JP2834664B2 - 型枠兼用の設備集中ユニットの施工方法 - Google Patents

型枠兼用の設備集中ユニットの施工方法

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JP2834664B2
JP2834664B2 JP33524393A JP33524393A JP2834664B2 JP 2834664 B2 JP2834664 B2 JP 2834664B2 JP 33524393 A JP33524393 A JP 33524393A JP 33524393 A JP33524393 A JP 33524393A JP 2834664 B2 JP2834664 B2 JP 2834664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層マンションなどの
複数層集合住宅における各戸向けの設備配管,熱源機器
およびメータ類を収容するための型枠兼用の設備集中ユ
ニットの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各戸向けの設備集中ユニットは、
内部に収納する設備配管,ガス湯沸器,開閉バルブおよび
メータ類の保守,点検を容易にすべく、高層マンション
等の廊下側の壁に凹部を設けてチャンバ室とし、このチ
ャンバ室内に設置されていた。しかし、このようなチャ
ンバ室を躯体施工時に現場打ちコンクリートやPC版で
構築すると、壁凹部用型枠の手間やPC版の製作,取付
の手間が多大になる等の理由で、施工費用が高くなると
いう欠点があった。そこで、このような欠点を解消する
各戸向けの設備集中ユニットとして、図7に示すような
ものが提案されている(特公昭61−49582号公
報)。この設備集中ユニットは、一対の戸の隣接部に1
つずつ設けられ、室内51と共用の廊下52を区切る現
場打ちコンクリートまたはPC版の壁53の廊下側を配
管カバー54で覆い、この内部に、廊下52の床および
天井スラブを貫通する共用の給水竪管55,1対の汚水
竪管56,通気竪管57,ガス竪管58を収容している。
そして、上記壁53および廊下52の床,天井スラブを
仕上げた後、配管カバー54に設けた開口に前面を突出
させて嵌め込んだ1対のガス湯沸器59を支持金具(図
示せず)によって天井に取り付け、配管カバー54内に
各1対の水道メータ60,ガスメータ61を設置し、こ
れらの機器と対応する各竪管を、要所に開閉バルブを介
設した水道,ガス,給湯の各枝管62,63,64で接続す
る。また、上記各枝管62,63,64から分岐する水
道,ガス,給湯の各横管65,66,67及び1対の汚水横
管68は、壁53の開口部に嵌め込まれたボード69を
貫通して、各室内51に導かれ、各戸に水道水,ガス,湯
を供給するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
設備集中ユニットは、廊下52に突出して外気や風に晒
される配管カバー54内に設けられるため、寒冷期には
水道枝管62や給湯枝管64が凍結するという問題があ
る。また、配管カバー54が突出している分だけ廊下5
2の幅が狭くなるから、廊下外側の腰壁を平面図上で直
線状にしようとすると、自ずと廊下幅が広がって、配管
カバー部分以外の箇所に無駄スペースができる一方、逆
に、廊下幅を一定にしようとすると、平面図上で配管カ
バー部分の腰壁を凸状にせねばならず、凸状腰壁の施工
に手間と費用がかかるという問題がある。
【0004】ここで、廊下52の床および天井スラブを
貫通する給水,汚水,通気,ガスの各竪管55〜58は、
通常、上記スラブが現場打ちの鉄筋コンクリートの場合
は、型枠に貫通穴用のスリーブを配置してから床,天井
のスラブコンクリートを打設し、打設後にできた貫通穴
にこれらの竪管を挿通して配設され、上記スラブがPC
版の場合は、PC版に予め工場等で開けられた貫通穴に
これらの竪管を挿通して配設される。しかし、前者の場
合は、型枠に取り付けたスリーブがズレやすくて所定位
置に貫通穴が開かないことが多く、コンクリート側での
斫り工事や竪管側での位置合わせが必要になって作業効
率が低下するとともに、竪管を配設してその周囲をシー
リングしない限り貫通穴から雨水が下階に漏れるという
問題がある。また、躯体コンクリートの打設後の型枠解
体は、3〜4階上階のコンクリートの打設が完了した後
に行なわれることから、竪管,配管工事が相当遅れるこ
とになって、種々の雑工事が集中する竣工間際にはこの
配管工事が竣工を遅らせる虞もある。一方、後者の場合
は、前者のような貫通穴の位置ズレや後追い工事の問題
はないが、工場での穴明けに手間を要するという問題
と、前者と同様の雨水漏れの問題がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、各戸向けの設備
配管や熱源機器を収納したユニットを、室の廊下側外壁
の凹部の型枠に兼用するという着想に基づき、このユニ
ットの構造と施工手順を工夫することによって、施工に
手間と費用をかけずに所定の廊下幅を確保しつつ、水道
枝管や給湯枝管の凍結を防止し、雨水の漏れの心配およ
びスラブの斫り工事をなくし、竪管の位置合わせを容易
にして作業能率を向上させ、とりわけ躯体工事と竪管,
配管工事を同時に施工できて施工上の隘路を解消できる
型枠兼用の設備集中ユニットの施工方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の型枠兼用の設備集中ユニットの施工方法
は、複数層集合住宅における各戸向けの設備配管,熱源
機器およびメータ類を収納するための型枠兼用の設備集
中ユニットの施工方法において、上記設備集中ユニット
は、矩形の上部板の三辺に側部板を垂設してなる箱体内
に、上端が上記上部板を貫通して建物のスラブ厚さ以上
に突出する共用竪管を箱体の略全高に亘って垂設すると
ともに、箱体の外面に複数のセパレータまたは複数のセ
パレータのための端部保持具を設けてなり、この設備集
中ユニットを、箱体の開口が廊下縁に揃うようにして床
スラブ上の室内側に据え付け、上記共用竪管を上記床ス
ラブから突出する下階の共用竪管に接続する工程と、上
記箱体の開口の両側を、廊下に沿って設置された壁型枠
に連結すると共に、上記箱体の側部板を、室内側からこ
の側部板を囲むように設置された凹部壁型枠に上記セパ
レータを介して連結し、上記箱体の上部板を、上階の床
スラブまたは梁の型枠に連結する工程と、上記側部板と
凹部壁型枠の間、上記上部板の上または上部板と梁型枠
の間および上記壁型枠内にコンクリートを打設して、建
物の躯体と設備集中ユニットを一体化する工程を備えた
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】型枠兼用の設備集中ユニットは、矩形の上部板
の三辺に側部板を垂設してなる箱体内に、箱体の略全高
に亘る共用竪管が設けられる一方、箱体の外面に、複数
のセパレータのための端部保持具が設けられている。上
記設備集中ユニットを、箱体の開口が廊下縁に揃うよう
にしてコンクリートを打設すべき階の床スラブ上の室内
側の所定位置に据え付け、箱体内の共用竪管の下端を、
床スラブから突出する下階の共用竪管の上端に接続する
とともに、箱体の前面両側に外側の壁型枠を連結し、上
記箱体および壁型枠の内面に沿わせて壁の鉄筋を配置し
た後、これらの内面に箱体背面の凹部壁用の型枠および
内側の壁型枠を配置し、さらに箱体の側部板と上記凹部
壁用の型枠とを、端部保持具に挿通したセパレータによ
って連結する。次に、壁型枠の上端および箱体の上部板
を上階の床スラブの型枠に連結し、この型枠内にスラブ
の鉄筋を配置する。かくて、箱体の高さが、コンクリー
トを打設すべき階の階高内法寸法になり、上部板を貫通
する竪管の上端が、上階の床スラブ厚さ以上に突出し
て、箱体を含む型枠の据え付けが終了し、この型枠内に
コンクリートが打設される。なお、箱体の外面に複数の
セパレータが突設されている場合は、箱体の前面両側に
外側の壁型枠を連結し、壁の鉄筋を配置し、凹部壁用の
型枠と内側の壁型枠を配置した後、上記セパレータを凹
部壁用の型枠に連結し、さらに壁型枠および箱体の上部
板を上階の床スラブの型枠に連結し、この型枠内にスラ
ブの鉄筋を配置して型枠の据え付けを終了する。
【0008】かくて、躯体工事たるコンクリート打設と
共用竪管の工事が同時に行なわれ、設備配管を収納した
箱体は、躯体に埋め込まれた状態で一体化されることに
なる。従って、躯体と竪管の同時施工により施工上の隘
路が解消できるうえ、竪管用のスラブ貫通穴に起因する
雨水漏れの心配や斫り作業や竪管の位置修正がなって作
業能率が向上するとともに、箱体が壁凹部に埋まるの
で、施工の手間と費用をかけずに所定の廊下幅を確保で
き、箱体内に水道枝管や給湯枝管を収納した場合は、こ
れら枝管の凍結が防止される。その後、必要に応じて、
箱体に例えば扉を取り付け、箱体内に例えばガス湯沸
器、開閉バルブ、上記共用堅管,ガス湯沸器,開閉バルブ
を互いに接続する枝管およびメータ類を取り付ける。な
お、これらの部材を後付けせずに、予め箱体内に全て取
り付けておくことも可能である。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1,図2,図3は、本発明の施工方法に用いる
型枠兼用の設備集中ユニットの一例を示しており、この
設備集中ユニットの夫々正面図とその断面図,側面図と
その断面図,平面図とその断面図である。これらの図に
おいて、設備集中ユニットは、平面図(図3(A)参照)上
で矩形をなす上部板2と,建物の階高内法寸法と等しい
高さを有して上部板2の三辺に垂設された側部板3から
なる鋼製の箱体1と、この箱体1内に、略全高に亘って
垂設され、上端が上部板2を貫通して建物のスラブ厚さ
以上に突出する共用竪管としての水道竪管4およびガス
竪管5と、箱体1内に設けられたガス湯沸器6,後述す
る種々の開閉バルブおよび上記水道竪管4,ガス竪管5,
ガス湯沸器6,開閉バルブを互いに接続する種々の枝管
と、箱体1をコンクリート打設用の型枠に兼用すべく、
上記上部板2および側部板3の外面に設けられた複数の
セパレータのための端部保持具7,7,…とで構成され
る。
【0010】上記上部板2には、図2(B)に示すよう
に、梁38(図5参照)の横断面形状に対応する段部8が
設けられ、左右一対の側部板3a,3bには、図2(A)に
示すように、上記横断面形状に対応する切欠き9が設け
られている。上記箱体1は、図1(B)に示すように、山
型鋼をコ字状に組んだ複数の横方向の補強枠10と四隅
の縦方向の補強枠10で内部が補強され、横方向の補強
枠10の外面に沿って上記端部保持具7が配設され、横
方向の補強枠10の左右に水平に設けた固定具11で上
記ガス竪管5と水道竪管4が固定されるとともに、正面
の開口が片開き扉12で覆われ、閉じられた扉12の上
部の穴13(図2(B)参照)から、箱体内の上部に固定さ
れたガス湯沸器6の排気口14が突出するようになって
いる。この実施例では、箱体1内の中央下部にガスメー
タ15と水道メータ16が配設され、ガスメータ15の
入側とガス竪管5が、開閉バルブたるガスコック17を
もつガス枝管18で、ガスメータ15の出側とガス湯沸
器6が、ガスコック19をもつガス枝管20で夫々接続
され、このガス枝管20から下後方に分岐するガス横管
21が、後方の側部板3cを貫通して壁厚さ以上に突出
している(図2(B)参照)。
【0011】また、上記水道メータ16の入側と水道竪
管4が、図1(B)に示すように、開閉バルブたる止水弁
22をもつ水道枝管23で、水道メータ16の出側とガ
ス湯沸器6が、止水弁24と逆止弁25をもつ水道枝管
26で夫々接続され、この水道枝管26から後方へ分岐
する水道横管27が、後方の側部板3cを貫通して上述
と同様に突出する。さらに、ガス湯沸器6で沸かされた
湯は、下方へ延びる給湯枝管28を通って側部板3cか
ら上述と同様に突出する給湯横管29を経て室内に供給
される。なお、水道およびガス竪管4,5の下端には、
下階の竪管との接続のための内周ねじをもつ雌接続部4
a,5aが形成され、両竪管4,5の上端には、上階の竪管
との接続のための外周ねじをもつ雄接続部4b,5bが形
状されている。
【0012】上記構成の型枠兼用の設備集中ユニット
は、次のような方法により建物の躯体と一体的に施工さ
れる。まず、この箱体1を、その開口を廊下縁に揃えて
(図4,図5参照)コンクリートを打設すべき床スラブ上
の室内側の所定位置に据え付け、箱体1内の水道,ガス
竪管4,5の下端の雌接続部4a,5aを、床スラブから突
出する下階の水道,ガス竪管の上端の雄接続部4b,5bに
接続するとともに、箱体1の前面両側を、左右の外側の
壁型枠34a,34aに連結する。続いて、上記箱体1お
よび壁型枠の内面に沿わせて壁の鉄筋を配置した後、こ
れらの内側に、図5および図6に示すように、箱体背面
の凹部壁用の背部型枠32と側部型枠33、左右の内側
の壁型枠34b,34bを配置し、箱体1の側部板3の外
面に設けられている複数の端部保持具7,7…に、図4
〜図6に示すように、丸鋼の両端にねじを切ってなるセ
パレータ30を内面側から水平に挿通して、対向する凹
部壁用の背部型枠32と側部型枠33,33を貫通さ
せ、セパレータの両端に螺合したナット37を締め付け
て内側と外側の型枠を所定寸法隔てて連結する。次に、
壁型枠34a,34bの上端および箱体1の上部板2を上
階の床スラブの型枠39に連結し、かつ箱体1の上部板
の段部8および床スラブの型枠39を梁の下部型枠40
や側部型枠に連結し、これらの型枠内にスラブおよび梁
の鉄筋を配置する。尚、箱体1と各壁型枠との連結は、
図4〜図6に示される周知手法、つまり壁型枠とその外
面に縦横に組んだ支保工35に挿通したセパレータ30
の他端を、座金36を介してナット37で止めて行なわ
れる。また、上部板2が平坦で段部8がなく,側部板に
も切欠き9がない場合は、上部板を上階の床スラブの型
枠39(図5参照)に連結すればよい。
【0013】こうして、図4,図5に示すように、梁の
下部型枠40が上部板2の段部8と同一水平面をなし、
上階床スラブの型枠39が上部板2の頂部と同一水平面
をなし、梁の側部型枠31と上部板2の垂直部が対向し
て、打設される梁38が箱体1を介して床スラブで支え
られると共に、箱体1の高さが、コンクリートを打設す
べき階の階高内法寸法になり、上部板2を貫通する水
道,ガス竪管4,5の上端4b,5bが、図4,図5の破線で
示す上階の床スラブ厚さ以上に突出した状態で、型枠の
据え付けが終わる。次に、この型枠内に、図4〜図6の
断面記号で示すようにコンクリートを打設し、コンクリ
ート硬化後に型枠を取り外す。その後、箱体1内の未接
続のガス,水道メータ15,16を、各枝管18,20;2
3,26;28やガス湯沸器6と接続し、箱体1の前面に
扉12を取り付けて設備集中ユニットの工事が終了す
る。かくて、躯体工事たるコンクリート打設と水道,ガ
ス竪管4,5を含む設備集中ユニットの工事が同時に行
なわれ、設備配管やガス湯沸器6を収納した鋼製の箱体
1は、躯体つまり凹部壁に埋め込まれた状態で一体化さ
れる。
【0014】従って、躯体と設備集中ユニットの同時施
工によって、竪管工事が従来のように躯体工事の後追い
になって竣工を遅らせることがなく、施工上の隘路を解
消できるうえ、貫通穴のズレによるコンクリートの斫り
や竪管の位置修正が不要になって、竪管工事が著しく容
易になって作業能率が向上すると共に、貫通穴から雨水
が下階に漏れることもなくなる。また、箱体1が凹部壁
に囲まれているので、水道枝管23や給湯枝管28が寒
冷期に外気や風に晒されず、これら枝管の凍結が防止で
きるとともに、廊下52に突出部(図7参照)がなくなっ
て壁と腰壁が平面図上で平行な直線になるから、躯体の
施工に手間と費用をかけずに廊下を所定幅にすることが
できる。
【0015】上記実施例では、箱体1の上部板2に段部
8を,側部板3a,3bに切欠き9を夫々設けて、この部分
を梁型枠の一部として用いているので、打設された梁コ
ンクリート38が、箱体1を介して床スラブに支えられ
るので型枠の強度が上がりかつ支保工35が少なくで
き、また、箱体1の介在により壁型枠や上階床スラブの
型枠が補強されかつ組みやすくなるとともに、梁下の空
間を設備集中ユニットの設置に有効活用できて、建物の
省スペースが図られるという利点がある。また、水道,
ガス,給湯の各横管27,21,29が、図5,図6の如く
箱体1の奥の側部板3cを貫通して壁厚さ以上に突出し
ているので、これらの横管が、コンクリート打設後に壁
から室内に突出した状態となって、その後の室内での各
配管工事が容易になるという利点がある。
【0016】なお、本発明の箱体の上部板,対向する一
対の側部板は、上記実施例と異なり段部,切欠きのない
平坦なものにすることもでき、また、本発明の水道,ガ
ス,給湯などの枝管は、奥の側部板を貫通する各横管を
もたないものにすることもできる。これらの場合でも、
躯体工事と竪管工事が同時に施工でき、箱体が凹部壁に
埋め込まれるので、竪管工事を容易化して施工上の隘路
を解消し、貫通穴に伴う雨水漏れ,斫り作業,竪管の位置
修正をなくし、水道枝管や給湯枝管の凍結を防止でき、
躯体施工に手間と費用をかけずに所定の廊下幅を確保で
きるという既述の効果が奏される。また、上記実施例で
は、箱体にガスメータや水道メータおよび各枝管を組み
込んだが、これを後付けにすることもできる。また、本
発明の竪管は、実施例の水道,ガス竪管に限らず電気幹
線管などであってもよい。さらに、実施例の箱体の外面
のセパレータのための端部保持具の代わりに、箱体の外
面に直接セパレータを突設することも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
型枠兼用の設備集中ユニットの施工方法は、矩形の上部
板の三辺に側部板を垂設してなる箱体内に、上端が上記
上部板を貫通して建物のスラブ厚さ以上に突出する共用
竪管を箱体の略全高に亘って垂設するとともに、箱体の
外面に複数のセパレータまたは複数のセパレータのため
の端部保持具を設けて設備集中ユニットを構成し、この
設備集中ユニットを、箱体の開口が廊下縁に揃うように
して床スラブ上の室内側に据え付け、上記共用竪管を上
記床スラブから突出する下階の共用竪管に接続する工程
と、上記箱体の開口の両側を、廊下に沿って設置された
壁型枠に連結するとともに、上記箱体の側部板を、室内
側からこの側部板を囲むように設置された凹部壁型枠に
上記セパレータを介して連結し、上記箱体の上部板を、
上階の床スラブまたは梁の型枠に連結する工程と、上記
側部板と凹部壁型枠の間、上記上部板の上または上部板
と梁型枠の間および上記壁型枠内にコンクリートを打設
して、建物の躯体と設置集中ユニットを一体化する工程
を備えているので、躯体工事と竪管工事が同時に施工で
きるから、竪管工事を容易化して施工上の隘路を解消で
き、かつ凹部壁内等の狭い場所でも堅管工事がなくな
り、貫通穴に伴う雨水漏れ,貫通穴のまわりのシール作
業,斫り作業,竪管の位置修正をなくして作業能率を向上
させることができるとともに、箱体が凹部壁に埋め込ま
れるから、躯体施工に手間と費用をかけずに所定の廊下
幅を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の施工方法に用いる型枠兼用の設備集
中ユニットの一実施例を示す正面図および図2(B)のI
−I線断面図である。
【図2】 上記実施例の側面図および図1(A)のII−II
線断面図である。
【図3】 上記実施例の平面図および図1(A)のIII−I
II線断面図である。
【図4】 上記実施例の施工態様を示す正面図である。
【図5】 上記実施例の施工態様を示す側面図である。
【図6】 上記実施例の施工態様を示す平面図である。
【図7】 従来の設備集中ユニットを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1…箱体、2…上部板、3…側部板、4…水道竪管、4
a,5a…雄接続部、4b,5b…雌接続部、5…ガス竪管、
6…ガス湯沸器、7…端部保持具、8…段部、9…切欠
き、10…補強枠、11…固定具、12…片開き扉、1
3…穴、14…排気口、15…ガスメータ、16…水道
メータ、17,19…ガスコック、18,20…ガス枝
管、21…ガス横管、22,24…止水弁、23,26…
水道枝管、25…逆止弁、27…水道横管、28…給湯
枝管、29…給湯横管、30…セパレータ、31…梁の
側部型枠、32,33…凹部壁用の背部,側部型枠、34
a,34b…壁型枠、35…支保工、36…座金、37…
ナット、38…梁、39…スラブ型枠、40…梁の下部
型枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24H 9/06 301 E04G 15/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数層集合住宅における各戸向けの設備
    配管,熱源機器およびメータ類を収納するための型枠兼
    用の設備集中ユニットの施工方法において、上記設備集
    中ユニットは、矩形の上部板の三辺に側部板を垂設して
    なる箱体内に、上端が上記上部板を貫通して建物のスラ
    ブ厚さ以上に突出する共用竪管を箱体の略全高に亘って
    垂設するとともに、箱体の外面に複数のセパレータまた
    は複数のセパレータのための端部保持具を設けてなり、 この設備集中ユニットを、箱体の開口が廊下縁に揃うよ
    うにして床スラブ上の室内側に据え付け、上記共用竪管
    を上記床スラブから突出する下階の共用竪管に接続する
    工程と、 上記箱体の開口の両側を、廊下に沿って設置された壁型
    枠に連結すると共に、上記箱体の側部板を、室内側から
    この側部板を囲むように設置された凹部壁型枠に上記セ
    パレータを介して連結し、上記箱体の上部板を、上階の
    床スラブまたは梁の型枠に連結する工程と、 上記側部板と凹部壁型枠の間、上記上部板の上または上
    部板と梁の型枠の間および上記壁型枠内にコンクリート
    を打設して、建物の躯体と設備集中ユニットを一体化す
    る工程を備えたことを特徴とする型枠兼用の設備集中ユ
    ニットの施工方法。
JP33524393A 1993-12-28 1993-12-28 型枠兼用の設備集中ユニットの施工方法 Expired - Fee Related JP2834664B2 (ja)

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