JP2841273B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機に関し、特
に、予め定めた所定の条件が整った場合に、遊技者にと
って有利な特別遊技を行わせるパチンコ機において、特
別遊技が発生するまでの過程を、可変表示装置とは別
に、別遊技を表示することで、遊技の興趣を高めるよう
にしたものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のパチンコ機においては、
遊技盤の表面に設けた遊技部内に複数の図柄を順次変換
表示する可変表示装置を配設し、この可変表示装置に複
数の図柄を順次変換表示した後、図柄の変換表示を停止
して、図柄の停止表示態様が予め定めた所定の図柄の組
み合わせ、例えば、「７」「７」「７」となった場合
に、遊技者にとって有利な内容となる特別遊技を行わせ
ている。

【０００３】この特別遊技は、例えば、遊技部内に、打
球を受け入れ易い状態と打球を受け入れ難い状態とに変
換可能な変動入賞装置を設け、通常遊技においては打球
を受け入れ難い状態にある変動入賞装置を、所定の図柄
の組み合わせ（「７」「７」「７」）となった場合に、
打球を受け入れ易い状態に変換するものである。したが
って、特別遊技状態となると、遊技者は、通常遊技と比
較して有利な状態で遊技を行うことができ、より多くの
賞球を獲得できる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のパチンコ機においては、特別遊技を発生させるための
遊技は可変表示装置を利用した遊技であり、可変表示装
置内に表示できる図柄は限られているため、遊技内容自
体の単調さを克服して、遊技の興趣を高めることができ
なかった。

【０００５】このため、可変表示装置における図柄の停
止課程に工夫を凝らし、例えば、特別遊技が発生する寸
前のいわゆるリーチ状態となった場合に、図柄の変換速
度を変化させたり、装飾ランプを点滅させる等の動作を
行い、特別遊技が発生する期待感を高めるようにしたパ
チンコ機もある。しかし、この従来のパチンコ機におい
ても、特別遊技を発生させるための遊技は可変表示装置
を利用した遊技に変わりないので、遊技内容自体の単調
さを克服することはできなかった。

【０００６】本発明は、上記した従来の技術の有する問
題点に鑑み提案されたもので、その目的とするところ
は、特別遊技が発生するまでの課程を、特別遊技を発生
させるための抽選とは別個に、別遊技を表示させること
により、遊技内容自体の単調さを克服し、遊技の興趣を
高めることができるパチンコ機を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に
示した実施例を用いて説明する。請求項１記載の発明
は、遊技盤(10)の表面に設けた遊技部(30)内に複数の図
柄を順次変換表示し、該図柄の変換表示を停止させ、該
停止表示態様が予め定めた所定の図柄の組み合わせであ
った場合に、遊技者にとって有利な特別遊技を行わせる
パチンコ機において、複数の図柄を順次変換表示するた
めの可変表示手段(可変表示部41)と、上記可変表示手段
(可変表示部41)における図柄の変換表示を開始させる図
柄変換開始手段(第１種始動口50a,50b)と、予め定めた
所定の確率に基づき、特別遊技を発生させるための抽選
を行う抽選手段(141)と、上記抽選手段(141)における抽
選結果に基づき、可変表示手段(可変表示部41)における
図柄の変換表示を、当たりとなる態様またはハズレとな
る態様で停止させる図柄変換停止手段(142)と、上記可
変表示手段(可変表示部41)における表示とは異なった内
容である着順を競うレースの遊技を表示する別遊技表示
手段(別遊技表示部42)と、上記抽選手段(141)における
抽選結果が当たりであった場合に、上記別遊技表示手段
(別遊技表示部42)に表示するための別遊技内容を記憶し
た当たり遊技記憶手段(143)と、上記抽選手段(141)にお
ける抽選結果がハズレであった場合に、上記別遊技表示
手段(別遊技表示部42)に表示するための別遊技内容を記
憶したハズレ遊技記憶手段(144)と、上記抽選手段(141)
における抽選結果に基づき、上記当たり遊技記憶手段(1
43)に記憶した当たり遊技または上記ハズレ遊技記憶手
段(144)に記憶したハズレ遊技を選択して、上記別遊技
表示手段(別遊技表示部42)に表示する別遊技内容を決定
する遊技内容決定手段(145)とからなり、当たり遊技記
憶手段(143)には、前記着予想表示部(43)に表示された
着順の予想通りのレースの途中経過が動画イメージで複
数パターン記憶され、ハズレ遊技記憶手段(144)には、
前記着予想表示部(43)に表示された着順の予想に反する
レースの途中経過が動画イメージで複数パターン記憶さ
れ、ハズレ遊技記憶手段(144)に記憶された動画イメー
ジのパターンには、当たり遊技記憶手段(143)に記憶さ
れた動画イメージのパターンよりも短時間で表示を終了
するパターンを含んでいることを特徴とする。

【０００８】図面に示した実施例では、上記した可変表
示手段(可変表示部41)及び別遊技表示手段(別遊技表示
部42)は、液晶表示装置(40)により構成し、図柄変換開
始手段(第１種始動口50a,50b)は、打球の入球に基づき
可変表示手段(可変表示部41)における図柄変換を開始さ
せる第１種始動口(50a,50b)により構成してある。ま
た、前記別遊技表示手段(別遊技表示部42)には、レース
結果の着順の予想が表示される着予想表示部(43)が設け
られ、当たり遊技記憶手段(143)には、前記着予想表示
部(43)に表示された着順の予想通りのレースの途中経過
が動画イメージで複数パターン記憶され、ハズレ遊技記
憶手段(144)には、前記着予想表示部(43)に表示された
着順の予想に反するレースの途中経過が動画イメージで
複数パターン記憶され、ハズレ遊技記憶手段(144)に記
憶された動画イメージのパターンには、当たり遊技記憶
手段(143)に記憶された動画イメージのパターンよりも
短時間で表示を終了するパターンを含んでいる。

【０００９】

【作 用】請求項１記載の発明では、図柄変換開始手段
(第１種始動口50a,50b)である第１種始動口(50a,50b)に
打球が入球すると、可変表示手段(可変表示部41)におけ
る図柄の変換表示が開始する。この可変表示手段(可変
表示部41)は、液晶表示装置(40)の右下隅部に横並びに
３個の可変表示部(41)を設けたもので、それぞれの可変
表示部(41)に複数の図柄が順次変換表示される。

【００１０】また、第１種始動口(50a,50b)に打球が入
球すると、抽選手段(141)において予め定めた所定の確
率で特別遊技が発生するように抽選が行われる。そし
て、図柄変換停止手段(142)では、抽選手段(141)におけ
る抽選結果に基づいて、可変表示部(41)における図柄の
変換表示を停止させる。すなわち、抽選手段(141)にお
ける抽選結果が「当たり」である場合には、「当たり」
の停止表示態様となる図柄の組み合わせ、例えば、
「７」「７」「７」となるように可変表示部(41)の図柄
を停止させる。一方、抽選手段(141)における抽選結果
が「ハズレ」である場合には、上記した「当たり」の停
止表示態様以外の図柄の組み合わせとなるように可変表
示部(41)の図柄を停止させる。

【００１１】また、可変表示部(41)において図柄の変換
表示が行われている場合に、別遊技表示手段(別遊技表
示部42)には、可変表示手段(可変表示部41)における表
示とは異なった内容の遊技が表示される。この別遊技表
示手段(別遊技表示部42)は、液晶表示装置(40)を利用し
たもので、上記した可変表示部(41)を除いたほぼ全域が
別遊技表示部(42)として使用される。

【００１２】この別遊技表示部(42)に表示される遊技内
容は、抽選手段(141)における抽選結果が「当たり」で
ある場合に表示される当たり遊技と、抽選手段(141)に
おける抽選結果が「ハズレ」である場合に表示されるハ
ズレ遊技とからなる。この当たり遊技は、当たり遊技記
憶手段(143)に記憶されており、ハズレ遊技は、ハズレ
遊技記憶手段(144)に記憶されている。

【００１３】そして、遊技内容決定手段(145)では、抽
選手段(141)における抽選結果に基づき、別遊技表示部
(42)に表示する別遊技内容を決定する。すなわち、抽選
手段(141)における抽選結果が「当たり」である場合に
は、当たり遊技記憶手段(143)に記憶した当たり遊技が
選択され、抽選手段(141)における抽選結果が「ハズ
レ」の場合には、ハズレ遊技記憶手段(144)に記憶した
ハズレ遊技が選択される。

【００１４】このようにして選択された別遊技は、可変
表示部(41)において図柄の変換表示がなされている間、
別遊技表示部(42)に表示される。したがって、特別遊技
を発生させるための遊技は、可変表示手段(可変表示部4
1)を利用した図柄変換遊技のみではなく、可変表示手段
(可変表示部41)において図柄変換が行われると同時に、
別遊技表示手段(別遊技表示部42)に別遊技が表示される
ので、特別遊技が発生するまでの遊技自体の単調さを克
服し、遊技の興趣を高めることができる。また、前記別
遊技表示手段(別遊技表示部42)には、レース結果の着順
の予想が表示される着予想表示部(43)が設けられ、当た
り遊技記憶手段(143)には、前記着予想表示部(43)に表
示された着順の予想通りのレースの途中経過が動画イメ
ージで記憶され、ハズレ遊技記憶手段(144)には、前記
着予想表示部(43)に表示された着順の予想に反するレー
スの途中経過が動画イメージで記憶されており、別遊技
の結果は、着順の予想と一致するか否かに左右される。

【００１５】

【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図１〜７は、本発明の一実施例を示すものであ
り、図１は遊技盤の正面図、図２は電気的制御装置の概
略ブロック図、図３〜図７は別遊技表示手段に表示され
る別遊技を順をおって説明した説明図をそれぞれ示して
いる。

【００１６】図１に示すように、パチンコ機の表面に設
けられた遊技盤10内には、ガイドレール20で囲まれた遊
技部30が形成されている。この遊技部30内のほぼ中央に
は、可変表示手段及び別遊技表示手段として機能する液
晶表示装置40を設けてある。この可変表示手段は、液晶
表示装置40内の右側下部に横並びに３個の可変表示部41
…を表示したもので、それぞれの可変表示部41には、
「０」から「９」までの数字が順次変換表示される。こ
のように可変表示部41を液晶表示装置41内に設けること
により遊技部30内を有効に利用することができるが、可
変表示部41は液晶表示装置40内に設けるのではなく、別
途、７セグメント表示器等により構成してもよい。

【００１７】また、別遊技表示手段は、液晶表示装置40
のうち、上記した可変表示部41を除いたほぼ全域を使用
して別遊技表示部42としたもので、この別遊技表示部42
に別遊技が表示される。このように可変表示手段及び別
遊技表示手段を液晶表示装置40により構成すると、これ
らの手段をコンパクトにすることができるが、可変表示
手段及び別遊技表示手段は液晶表示装置40により構成す
るのではなく、ＣＲＴ装置等により構成することもでき
る。

【００１８】また、液晶表示装置40の中央下方及び左下
方には、それぞれ可変表示部41…における図柄の変換表
示を開始させるための第１種始動口50を設けてある。こ
の第１種始動口50は、液晶表示装置40の中央下方に位置
する中央の第１種始動口50ａと、液晶表示装置40の左下
方に位置する左側の第１種始動口50bとから構成されて
いる。

【００１９】中央の第１種始動口50ａは、ポケットタイ
プの始動口であって、打球の入球を条件に、可変表示部
41…における図柄の変換表示を開始させる。また、左側
の第１種始動口50bは、チューリップタイプの始動口で
あって、上記中央の第１種始動口50ａと同様に、打球の
入球を条件に、可変表示部41…における図柄の変換表示
を開始させる。そして、この左側の第１種始動口50b
は、打球を受け入れ難い状態と打球を受け入れ易い状態
とに変換可能な一対の翼部材51が設けてある。

【００２０】また、液晶表示装置40の上方には、上記し
た第１種始動口50bに設けた翼部材51を変換させる条件
を決定するための普通図柄可変表示装置60が設けてあ
る。さらに、液晶表示装置40の左右には、それぞれ入球
口70,70が設けてあり、入球口70,70に連通する打球流下
路71,71内に普通図柄可変表示装置60における図柄変換
を開始させるための打球通過検出器72,72が設けてあ
る。

【００２１】上記した普通図柄可変表示装置60は、７セ
グメント表示器からなり、「０」から「９」までの数字
を表示することができる。本実施例では、この普通図柄
可変表示装置60に停止表示される数字が「１」「３」
「５」「７」「９」の奇数である場合に、予め定めた所
定時間、例えば１秒間、第１種始動口50bの翼部材51を
打球が受け入れ難い状態から打球を受け入れ易い状態に
変換する。この場合に、停止表示される数字が奇数とな
る確率は、例えば、１／２０となっている。

【００２２】また、普通図柄可変表示装置60の左右に
は、打球通過検出器72で検出した球の記憶表示を行うた
めの記憶表示器80が設けてある。記憶表示器80は、それ
ぞれ縦並びに２個並設された合計４個のＬＥＤからな
る。打球通過検出器72で検出した球は、最大４個まで記
憶され、記憶した球数に基づいてＬＥＤが点灯すること
により、記憶球数が表示される。

【００２３】さらに、普通図柄可変表示装置60の下方に
は、第１種始動口50a,50bに入球した打球の記憶表示を
行うための第１種記憶表示器90が設けてある。第１種記
憶表示器90は、横並びに４個並設されたＬＥＤからな
る。第１種始動口50a,50bに入球した打球は、最大４個
まで記憶され、記憶した球数に基づいてＬＥＤが点灯す
ることにより、記憶球数が表示される。

【００２４】中央の第１種始動口50aの下方には、アタ
ッカータイプの変動入賞装置100が設けてある。この変
動入賞装置100は、通常遊技状態においては、アタッカ
ーが閉じて変動入賞装置100内に打球を受け入れ難い状
態となっており、可変表示部41…における図柄の停止表
示態様が予め定めた賞態様となった場合に、特別遊技と
して、アタッカーを開いて変動入賞装置100内に打球を
受け入れ易い状態に変換する。

【００２５】この変動入賞装置100内のほぼ中央には、
継続入賞検出器111を有する継続入賞口110が設けてあ
る。変動入賞装置100を使用しての特別遊技は、可変表
示部41…における図柄の停止表示態様が、例えば「７」
「７」「７」となった場合に行われる遊技であり、変動
入賞装置100を所定の条件が達成されるまでの間、打球
が入球し易い状態に変換するのである。この所定の条件
とは、所定時間、例えば、３０秒間が経過するか、ある
いは所定個数、例えば１０個の打球が変動入賞装置100
内に入賞するかのいずれかの条件であり、この条件が達
成されると、変動入賞装置100が打球を入球し難い状態
に戻る。この条件が達成されるまでの間に、継続入賞口
110に打球が入球して継続入賞検出器111により検出され
ると、上記した特別遊技を継続することができる。本実
施例においては、特別遊技の継続回数は、最大１６回で
ある。

【００２６】また、液晶表示装置40の右側下方、及び変
動入賞装置100の左右には、それぞれ一般入賞口120…が
設けてあり、液晶表示装置40の左右にはサイドランプ13
0…が設けてある。パチンコ機内の適宜箇所には、パチ
ンコ機を電気的に制御する電気的制御装置140が設けて
ある。この電気的制御装置140は、ＣＰＵ（中央演算装
置）、ＲＯＭ（リードオンリーメモリ）、ＲＡＭ（ラン
ダムアクセスメモリ）、入出力制御装置等からなるマイ
クロコンピュータにより構成されている。

【００２７】図２に示したブロック図により、電気的制
御装置140のうち本発明に係る制御を行う部分の概略構
成を説明する。電気的制御装置140は、予め定めた所定
の確率に基づき、特別遊技を発生させるための抽選を行
う抽選手段141と、抽選手段141における抽選結果に基づ
き、可変表示部41における図柄の変換表示を、当たりと
なる態様またはハズレとなる態様で停止させる図柄変換
停止手段142と、抽選手段141における抽選結果が当たり
であった場合に、別遊技表示部42に表示するための別遊
技内容を記憶した当たり遊技記憶手段143と、抽選手段1
41における抽選結果がハズレであった場合に、別遊技表
示部42に表示するための別遊技内容を記憶したハズレ遊
技記憶手段143と、抽選手段141における抽選結果に基づ
き、当たり遊技記憶手段143に記憶した当たり遊技また
はハズレ遊技記憶手段143に記憶したハズレ遊技を選択
して、別遊技表示部42に表示する別遊技内容を決定する
遊技内容決定手段145とを主な構成要素とする。

【００２８】上記した抽選手段141は、電気的制御装置1
40内で発生させた乱数を用いて抽選を行うための手段
で、「当たり」が発生する確率は約１／２００となって
いる。上記した図柄変換停止手段142は、抽選手段141に
おける抽選結果に基づき可変表示部41の図柄の停止表示
態様を決定するための手段で、抽選手段141における抽
選結果が「当たり」であった場合には、可変表示部41に
「当たり」の停止表示態様、例えば、「７」「７」
「７」を停止表示し、抽選手段141における抽選結果が
「ハズレ」であった場合には、可変表示部41に「ハズ
レ」の停止表示態様、例えば、「３」「５」「５」を停
止表示する。

【００２９】上記した当たり遊技記憶手段143は、抽選
手段141における抽選結果が「当たり」であった場合
に、別遊技表示部42に表示するための別遊技内容を記憶
する手段で、ハズレ遊技記憶手段144は、抽選手段141に
おける抽選結果が「ハズレ」であった場合に、別遊技表
示部42に表示するための別遊技内容を記憶する手段であ
る。

【００３０】本実施例では、この別遊技内容として、図
３〜７に示す競馬の障害レースの経過を記憶している。
この障害レースでは、８頭の競走馬がスタート位置に整
列し（図３）、３箇所の障害を越えながらコース上を走
り（図４〜６）、ゴールに到着する（図７）。そして、
別遊技表示部42の上部に設けた着予想表示部43に競走馬
の着順の予想が連勝複式で表示され、この着順の予想通
りに競走馬がゴールした場合が当たり遊技内容となり、
着順の予想に反して競走馬がゴールした場合がハズレ遊
技内容となる。

【００３１】当たり遊技記憶手段143には、例えば合計
３パターンの当たり遊技内容を記憶している。この当た
り遊技内容の第１パターンは、第１障害から第３障害を
越えて走ってきた競走馬のうち、先頭の３または４頭が
ゴール寸前でデッドヒートを行い、着順の予想に基づい
て競走馬がゴールするものである。

【００３２】当たり遊技内容の第２パターンは、第１障
害から第３障害を越えて走ってきた競走馬の先頭の３ま
たは４頭のうち、１頭のみが他の競走馬に大差を付け
て、着順の予想に基づいてゴールするものである。当た
り遊技内容の第３パターンは、第１障害から第３障害を
越えることができるのは、着順の予想に基づく２頭の競
走馬のみであり、この２頭のみがゴールし、他の競走馬
は全て落馬するものである。

【００３３】ハズレ遊技記憶手段144には、合計４パタ
ーンのハズレ遊技内容を記憶している。このハズレ遊技
内容の第１パターンは、第１障害で着順の予想にかかる
１頭または２頭が落馬し、着順の予想が外れるものであ
る。ハズレ遊技内容の第２パターンは、第２障害で着順
の予想にかかる１頭が落馬し、着順の予想が外れるもの
である。

【００３４】ハズレ遊技内容の第３パターンは、第３障
害で着順の予想にかかる１頭が落馬し、着順の予想が外
れるものである。ハズレ遊技内容の第４パターンは、第
１障害から第３障害までを越えて走ってきた競走馬のう
ち、先頭の３または４頭がゴール寸前でデッドヒートを
行い、結果的には着順の予想に反するが、着順の予想に
近い順序で競走馬がゴールするものである。

【００３５】なお、本実施例における、遊技内容のパタ
ーンは、当たり遊技内容の３種のパターン及びハズレ遊
技内容の４種であると説明したが、遊技内容のパターン
はこれに限られない。当たり遊技内容とてしては、例え
ば第１障害から第３障害を越えて走ってきた競走馬のう
ち、着順の予想に基づいた２頭の馬が独走態勢で、その
まま着順の予想に基づいてゴールするものが考えられ
る。また、ハズレ遊技内容としては、第３障害で着順の
予想にかかる２頭が落馬し、着順の予想が外れるものが
考えられる。

【００３６】上記した各遊技内容は、抽選手段141にお
ける抽選結果に基づき、遊技内容決定手段145により選
択決定されて、別遊技表示部42に表示される。ここで、
抽選手段141における抽選結果が「ハズレ」となり、遊
技内容決定手段145によりハズレ遊技記憶手段144に記憶
したハズレ遊技内容が選択決定された場合における可変
表示部41の表示態様を説明する。

【００３７】抽選手段141における抽選結果が「ハズ
レ」となり、遊技内容決定手段145によりハズレ遊技記
憶手段144に記憶した第１パターンが選択決定された場
合には、可変表示部41のうち、左側及び中央の可変表示
部41の表示を直ちに停止させる。また、抽選手段141に
おける抽選結果が「ハズレ」となり、遊技内容決定手段
145によりハズレ遊技記憶手段144に記憶した第２パター
ンが選択決定された場合には、可変表示部41のうち、中
央の可変表示部41の表示停止時間を延長させるととも
に、停止図柄を当たり図柄から１つずらす。

【００３８】また、抽選手段141における抽選結果が
「ハズレ」となり、遊技内容決定手段145によりハズレ
遊技記憶手段144に記憶した第３パターンが選択決定さ
れた場合には、可変表示部41の表示を、当たり図柄に近
似したいわゆるリーチ状態で停止させる。また、抽選手
段141における抽選結果が「ハズレ」となり、遊技内容
決定手段145によりハズレ遊技記憶手段144に記憶した第
４パターンが選択決定された場合には、可変表示部41の
表示を、当たり図柄に近似したいわゆるリーチ状態で、
かつ当たり図柄から１つずらした状態で停止させる。

【００３９】したがって、可変表示部41の表示が、当た
り図柄に近似したいわゆるリーチ状態となった場合に
は、別遊技表示部42に表示する別遊技内容は、第１障害
から第３障害までを越えて走ってきた競走馬のうち、先
頭の３または４頭がゴール寸前でデッドヒートを行い、
結果的には着順の予想に反するが、着順の予想に近い順
序で競走馬がゴールことから、可変表示部41の表示と、
別遊技表示部42に表示する別遊技内容とが密接に対応す
ることとなる。

【００４０】このように、抽選手段141における抽選結
果が「ハズレ」であった場合には、リーチ状態を表示す
る場合を除いて、別遊技表示部42における表示が「当た
り」の場合に比較して短時間で終了するので、無駄な時
間を要することなく次の遊技に移ることができ、遊技者
を飽きさせることがない。上記したパチンコ機における
遊技の手順を説明する。

【００４１】遊技者が打球発射装置（図示せず）を操作
して遊技部30内に打球を発射し、打球が第１種始動口50
a,50bに入球すると、可変表示部41…における図柄の変
換表示が開始する。また、第１種始動口50a,50bに打球
が入球すると、抽選手段141において予め定めた所定の
確率で特別遊技が発生するように抽選が行われる。そし
て、抽選結果が「当たり」となった場合には、電気的制
御装置140内で当たりフラグをセットする。

【００４２】図柄変換停止手段142では、抽選手段141に
おける抽選結果に基づいて、可変表示部41における図柄
の変換表示を停止させる。ここで、抽選手段141におけ
る抽選結果が「当たり」であり、当たりフラグがセット
されている場合には、「当たり」の停止表示態様となる
図柄の組み合わせ、例えば、「７」「７」「７」となる
ように可変表示部41…の図柄を停止させる。

【００４３】一方、抽選手段141における抽選結果が
「ハズレ」であり、当たりフラグがセットされていない
場合には、上記した「当たり」の停止表示態様以外の図
柄の組み合わせ、例えば「３」「５」「５」となるよう
に可変表示部41…の図柄を停止させる。そして、可変表
示部41…において図柄の変換表示が行われている場合
に、別遊技表示部42には、遊技内容決定手段145が抽選
手段141における抽選結果に基づき選択決定した、当た
り遊技記憶手段143またはハズレ遊技記憶手段144に記憶
された遊技内容が表示される。

【００４４】この別遊技表示部42に表示される遊技内容
は、抽選手段141における抽選結果が「当たり」であ
り、当たりフラグがセットされている場合には、上記し
た当たり遊技内容の３パターンのうち、いずれかの一つ
パターンである。また、抽選手段141における抽選結果
が「ハズレ」であり、当たりフラグがセットされていな
い場合には、上記したハズレ遊技内容の４パターンのう
ち、いずれか一つのパターンである。

【００４５】そして、抽選手段141における抽選結果が
「当たり」であり、可変表示部41の停止表示態様が「当
たり」となった場合には、特別遊技を行わせる。この特
別遊技は、変動入賞装置100を打球が入球し易い状態に
変換するもので、先に説明したように所定の条件が達成
されるまでの間、継続される。尚、上記した実施例にお
いて、抽選手段141における抽選結果が「当たり」とな
った場合の可変表示部41における停止表示態様を複数設
け、このうち特定の「当たり」態様となった場合には、
次に「当たり」が発生する確率を通常状態よりも高める
ようにしてもよい。例えば、可変表示部41のにおける当
たりの停止表示態様を「３」「３」「３」、「５」
「５」「５」、「７」「７」「７」の３種類とし、この
うち「７」「７」「７」の停止表示態様となった場合
に、特別遊技が終了した後、次の遊技において、所定条
件が達成されるまでの間、「当たり」が発生する確率を
通常状態よりも高めるようにするのである。さらに、こ
の場合に、普通図柄可変表示装置60において「当たり」
が発生する確率を高めるようにしてもよい。

【００４６】このとき、別遊技表示部42の着予想表示部
43には、単勝着順の予想も表示し、抽選手段141におけ
る抽選結果が「当たり」となり、可変表示部41の停止表
示態様が確率変動図柄（「７」「７」「７」）となる場
合には、別遊技表示部42に上記した当たり遊技内容の第
２パターンを表示し、１着でゴールした競走馬がこの単
勝着順の予想馬であるようにしてもよい。このように構
成することで、特別遊技が終了した後、次の遊技におい
て、所定条件が達成されるまでの間、「当たり」が発生
する確率を通常状態よりも高くするか否かの決定に関連
した表示を行うことで、遊技者は別遊技内容の表示を注
意して観ていなければならず、遊技がよりスリルに富ん
だものとなる。

【００４７】なお、本実施例における、遊技内容のパタ
ーンは、当たり遊技内容の３種のパターン及びハズレ遊
技内容の４種であると説明したが、遊技内容のパターン
はこれに限られない。当たり遊技内容とてしては、例え
ば第１障害から第３障害を越えて走ってきた競走馬のう
ち、着順の予想に基づいた２頭の馬が独走態勢で、その
まま着順の予想に基づいてゴールするものが考えられ
る。また、ハズレ遊技内容としては、第３障害で着順の
予想にかかる２頭が落馬し、着順の予想が外れるものが
考えられる。

【００４８】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項１
記載の発明では、可変表示手段における表示とは異なる
別遊技を表示する別遊技表示手段を設けている。

【００４９】そして、抽選手段における抽選結果が「当
たり」となった場合には、図柄変換停止手段により可変
表示手段の停止表示態様が「当たり」となるようにする
とともに、遊技内容決定手段により、別遊技表示手段に
当たり遊技記憶手段に記憶した別遊技を表示する。一方
抽選手段における抽選結果が「ハズレ」となった場合に
は、図柄変換停止手段により可変表示手段の停止表示態
様が「ハズレ」となるようにするとともに、遊技内容決
定手段により、別遊技表示手段にハズレ遊技記憶手段に
記憶した別遊技を表示する。

【００５０】したがって、特別遊技を発生させるための
遊技は、可変表示手段を利用した図柄変換遊技のみでは
なく、さらに別遊技表示手段に別遊技が表示されるの
で、特別遊技が発生するまでの過程で、遊技自体の単調
さを克服することができる。このため、特別遊技が発生
する場合には、別遊技表示手段の表示を見ることによ
り、特別遊技が発生することへの期待感を高めることが
でき、遊技の興趣を高めることが可能となる。また、前
記別遊技表示手段には、レース結果の着順の予想が表示
される着予想表示部が設けられ、当たり遊技記憶手段に
は、前記着予想表示部に表示された着順の予想通りのレ
ースの途中経過が動画イメージで記憶され、ハズレ遊技
記憶手段には、前記着予想表示部に表示された着順の予
想に反するレースの途中経過が動画イメージで記憶され
ており、別遊技の結果は、着順の予想と一致するか否か
に左右されるので、着順の予想の表示されない別遊技が
行われるよりも、別遊技においてもレース結果の着順の
予想が当たるかはずれるかについて遊技者の関心が高ま
り、着順の予想が行われない別遊技を行うよりも遊技の
興趣が高まる。また、当たり遊技記憶手段には、前記着
予想表示部に表示された着順の予想通りのレースの途中
経過が動画イメージで複数パターン記憶され、ハズレ遊
技記憶手段には、前記着予想表示部に表示された着順の
予想に反するレースの途中経過が動画イメージで複数パ
ターン記憶され、ハズレ遊技記憶手段に記憶された動画
イメージのパターンには、当たり遊技記憶手段に記憶さ
れた動画イメージのパタ ーンよりも短時間で表示を終了
するパターンを含んでいることから、抽選結果がハズレ
であった場合には、抽選結果が当たりであった場合に比
較して短時間で遊技を終了することから、無駄な時間を
要することなく次の遊技に移行することができ、遊技者
を飽きさせることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機の遊技盤の正面図である。

【図２】電気的制御装置の概略ブロック図である。

【図３】別遊技表示手段に表示される別遊技の内容を順
をおって示したもので、第１状態の説明図である。

【図４】別遊技表示手段に表示される別遊技の内容を順
をおって示したもので、第２状態の説明図である。

【図５】別遊技表示手段に表示される別遊技の内容を順
をおって示したもので、第３状態の説明図である。

【図６】別遊技表示手段に表示される別遊技の内容を順
をおって示したもので、第４状態の説明図である。

【図７】別遊技表示手段に表示される別遊技の内容を順
をおって示したもので、第５状態の説明図である。

【符号の説明】

10 遊技盤 20 ガイドレール 30 遊技部 40 液晶表示装置 41 可変表示部 42 別遊技表示部 43 別遊技表示部の着予想表示部 50 第１種始動口 50a 中央の第１種始動口 50b 左側の第１種始
動口 51 翼部材 60 普通図柄可変表
示装置 70 入球口 71 打球流下路 72 打球通過検出器 80 記憶表示器 90 第１種記憶表示器 100 変動入賞装置 110 継続入賞口 111 継続入賞検出
器 120 一般入賞口 130 サイドランプ 140 電気的制御装置 141 抽選手段 142 図柄変換停止手段 143 当たり遊技記
憶手段 144 ハズレ遊技記憶手段 145 遊技内容決定
手段

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の表面に設けた遊技部内に複数の
   図柄を順次変換表示し、該図柄の変換表示を停止させ、
   該停止表示態様が予め定めた所定の図柄の組み合わせで
   あった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技を行わせ
   るパチンコ機において、 複数の図柄を順次変換表示するための可変表示手段と、 上記可変表示手段における図柄の変換表示を開始させる
   図柄変換開始手段と、 予め定めた所定の確率に基づき、特別遊技を発生させる
   ための抽選を行う抽選手段と、 上記抽選手段における抽選結果に基づき、可変表示手段
   における図柄の変換表示を、当たりとなる態様またはハ
   ズレとなる態様で停止させる図柄変換停止手段と、 上記可変表示手段における表示とは異なった内容である
   着順を競うレースの遊技を表示する別遊技表示手段と、 上記抽選手段における抽選結果が当たりであった場合
   に、上記別遊技表示手段に表示するための別遊技内容を
   記憶した当たり遊技記憶手段と、 上記抽選手段における抽選結果がハズレであった場合
   に、上記別遊技表示手段に表示するための別遊技内容を
   記憶したハズレ遊技記憶手段と、 上記抽選手段における抽選結果に基づき、上記当たり遊
   技記憶手段に記憶した当たり遊技または上記ハズレ遊技
   記憶手段に記憶したハズレ遊技を選択して、上記別遊技
   表示手段に表示する別遊技内容を決定する遊技内容決定
   手段とからなり、 別遊技表示手段には、レース結果の着順の予想が表示さ
   れる着予想表示部が設けられ、 当たり遊技記憶手段には、前記着予想表示部に表示され
   た着順の予想通りのレースの途中経過が動画イメージで
   複数パターン記憶され、 ハズレ遊技記憶手段には、前記着予想表示部に表示され
   た着順の予想に反するレースの途中経過が動画イメージ
   で複数パターン記憶され、ハズレ遊技記憶手段に記憶された動画イメージのパター
   ンには、当たり遊技記憶手段に記憶された動画イメージ
   のパターンよりも短時間で表示を終了するパターンを含
   んでいることを特徴とするパチンコ機。