JP2868786B2 - 屋内配線の事故点探査方法及び装置 - Google Patents

屋内配線の事故点探査方法及び装置

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JP2868786B2
JP2868786B2 JP1149445A JP14944589A JP2868786B2 JP 2868786 B2 JP2868786 B2 JP 2868786B2 JP 1149445 A JP1149445 A JP 1149445A JP 14944589 A JP14944589 A JP 14944589A JP 2868786 B2 JP2868786 B2 JP 2868786B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば木造の建物の屋内配線における漏電
(地絡),断線等の事故点を検出する屋内配線の事故点
探査方法及び装置に関するものである。
[従来の技術] 従来、建物の使用中に発生する屋内配線の地絡事故点
の探査は、屋内配線の存在が予想される箇所の壁に沿っ
てサーチコイルを移動させて該屋内配線が発生している
磁界を該サーチコイルで検出しつつ、該サーチコイルが
検出した検出信号の大きさをブザーで音に変換して、該
音の大きさを聞きわけることにより屋内配線の布設ルー
トを検出し、その布設ルート上に存在するコンセントや
電気機器を逐次調べることにより事故点を探査してい
た。また、布設ルートの検出は、検出信号をメータに与
えて、メータの振れを見ることにより行なう場合もあっ
た。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、サーチコイルの屋内配線からの距離x
と検出信号との間には、第6図に示すような反比例関係
があって、距離xが離れるにつれて検出出力の変化が小
さくなり、このため距離xの変化に対するブザーによる
音の大きさの変化が小さくなり、或いはメータによる針
の振れの変化が小さくなり、直前の検出レベルとの比較
が曖昧になり、布設ルートがどちらの方向に変化してい
るかの判断が行ないにくい問題点があった。
また、屋内配線に電流を流して発生する磁界による地
絡事故点の探査では、地絡事故点を含めて電流が流れて
磁界が発生しているので布設ルートの検出は容易である
が、その布設ルートのどこに地絡事故点があるかの標定
が熟練者でないとでき難い問題点があった。
本発明の目的は、布設ルートの検出,事故点の検出を
熟練者でなくても容易に行なうことができる屋内配線の
事故点探査方法及び装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するための本発明の手段を、以下に
説明する。
請求項(1)に記載の屋内配線の事故点探査方法は、
地絡事故が予想される屋内配線に低周波電流を流し、前
記屋内配線の存在が予想される箇所の壁に沿ってセンサ
を移動させて前記屋内配線が発生している磁界を該セン
サで検出しつつ前記屋内配線の布設ルートを検出し、前
記屋内配線の布設ルートが確認された段階でその布設ル
ート上の壁に沿って前記センサを移動させて前記屋内配
線が発生している電界を該センサで検出しつつ前記電界
の変化箇所から地絡事故点を検出することを特徴とす
る。
請求項(2)に記載の屋内配線の事故点探査装置は、
事故が予想される屋内配線に給電をする低周波定電流信
号電源よりなる低周波電源と、前記屋内配線の検出を行
なうセンサと、前記センサからの検出信号を逆数に変換
して表示する信号処理表示器とを備え、 前記センサは一端が接地されたサーチコイルと該サー
チコイルの外周を静電遮蔽するための非磁性の静電遮蔽
体とを備えて構成され、 前記信号処理表示器は前記静電遮蔽体を接地して前記
サーチコイルを用いてその他端から信号を得る磁界によ
る探査と、前記サーチコイルの他端を電気的に浮かすと
共に前記静電遮蔽体を接地状態から切り離して該静電遮
蔽体を用いての電界による探査との切替え行なう磁界・
電界切替部備えていることを特徴とする。
請求項(3)に記載の屋内配線の事故点探査装置は、
請求項(2)において、低周波電源がその出力電圧と出
力電流との位相差を計測する位相差検出部を備えている
ことを特徴とする。
請求項(4)に記載の屋内配線の事故点探査装置は、
請求項(2)又は(3)において、前記信号処理表示器
が、前記センサからの検出信号を逐次記憶するメモリ部
と、該メモリ部で記憶された検出信号を画面に経時的に
表示する画面表示部を備えていることを特徴とする。
[作用] 請求項(1)のように、最初に地絡事故が予想される
屋内配線に低周波電流を流し、この電流による磁界の探
査で布設ルートを確定してから、電界探査に切替えて地
絡事故点の探査を行なうと、地絡事故の場合には地絡電
流が流れるために確定した布設ルート上では磁界はほと
んど変化しないが電界は地絡抵抗による電圧降下分だけ
変化する性質を利用して、電界が変化して位置に地絡事
故点があることが熟練者でなくてもわかる。布設ルート
が確定していないと、電界が変化したからと云って地絡
事故点であると判定できないが、布設ルートが確定して
いると、地絡事故点の位置を判定できる。
請求項(2)のように、低周波電源として低周波定電
流信号電源を用いると、該低周波定電流信号電源から供
給する低周波電流が常に一定になり、このため正常な屋
内配線であれば発生する磁界が一定になり、布設ルート
の探査の判断が容易になる。かかる状態で、センサから
の検出信号の逆数を表示すると、センサが屋内配線から
離れても出力が屋内配線からの距離で表示されるので、
センサが屋内配線から離れたことによる表示の変化か、
事故点による表示の変化かがセンサの動きで明らかにな
り、布設ルートや事故点の探査が容易になる。
また、センサをサーチコイルとそれを静電遮蔽するた
めの非磁性の静電遮蔽体とで構成すると、該静電遮蔽体
を接地することにより商用電源等による電界の影響を受
けずにサーチコイルで磁界の測定ができる。従って、商
用電源による電界の影響でどの測定場所でも高い検出レ
ベルが得られ、どこに屋内配線が存在するか判定不能に
なるのを回避できる。また、サーチコイルを接地し、静
電遮蔽体を接地から切り離すことにより、該静電遮蔽体
で電界の測定ができる。このように、電界のみの検出が
可能になると、事故点を境にして表示が大きく変化する
ので事故点の存在位置の標定が可能になる。磁界測定で
も、事故点を通過した直後に信号レベルが変化するので
容易に事故点を検出できそうであるが、屋内配線までの
距離が遠くなると、事故点よりも前に信号の減衰が始ま
り、その変化率も少ないので、事故点の標定が困難であ
る。更に、サーチコイルで磁界を検出し、非磁性の静電
遮蔽体で電界の検出をすると、磁界と電界とを区別して
検出することができる。
また、信号処理表示器に、静電遮蔽体を接地してサー
チコイルを用いてその他端から信号を得る磁界による探
査と、サーチコイルの他端を電気的に浮かすと共に静電
遮蔽体を接地状態から切り離して該静電遮蔽体を用いて
の電界による探査との切替え行なう磁界・電界切替部を
設けると、サーチコイルによる磁界の探査と非磁性の静
電遮蔽体による電界の探査との切替えが簡単になり、操
作性が良くなる。
請求項(3)のように、低周波電源に位相差検出部を
設けておくと、屋内配線と大地間の静電容量による測定
誤差が予めわかり、その誤差の修正が可能になる。
請求項(4)のように、信号処理表示器が検出信号を
逐次記憶するメモリ部と、該メモリ部で記憶された検出
信号を画面に経時的に表示する画面表示部を備えている
と、検出信号のレベル変化が画面に経時的に表示される
ので、布設ルートの探査がオペレータの記憶に頼らず、
記憶による曖昧さがなくなり、画面を見て非常に簡単に
行なえるようになる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
本実施例の屋内配線の事故点探査装置は、第2図に示
すように、例えば木造の建物の壁1等の内部に埋込み布
設されている屋内配線2の地絡事故点を探査するための
ものであって、第1図に示すように、地絡事故が予想さ
れる屋内配線2に例えば1KHz,6mA,60Vの給電をする低周
波電源3と、該屋内配線2の検出を行なうセンサ4と、
該センサ4からの検出信号が遮蔽コード5を経て与えら
れて該検出信号を逆数に変換して表示する信号処理表示
器6とを備えて構成されている。
低周波電源3は、第3図に示すように、1KHzの発振を
する低周波発信部7と、該低周波発振器7の低周波出力
中の不要周波数成分を除去するバンドパスフィルタ(以
下、BPFという)8と、該BPF8を経て得られた1KHzの低
周波出力を増幅して1KHz,6mA,60V(最大電圧)の低周波
信号を出す電力増幅部9と、出力端子10aに外部より70V
以上の電圧が加わった場合に電力増幅部9と該出力端子
10aとを切離すブレーカー部10と、電力増幅器9からの
出力電圧の検出を行ない該電力増幅部9にフィードバッ
クして出力の定電圧制御を行なう出力電圧検出部11と、
該出力電圧検出部11で検出された電圧の表示を行なう出
力電圧表示部12と、電力増幅部9からの出力電流の検出
を行ない該電力増幅部9にフィードバックして出力電流
の定電流制御を行なう出力電流検出部13と、該出力電流
検出部13で検出された電流の表示を行なう出力電流表示
部14と、電力増幅部9からの出力電圧と出力電流との位
相差を検出する位相差検出部15と、該位相差検出部15で
検出された位相差の表示を行なう位相差表示部16とを備
えて構成されている。出力電圧検出部11の検出出力を電
力増幅部9にフィードバックさせることにより、該低周
波電源3を定電圧低周波電源として作用させることがで
きる。また、出力電流検出部13の検出出力を電力増幅部
9にフィードバックさせることにより、該低周波電源3
を低周波定電流信号電源として作用させることができ
る。このような低周波電源3の低周波出力電圧は、屋内
配線2の事故点における地絡抵抗に応じて変えることが
好ましい。該低周波出力電圧を60Vにすると、地絡事故
点の地絡抵抗が10KΩまで探査が可能である。過去の地
絡事故例の大半の地絡抵抗は、10KΩ以下であるので、
各種の地絡事故に対応可能となる。
センサ4は、第4図に示すように、例えばターン数20
00,外径60mmφ,厚さ10mmで一端が接地されているサー
チコイル17と、該サーチコイル17の外周を静電遮蔽する
ためにアルミ箔等の非磁性の箔体で覆って形成されてい
る静電遮蔽体18とで構成されている。該センサ4には、
伸縮型のホルダ部4Hが取付けられている。
遮蔽コード5は、第4図に示すように、心線19,20
と、その外周を遮蔽する遮蔽層21とを備えて構成されて
いる。遮蔽層21は接地されている。一方の心線19はセン
サ4のサーチコイル17の他端に接続され、他方の心線20
はセンサ4の静電遮蔽体18に接続され、遮蔽層21はセン
サ4のサーチコイル17の一端に接続されている。これに
よりサーチコイル17の一端は遮蔽層21を介して接地され
ている。
信号処理表示器6は、第5図に示すように、センサ4
の磁界検出と電界検出との切替えを行なう磁界・電界切
替部22と、該磁界・電界切替部22を経て出力される検出
信号の増幅を行なう前置増幅部23と、該前置増幅部23を
経て1KHzの検出信号の中から不要周波数成分を除去する
BPF24と、該BPF24を経た検出信号の増幅を行なう主増幅
部25と、該主増幅部25を経た交流の検出信号を直流の検
出信号に変換する交流/直流変換部(以下、AC/DC変換
部という)26と、該AC/DC変換部26から出力される直流
の検出信号の逆数を作るための基準電圧を発生する基準
電圧発生部27と、AC/DC変換部26からの出力を分母とし
基準電圧発生部27からの出力を分子として検出信号の逆
数からなる逆数検出信号を形成する割算部28を備えてい
る。また、信号処理表示器6は、割算部28からの逆数検
出信号を増幅する直流増幅部29と、該直流増幅部29から
出力される逆数検出信号をデジタル信号に変換するアナ
ログ/デジタル変換部30と、該アナログ/デジタル変換
部30から得られるデジタルの逆数検出信号を逐次サンプ
リングしてグラフィック表示用の信号処理を行なうマイ
クロコンピュータ31と、該マイクロコンピュータ31から
逐次出力されるグラフィック表示用逆数検出信号を異な
る番地に逐次記憶するメモリ部32と、該メモリ部32で記
憶されたグラフィック表示用逆数検出信号を画面に経時
的にグラフィック表示する画面表示部33と、マイクロコ
ンピュータ31に磁界による探査と電界による探査の切替
え指令や誤差補正のための位相差表示部16の表示置の入
力を行なう補助入力部34とを備えている。
磁界・電界切替部22は、第4図に示すように、第1,第
2の切換スイッチ35,36を有する。第1の切換スイッチ3
5の一方の固定接点35aは遮蔽コード5の一方の心線19に
接続され、他方の固定接点35bは第2の切換スイッチ36
の一方の固定接点36aに接続され、可動接点35cは前置増
幅部23に接続されている。第2の切換スイッチ36の他方
の固定接点36bは接地され、可動接点36cは遮蔽コード5
の他方の心線20に接続されている。遮蔽コード5の遮蔽
層21は、接地されている。このような磁界・電界切替部
22は、入力部34より与えられた切換え指令がマイクロコ
ンピュータ31を経て与えられて可動接点35c,36cの自動
切換えが、磁界による探査では可動接点35cが固定接点3
5bから離れて固定接点35aに接続され、可動接点36cが固
定接点36aから離れて固定接点36bに接続され、電界によ
る探査では可動接点35cが固定接点35aから離れて固定接
点35bに接続され、可動接点36cが固定接点36bから離れ
て固定接点36aに接続されることにより、行なわれるよ
うになっている。即ち、該磁界・電界切替部22は、静電
遮蔽体18を接地してサーチコイル17を用いてその他端か
ら信号を得る磁界による探査と、サーチコイル17の他端
を電気的に浮かすと共に静電遮蔽体18を接地状態から切
り離して該静電遮蔽体18を用いての電界による探査との
切替え行なうようになっている。
このような事故点探査装置は、サーチコイル17のター
ン数を多くし且つ断面積を増大させることにより、検出
感度を向上させ、またBPF24を採用することによりS/Nを
向上させている。このようにすると、総合検出感度をこ
のような手段を施さないものに比べて約200倍向上させ
ることができた。
また、このように高感度,高地絡抵抗に対応させるよ
うにすると、商用電源等による電界の影響を浮け、バン
ドパスフィルタ8を用いても商用電源からの電界信号を
除去できず、どの測定場所でも高い検出レベルがあり、
どこに屋内配線2が存在するのか判定不能になるが、サ
ーチコイル17を静電遮蔽体18で遮蔽すると、商用電源に
よる電界の影響の大部分を除去でき、残りはバンドパス
フィルタ8で除去できる。
次に、このような屋内配線の事故点探査装置による地
絡事故点の探査方法について説明する。
まず、分電盤の箇所で絶縁抵抗計にて各屋内配線2の
大地絶縁抵抗を測定し、異常がある即ち地絡事故がある
屋内配線2の特定を行なう。
次に、地絡事故がある屋内配線2を分電盤から切り離
し、該屋内配線2に低周波電源3の一方のクリップ端子
3aを接続する。該低周波電源3の他方の端子3bは接地す
る。このようにして、低周波電源3から測定すべき屋内
配線2に1KHz,6mA,60V(最大)の低周波信号を供給す
る。この低周波信号による電波は、仮に出たとしても波
長が非常に長く、小さなサーチコイル17や静電遮蔽体18
では検出が困難である。そこで本発明では、低周波信号
が発生する磁界は静磁界的性質をもち、低周波信号が発
生する電界は静電界的性質をもつので、これら静磁界的
磁界と静電界的電界とをサーチコイル17や静電遮蔽体18
で検出するものである。このような静磁界的磁界と静電
界的電界とは、静磁界と静電界と同様に小さなサーチコ
イル17や静電遮蔽体18で検出することができる。
地絡事故点が存在する屋内配線2に低周波信号を供給
すると、低周波電流が該屋内配線2の地絡事故点の地絡
抵抗を経て大地側に流れる。
かかる状態で、第2図に示すように、壁1を隔ててセ
ンサ4で屋内配線2の布設ルートの探査に入る。このと
き、磁界・電界切替部22は第4図に示すように第1の切
換スイッチ35の可動接点35cを固定接点35aに接続し、第
2の切換スイッチ36の可動接点36cを固定接点36bに接続
する。即ち、サーチコイル17の検出信号を前置増幅部23
に与えるようにし、非磁性の静電遮蔽体18を接地する。
静電遮蔽体18を接地すると、商用電源等による電界の影
響を排除して磁界の検出を行なうことができる。センサ
4は、存在が予想される屋内配線2に沿って左右に蛇行
させつつ探査を行なう。かくすると、屋内配線2から発
生している磁界がサーチコイル17で検出される。実験に
よると、1KHz,6mA,60V(最大)の場合で、屋内配線2か
ら1〜1.5m離れた位置でも、5cm程度の誤差はあるが、
該屋内配線2の検出が可能であった。得られる検出信号
である検出電圧VOは、第6図に示すように屋内配線2か
らの距離xに反比例した値となっている。該検出信号
は、磁界・電界切替部22を経て前置増幅部23で増幅さ
れ、BPF24で不要周波数成分が除去され、次いで主増幅
部25で増幅され、AC/DC変換部26で直流の検出信号に変
換される。該直流の検出信号は割算部28で逆数に変換さ
れ、該割算部28から出力される逆数検出信号である出力
電圧V1は第7図に示すように屋内配線2からの距離xに
比例した出力となる。このような逆数検出信号V1は、直
流増幅部29で増幅された後、マイクロコンピュータ31に
入力され、逐次サンプリングされてグラフィック表示用
の信号処理がなされ、それらの値が逐次メモリ部32の異
なる番地に記憶される。メモリ部32には、画面表示部33
の1つの画面を構成するだけの検出信号が逐次記憶さ
れ、オーバーする状態に達すると、記憶されていた信号
が消去され、新たに記憶が始められるようになってい
る。
画面表示部33は、メモリ部32に記憶されたグラフィッ
ク表示用逆数検出信号を第8図に示すように経時的にグ
ラフィック表示する。即ち、屋内配線2にサーチコイル
17が近づくと波形が低くなり、離れると波形が高くな
る。第9図(A)に示すようにセンサ4を蛇行させなが
ら屋内配線2に沿って移動させると画面表示部33の波形
は第9図(B)に示すように山と谷が繰り返し表示され
る。波形の谷のところに屋内配線2が存在しているの
で、山と谷が繰り返し表示されていれば、屋内配線2に
沿って進んでいることがわかる。このようにして、屋内
配線2の布設ルートを探査することができる。
またこのとき、第8図に示すように、サーチコイル17
から何センチのところに屋内配線2が存在するかも知る
ことができる。この表示データには、屋内配線2と大地
間の分布容量による誤差も含まれている。即ち、その分
布容量により低周波信号が大地側に分流してしまうの
で、発生磁界がその分だけ弱くなり、検出出力が低下
し、誤差となる。これを避けるためには、屋内配線2と
大地間の分布容量を低周波電源3の位相差表示部16から
読み取り、その値を補助入力部34からマイクロコンピュ
ータ31に入力し、誤差の補正を行なえばよい。
更に、サーチコイル17の出力は、屋内配線2に平行な
とき最大で、傾斜させると徐々に小さくなり、直交する
向きで最小となるので、サーチコイル17の向きを変える
ことにより屋内配線2の向きを知ることもできる。
布設ルートが判明したら、低周波電源3の出力電圧を
最大で12V又は8Vに変更し、且つ補助入力部34からの指
令で、マイクロコンピュータ31を介して磁界・電界切替
部22の第1の切換スイッチ35における可動接点35cを固
定接点35b側に接続し、第2の切換スイッチ36における
可動接点36cを固定接点36a側に接続する。かくすると、
サーチコイル17は、他端が浮かされ、一端が接地されて
いるので、磁界出力が現われなくなる。一方、静電遮蔽
体18は接地された状態から浮かれれた状態に変るので、
電界出力が現われる。この電界出力を信号処理表示部6
に入力して同様の処理を行なって画面表示部33に表示さ
せる。かくすると、第10図(A)に示すように判明した
屋内配線2のルートに沿ってセンサ4を移動させた場
合、該屋内配線2が正常な区間では第10図(B)に示す
ように画面表示部33の表示は低いレベルを維持するが、
地絡事故点37を過ぎると表示値が上昇し、あたかも屋内
配線2から離れていくような表示に変化する。センサ2
は判明した布設ルート上を移動させているので、屋内配
線2から離れていくのではなく、地絡事故点37を通過し
たことがわかる。
特に、本実施例のように低周波電源3の出力電流を6m
Aと非常に小さくすると、地絡事故点37での発火等の危
険性をなくすることができる。
本装置は、電界の検出も可能であることから、その機
能を用いて屋内配線2の断線事故点の探査も行える。
次に、この断線事故点の探査について説明する。断線
事故の場合は、電気が来てないコンセント等の負荷側か
ら探査を始めると、比較的早く断線事故点に到達できる
ので、そのコンセント等に低周波電源3を接続し、電界
探査で断線事故点を探す。電界が検出できるところに沿
ってセンサ4を移動させて行き、電界が検出できなくな
ったところが見つかれば、その位置の近傍に断線事故点
が存在している。なお、この断線事故点の探査の場合に
も、低周波電源3の出力電圧は最大で12V又は8Vにして
おく。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、下記のような効
果を得ることができる。
請求項(1)に記載の発明では、最初に地絡事故が予
想される屋内配線に低周波電流を流し、この電流による
磁界の探査で布設ルートを確定してから、電界探査によ
り地絡事故点の探査を行なうので、地絡事故の場合には
地絡電流が流れるために確定した布設ルート上では磁界
はととんど変化しないが電界は地絡抵抗による電圧降下
分だけ変化する性質を利用して、電界が変化した位置に
地絡事故点があることが熟練者でなくてもわかる。
請求項(2)に記載の発明では、低周波電源として低
周波定電流信号電源を用いると、該低周波定電流信号電
源から供給する低周波電流が一定になり、このため正常
な屋内配線であれば発生する磁界が一定になり、布設ル
ートの探査の判断が容易になる。かかる状態で、センサ
からの検出信号の逆数を表示するので、センサが屋内配
線から離れても出力が屋内配線からの距離で表示される
ことになり、センサが屋内配線から離れたことによる表
示の変化か、事故点による表示の変化かがセンサの動き
で明らかになり、布設ルートや事故点の探査が容易にな
る。
また、センサをサーチコイルとそれを静電遮蔽するた
めの非磁性の静電遮蔽体とで構成しているので、該静電
遮蔽体を接地することにより商用電源等による電界の影
響を受けずにサーチコイルで磁界の測定ができる。従っ
て、商用電源による電界の影響でどの測定場所でも高い
検出レベルが得られ、どこに屋内配線が存在するか判定
不能になるのを回避できる。また、サーチコイルを接地
し、静電遮蔽体を接地から切り離すことにより、該静電
遮蔽体で電界の測定ができる。このように、電界のみの
検出が可能になると、事故点を境にして表示が大きく変
化するので事故点の存在位置の標定が可能になる。更
に、サーチコイルで磁界を検出し、非磁性の静電遮蔽体
で電界の検出をすると、磁界と電界とを区別して検出す
ることができる。
また、信号処理表示器に静電遮蔽体を接地してサーチ
コイルを用いてその他端から信号を得る磁界による探査
と、サーチコイルの他端を電気的に浮かすと共に静電遮
蔽体を接地状態から切り離して該静電遮蔽体を用いての
電界による探査とを行う磁界・電界切替部を設けている
ので、サーチコイルによる磁界の探査と非磁性の静電遮
蔽体による電界の探査との切替えが簡単になり、操作性
が良くなる。
更に、信号処理表示器が検出信号を逐次記憶するメモ
リ部と、該メモリ部で記憶された検出信号を画面に経時
的に表示する画面表示部を備えているので、検出信号の
レベル変化が画面に経時的に表示されることになり、布
設ルートの探査がオペレータの記憶に頼らず、記憶によ
る曖昧さがなくなり、画面を見て非常に簡単に行なえる
ようになる。
請求項(3)に記載の発明では、低周波電源として低
周波定電流信号電源を用いているので、該低周波定電流
信号電源から供給する低周波電流が常に一定になり、こ
のため正常な屋内配線であれば発生する磁界が一定にな
り、布設ルートの探査の判断が容易になる。
請求項(4)に記載の発明では、低周波電源に位相差
検出部を設けているので、屋内配線と大地間の静電容量
による測定誤差が予めわかり、その誤差の修正が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る事故点探査装置の一実施例の斜視
図、第2図は本実施例の装置を用いて事故点の探査を行
なっている状態を示す縦断面図、第3図は本実施例の装
置で用いている低周波電源の内部構成の一例を示すブロ
ック図、第4図は本実施例の装置で用いているセンサ及
び遮蔽ケーブルの内部構成を示す説明図、第5図は本実
施例の装置で用いている信号処理表示器の内部構成の一
例を示すブロック図、第6図は本実施例で用いているサ
ーチコイルの検出電圧特性図、第7図は本実施例で用い
ている割算部の出力電圧特性図、第8図は本実施例の装
置による測定データの画面表示部の表示例図、第9図
(A)(B)はセンサを屋内配線に対して蛇行させて磁
界を検出することによるルート探査状態の説明図とその
時の画面の表示例図、第10図(A)(B)はセンサを屋
内配線に沿って移動させて電界を検出することによる地
絡事故点探査状態の説明図とその時の画面の表示例図で
ある。 1……壁、2……屋内配線、3……低周波電源、4……
センサ、5……遮蔽コード、6……信号処理表示器、7
……低周波発振部、8……バンドパスフィルタ(BP
F)、9……電力増幅器、10……ブレーカー部、11……
電力電圧検出部、12……出力電圧表示部、13……出力電
流検出部、14……出力電流表示部、15……位相差検出
部、16……位相差表示部、17……サーチコイル、18……
静電遮蔽体、19,20……心線、21……遮蔽層、22……磁
界・電界切替部、23……前置増幅部、24……BPF、25…
…主増幅部、26……交流/直流変換部、27……基準電圧
発生部、28……割算部、29……直流増幅部、30……アナ
ログ/デジタル変換部、31……マイクロコンピュータ、
32……メモリ部、33……画面表示部、34……補助入力
部、35……第1の切換スイッチ、36……第2の切換スイ
ッチ、37……地絡事故点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹生 充弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東京電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−130840(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 31/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地絡事故が予想される屋内配線に低周波電
    流を流し、前記屋内配線の存在が予想される箇所の壁に
    沿ってセンサを移動させて前記屋内配線が発生している
    磁界を該センサで検出しつつ前記屋内配線の布設ルート
    を検出し、前記屋内配線の布設ルートが確認された段階
    でその布設ルート上の壁に沿って前記センサを移動させ
    て前記屋内配線が発生している電界を該センサで検出し
    つつ前記電界の変化箇所から地絡事故点を検出すること
    を特徴とする屋内配線の事故点探査方法。
  2. 【請求項2】事故が予想される屋内配線に給電をする低
    周波定電流信号電源よりなる低周波電源と、前記屋内配
    線の検出を行なうセンサと、前記センサからの検出信号
    を逆数に変換して表示する信号処理表示器とを備え、 前記センサは、一端が接地されたサーチコイルと該サー
    チコイルの外周を静電遮蔽するための非磁性の静電遮蔽
    体とを備えて構成され、 前記信号処理表示器は、前記静電遮蔽体を接地して前記
    サーチコイルを用いてその他端から信号を得る磁界によ
    る探査と、前記サーチコイルの他端を電気的に浮かすと
    共に前記静電遮蔽体を接地状態から切り離して該静電遮
    蔽体を用いての電界による探査との切替え行なう磁界・
    電界切替部を備えていることを特徴とする屋内配線の事
    故点探査装置。
  3. 【請求項3】前記低周波電源がその出力電圧と出力電流
    との位相差を計測する位相差検出部を備えていることを
    特徴とする請求項2記載の屋内配線の事故点探査装置。
  4. 【請求項4】前記信号処理表示器は、前記センサからの
    検出信号を逐次記憶するメモリ部と、該メモリ部で記憶
    された検出信号を画面に経時的に表示する画面表示部を
    備えていることを特徴とする請求項2また3に記載の屋
    内配線の事故点探査装置。
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