JP2869916B2 - 内燃機関の燃料制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料制御装置

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JP2869916B2 JP5296049A JP29604993A JP2869916B2 JP 2869916 B2 JP2869916 B2 JP 2869916B2 JP 5296049 A JP5296049 A JP 5296049A JP 29604993 A JP29604993 A JP 29604993A JP 2869916 B2 JP2869916 B2 JP 2869916B2
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    • Y02T10/40Engine management systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気還流制御を行なう
内燃機関の燃料制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、排気還流制御を行なうことに
よりNOxを低減し、燃費を向上させることが一般に実
施されている。電子制御燃料噴射方式の内燃機関では、
内燃機関の運転状態が排気還流制御条件を満足する所定
の運転領域に至ると、電子燃料噴射制御装置(以下、E
CUという)が排気還流弁(EGR弁)に還流率に応じ
た制御信号を出力して該弁を作動し、排気ガスの一部を
吸気管に還流する。特開昭60−169641号公報等
には排気還流制御時に還流排気ガス量分燃料噴射量を少
なくするために、排気還流率に応じた補正係数KEGRに
より基本燃料噴射量を補正する方法が開示されている。
ところで、EGR弁、とりわけ負圧式のEGR弁はEC
Uから出力された制御信号に対して運転状態に応じた時
間遅れをもって開弁動作を行なう。また、電動式のEG
R弁にあってはECUから出力された制御信号に対して
一定時間後に開弁動作を行なう。
【0003】かかる時間遅れによる影響を排除するため
に、上記特開昭60−169641号公報にはECUか
ら制御信号が出力されて実際に排気ガスの還流が開始さ
れるまでの遅れ時間を考慮して補正係数KEGR切り換え
を所定遅延時間だけ遅らせることが示されている。しか
も、負圧式のEGR弁ではこの遅延時間は運転状態に応
じて変化することを考慮して運転領域毎に分けて設定さ
れている。さらに、特開昭59−192838号公報に
はマップから検索される補正係数KEGRの値を適用す
るときに補正係数KEGRの値を徐々に変化させることが
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ECU
から制御信号を受けた後のEGR弁の開弁動作は以下に
示すように複雑であり、単に遅延時間を設けて補正係数
KEGRを切り換えたり徐々に時間変化させて補正係数KE
GRを適用するだけでは、作動中の実際の開度に見合った
補正係数KEGRの設定は困難である。図15は負圧式の
EGR弁における実際の開弁量の時間変化を示すグラフ
である。上記特開昭60−169641号公報の手法で
は、EGR弁への制御信号aが発生した時点t1から遅
延時間dが経過した時点t2からEGR弁が開弁し始
め、EGR弁の動特性に従った傾きbで徐々に開弁して
いく。一方、燃料噴射の補正は前記遅延時間dを見込ん
だ時点t3で開始される。しかし、EGR弁は負圧を利
用して弁の開閉を行っているのでECUから制御信号a
が発生した後に設定される遅延時間dの特定が難しく、
しかも弁固有の動特性により徐々に変化していく。ま
た、EGR弁の開弁量を目標弁開度になるようにフィー
ドバック制御している場合には、遅延時間を特定するこ
とすらできない。更に、遅れ時間は排気還流通路の輸送
遅れ分や補正係数KEGRの基本値を決定する吸気管内圧
力のセンサの検出遅れ分を含むので、単に遅延時間後に
補正係数KEGRを適用する制御や一定の勾配で補正係数
KEGRを時間変化させる制御では燃料噴射量が実際の開
弁量に対応したものになりにくく、この結果、実際に燃
焼室に供給される還流排気ガス分を含めた空気量と燃料
噴射量との比が目標値からはずれ、即ち供給混合気の空
燃比が目標空燃比からはずれて排出ガス特性を悪化させ
てしまったり、運転性を損なうこととなってしまう。
【0005】また、電動式のEGR弁では遅延時間を特
定することはできるが、負圧式のEGR弁と同様にEG
R弁の動特性があるために単に遅延時間経過後に補正係
数KEGRを適用するだけでは演算される燃料噴射量が排
気還流量に見合ったものにならず、供給混合気の空燃比
は目標空燃比からはずれてしまい、上述と同様の不具合
が生じることになる。
【0006】そこで、本発明はEGR弁の開弁遅れや動
特性の影響を排除して実際の開弁量に見合った燃料供給
量を演算し、排気ガス特性や運転性の向上を図ることが
できる内燃機関の燃料制御装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の内燃機関の燃料制御装置は内燃機関の排気
通路と吸気通路とを接続する排気還流通路に取り付けら
れ、排気ガスの一部を前記吸気通路に還流する排気還流
弁と、該排気還流弁の実開弁量を検出する開弁量検出手
段と、前記内燃機関の運転状態に応じて前記排気還流弁
の目標開弁量を決定する目標開弁量決定手段と、前記内
燃機関が排気還流制御条件を満足する所定の運転領域に
あるとき、前記目標開弁量決定手段によって決定された
前記目標開弁量と前記開弁量検出手段によって検出され
た実開弁量とに応じて前記排気還流弁を制御する排気還
流弁制御手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて基本
燃料噴射量を演算する基本噴射量演算手段と、前記内燃
機関が前記所定の運転領域にあるとき、排気還流量に応
じて前記基本燃料噴射量を補正する補正係数を設定する
補正係数設定手段と、前記設定された補正係数を前記実
開弁量と前記目標開弁量とに基づいて修正する補正係数
修正手段と、該補正係数修正手段によって修正された前
記補正係数により前記基本燃料量を補正する基本燃料量
補正手段とを備える。
【0008】
【作用】本発明の内燃機関の燃料制御装置は内燃機関の
排気通路と吸気通路とを接続する排気還流通路に取り付
けられた排気還流弁により排気ガスの一部を前記吸気通
路に還流し、該排気還流弁の実開弁量を開弁量検出手段
により検出し、目標開弁量決定手段により前記内燃機関
の運転状態に応じて前記排気還流弁の目標開弁量を決定
し、前記内燃機関が排気還流制御条件を満足する所定の
運転領域にあるとき、目標開弁量決定手段によって決定
された前記目標開弁量と前記開弁量検出手段によって検
出された実開弁量とに応じて排気還流弁制御手段により
前記排気還流弁を制御すると共に、基本噴射量演算手段
により前記内燃機関の運転状態に応じて基本燃料噴射量
を演算し、前記内燃機関が前記所定の運転領域にあると
き、補正係数設定手段により排気還流量に応じて前記基
本燃料噴射量の補正係数を設定し、前記開弁量検出手段
によって検出された前記実開弁量と前記目標開弁量とに
基づいて補正係数修正手段により前記補正係数を修正
し、該補正係数修正手段によって修正された前記補正係
数により前記基本燃料量を基本燃料量補正手段により補
正する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の内燃機関の制御装置の実施例
を図面に基づいて説明する。
【0010】図1は、第1実施例の燃料制御装置を装備
した内燃機関(以下単に「エンジン」という)の全体構
成図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気管2の途
中にはスロットル弁3が設けられている。スロットル弁
3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結され
ており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信号を
出力して電子コントロールユニット(以下「ECU」と
いう)5に供給する。
【0011】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射時間
(開弁時間)が制御される。
【0012】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
【0013】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)セ
ンサ10及び気筒判別(CYL)センサ11はエンジン
1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付け
られている。エンジン回転数センサ10はエンジン1の
クランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置
でパルス(以下「TDC信号パルス」という)を出力
し、気筒判別センサ11は特定の気筒の所定のクランク
角度位置で信号パルスを出力するものであり、これらの
各信号パルスはECU5に供給される。
【0014】触媒コンバータ(三元触媒)14はエンジ
ン1の排気管13に配置されており、排気ガス中のH
C,CO,NOx等の成分の浄化を行う。排気管13の
触媒コンバータ14の上流側には、空燃比センサとして
の酸素濃度センサ15(以下O2センサ15という)が
装着されており、このO2センサ15は排気ガス中の酸
素濃度を検出し、その検出値に応じた電気信号を出力し
ECU5に供給する。
【0015】ECU5には更に、大気圧PAを検出する
大気圧センサ31及び吸気管2の吸気ポート近傍の壁に
取り付けられ吸気管2の壁温TCを検出する壁温(T
C)センサ32が接続されており、これらのセンサの検
出信号がECU5に供給される。尚、壁温TCは吸気管
内絶対圧PBAおよびエンジン回転数NEから推定して
もよい。
【0016】次に、排気還流機構25について説明す
る。排気管13を吸気管2に接続する排気還流通路18
が設けられ、この通路18の途中にはEGR弁(排気還
流弁)19が設けられている。このEGR弁19は負圧
応動弁であって、主として、通路18を開閉可能に配さ
れた弁体19aと、弁体19aに連結され、後述する電
磁弁22により導入される負圧により作動するダイアフ
ラム19bと、ダイアフラム19bを閉弁方向に付勢す
るばね19cとから成る。該ダイアフラム19bにより
画成される負圧室19dには連通路20が接続され、吸
気管2内の負圧が該連通路20の途中に設けられた常閉
型電磁弁22を介して導入されるように構成され、大気
室19eは大気に連通している。更に、連通路20には
電磁弁22の下流側にて大気連通路23が接続され、該
連通路23の途中に設けられたオリフィス21を介して
大気圧が連通路20に、次いで上記負圧室19dに導入
されるように構成されている。前記電磁弁22はECU
5に接続され、ECU5からの駆動信号によって作動
し、EGR弁19の弁体19aのリフト動作及びその速
度を制御する。
【0017】EGR弁19には弁リフトセンサ24が設
けられており、弁19の弁体の作動位置を検出し、その
検出信号はECU5に供給される。
【0018】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6及び電磁弁22に駆動信号を供給する出力回路5d
等から構成される。
【0019】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、排気ガス中の酸素濃度に応じて空燃
比を制御する運転領域やオープンループ制御運転領域等
の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エンジ
ン運転状態に応じ、数式(1)に基づき、前記TDC信
号パルスに同期して燃料噴射弁6の燃料噴射量Tou
t、具体的には燃料噴射時間を演算する。
【0020】
【数1】Tout=Ti×KEGR×Ktotal ここに、Tiは基本燃料量、具体的にはエンジン回転数
NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定される基本
燃料噴射時間であり、このTi値を決定するためのTi
マップが記憶手段5cに記憶されている。
【0021】KEGRは排気還流に基づく補正係数であ
り、この係数値の算出については後に詳述する。Ktota
lは各種エンジンパラメータ信号に応じて演算される他
の補正係数であり、エンジン運転状態に応じた燃費特
性、エンジン加速特性等の諸特性の最適化が図られるよ
うな値に設定される。この補正係数Ktotalはエンジン
の高負荷状態時に適用される燃料増量補正係数KWOT、
エンジンの所定のリーン化領域で適用されるリーン化係
数KLS、エンジン冷却水温TWに応じた水温補正係数T
W、大気圧PAに応じた大気圧補正係数KPA、吸気温度に
応じた吸気温補正係数KTA、O2センサ15の出力信号
に基づく空燃比補正係数KO2などの各種補正係数を乗
じたものである。例えば、補正係数KO2にはO2セン
サ15の出力に基づいて算出され、空燃比フィードバッ
ク制御中にO2センサ15によって検出された空燃比
(酸素濃度)が目標空燃比に一致するように設定され、
オープンループ制御中はエンジン運転状態に応じた所定
値に設定される。
【0022】[排気還流制御]更にCPU5bは後で詳
述するように、上述の各種センサからのエンジン運転パ
ラメータ信号等に基づいてエンジン運転状態を判別し、
吸気管内絶対圧PBAとエンジン回転数NEとに応じて
EGR弁19の弁開度指令値LCMDを設定し、この設
定した弁開度指定値LCMDとリフトセンサ24によっ
て検出されたEGR弁19の実弁開度値LACTとの偏
差を零にするように電磁弁22を制御する。
【0023】CPU5bは上述のようにして算出した結
果に基づく燃料噴射弁6の駆動信号及び電磁弁22の駆
動信号を、出力回路5dを介して出力する。
【0024】図2は、排気還流制御ルーチンを示すフロ
ーチャートである。本ルーチンは、エンジン回転数セン
サ10からのTDC信号パルス発生毎に実行される。
【0025】まず、エンジン1が排気還流制御条件を満
足する所定の運転領域にあるか否かを判別する。すなわ
ち、エンジン1が始動モード時であるとき(ステップS
110)、O2センサを用いた空燃比フィードバック制
御中でないとき(ステップS120)、減速時のフュー
エルカット運転のとき(ステップS130)、エンジン
回転数NEが所定回転数NHECを越えて高回転である
とき(ステップS140)、別のルーチンで設定される
フラグFLAGWOTの値が「1」にセットされて大出
力を必要とするスロットル弁全開のとき(ステップS1
50)、スロットル開度THが所定開度THIDLE以
下のアイドリング状態のとき(ステップ160)、冷寒
始動時等、エンジン温度、つまり冷却水温TWが所定温
度TWE1より低いとき(ステップS170)、吸気管
内絶対圧PBAが所定圧PBAECL以上の高負荷のと
き(ステップS180)、吸気管内圧力が所定圧DPB
AECH以上変化したとき、すなわちスロットル弁3の
上下差圧が所定値以下のとき、例えば高地にあるとき
(ステップS190)等の、排気還流を行うとエンジン
の始動性能や運転性能を損う運転領域にあるときには、
排気還流を許可することを「1」で示すフラグFEGR
の値を「0」にリセットして排気還流(EGR)を禁止
する(ステップS200)。上記排気還流制御条件(ス
テップS110〜ステップS190)が全て満足される
と、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBに応
じたEGR弁19の弁体19aのリフト量指令値LCM
Dを基本弁リフト値マップを用いて検索する(ステップ
S210)。基本弁リフト値マップは所定の吸気管内絶
対圧PBA及びエンジン回転数NEに対応して設定され
ており、リフト量指令値LCMDが検出したPBA値及
びNE値に応じて読み出される。読み出されたリフト量
指令値LCMDはEGR還流率に相当する。読み出しを
終えると、フラグFEGRを値「1」にセットして(ス
テップS220)本ルーチンを終了する。
【0026】[EGRリフト量フィードバック制御]つ
ぎに、EGR弁リフト量フィードバック制御ルーチンに
ついて説明する。図3はEGR弁リフト量フィードバッ
ク制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチ
ンは、上記EGR制御ルーチンで得られたリフト量指令
値LCMDを目標値として弁体19aのリフト量をデュ
ーティ制御によるフィードバック制御するものであり、
所定時間(例えば、40msec)毎にタイマー処理さ
れる。まず、リフト量指令値LCMDの値が「0」であ
るかどうかを判別する(ステップS310)。リフト量
指令値LCMDの値が「0」でないと判別されると、前
回の積分制御デューティDBIn-1の値が「0」である
かどうかを判別する(ステップS320)。積分制御デ
ューティDBIn-1の値が「0」であるときには該積分
制御デューティDBIn-1として初期値DBIS(例え
ば50%)が設定される(ステップS330)。既に、
ステップS320で、デューティ制御が開始されていて
積分制御デューティDBIn-1の値が「0」でないと
き、またはステップS330を実行した後は数式2にし
たがって今回の積分制御デューティDBInの値を算出
する(ステップS340)。
【0027】
【数2】DBIn = DBIn-1 − KBI×(LA
CT−LCMD) ここで、LACTはリフトセンサ24の出力値であり、
KBIは積分定数である。
【0028】つづいて、比例制御デューティDBPを数
式3にしたがって算出する(ステップS350)。
【0029】
【数3】 DBP = KBP × (LACT−LCMD) ここで、KBPは比例定数である。
【0030】数式2及び数式3でそれぞれ算出されたD
BInおよびDBPを加算してソレノイド制御デューテ
ィDBを算出する(ステップS360)。ソレノイド制
御デューティDBの値はデューティ制御信号としてEC
U5による電磁弁22のデューティ制御に使用される。
次に、ソレノイド制御デューティDBの値のリミットチ
ェックを行う。即ちDB値が上限値DBLMTHあるい
は下限値DBLMTLを超えるかまたは下廻っていない
かどうかを判別し(ステップS370、S380)、上
限値DBLMTHあるいは下限値DBLMTLを超える
かまたは下廻っている場合には、ソレノイド制御デュー
ティDBの値をそれぞれ上限値DBLMTHあるいは下
限値DBLMTLに設定する(ステップS390、S4
00)。しかして、本ルーチンを終了する。
【0031】一方、ステップS310でリフト量指令値
LCMDの値が「0」であると判別されたときには前回
の積分制御デューティDBInの値を「0」に設定し
(ステップS410)、比例制御デューティDBPの値
を「0」に設定して(ステップS420)本ルーチンを
終了する。
【0032】[燃料噴射量Toutの算出]つぎに、燃
料噴射量算出ルーチンについて説明する。図4は燃料噴
射算出ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチ
ンはTDC信号パルス毎に実行される。まず、Tiマッ
プよりエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAに応
じて基本燃料量Tiを検索する(ステップS510)。
次に、各種エンジン運転パラメータに基づいて補正係数
Ktotalを計算する(ステップS520)。つぎに、排
気還流を許可するフラグFEGRが値「1」にセットさ
れているかどうかを判別する(ステップS530)。値
「1」にセットされていれば後述する補正係数KEGRの
算出サブルーチン(ステップS540)に移行するが、
値「1」にセットされていないときには補正係数KEGR
の値を1.0に設定する(ステップS550)。上記ス
テップS520、およびS540またはS550により
求めた補正係数Ktotalおよび補正係数KEGRを前述の数
式(1)にしたがって基本燃料量Tiに乗算して燃料噴
射量Toutを計算する(ステップS560)。計算さ
れた燃料噴射量Toutに応じた駆動信号を出力して燃
料噴射弁6を付勢して燃料噴射し(ステップS57
0)、本ルーチンを終了する。
【0033】[補正係数KEGRの算出]つづいて、補正
係数KEGRの算出のサブルーチンについて説明する。図
5は補正係数KEGR算出サブルーチンを示すフローチャ
ートである。本サブルーチンは、TDC信号パルス発生
毎に実行される。まず、フラグFEGRが値「1」にセ
ットされていて排気還流が許可されているかどうかを判
別する(ステップS610)。フラグFEGRが値
「1」にセットされていて排気還流が許可されていると
きにはエンジン回転数NEおよび吸気管内圧力PBに応
じてKEGRマップを検索することにより基本補正係数
KEGRMAPを決定する(ステップS620)。この基本補
正係数KEGRMAPは、クルージング走行などの定常運転時
にはそのまま適用されるもので、排気還流時の補正係数
として値0〜値1.0の範囲で使用される。この基本補
正係数KEGRMAP、および前述の弁開度指令値LC
MDとリフトセンサ24によって検出された排気還流弁
19の実弁開度値LACTとの比LACT/LCMDに
基づき、EGR弁19の作動途中における今回の排気還
流時の補正係数KEGRnを数式4に従って計算する(ステ
ップS630)。
【0034】
【数4】KEGRn = 1.0 − [(1.0−KEGRM
AP)×LACT/LCMD] 図6は排気還流弁19が作動中における弁開度指令値L
CMD、実弁開度値LACTおよび数式4により演算さ
れた補正係数KEGRn間の関係を示すタイミングチャート
である。リフトセンサ24によって検出される実弁開度
値LACTはEGR弁19の動特性などによりECU5
からの制御信号としての弁開度指令値LCMDに対して
遅れて徐々にその値を上昇させる。補正係数KEGRnは定
常状態の排気還流分に相当する(1.0−KEGRMAP)に
対してLACT/LCMDの比を乗算することによって
算出されるので、実弁開度値LACTと対応して徐々に
変化しその値を下げていく。従って、補正係数KEGR
nは過渡状態の排気還流分を反映したものとなる。
【0035】図5に戻り、演算された補正係数KEGRnは
リングメモリに記憶する(ステップS640)。リング
メモリは後述する遅れ時間(回数τ)に相当する個数
(例えば、15個分)のバッファ領域を有しており、遅
れ時間(回数τ)に相当する15回のTDC信号パルス
を数えると最初の補正係数KEGRnが記憶されているバッ
ファ領域に戻る。遅れ時間(回数τ)はEGR弁19が
作動を開始してから還流ガスが吸気通路に到達する迄
(排気還流がPBAセンサ7に反映される迄)の時間を
示している。この遅れ時間(回数τ)は実験により設定
されており、運転状態、例えばエンジン回転数NEに応
じて変更される。図7は回数τとエンジン回転数NEと
の関係を示すグラフである。エンジン回転数NEの増加
に伴ってTDC信号パルスの周期が短くなり、回数τが
増加することを示している。
【0036】エンジン回転数NEに応じて図7の関係を
用いたテーブルにより回数τを決定し、今回(n)演算
される補正係数KEGRnよりもτ回前に演算された補正係
数KEGRn-τが排気還流時の補正係数KEGRとして設定さ
れ、今回の燃料噴射量Toutを決定すべく数式1に適
用される(ステップS650)(図6参照)。
【0037】以上示したように、本実施例の内燃機関の
燃料制御装置によれば、リフトセンサ24によって実弁
開度値LACTを直接に検出することによってECU5
から出力される弁開度指令値LCMDの制御信号に対し
て遅れて排気還流弁19が作動するといった不確定な遅
れ時間による空燃比のずれを解消することができる。ま
た、定常状態の排気還流分に相当する(1.0−KEGRM
AP)の値に対しLACT/LCMDの比を乗算すること
によって過渡状態の排気還流分を考慮することで排気還
流弁19の動特性に応じた補正係数KEGRの修正を行な
うことができる。さらに、回数τ前に演算された補正係
数KEGRn-τを燃料噴射量Toutに寄与する補正係数
KEGRに設定することにより排気還流弁19が作動を開
始してから排気還流がPBAセンサ7の出力に反映され
る迄の遅れ時間を解消することができる。図8は排気還
流の開弁作動途中における空燃比A/Fの変化を示すタ
イミングチャートである。2点鎖線アおよび破線イはそ
れぞれt1およびt2の時点で補正係数KEGRを基本補正
係数KEGRMAPに切り換えたときの空燃比A/Fの変化を
示す。また、実線ウが前述した本実施例の燃料噴射量制
御ルーチンによる空燃比A/Fの変化を示している。こ
のように排気還流弁の作動途中においても実開弁開度値
LACTに見合った適量の燃料噴射量を演算することが
できる。したがって、排出ガス特性の改善および運転性
の向上を図ることができる。
【0038】尚、本制御は排気還流制御条件を満足すれ
ば排気還流の開始時に限られず、排気還流率が変化して
新たな補正係数KEGRが設定されるときにも行われる。
【0039】[第2実施例]つぎに、本発明の第2実施
例の燃料制御装置について説明する。第2実施例の燃料
制御装置は前記第1実施例と較べて燃料噴射量算出ルー
チンにおいて燃料輸送遅れ補正を行なうようにした構成
が相違するだけでその他の構成は同じである。前記第1
実施例と同一の部分は同一の符号を示すこととする。
【0040】以下、燃料輸送遅れ補正について説明す
る。
【0041】燃料輸送遅れ補正に関する具体的な実施例
を説明する前に、まず燃料輸送遅れ補正の原理について
の説明を図9〜図11を用いて行う。
【0042】図9は、燃料噴射量Toutと要求燃料量
Tcylとの関係を示す概念図である。
【0043】図中のToutは、あるエンジン運転サイ
クルで燃料噴射弁6から吸気管2へ噴射された噴射燃料
量であり、この噴射燃料量Toutのうち、(A(直接
率)×Tout)に相当する量が吸気ポートの壁面に付
着せずに直接気筒に供給され、残りの量が前回サイクル
までに壁面に付着している壁面付着燃料量Fw中に付着
増分量Fwinとして取り込まれる。ここで、直接率A
は、あるサイクル中に噴射された燃料のうち、そのサイ
クル中に直接気筒に吸入される燃料の割合を示すもの
で、0<A<1で与えられる。
【0044】そして、前記した(A×Tout)と、壁
面付着燃料量Fwから持ち去られる付着減少量Fwou
tとを加えた値が、実際に気筒内に供給すべき要求燃料
量Tcylとなる。
【0045】次に、燃料輸送遅れ補正の第1の方法を説
明する。
【0046】この第1の方法は、付着減少量Fwout
が付着増分量Fwinに対して所定の時間遅れをもって
追従すると考え、これを例えば1次遅れモデルとして表
現し、付着減少量Fwoutの遅れ度合を遅れ係数(時
定数)Tを用いて表すものである。
【0047】上記したように要求燃料量Tcylは、 Tcyl=A・Tout+Fwout となるので、燃料噴射量Tout及び付着増分量fwi
nは、
【0048】
【数5】Tout=(Tcyl−Fwout)/A
【0049】
【数6】Fwin=(1−A)Tout となる。
【0050】そして、付着減少量Fwoutは付着増分
量Fwinの1次遅れであるので、nで離散化すると、
今回サイクルでの付着減少量Fwoutnは、
【0051】
【数7】Fwoutn =Fwoutn-1 +(Fwin−
Fwout)/T となる。この(7)式によれば、今回の付着減少量Fw
outn は、その前回値Fwoutn−1に対して、付
着増分量Fwinから付着減少量Fwoutを差し引い
た値(偏差)を1/T倍した値が増加することになる。
つまり、サイクル毎に同様の計算が行われると、前記偏
差に対して1/T倍ずつ付着減少量Fwoutが付着増
分量Fwinに近付いていくことになる。
【0052】例えば、燃料噴射量Toutをステップ状
に増加させた場合、直接率Aが一定であると仮定する
と、図10に示すように付着増分量Fwinもステップ
状に増加する。これに対して付着減少分Fwoutは、
時定数τに基づいてゆっくりと応答して付着増分量Fw
inに近付いていくことになる。ここで、時定数Tは、
付着減少量Fwoutの立上がり変化において、全体の
変化量の63.2パーセントに達するまでの所要時間で
あり、後述詳細するようにエンジンの運転状態に応じて
設定される。
【0053】そして、上記数式5,6、及び7により燃
料噴射量Toutを求めることができる。
【0054】図11は、燃料輸送遅れ補正(以下、A.
T方式という)をモデル化した制御図である。
【0055】同図において、あるサイクルnで燃料噴射
弁6から噴射された噴射燃料量Toutn は乗算部51
でA(直接率)倍される一方、乗算部52で(1−A)
倍される。乗算部51の出力は(An ×Toutn )と
なり、これが加算部53へ供給され、今回の付着減少量
Fwoutn に加算されて今回の要求燃料量Tcyln
となる。
【0056】一方、乗算部52の出力は今回の付着増分
量Fwinnであり、上記(6)式に相当するFwinn
=(1−An)×Toutnとなる。これが更に乗算部5
4で1/T倍されて加算部55に供給され、乗算部56
の出力と加算される。この乗算部56の出力は、付着減
少量Fwoutnに(1−1/Tn)倍されたものとなる
から、(1−1/Tn)・Fwoutnとなる。
【0057】また、加算部53へ供給される付着減少量
Fwoutn は、入力を1サイクル(1TDC)遅延す
るサイクル遅延部57の出力であるので、このサイクル
遅延部57に入力されるものは、次回の付着減少量Fw
outn+1 となる。
【0058】従って、加算部55の出力、つまりサイク
ルシフト部57に入力される付着減少量fwoutn+1
は、 Fwoutn+1 =Fwinn /T+(1−1/Tn )・
Fwoutn =Fwoutn +(Fwinn −Fwoutn )/T 但し、Fwinn =(1−An )×Toutn となり、上記数式7に相当するものとなる。
【0059】一般的に、基本燃料量Tiはエンジン回転
数NEと吸気管内絶対圧PBAに代表されるエンジン負荷
パラメータとに基づいて決定され、この基本燃料量Ti
に補正係数Ktotalを乗じて要求燃料量Tcylを決定す
る。この要求燃料量Tcylに対してさらに排気還流を行
っているときには排気還流の補正係数KEGRを乗じてそ
の値をTcyl×KEGRとし、この値をシリンダの要求燃料
量とするのである。
【0060】これにより、燃料輸送遅れのモデルに則っ
たつぎの基本式8が得られる。本実施例では、この基本
式8と前述した数式6,7を用いて燃料噴射量Tout
を演算することとなる。
【0061】
【数8】Tout=(Tcyl×KEGR−Fwout)/A 図12は第2実施例に係る燃料噴射量制御ルーチンを示
すフローチャートである。本ルーチンはTDC信号パル
ス発生毎にくりかえし実行される。まず、前述したよう
にエンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAにより
Tiマップを検索して基本燃料量Tiを決定する(ステ
ップS700)。つづいて、補正係数Ktotalを前述と
同様に計算する(ステップS710)。基本燃料量Ti
に補正係数Ktotalを乗算することによってシリンダの
要求燃料量Tcylを決定する(ステップS710A)。
つぎに、排気還流を許可するフラグFEGRが値「1」
にセットされているかどうかを判別する(ステップS7
20)。値「1」にセットされていれば後述する補正係
数KEGRの算出サブルーチンに移行する(ステップS7
30)が、値「1」にセットされていないときには補正
係数KEGRの値を1.0に設定する(ステップS74
0)。ステップS730の補正係数KEGRの算出サブル
ーチンは前記第1実施例と同じである。
【0062】つづいて、直接率Aおよび輸送遅れ時定数
Tを吸気管内絶対圧力PBA、エンジン回転数NE、さら
には吸気管壁温TCや排気還流の有無に応じて、後述す
る方法により計算する(ステップS750)。
【0063】上記のようにして得られた要求燃料量Tcy
l、補正係数KEGR、直接率A、輸送遅れ時定数Tを用い
ることにより前記数式8にしたがって燃料量Tout
(n)を計算する(ステップS760)。今回の燃料量T
out(n)および直接率Aが計算されると、今回の付着
増加量Fwin(n)および付着減少量Fwout(n)が数式6、
7により計算されて(ステップS770、S780)、
次回の燃料量Toutの計算に利用される。上記計算を
終了すると本ルーチンは終了する。
【0064】尚、上記実施例では付着燃料特性を表すパ
ラメータとして直接率Aおよび輸送遅れ時定数Tを用い
て燃料量Toutを計算したが、直接率Aおよび付着燃
料量Fwからの蒸発率(持ち去り率)Bを付着燃料特性
を表すパラメータとして用いて燃料量Toutを計算し
てもよいことは勿論である。
【0065】[直接率Aの算出]つぎに、直接率Aの算
出について説明する。図13は直接率Aの算出ルーチン
を示すフローチャートである。まず、排気還流を許可す
るとき値「1」にセットされるフラグFEGRにより排
気還流が許可されているかどうかを判別する(ステップ
S810)。フラグFEGRの値が「0」で排気還流が
許可されていないときにはエンジン回転数NEおよび吸
気管内絶対圧PBAに応じた直接率Aの基本値A0を非E
GR時用A0マップにより算出する(ステップS82
0)。また、ステップS810でフラグFEGRの値が
「1」で排気還流を行なうときにはEGR用A0マップ
に切り換えてエンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧
PBAに応じて直接率Aの基本値A0を算出する(ステ
ップS830)。次に、吸気管壁温センサ32によって
検出された吸気管2の壁温TCを読み込み、読み込んだ
吸気管2の壁温TCとエンジン回転数NEとにしたがっ
て直接率Aの補正値KAをKAマップにより算出する(ス
テップS840)。つづいて、算出された補正値KAを
基本値A0に乗算して直接率Aを算出し(ステップS8
50)、本ルーチンを終了する。
【0066】[時定数Tの算出]つぎに、燃料の輸送遅
れの時定数Tの算出について説明する。図14は輸送遅
れ時定数Tの算出ルーチンを示すフローチャートであ
る。まず、前述の直接率Aの算出ルーチンと同様に排気
還流を許可するフラグFEGRを値「1」にセットされ
ているかどうかを判別する(ステップS910)。フラ
グFEGRが値「0」にリセットされているときには排
気還流を行わないときであるとしてエンジン回転数NE
および吸気管内絶対圧PBAに応じて非EGR時用1/T
0マップにより輸送遅れ率1/Tの基本値1/T0を算
出する(ステップS920)。輸送遅れ率1/Tは輸送
遅れ時定数Tの逆数を示す。また、ステップS910で
フラグFEGRの値が「0」で排気還流を行なうときに
はEGR時用1/T0マップに切り換えてエンジン回転
数NEおよび吸気管内絶対圧PBAに応じて輸送遅れ率
1/Tの基本値1/T0を算出する(ステップS93
0)。次に、直接率Aの算出と同様に吸気管2の壁温T
Cとエンジン回転数NEとにしたがって輸送遅れ率1/
Tの補正値KTを(NE/TC)マップにより算出する
(ステップS940)。つづいて、算出された補正値K
Tを基本値1/T0に乗算して輸送遅れ率1/Tを算出
し(ステップS950)、本ルーチンを終了する。
【0067】以上述べたように、本実施例の燃料制御装
置によれば、前記第1実施例と同様の効果を奏すること
ができる他に、排気還流の有無に応じて算出される噴射
燃料の直接率Aおよび輸送遅れ率1/Tを用いた燃料の
付着制御を付加して燃料噴射量の演算を行なうことによ
り、シリンダの要求燃料量に対してより適切な燃料噴射
量Toutを演算することができる。
【0068】
【発明の効果】本発明の内燃機関の燃料制御装置によれ
ば、排気還流弁の実開弁量と目標開弁量とに基づいて基
本燃料噴射量を補正する補正係数を修正するので排気還
流弁が制御信号を受けてから実際に開弁するまでの不確
定な時間遅れと該排気還流弁の動特性の影響をうけずに
排気還流弁の実開弁量に見合った適正な燃料噴射量を演
算することができる。したがって、排出ガス特性の改善
および運転性の向上を図ることができる。
【0069】また、本発明の請求項3の内燃機関の燃料
制御装置によれば、還流ガスが吸気通路に到達する迄の
時間を見越して補正を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の燃料制御装置を装備した内燃機関
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】排気還流制御ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図3】EGR弁リフト量フィードバック制御ルーチン
を示すフローチャートである。
【図4】燃料噴射算出ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図5】補正係数KEGR算出サブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】弁開度指令値LCMD、実弁開度値LACTお
よび演算された補正係数KEGRnの関係を示すタイミング
チャートである。
【図7】TDCパルス信号の回数τとエンジン回転数N
Eとの関係を示すグラフである。
【図8】排気還流の作動中における空燃比A/Fの変化
を示すタイミングチャートである。
【図9】燃料噴射量TOUTと要求燃料量Tcylとの関係を
示す概念図である。
【図10】付着増加量Fwinと付着減少量Fwoutの時間
変化を示すグラフである。
【図11】輸送遅れ補正をモデル化した制御図である。
【図12】燃料噴射量制御ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図13】直接率Aの算出ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図14】輸送遅れ時定数Tの算出ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図15】負圧式のEGR弁における実際の開弁量の時
間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 … 内燃エンジン 2 … 吸気管 5 … ECU 7 … 吸気圧センサ 10 … エンジン回転数センサ 25 … 排気還流機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 将美 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−118246(JP,A) 特開 平2−5741(JP,A) 特開 昭60−16941(JP,A) 特開 昭59−192838(JP,A) 実開 昭61−136133(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 41/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続
    する排気還流通路に取り付けられ、排気ガスの一部を前
    記吸気通路に還流する排気還流弁と、 該排気還流弁の実開弁量を検出する開弁量検出手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて前記排気還流弁の目標
    開弁量を決定する目標開弁量決定手段と、 前記内燃機関が排気還流制御条件を満足する所定の運転
    領域にあるとき、前記目標開弁量決定手段によって決定
    された前記目標開弁量と前記開弁量検出手段によって検
    出された実開弁量とに応じて前記排気還流弁を制御する
    排気還流弁制御手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて基本燃料噴射量を演算
    する基本噴射量演算手段と、 前記内燃機関が前記所定の運転領域にあるとき、排気還
    流量に応じて前記基本燃料噴射量を補正する補正係数を
    設定する補正係数設定手段と、 前記設定された補正係数を前記実開弁量と前記目標開弁
    量とに基づいて修正する補正係数修正手段と、 該補正係数修正手段によって修正された前記補正係数に
    より前記基本燃料量を補正する基本燃料量補正手段とを
    備えた内燃機関の燃料制御装置。
  2. 【請求項2】 前記補正係数修正手段は前記補正係数を
    前記目標開弁量に対する前記実開弁量の追従度合いに基
    づいて修正することを特徴とする請求項1記載の内燃機
    関の燃料制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正係数修正手段は前記目標開弁量
    に対する前記実開弁量の追従度合いに基づく前記補正係
    数の修正を所定時間遅らせることを特徴とする請求項2
    記載の内燃機関の燃料制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正係数修正手段は前記所定時間を
    前記運転状態に応じて設定することを特徴とする請求項
    3記載の内燃機関の制御装置。
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