JP2844836B2 - 金属系部品の表面改質方法及びその装置 - Google Patents

金属系部品の表面改質方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高密度エネルギ及び肉盛り溶接によって改
質を行う金属系部品の表面改質方法及びその装置に関す
る。
[従来の技術] 近年にあっては、内燃機関のシリンダヘッドなど、部
分的に大きな熱的・機械的負荷が掛かるアルミ鋳物部品
等の部位を表面改質(強化)するために、レーザビー
ム、電子ビーム、TIG8アーク、MIGアークなどの高密度
エネルギ照射によって、再溶融処理或いは合金再溶融処
理(耐熱元素付加)を行う方法が種々提案されている。
これら提案方法においては、利用する高密度エネルギ
に係わる特長があり、合金化層を深くすることが可能で
あること(レーザ,電子ビーム)、鋳肌面へ直接合金化
できること(レーザ,電子ビーム,TIG)、溶接速度が速
いこと(MIG)などがあげられる。
[発明が解決しようとする課題] ただしこれら高密度エネルギには、それぞれ次のよう
な短所があった。
即ち、装置が高価である(レーザ)、処理時間が長く
且つ真空内での処理が必要である(電子ビーム)、母材
のポロシティー欠陥の影響が大きくブローホールを生じ
やすい(TIG,MIG)等々である。
これらを勘案すれば、安価でしかも高生産性が図れる
方法としては、TIG或いはMIG溶接法を使った合金化(肉
盛り溶接)を行うことが望ましい。しかしながらこれら
には、上記課題のほか、合金化層の添加合金量が少ない
(TIG),鋳肌面への直接溶接が出来ず、事前に切削加
工が必要(MIG)という問題があった。
そこで本発明は、上記事情に鑑み、切削加工が不要
で、ブローホール等の欠陥がなく、しかも添加合金量を
多くできる金属系部品の表面改質方法及びその装置を提
供すべく創案されたものである。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明の第一は、改質対象の部位に高密度エネルギを
照射して溶融させ、この溶融された部位の温度を検出し
た後、この検出温度に基づいた溶接条件で、耐熱元素を
含有させたワイヤにより肉盛り溶接するものである。
また本発明の第二は、上記方法を実施するための装置
であって、改質対象の部位を溶融させるための高密度エ
ネルギ照射手段と、溶融後の部位に耐熱元素を含有させ
たワイヤで肉盛り溶接するためのMIG溶接機と、このMIG
溶接機の溶接条件を決定させる溶融後の部位の温度を検
出するための温度検出手段とを備えたものである。
そして上記温度検出手段は、上記高密度エネルギ照射
手段の溶接方向後方に設けられ、溶融後の部位に接触し
てその温度を検出する可動熱電対を有したものであるこ
とが望ましい。
この可動熱電対は、上記高密度エネルギ照射手段の溶
接移動に追従し、溶融された直後の部位の温度を正確に
検出する。
さらに上記ワイヤは、耐熱元素の核粒子に金属粒子を
被覆させたカプセル粒子を鞘材の内に充填させて成るも
のであることが好ましい。
このワイヤによって、耐熱元素を均一にしかも所望の
濃度で配合する肉盛り溶接が為される。
[実施例] 以下、本発明の実施例を、添付図面に従って説明す
る。
先ず、本発明に係わる金属系部品の表面改質装置の一
実施例を説明する。
第1図に示すように、この表面改質装置は、アルミ鋳
物部品などの改質対象となる部位1を溶融させる高密度
エネルギ照射手段たるTIG溶接トーチ2と、溶融後の部
位に肉盛りするMIG溶接機3と、溶融後の部位の温度を
検出する温度検出手段4とにより主として構成されてい
る。
TIG溶接トーチ2は、アークを発生させるための電極
(タングステン棒)5と、電極を囲んで不活性ガスGを
噴出するためのノズル6とで成り、不活性ガスGでシー
ルドしながら当該部位1を溶融(再溶融)するようにな
っている。
MIG溶接機3は、不活性ガスGを吹き出すノズル7
と、溶接用のワイヤ8を順次送り出すワイヤ送給装置9
とで成るMIG溶接トーチ10を備え、ワイヤ8を消耗電極
として肉盛り溶接を行うようになっている。本実施例に
あっては、ワイヤ8として、後述する複合粉体をその内
部に収めたものを使用している。
この他MIG溶接機3には、肉盛り溶接を所定の条件下
で適宜実行するための溶接制御器11が備えられており、
溶接(移動)速度、ワイヤ供給速度、電圧、電流などを
調節するようになっている。
またこれら溶接トーチ2,10は、溶接方向Aに移動する
電極部12として一体的に、所定の間隔を隔てて保持さ
れ、TIG溶接トーチ2が溶接方向A前方に位置されてい
る。即ち当該部位1は、TIGアークで再溶融された直後
に、MIG溶接機3による肉盛り溶接されることになる。
そして、TIG溶接トーチ2の溶接方向後方且つMIG溶接
トーチ10の前方に、温度検出手段4となる可動熱電対13
が設けられている。
第2図及び第3図に示すように、この可動熱電対13
は、所定の長さを有し電極部12から垂下されたロッド14
と、該ロッド14の先端に回動自在に支持されたローラ15
と、ローラ15を挟んで径方向両側に設けられた接点保持
体16とを備えて構成されている。
ローラ15は、外周面17が円弧状に形成されて、対象部
位1と接触し相対移動したときに転動するようになって
いる。そして外周面17の幅方向中央に、線状の接点部材
18が巻回されている。一方接点保持体16は、ローラ15の
外周部分を水平方向で囲むようにコ字状に形成され、外
周面17と正対した部分には、その中央頂部に点接触すべ
く膨出された接点端子19が形成されている。そしてこの
接点端子19に、熱起電力を発生する一対の金属線であ
る、アルメル線20及びクロメル線21の先端がそれぞれ埋
設されている。即ちこれら金属線20,21は、接点部材18
を介して接続されていることになる。
また金属線20,21の他端側は、第1図に示したよう
に、熱起電力測定器22に結線されていると共に、増幅器
23を経由して溶接制御器11に連絡され、温度情報(検出
値)として入力されるようになっている。
この他、第2図及び第3図に示したように、ロッド14
の先端部と接点保持体16との間には引張スプリング24が
設けられており、接点端子19とローラ外周面17、即ち金
属線20,21の先端と接点部材18との接触が確実に為され
るように形成されている。
ここで、本実施例のワイヤ8の構成を製造方法と共に
説明しておく。
このワイヤ8を製造するに際しては、まず、第4図に
示すように、耐熱元素たるCrの粒子25に、その1/10程度
の粒径を有した金属粒子たるアルミ粒子26を付着させ
る。この付着する力は、公知のファンデルワールス力に
よるものである。このようにアルミ粒子26で囲まれたCr
粒子25を、8,000〜16,000rpmの回転翼を備えた容器(遠
心転動装置−図示せず)の内に投入し、1〜10分間、気
流による衝撃力を与える。この衝撃作用により、付着し
たアルミ粒子26は、Cr粒子25に強固に密着して、第5図
に示すように、Crの核粒子27がアルミの被覆粒子28で被
膜されたカプセル粒子29が製造される。
次に、第6図に示すように、アルミ展伸材によって製
造した鞘材となるパイプ30に、製造したカプセル粒子29
の集合体である複合粉体を充填させる。そして、このパ
イプ30を線引きすることで、第7図に示すような直径0.
8〜1.6mmのワイヤ8が得られることとなる。なお粉体充
填以降の工程は、公知のフラックス入りワイヤ(fluxco
red wire)と同様に行えばよい。
次に本発明に係わる金属系部品の表面改質方法の一実
施例を、上記構成の作用として説明する。
上記表面改質装置によって、アルミ鋳物部品たるシリ
ンダヘッドの当該部位1、例えば第8図に示すようなシ
リンダヘッド31の吸気ポート32と排気ポート33との間を
改質するに際して、電極部12を部位1の一端aから他端
bへと移動を行う。
即ち第9図に示すように、まず、TIG溶接トーチ2の
アークによって、その部分を溶融させる(ST1)。即ち
第1図で示したようにリメルティング層34を形成する。
このシリンダヘッド31の表面は、MIG溶接を行う際に
傷害となる酸化物(Al2O3)で覆われているが、先行す
るTIGアークによってこれが破壊され、母材(アルミ)
の新しい層が表面に出てくることで、MIG溶接による肉
盛りが可能になるものである。そして、母材がTIGアー
クにより加熱されて溶融されることで、ブローホールの
原因となる微少なガス(ポロシティー欠陥)が溶出され
て、微細で緻密な金属組織となる。
そして形成されたリメルティング34層に、可動熱電対
13のローラ15を接触させて、その温度Tを、即ちMIG溶
接にとっての余熱温度を検出する(ST2)。
この検出値tは溶接制御器11に入力され、MIG溶接に
最適な条件を決定する。溶接制御器11には予め制御デー
タが記憶されており、本実施例にあっては第10図に示す
ような溶接条件マップに従って制御するようになってい
る。
この溶接条件マップは、ワイヤ供給速度,電極走行速
度,電極間距離(部位との間隔)が一定としたときに、
電流値I毎の余熱温度Tと溶け込み深さDとの関係が書
き込まれている。溶け込み深さDは、余熱温度Tが高い
ほど大になると共に、同じ余熱温度であれば電流値Iが
大であるほど大になる。従って余熱温度Tが判れば、電
流値Iを選択することによって所望の溶け込み深さDが
得られることとなる。本実施例にあっては、最適な溶け
込み深さDOを中心にして、上限DHと下限DLとを設定し、
ある余熱温度tに対して、肉盛り溶接が成立する(溶け
落ちがなく、且つアークがとぶ)電流値I1〜I8の内のい
ずれかを選択すれば、少なくともこの適正範囲(DH
DL)に入るように設定した。
余熱温度情報が入力された溶接制御器11は、MIG溶接
機3の溶接条件を決定すべく、溶接条件マップから適正
範囲に入っている最も適当な電流値Iを抽出する(ST
3)。例えば第9図中、検出された余熱温度がt1であれ
ば、該当するI1が選択される。
MIG溶接機3は、溶接制御器11によって決定された溶
接条件下で、リメルティング層34に対して肉盛り溶接す
る(ST4)。即ち、第1図に示したように、カプセル粒
子29を充填させたワイヤ8を使ってアーク溶接すること
により、余熱された部位1に耐熱合金層35を形成する。
再溶融及び肉盛り溶接が進行するに従って、移動熱電
対13もこれに追従し、順次、リメルティング層34の温度
情報を溶接制御器11に入力させる。溶接制御器11は、こ
の検出値tと、溶接条件として選択した電流値I1とを溶
接条件マップ上で比較し、余熱温度Tがその上限DHに達
したら(ST5)、MIG溶接トーチ10の電流値Iを下げる
(ST6)。即ち投当初の電流値I1よりも低い電流値I2
切り換える。
従ってTIGアークによる余熱温度Tが次第に上昇して
いく場合は、第9図中、最適の電流値がI1→I2→I3→…
と切り換えられると共に、溶け込み深さを示す余熱温度
Tとの交点が、→→→→…と移行していくこと
になる。
そして電極部12が対象部位1の終端(b)に達した
ら、TIGアークを、次いでにMIGアークを停止させ、改質
を終了させる(ST7)。
なお始点aから余熱温度管理の再溶融及び肉盛りを行
う場合は、始点aよりも手前の位置cから開始すること
となる。
このように、TIG溶接トーチ2とMIG溶接機3とを直列
にセットして、対象部位1の表面を再溶融した直後に、
MIG溶接により肉盛りするようにしたので、切削加工な
しでMIG溶接の利点が生かせると共に、再溶融の過程で
ガスの溶出がなされ、ポロシティー欠陥によるブローホ
ールの発生を防いで、溶接欠陥のない耐熱合金層35を形
成することができる。
そして、TIGアークの余熱効果により母材(アルミ)
とワイヤ8とのなじみが良くなり、溶接割れが防止で
き、且つ溶け込みを深くすることができる。
従って本発明は、従来のアーク溶接単独の場合よりも
良好な肉盛り溶接できることとなる。即ち溶接肉盛りに
よって合金化或いは耐熱金属添加を行う際には、うまく
溶接できるか(ビード外観),肉盛り部分の品質は健全
か(ブローホール欠陥等の有無),溶接盛りの範囲は大
か(溶け込み深さ及び幅…溶着量)がポイントとなる
が、本発明によれば、全ての点で単独(TIG又はMIG)の
肉盛り溶接にまさり、安価でしかも高生産性が図れる実
際的な合金化・耐熱元素添加が実現されるものである。
そしてリメルティング層34の温度を可動熱電対13によ
って検出し、この検出温度tに基づいてMIG溶接機3の
溶接条件を決定するようにしたので、余熱温度Tをリア
ルタイムで正確に把握でき、所望する溶着量の耐熱合金
化層35が形成できる。即ち再溶融される部位の初期の温
度で管理するものとした場合、溶接によって温度が段々
と高くなり、初期の溶け込み深さと終わりの溶け込み深
さとが大きく異なってしまうおそれがある。本発明は、
変化する余熱温度Tに応じてMIG溶接の溶接条件を変え
るものであり、常に所望の溶け込み深さDで成る耐熱合
金層35が得られるものである。
また本実施例の可動熱電対13は、リメルティング層34
に直に接触し、しかもローラ15を実質的な接点部として
いるので、TIG溶接トーチ2と常に所定の間隔を隔てて
追従でき、正確な温度検出がなし得るものである。
なお本実施例では、電流の制御を予め作成した溶接条
件マップによって制御するものとしたが、余熱温度Tに
よって電流を変える制御であれば、どのようにしても構
わない。
また第8図において、検出した温度情報を、MIG溶接
機3に提供するだけでなく、TIG溶接のアーク制御にフ
ィードバックさせるようにしてもよい。この場合、リメ
ルティング層34の深さ(余熱温度T)が安定し、より耐
熱合金層35の品質の向上が図れる。そしてそのための温
度検出手段(可動熱電対)を別個に、例えばTIG溶接ト
ーチ2の直前に設けるようにしてもよい。
さらに本実施例にあっては、Crを核としたカプセル粒
子29を充填させたワイヤ8で肉盛り溶接するようにした
ので、溶接割れの発生を防ぐことができる。
即ち、耐熱合金層35において、Crはアルミ合金鋳物と
のなじみ性が確保されているアルミのマトリックス中に
粒子として均一に分散・配置される形になるので、耐熱
金属のみで盛り金する際の割れの要因が除かれるもので
ある。
従って、従来の合金再溶融処理においては、欠陥或い
は処理後のキレツを防止するためには添加元素の濃度を
抑える必要があって、耐熱性の大幅向上が望めないとい
う問題があったが、本実施例によれば、添加耐熱元素の
濃度の制限が大幅に緩和され、カプセル粒子29における
耐熱元素粒子25の径(アルミ粒子26径との比)を変える
ことで、任意の濃度とすることができる。
またこのワイヤ8を使用することで、溶接の際の電気
抵抗が均一になる。これは、耐熱元素粒子とアルミ粒子
との混合物を製造する場合、均一に混合することが困難
であるという事情がある。従って、混合粒子の不均一に
よって、電気抵抗がワイヤの長さ方向で異なってしま
い、安定した溶接肉盛りを行うことが非常に困難となっ
てしまう。本実施例は、この様な困難を未然に防いでい
るものである。
なお、カプセル粒子29の核(耐熱元素)としては、Cr
のほか、他の耐熱金属(Co,Moなど)、或いはAl2O3,Si
C,Si3N4,CuOなどのセラミックス粒子を採用することも
できる。また被覆粒子及び鞘材としては、アルミの他な
じみ性の良い金属(Cuなど)を使用できる。
また、ワイヤの形状(断面)は、第7図に限るもので
はなく、カプセル粒子の粉体を充填できるものであれば
どのようなものでもよい。例えば、フラックス入りワイ
ヤで供用されている種々の形状から選択すればよい。
さらに、MIG溶接に先行する高密度エネルギとしてTIG
アークを示したが、プラズマアークを使用してもよい。
なお第2図及び第3図に示した接点部材18は、熱電対
の応答性を良くするために細いほうが好ましい。またこ
の接点部材18を製造するに際しては、例えばアルメル線
にクロメル組成を蒸着させる、或いはクロメル線にアル
メル組成をを蒸着させるものとする。
またローラ15は、耐熱性と同時に断熱性及び電気絶縁
性を有した材料構成とする必要がある。これらを勘案す
れば、Al3O3,Si3N4,SiCなどのセラミックスとすること
が望ましい。ただし製造性を配慮して、ローラ15本体を
金属系材料製とし、外周面17のみをセラミックスとする
ことも可能である。
さらに接点端子19は、熱電対の接点部であると同時に
金属線20,21と接点部材18との接点でもある。このため
その耐久性を持たせるために、その表面(接点)を銀メ
ッキ或いは金メッキで成形しておくことが好ましい。
また接点保持体16は、ローラ15と同じく耐熱性と電気
絶縁性が必要であり、セラミックス系の材料で製造する
ことが望ましい。
また本実施例では、熱電対をCA線としたが、その他、
銅−コンスタンタン,白金・ロジウム−白金など、測定
温度範囲により使い分けできるものである。
さらに温度検出手段4の最も好ましい構成として、本
実施例の可動熱電対13を示したが、対象部位1の近傍に
固定した熱電対を設けるようにしてもよい。この場合、
その検出値とリメルティング層の温度との関係を予め求
めておき、余熱温度を推定して把握することになる。ま
た反射率の補正をした放射温度計での非接触による余熱
温度測定とすることも考えられる。ただしこの場合、ア
ルミ部材に対しては補正値が大きくなり、検出精度が悪
くなると予想される。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果
を発揮する。
(1)請求項1及び2の方法及び装置によって、事前の
切削加工が不要で溶接欠陥がない耐熱合金層が形成で
き、しかもその溶着量を所望のものにできる。
(2)請求項3の温度検出手段によって、正確に溶融後
の部位の温度が把握でき、適切な溶接条件制御によって
耐熱合金層の品質向上が図れる。
(3)請求項4のワイヤによって、耐熱元素の濃度を濃
くすることができ、しかも溶接割れの発生を防ぐことが
できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係わる金属系部品の表面改質装置の一
実施例を示した側面図、第2図はその温度検出手段の要
部を示した側面図、第3図は第2図中のIII−III線矢視
断面図、第4図は第1図のワイヤを説明するためのカプ
セル粒子の製造過程を示した断面図、第5図は製造され
たカプセル粒子の断面図、第6図はワイヤの製造過程を
示した斜視図、第7図は製造されたワイヤの斜視図、第
8図は第1図の改質対象の部位を示したシリンダヘッド
の下面図、第9図は本発明の金属系部品の表面改質方法
の一実施例を示したフローチャート、第10図はその溶接
条件決定過程を説明するための溶接条件マップである。 図中、1は改質対象の部位、2は高密度エネルギ照射手
段たるTIG溶接トーチ、3はMIG溶接機、4は温度検出手
段、8はワイヤである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−170577(JP,A) 特開 昭62−267426(JP,A) 特開 昭60−210364(JP,A) 特開 昭59−120368(JP,A) 特公 平6−9758(JP,B2) 特公 平6−47184(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/04 B23K 10/00 502 B23K 9/095 510 B23K 31/00 B23K 35/368

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改質対象の部位に高密度エネルギを照射し
    て溶融させ、この溶融された部位の温度を検出した後、
    この検出温度に基づいた溶接条件で、耐熱元素を含有さ
    せたワイヤにより肉盛り溶接することを特徴とする金属
    系部品の表面改質方法。
  2. 【請求項2】改質対象の部位を溶融させるための高密度
    エネルギ照射手段と、溶融後の部位に耐熱元素を含有さ
    せたワイヤで肉盛り溶接するためのMIG溶接機と、該MIG
    溶接機の溶接条件を決定させる上記溶融後の部位の温度
    を検出するための温度検出手段とを備えたことを特徴と
    する金属系部品の表面改質装置。
  3. 【請求項3】上記温度検出手段が、上記高密度エネルギ
    照射手段の溶接方向後方に設けられ、上記溶融後の部位
    に接触してその温度を検出する可動熱電対を有した請求
    項2記載の金属系部品の表面改質装置。
  4. 【請求項4】上記ワイヤが、耐熱元素の核粒子に金属粒
    子を被覆させたカプセル粒子を鞘材の内に充填させて成
    る請求項2又は3記載の金属系部品の表面改質装置。
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