JP2878138B2 - 金属コイルの内周紙装着方法及び装置 - Google Patents

金属コイルの内周紙装着方法及び装置

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JP2878138B2 JP32101894A JP32101894A JP2878138B2 JP 2878138 B2 JP2878138 B2 JP 2878138B2 JP 32101894 A JP32101894 A JP 32101894A JP 32101894 A JP32101894 A JP 32101894A JP 2878138 B2 JP2878138 B2 JP 2878138B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、金属コイル(単にコ
イルともいう)の内周紙装着方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】圧延機で圧延されたストリップを円筒状
に巻き取った金属コイルは、コイル内周を内周紙で覆
い、コイル外周には包装紙を巻き付けその両耳を折り込
んでコイル端面を覆う包装が行われる。従来は、そのコ
イル内周面への包装紙の装着は全て手作業であり、作業
者がコイル内径孔に半身を乗り出して行うため疲労が大
きく、かつ危険防止に多大な注意を払わなければならな
かった。 【0003】これに対して、近年、金属コイルの内周紙
装着を自動的に行う方法及び装置が提案されるに至っ
た。例えば、特開昭60−204414号公報には、周
面に小孔を設けたマンドレルを減圧状態に保持し、予め
所定の長さに切断した包装紙をそのマンドレルに巻き付
けて重ね合わせ部を有する内筒紙を形成し、そのマンド
レルをコイル内径孔に挿入してマンドレルを正圧に切替
えてマンドレル上の内筒紙をコイル内径孔壁面に密着せ
しめた後、マンドレルを引き抜きながら重ね合わせ部を
シールロールで圧着加熱して接着するようにした金属コ
イルの内周紙装着方法と装置が提案されている。 【0004】また、特開昭60−204415号公報に
は、吸引ヘッダを内蔵し、その吸引ヘッダに導通する小
孔を外周に設けたセグメントを複数個配設して円筒形の
中空マンドレルを形成し、マンドレルの心部の主軸に基
盤を固定すると共にその基盤と同心状に回動歯を遊嵌し
て、各セグメントの両端を回動盤と基盤とに軸支し、回
動盤を回動させることにより各セグメントを連動的に変
位させてマンドレルを拡開縮径させるようにした金属コ
イルの内周紙装着装置が提案されている。 【0005】この場合、内周紙はコイル内径寸法にセッ
トされたマンドレルに紙の端部を重ね合わせて巻き付け
られ、その重ね部分がシールロールで加熱して接着され
る。こうしてマンドレル上に形成した筒状の内周紙を、
各セグメントに吸引ヘッダで吸着しつつ回動盤を回動さ
せてマンドレルを縮径させる。その縮径したマンドレル
をコイルの内径孔に挿入し、回動盤を元の位置に回動さ
せてマンドレル外径をコイル内径に合致させる。マンド
レル上の内周紙は同時に拡開される。次いで吸引ヘッダ
を常圧に戻し、マンドレルを縮径して内径孔から引き抜
くことにより内周紙の装着を行うようにしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭60−204414号公報に提案された従来の金属
コイルの内周紙装着装置は、内周紙を巻き付けたマンド
レルをコイル内径孔に挿入してマンドレル周面から吹き
出す圧力空気でマンドレル上の内筒紙をコイル内径孔壁
面に密着せしめるものであるから、マンドレル外径は対
象となるコイルの内径寸法に合わせて余り小さくなり過
ぎない寸法に予め形成しておく必要がある。 【0007】ところが、一般に、金属コイルの内径は一
種類ではない。例えば内径406mm,508mm,6
10mmなど多種類にわたっており、これら複数種類を
対象とする場合は一個のマンドレルでは間に合わず、コ
イルの内径サイズに見合う各種大きさのマンドレルを用
意しなければならないという問題点がある。一方、特開
昭60−204415号公報に提案された従来の金属コ
イルの内周紙装着装置の場合は、各セグメントを変位さ
せてマンドレルの外径を拡縮することができ、多種のコ
イル内径寸法に一応対応することが可能ではある。 【0008】しかし、マンドレル自体は拡開縮径自在で
あっても、装着に際しては予めマンドレル径をコイル内
径寸法に合わせてセットし、その上に巻き付けた内周紙
は重ね合わせた端部を前もって接着するから、その時点
でマンドレル及び内周紙の外径が固定されてしまう。そ
の後に、マンドレルを一旦縮径させてコイルの内径孔に
挿入し、再び元の外径に戻すようにしている。 【0009】そのため、次のような種々の問題点が生じ
る。 先ず、梱包の対象となる金属コイル製品は、特定の一
ラインのみでなく各種のラインから梱包工程に集まって
くるのが一般的であり、寸法にも各ラインの特性に応じ
てバラツキができ易い。本発明者らがそれらのコイル内
径を実測調査したところによれば、例えば公称コイル内
径508mmの場合で506mm〜512mm程度のバ
ラツキが認められた。したがって、いま、公称コイル内
径508mmに合わせてマンドレル径をセットし内周紙
を巻いて接着したものは、実測コイル内径が506mm
のように公称値より小さいものに対して挿入して拡開す
ると、全開する以前にコイル内周面に当たってそれ以上
には開かず、内周紙は皺がよった状態で装着される。反
対に、実測コイル内径が512mmのように公称値より
大きいものに対して挿入した場合は、全開まで拡開して
も内周紙は未だコイル内周面に到達せず、完全に密着さ
せて装着することができない。すなわち、梱包対象とな
るコイルの内径寸法をいちいち実測してマンドレルの外
径をセットしない限り、内周紙をコイル内周面に良好な
状態に密着して装着することは難しいという問題点があ
る。 【0010】また、たとえコイル内径寸法にマンドレ
ル外径を合致させてセットしても、そのマンドレルをコ
イル内径孔に挿入する際に、図9に示すようにコイル1
の中心OC とマンドレルMの中心OM との間に芯ずれX
があると、マンドレルMのセグメント100が全開する
途中で偏った側のセグメント100と内周紙7とが先に
コイル内周面1aに干渉してそれ以上は拡開できないか
ら、内周紙7はコイル内周面1aに対して緩んだ状態で
しか装着されない。すなわち、挿入に際しては、コイル
中心OC とマンドレル中心OM とを厳密に一致させない
限り、内周紙を良好な状態に均一に密着させて装着する
ことは難しいという問題点がある。 【0011】ちなみに、金属コイルを紙で包装した後の
工程では、そのコイル内径孔のコーナ部に補強用の鉄製
コーナリングを当てて結束機でスチールバンド掛けを行
う作業が行われ、又輸出仕様の製品では紙で包装後に鉄
板を用いた外装を施す。これらの作業は人手あるいは機
械で行われるが、その場合内周紙がコイル内径に正しく
適合した密着状態で装着されていないと内周紙が破れて
しまい防錆上も問題になる。 【0012】また、内周紙を巻き付けて接着した後、
コイルの内径孔に挿入するためマンドレルを一旦縮径さ
せる際、図10に示すように、セグメント100中間に
ある内周紙7は必ずしもセグメント100間の間隙10
2の内側に垂れ込むとは限らない。すなわち、セグメン
ト100間の間隙102の外側に彎曲して飛び出すこと
もあると思われるが、その場合はその飛び出た部分がコ
イル内径に干渉して円滑に挿入することが難しくなると
いう問題点がある。 【0013】さらには、マンドレルの各セグメント毎
に吸引ヘッダを内蔵せしめた構成のため配管が錯綜する
など装置構造が複雑になるという問題点がある。そこ
で、この発明は、上記従来の問題点に着目してなされた
ものであり、多種類のコイル内径に対して柔軟に対応で
きて且つコイル内径寸法のバラツキにたいしても容易に
追従可能で、しかも内周紙挿入がコイル中心から多少偏
心していてもそのずれを吸収して内周紙をコイル内径に
適正に密着させて装着することができる金属コイルの内
周紙装着方法及び装置を提供することを目的としてい
る。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する
めに、請求項1に係る金属コイルの内周紙装着方法の第
一の発明は、径方向に拡縮自在な複数個の分割セグメン
トに内周紙先端側吸着ヘッダ及び内周紙後端側吸着ヘッ
ダを配した心金を縮径して、各吸着ヘッダで所定の長さ
の内周紙を吸着しつつ心金を一周余回転させ内周紙を縮
径状態のセグメントの外周に巻付けて円筒状に保持す
る。ついで当該心金をコイル内径孔に挿入して内周紙後
端側吸着ヘッダを開放すると共に心金のセグメントを一
次拡径して内周紙の後端側をコイル内周面に沿わせる。
ついで心金を反巻取り方向に幾らか逆回転させて内周紙
の先端側をコイル内周面に沿わせる。その後、心金のセ
グメントを二次拡径して内周紙をコイル内周面に圧接す
ることを特徴とする。 【0015】また、請求項2に係る金属コイルの内周紙
装着方法の第二の発明は、径方向に拡縮自在な複数個の
分割セグメントに内周紙先端側吸着ヘッダ及び内周紙後
端側吸着ヘッダを配した心金を縮径して、先端側吸着ヘ
ッダを配したセグメントの当該吸着ヘッダ側端部を心金
内方に屈曲させて退避させた状態で、各吸着ヘッダで所
定の長さの内周紙を吸着しつつ心金を一周余回転させ内
周紙を縮径状態のセグメントの外周に巻付けて円筒状に
保持する。ついで当該心金をコイル内径孔に挿入して内
周紙後端側吸着ヘッダを開放すると共に心金のセグメン
トを一次拡径して内周紙の後端側をコイル内周面に沿わ
る。その後、心金のセグメントを二次拡径して内周紙
をコイル内周面に圧接し、さらにその後、前記内周紙先
端側吸着ヘッダを配したセグメントの心金内方に退避し
た部分を心金外方に押圧することを特徴とする。 【0016】また、請求項3に係る発明は、上記請求項
1または2に係る発明である金属コイルの内周紙装着方
法において、内周紙を巻付けた心金をコイル内径孔に挿
入するにあたり、内周紙先端側吸着ヘッダがほぼ水平位
置の近傍にあるように位置決めすることを特徴とする。 【0017】また、請求項4に係る金属コイルの内周紙
装着装置の発明は、予め所定長さに切断されると共に先
端部に接着剤が塗布された内周紙を円筒状に巻きコイル
内径孔に挿入して装着する金属コイルの内周紙装着装置
において、それぞれ拡縮手段を介して径方向に拡縮自在
とされた複数個のセグメントを回転円筒軸を囲んでほぼ
円筒状に配設すると共に一のセグメントに内周紙先
端側吸着ヘッダをその隣にある他のセグメントには内
周紙後端側吸着ヘッダを設けた心金を有し、且つ、前記
内周紙先端側吸着ヘッダを有するセグメントは、当該ヘ
ッダを有する端部が心金内方へ屈曲し、且つその内側へ
の屈曲部分を押圧して心金外方へ押し拡げる押圧装置を
セグメントの裏面側に備えたことを特徴とする。 【0018】また、請求項5に係る金属コイルの内周紙
装着装置の発明は、上記請求項4に係る発明である金属
コイルの内周紙装着装置において、拡縮手段は、回転円
筒軸に回転可能に挿通されたねじ軸と、そのねじ軸に螺
着されると共に回転円筒軸に設けた軸方向に長い開口を
通して回転円筒軸の外部に突出し軸方向に移動可能とさ
れたナットと、そのナットに一端が軸支されると共に他
端はセグメント裏面に軸支された第1のリンク及びこの
第1のリンクに一端が軸支されると共に他端は回転円筒
軸に軸支された第2のリンクを有するリンク機構とを備
えたことを特徴とする。 【0019】また、請求項6に係る金属コイルの内周紙
装着装置の発明は、上記請求項5に係る発明である金属
コイルの内周紙装着装置において、拡縮手段の第一のリ
ンクの一端をナットとは独立して軸方向に移動自在に形
成した摺動体に軸支すると共に、その摺動体とナットと
の間に軸方向に伸縮可能なばねを介在せしめたことを特
徴とする。 【0020】また、請求項7に係る金属コイルの内周紙
装着装置の発明は、上記請求項4ないし6のいずれかに
係る発明である金属コイルの内周紙装着装置において、
セグメントの挿入側端部に、内周紙の重なり部分を挟ん
で巻き形状を保持するグリッパを設けたことを特徴とす
る。更に、請求項8に係る金属コイルの内周紙装着装置
の発明は、上記請求項4ないし7のいずれかに係る発明
である金属コイルの内周紙装着装置において、セグメン
トの挿入側端部に、コイルとの衝突を感知する衝突検知
センサを設けたことを特徴とする。 【0021】 【作用】この発明の第一の金属コイルの内周紙装着方法
によれば、コイル内径孔より小径に心金のセグメントを
縮径してその外周に1周プラスα巻き付けた内周紙を、
はじめは接着することなく吸着ヘッダで吸引して円筒状
に保持したまま挿入する。そして、内周紙後端側吸着ヘ
ッダの吸引を解除してセグメントを一次拡径する。この
ときセグメントとコイル内周面との間には未だ若干のす
き間が残される。そのため内周紙の後端側のおよそ半周
分程度が自重でセグメントから離れて垂れ下がりコイル
内周面に沿って当接する。次に、心金を反巻取り方向に
幾らか逆回転させることで、内周紙の先端側をコイル内
周面に沿わせる。その後、心金のセグメントをコイル内
径孔一杯に拡径(二次拡径)して内周紙をコイル内周面
に適正に密着させると同時に内周紙の先後端の重ね部分
を接着する。こうして各種サイズの内径孔に容易に適合
させて装着できる。 【0022】また、この発明の第二の金属コイルの内周
紙装着方法によれば、心金のセグメントを縮径して、セ
グメントの内周紙先端側吸着ヘッダを有する側の端部心
金内方に屈曲させて退避させた状態で、その外周に内周
紙を1周プラスα巻き付ける。そのため、予め内周紙の
先端に接着剤を塗布して巻いても接着されることはな
く、セグメントを拡縮手段で二次拡径して内周紙端部を
接着するまでは内周紙の径ひいては心金径を自由に拡大
できるから、多種のコイル内径に対する対応が容易にな
る。次いで、上記第一の装着方法と同様に、円筒状に保
持した内周紙をコイル内径孔に挿入して内周紙をコイル
内周面に沿って当接させた後、心金のセグメントをコイ
ル内径孔一杯に二次拡径して内周紙をコイル内周面に密
着させ、さらにその後、前記内方に屈曲して退避させた
セグメントの裏面側を外方へ押圧することにより当該セ
グメントの屈曲部を伸ばして内周紙の先後端の重ね部分
を接着するから、より一層内周紙がコイル内周に密着で
きる。 【0023】上記の各内周紙装着方法において、心金の
内周紙先端側吸着ヘッダがほぼ水平位置の近傍にあるよ
うに位置決めして挿入した場合は、内周紙の重なって巻
かれている端部が自重で垂れ下がり易く、しかもその垂
れ下がり分がほぼ半巻き分と大きくなり確実にコイル内
周面に密着できる。 【0024】この発明の金属コイルの内周紙装着装置に
あっては、内周紙吸着ヘッダを内周紙の先後の両端部側
のみ(すなわち複数個のセグメントのうちの隣合う二個
のみに)設けて構造を単純化し、しかもコイルに挿入し
た後に心金の径を拡縮手段で拡大させるときは内周紙後
端側吸着ヘッダの吸引を解除することで紙の拘束を解
き、心金の自由な拡径を許容してコイル内径の変化に追
従することができる。内周紙先端側吸着ヘッダを配した
セグメントは、内方へ屈曲させて形成し、常時内径方向
へ退避させておく。そして最終的に内周紙の重ねた端部
を接着するときに、裏面側を押圧装置で押圧して屈曲部
を延ばすことにより外径方向へ変形させて押しつける。 【0025】上記セグメントの拡開縮径を行う拡縮手段
は、ねじ軸に移動自在に螺着したナットといわゆるスコ
ットラッセル方式のリンク装置との組み合わせで構成さ
れ、ねじ軸を正逆に回転させることにより、ナットの移
動を介してリンクに連結した各セグメントを径方向に移
動させて心金の外径を拡大または縮小させる。しかもナ
ットとリンクとの結合個所にはばねが介在させてあるか
ら、心金外周に配置されたセグメントのどれかが他のセ
グメントより早くコイル内径に当接する片当たりが発生
すると、いち早く片当たりしたセグメントに負荷される
拡径方向の作用力は以後ばねに吸収されてそれ以上は拡
径しない。一方、他の未当たりのセグメントはねじ回転
でなお拡径する。したがってコイル中心と心金中心とが
不一致であっても(偏心していても)、最終的に全ての
セグメントが内周紙を介してコイル内周面に確実かつ均
一に圧着する。 【0026】グメントに内周紙を巻き付けた後、紙の
重なり部分をグリッパで挟んで巻き緩みを防止すると、
コイル内径孔への挿入が一層円滑に行える。 【0027】また、セグメントの挿入側端部に衝突検知
センサを設けると、コイル内径孔に対し過大に偏心して
挿入される位置合わせ不良時に、コイル端面に接触して
位置不良を検知し装置を停止させることができる。 【0028】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。先ず構成を説明すると、図1は、金属コイルの
内周紙装着工程の全体レイアウトを示す平面図で、図中
1は金属コイル(以下、単にコイルという)、2はコイ
ル1を前工程から当工程を経て後工程へ搬送するコイル
搬送設備、3は内周紙供給設備、4は内周紙装着装置で
内周紙巻取りヘッド5を備えている。 【0029】この実施例のコイル搬送設備2はチェーン
コンベア方式のもので、図2,図3はその概要を示した
ものである。チェーン21にはコイル1を載置する浅い
V字型のスキッド22が連結されている。平行に走行す
る二列のチェーン21の間には、当内周紙装着工程でス
キッド22を昇降させるために、コイルリフタ23用の
開口部24が設けられている。コイルリフタ23は、ガ
イド25に案内されてシリンダ26により昇降作動する
ようになっている。 【0030】内周紙供給設備3は、所定長さに切断され
ると共に先端に接着剤6が塗布された内周紙7を、内周
紙巻取りヘッド5に横方向から供給する。内周紙装着装
置4は、供給された内周紙7を後述のように内周紙巻取
りヘッド5に円筒状に巻き取り、不図示のアクチュエー
タの駆動により軌道8上を自走して所定位置に待機して
いるコイル1に接近し、その内径孔1aに内周紙巻取り
ヘッド5を挿入して内周紙7をコイル内周面に装着する
ものである。 【0031】上記内周紙巻取りヘッド5の詳細を図4〜
図6により説明する。このものは、内周紙装着装置4の
回転部41にフランジ42を介して片持ちに支持され一
体回転可能に取り付けられた回転円筒軸51を備えてい
る。その回転円筒軸51の外周には、ほぼ円筒を縦割に
分割した形状の複数個(図では五個)の内周紙巻取りセ
グメント(以下、単にセグメントという)52A〜E
が、拡縮手段53(後述)を介してほぼ円筒状に配設さ
れて心金を構成している。この内周紙巻取りヘッド(以
下、心金という)5の各セグメント52A〜Eは鋼板の
ような弾性材で形成されている。そして、そのうちの一
個のセグメント52Aには一方の端縁近くの裏面に内周
紙先端側吸着ヘッダ54が設けられ、多数の吸引孔54
aがセグメント表面に貫通して形成されている。また、
その隣のセグメント52Eの端縁近くの裏面には、内周
紙後端側吸着ヘッダ55が設けられ、同じく多数の吸引
孔55aがセグメント表面に貫通して形成されている。 【0032】なお、セグメント52Aには、鋼板表面に
ゴムのような緩衝部材52Aaが取り付けてある。か
つ、内周紙先端側吸着ヘッダ54を有する端部が心金内
方へ若干屈曲して退避させてあり、更にその退避してい
る部分を外方へ押し出す押圧装置56をセグメント裏面
側に備えている。この押圧装置56において、56bは
固定アームであり、その一端に軸58が固定され、他端
にはエアシリンダ56aのヘッドが回動自在に取り付け
られている。また、57はブラケットであり、セグメン
ト52Aの裏面に一体的に取り付けられていると共に、
その一端は前記軸58に軸支され、他端はエアシリンダ
56aのロッドに軸支されている。 【0033】上記セグメント拡縮手段53の詳細は次の
通りである。心金5の回転円筒軸51の軸心部にねじ軸
60が挿通されている。このねじ軸60は、軸受61を
介して回転自在に回転円筒軸51に支持されており、軸
根元部は内周紙装着装置4に内蔵された図示しないモー
タの回転出力軸43に連結されている。ねじ軸60のね
じ部62は、軸後部と軸前部との二箇所に間隔をおいて
比較的短い長さに形成されている。 【0034】一方、回転円筒軸51の軸壁には、上記ね
じ部62に対応する位置に、ねじ部62とほぼ同じ長さ
の開口63が対向させて形成されている。ねじ軸60の
ねじ部62にはナット64が螺着されている。そのナッ
ト64は、軸のねじ部62に螺合したナットねじ部64
aと、回転円筒軸51の外面に嵌着した五角形のナット
本体部64bとが前記開口63を通して連結されてい
て、ねじ軸60が回転円筒軸51とは独立に回動したと
き、開口63の長さの範囲内で軸方向に移動するように
なっている。 【0035】五角形のナット本体部64bの各平面部に
は、案内溝65に案内される摺動体66が軸方向に移動
自在に取り付けられている。そして、この摺動体66を
スライダとしたリンク機構(この実施例ではスコットラ
ッセル式のもの)70が回転円筒軸51と各セグメント
52A〜Eとの間に介装されている。リンク機構70の
第1のリンク71の一端は摺動体66に軸支され、他端
はセグメント52Aの裏面に固定された支軸58に軸支
されている。第1のリンク71の半分の長さの第2のリ
ンク72は、一端が第1のリンク71の中点に軸支さ
れ、回転中心となる他端は回転円筒軸51の外面に設け
られた固定部材73に軸支されている。 【0036】上記第1のリンク71の一端が軸支された
摺動体66とナット本体部64bとの間には、軸方向に
伸縮可能なコイルばね74が介在させてある。リンク機
構70は、各セグメント52A〜Eの裏面にそれぞれ二
組づつ配設されているが、いずれも上記と同様に構成さ
れている。回転円筒軸51の回転はこれらのリンク機構
70を介して各セグメント52A〜Eに伝達され、心金
5が回転して内周紙7を巻き取るようになっている。 【0037】なお、内周紙先端側吸着ヘッダ54は、そ
の一端から真空ゴム管77を経て図示しない排気装置に
接続されている。内周紙後端側吸着ヘッダ55の排気も
同様である。心金5のセグメント先端部にはグリッパ装
置80が取り付けられている。このグリッパ装置80
は、巻き取られた内周紙7の重なり部分を挟んで巻き形
状を保持するためのもので、いずれかのセグメント(例
えば52C)の裏面に端部が軸支されたエアシリンダ8
1と、そのセグメントの裏面にリニアガイド装置82を
介して軸方向に移動自在に配設されたグリップヘッド8
3と、そのヘッド83に搭載されたエアシリンダ84で
開閉される梃子式のグリップハンド85を備え、心金5
への巻き取り中はエアシリンダ81を伸ばし前進して邪
魔にならない位置に待機し、巻き取り後に作動位置に後
退してエアシリンダ84でグリップハンド85を回動し
て巻き重ね部分をグリップハンド85とセグメント(5
2C)との間で挟持するように構成されている。なお、
グリッパ装置80は、コイル1の内径孔の大きさに応じ
て内周紙7の長さが異なっているため、使用される内周
紙7の長さに応じて取付け位置及び取付け数が選定され
る。 【0038】更に、心金5のセグメント先端部には衝突
検知センサ86が取り付けられている。この衝突検知セ
ンサ86は、例えばケース内にマイクロスイッチを封入
したメカニカルスイッチであり、コイル1の内径孔1a
に心金5を挿入する時、高さ方向の位置合わせが不良で
あればコイル1の端面に衝突して、その信号を図示しな
い制御系に送り内周紙装着装置4の前進を停止させる機
能を備えている。 【0039】したがって、衝突検知センサ86は必ずし
も接触式のメカニカルスイッチとは限らず、光電スイッ
チその他の非接触式の近接スイッチでも良い。また、心
金5の後端側には、装置保護のため、セグメント52A
〜Eの拡縮検出用のセンサ87が配設されている。87
aは縮小限位置検出用、87bは拡大限位置検出用であ
り、光電スイッチを利用している。なお、コイル内径に
合わせたセグメントセグメント52A〜Eの拡縮制御
は、ねじ軸60に取り付けられたエンコーダ(図示せ
ず)の検出値を用いて行われる。 【0040】次に、以上のように構成された心金5の作
用を説明する。はじめ、内周紙装着装置4は内周紙巻き
取り位置に待機していて、心金5のナット64は、拡縮
原点位置検知用の光電スイッチ87aで検知される位置
にある。したがってセグメント52A〜Eは縮径してい
る。なお、この縮径の程度は、その状態での心金5の外
径が、包装対象となるコイル1のうち最小の内径孔1a
の径より小径となるように設定される。また、心金5は
セグメント52Aの内周紙先端側吸着ヘッダ54がほぼ
真上にくるように位置決めされている。 【0041】コイル1はスキッド22上に載置されコイ
ル搬送設備2で搬送して定位置に停止し、続いてコイル
リフタ23により所定高さまで上昇させて待機させる。
先ず、図7(a)に示されるように、内周紙供給設備3
において所定の長さに切断されると共に先端に接着剤6
が塗布された内周紙7が、この心金5に対し横方向から
供給されて内周紙先端側吸着ヘッダ54の上で停止す
る。次いで、内周紙先端側吸着ヘッダ54の排気が行わ
れて内周紙7の先端が吸引され、セグメント52Aに保
持される。 【0042】次に、回転円筒軸51を駆動して心金5を
図で反時計方向に回転させ、内周紙7を各セグメント5
2A〜Eの外面に巻き取っていく。この巻き取りの際、
図8のように心金5の外周に配した押さえロール10
で、内周紙7を心金5に押し当てて保持するようにして
も良い。心金5がほぼ一回転したとき、内周紙7の後端
側が内周紙後端側吸着ヘッダ55により吸引されるが、
なお心金5の回転を続けて一周プラスα(例えばおよそ
一周半)だけ回転させる。このプラスαの回転では、内
周紙7の先端側に後端側が重ねて巻き取られる。しかし
て、このとき内周紙先端側吸着ヘッダ54は内周紙後端
側吸着ヘッダ55より心金内方へ退避させてあるから、
接着剤6は重なった内周紙7から離れた状態で巻き取ら
れる。 【0043】内周紙の巻き取りが終わったら、グリッパ
装置80のエアシリンダ81を作動させてそのグリップ
ヘッド83を後退させると共にエアシリンダ84を作動
させ、グリップハンド85で内周紙7の重ね合わせ端部
を把持して巻き戻りを防止する〔図7(b)〕。こうし
て心金5に内周紙7を巻き取った後、内周紙装着装置4
をコイル1に向かって走行させ、心金5をコイル1の内
径孔1aに挿入する。このとき、コイル1の中心と内周
紙装着装置4の心金5の中心は概ね一致している。も
し、両者の中心が大きくずれたままで挿入しようとする
と、心金5の先端の衝突検知センサ86がコイル1の端
面に干渉して作動し、挿入は自動的に停止される。 【0044】コイルに挿入した円筒状の内周紙7の先端
部(内周紙先端側吸着ヘッダ54の位置にある)は、初
め時計短針の7時ないし6時の位置となっている。そこ
で、回転円筒軸51を反時計方向に若干逆回転させて内
周紙先端部をおよそ8時の位置に合わせて、ほぼ水平位
置付近にあるように位置決めする。次に、グリッパ装置
80のエアシリンダ84を作動させてグリップハンド8
5による内周紙7の重ね合わせ端部の把持を解除し、更
にエアシリンダ81を作動させてグリップヘッド83を
前方へ退避させる。また、内周紙後端側吸着ヘッダ55
の負圧を大気開放して内周紙7の後端側の保持を解除す
る。同時に、心金5の各セグメント52A〜Eを一次拡
径して、それぞれコイル内径より20mm程度内側に一
旦停止させる。 【0045】これにより、心金5に巻かれていた内周紙
7の後端側が自重で垂れ下がり、およそ下半分がコイル
内周面に沿って当接して図7(c)に示すような状態に
なる。この一次拡径の作動は次の手順で行われる。拡縮
手段53のねじ軸60を回転させ、ナット64を所定距
離前進させる。ナット64はコイルばね74を介して摺
動体66(リンク機構70のスライダ)を押し進める。
これにより、リンク機構70の第1,第2のリンク7
1,72がそれぞれ立ち上がり方向に回動してセグメン
ト52A〜Eを外径方向に移動させる。ナット64が所
定距離前進するとその信号が図示しない制御装置に伝達
されて、モータ出力軸43ひいてはねじ軸60の回転が
止まり、セグメントの一次拡径は自動的に終わる。 【0046】次に、回転円筒軸51を回転作動させて心
金5を図7で反時計方向(巻戻し方向)におよそ中心角
度30°程度(即ち8時から9時まで)逆回転させる。
この心金逆回転は必ずしも行わなくてもよいが、この逆
回転を行うことにより、先端部が内周紙先端側吸着ヘッ
ダ54で吸引保持されたままの内周紙7は、先端側の上
半分が心金外面から浮き上がってコイル内周面に沿って
当接する。そのため図7(d)に示すように、内周紙7
のほぼ全体を、セグメント52A〜Eで強制的に押し広
げずに自然にコイル内周面に馴染ませることができる。 【0047】その後、更にねじ軸60を回転させて心金
5のセグメント52A〜Eをコイル内周面に密着するま
で二次拡径して、内周紙7をコイル内周面に圧接する。
続いて、セグメント52Aの裏面に設けた押圧装置56
のエアシリンダ56aを作動させてブラケット57を内
方に回動させることにより、内側へ屈曲されていたセグ
メント52Aの端部を外へ押し拡げることで、図7
(e)に示すように内周紙7の先端部の表面に塗布され
ている接着剤6が内周紙7の後端部の裏面に押し付けら
れて接着が行われる。内周紙先端側吸着ヘッダ54の負
圧は開放して内周紙7の先端部の保持を解除する。 【0048】最後に、拡縮手段53の作動でセグメント
52A〜Eを内方へ移動させて心金5を縮径し、内周紙
装着装置4を後方へ走行させて心金5をコイル1の内周
孔1aから抜き出して金属コイルへの内周紙装着の一連
の工程が終了する。なお、心金5をコイル内径孔1aに
挿入するとき、コイル1の中心と心金5の中心とが一致
していない場合、例えばコイル中心が心金5の中心より
上(高い位置)にあるとすると、ナット64の前進でセ
グメント52A〜Eを拡径させたとき先ず上位のセグメ
ントがコイル内周面に当接して拡径が停止する。しかし
下位のセグメントはコイル内周面に当接していないの
で、ナット64はそのまま前進し続け、セグメントの拡
径動作は継続して行われる。その後、下方のセグメント
がコイル内周面に当接し、さらにナット64は所定位置
まで前進して停止する。その拡径作動において、先にコ
イル内周面に当接したセグメントに関しては摺動体66
が停止したままであり、ナット64はコイルばね74を
圧縮しながら移動する。 【0049】すなわち、セグメント52A〜Eをコイル
ばね74を介して拡径させるようにしたことで、先に当
接したセグメントがコイル内周面から受ける反力をコイ
ルばね74で吸収することができる。したがって、コイ
ル中心と心金中心とが完全には一致せず幾らかずれがあ
っても、内周紙7を確実にコイル内周面に当接させるこ
とができる。 【0050】ちなみに、サイズの異なる二種類のコイル
に対して、内周紙装着の比較試験を行ったところ、以下
のような結果が得られた。 (1)使用した内周紙装着方法及び装置: ケースA:本発明の金属コイルの内周紙装着方法及び装
置を用いた場合。 ケースB:本発明の金属コイルの内周紙装着方法及び装
置から拡縮手段53のコイルばね74を取り外して、セ
グメント52A〜Eが単独では拡径できないようにした
場合。 【0051】ケースC:セグメントが単独では拡径でき
ない別のタイプの内周紙装着装置を用いた場合。 (2)使用したコイルのサイズ:内径408mm,外径
1500mm,幅850mmのコイルと内径508m
m,外径1450mm,幅900mmのコイル。 【0052】なお、コイルリフタの上昇高さを調整する
ことで、コイル中心が心金中心より3mm下方になるよ
うにずれ量を設定した(コイルの重量の違いから若干の
バラツキがある)。 (3)結果: 【0053】 【表1】【0054】以上の結果から、本発明の金属コイルの内
周紙装着方法及び装置により、コイル内周面への内周紙
の密着性が大きく向上することが明らかである。 【0055】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、内周紙の前後両端部を一部重なるように吸
着保持して巻き付けた内周紙巻き取り用の心金を、コイ
ル内径孔に挿入し、まず内周紙後端側吸着ヘッダを開放
すると共に心金のセグメントを一次拡径して内周紙の後
端側を自重でコイル内周面に沿わせる。つぎに心金を反
巻取り方向に幾らか逆回転させて、内周紙の先端側を心
金から浮き上がらせコイル内周面に沿わせる。その後、
心金のセグメントを二次拡径して内周紙をコイル内周面
に圧接するものとしたため、内周紙は強制的にセグメン
トでコイル内周面に圧接される前に、コイル内周面の
ぼ全面に沿い密接できて、内周紙のコイルへの密着性が
より一層向上するという効果を奏する。 【0056】請求項2に係る発明によれば、内周紙の吸
着ヘッダは内周紙先端側及び内周紙後端側の二箇所のみ
で足り、各セグメント毎に設置する必要はないため、装
置構成が簡単にでき配管が錯綜することもない。また、
セグメントの先端側吸着ヘッダを有する端部を心金内方
に屈曲退避させた状態で、先端に接着剤を塗布した内周
紙を巻き付け、その心金をコイル内径孔に挿入してセグ
メントを一次,二次と拡径して内周紙をコイル内径に沿
わせた後、前記内方に屈曲退避させた部分を外方に押圧
するものとしたため、内周紙先端側吸着ヘッダを有する
セグメントの全体を内周紙の押圧に寄与させることがで
、内周紙のコイルへの密着性が一層向上するという効
果を奏する。 【0057】請求項3に係る発明によれば、上記請求項
1または2の効果に加えて、心金をコイル内径孔に挿入
するにあたって、内周紙先端側吸着ヘッダがほぼ水平位
置の近傍にあるように位置決めするため、一次拡径にお
ける内周紙の垂れ下がりや浮き上がりによるコイル内周
面への密接面を最大にすることができるという効果が得
られる。また、請求項4に係る発明によれば、内周紙の
先端の接着剤を塗布した部分を吸着するセグメントは、
その端部を内方へ屈曲させてあるため、接着剤塗布部分
を内径側に退避させた非接着状態で心金に内周紙を巻き
取ることができ、かくして自由状態に巻き取られた内周
紙はセグメントの拡径に自在に追従可能であり、巻き取
った内周紙に拘束されて心金の拡径寸法が規制されると
いうことがなく、コイル内径寸法のバラツキにも容易に
対応できるという効果を奏する。 【0058】しかも、そのセグメントの屈曲部を内側か
ら外側へ押し広げる押圧装置をセグメント裏面側に備え
ているために、コイル内周面に内周紙をセグメントで圧
着する際、セグメントの内径方向退避部分を外方に押し
出して最後に接着することができて接着が確実に行われ
るとともに、当該セグメントの全体を内周紙の押圧に寄
与させることができてコイル内周面への良好な密着性が
保証されるという効果を奏する。また、請求項5に係る
発明によれば、心金の各セグメントの拡縮手段を、ねじ
軸とナットと第1及び第2のリンクとを備えたリンク装
置で構成したため、1本のマンドレルで小径から大径ま
でのコイル内径の幅広い変化に対応することができると
いう効果を奏する。 また、請求項6に係る発明によれ
ば、そのリンクの作動をコイルばねを介して行うものと
したため、コイル中心と心金中心との芯ずれが多少あっ
ても、そのずれを自動的に吸収でき上記請求項4の効
果とあいまって内周紙をより一層良好な完全密着状態で
装着できるという効果が得られる。 【0059】更に請求項7に係る発明によれば、心金先
端に退避可能にグリッパを設けたため、最後に接着する
以前の内周紙の巻き戻りが防止できて、コイル内径孔へ
の挿入が容易且つ確実に行える結果、上記請求項4〜6
のいずれかの効果とあいまって、確実に、且つ極めて良
好な密着状態で装着できるという効果が得られる。ま
た、請求項8に係る発明によれば、心金先端に衝突検知
センサを設けたため、コイル中心と心金中心との芯ずれ
が過大になることが防止されて、上記請求項4〜7のい
ずれかの効果とあいまって、常に良好な密着性をもって
内周紙を装着できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明にかかる金属コイルの内周紙装着工程
の全体レイアウトを示す平面図である。 【図2】コイル搬送装置の正面図である。 【図3】コイル搬送装置の側面図である。 【図4】内周紙巻取りヘッド(心金)の断面図である。 【図5】図4のV −V 線断面図(一部省略)である。 【図6】図5の拡径状態を示す断面図(一部省略)であ
る。 【図7】この発明にかかるコイル内周面への内周紙装着
手順を説明する概要図で、(a)は縮径した心金への巻
き取り初期、(b)は内周紙の巻き取り完了時、(c)
はコイル内径孔に挿入して一次拡径した状態、(d)は
若干逆回転した状態、(e)は二次拡径して内周紙をコ
イル内周面に圧着した状態を表している。 【図8】内周紙巻取りヘッドへの巻き取り工程を説明す
る斜視図である。 【図9】従来の内周紙装着における芯ずれ状態を説明す
る模式図である。 【図10】従来の内周紙装着における内周紙のわん曲を
示す模式図である。 【符号の説明】 1 金属コイル 4 内周紙装着装置 5 心金(内周紙巻取りヘッド) 7 内周紙 51 回転円筒軸 52A (内周紙巻取り)セグメント 52B (内周紙巻取り)セグメント 52C (内周紙巻取り)セグメント 52D (内周紙巻取り)セグメント 52E (内周紙巻取り)セグメント 53 (セグメント)拡縮手段 54 内周紙先端側吸着ヘッダ 55 内周紙後端側吸着ヘッダ 56 押圧装置 60 ねじ軸 64 ナット 66 摺動体 70 リンク機構 71 第1のリンク 72 第2のリンク 74 ばね 80 グリッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江原 真 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 根本 博 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 岩野 健二 千葉県千葉市中央区今井2−18−6 株 式会社シンワコーポレーション内 (72)発明者 岩田 正雄 千葉県千葉市中央区今井2−18−6 株 式会社シンワコーポレーション内 (72)発明者 石井 勇 愛媛県川之江市川之江町1514 川之江造 機株式会社内 (72)発明者 杉 政道 愛媛県川之江市川之江町1514 川之江造 機株式会社内 (72)発明者 合田 真二 愛媛県川之江市川之江町1514 川之江造 機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−134125(JP,A) 特開 平1−167016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65B 25/14 B21C 47/24 B65B 11/00 - 11/58 B65B 49/00 - 49/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 径方向に拡縮自在な複数個の分割セグメ
    ントに内周紙先端側吸着ヘッダ及び内周紙後端側吸着ヘ
    ッダを配した心金を縮径し、前記各吸着ヘッダで所定の
    長さの内周紙を吸着しつつ前記心金を一周余回転させ内
    周紙を巻付けて円筒状に保持し、当該心金をコイル内径
    孔に挿入して前記内周紙後端側吸着ヘッダを開放すると
    共に心金のセグメントを一次拡径して前記内周紙の後端
    側をコイル内周面に沿わせ、ついで心金を反巻取り方向
    に幾らか逆回転させて内周紙の先端側をコイル内周面に
    沿わせ、その後、心金のセグメントを二次拡径して内周
    紙をコイル内周面に圧接することを特徴とする金属コイ
    ルの内周紙装着方法。 【請求項2】 径方向に拡縮自在な複数個の分割セグメ
    ントに内周紙先端側吸着ヘッダ及び内周紙後端側吸着ヘ
    ッダを配した心金を縮径し、前記先端側吸着ヘッダを配
    したセグメントの当該吸着ヘッダ側端部を心金内方に屈
    曲させて退避させた状態で、前記各吸着ヘッダで所定の
    長さの内周紙を吸着しつつ前記心金を一周余回転させ内
    周紙を巻付けて円筒状に保持し、当該心金をコイル内径
    孔に挿入して前記内周紙後端側吸着ヘッダを開放すると
    共に心金のセグメントを一次拡径して前記内周紙の後端
    側をコイル内周面に沿わせ、その後、心金のセグメント
    を二次拡径して内周紙をコイル内周面に圧接し、さらに
    その後、前記内周紙先端側吸着ヘッダを配したセグメン
    トの心金内方に退避した部分を心金外方に押圧すること
    を特徴とする金属コイルの内周紙装着方法。 【請求項3】 内周紙を巻付けた心金をコイル内径孔に
    挿入するにあたり、内周紙先端側吸着ヘッダがほぼ水平
    位置の近傍にあるように位置決めすることを特徴とする
    請求項1または2に記載の金属コイルの内周紙装着方
    法。 【請求項4】 予め所定長さに切断されると共に先端部
    に接着剤が塗布された内周紙を円筒状に巻きコイル内径
    孔に挿入して装着する金属コイルの内周紙装着装置にお
    いて、それぞれ拡縮手段を介して径方向に拡縮自在とさ
    れた複数個のセグメントを回転円筒軸を囲んでほぼ円筒
    状に配設すると共に、一のセグメントには内周紙先端側
    吸着ヘッダを、その隣にある他のセグメントには内周紙
    後端側吸着ヘッダを設けた心金を有し、且つ、前記内周
    紙先端側吸着ヘッダを有するセグメントは、当該ヘッダ
    を有する端部が心金内方へ屈曲し、且つその内側への屈
    曲部分を押圧して心金外方へ押し拡げる押圧装置をセグ
    メントの裏面側に備えたことを特徴とする金属コイルの
    内周紙装着。 【請求項5】 拡縮手段は、回転円筒軸に回転可能に挿
    通されたねじ軸と、そのねじ軸に螺着されると共に回転
    円筒軸に設けた軸方向に長い開口を通して回転円筒軸の
    外部に突出し軸方向に移動可能とされたナットと、その
    ナットに一端が軸支されると共に他端はセグメント裏面
    に軸支された第1のリンク及びこの第1のリンクに一端
    が軸支されると共に他端は回転円筒軸に軸支された第2
    のリンクを有するリンク機構とを備えたことを特徴とす
    る請求項に記載の金属コイルの内周紙装着装置。 【請求項6】 拡縮手段の第一のリンクの一端をナット
    とは独立して軸方向に移動自在に形成した摺動体に軸支
    すると共に、その摺動体とナットとの間に軸方向に伸縮
    可能なばねを介在せしめたことを特徴とする請求項
    記載の金属コイルの内周紙装着装置。 【請求項7】 セグメントの挿入側端部に、内周紙の重
    なり部分を挟んで巻き形状を保持するグリッパを設けた
    ことを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の
    金属コイルの内周紙装着装置装置。 【請求項8】 セグメントの挿入側端部に、コイルとの
    衝突を感知する衝突検知センサを設けたことを特徴とす
    る請求項ないしのいずれかに記載の金属コイルの内
    周紙装着装置装置。
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