JP2830219B2 - 防汚塗料用樹脂組成物 - Google Patents

防汚塗料用樹脂組成物

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JP2830219B2 JP1305247A JP30524789A JP2830219B2 JP 2830219 B2 JP2830219 B2 JP 2830219B2 JP 1305247 A JP1305247 A JP 1305247A JP 30524789 A JP30524789 A JP 30524789A JP 2830219 B2 JP2830219 B2 JP 2830219B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる防汚塗料用樹脂組成物に
関する。さらに詳細には、特定の第四級アンモニウム塩
基含有ビニル樹脂を皮膜形成性成分として含有する、塗
膜が強固で、かつ、適度な水可溶性を有し、それがため
に、亜酸化銅の如き防汚剤を配合せしめることにより、
長期防汚性にすぐれる、船底ならびに海中構造物などに
有用なる海水防汚塗料用樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
水面下にある物体の表面は、通常、多層のペイント被
膜に覆われており、そして、海に棲んでいる藻やフジツ
ボなどの生物の生長を防ぐために、通常は、トップコー
トとして防汚性ペイントが塗布されている。
ところで、かかる防汚性ペイントは、それ自体が毒物
である亜酸化銅の如き、徐々に海水と反応して水溶性塩
を生成する防汚剤を含んでおり、これらの防汚剤は水溶
性塩の形で順次、ペイント・フィルムから溶出されてい
く。
しかしながら、これら防汚剤の溶出過程において、そ
の溶出速度が均一になるように制御することが難しく、
しかも、防汚性ペイントが塗布されている船を就航させ
たり、再就航させ始めた直後に、望ましくないほど速か
に溶出が起こり、その結果、必要以上に高濃度の毒物が
船のまわりに存在することとなり、防汚剤の浪費と水の
汚染を惹起させることとなるし、また、或る程度、溶出
が進行したのちには、防汚剤の濃度が低下する結果、海
中に棲息する上記生物の生長が増進されることとなる。
これらの事実の結論として、防汚剤の溶出速度を均一
になるように、人為的にコントロールすることのできる
樹脂の開発が期待されている。
この種の防汚剤の溶出速度を或る程度均一にさせ、比
較的長期に亘って、前記海生物の生長ないしはその増進
を抑制させうる物質として、たとえば、トリブチルチン
オキサイドの共重合体がある。
そのほかにも、加水分解性に優れるカルボキシル基、
ジメチルアミノ基またはヒドロキシル基などの反応性極
性基、(官能基)を側鎖にもった(共)重合体が用いら
れているが、これらの(共)重合体のいずれもが、長期
に亘って、均一なる溶出速度を保持しうるものではない
し、また、亜酸化銅の如き金属系の防汚剤を用いた塗料
に、カルボシキル基またはヒドロキシル基含有共重合体
を用いると、塗料の安定性が極端に悪くなるという欠点
を露呈する。
また、この種のトップコートの樹脂成分として、古く
から、ロジン系樹脂が用いられているが、長期防汚性に
欠ける欠点を有している。
さらに、特開昭53−124538号公報などには、第四級ア
ンモニウム塩基含有アクリル樹脂を皮膜形成性成分とし
て用いる発明が開示されている。
しかしながら、上掲の特許出願公開公報などに開示さ
れている第四級アンモニウム塩基含有アクリル樹脂は、
ベンジルクロライド、アリルクロライドまたはエピハロ
ヒドリンなどのような、ハロゲン基を陰性基として含む
形の、いわゆるハロゲン化合物を第四級化剤として用い
られるものであるが、いずれも、防汚剤の有効成分(防
汚毒物)の溶出速度が大きく、したがって、長期に亘る
防汚性能の発現化が果され得なく、その効果の持続性に
欠けるという難点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、防汚剤の効果を長期に亘って持続しう
る、いわゆる長期防汚性にすぐれるものは、未だに、得
られていないというのが、実状である。
そこで、本発明者らは上述した如き従来技術における
種々の欠点の存在に鑑みて、防汚剤の効果を長期に及ぼ
すことのできる、極めて有用性の高い防汚塗料用樹脂を
求めて、鋭意、研究に着手した。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一に
かかって、防汚剤の有効成分(防汚毒物)の溶出速度を
適度に制御して長期に亘って防汚剤の効果を持続せしめ
ることのできる、極めて有用性の高い防汚塗料用樹脂を
提供することであり、ひいては、こうした防汚効果の持
続性が確保される極めて有用性のある樹脂と、防汚剤な
どとから構成される、極めて有用性の高い防汚塗料用樹
脂組成物、つまり、防汚塗料を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
そのために、本発明者らは上述した如き、発明が解決
しようとする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ね
た結果、第四級アンモニウム塩基を特定の構成単位とし
て有するビニル樹脂を、必須の被膜形成性成分として、
あるいは、ビヒクルの一部として用いることにより、塗
膜中における防汚毒物の溶出速度をコントロールして長
期に亘る防汚効果を持続化せしめることができることを
見い出すに及んで、ここに、本発明を完成させるに到っ
た。
すなわち、本発明は必須の皮膜形成成分として、カル
ボキシル基含有有機化合物、燐酸基含有化合物およびエ
ポキシ基含有有機化合物からなる群から選ばれる1種以
上の化合物(但し、ハロゲン化物を除く)を用いて四級
化された第四級アンモニウム塩基を、とりわけ、側鎖に
有するビニル樹脂を含有して成る防汚塗料用樹脂組成物
を提供しようとするものである。
ここにおいて、まず、上記した第四級アンモニウム塩
基含有ビニル樹脂とは、たとえば、親水性の第三級アミ
ノ基含有ビニル樹脂を、カルボキシル基含有有機化合
物、燐酸基含有化合物およびエポキシ基含有有機化合物
からなる群から選ばれる1種以上の化合物(但し、ハロ
ゲン化物を除く)、いわゆる四級化剤で四級化せしめる
ことによって得られる樹脂を指称するものである。
かかる親水性の上記三級アミノ基含有ビニル樹脂と
は、たとえば、第三級アミノ基を有するビニル単量体
と、これと共重合可能な他の単量体との共重合樹脂を指
称するものである。
当該第三級アミノ基含有ビニル樹脂を調製するに当た
って用いられる、上記した第三級アミノ基含有ビニル単
量体としては、かかる第三級アミノ基を有するものであ
れば、いずれも使用できるが、そのうちでも特に代表的
なもののみを例示するに留めれば、(メタ)アクリル酸
ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミドまたはN,N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどであ
る。これらは単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
当該ビニル樹脂を調製するに当たって用いられる、第
三級アミノ基不含の、上掲された如き第三級アミノ基含
有ビニル単量体とラジカル重合反応が可能な他の単量体
としては、共重合性を有するものであれば、勿論、いず
れも使用できるが、そのうちでも特に代表なもののみを
例示するに留めれば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリルもしくは(メタ)アクリル酸ステアリルの如
き、(メタ)アクリル酸のC1〜C18なるアルキルエステ
ル類;スチレン、α−メチルスチレン、p−クロルスチ
レン、p−ターシャリ−ブチルスチレンの如き芳香族ビ
ニル単量体類;ブタジエン、イソプレンもしくはクロロ
プレンの如きジエン類;ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートもしくはヒドロキシルプロピル(メタ)アクリ
レートの如き、(メタ)アクリル酸のC2〜C8なるヒドロ
キシルアルキルエステル類;または酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ピバリン酸ビニルもしくは「ベオバ」
(オランダ国シェル社製の、分岐脂肪酸のビニルエステ
ル類)の如きビニルエステル類;あるいは(メタ)アク
リロニトリル、メチルイソプロペニルケトンまたはアク
ロレインなどである。
そして、第三級アミノ基含有単量体と他の共重合可能
な単量体との使用比率としては、前者単量体/後者単量
体の重合比が3/97〜90/10なる範囲内、5/95〜60/40なる
範囲内が適切である。
第三級アミノ基含有単量体の使用量が3重量%未満の
場合には、どうしても、塗膜の消耗度が低く、ひいて
は、防汚剤の有効成分(防汚毒物)の溶出速度が小さ
く、したがって、充分な防汚効果が果され得なくなる
し、一方、90重量%を超える場合には、どうしても、塗
膜の消耗度が大すぎる処となり易く、短期間で海水に溶
解し易くなり、ひいては、防汚剤の有効成分(防汚毒
物)の溶出速度が大きくなり易く、したがって、長期防
汚性が期し得なくなるので、いずれの場合も、好ましく
ない。
次いで、当該第四級アンモニウム塩基含有ビニル樹脂
を調製するに当たって、親水性の第三級アミン基含有ビ
ニル樹脂に対して反応せしめるべき、いわゆる四級化剤
としては、カルボキシル基含有有機化合物、燐酸基含有
化合物およびエポキシ基含有有機化合物からなる群から
選ばれる1種以上の化合物(但し、ハロゲン化物を除
く)を用いる。ここで用いるカルボキシル基含有有機化
合物の具体例としては、シクロヘキシルカルボン酸、1
−メチルシクロヘキシルカルボン酸もしくはシクロヘキ
サノン−2−カルボン酸の如き脂環式カルボン酸類;安
息香酸、サリチル酸、トルイル酸、3,5−ジメチル安息
香酸もしくはB−1−ナフチルプロピオン酸の如き芳香
族カルボン酸類;または米糖油脂肪酸、大豆油脂肪酸も
しくは2−カルボキシエチルメタクリレートの如き脂肪
族カルボン酸類などが特に代表的なものとして挙げられ
るし、さらには、アビエチン酸を主成分とするロジンも
包含される。
さらに燐酸基含有有機化合物として特に代表的なもの
のみを例示するに留めれば、一分子中にホスフォノオキ
シエチル(メタ)アクリレートを少なくとも1個含有す
るオリゴマーなどである。
さらにまた、エポキシ基含有有機化合物としては、特
に、モノエポキシ化合物の使用が望ましく、そのうちで
も特に代表的なもののみを例示するに留めれば、脂肪酸
のグリシジルエステル、たとえば、「カージュラ E」
(オランダ国シェル社製の、分岐脂肪酸のグリシジルエ
ステル類)、または大豆油脂肪酸のグリシジルエステル
などであり、さらには、「AOE」〔ダイセル化学工業
(株)製の、長鎖モノエポキシド類〕なども包含され
る。
当該ビニル樹脂は、たとえば、次のようにして調製さ
れる。すなわち、第三級アミノ基含有ビニル単量体の1
種または2種以上と、他の共重合可能な単量体の1種ま
たは2種以上との混合物に、アゾ化合物、有機過酸化物
または無機過硫酸塩などのラジカル重合開始剤を重合反
応用触媒として加えて、公知慣用のラジカル溶液重合法
によって重合反応を行ない、次いで、かくして得られる
第三級アミノ基含有親水性ビニル樹脂に、少なくとも1
種の酸基含有化合物を、望ましくは、極性溶剤の存在下
で、常法により、反応せしめて得られる。
同様にして、予め四級化された、いわゆる第四級アン
モニウム塩基含有単量体、とりわけ、第四級アンモニウ
ム塩基含有ビニル単量体と、かかる第四級アンモニウム
塩基不含の、他の共重合可能な単量体との共重合反応に
よって得ることは、一向に差し支えがない。
このようにして得られる当該ビニル樹脂としては、数
平均分子量が2,500〜70,000なる範囲内、好ましくは、
5,000〜30,000なる範囲内のものの使用が、特に望まし
い。
2,500未満の場合には、どうしても、加水分解によっ
て海水に溶解され易くなり、長期防汚性が期し得なくな
るし、一方、70,000を超える場合には、どうしても、加
水分解の速度が小さくなって、充分な防汚機能が果され
得なくなるので、いずれの場合も好ましくない。
また、当該ビニル樹脂としては、ガラス転移温度が−
20℃〜+150℃なる範囲内、好ましくは、0〜100℃なる
範囲内のものの使用が、特に望ましい。
−20℃未満の場合には、どうしても、塗膜に粘着性が
残る処となり易く、ひいては、防汚性それ自体も劣るよ
うになるし、一方、150℃を超える場合には、塗膜が脆
くなり易くなるし、しかも塗膜の物性や付着性などが劣
るようになるので、いずれの場合も好ましくない。
とりわけ、上述した数平均分子量の方は、当該ビニル
樹脂にとって、長期防汚性の上で致命的な影響を与える
ものである。
かくして得られる当該ビニル樹脂に対しては、勿論な
がら、防汚剤が配合されるし、さらに必要に応じて、顔
料などの各種の添加剤成分を配合せしめてもよい。
防汚剤として特に代表的なもののみを挙げるに留めれ
ば、亜酸化銅、クロム酸亜鉛、クロム酸ストロンチウ
ム、クロム酸第二銅、くえん酸第二銅、フェロシアン酸
第二銅、キノリン第二銅、δ−ハイドロキノリン第二
銅、オレイン酸第二銅、硝酸第二銅、燐酸第二銅、酒石
酸第二銅、よう化第一銅または亜硫酸第一銅などであ
る。
また、顔料として特に代表的なもののみを挙げるに留
めれば、酸化チタン、酸化鉄もしくはカーボンブラック
の如き無機顔料類;またはアゾ系、シアニン系またはキ
ナクリドン系などの有機顔料類などであるが、通常は、
無機顔料が用いられる。
さらに、上述された如き各種の防汚剤のほかに、有機
錫化合物、トリアジン化合物または有機硫黄化合物など
を併用することは、何ら、妨げるものではない。
これらの防汚剤や顔料などは、それぞれ、1種または
2種以上で使用される。
そして、前記した第四級アンモニウム塩基含有ビニル
樹脂に配合されるべき防汚剤の量としては、このビニル
樹脂の固形分100重量部に対して、50〜500重量部なる範
囲内、好ましくは、100〜400重量部なる範囲内が適切で
ある。
本発明の防汚塗料用樹脂組成物は、とりわけ、船底な
らびに海水構造物または海中構築物などに有用なるもの
である処から、主として、船底塗料として、あるいは魚
網用塗料などとして、好適に利用できる。
〔発明の効果〕
以上のようにして得られる本発明の防汚塗料用樹脂組
成物は、特定の第四級アンモニウム塩基含有ビニル樹脂
を必須の皮膜形成性成分として含んで成るものである
が、かかる第四級アンモニウム塩基は、カルボキシル基
含有有機化合物、燐酸基含有化合物およびエポキシ基含
有有機化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物
(但し、ハロゲン化物を除く)という特別な四級化剤を
用いて形成されるものである処から、本発明にあって
は、こうした特定の第四級アンモニウム塩基を側鎖に有
するビニル樹脂それ自体が、除放性であって、しかも、
適度な水溶性を有する、極めて有用性の高い塗膜を形成
することができる、という大きな特徴が発揮される。
したがって、本発明の防汚塗料用樹脂組成物の使用に
より、得られる塗膜中の、防汚剤の有効成分(防汚毒
物)を、長期間に亘って、かつ、安定的に溶出せしめる
ことができる処から、船底や海中構造・築造物などに、
海洋生物などが付着するのを、長期に亘って防止するこ
とができるようになり、いわゆる長期防汚性の更なる持
続性が約束されることとなる。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により、
一層、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
なお、以下において部および%は特に断りのない限
り、すべて重量基準であるものとする。
参考例1〔第三級アミノ基含有ビニル樹脂の調製例〕 温度計、還流冷却器、撹拌器、及び窒素ガス導入を備
えた4つ口フラスコに、キシレンの400部およびイソプ
ロパノールの400部を仕込んで窒素ガスを液中にブロー
したのち、80℃に昇温し、キシレンの100部、n−ブタ
ノールの100部、ターシャリーブチルパーオクテート(T
BPO)の25部、メタクリル酸メチルの500部、メタクリル
酸ジメチルアミノエチルの300部およびN,N−ジメチルア
クリルアミドの200部からなる単量体混合物を5時間で
滴下し、さらに、同温度で7時間反応したのち、不揮発
分が50.3%で、かつ、25℃におけるガードナー粘度がY
なる共重合体の溶液を得た。以下、これを樹脂(a−
1)と略記するが、その数平均分子量は10,000であっ
た。
参考例2(同上) モノマー混合物として、メタクリル酸メチルの300
部、アクリル酸メチルの400部およびN,N−ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミドの300部を用いるように変更
した以外は、参考例1と同様にして不揮発分が50.4%
で、かつ、粘度がI−Jなる共重合体の溶液を得た。以
下、これを樹脂(a−2)と略記するが、その数平均分
子量は12,000であった。
参考例3(同上) モノマー混合物として、メタクリル酸メチルの300
部、N−ビニルピロリドンの400部および酢酸ビニルの3
00部を用いるように変更した以外は、参考例1と同様に
して、不揮発分が50.7%で、かつ、粘度がE−Fなる共
重合体溶液を得た。以下、これを樹脂(a−3)と略記
するが、その数平均分子量は3,000であった。
参考例4〔第四級アンモニウム塩基含有ビニル樹脂の調
製例〕 参考例1で得られた第三級アミノ基含有ビニル樹脂
(a−1)を温度計、還流冷却器、撹拌器および窒素ガ
ス導入口を備えた4つ口フラスコに、1,000部仕込み、8
0℃まで昇温してから、ホスフォノオキシエチルメタク
リレートの180部を仕込んだのち6時間の反応を行な
い、この反応後にn−ブタノールの180部を加えて、不
揮発分が50.2%で、かつ、粘度がYなる目的樹脂の溶液
を得た。以下、これを樹脂(A−4)と略記するが、そ
の数平均分子量は11,000であった。
参考例5〜10(同上) 第1表に示されるような原料組成比で、第三級アンモ
ニウム基含有ビニル樹脂および四級化剤を用いて、各種
の樹脂溶液を得た。以下、これらを樹脂(A−5)〜
(A−10)と略記する。
参考例11〔対照用第四級アンモニウム塩基含有ビニル樹
脂の調製例〕 参考例1と同様の反応容器に、メチクリル酸ジエルア
ミノエチルの20部、メタクリル酸メチルの78部、アクリ
ル酸−n−ブチルの80部、スチレンの10部、キシレンの
156部およびアゾビスイソブチロニトリルの1部を仕込
み、窒素気流中で、撹拌しながら90℃で、6時間の共重
合反応を行った。
次いで、モノクロル酢酸の15.5部およびイソプロパノ
ールの40部を加えて、窒素気流中で、90℃で6時間の加
熱撹拌を行なって、不揮発分が50.0%で、かつ、粘度が
Z3なる、対照用の樹脂溶液を得た。以下、これを樹脂
(a′−1)と略記する。
実施例1〜7および比較例1〜4 次に示されるような配合比に基づいて、参考例4〜11
および参考例1〜3で得られたそれぞれの樹脂溶液と、
防汚剤および顔料とを配合し混練分散を行なって、防汚
塗料を作製し、後掲する如き要領に従って、性能の比較
検討を行なった。それらの結果は、第2表に示す通りで
ある。
樹脂溶液 600部 亜酸化銅 650部 弁 柄 50部 〈性能試験要領〉 〔I〕ロータリー試験 サンドブラストした10cm×10cm×0.08mmの銅板に、エ
ッチングプライマーを、塗膜厚が5μmとなるように1
回塗装し、さらに、タールビニル系鉛底防錆塗料を塗膜
厚が70μmとなるように1回塗装した。次いで、実施例
1〜7および比較例1〜4の各防汚塗料を、塗膜厚60μ
mで3回塗装し、得られたそれぞれの試験板を、海面下
に垂下された回転ドラムの外側に取り付け、試験板に対
して海水の速度が、10ノットになるようにドラムを回転
させ、3ケ月間のロータリー試験を行ない、初期膜厚と
経時変化後の膜厚との差を測定して、自己研磨性を評価
した。試験結果を第2表に示す。
〔II〕シミュレーション試験 サンドブラストした10cm×10cm×1mmの銅板に下塗防
錆塗料としてタールエポキシ塗料を塗膜厚125μmで2
回塗装し、さらにタールビニル系の中塗塗料を塗膜厚70
μmに1回塗装した。次いで、実施例1〜7および比較
例1〜4の各防汚塗料を塗膜100μmで3回塗装し、得
られたそれぞれ試験板を前述のロータリー試験を1ケ月
間行ない、さらにそのあと、1.5mの海中に1ケ月間浸漬
せしめることを以って1サイクルの試験期間とした。船
舶の運航を想定したシミュレーション試験を行ない、1
サイクル毎の防錆性を、試験塗膜上の付着生成の占有面
積(%)で以って表示した。試験結果を第3表にまとめ
て示す。なお、銅の溶出速度の測定結果を第4表に示
す。
(測定単位はμm/cm2/day) 本発明の防汚塗料用樹脂組成物は、除放性であって、
しかも、適度な水溶性を有する塗膜を形成するものであ
ることが知れる。
加えて、本発明の防汚塗料用樹脂組成物は、塗料中に
配合する防汚剤を長期間に亘って、かつ、安定的に溶出
させることができるために、船底や海中構造物などに海
洋生物の付着を防止することができるものであることも
知れる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基含有有機化合物、燐酸基含
    有化合物およびエポキシ基含有有機化合物からなる群か
    ら選ばれる1種以上の化合物(但し、ハロゲン化物を除
    く)を用いて四級化された第四級アンモニウム塩基を有
    するビニル樹脂を皮膜形成成分として含有することを特
    徴とする、防汚塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】第四級アンモニウム塩基を有するビニル樹
    脂が、第四級アンモニウム塩基を側鎖に有する、数平均
    分子量2,500〜70,000のビニル樹脂である、請求項1記
    載の防汚塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】第四級アンモニウム塩基を有するビニル樹
    脂が、第四級アンモニウム塩基を側鎖に有する、ガラス
    転移温度−20℃〜+150℃のビニル樹脂である、請求項
    1または2記載の防汚塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】第四級アンモニウム塩基を有するビニル樹
    脂が、親水性の第三級アミノ基含有ビニル樹脂と、カル
    ボキシル基含有有機化合物、燐酸基含有化合物およびエ
    ポキシ基含有有機化合物からなる群から選ばれる1種以
    上の化合物(但し、ハロゲン化物を除く)との反応によ
    って得られるものである、請求項1、2または3記載の
    防汚塗料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】親水性の第三級アミノ基含有ビニル樹脂
    が、該樹脂を構成している単量体成分の一つとして、第
    三級アミノ基含有単量体を3〜90重量%なる範囲内で用
    いて得られるものである、請求項4記載の防汚塗料用樹
    脂組成物。
JP1305247A 1989-11-24 1989-11-24 防汚塗料用樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2830219B2 (ja)

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