JP2833784B2 - 水分散溶解性能を有する嵩高紙及びその製造方法 - Google Patents

水分散溶解性能を有する嵩高紙及びその製造方法

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JP2833784B2 JP15773389A JP15773389A JP2833784B2 JP 2833784 B2 JP2833784 B2 JP 2833784B2 JP 15773389 A JP15773389 A JP 15773389A JP 15773389 A JP15773389 A JP 15773389A JP 2833784 B2 JP2833784 B2 JP 2833784B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、水分散溶解性を有する嵩高紙に関するもの
であり、特に、嵩高性、柔軟性、地合の均一性及び伸縮
性に優れ、使用後は水洗トイレに流すことのできる衛生
材料表面材に好適な嵩高紙およびその製法に関するもの
である。
(従来の技術) 衛生材料用表面材等に使用されている嵩高で柔軟な不
織布は、一般に繊維長が20〜60mm程度であり、捲縮を有
する再生繊維や合成繊維などの短繊維を用い、梳綿機に
よりシート状ウエツブとしたのち、繊維と繊維をニード
ルパンチや水流により絡合させたり、接着剤を用いて結
合させたり、熱融着性バインダー繊維を混合し、熱によ
り接着させたりする方法、いわゆる乾式法による不織布
が使用されている。このような乾式不織布には比較的繊
維長の長い繊維を用いなければならないこと即ちセルロ
ーズパルプや靭皮繊維等の繊維長の短い比較的安価な原
料を使うことができず、さらに生産工程上必ず捲縮のあ
る繊維を用いねばならない制約がある。
パルプを用いた乾式法も公知であり、たとえば特殊な
解綿機を用い空気にて繊維を移送、積層し、ラテツクス
バインダーで接着するシートが土林氏の不織布技術講習
会テキスト27頁(62.2.27於大阪)に示され、不織布情
報(62.5.10.,14頁〜18頁)にも紹介され、販売されて
いる。
該不織布シートは柔軟性に富み、嵩高で、かつ引裂強
力が高いためフエーシング材として使用するに当つては
大変良い性質を有している。しかし、最大の欠点は水分
散溶解性(以下、フラツシヤブル性と称することもあ
る)がないことである。
又、乾式不織布の生産性は、カードからウエツブを作
る作業が入るため湿式抄紙法などに比べ極端に低く、経
済性に問題があり、さらに出来たシートは一般に機械方
向に繊維が配列されるため巾方向の強力が極めて劣るこ
と、カードから不織布化するためにシート地合の不均一
性が高く、毛羽やネツプや未開繊という欠点を生ずるな
どフエージング材として使用するためには問題を有して
いた。
一方、乾式不織布に対して湿式不織布はいわゆる紙を
製造する抄紙方式による不織布であり、主原料としてセ
ルローズパルプや靭皮繊維を用いた洋紙や和紙がその中
心である。その製造方法は、パルプ類で代表される天然
繊維や再生繊維、合成繊維などとバインダー繊維の混合
スラリー液から長網、円網、短網等を用いてフエルト上
に該繊維を抄き上げ、この湿紙をヤンキータイプ又は多
筒式の乾燥機にて乾燥することにより生産される。この
方法で得られる紙の性能は緊度(嵩密度)が高く、引張
り強度の高い、印刷性の優れた毛羽のないものが主であ
る。逆に緊度の低い、柔軟なテイシユペーパーやトイレ
ツトペーパーなども紙の厚さを薄くすることで生産され
ている。しかし紙抄き方式ではシート化するために繊維
を二次元配向させねばならず、本質的に三次元性を有す
る嵩高性(嵩密度0.22g/cm3以下)が得られるに到つて
いない。
見掛上嵩高性を付与するための手段として現在行なわ
れている唯一の方法は、機械的にクレープ処理又はエン
ボス加工処理して三次元化処理を行い嵩高性と柔軟性を
与える方法であるが、この方法ではシート内部の三次元
性に欠け、本来の嵩高性、伸縮性の改良にはなつていな
い。しかし湿式抄紙法によれば安価なセルローズパル
プ、靭皮繊維、故紙などを用い、坪量10〜50g/m2程度の
紙が1分間に数十〜数千mの速度で生産できるという高
生産性を有しており、この点で極めて優れた方法である
と言える。
本発明者らは特殊なポリエステル複合繊維と特殊なポ
リビニルアルコール(以下PVAと略称する)系バインダ
ー繊維とを用い湿式抄紙法の大きな特長であるあらゆる
天然、再生、合成繊維との混抄性を有していることを利
用して、元来、水を媒体としたシートフオーメシヨンを
用いると繊維間自由度が損なわれて、緊度の高いシー
ト、即ち紙ライクなものしか得られないという致命的な
欠点を取り除き、高い生産性と経済性に富み、かつ、水
分散溶解性能を有する嵩高で柔軟性に富んだシートが得
られる可能性があることに注目し、本発明に到達した。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、あらゆる繊維の混合が可能であると
いう特長を有する湿式抄紙法は、経済性と生産性に富ん
だ製造方法であるが、この方法では現在嵩高性および柔
軟性を有し、かつ水溶解分散性能のある紙は得られてい
ない。嵩高性を得るために捲縮を付与した合成繊維を用
いる方法が考えられるが、高い嵩高性を得るために捲縮
数の高い繊維を用いたならば抄造時、単繊維同志の絡み
合いが起こり糸玉となり均一な分散性は得られない。た
とえ分散が出来たとしても紙抄き時に平面状に繊維が配
列されることや、ヤンキドライヤーあるいは多筒式ドラ
イヤーが熱圧してその嵩がつぶされることとなり、充分
な嵩高性は得られない。更に混合する繊維がセルローズ
パルプであれば一層嵩高性が得られないという問題があ
る。
更に抄紙に当つては、用いるバインダーの制約があ
り、柔軟性、嵩高性を損わずに、かつ工程通過性のよい
特殊なバインダーの選定が必要である。湿式抄紙には、
一般的にPVA系の粉末あるいは繊維状バインダーが用い
られているが、乾燥後のバインダー樹脂が硬く、嵩高
性、柔軟性を要求されるものや水分散溶解性を得るには
問題がある。
(課題を解決するための手段) 即ち、本発明は、捲縮形態が三次元捲縮である偏心芯
鞘型又はサイドバイサイド型のポリエステル複合繊維を
15重量%以上、および潜在溶解温度が10〜40℃であるポ
リビニルアルコール系バインダー繊維を0.5〜10重量%
含み、2.5g/cm2荷重時の嵩密度が0.08g/cm3以下で、か
つ水分散溶解性が120秒以下であることを特徴とする嵩
高紙であり、また、80〜180℃の乾熱処理によつて30ケ/
25mm以上の三次元捲縮を発現する潜在捲縮能を有する偏
心芯鞘型又はサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維
を15重量%以上および50〜90℃の溶解温度を有するポリ
ビニルアルコール系バインダー繊維を0.5〜10重量%含
有する繊維混合物の水分散駅から湿紙を抄き上げ、80〜
180℃の熱処理を行うことを特徴とする嵩高紙の製造方
法である。
このような本発明の嵩高紙は、ポリエステル複合繊維
の高い捲縮能によつて柔軟性と嵩高性を付与され、ま
た、特定のPVA系バインダー繊維によつて接着されるこ
とによつて、常温の水中でも容易に分散溶解するという
二つの大きな特長を有している。
それ故に、従来水洗トイレ等に流すことのできなかつ
た、おむつ用ライナー等に使用することが可能であり、
また、従来ペーパーライクなものしかなかつた使い捨て
の便座カバー等に嵩高性を与えてソフトな肌ざわりのも
のとすることができ、更に、治療用として皮膚に貼付す
るシート材料等に使用することも可能である。また、家
庭用・工業用のワイパーや生理用品、紙おむつ等の衛生
材料用表面材としても利用できる。
本発明において使用されるポリエステル複合繊維は、
最終的に得られる芯地の嵩密度を0.08g/cm3以下にする
ことができる程の捲縮発現能を有していれば、特別に限
定されることはなく、好ましくは80〜180℃の乾熱処理
によつて30ケ/25mm以上の捲縮性を発現する複合繊維で
ある。このようなポリエステル複合繊維は、例えば共重
合ポリエステルにポリエチレンテレフタレートやポリブ
チレンテレフタレート等のホモポリエステルを適切に組
み合わせて紡糸することによつて得られる。ここで共重
合ポリエステルとしては、例えばイソフタル酸、5−金
属スルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピ
ン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコー
ル、2,2′−ビス(4−ヒドロキシエトキシフエニル)
プロパン等の芳香族多価アルコール等によつて変性され
たポリエチレンテレフタレート等の共重合ポリエステル
を使用することができる。共重合割合は共重合する化合
物の種類によつて異なるので一概には言えないが、複合
繊維として組み合わせるもう一方の重合体との間で溶融
粘度差が100〜1,500ポイズ程になるような変性量であれ
ばよい。又、共重合ポリエステル及びホモポリエステル
の両者は、本発明の効果を損わない範囲で種々のモノマ
ーで変性されていることは何ら差支えのないことであ
る。
しかしながら、捲縮発現能を含め、特に優れた性能の
嵩高紙を得るために、本発明においては、2種類のポリ
エステル重合体から構成され、そのうちの熱高収縮性側
のポリエステル重合体成分(A)として、主たる成分が
エチレンテレフタレート単位よりなり、かつ共重合体成
分として金属スルフオネート基を有するイソフタル酸と
必要に応じてイソフタル酸を共重合した改質ポリエステ
ルを用い、一方熱低収縮側のポリエステル重合体成分
(B)として、実質的にポリエチレンテレフタレートか
らなるポリエステルを用い、これら二種類のポリエステ
ル重合体を偏心芯鞘型、又はサイドバイサイド型に複合
紡糸した繊維を使用することが望まれる。
金属スルフオネート基を有するイソフタル酸の共重合
割合は1〜6モル%、好ましくは2〜4モル%であり、
イソフタル酸については0〜50モル%、好ましくは0〜
20モル%、更に好ましくは4〜8モル%である。更に必
要に応じて0〜15モル%のジエチレングリコールを共重
合してもよい。
ここで、イソフタル酸は共重合しなくても、ポリエス
テルの重合反応は適度にすすみ本発明の範囲内の潜在捲
縮能を有するポリエステル複合繊維を生産することがで
きるが、嵩高性を一層高めるためにはイソフタル酸を共
重合するのが好ましい。イソフタル酸が多くなると適度
の重合度を安定に得ることが難しくなる傾向にあり、か
つ捲縮堅牢性が低下する場合がある。
また、金属スルフオネート基を有するイソフタル酸の
共重合割合を1〜6モル%にすることにより、熱処理時
の収縮応力や捲縮発現性を改善できる。6モル%を超え
ると重合体の溶融粘度が高くなりすぎ縮合反応において
適度の重合度のポリマーを安定に得ることが難かしくな
り、紡出時の結晶性が高くなるために経時変化を起こし
易くなり延伸性の低下をきたす。
金属スルフオネート基を有するイソフタル酸としては
5−ナトリウムスルフオイソフタル酸、5−カリウムス
ルフオイソフタル酸、5−リチウムスルフオイソフタル
酸が挙げられる。
これらのエステル形成性化合物をポリエチレンテレフ
タレートを重合する際に所定の範囲で添加し、また上記
イソフタル酸を必要により添加し共重合させることによ
り重合体成分(A)は得られる。
さらに(A)の重合体には、高熱収縮性を多く損わな
い範囲で上記以外の共重合成分が導入されていてもよ
い。また(A)の重合体の固有粘度は0.45〜0.66が好ま
しく、特に0.45〜0.50が好ましい。
上記以外に、予め金属スルフオネート基を有するイソ
フタル酸を高割合で共重合したポリエチレンテレフタレ
ート重合体を作製しておき、また必要によりイソフタル
酸を高割合で共重合したポリエチレンテレフタレート重
合体も作製しておき、これらを共重合割合としてそれぞ
れ1〜6モル%および0〜50モル%の範囲となるように
ポリエチレンテレフタレートと混合するマスターバツチ
方式等によつても重合体(A)を得ることができる。
一方、熱低収縮側の重合体成分(B)には実質的にポ
リエチレンテレフタレートからなるポリエステルを用い
ることができる。もちろん、捲縮発現効果を著しく減少
させない限り重合体成分(B)は共重合が行なわれてい
てもよい。また(B)の重合体の固有粘度は0.60〜0.70
となる重合度が好ましい。
更に、上記重合体成分(A)及び(B)に対して、必
要に応じ無機物質として、例えば酸化チタン、酸化ジル
コニウム、酸化硅素、アルミナ等の金属酸化物、難燃
剤、抗菌剤、消臭剤、芳香剤、ドデシルベンゼンスルフ
オン酸ソーダのような親水化剤を混合してもよい。さら
に(A)、(B)の重合体には繊維の捲縮性を大きく損
わない範囲で他のポリマーが添加されていてもよい。
本発明に使用されるポリエステル複合繊維を紡糸する
場合に使用する紡糸口金は、丸型、三角型、十型、8字
型、T型などの孔形を有する複合型口金が考えられる
が、勿論これらに限定されるものではなく、また複合形
態も特に限定されないが、一般に偏心芯鞘型よりもサイ
ドバイサイド型の方が捲縮発現力が優れている点で好ま
しい。
本発明に用いるポリエステル複合繊維は前記(A)、
(B)の2種類の重合体成分を270〜290℃の範囲で前記
の口金を用い、複合比率(A):(B)=40〜60:60〜4
0の範囲で偏心芯鞘型又はサイドバイサイド型、好まし
くは前述したようにサイドバイサイド型の複合繊維とす
るのが特に好ましい。2種類の重合体成分の紡出時の溶
融粘度は(A)>(B)であることがよく、285℃にお
ける溶融粘度差が100〜1500ポイズ、好ましくは、300〜
1,000ポイズの範囲であることが優れた潜在捲縮能を有
する複合紡糸繊維を得る上で好ましい。複合比率が50:5
0から外れるに従い口金吐出部でニーイング現象を起し
やすくなるので(A):(B)=45〜55:55〜45の範囲
が最も好ましい。
次に、紙(以下、シートと称することもある)に嵩高
性、柔軟性、伸縮性、伸長回復性を与えるためには前記
ポリエステル複合繊維を熱処理して三次元捲縮、殊にス
パイラル捲縮を発現させることが重要である。更に、ス
パイラル捲縮数とその時の捲縮の形状(曲率)がシヤー
プであることが重要であり、具体的には80〜180℃の乾
熱処理により捲縮数は30ケ/25mm以上でスパイラル捲縮
を発現することが好ましい。捲縮数が30ケ/25mm未満で
はシートの嵩高性、柔軟性および伸縮性が著しく低下
し、嵩密度の高いシートになつてしまう。
このような潜在捲縮能を有するポリエステル複合繊維
は、熱高収縮側の重合体成分(A)と低収縮側の重合体
成分(B)との溶融粘度差および、重合体成分(A)に
おける共重合割合、成分(A)と(B)の複合比率、そ
して紡糸後延伸工程における延伸条件および緊張熱処理
条件などを適切に選定することにより得られる。延伸条
件は紡糸後繊維の最大延伸倍率の60〜75%で延伸するこ
とにより潜在捲縮能を最大限に発生させることができ、
この状態で緊張熱処理を130〜180℃の範囲で処理するこ
とにより、高い結晶姓を維持することができ、高い潜在
捲縮力が養われる。
また、ポリエステル複合繊維は湿式抄紙用原料として
未捲縮の繊維を用いるのが通常ではあるが、捲縮性を更
に向上させるために一般的な方法である押込み式捲縮機
により水分散時に未分散が発生しない程度の機械捲縮、
捲縮数3〜20ケ/25mmを付与した原綿としてもよい。捲
縮数が20ケ/25mmを越えると、ビーターやパルパーで離
解が充分されないため好ましくない。ポリエステル複合
繊維の繊度は1〜15デニールが良く、更に好ましくは2
〜6デニールである。1デニール未満ではスパイラル捲
縮の発現性はよいものの捲縮の発現力が弱く、嵩高性が
得られにくい。また15デニールを越えた領域ではゴワゴ
ワしたシートとなりい柔軟性に欠け、さらに、シートの
強度が弱くなるため好ましくない。繊維長は湿式抄紙用
として水に均一に分散すること及び捲縮の発現性が効果
的であることから3〜40mmが好ましく、特に4〜20mmが
好ましい。3mm未満では水中分散性は良いものの繊維が
短かくなるためシートが弱く、かつ、毛羽、紙粉の発生
を惹起するために好ましくない。40mmを越えると繊維の
分散性が悪く、ブロツク状になるため均一な嵩高紙が得
られにくい。
また本発明で使用する潜在捲縮性ポリエステル複合繊
維のシート中での含有率は15重量%未満では各繊維の捲
縮発現はあるものの後述のPVA系バインダー繊維やその
他の繊維と混抄し、熱処理により捲縮発現を得ても、他
の添加繊維の拘束に打ち勝つ応力発現が得られないばか
りか、2.5g/cm2荷重時の嵩密度を0.08g/cm3以下とする
ことができず、十分な嵩高性を発揮できない。そのた
め、15重量%以上が必要であり、好ましくは30重量%以
上である。また水中での分散性を向上させるために製造
工程中で表面処理油剤を添加してもよい。
潜在捲縮性を効果的に発現するためにはシートの抄造
方向または厚さ方向に力のかからない熱処理方法が好ま
しい。例えば、エンドレス金網上のシートに80〜180℃
の熱風を吹きつけるとか、スルードライヤーを通す方法
が考えられるが、ヤンキー式、多筒式でもかまわなく、
装置にとらわれるものでない。
次に、本発明に使用されるPVA系バインダー繊維であ
るが、該繊維は、湿式抄紙する際には水に溶解せず、抄
紙乾燥又は熱処理後においては常温水で溶解するバイン
ダー繊維でなければならない。
このようなPVA系バインダー繊維はケン化度が90.0〜9
7.5モル%、好ましくは93〜96モル%であるPVAポリマー
から構成されている。ケン化度が90モル%未満であれば
PVA系バインダー繊維が膠着し製造不可能であり、ケン
化度98モル%を超えると水分散溶解性(フラツシヤブル
性)がなくなる。本発明において、水分散溶解性とは、
例えば水洗トイレに廃棄した場合、化合繊維が下水管内
で閉塞を生じさせない程度の大きさに流水によつて破断
細分化される性質をいうものであり、その評価方法につ
いては後の実施例において説明する。
尚、重合度は1000以上4000以下程度が好ましく、より
好ましくは2000程度である。
かかるPVAを水に溶解した後、常法にて湿式紡糸し必
要に応じ、湿延伸を促した後、105〜140℃で乾燥する。
この段階では、バインダー繊維の溶解温度は10〜40℃
である。これは本発明の潜在溶解温度に相当するもので
ある。
かかる繊維を160〜250℃で定長熱処理をするかあるい
は160〜250℃で適度な乾熱延伸を加えて、さらに必要に
応じ、160〜250℃でかつ通常は該乾熱延伸温度より高い
温度で熱処理を施すことにより溶解温度を50〜90℃とす
る。本発明においてはこの状態の繊維を紙料とするもの
である。
かくして得られたバインダー繊維は抄紙工程ではほと
んど溶解しないが、後の乾燥・熱処理によつて溶解温度
が10〜40℃となり、最終的に得られる紙はフラツシヤブ
ル性を有し、かつ、充分なバインデイング効果も有する
ものである。
尚、抄紙工程においてヤンキードライヤーで溶解接着
を生ずるバインダー繊維が、繊維の製造工程においてヤ
ンキードライヤーとほぼ同温度で乾燥する際に溶解接着
が起らないという現象は一見矛盾しているように思える
が、繊維製造工程では湿式紡糸法特有の凝固能を有する
塩類が、繊維に付着しているために溶解接着は起らない
のである。
一方、かかる塩は抄紙工程においてはスラリー中に溶
出するため、ヤンキードライヤーで簡単に溶解接着が起
ることになるのである。
抄紙に供するPVA系バインダー繊維の繊度は0.5〜3デ
ニールが好ましく、繊維長は2〜20mmが好ましい。また
本発明の嵩高紙において該バインダー繊維は0.5〜10重
量%の割合で含有されていることが重要である。0.5重
量%未満では、強度のあるシートは得られない。また、
10重量%を越えては、バインダー効果が大きすぎ、嵩高
性を損ない、かつ、水分散溶解性(フラツシヤブル性)
も劣り、かつ、シートが硬くなり好ましくない。最適な
含有率は1.5〜5重量%である。
本発明の嵩高紙においては、前記のポリエステル複合
繊維と特定のPVA系バインダー繊維を含むことを必須と
しているが、これらの繊維以外にも本発明の効果を損わ
ない範囲で他の繊維が含有されていてもよい。
その他の繊維として、天然繊維である針葉樹、広葉樹
からの未晒又は晒パルプ、こうぞ、みつまた、麻、ラミ
ー等の靭皮繊維、コツトンリンター、竹、麦からの植物
繊維などを利用することができる。また再生パルプや故
紙などを利用してもよい。これらは未叩解パルプであつ
ても、あるいはカナデイアンフリーネスが100〜750ml程
度に叩解したものであつてもよい。これら天然繊維を用
いることは、洋紙や和紙に代表される如く得られる紙に
より高い強度をもたらす。さらに水との親和性が高く、
吸収速度も大きく、吸水量も大きいという特長をもたら
す。また経済性にも優れたものとなる。本発明の目的の
ひとつは前述したように、通常の紙の製造方法によつて
も乾式不織布のような性能を有している嵩高紙を得るこ
とにある。本発明において、セルローズパルプとの混抄
の意義は、高速で抄紙でき、熱処理により乾式不織布の
如き風合と適度な吸水性を示すものが得られることであ
る。
次に、再生繊維はビスコースから得られるレーヨンに
代表されるものであるが、再生繊維を用いると従来から
生産されているレーヨン紙に対して嵩高性に優れ、かつ
レーヨンの有する親水性と抄紙性から柔軟性及び風合の
よい伸縮性のある紙を得ることができる。
その他の添加繊維として、合成繊維がある。ポリエス
テル系、ポリオレフイン系、ポリアミド系、ポリアクリ
ロニトリル系、ポリ塩化ビニル系等の合成繊維は柔軟性
及び嵩高性を与え、風合をよくする。またポリビニルア
ルコール系の合成繊維は紙の腰を強くするもの、さらに
親水性を高めるものとして利用することができる。
再生繊維や合成繊維は、好ましくは繊度0.2〜15デニ
ールのものが選ばれる。0.2デニール未満では水中分散
性が悪く毛玉になりやすい。一方、15デニールを越える
場合は得られた紙がゴワゴワして硬くなり、柔軟性が不
充分となる。繊維の捲縮数は水中分散性を考慮すれば未
捲縮であるのが好ましいが、分散性を損わない範囲で、
更に嵩高性と柔軟性、伸縮性を与えるために、20ケ/25m
m以下の捲縮を与えてもよい。捲縮数が20ケ/25mmを越え
ると該繊維の水中分散性が悪くなり玉状となり好ましく
ない。繊維長は2〜40mmが好適で、更に好ましくは3〜
20mmである。2mm未満では水中分散性は良いものの繊維
が短いために毛羽の発生や紙粉の発生となる。一方40mm
を越えては水中分散性が悪くなり、毛羽やひも状物とな
つたりして均一な地合や風合のものが得られにくい。か
かる再生繊維及び合成繊維の断面形状は円形のものに限
定されず、偏平型、U字型、Y字型、T字型、星型、三
角型等の異型であつてもよく、さらにその断面の中に中
空部分を有していてもよい。また繊維形態はフイブリル
状のものでもよい。本発明においては、上記天然繊維、
再生繊維および合成繊維からなる群から選ばれる1種又
は2種以上の繊維を選択して目的に応じて使用すること
ができる。
以上、本発明の水分散溶解性のある嵩高紙に供する繊
維原料は、本発明で規定する潜在捲縮能を有するポリエ
ステル複合繊維と前記のPVA系バインダー繊維と、そし
て必要に応じて添加されるその他の天然繊維、再生繊維
および合成繊維からなる群から選ばれる繊維から構成さ
れる。
本発明の水分散溶解性のある嵩高紙の製造方法は、潜
在捲縮能を有するポリエステル複合繊維を15重量%以
上、PVA系バインダー繊維を0.5〜10重量%、そして必要
に応じセルローズパルプ繊維等の天然繊維、レーヨン等
の再生繊維、及びその他の合成繊維からなる群から選ん
だ1種又は2種以上の繊維からなる繊維混合物を1〜10
重量%のスラリーとなるように水を投入したビーター又
はパルパーにて離解し、均一な水中分散液をつくる。更
にチエストにて0.5〜5重量%水分散液となるように希
釈し撹拌しながら繊維の均一水中分散スラリーを得て、
これを抄紙原液とする。かかるスラリーは必要に応じ振
動スクリーンや除塵装置を経て丸網又は傾斜型ワイヤー
の長網や短網に移送し循環白水で割りながらスラリー濃
度(スラリー中のパルプ濃度)0.02〜1重量%でワイヤ
ー上に抄き上げる。抄き上げは円網一槽でもよいし多槽
抄きとしてもよい。さらに円網と長網又は短網の組合せ
で抄紙してもよい。フエルト上に抄き上げられた湿紙は
真空脱水によりあらかじめ余剰の水分を除去し乾燥機に
移る。乾燥機のタイプはヤンキータイプのものでもよい
し、多筒式のものでもよい。好ましくは回転する金網上
の湿紙を熱風にて乾燥したり、加熱することにより一気
に乾燥と熱処理を行い捲縮の発現とバインダー効果を発
現させる方法である。これ以外に、ヤンキー式又は多筒
式でも、乾燥温度80〜130℃で湿紙を乾燥しながら熱接
着と捲縮発現をする方法などを用いてもよいし、さらに
乾燥工程の後で、捲縮発現のための熱処理工程を通す方
法を用いてもよい。熱処理工程は80〜180℃の温度で行
われ、熱風式で熱風が紙層を貫通する方法が好ましい
が、熱輻射型のものでもよいし、熱ロール、熱板接触方
法でもよい。
また、乾燥温度や熱処理温度は、使用するポリエステ
ル複合繊維の組成やPVA系バインダー繊維の溶解温度に
よつて上記温度範囲から適宜選定すればよい。
尚、好ましい嵩高性と柔軟性を得るために、抄紙方
向、巾方向及び厚さ方向に張力がかかることを極力避け
るのが好ましく、通常は紙が移動に足りるだけの張力下
で行なわれる。熱処理工程を経て捲縮発現した本発明の
嵩高紙は、表面平滑性と毛羽伏せを行うために一定間隔
をとつた130〜200℃の熱ロールに通してもよい。また模
様付け、強度向上のためのエンボス加工を施こしてもよ
い。該水分散溶解性のある嵩高紙は冷却され、適度な張
力低下で巻き取られる。
このようにして得られる本発明の嵩高紙は、後述する
水分散溶解性が120秒以下であり、水中で容易に分散す
るものである。水分散溶解性が120秒を越えるような嵩
高紙は水洗トイレ等に流した場合、分散しにくいため配
管等のつまりの原因となるので好ましくない。
(実施例) 以下に、本発明の具体的な例を実施例及び比較例にて
説明する。実施例および比較例中、%は重量に基づく値
である。
実施例1〜3、比較例 (潜在捲縮性ポリエステル複合繊維の製造例) 重合体成分(A)としてエチレンテレフタレートを主
成分とし、5−ナトリウムスルホイソフタル酸2.0モル
%共重合した固有粘度0.55、285℃における溶融粘度2,3
00ポイズの改質ポリエステルを用い、重合体成分(B)
として実質的にエチレンテレフタレート単位のみから成
る固有粘度0.65、285℃における溶融粘度1,800ポイズの
ポリエステルを用いて、複合溶融紡糸装置による丸断面
口金孔から285℃で複合比率50:50のサイドバイサイド型
とし、345g/minの吐出量、1,150m/minの速度で巻き取
り、ケーブルデニール2,700の未延伸糸を得た。これら
の未延伸糸を延伸倍率2.4倍、延伸温度75℃で延伸し、
緊張熱処理温度150℃で熱処理を行い、単繊維繊度2.4デ
ニールの潜在捲縮繊維を得た。この繊維の170℃の乾熱
処理による捲縮数は53ケ/25mmであつた。該潜在捲縮性
繊維を繊維長10mmに切断して抄造用原料とした。
(PVA系バインダー繊維の製造例) ケン化度96.0モル%、平均重合度1,700のPVA粉末を16
%水溶液とし、これを孔径0.08mm、孔数6,000の口金か
ら40℃の飽和芒硝浴中に紡糸し、得られた糸条を90℃の
飽和芒硝浴中で2.0倍のドラフトをかけた後120℃で乾燥
し更に180℃で熱処理して単繊維繊度が1.0デニールの篠
を得た。これを繊維長3mmに切断し、PVA系バインダー繊
維を得た。
尚、得られたPVA系バインダー繊維の溶解温度は60℃
であり、また潜在溶解温度は15℃であつた。
尚、ここでバインダー繊維の溶解温度(含む潜在)は
切断後の繊維2gを5℃の水100g中に分散させ1℃/分で
水温を上昇させ完全に繊維状物が溶解したときの温度で
ある。
(嵩高紙の作製) 抄紙用原料として、(i)上記の潜在捲縮能を有する
ポリエステル複合繊維、(ii)上記のPVA系バインダー
繊維、(iii)EPO 43×10(クラレ社製0.4デニール、
繊維長10mmのポリエステル繊維)及び(iv)NBKP(未叩
解クラフトパルプ)を第1表に示した配合割合で用い
た。
上記ポリエステル複合繊維(i)3822gを水600に
分散し、分散剤としてポリオキシエチレングリコールを
0.167g/の割合で添加し、15分間軽くビーターで分散
離解した。更に、上記PVA系バインダー繊維(ii)を78g
を120に分散し5分間離解し、両者を混合し、スラリ
ー濃度3g/で1300の分散液となし、ポリオキシエチ
レングリコールのチエスト内濃度を0.115g/とした。
次いで、チエスト内で反復撹拌混合を30分実施し、21.6
/分の送液量で、白水を300/分で添加しながら傾
斜形の短網へ送り、抄紙速度3m/分で抄き上げた。乾燥
は、110℃の熱油加熱のヤンキー式ドライヤーにて乾燥
して巻き取った。ここで得られた乾燥シートを150℃の
熱輻射型トンネルタイプの熱処理機で2分間連続して熱
処理して水分散溶解性のある嵩高紙を得た(実施例
1)。得られた嵩高紙の物性を第1表に示した。
ポリエステル複合繊維(i)を1911g、PVA系バイン
ダー繊維(ii)を78g及びEPO 43×10を1911gを用いて
実施例1と同じ方法で離解、抄紙、乾燥、熱処理を行い
本発明の嵩高紙を得た(実施例2。) ポリエステル複合繊維(i)、PVA系バインダー繊
維(ii)及びNBKP(iv)を第1表に示した配合割合にて
実施1と同じ方法で離解、抄紙、乾燥、熱処理を行い本
発明の嵩高紙を得た(実施例3。) 比較例として、実施例1,2,3において使用したPVA系
バインダー繊維の代りに潜在溶解温度が60℃のPVA系バ
インダー繊維(VPB 105−2×3、クラレ社製、1デニ
ール、繊維長3mm)を用い、その他は実施例1,2,3と同じ
方法で抄紙した。その結果得られた紙は水分散溶解性は
総て2分を越えており実用性のある嵩高紙を得られてい
なかつた。
本発明に於ける各特性値等の測定法は次の通りであ
る。
(1) 固有粘度:フエノールと四塩化エタンの等重量
混合溶液中30℃で測定。
(2) 繊度:JIS L−1015−7−5−1Aの方法によれ
ば測定。
(3) 捲縮数:JIS L−1015−7−12−1の方法によ
り測定。
(4) 紙物性の測定 (a)秤 量:JIS P8124により測定。
(b)嵩密度:紙を4枚重ね合せ、2.5g/cm2となるよう
にプラスチツク板を当て、マイクロメーターで厚さを測
定し、一枚当りの平均値の厚さから求めた。
(c)強力及び伸度:JIS P8113により測定。
(d)吸液量:液体物質として水を用いた。
10cm×10cmの大きさに切り取つた紙料の重量(W0)を
測定する。水に15分間浸漬放置し、紙料中の空気が置換
されたことを確認する。紙料を空気中にひき上げ液滴の
落下がなくなる時の紙料重量(W1)を測定する。
より求めた値である。
(e)水分散溶解性: 水100c.c.を入れた200c.c.溶エレマイヤーフラスコに
直径7mm、長さ30mmの円筒形の回転子を入れてマグネチ
ツクスターラー上に載せ、回転子が500RPM±20RPMにな
る様調整する。一辺7cmの正方形に裁断した水中分散性
紙をエレマイヤーフラスコ中に投入し、紙の原形をとど
めなくなるまでの時間(秒)を測定した。
(f)水浸透性: 空に浮かした状態にセツトされた紙サンプル上に滴下
した水滴(1滴≒0.03cc)が完全に浸透するまでの秒数
を計測する。
(g)ストライクスルー性: コツトンリンターシート(1.3mm厚さ×3枚)上の紙
サンプルに内径2cmの枠と100gの荷重を置き、滴下した
水滴(1滴≒0.03cc)が浸透し下部へ通過する秒数を計
測する。
(5) 風合:フエーシング材用の嵩高紙としての官能
判定を下記の通り行つた。
◎ 兎の毛のような感触(ぬめり感のある柔らかさ) ○ 兎の毛のような感触(柔らかい感じ) △ 布のような感触(ザラザラしている) × 紙のような感触(バリバリしている) (発明の効果) 本発明においては潜在捲縮性ポリエステル複合繊維と
前記のPVA系バインダー繊維及び必要によりその他の天
然繊維、再生繊維、合成繊維を混抄し、熱処理すること
により、従来の湿式抄造設備で嵩高で柔軟で、かつ水分
散溶解性を有する紙が得られる。
本発明ではパルプの混抄が可能で抄紙性及び経済性の
点から乾式不織布に限られている生理用品や紙おむつの
表面材及びそれらに用いられる取かえ用予備シート、家
庭用・工業用のワイパー又医療用の紙、テープ類、貼付
材基布、綿等の用途に用いることができる。一方工業材
料用途としては嵩高性を利用し、オイルフイルター類、
油の吸収材料、クツシヨン性のある包装材料等への利用
が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 尚士 岡山県岡山市海岸通1丁目2番1号 株 式会社クレラ内 審査官 松縄 正登 (56)参考文献 特開 昭56−85499(JP,A) 特開 昭59−36800(JP,A) 特開 昭63−264998(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】捲縮形態が三次元捲縮である偏心芯鞘型又
    はサイドバイサイド型のポリエステル複合繊維を15重量
    %以上、および潜在溶解温度が10〜40℃であるポリビニ
    ルアルコール系バインダー繊維を0.5〜10重量%含み、
    2.5g/cm2荷重時の嵩密度が0.08g/cm3以下で、かつ水分
    散溶解性が120秒以下であることを特徴とする嵩高紙。
  2. 【請求項2】天然繊維、再生繊維、ポリエステル系、ポ
    リアミド系、ポリアクリルニトリル系、ポリオレフイン
    系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニル系等の合
    成繊維からなる群から選ばれる一種または2種以上の繊
    維が含まれている請求項1記載の嵩高紙。
  3. 【請求項3】80〜180℃の乾熱処理によつて30ケ/25mm以
    上の三次元捲縮を発現する潜在捲縮能を有する偏心芯鞘
    型又はサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維を15重
    量%以上および50〜90℃の溶解温度を有するポリビニル
    アルコール系バインダー繊維を0.5〜10重量%含有する
    繊維混合物の水分散液から湿紙を抄き上げ、80〜180℃
    の熱処理を行うことを特徴とする嵩高紙の製造方法。
  4. 【請求項4】天然繊維、再生繊維、ポリエステル系、ポ
    リアミド系、ポリアクリルニトリル系、ポリオレフイン
    系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニル系等の合
    成繊維からなる群から選ばれる一種または2種以上の繊
    維が含まれている請求項3記載の嵩高紙の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の嵩高紙からなる衛生材料
    用表面材。
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