レーザに関する可能なパ
ラメータの組を含んでいる。これらの数字は、“テーブ
ルトップ”短波長自由電子レーザのパラメータの粗い見
積りである。
【0038】 Emax 4 3 3 Gev/m アンジュレータ長 200 200 200 cm レーザ波長 2 2 150 nm B 26 20 20 テスラ λ 0.4 0.8 0.8 mm パルス長τ 0.2 0.5 0.5 ps 電流密度(J) 1.3 10 5.3 ×106 A/cm2 γ 460 652 75 Eビーム 235 333 38 MeV 利得/メートル 16 8 17 1/メートル 加速セクション長 20 20 20 cm ビーム負荷 0.8% 0.8% 0.8% 壁コンセント電力 15 15 15 kW (ほぼ20pps)
【0039】この装置に関する実際の繰返し数は、パル
ス・パワー源を用いた場合、100〜200ppsのオ
ーダである。もし構造部材が合成パルス法によって駆動
されるならば、より高い繰返し数も可能である。いずれ
にせよ、パルス−パルス安定性は重要である。1%未満
のオーダでの安定性は、通常、巧に設計されたパルス・
パワー装置によって得られ得るが、本発明の自由電子レ
ーザは、ライナック30及びアンジュレータ40におけ
るE及びBの(短期間及び長期間に亘る)極端に安定な
値(10000分の1のオーダ)を必要とする。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る自由電子レ
ーザは、電場を磁場に変換すべく、1990年1月9日
に特許された米国特許第4,893,089号に記載さ
れている加速構造及び1990年1月9日に特許された
米国特許第4,893,089号と類似の別の構造を、
アンジュレータとして使用する。電場の僅かな部分が残
留することを許容され、これにより、アンジュレータ
は、電子集群を共振状態に保ちつつ、放射で失ったエネ
ルギをビームに返す。パルス・パワー可能になる高い電
場及び磁場のため、装置は、他の自由電子レーザと比較
して、極めてコンパクトである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自由電子レーザを示すブロック図
である。
【図2】本発明に係る自由電子レーザを示す概略図であ
る。
【図3】電子インジェクタとして使用すべく形成されて
いる、ライナックの第1段の概略図である。
【図4】本発明に使用される多素子ライナックの一素子
の概略図である。
【図5】ライナックにパルス・パワーを注入するのに使
用される高速スイッチング装置の概略図である。
【図6】加速器構成部材の端面図である。
【図7】アンジュレータにおける2つの隣接する伝送線
路の先端部の拡大図である。
【図8】本発明で使用されるアンジュレータの一素子の
概略図である。
【図9】一素子の先端部の拡大図である。
【図10】アンジュレータの一素子の先端部における電
場及び磁場の方向を示す概略図である。
【図11】アンジュレータの一素子の先端部における磁
場の方向を示す概略図である。
【図12】アンジュレータにおける3つの連続的な伝送
線路対を示す図である。
【図13】磁場についての周期を示す図である。
【符号の説明】
10 自由電子レーザ 20 インジェクタ 23 高誘電率材料 30 ライナック 33 アパーチャ 34 電荷蓄積プレート 35 スイッチ 36 パワー入力領域 37 加速領域 38 誘電材料 39 加速路 40 アンジュレータ 60 気体電子なだれスイッチ 61 水晶素子 62 ガス 63 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−271187(JP,A) 特開 平2−109300(JP,A) 特公 昭38−9200(JP,B1) 米国特許3822410(US,A) 米国特許4570103(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/30 G21K 1/093 H05H 7/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自由電子レーザであって、 直線状の経路に沿って移動する荷電粒子を放出する第1
    の手段と、 該荷電粒子を加速領域内で加速する第2の手段であっ
    て、該加速領域において直列に配列される複数の加速間
    隙を画成し、各該加速間隙は、該直線状の経路を横断し
    て配列される一対の離隔した電極によって画定され、各
    該電極は、そこを通って該直線状の経路が延在するとこ
    ろのアパーチャを有しており、該電極は、それぞれの伝
    送線路によってエネルギ・パルス源に各々接続されてお
    り、離隔した電極の各対用の該伝送線路は、それらの端
    部において互いに他に対して開放されており、該荷電粒
    子は、該荷電粒子が該加速間隙を通過する際、各該エネ
    ルギ・パルスから得られる電場によって発生される加速
    力の影響下に置かれる、ものと、 該第2の手段の後の該直線状の経路に沿って直列に配列
    される複数の対向する磁場を発生する第3の手段であっ
    て、該対向する磁場は、該直線状の経路を横断して配列
    される離隔した電極のそれぞれの対によって各々生成さ
    れ、各該電極は、そこを通って該直線状の経路が延在す
    るところのアパーチャを有しており、各該電極は、それ
    ぞれの伝送線路によってエネルギ・パルス源に接続され
    ており、離隔した電極の各対の該伝送線路は、それらの
    端部において互いに他に対して実質的に短絡されてお
    り、該荷電粒子は、該荷電粒子が当該第3の手段を通過
    する際、各該エネルギ・パルスによって発生される該対
    向する磁場の影響下に置かれる、ものと、 を具備し、 加速された上記荷電粒子が、上記対向する磁場の影響下
    に置かれた際、実質的にコヒーレントな電磁放射を放出
    する、自由電子レーザ。
  2. 【請求項2】 前記第1の手段が、ラジアル線路変成器
    を備えている請求項1記載の自由電子レーザ。
  3. 【請求項3】 前記第2の手段が、線形加速器からなっ
    ており、且つ、隣接する前記加速間隙の前記伝送線路の
    対が、互いに60°離れて配列されている請求項1記載
    の自由電子レーザ。
  4. 【請求項4】 前記第3の手段が、アンジュレータから
    なっており、該アンジュレータの伝送線路が、単一の平
    面内に配列されている請求項1記載の自由電子レーザ。
  5. 【請求項5】 前記アンジュレータの電極の各対の前記
    伝送線路の末端が、小さいインピーダンスを有してお
    り、もって、前記荷電粒子が該アンジュレータの各対向
    する磁場を通過する際、該荷電粒子によって失われるエ
    ネルギを補償するための電場が発生される請求項4記載
    の自由電子レーザ。
  6. 【請求項6】 前記第2の手段及び前記第3の手段に加
    えられる前記エネルギ・パルスが、電子なだれスイッチ
    装置によって発生される請求項1記載の自由電子レー
    ザ。
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