JP2851177B2 - 質量体の衝突シミュレーション試験方法及び装置 - Google Patents
質量体の衝突シミュレーション試験方法及び装置Info
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Description
ション試験方法及び装置にかかる。
同等な質量を以って試験を行なうことは行なわれてい
る。また、質量体の質量を縮小した模型を以って試験す
ることも行なわれている。
百トン、数万トン、の実体試験は実施に困難が多く、多
額の費用を要する。また、模型試験は実体試験に比べ、
そのデータが実体試験と大いに異なる。本発明は、これ
らの課題を解決するため、大なる質量及び速度を電気量
により設定し、比較的小規模に実体試験とほぼ同等な試
験を行なうことを目的とする。
量体の試験体に対する衝突時の質量及び初速度をそれぞ
れ相当する電気量として任意に設定してこれらの電気量
を基に予めこの質量体の初期保有エネルギーを設定して
おく。この質量体の衝突により試験体に発生した荷重と
変位を検出し、これらの検出値から求められた、試験体
が破壊吸収した衝突エネルギーを、それぞれ電気量とし
てこの初期保有エネルギーに帰還して各瞬間における残
留エネルギーを算出する。そして、質量体による試験体
の加圧速度をこの残留エネルギーに相当する速度になる
ように制御しながら試験体の衝突破壊を進行せしめる。
ここでいう電気量とは次のような意味である。例えば 力(F)=K1VF K1・‥‥‥‥ロードセルの変換係数 VF・‥‥‥‥ロードセルの出力電圧(単位ボルト) また、 変位(x)=K2 PLx=K3Vx PLx・‥‥‥変位によるロータリーエンコーダーの 発生パス数 K2、K3‥‥変換係数 Vx・‥‥‥‥指示電圧(単位ボルト) の如く総べての物理量は電圧(ボルト)とその変換係数
により表わせる。
荷重発生器と、試験体の加圧部と、荷重検出器と、変位
検出器と、速度制御装置と、演算装置と、表示器を有し
ている。フレームは荷重発生器の固定部を支持すると共
にその可動部の作用線上にそれぞれ、この発生器と協働
する試験体の加圧部材と荷重発生器の変位検出器を備え
ている。
ストン、固定部の軸線方向外方へ突き出たロッド部、及
びこのロッド部端のフレームの加圧部材と協働する加圧
部材を有し、この固定部内がピストンの一側で蓄圧器に
導結され、他側で固定部の側面に開口するポートに導通
している。試験体の加圧部は両加圧部材間に形成されて
いる。荷重検出器は荷重発生器の可動部の加圧部材に関
連して設置され、測定値を電気量として出力する。変位
検出器は荷重発生器の可動部に関連して設置され、測定
値を電気量として出力する。速度制御装置は、ポートを
開閉するため固定部の弁室に摺嵌したスライド弁と、こ
の弁を一方又は他方へ摺動させるため油圧を弁室に切り
替えて供給する電気−油圧サーボ弁で成る。
と、吸収エネルギー演算部と、残留エネルギー演算部
と、残存速度演算部と、増幅器を有している。初期保有
エネルギー設定部は、質量体の質量及び初速度を、それ
ぞれ相当する電気量に任意に設定することにより、演算
してその結果を出力する。
変位検出器からの信号を受け、試験体が吸収したエネル
ギーを演算して出力する。残留エネルギー演算部は、吸
収エネルギー演算部から出力された値を初期保有エネル
ギーに帰還して演算し、各瞬間における残留エネルギー
を出力する。残存速度演算部は、残留エネルギー演算部
から出力された値と質量体の質量に相当する電気量とか
ら各瞬間における残留エネルギーに対応する残存速度を
決定する。増幅器は、起動スイッチをONにしておくこ
とにより、残存速度演算部で決定された速度と変位検出
器による速度の差を増幅出力して電気−油圧サーボ弁を
制御する。表示器は荷重検出器と変位検出器に導結され
て圧力−変位の関係を表示する。
発生器を作動させると、質量体であるその可動部が固定
部から進出し、その加圧部材とフレームの加圧部材間で
試験体を加圧する。荷重は可動部の加圧部材に関連して
設置した荷重検出器で検出され、電気量として出力され
る。また試験体の変位即ち可動部の変位はこれに関連し
て設置された変位検出器により検出され、電気量として
出力される。
量及び初速度は、これらに相当する電気量として設定さ
れ、これらの電気量を基に質量体の初期保有エネルギー
が初期保有エネルギー設定部で設定される。
気量により吸収エネルギー演算部で試験体が破壊吸収し
た衝突エネルギーを演算し、これを電気量として初期保
有エネルギーに帰還させて残留エネルギー演算部で残留
エネルギーを演算する。この出力は残存速度演算部に質
量体の質量に相当する電気量と共に送られ、残存速度が
演算される。この演算された速度と可動体の移動速度と
の差を計算増幅し電気−油圧サーボ弁を作動する。これ
により、可動体の移動速度、従って試験体の破壊速度が
調節される。
Tの加圧部、4は荷重検出器、5は変位検出器、6は速
度制御装置、7は演算装置、8は起動スイッチ、9は表
示器である。
支持し、かつその可動部12の作用線X上にそれぞれ、
この発生器2と協働する試験体Tの加圧部材13と荷重
発生器2の変位検出器5を備えている。
に摺嵌するピストン14、固定部11の軸線方向外方へ
突き出たロッド部15、及びこのロッド部15端のフレ
ーム1の加圧部材13と協働する加圧部材16を有して
いる。そして、この固定部11内がピストン14の一側
で蓄圧器17に導結され、他側で固定部11の側面に開
口するポート18に導通している。
材16とフレーム1の加圧部材13間に形成されてい
る。この加圧部3は、図示の例では試験体Tに対し、圧
縮荷重を加える型式を示したが、引張り、又は捩り荷重
等の型式にすることもできる。
の加圧部材16に関連して設置され、測定値を電気量と
して出力する。図示の例ではロードセルとなっている。
変位検出器5は荷重発生器2の可動部12に関連して設
置され、試験体Tの作用線X上での変形量をこの可動部
12の変位量として検出し、測定値を電気量として出力
する。
ため固定部11の弁室19に摺嵌したスライド弁20
と、この弁を一方又は他方へ摺動させるため油圧を弁室
19に切り替えて供給する電気−油圧サーボ弁21で成
っている。
22、吸収エネルーギー演算部23、残留エネルギー演
算部24、残存速度演算部25、増幅器26を有してい
る。
の質量mに相当する電気量Vm(電圧)を任意に設定す
る質量設定器27と、設定するべきピストン14の初速
度vに相当する電気量Vv0(電圧)を任意に設定する初
速度設定器28と、各設定値VmとVv0より質量体の初
期保有エネルギーEN0に相当する電気量EEN0を演算し
て出力する演算器29を保有する。
4による荷重pの検出量epを電気量Ep(電圧)に増
幅する増幅部30と、変位検出器5により検出された検
出量をピストン速度vに相当する電気量Ev(電圧)に
変換する電気回路の微分器31と、これら両者30と3
1からの信号を受けて電気量EpとEvを乗算する演算
器32、時間(パルス)発生器33によりこの値[Ep
×Ev]を時間で積分し試験体Tが吸収したエネルギー
[∫pvdt]を演算する積分器34を有し、試験体Tが
吸収したエネルギーENTPに相当する電圧EENCPを出力
する。
有し、初期保有エネルギー設定部22からの演算値EEN
0に吸収エネルーギー演算部23から出力された値EENT
P を帰還して減算し、各瞬間における残留エネルギーE
NRに相当する電圧EENRを算出する。
残留エネルギー演算部24から出力された値EENR と質
量体の質量に相当する電気量Vmとから[数1]を算出
し、各瞬間における残留エネルギーに対応する残存速度
vR に相当する電圧EvRを決定する。
8を有し、残存速度演算部25で決定された速度vRと
微分器31による実速度vの差を電気量[EvR−Ev]
として出力する。従って、電気−油圧サーボ弁21の回
路用の起動スイッチをONにしておけば、増幅器26の
出力は増幅器38で増幅されて電気−油圧サーボ弁21
を制御する。なお図面で、41はピストン戻し用ポン
プ、42は油飛散防止カバーである。
には、初期(衝突前)には試験体破壊に要するエネルギ
ーENTPは零で、残存速度[vR=v0]であるから、減
算器37により[vR=v0]となるようにサーボ弁21
によりスライド弁20の位置を調節すれば、可動部12
はv0を発生し、平衡する。
ると、ピストン14が図面で右方へ移動する。従って、
ロッド部15も右方へ移動し、加圧部16により試験体
Tは圧縮破壊を進行しながら抗荷重pを発生し、荷重検
出器4によりその荷重値が検出される。このとき、質量
体、の初期に設定された保有エネルギーは下記[数2]
に示すエネルギーの一般式によって、[数3]のよう
に、設定エネルギーに相当する電気量として示される。
は[数4]のように求められる。
いて[数5]のようになる。
ら、
度vRに相当する電気量EvR は[数8]に示す通りとな
る。
るように、[EvR=Ev]を演算して増幅し、サーボ弁
21及びスライド弁20によりピストン14の移動速度
vを[v=vR]とならしめるように制御する。
る可動部12が試験体TPに衝突して進行する過程をシ
ミュレーションでき、表示器9によりその状況を目視す
ることができる。勿論[ENTP=EN0]となる時点で
初期保有エネルギーは全部試験体破壊エネルギーに吸収
され、ピストン14は停止する。また、[ENTP<EN
0]の状態で試験体が破断すれば、ピストン14は残存
速度をもって進行し、図示してないが本装置のダンパー
により停止する。
式は他に数多くの方法があるが、上記はその一例につき
説明したものである。
2の例を一部設計変更して、示したものである。理解の
便宜上、両図の対応符号と部品名、及び機能を[表1]
に纒めた。
での条件は次の通りである。 A:装置の能力 最大載荷荷重 約60tf 最大作動ストローク 約1200mm 衝突質量体の最大設定重量 100tw 最大設定速度 10m/s B:試験体の特性 変形量500mm迄 変形1mm当り100kgf の反力発生 500mm以上 50tfの一定の反力 C:設定 衝突質量 50tw 衝突初速度 4m/s そして同図中で使用されている記号を[表3]に示す。
た場合の各例を示す。
速さで岩壁に衝突した場合である。 停止迄の距離(x)を1mとすれば Pa(平均荷重)=540/1=540tf
で着地した場合である。着地時、脚のダンパー長さを0.
3mとする E0=100,000×22/(2×9.8)=20,408kgf-m≒20tf-m Pa(平均荷重)=20/0.3=68tf(ただし慣性力のみに
関し)
秒5m/sで落下した場合である。法線分力速度 Von=5m
/sとする。トンネルを破壊しようとするエネルギー E0=10,000×52/(2×9.8)=12,755kgf-m≒12.7tf-m
で乗用車に追突した場合である。乗用車の破壊縮みを1m
とする。 v0=8.33m/s E0=20,000×8.332/(2×9.8)=70,805kgf-m≒70.8tf-m Pa=70.8/1=70.8tf
なうことがきわめて困難であった数百トン、数万トンと
いうような大なる質量を有する物体の衝突現象の実行
を、実際の質量値及び速度に擬せて行なうことができ
る。
価な装置で上記の方法を実行することが可能であり、ま
た安価に実験を繰り返すことができる。
部設計変更して、示したものである。
る。
ある。
に衝突した場合とそのシュミレーションを示す図であ
る。
場合とそのシュミレーションを示す図である。
下した場合とそのシュミレーションを示す図である。
乗用車に追突した場合とそのシュミレーションを示す図
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 質量体の試験体に対する衝突時の質量及
び初速度をそれぞれ相当する電気量として任意に設定し
てこれらの電気量を基に予めこの質量体の初期保有エネ
ルギーを設定しておき、この質量体の衝突により試験体
に発生した荷重と変位を検出し、これらの検出値から求
められた試験体が破壊吸収した衝突エネルギーをそれぞ
れ電気量としてこの初期保有エネルギーに帰還して各瞬
間における残留エネルギーを算出し、質量体による試験
体の加圧速度をこの残留エネルギーに相当する速度にな
るように制御しながら試験体の衝突破壊を進行せしめる
ことを特徴とする質量体の衝突シミュレーション試験方
法。 - 【請求項2】 フレーム(1)と、荷重発生器(2)と、試験
体の加圧部(3) と、荷重検出器(4)と、変位検出器(5)
と、速度制御装置(6)と、演算装置(7)と、表示器(9)を
有し、 フレーム(1)は荷重発生器(2)の固定部(11)を支持すると
共にその可動部(12)の作用線(X)上にそれぞれ、荷重発
生器と協働する試験体(T)の加圧部材(13)と荷重発生器
(2)の変位検出器(5)を備えており、 荷重発生器(2) の可動部(12)は固定部(11)に摺嵌するピ
ストン(14)、固定部の軸線方向外方へ突き出たロッド部
(15)、及びこのロッド部端のフレームの加圧部材(13)と
協働する加圧部材(16)を有し、この固定部(11)内がピス
トン(14)の一側で蓄圧器(17)に導結され、他側で固定部
(11)の側面に開口するポート(18)に導通しており、 試験体の加圧部(3)は両加圧部材(13)(16)間に形成され
ており、 荷重検出器(4)は荷重発生器(2)の可動部(12)の加圧部材
(13)に関連して設置され、測定値を電気量として出力す
るもので、 変位検出器(5)は荷重発生器(2)の可動部(12)に関連して
設置され、測定値を電気量として出力するもので、 速度制御装置(6)は、ポート(18)を開閉するため固定部
(11)の弁室(19) に摺嵌したスライド弁(20)と、この弁
を一方又は他方へ摺動させるため油圧を弁室(19)に切り
替えて供給する電気−油圧サーボ弁(21)で成り、 演算装置(7)は、初期保有エネルギー設定部(22)と、吸
収エネルギー演算部(23)と、残留エネルギー演算部(24)
と、残存速度演算部(25)と、増幅器(26)を有し、 初期保有エネルギー設定部(22)は、質量体の質量及び初
速度をそれぞれ相当する電気量に任意に設定することに
より演算してその結果を出力し、 吸収エネルギー演算部(24)は荷重検出器(4)及び変位検
出器(5)からの信号を受けて試験体が吸収したエネルギ
ーを演算して出力し、 残留エネルギー演算部(24)は吸収エネルギー演算部(23)
から出力された値を初期保有エネルギーに帰還して演算
し、各瞬間における残留エネルギーを出力し、 残存速度演算部(25)は、残留エネルギー演算部(23)から
出力された値と質量体の質量に相当する電気量とから各
瞬間における残留エネルギーに対応する残存速度を決定
し、増幅器 (26)は残存速度演算部(25)で決定された速度と変
位検出器 (5)による速度の差を出力して電気−油圧サー
ボ弁(21)に駆動電力を与え、 表示器(9)は荷重検出器(4)と変位検出器(5) に導結され
て荷重−変位の関係を表示することを特徴とする質量体
の衝突シミュレーション試験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10827491A JP2851177B2 (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 質量体の衝突シミュレーション試験方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10827491A JP2851177B2 (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 質量体の衝突シミュレーション試験方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05107147A JPH05107147A (ja) | 1993-04-27 |
JP2851177B2 true JP2851177B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=14480494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10827491A Expired - Lifetime JP2851177B2 (ja) | 1991-04-15 | 1991-04-15 | 質量体の衝突シミュレーション試験方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2851177B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19927944B4 (de) * | 1999-06-18 | 2015-10-01 | Illinois Tool Works Inc. | Verfahren zur Durchführung von Crash-Schlitten-Versuchen und Vorrichtung hierfür |
-
1991
- 1991-04-15 JP JP10827491A patent/JP2851177B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05107147A (ja) | 1993-04-27 |
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