JP2837909B2 - 繊維強化樹脂組成物 - Google Patents

繊維強化樹脂組成物

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JP2837909B2 JP2036395A JP3639590A JP2837909B2 JP 2837909 B2 JP2837909 B2 JP 2837909B2 JP 2036395 A JP2036395 A JP 2036395A JP 3639590 A JP3639590 A JP 3639590A JP 2837909 B2 JP2837909 B2 JP 2837909B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は繊維強化樹脂組成物に関し、詳しくはホット
フロースタンピング成形や射出成形等の成形材料に適し
た繊維強化樹脂組成物、及びその効果的な製造方法、並
びに該樹脂組成物の有利な成形方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、ポリアミド樹脂は、ポリオレフィン樹脂材料
に比べて高い耐熱性と機械的強度の面で優れた性質を有
している。しかしながら、このポリアミド樹脂は、吸湿
による寸法の変化や成形性の悪さのため、必ずしも満足
できるものではない。
この問題を解決するために、従来は、ガラス繊維など
の無機質フィラーを添加することが行われている。しか
し、その結果、比重の増加と耐衝撃性の低下が著しいと
いう新たな問題が生じている。
また、もう一つの解決手段として、成形性や寸法安定
性のよい樹脂を添加し、非相溶分散系のマトリックス材
料として改質する試みがなされている。しかし、添加す
る材料の粘度や添加量が制約されるうえ、両材料の界面
での接着強度をあげるために、部分的に相溶化させる相
溶化剤の検討が必要であった。ところが、相溶化剤を多
量に添加すると、一般に、耐熱性の低下を引き起こすこ
とが多く、これが複合化した組成物の欠点となってい
た。
また、このようにしてマトリックスを形成しても、成
形条件、例えば成形時の剪断速度が大きかったり、ある
いは成形温度が適正でないと相分離が生じ易く、目的と
する物性が得られない場合が多い。
このような問題を回避するためには、両材料の溶融粘
度をできるだけ一致させる必要があったり、あるいは両
者の組成比の範囲が大きく制約されるなどの不都合を免
れることができない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、かかる従来技術の問題点を解消し、相
分離を抑制すると共に耐衝撃性を改善し、かつ吸湿によ
る寸法安定性の改善と低比重化を達成したポリアミド系
の樹脂組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、マトリックスを構成する材料のうち、一番
高い融点を有する材料としてのポリアミド繊維を選定
し、これをマトリックスに添加することにより、既に構
成されているマトリックス相をマクロ的に補強し、目的
とする物性の樹脂組成物が得られることを見出した。本
発明はかかる知見に基いて完成したものである。
すなわち本発明は、a)ポリアミド及び(b)ポリプ
ロピレンを、(a)/(b)=75/25〜35/65(重量比)
の割合で混練してなるブレンド物(A) 及び (c)ポリプロピレン,(d)不飽和カルボン酸変性ポ
リプロピレン及び(e)前記ポリアミドより高融点を有
するポリアミド繊維を混練してなり、かつ(d)該変性
ポリプロピレン含量が前記(c)及び(e)の合計100
重量部に対して1〜10重量部であるブレンド物(B) を、(a)ポリアミドと(e)ポリアミド繊維の合計量
と(b)ポリプロピレンと(c)ポリプロピレン合計量
との比率((a)+(e))/((b)+(c))が、
65/35〜35/65(重量比)となるように配合してなる繊維
強化樹脂組成物を提供するものである。
本発明の組成物は、基本的にはブレンド物(A)及び
ブレンド物(B)から構成されるものである。ここでブ
レンド物(A)は、組成物の基本マトリックスを構成す
るものであり、(a)ポリアミド及び(b)ポリプロピ
レンを、(a)/(b)=75/25〜35/65(重量比)、好
ましくは70/30〜40/60(重量比)の割合で混練したもの
である。また、このブレンド物(A)には、必要に応じ
て相溶化剤を配合することも有利であり、その場合には
該ブレンド物(A)100重量部に対して1〜10重量部、
特に2〜8重量部の割合で配合することが好ましい。
ブレンド物(A)における(a)ポリアミドとして
は、様々なものを用いることができ、例えばポリアミド
6,ポリアミド12,ポリアミド11,ポリアミド66などの一連
のポリアミドの中から適宜選定すればよい。なお、この
(a)ポリアミドは、ブレンド物(B)中の(e)ポリ
アミド繊維より低い融点のものを選定することが必要で
ある。このような(a)ポリアミドの分子量については
特に制限はないが、23℃の濃硫酸中で測定した場合の溶
液極限粘度から算出した分子量が、6,000〜120,000、と
りわけ20,000〜90,000のものが好ましい。
また、ブレンド物(A)において、上記(a)ポリア
ミドと共に用いる(b)ポリプロピレンとしては、結晶
性プロピレンホモポリマーのほか、プロピレン−エチレ
ンランダムコポリマー,プロピレン−ブテン−1ランダ
ムコポリマー、さらにこれらのブロックコポリマー等が
あげられ、またこれらの混合物をあげることができる。
この(b)ポリプロピレンのメルトフローレイト(MF
R)は、特に制限はないが、通常は230℃で0.1〜60g/10
分、望ましくは5〜30g/10分の範囲のものがよい。
上述のブレンド物(A)において、所望により加える
ことのできる相溶化剤は、上記(a)ポリアミドと
(b)ポリプロピレンの界面での接着性を向上させ、剛
性と耐衝撃性を改良する目的で用いるものである。ここ
で相溶化剤としては、各種のものが使用可能であるが、
エチレン−アクリル酸共重合体(EAA),エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体(EEA)あるいはこれらの混合
物が好適である。
なお、ブレンド物(A)における(a)ポリアミドと
(b)ポリプロピレンとの比率は、前者/後者=75/25
〜35/65(重量比)、好ましくは70/30〜40/60(重量
比)である。ここで、(a)ポリアミドの比率が大きす
ぎても、また小さすぎても、相分離が生じ耐衝撃性が悪
くなるという不都合が生ずる。
上記ブレンド物(A)は、(a)ポリアミド及び
(b)ポリプロピレン、さらに必要により相溶化剤を所
定量加えて混練することにより得られる。この混練は、
押出機等を用いて行えばよいが、その際の混練温度は、
(a)ポリアミドの融点及び(b)ポリプロピレンの融
点のうち高い融点以上の温度以上(つまり、両者が溶融
する温度)に設定することが望ましい。
一方、上記ブレンド物(A)とともに、本発明の組成
物を構成するブレンド物(B)は、(c)ポリプロピレ
ン,(d)不飽和カルボン酸変性ポリプロピレン及び
(e)前記ポリアミドより高融点を有するポリアミド繊
維からなるものである。このブレンド物(B)は、ポリ
プロピレンに有機質フィラーとしてポリアミド繊維をブ
レンドしたものであって、マトックス材料としての組成
物を形成する際、各成分を一緒に添加したものでは安定
した分散系が形成しにくいので、ブレンド物(B)をブ
レンド物(A)とは別に用意しておくことが必要であ
る。
上記ブレンド物(B)における(c)ポリプロピレン
は、前記ブレンド物(A)の成分である(b)ポリプロ
ピレンと同様に、結晶性プロピレンホモポリマーのほ
か、プロピレン−エチレンランダムコポリマー,プロピ
レン−ブテン−1ランダムコポリマー、さらにこれらの
ブロックコポリマー等があげられ、またこれらの混合物
をあげることができる。なお、この(c)ポリプロピレ
ンとしては、(b)成分として用いるポリプロピレンと
同種のものであっても、異なる種類のものであってもよ
い。
また、ブレンド物(B)の一成分として用いる(d)
不飽和カルボン酸変性ポリプロピレンとしては、各種の
ものがあげられる。そのうち不飽和カルボン酸によるグ
ラフト変性ポリプロピレンが好ましく、ここでグラフト
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸,
マレイン酸,フマール酸,イタコン酸,3,6−エンドメチ
レン−1,2,3,6−テトラヒドロ−シス−フタル酸または
これらの無水物やエステル類、2−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート等のアルキルアミノメタクリレートお
よびグリシジルメタクリレート等があげられ、なかでも
アクリル酸,マレイン酸,無水マレイン酸あるいは3,6
−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ−シス−フ
タル酸の無水物が好ましく、とりわけ無水マレイン酸が
最適である。なお、これらは単独で用いても二種以上を
混合して用いてもよい。
さらに、グラフト変性に用いるラジカル発生剤として
は、ジクミルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイ
ド;ジ−t−ブチルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3;ラ
ウロイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート等の有機過酸化物が好適に使用される。
上記(d)不飽和カルボン酸変性ポリプロピレンを製
造するにあたっては、ポリプロピレン(これは(b),
(c)成分であるポリプロピレンと同じでも、異なって
もよいが、結晶性のものが好ましい。)を適当な溶媒に
懸濁あるいは溶解させ、これに上記不飽和カルボン酸お
よびラジカル発生剤を加えて加熱撹拌する方法、あるい
はポリプロピレンと不飽和カルボン酸ならびにラジカル
発生剤を予め混合し、押出機,バンバリーミキサー,ニ
ーダー等を用いて溶融混練する方法などがある。なお、
ここで各成分の配合割合は、状況に応じて適宜選定すれ
ばよいが、通常はポリプロピレン100重量部に対して不
飽和カルボン酸0.1〜10重量部、ラジカル発生剤0.01〜1
0重量部の範囲で定めればよい。
また、ブレンド物(B)における(e)ポリアミド繊
維としては、前記(a)ポリアミドより高融点を有する
ものを用いることが必要である。このように(e)成分
であるポリアミド繊維として、(a)成分のポリアミド
より高融点のものを用いる理由は、ブレンド物(A)及
びブレンド物(B)を溶融混練、あるいはさらに成形す
る際に、ポリアミド繊維を溶融することなく繊維状に保
持したまま、他の成分を溶融させることが、得られる成
形品の強度増強に効果的であることによる。ここで、
(e)ポリアミド繊維としては、ポリアミド6,ポリアミ
ド12,ポリアミド11,ポリアミド66のうち、(a)成分と
して用いたポリアミドより高融点のものが好適に用いら
れる。また繊維の長さや径については、適宜選定すれば
よいが、一般に長さ6〜25mm,径8〜20μmの範囲で定
めればよい。
ブレンド物(B)における(d)不飽和カルボン酸変
性ポリプロピレンは、(c)ポリプロピレンと(e)ポ
リアミド繊維との界面の接着性を向上させるために加え
るものであり、その含量は、前記(c)ポリプロピレン
及び(e)ポリアミド繊維の合計100重量部に対して1
〜10重量部、好ましくは1.5〜8重量部である。ここ
で、(d)不飽和カルボン酸変性ポリプロピレンの含量
が少なすぎると、(c)ポリプロピレンと(e)ポリア
ミド繊維との界面の接着性が不充分であり、また多過ぎ
ると、得られる組成物の機械的物性が低下するという不
都合が生ずる。
本発明の樹脂組成物は、上記ブレンド物(A)及びブ
レンド物(B)を配合することによって得られるが、こ
こで両ブレンド物(A),(B)の配合割合は、(a)
ポリアミドと(e)ポリアミド繊維の合計量と(b)ポ
リプロピレンと(c)ポリプロピレンの合計量との比率
((a)+(e))/((b)+(c))が、65/35〜3
5/65(重量比)、好ましくは62/38〜37/63(重量比)で
ある。この比率が65/35より大きいと(a)ポリアミド
が(b)ポリプロピレン及び(c)ポリプロピレンと相
分離するという問題があり、また35/65より小さいと同
じように(b)ポリプロピレン及び(c)ポリプロピレ
ンと(a)ポリアミドが相分離するという不都合が生ず
る。
本発明の樹脂組成物を得るには、上述の如く、ブレン
ド物(A)及び(B)を予め用意しておき、これを所定
の比率で配合することが必要である。また、この樹脂組
成物を製造するには、上記ブレンド物(A)及び(B)
を、上述の割合で配合するとともに、(e)ポリアミド
繊維の融点未満の温度にて混練することが好ましく、特
に(a)ポリアミドの融点以上かつ(e)ポリアミド繊
維の融点未満の温度で混練することが最も好ましい。
この本発明の樹脂組成物を成形するにあたっては、様
々な方法があり、特に制限はないが、(a)ポリアミド
の融点以上かつ(e)ポリアミド繊維の融点未満の温度
で、射出成形やスタンピング成形等の成形加工を行うこ
とが望ましい。具体的には、ブレンド物(A)及び
(B)を、上述した比率でドライブレンドして成形機に
投入して溶融させ、一体化して成形する。
このように、予めブレンド物(A)及び(B)を用意
しておき、これらを所定の比率で配合して本発明の樹脂
組成物を調製する理由は、次のとおりである。即ち、例
えば強化繊維としての(e)ポリアミド繊維がポリアミ
ド66であって、海相と島相のいずれかとなる(a)ポリ
アミドがポリアミド6で、(e)ポリアミド繊維の融点
が(a)ポリアミドの融点より高い場合には、各成分
(つまり、前述の(a)〜(e)成分)を、ポリアミド
66の融点を超えない溶融温度で、同時にブレンドして
も、ポリアミド6とポリプロピレンとも分散系は崩れに
くい。しかしながら、ポリアミド繊維の表面の接着を目
的として添加した(d)不飽和カルボン酸変性ポリプロ
ピレンの大半は、先に溶融するポリアミド6の末端アミ
ド基の活性水素と反応してしまうため、先に述べたより
も、より多くの(d)不飽和カルボン酸変性ポリプロピ
レンを添加しなければならず、このような変性樹脂の添
加は、組成物の機械的性質の低下を招き好ましくない。
そのためブレンド物(A)とブレンド物(B)を予め、
予備コンバウンド材として調製しておき、そののち、両
者をドライブレンド或いはペレット化により再度ブレン
ドする方法、すなわち逐次ブレンド方法が望ましいので
ある。
〔実施例〕
次に本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく説
明する。
実施例1 ポリアミド6(硫酸を溶媒として溶液粘度法により測
定した分子量が30,000)65重量%及びポリプロピレン
(230℃におけるMFRが10g/10分)35重量%及びEAA5重量
部(ポリアミド6とポリプロピレンの合計100重量部に
対して)から成る混合物を単軸の押出機で250℃にて混
練した。得られた混練物をブレンド物(A)とした。
一方、上記と同じポリプロピレン65重量%,ポリアミ
ド66繊維(ストランド長6mm,径13μm)35重量%及び無
水マレイン酸変性ポリプロピレン〔無水マレイン酸のグ
ラフト化率0.03%(無水マレイン酸基モル/メチレン基
モル),230℃におけるMFR30g/10分〕5重量部(上記ポ
リプロピレンとポリアミド66繊維の合計100重量部に対
して)から成る混合物を、上記と同じ押出機を用いて23
0℃で混練した。得られた混練物をブレンド物(B)と
した。
次に、ブレンド物(A)及び(B)を、混合後の組成
比が50/50(重量比)となるように計量し、これを単軸
の押出機に導入して、230℃で再度ペレット化した。な
お、ここでブレンド物(A)及び(B)の混合後の組成
比とは、ブレンド物(A)とブレンド物(B)を混合し
て得られる混合物(組成物又はペレット)中のポリアミ
ドとポリアミド繊維の合計量とポリプロピレンとの比
率、(ポリアミド+ポリアミド繊維)/ポリプロピレン
を指称するものである。
続いて、得られたペレットを射出成形機で成形し、さ
らにこれから試験片を切り出し、この試験片を用いてJI
S K6758に規定された測定法にしたがって機械的強度を
測定した。また、耐熱変形及び収縮率を測定した。結果
を第1表に示す。
実施例2〜6及び比較例1〜2 実施例1において、第1表に示す割合で各成分を配合
してブレンド物(A)及び(B)を調製したこと、及び
これらのブレンド物(A)及び(B)を第1表に示す割
合で単軸の押出機に導入したこと以外は、実施例1と同
様にして試験片の作成及び各種物性の測定を行った。結
果を第1表に示す。
なお、ブレンド物(A)におけるEAAの配合割合は、
すべて実施例1と同様である。
比較例3 ブレンド物(A)及び(B)を調製することなく、各
成分を第1表に示す割合で260℃の押出温度で直接単軸
の押出機に導入したこと以外は、実施例1と同様にして
試験片の作成及び各種物性の測定を行った。結果を第1
表に示す。なおポリアミド繊維は溶解して観察出来ず、
耐衝撃性も悪かった。
比較例4 実施例1において、ブレンド物(B)を構成するポリ
アミドを、ポリアミド66からポリアミド6に代えたこと
以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を第1表
に示す。
第1表からわかるように、ブレンド物(A)のポリア
ミドと同一のポリアミド繊維、つまり同一の融点のポリ
アミド繊維を使用すると、成形品の耐衝撃性の低下が著
しい。また、試験片の断面を観察してみると、ポリアミ
ド6の繊維は認められず、また島相として観察できるポ
リプロピレンの分散粒径が100μmと大きく、分散性が
悪いことがわかった。
〔発明の効果〕 本発明によれば、相分離がなく、耐衝撃性が改善さ
れ、しかも吸湿による寸法安定性の改善と低比重化の達
成された成形品の素材である繊維強化樹脂組成物が得ら
れる。
この繊維強化樹脂組成物は、上述の如き特性を有する
ため、ホットフロースタンピング成形や射出成形等の成
形材料として有効な利用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五明 広光 愛知県名古屋市中村区名駅4―7―23 昭和電工株式会社名古屋支店内 (56)参考文献 特開 平2−208359(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 77/00 - 77/12 C08L 23/10 - 23/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリアミド及び(b)ポリプロピレ
    ンを、(a)/(b)=75/25〜35/65(重量比)の割合
    で混合してなるブレンド物(A) 及び (c)ポリプロピレン,(d)不飽和カルボン酸変性ポ
    リプロピレン及び(e)前記ポリアミドより高融点を有
    するポリアミド繊維を混練してなり、かつ(d)該変性
    ポリプロピレン含量が前記(c)及び(e)の合計100
    重量部に対して1〜10重量部であるブレンド物(B) を、(a)ポリアミドと(e)ポリアミド繊維の合計量
    と(b)ポリプロピレンと(c)ポリプロピレン合計量
    との比率((a)+(e))/((b)+(c))が、
    65/35〜35/65(重量比)となるように配合してなる繊維
    強化樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ブレンド物(A)が、相溶化剤を該ブレン
    ド物(A)100重量部に対して1〜10重量部の割合で含
    有するものである請求項1記載の繊維強化樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のブレンド物(A)及び請
    求項1のブレンド物(B)を、((a)+(e))/
    ((b)+(c))が、65/35〜35/65(重量比)となる
    ように配合するとともに、(e)ポリアミド繊維の融点
    未満の温度にて混練することを特徴とする繊維強化樹脂
    組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2の繊維強化樹脂組成物を、
    (a)ポリアミドの融点以上であって、かつ(e)ポリ
    アミド繊維の融点未満の温度にて加工成形することを特
    徴とする樹脂組成物の成形方法。
  5. 【請求項5】請求項3で得られた繊維強化樹脂組成物
    を、(a)ポリアミドの融点以上であって、かつ(e)
    ポリアミド繊維の融点未満の温度にて加工成形すること
    を特徴とする樹脂組成物の成形方法。
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