JP2883690B2 - 容器入り液体漂白剤 - Google Patents

容器入り液体漂白剤

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JP2883690B2 JP2172066A JP17206690A JP2883690B2 JP 2883690 B2 JP2883690 B2 JP 2883690B2 JP 2172066 A JP2172066 A JP 2172066A JP 17206690 A JP17206690 A JP 17206690A JP 2883690 B2 JP2883690 B2 JP 2883690B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明品は衣類、繊維、パルプ及び台所廻り用品の漂
白や黴取り、特に衣類や食器類の漂白に好適に用いられ
る、容器入り過酸化水素系液体漂白剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、液体漂白剤として汎用されている塩素系漂白剤
は、安価で漂白力も強力であるが、色柄物衣類等の色素
を変色乃至は退色させるため色柄物衣料に使用できない
という欠点があり、さらに近年では酸性の洗浄剤と誤っ
て混合した為に塩素ガスが発生し死亡事故を引きおこす
といった社会的な問題点もでできた。
これに対し、酸素系漂白剤は使用し得る衣類の範囲が
広い点、塩素ガス発生の問題もないといった点で優れて
いるが、上市されている酸素系漂白剤の殆どは過炭酸ナ
トリウムや過硼酸ナトリウムを主剤として用いた粉末タ
イプであり使い勝手が悪いうえに、特にシミのような部
分的な汚れに対しては、塗布使用ができないといった欠
点を有している。
そこで、このような問題を解決する為に液体酸素系漂
白剤が上市されるようになってきた。このような液体酸
素系漂白剤は、有効成分として過酸化水素を約3〜6%
程度含有するものである。ところが、5%の過酸化水素
水溶液は、約−3℃迄は均一溶液であるが、更に温度が
低下して、−20℃の状態に長時間放置すると水の固相
(即ち、氷)が生成するので、これを容器につれておく
と−3℃以下に温度が低下するとまず容器接触部から水
がこおり始め、ボトル中心部に過酸化水素が濃度を高め
ながら閉じこめられてゆくことになる(W.C.Shunb et a
l,Hydroxide Peroxide,p.211,New York,Reinhold Publi
shing Corporation)。従って、もし−20℃のような低
温に長時間放置されると、容器と接触する部分は、ほぼ
水に近い状態で凍結し、中心部は比較的濃い過酸化水素
が液体状態で存在することになる。このような状態にな
った後、温度が上昇し、融解点より若干上の温度で氷の
部分が徐々に解けた場合、容器内部では、凍結時ほどで
ないにしろ過酸化水素と水とが不均一のまま存在(濃度
差が生ずる)することになる。勿論、このような場合容
器を揺動すれば、直ちに均一状態に戻るが、揺動される
ことなく注ぎ出されると、濃度に不均一が生じたままで
使用されてしまうことになる。以上述べたように液体が
凍結し、その後融解する現象を以後凍結復元と呼び、凍
結復元等により本来均一である溶液に濃度差が生ずる現
象を以後分級と呼ぶ。
より具体的には、北海道などの寒冷地では冬季の気温
が−20〜−40℃程度に低下し、春になって気温が上昇
し、つまり気温が上がったり下がったりしながら徐々に
上昇し凝固点を越えてゆくので、凝固点を若干越えた気
温の頃は、内容液は容器内部で分級した状態となる。従
って、このような状態で液体漂白剤を使用するのはその
性質上好ましいことでない。
このような凍結復元による分級を防ぐ為には、公知の
ハイドロトロープ剤を漂白剤組成物中に配合するのがよ
いが、凍結を完全に防ぐ程の量を配合することは、著し
いコストの上昇を招く為好ましくない。又、漂白剤溶液
に、あまりにも多くの物質を添加することは、過酸化水
素の分解安定性の面でも好ましいものではない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、本発明は、容器の注ぎ口を衣料等に押しつけ
ることにより内容物を塗布でき、また洗濯機等へも内容
物を注ぐことができるとともに、液体漂白剤が寒冷地で
凍結復元を受けても、容器から注ぎ口を通して注ぎ出さ
れた溶液に過酸化水素の分級の問題が生じにくい容器入
り液体漂白剤を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明と漂白剤容器の口部にとりつけることができる
中栓やキャップに注出用の排出口と空気を取り入れる為
の空気孔を設けておくと、内容液を注ぐために容器を傾
けると空気孔から入った空気が容器内で気泡となり、こ
の気泡が内容物を撹拌するので分級した内容液の均一性
が回復できるとの知見に基づいてなされたのである。
すなわち、本発明は、過酸化水素を有効成分とする液
体漂白剤を容器に充填してなる容器入り液体漂白剤であ
って、該容器の口部に、少なくとも1箇所以上の空気取
入れ孔と注ぎ口とを有する部材を設けることを特徴とす
る容器入り液体漂白剤を提供する。
次に図面を参照して、本発明で用いる容器を説明す
る。第1図は本発明で用いる容器1(ここではプラスチ
ックボトル)の口部の拡大一部断面図を示す。図中、天
板部2に注ぎ口(排出口)3と空気孔4とが形成された
部材5(図では中栓となっている)がボトル1の口部6
に嵌合されている。部材5は、ポリエチレンなどのポリ
オレフィンで形成することができる。このうち、成形
性、密封性との関係からポリエチレンが好ましい。排出
口3の内径を5〜10mm、空気孔4の内径を1〜10mmに形
成するのがよい。また、排出口3の外側への突出aを3
〜15mmとするのがよく、空気孔4のbの長さを3〜10mm
とするのがよい。このようにすると、塗布と注ぎの両方
ともを好適に行うことができ、また気泡が容器内部に導
入されやすくなるので液の均一性を向上させることがで
きる。
このような容器にあっては、内容液を排出するために
容器を傾けた際には空気孔より内容液が逆流することが
考えられるが容器に把手を取り付けて排出する方向性を
持たせることにより、排出口と空気孔に高低差が生じる
為、排出口上部に加わる内容液の圧力に比べ空気孔下部
に加わる圧力が小となる。この結果排出工程の開始時に
空気孔から内容液が流出するような逆転現象は、より確
実に防止出来、空気孔より入った空気により気泡がスム
ースに発生する。
本発明では、第2図に示すように空気孔4の容器内突
出部にチューブ7をはめ込んで、第1図におけるbの長
さを10〜50mmと長くすることができる。ここで用いるチ
ューブとしては、内径が2〜5mmのものが好ましい。
このようにチューブを取り付けると空気孔からの逆転
現象を防ぐことができる。チューブの先端と排出口との
距離が長い程、逆転現象を良好に防止できる。又、チュ
ーブ形状を螺旋状にすることにより、入った空気圧によ
り螺旋状のチューブが揺れることで気泡が揺れて発生し
分級の防止結果を向上できる。又、チューブの先端に多
孔体を取り付け、ある程度の重量を持たせることにより
傾けた時に多孔体(後述する)が下がり、この部分より
気泡を発生させ初回分の排出より分級を防止できる。こ
れらのチューブの材質は特に制限されないがシリコンゴ
ム又はポリエチレンが成形性及びコストの点より望まし
い。
又、第3図に示すように空気孔4の末端を多孔8にす
ることにより、気泡径を小さくて気泡数を増加させるこ
とができる。ここで多孔体としては焼結ポリエチレンを
用いることができる。
さらに、第4図に示すように孔の大きさを空気孔径
《排出口径とし、内溶液にある程度の粘弾性レオロジー
特性若しくは表面張力を持たせれば、口径の大きい排出
口から先ず内溶液が流れ出すので、平面に近い構造でも
目的を達成することが出来、排出口上部と空気孔下部と
の間に特に距離を設ける必要がない。具体的には空気孔
の内径を2〜5mm、注ぎ口の内径を5〜10mmとし、かつ
ブルックフィールド型粘度計(東京計器製B型粘度計、
No.1又はNo.2ローター、30rpm)で測定した25℃での粘
度が約1〜10cPの液体漂白剤を容器に充填するのがよ
い。このような構造では、孔の小さい空気孔には図示し
たようなテーパーを付けた方が空気の流入がスムースで
ある。尚、このように平面構造にすると形成性が良好で
あるので、製造コストの面で有利である。更には、第5
図(a)、(b)に示すような中栓を部材5として使用
することができる。
上記第1図〜第4図に示した部材5において、注ぎ口
3を1つ設けるのが好ましいが複数設けることもでき
る。また、空気孔4も複数設けることができる。尚、上
記部材5を設ける容器本件としては、胴部の横断面形状
が円、楕円、4角形などの通常液体漂白剤の容器として
用いられているものが使用できる。又、最終的には、容
器の口部に部材5を嵌合させた後、さらにその上にキャ
ップをかぶせるのがよい。
上記容器に充填する液体漂白剤の主成分に用いる過酸
化水素は電解法や自動酸化法等種々の製造方法で製造さ
れ、その濃度が30%〜60%程度のJIS規格品が市販され
ている。又、近年では電子産業用(電子部品の洗浄用)
として、殆ど不純物を含まない30%過酸化水素等も市販
されている。本発明では、これらの何れかを用いても特
に差し支えないが、過酸化水素濃度2〜10%のものを使
用するのがよい。
これらの濃厚な過酸化水素には、電子産業向けを別と
すれば、通常製造業者によって分解安定化剤として微量
のリン酸塩類が少量添加(例えばJIS試薬特級規格ではP
O4として0.0003%以下)されているのが普通である。し
かしながら、濃厚過酸化水素液を目的の濃度にまで希釈
すると製造業者によって添加された分解安定化剤だけで
は不充分であり、希釈と同時に種々の安定化剤を添加す
る必要がある。このような目的に使用される安定化剤と
しては種々の技術が提案されており、たとえば日本薬局
方には、オキシドール(このものは3〜3.5%の過酸化
水素液のことである)の安定化剤として、リン酸、バル
ビツール酸、尿酸、アセトアニリド、オキシキノリン、
ピロリン酸四ナトリウムやフェナセチン等の記載があ
る。又、特開昭63−110294号公報では過酸化水素の安定
化剤として、アミノポリフォスフォネートやエチレンジ
アミン四酢酸のようなキレート剤やブチレート・ヒドロ
キシ・トルエンもモノ−t−ブチル・ヒドロキノンのよ
うな酸化防止剤を用いることが既に公知である事が明記
されている。このように、キレート剤や酸化防止剤を好
適に組み合せて用いるのが過酸化水素の安定化には特に
効果的である。これらの安定化剤の作用機構としては、
キレート剤は混入した重金属を捕捉することで過酸化水
素がこれら重金属により異常分解を起こすのを防止し、
酸化防止剤は組成物中に混在する有機物が過酸化水素に
より酸化を受けるのを防止する効果を示す為と言われて
いる。このようなキレート剤や酸化防止剤としては、前
述した特開昭63−110294号公報に記載された化合物と一
部重複するが、エチレンジアミン四酢酸塩、ジエチレン
トリアミン五酢酸塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩
などに代表されるアミノポリカルボン酸類、トリポリリ
ン酸塩、ピロリン酸塩などに代表される無機リン化合
物、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸や2−
ホスホノ−1,2,4−トリカルボン酸等のホスホン酸塩及
び下記一般式(I)〜(III)で示される化合物に代表
されるポリアミノホスホン酸類、フィチン酸に代表され
る有機リン酸エステルなどが挙げられ、酸化防止剤とし
ては、DL−α−トコフェロール、没食子酸誘導体、ブチ
ル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフェノール(BHT)などが挙げられ
る。これらの安定化剤の添加量は過酸化水素の濃度にも
よるが普通0〜5%程度の間で添加され、好ましくは0.
01〜3%添加するのがよい。
(式中、m=2〜6、n=1〜2を示す) 本発明で用いる過酸化水素含有液体漂白剤のpHは7以
下、好ましくは6以下、特に好ましくは5以下でpHが低
い方が安定である。これは過酸化水素の分解反応のpKa
が11.6(Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Tech
nology,Second edition(Vol.14),p 829,New York,Joh
n Wiley & Sons,Inc.,(1967)。)である為にpHが
アルカリ性を示すと急激に自己分解を始めるからであ
る。尚、過酸化水素の安定化剤にエチレンジアミン四酢
酸塩のようなアミノカルボン酸系のキレート剤を用いた
場合は、pHを3以下にすると、キレート剤が水に不溶と
なって析出し、かえって安定性が悪くなるので、極端に
pHを低下させることは不適当である。尚、フィチン酸の
ようなリン酸エステル系のものやホスホン酸系のキレー
ト剤の場合はpHを1〜2程度にまで下げても特に不都合
は生じない。pHを調整する為には、硫酸、リン酸、塩酸
といった無機酸やトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸といった有機酸を用いたり、前述したキレート剤や
後述するアニオン界面活性剤を酸の型で添加したり、必
要に応じて水酸化ナトリウムや水酸化カリウムといった
苛性アルカリを用いて調整するのが良い。
液体漂白剤には、前述した過酸化水素の安定化剤以外
にも種々の公知の添加物を配合することができる。この
なかで比較的重要なものとして、浸透力を高めたり洗浄
力を増強させる為の界面活性剤が挙げられる。界面活性
剤としては、ノニオン界面活性剤が特に好ましい。ノニ
オン界面活性剤の例としては、炭素数約8〜24の高級ア
ルコール、多価アルコール、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂
肪酸アミン、アルキルフェノール及びn−パラフィンや
α−オレフィンを酸化して得られる合成アルコールのア
ルキレンオキシド付加物である。アルキレンオキシドと
しては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチ
レンオキシドが用いられる。具体的には、POE(=1
0)ラウリルエーテル、POE(=9)C12-14第2級アル
キルエーテル、POE(=15)ヘキシルデシルエーテ
ル、PO(p=20)ノニルフェニルエーテル、POE(
=11)ステアリルエーテル、POE(=10)グリセリル
モノステアレート、POE(=10)イソステアリルエー
テル、POE(=50)トリメチロールプロパン、POE(
=30)硬化ヒマシ油、POE(=60)硬化ヒマシ油モノ
ラウレート、POE(=20)ソルビタンモノオレート、P
OE(=30)グリセリルトリイソステアレート、POE
(=20)グリセリルモノステアレート、POE(=1
0)モノステアレート、POE(=6)ステアリルアミ
ン、ラウロイルジエタノールアミド、POE(=10)ス
テアリルアミド、POE(=9)POP(=5)C12-14
2級アルキルエーテル等である。尚、POEはポリオキシ
エチレン、POPはポリオキシプロピレン、はアルキレ
ンオキシドの平均付加モル数を示す。
ノニオン界面活性剤以外にも、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ン(=0.5〜8)アルキルエーテル硫酸塩、アルキル
(アルケニル)硫酸塩、飽和又は、不飽和脂肪酸塩及び
α−スルフォ脂肪酸塩又はエステルといったアニオン界
面活性剤、及び塩化ベンザルコニウム、ジアルキルジメ
チルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアン
モニウムクロライドといったカチオン界面活性剤、アル
キルアミノベタインといった両性界面活性剤、アルキル
ジメチルアミンオキシドやN−アシル基を有するモノあ
るいはジエタノールアミドといった半極性界面活性剤、
フッ素系界面活性剤等である。尚、ここでいうアルキル
基やアシル基とは平均炭素数が8〜20の飽和、不飽和又
は分岐を有するアルキル基やアシル基の総称である。
尚、界面活性剤の配合量は通常0〜20%程度配合する事
ができ、好ましくは0.1〜10%含有させるのがよい。
本発明の主たる目的は、凍結復元による分級の防止で
あるが、漂白剤溶液に凍結復元性を改善したり、高温で
の液分離を防止する目的でハイドロトロープ剤を配合し
ても差し支えない。このようなハイドロトロープ剤とし
ては、一般的には、トルエンスルホン酸塩、キシレンス
ルホン酸塩などに代表される短鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、エタノール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリンなど
に代表されるアルコールおよび多価アルコール、および
一般式 Rは炭素数1から6のアルキル基 R′は水素、又はメチル基 R″は水素、又は炭素数1から6のアルキル基 m及びnは0から6の数字 で示されるアルキレングリコールエーテル類等である。
ハイドロトロープ剤は0〜30%程度配合する事ができる
が、前述したようにあまりにも多く配合すると、過酸化
水素の安定性を損なうので大量の配合は好ましいもので
はない。
液体漂白剤には変退色防止剤として公知の物質を含む
ことができる。このような物質としては、グリシン、ア
ラニン、グルタミン酸、フェニルアラニン、ヒスチジ
ン、リジン、チロシン、メチオニン等のアミノ酸及びア
ミノ酸塩類、及びイミノジ酢酸、ヒドロキシイミノジ酢
酸等のアミノ又はイミド化合物更には、アクリロニトリ
ルと第四級アンモニウム基を有するアクリロニトリルと
共重合可能なモノマーの1種又は2種以上とのコポリマ
ー等である。尚、アミノ酸には光学異性体が存在する
が、本発明の効果に於いては光学異性体は関与しない。
従って、化学的に合成したアミノ酸を使用する事も可能
である。
白物繊維に対する漂白効果を増す為に蛍光増白剤とし
て、チノパール(Tinopal)CBS〔チバ・ガイギー(Ciba
−Geigy)〕、チノパールSWN〔チバ・ガイギー〕やカラ
ー・インデックス蛍光増白剤28、40、61、71などのよう
な蛍光増白剤を0〜5%添加しても良い。
組成物の粘度を高め使い勝手を向上させる目的で増粘
剤を0〜20%添加することが可能である。一般的には、
ポリアクリル酸塩、アクリル酸マレイン酸共重合体、カ
ルボキシメチルセルロース誘導体、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロースといった合成高分子、キサ
ンタンガム、グアーガム、ケルザンといった天然高分
子、モンモリロナイト、ビーガムといった水膨潤性粘土
鉱物などである。又、特開平1−319600号公報に記載さ
れているような、両性界面活性剤とアニオン界面活性剤
を組合せることで粘弾性レオロジー特性を持たせること
も可能である。
又、本発明には更に、染料や顔料のような着色剤、香
料、シリコーン類、殺菌剤、紫外線吸収剤、無機電解質
等の種々の微量添加物を適量(各々0〜約2%程度)配
合する事が出来る。尚、染料としては、酸性溶液で耐過
酸化水素性を有する酸性染料が特に好ましい。
更には、漂白効果を高める為に、有機過酸のような化
合物も使用できる。このような有機過酸としては、ドデ
カンジ過酸、モノ過フタル酸等であり、これらの有機過
酸を公知の方法により水分散系に調整して添加するのが
良い。
又、漂白効果を高める為に、公知の過酸化水素の活性
化剤を用いても良い。このような活性化剤としては、過
酸化水素と反応して有機過酸を生成するN−アシル、O
−アシル型の過酸前駆体や特開昭63−270800号公報、特
開昭63−10700号公報、特開平1−9298号、及び特開平
1−245099号公報に記載されている酸素活性種として一
重項酸素を発生させる、N−ハロヒンダードアミン化合
物等が知られている。具体的な化合物としては、有機過
酸形成活性化剤としてはテトラアセチルグリコールウリ
ル、ペンタアセチルグリコール、テトラアセチルエチレ
ンジアミン、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナト
リウム等であり、一重項酸素発生活性化剤としては、1
−クロロ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、1−クロロ−4−〔N−アセチル−N−メチ
ルアミノ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、p−
トルエンスルホンクロロアミドナトリウム等である。こ
れらの活性化剤の配合量は、使用する主成分の過酸化水
素の1モル当り活性化剤0.02〜1モル量程度添加する事
が望ましい。配合方法としては、これらの化合物を直接
添加すると過酸化水素の安定性を損なうので、例えば脂
肪酸のような化合物に溶融して分散させたりするのが良
い。又、場合によっては、別容器に収納した2液型(2
剤式、過酸化水素液と活性化剤を別の容器に入れた形
態)の漂白剤としてもよい。この場合、2液それぞれを
上記容器に充填するのがよい。
尚、本発明で用いる液体漂白剤の粘度は限定されない
が、塗布性と注ぎ性とを同時に向上させるために、ブル
ックフィールド型粘度計(東京計器製B型粘度計、No.1
又はNo.2ローター、30rpm)で測定した25℃に於ける粘
度が約1〜300cPのものを用いるのが好ましい。
〔発明の効果〕 本発明によれば、所望により液体漂白剤の塗布と注ぎ
のいずれかを行うことができるとともに、凍結復元によ
り、内容液に分級が生じても内容液の液体漂白剤を注ぐ
たびに,発生する気泡の作用により、内容液が均一に混
合されるので、漂白剤の効果にムラができることがなく
大きな商品価値を有するものである。
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
〔実施例〕
実施例1 過酸化水素 ;5.0 (%) POE(=9)C12-14第2級アルキルエーテル(ソフタ
ノール90:日本触媒) ;1.5 LAS−H(C12直鎖アルキルベンゼンスルホン酸) ;0.3 ジエチレントリアミン五酢酸 ;0.05 DL−α−トコフェロール ;0.02 酸性染料 ;微量 香料 ;微量 イオン交換水 ;バランス からなる漂白剤溶液を配合した。尚、イオン交換水で10
0%にバランスする直前に原液pHを4.0に調整した。又、
この漂白剤の粘度は4cP(25℃)であり、凝固点は、−
6.2℃であった。
この漂白剤のボトルの内容積が1170mlの把手付きシリ
ンダー状のポリエチレン製ボトルに、1000ml充填し凍結
復元させた。凍結復元は、−20℃と−5℃恒温槽の間を
48時間間隔で移動することで温度履歴を与え、これを6
回繰り返した。凍結復元終了後、−5℃の状態でキャピ
ラリーチューブを挿入して表面部、中央部及び底部で漂
白剤溶液を採取し過酸化水素濃度を測定したところ、表
面部の過酸化水素濃度は0.94%、中央部は、7.5%、底
部は3.2%であり、中央部に過酸化水素が濃縮されるこ
とが判明した。
そこで、本発明の容器を用いて次の実験をおこなっ
た。
前述の漂白剤1000mlを前述したものと同じボトルにい
れた。但し、ボトルA(本発明品)には、第1図に示し
た中栓(排出口先端と空気孔先端との距離20mm、注ぎ口
径2.5mm、空気口径2.5mmをボトルの口部に嵌合させた。
又、ボトルB(比較例)には、第1図の中栓の空気孔を
塞いだものを用いた。本発明品では、内容液の排出と同
時に気泡が連続的に発生するのに対して、この比較例で
は、空気孔が無い為に内容液の粘度や表面張力にもよる
が、ボトルを単に傾けただけでは、内容液は排出され
ず、ボトルを掴んで押し出す(ボトルをスクイズする)
動作をしなければ排出されなかった。しかも気泡は液の
強制的な排出後、ボトルを逆さに保持した状態でボトル
を掴んだ力を弱める場合に限り、ボトル内部が外気圧よ
り減圧になることで排出口より不連続的に発生した。従
って、特に初回の排出では気泡により内容液は撹拌を受
けることが無いので、分級を防止することが不可能と推
測される(使用方法;ア)。更に、このような構造のボ
トルでは、ボトルを手で掴んでスクイズした状態で内容
液を排出させ、この状態のままでボトルを正立させてか
ら、ボトルから手を離すような使用方法をとるのが普通
であり、このような使用方法ではボトル内部に気泡が発
生しないので、内容液は気泡による撹拌を受けることは
なかった(使用方法;イ)。
又、ボトルC(比較例)には、注ぎ口のみを有する通
常の中栓(内径16mm)を用いた。これらの試料を前述し
た条件で凍結復元6回を繰り返した。凍結復元終了後、
この溶液を−5℃の状態で30mlずつ連続10回キャップに
サンプリング(1回サンプリング毎に正立させる)し
て、この試料中の過酸化水素濃度(%)を測定した。但
し、ボトルB(使用方法;ア)は、逆さに保った状態
で、30mlずつスクイズして排出を繰り返した。結果を表
−1に示す。
本発明品の容器を用いると、分級が生じても注ぐ時に
気泡による撹拌を受けるので過酸化水素の均一性が保た
れることがわかる。又、ボトルBのようなボトルでは、
使用方法;アのような使い方をした場合でも、特に初回
分の分級を防ぐことは不可能であることがわかる。
実施例2 内容積680mlの把付きボトルに前述した漂白剤組成を5
50ml充填し、このボトルが12本(4列×3並×1段)梱
包できる段ボール箱(2列目に枚葉仕切1枚)に梱包し
た。この内、4すみのボトルの1つのみ第2図に示した
中栓(チューブ長:50mm、排出口径2.5mm)を使用(本発
明品)し、他のボトルは、通常の中栓(内径16mm)を使
用して各々キャップをした。この箱を冬から春にかけて
約3ヶ月間北海道の倉庫に保管した。保管期間中の段ボ
ール箱内の最低気温は、−10℃、最高気温は、5℃であ
った。又、回収時の倉庫内気温は8℃、段ボール箱内の
気温は5℃であった。尚、本組成の凝固点を段ボール箱
内の気温は保存後約1ヶ月後に越えた。
ダンボール箱の4すみの1つにある比較用ボトルを取
り出し、倉庫内(気温8℃の状態)で液表面部から底部
までの5箇所にキャピラリーチューブを挿入して、内容
液を採取して過酸化水素濃度を測定したところ、表面部
4.83%、上部4.93%、中央部5.09%、下部5.19%、底部
5.23%であり、ボトル内部に過酸化水素の分級が発生す
ることが確認された。尚、回収した日は、凝固点を最終
的に越えた日より約60日も経っていた為、自然対流等に
よる弱い撹拌を受けてこの程度の分級度合に迄回復した
ものであり、凝固点を越えた直後はもっと激しく分級し
ていたものと推定される。
そこで、ダンボール箱の4すみの1つにある別の比較
用ボトルと本発明品について約28mlずつ連続20回キャッ
プにサンプリングして、この試料中の過酸化水素濃度
(%)を測定した。結果を表−2に示す。
表−2の結果から明らかなように、自然状態に於ても
本発明の容器入り液体漂白剤によれば、たとえ分級が生
じても注ぐ時に気泡による撹拌を受けるので過酸化水素
の均一性が保たれることがわかる。特に初回から6回目
迄の分級抑制結果が著しく改善されることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は、本発明の液体漂白剤を充填した容器
の口部に設けた中栓の概略断面図を示す。 図中、1は容器、3は注ぎ口、4は空気取り入れ口、5
は中栓である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C11D 17/00 - 17/04 C11D 7/54 D06L 3/02 D21C 9/16 B65D 47/32 WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過酸化水素を有効成分とする液体漂白剤を
    容器に充填してなる容器入り液体漂白剤であって、該容
    器の口部に、少なくとも1箇所以上の空気取入れ孔と注
    ぎ口とを有する部材を設けることを特徴とする容器入り
    液体漂白剤。
  2. 【請求項2】空気取入れ孔が容器内部に伸びる細長の管
    を備える請求項1記載の容器入り液体漂白剤。
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