JP2886499B2 - 材料圧送装置 - Google Patents

材料圧送装置

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JP2886499B2 JP12435396A JP12435396A JP2886499B2 JP 2886499 B2 JP2886499 B2 JP 2886499B2 JP 12435396 A JP12435396 A JP 12435396A JP 12435396 A JP12435396 A JP 12435396A JP 2886499 B2 JP2886499 B2 JP 2886499B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乾燥状態の粉状
あるいは粒状の固形物や湿潤状態のこれらの固形物ある
いは粘性の高い液体などの材料を圧送する材料圧送装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾燥状態の粉状あるいは粒状の固形物や
湿潤状態のこれらの固形物あるいは粘性の高い液体など
の材料を圧送する材料圧送装置としては、これらの材料
毎に種々の圧送装置が従来から提案されている。
【0003】そして、湿潤状態の粉状あるいは粒状の固
形物を圧送材料とする従来の圧送装置には、かかる材料
を可撓性のあるチューブ内に供給して、その可撓性チュ
ーブを一端側の外側から連続的に押圧変形させてその可
撓性チューブ内に供給された圧送材料を、可撓性チュー
ブの他端側に排出させて圧送を行なうものがある。
【0004】従来のこの種の圧送装置においては、材料
を圧送するための可撓性チューブは円弧状に湾曲されて
おり、その円弧の内側にその可撓性チューブを押圧変形
させる圧縮ローラを配置し、その圧縮ローラは可撓性チ
ューブの円弧の中心に固定的に配置された軸まわりで公
転駆動するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
円弧状に湾曲した可撓性チューブを用いた,従来の圧送
装置においては、その可撓性チューブが湾曲しているこ
とに起因してその可撓性チューブ内において材料がつま
りを生じることがある。
【0006】また、とくに乾燥状態にある粉状あるいは
粒状の固形物は、湿潤状態のそれらの固形物より材料の
つまりを生じやすいので、これらを圧送材料とすること
もできない。
【0007】この発明は、このような事情に基づいてな
されたもので、可撓性チューブを用いた圧送装置におい
て、可撓性チューブ内での圧送材料のつまりを軽減する
ことを課題とするものである。
【0008】この課題を解決するために、請求項1記載
の発明は、内部を気密で且つ減圧状態とされた基台と、
この基台の上部に設置された材料供給部と、この材料供
給部から下方に向けて基台内に延在された可撓性チュー
ブと、その可撓性チューブの背後に沿って基台内に垂直
に設置された背面板と、前記背面板との間で可撓性チュ
ーブを押圧変形させる複数の圧縮ローラと、各圧縮ロー
ラによって押圧変形された可撓性チューブをそれぞれ復
元させる複数のチューブ復元用ローラと、前記圧縮ロー
およびチューブ復元用ローラを保持するとともに前記
背面板に対向するように可撓性チューブの表面側で且つ
基台内に配置され,これを回転駆動することにより前記
圧縮ローラおよびチューブ復元用ローラを公転駆動させ
るローラ保持部材と、前記ローラ保持部材を基台内にて
前記背面板側に変位可能に支持する支持部材と、その支
持部材を所要の圧力で前記背面板側に向けて押圧する押
圧手段とを有し、且つ、この押圧手段が圧送材料の物性
に応じて空気圧を適宜調整可能なエアシリンダである
とを特徴とする材料圧送装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態によ
りこの発明を説明する。
【0010】図面において、1は材料圧送装置を示し、
この実施の形態の材料圧送装置1は主に乾燥状態のコン
クリート材料を圧送するものである。
【0011】材料圧送装置1は、基台2の上部に設置さ
れたホッパからなる材料供給部3を有する。
【0012】この実施の形態においては、材料供給部3
からの圧送材料Mの供給を確実なものとするため、材料
供給部3にはバイブレータ3aが設置されているととも
に、そのバイブレータ3aによる振動が基台2に過度に
伝達されるのを軽減するために、材料供給部3は防振ゴ
ム3bを介して基台2上に設置されている。
【0013】そして、このような材料供給部3の底部に
形成された材料供給口3cには可撓性チューブ4が接続
されている。
【0014】この可撓性チューブ4は、鋼線で強化され
たゴム製であり、後述するように材料圧送装置1の圧送
機能に関係するものである。
【0015】上端を材料供給口3cに接続した可撓性チ
ューブ4は、まっすぐ下方に向けて直線的に延在され、
その下端は基台2の下方に水平に配設された空気式材料
搬送管5に接続されている。
【0016】そして、このように配置された可撓性チュ
ーブ4の背後には、可撓性チューブ4に沿った垂直平面
を形成するように基台2の一端側に背面板6が設置され
ている。
【0017】この背面板6に対向するように、前記可撓
性チューブ4の表面側となる基台2の中央側には、下端
を枢支した一対の揺動アーム7が設置され、この揺動ア
ーム7の上部はエアシリンダ8を介して基台2に支持さ
れている。したがって、この揺動アーム7はエアシリン
ダ8の伸縮に応じて下端部まわりで揺動変位を行なうよ
うことができる。
【0018】なお、この揺動アーム7はこの発明の支持
部材に該当するものであり、エアシリンダ8は押圧手段
に該当するものである。
【0019】このように設置された一対の揺動アーム7
のうちの一方の中央部分には、油圧モータ11が設置さ
れており、この油圧モータ11はローラ保持部材12を
回転駆動するものである。
【0020】ローラ保持部材12は、図3に示すように
概ね正方形の各角部に半径方向に張り出した取付部12
aを一体的に形成したもので、同一形状に形成した2枚
のローラ保持部材12の対応する各取付部12a間にそ
れぞれ圧縮ローラ13を回転自在に軸支して保持するも
のである。
【0021】したがって、この実施の形態のローラ保持
部材12においては、周方向に4つの圧縮ローラ13が
均等に配設されており、各圧縮ローラ13の間の位置に
はチューブ復元用ローラ14が各ローラ保持部材12毎
に合計8つが設置されている。
【0022】なお、各チューブ復元用ローラ14は、図
3に示すように、ローラ保持部材12の半径方向を回転
軸Oとして回転自在としたものである。
【0023】そして、このように構成された材料圧送装
置1において、前記基台2の内部が気密とされ、基台2
の内側部分の内圧を減圧状態として使用される。これ
は、前記可撓性チューブ4が押圧され変形した後に可撓
性チューブ4の断面形状の復元を促進させるためであ
る。
【0024】次に、このように構成された材料圧送装置
1の動作を図4および図5により説明する。
【0025】前記した材料供給部3から圧送材料が供給
された可撓性チューブ4に対して、圧縮ローラ13が可
撓性チューブ4の表面側から接触し、可撓性チューブ4
ごと押圧変形を行なわせる(図5の(a),(b),
(c)参照)。
【0026】この場合に、前記ローラ保持部材12の回
転中心位置が図示の位置のままであるとすると、図4に
Aで示した圧縮ローラ13は、ローラ保持部材12の回
転中心位置に対する圧縮ローラ13までの半径が一定で
あるから、同図にBで示した位置までは回転するが、こ
れ以上は回転することができない。
【0027】この実施の形態においては、前記ローラ保
持部材11が揺動アーム7に支持されており、エアシリ
ンダ8で一定の押圧力を付与されているに過ぎないの
で、油圧モータ11の回転力を前記押圧力より大きく設
定することにより、エアシリンダ8が縮小されて揺動ア
ーム7は図4上右側に揺動し、Bの位置からCの位置ま
で圧縮ローラ13は図5の(c)に示すように可撓性チ
ューブ4を偏平に押圧変形させてその表面上を転動する
ことができる。
【0028】このように、エアシリンダ8が縮小される
ので、可撓性チューブ4が圧縮ローラ13で過度に押圧
されて損傷することはない。
【0029】前記Bの位置からCの位置までの圧縮ロー
ラ13の転動にともなって、可撓性チューブ4内に位置
していた圧送材料Mは、可撓性チューブ4の下端から押
し出されて空気式材料搬送管5に送り込まれる。
【0030】空気式材料搬送管5内に送り込まれた圧送
材料Mは、空気式材料搬送管5の空気口5aから供給さ
れる高圧の圧縮空気の流れにより空気式材料供給管5内
を図4上右向きに搬送されて所要の用途先に到達する。
【0031】前記のようにして圧縮ローラ13がCの位
置に達すると、圧縮ローラ13からの反力が小さくなる
ので、エアシリンダ8が伸長して揺動アーム7は図4上
右側に揺動し、当初の位置に復帰する。
【0032】この実施の形態においては、各圧縮ローラ
13の間の位置に、チューブ復元用ローラ14が設置さ
れており、図5の(c)に示すように偏平に押圧変形さ
れた可撓性チューブ4を両側から挟み込むことにより、
可撓性チューブ4の断面形状を図5の(d)に示すよう
に迅速に復元させて、圧送材料Mを可撓性チューブ4内
に導いて圧送効率を向上させるものである。
【0033】このようにして揺動アーム7が当初の位置
に復帰した状態においては、次の圧縮ローラ13が前記
した圧縮ローラ13のAの位置に達しているので、今度
はこの圧縮ローラ13が前記と同様にして可撓性チュー
ブ4内の圧送材料Mを空気式搬送管5に送り込むことに
なり連続的に圧送材料Mを空気式材料搬送管5に送り出
すことができる。
【0034】このような材料圧送装置1による材料の圧
送においては、エアシリンダ8の空気圧を圧送材料Mの
物性に応じて適宜に調整することにより各種の圧送材料
Mの圧送が可能である。
【0035】また、油圧モータ11の回転数を無段階に
調整可能としておくことにより、圧送材料Mの物性に応
じて適切に圧送することができるとともに、各圧送材料
Mの物性に適合する範囲内で圧送量を調整することも可
能である。
【0036】さらに、油圧モータ11を正逆転可能とし
ておくことにより、仮に可撓性チューブ4内等で圧送材
料Mのつまりを生じた場合であってもその対処が容易で
ある。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、可撓性チューブが材料供給部から下方に向
けて延在されているので、可撓性チューブに湾曲がなく
材料供給部からの圧送材料が可撓性チューブ内でつまり
を生じることが軽減される。
【0038】そのうえ、その可撓性チューブに圧送材料
を供給する材料供給部が上方に位置しており、圧送材料
自体の重量が下向きに作用するので、材料供給部から可
撓性チューブへの圧送材料の吸込効率が良好であるう
え、可撓性チューブ内においては圧送材料を積極的に圧
送方向に移動させるように作用するので、この意味でも
圧送材料のつまりの発生が軽減され、圧送材料を円滑に
圧送することができる。複数の圧縮ローラをローラ保持
部材で保持させ、このローラ保持部材を同一の押圧手段
で押圧させるようにしているので、各圧縮ローラに均一
の力が作用されるようになり、もって、正確且つ均等に
圧送材料を圧送させることができる。 しかも、押圧手段
にエアシリンダを用いることにより、圧送材料の物性に
応じて空気圧を最適に調整することができる。 また、チ
ューブ復元用ローラを設けることにより、押圧変形され
た可撓性チューブの断面形状を迅速に復元させて圧送材
料を可撓性チューブ内に導いて圧送効率を向上させるこ
とができる。 更に、基台の内部を気密で且つ減圧状態と
することにより、押圧変形された可撓性チューブの断面
形状の復元を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】材料圧送装置の内部構造を示す正面図である。
【図2】図1のA方向からみた材料圧送装置の内部構造
を示す側面図である。
【図3】ローラ保持部材の正面図である。
【図4】可撓性チューブと圧縮ローラとによる圧送機能
の説明図である。
【図5】(a)〜(d)は、圧縮ローラによる可撓性チ
ューブの押圧変形の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 材料圧送装置 3 材料供給部 4 可撓性チューブ 6 背面板 7 揺動アーム(支持部材) 8 エアシリンダ(押圧手段) 12 ローラ保持部材 13 圧縮ローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を気密で且つ減圧状態とされた基台
    と、この基台の上部に設置された材料供給部と、この材
    料供給部から下方に向けて基台内に延在された可撓性チ
    ューブと、その可撓性チューブの背後に沿って基台内に
    垂直に設置された背面板と、前記背面板との間で可撓性
    チューブを押圧変形させる複数の圧縮ローラと、各圧縮
    ローラによって押圧変形された可撓性チューブをそれぞ
    れ復元させる複数のチューブ復元用ローラと、前記圧縮
    ローラおよびチューブ復元用ローラを保持するとともに
    前記背面板に対向するように可撓性チューブの表面側
    且つ基台内に配置され,これを回転駆動することにより
    前記圧縮ローラおよびチューブ復元用ローラを公転駆動
    させるローラ保持部材と、前記ローラ保持部材を基台内
    にて前記背面板側に変位可能に支持する支持部材と、そ
    の支持部材を所要の圧力で前記背面板側に向けて押圧す
    る押圧手段とを有し、且つ、この押圧手段が圧送材料の
    物性に応じて空気圧を適宜調整可能なエアシリンダであ
    ことを特徴とする材料圧送装置。
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