JP2824681B2 - ホスフィン誘導体及びdna診断用試薬 - Google Patents

ホスフィン誘導体及びdna診断用試薬

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一般式 (式中Xは、フェニトイン又はフェニトインの誘導体、
R1は、メチル基又はシアノエチル基、R2及びR3は、低級
アルキル基又は窒素原子といっしょになってモルホリノ
基であり、nは0〜10であり)で表されるホスフィン誘
導体及びこの誘導体より得られる一般式 (式中、X及びnは前記と同じ基であり、Bは、5′位
に結合部位をもつDNA鎖である)で表される化合物を含
んでなるDNA診断用試薬に関する。
(従来の技術) DNA診断は、遺伝子や感染症等の病因となる異変や病
原菌をDNAレベルで検出する方法であり、病気の発症前
の診断や早期診断に有効な手段となっている。これまで
この診断に必要なDNAプローブの作製法は、末端の水酸
基へ放射性同位元素の入った標識物を導入する方法及び
標識物で修飾した核酸を用いDNA鎖に添って均一に標識
物を酵素反応により導入する方法が一般的である。前者
は、T4ポリヌクレオチドキナーゼによる標識方法等が知
られている。また後者には、ラジオアイソトープ、酵
素、ハプテン、ビオチン等で標識された核酸誘導体を用
いる方法等が知られている。例えば、ニックトランスレ
ーション法、プライマーイクステンション法と呼ばれて
いる方法により均一に標識されたDNA鎖を作ることがで
きる。一方、DNAは、効率のよい合成試薬の開発及び合
成機器の普及により簡便に製造できるようになってきて
いる。
(発明が解決しようとする問題点) 標識DNAプローブを得る従来の方法は、自由に標識さ
れた核酸を導入することが難しく、例えばニックトラン
スレーション法では約100塩基に1個の割合でしか導入
できない。また、大量にプローブを作製するためには長
時間を要し大変高価なものとなっていた。さらに放射性
同位元素による標識方法は、低濃度での検出が可能であ
るが、使用場所が限られ簡便に使用できるものではなか
った。そこで放射性同位元素を用いず標識されたDNAプ
ローブを大量にしかも安価に提供できる試薬及び合成方
法が求められてきた。
また、標識DNAプローブの機器合成は、効率のよい合
成試薬が存在しないことから困難なものとなっている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、前記一般式(I)で表わされる標識化
合物であるホスフィン誘導体を用い、DNA合成機器によ
り標識DNAプローブを合成できることを見い出し本発明
を完成した。
前記一般式(I)で表されるホスフィン誘導体におい
て、Xはフェニトイン又はフェニトインの誘導体を表す
ものである。また、フェニトイン(5,5′−ジフェニル
ヒダントイン)は、フェニトインに対する抗体を作成す
ることにより測定に用いることができる。また、Xで表
されるフェニトインは、アミノ基、イミノ基、イミド
基、カルボキシル基、メルカプト基、水酸基等の基を導
入した誘導体として用いることもできる。
また、前記一般式(I)中、R1はメチル基又はシアノ
エチル基を表わすことができ、R2及びR3は、同じく又は
異なって低級アルキル基、又は窒素原子がいっしょにな
ってモルホリノ基を表わすものである。低級アルキル基
としては1ないし6を表わす直鎖状又は分枝鎖状のアル
キル基を表わすものである。具体的にはメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基
等を表わし、この中でイソプロピル基が好ましい。n
は、0〜10を表わし、好ましくは4〜10を表わすもので
ある。
前記一般式(I)で表わされるホスフィン誘導体の具
体例としては、 ジイソプロピルアミノ〔6−〔(5,5−ジフェニルヒ
ダントイン)−3−イル〕ヘキシルオキシ〕メトキシホ
スフィン; 6−〔(5,5−ジフェニルヒダントイン)−3−イ
ル〕ヘキシルオキシ(メトキシ)モルホリノホスフィ
ン; 等である。
前記一般式(I)で表わされるホスフィン誘導体の製
造方法は例えば次式の各工程に従い合成することができ
る。
(式中X1は、ハロゲン原子、アミノ基、THPは、2−テ
トラヒドロピラニル基、X2は、クロロ原子は、ブロモ原
子、X,n,R1,R2又は、R3は前記と同じ基を表わす)であ
る。
〔第1工程〕 第1工程は、前記一般式(II)で表わされるフェニト
イン又はフェニトインの誘導体と前記一般式(III)で
表わされるアルコール誘導体とを反応させ、前記一般式
(IV)で表される化合物を製造するものである。
前記一般式(II)で表わされるフェニトイン又はフェ
ニトインの誘導体のうちの官能基がアミノ基、イミノ
基、イミド基、メルカプト基、水酸基等を有する化合物
である場合には、X1がハロゲン原子で表わされる前記一
般式(III)で表わされる化合物との反応により製造す
るものである。前記一般式(III)で表わされ化合物と
しては、例えば4−ヨード−1−(2−テトラヒドロピ
ラニル)−ブタノール; 5−ブロモ−1−(2−テトラヒドロピラニル)−ペ
ンタノール; 5−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)−ペ
ンタノール; 6−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)−ヘ
キサノール; 7−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)−ヘ
プタノール 等を挙げることができる。反応は、アルカリ金属化合物
の如きアルカリ化合物の存在下行なうことが好ましく、
例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリ
ウム等を使用することができる。さらに本工程の反応
は、溶媒中で実施することが好ましく、通常不活性溶媒
中、例えばエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等の中で行な
うことができる。
また、前記一般式(II)で表わされるフェニトイン又
はフェニトインの誘導体のうち官能基がカルボキシル
基、アミノ基等の官能基を有する場合には、X1がアミノ
基、カルボキシル基、メルカプト基、水酸基等で表わさ
れる前記一般式(III)で表わされる化合物との反応に
より製造するものである。前記一般式(III)で表わさ
れる化合物としては、例えば 6−アミノ−1−(2−テトラヒドロピラニル)−ヘ
キサノール; 6−メルカプト−1−(2−テトラヒドロピラニル)
−ヘキサノール; 6−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ヘキサン
酸; 6−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ヘキサノー
ル 等を挙げることができる。反応は、ペプチド合成で用い
られるDCC,WSC等の縮合剤の存在下を行なうことが好ま
しい。
さらに反応を実施するには溶媒中で行なうことが望ま
しく、通常不活性溶媒例えば、エチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオ
キサン等のエーテル、クロロホルム、ジクロロメタン等
のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素、ジメチルホルムアミド等のアミドを使用する
ことができる。
反応は0〜50℃の温度範囲を選択することにより円滑
に進行する。
〔第2工程〕 第2工程は、第1工程で得られる一般式(IV)で表わ
される化合物を酸の存在下加水分解することにより一般
式(V)で表わされるアルコール誘導体を製造するもの
である。本工程に使用する酸としては、塩酸、硫酸等の
鉱酸、ギ酸、酢酸等の有機酸を用いることができる。ま
た溶媒としては、上記酸を希釈した水溶液又は、水の混
和する有機溶媒例えばメタノール、エタノール等のアル
コール類、アセトン等のケトン類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトンアミド等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド等と水との混合溶液を使用することができ
る。反応は、一般に30℃〜120℃の温度間が適してい
る。本工程で使用する酸の量は前記一般式(IV)で表わ
される化合物に対して限定的ではないが、前記一般式
(IV)で表わされる化合物1モルに対して1〜5当量で
ある。
〔第3工程〕 第3工程は、第2工程で得られた前記一般式(V)で
表わされるアルコール誘導体と前記一般式(VI)で表わ
されるホスフィン誘導体との反応により目的の前記一般
式(I)で表わされるホスフィン誘導体を製造するもの
である。
本工程に使用する前記一般式(VI)で表わされるホス
フィン誘導体としては、クロロ(ジイソプロピルアミ
ノ)メトキシホスフィン クロロ(2−シアノエトキシ)ジイソプロピルアミノホ
スフィン クロロ(メトキシ)モルホリノホスフィン クロロ(2−シアノエトキシ)モルホリノホスフィン 等である。
本工程は、塩基の存在下反応を実施することが好まし
く、例えば有機アミン類として、N,N−ジイソプロピル
エチルアミン等を使用することができる。
さらに本工程の反応は、溶媒中で実施することが好ま
しく、通常不活性溶媒中、例えば塩化メチレン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類、エチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド等の中で行うことができる。反応温度は、用
いる原料の種類に応じて広範に変えうるが、一般に0℃
ないし室温、好ましくは0℃ないし25℃の間が適してい
る。
前記一般式(V)で表わされる化合物に対する前記一
般式(VI)で表わされる化合物の量は、限定的ではない
が、前記一般式(V)で表わされる化合物1モルに対し
て1モル〜2モルを用いることができる。
以上述べた方法による各工程の生成物は、それぞれ概
知の精製方法、例えば再結晶、抽出、各種クロマトグラ
フィー等を組み合わせて精製することができる。
合成された前記一般式(I)で表わされるホスフィン
誘導体は、DNAの固相合成法を用いたDNA合成機により合
成したDNAの5′末端にDNA固相合成法に準じた方法によ
り導入することができる。DNAの固相合成法は、例えば
盛 健也等の方法(フェブスレター、249、213〜218)
に示される方法従い行なうことができる。得られた標識
DNAプローブは、通常得られる標識DNAプローブとは異な
り合成後の高アンモニア処理によっても分解が認められ
ず、通常のHPLCによって未反応のモノマーと簡単に分離
することができる。
この方法に従い目的の塩基配列及び長さをもった各種
の標識DNAを合成することが可能となり、測定対象物に
応じて容易に製造することができる。
標識DNAプローブは、検体の各部分のDNAと相補なDNA
プローブであれば単一のDNAプローブでも複数のDNAプロ
ーブの混合物であってもかまわないが、感度の上昇を求
める場合には、DNAプローブの混合物を用いることが好
ましい。DNAプローブの長さは、10ベース以上あれば限
定はないが特異性および経済性の面から10ベース以上10
0ベース程度が好ましい。
合成された標識DNAプローブを用いた測定は、例えば
検体中のウイルス病原菌等のDNA鎖を一本鎖に変性後、
固相に固定し、合成した標識DNAプローブをハイブリダ
イゼーションし、前記標識物と結合可能な酵素標識複合
体との反応を行ない、酵素に対する基質を加え、その発
色量、蛍光量、発光量等を測定する方法である。
上記測定方法としては通常の酵素免疫測定法(石川栄
治著「酵素免疫測定法」共立出版等参照)の方法に従い
行うことができる。
酵素標識複合体としては、酵素標識フェニトイン抗体
を挙げることができる。前記抗体としては、ポリクロー
ナル抗体又はモノクローナル抗体であってもよく、これ
ら抗体を用い酵素標識抗体は通常の方法(石川栄治、
「酵素免疫測定法」共立出版等参照)によって製造でき
る。使用する酵素としてはアルカリホスファターゼ、β
−ガラクトシダーゼ、パーオキシダーゼ等を用いること
ができる。酵素に対する基質としては、使用する酵素に
対して種々選択することができ、例えば発色法ではアル
カリホスファターゼに対して、5−ブロモ−4−クロロ
−3−インドリルホスフェートを用いることができ、化
学発光法ではアルカリホスファターゼに対し、3−
(2′−スピロアダマンタン)−4−メトキシ−4−
(3″−ホスホリロキシ)−フェニル−1,2−ジオキセ
タン 二ナトリウム塩(以下AMPPDと省略する)等を用
いることができる。発色量、蛍光量及び発光量の測定
は、フィルムを感光させ目視でもよく、さらに機器を使
用する場合には分光光度計、フォトカウンター等を使用
することができる。
測定対象物としては、A型、B型及びC型肝炎ウイル
ス、HTLV−1,HIV−I及びII型等のウイルス類、各種病
原菌、また遺伝子性疾患の遺伝子等がある。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例) 実施例1 6−〔3−(5,5−ジフェニルヒダントイニ
ル)〕ヘキサノール 5,5−ジフェニルヒダントン(フェニトイン)252mg、
無水炭酸カリウム150mgのジメチルホルムアミド溶液3ml
に6−ヨード−1−(2−テトラヒドロピラニル)−ヘ
キサノール350mgを加え100℃で4時間加熱、撹拌した。
その反応液をろ過後、溶媒を減圧留去し、その残渣をメ
タノール1mlに溶かした後、1N−塩酸3mlを加え60℃で1
時間加熱撹拌した。その反応液に100μの濃アンモニ
ア水を加え溶媒を減圧留去後、少量のメタノールに溶か
しシリカゲルクロマトグラフィーで〔SiO2=2.0g、クロ
ロホルム〕分離精製し、無色透明な油状物として6−
〔3−(5,5−ジフェニルヒダントイニル)〕ヘキサン
ノールを315mg、収率89.5%で得た。
実施例2 ジイソプロピルアミノ〔6−〔5,5−ジフェ
ニルヒダントイン)−3−イル〕ヘキシルオキシ〕メト
キシホスフィン 実施例1で得た6−〔3−(5,5−ジフェニールヒダ
ントインニル)〕ヘキサノール105.6mgを無水塩化メチ
レン1mlに溶かし、N−エチルジイソピロピルアミン60
μを加え氷水中0℃でクロロ(ジイソプロピルアミ
ノ)メトキシホスフィン50μを加え30分間撹拌後、反
応液を酢酸エチル5mlに移し5%炭酸水素ナトリウム水5
mlで2回、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥
し溶媒を減圧留出してジイソプロピルアミノ〔6−〔5,
5−ジフェニルヒダントイン)−3−イル〕ヘキシルオ
キシ〕メトキシホスフィンを無色油状物として134mg、
収率87.0%で得た。31P NMR(CDCl3,D2O) 147.8ppm 実施例3 フェニトイン標識ヒトB型肝炎ウイルス(HB
V)DNAプローブの作製 HBVのコアー部分をコードする遺伝子の塩基配列に相
補な25merの塩基配列を選び5′末端にフェニトイン誘
導対の結合した標識DNAプローブを実施例2で得たホス
フィン誘導体を用いDNA合成機(アプライドバイオシス
テムズ社381A)により合成した。合成された固相上のプ
ローブは、アンモニアで50℃、5〜8時間処理すること
で固相より切り出した。HPLCで精製し、フェニトイン標
識HBV DNAプローブを作製した。
以下標識HBV DNAプローブを示す。
X:フェニトイン誘導体 実施例4 アルカリホスファターゼ標識抗フェニトイン
抗体の作製 0.1Mクエン酸バッファー(pH3.5)に溶けている抗フ
ェニトイン抗体に最終濃度0.5mg/mlになるようにペプシ
ンを加え37℃で30分間消化した。最終濃度10mMになるよ
うに、メルカプトエチルアミンを加え37℃で3時間反応
させFab′化した。一方、5mg/mlアルカリホスファター
ゼ/0.2M NaH2PO4 pH 7.0へ5mg/mlN−(γ−マレイミド
ブチリルオキシ)サクシンイミド/N,N−ジメチルホルム
アミドを1:10の割合で加えた。
室温で一時間反応させマレイミド導入を行った。これ
と先に作成したFab′とに1:1.7の割合で混合し、室温で
3時間カップリング反応を行いアルカルホスファターゼ
標識抗フェニトイン抗体を作製した。
実施例5 HBVの検出 ベクターDNApBR322にHBV(subtypeadw)を組み込んだ
プラスミドDNAを0.4M NaOHで変性させ、2M酢酸アンモニ
ウムで中和した後、ナイロンフィルター(Hybond N:ア
マシャム社)ヘドットブロットしこれをuv固定した。ハ
イブリダイゼーション溶液(5×SSC;0.5%カゼイン;0.
1%N−ラウリルサルコシン;0.1%Nacl:0.02% SDS)
中、50℃で1時間プレハイブリダイゼーションした後、
10mg/mlフェニトイン標識DNAプローブを添加し、50℃で
1晩ハイブリダイゼーションを行った。フィルターは1
×SSC,1%SDSバッファー中50℃で5分間を2回、次に×
SSC、1%TritonX−100バッファー中50℃で5分間を2
回、更に、1×SSC、1%TritonX−100バッファー中室
温で5分間洗い、1×SSCでリンスした。バッファー1
(0.1M Tris−HCl;0.15M NaCl;pH7.5)中で1分間洗い
0.5%Casenin/バッファー1中室温で30分間ブロックし
た。再びバッファー1で洗った後、抗フェニトイン抗体
−アルカリホスファターゼ複合体/バッファー1中、室
温で30分間反応させた。バッファー1中、室温で15分間
2回洗った後、発色系、発光系2つの方法で検出した。
(発色法) フィルターをバッファー3(0.1M Tris−HCl;0.1M Na
Cl;50mM MgCl2;pH9.5)中、室温で2分間洗い染色液(N
BT/X−phosphate/バッファー3)に浸し、遮光して室温
で3時間染めた。
(発光法) フィルターをバッファー4(50mM NaHCO3;1mM MgCl2;
pH9.5)中、室温で2分間洗い基質液100mg/mlAMPPD/バ
ッファー4中、室温25分間浸した。30分間フィルム(コ
ダック;XAR−5)へ感光させた。
発色法によって10ng、発光法で0.1ngのHBVが検出でき
た。
実施例 6フェニトイン標識成人T細胞白血病ウイルス
I(HTLV−1)DNAプロープの作製 HTLV−IのPx部分をコードする遺伝子の塩基配列の一
部の25mer 5′−CTATGCTGTTTCGCCTTCT−3′及びPx部分
をコードする遺伝子の塩基配列の一部の25mer5′−GAAG
AGGAAAGCCGCGGCCG−3′の各々のオリゴヌクレオチドの
5′末端にフェニトイン標識した2種のフェニトイン標
識プライマーを実施例2で得たホスフィン誘導体用い実
施例3で示した合成機を用いる方法によって合成した。
実施例 7PCR法によるHTLV−1 DNAの増幅 成人T細胞白血病(ATL)患者の抹消血10mlより調製
したバッフィーコートを分離した。バッフィーコートに
プロティナーゼK(100μg/ml)、ラウリル硫酸ナトリ
ウム(0.5%)を加え37℃で30分間インキュベートして
白血球を溶解させた。フェノール抽出によってプロティ
ナーゼKを除いてDNAを得た。
DNAを健常人より調製したDNAで10-10まで10倍ずつ希
釈してDNA試料とした。またネガティブコントロールと
して健常人のDNAのみを試料として用いた。反応液100μ
l(10mMトリス塩酸(pH8.3),50mM KCl,1.5mM MgCl2,
0.01%ゼラチン,各0.2mMのdATP,dCTP,dTTP,dGTP,実施
例6で調製したプライマー(各1μg),TaqDNAポリメ
ラーゼ(シータス社))をサーマルサイクラー(パーキ
ンエルマー社)を用いて94℃で1分、60℃で2分、74℃
で2分と温度の上昇、下降を30回繰り返し、PCR法によ
るHTLV−IのPx部分の増幅を行った。
実施例 8HTLV−Iの検出 実施例7によって増幅させたDNAの1/10量を0.7%アガ
ロースゲル電気泳動を行った。サザンブロティングを行
った後、UVを照射することでDNAをメンブレンに結合さ
せた。
メンブレンに実施例4で調製したアルカリホスファタ
ーゼ標識抗フェニトイン抗体(100ng/ml)を加えて室温
で30分間反応させた後、実施例5の方法でAMPPDの発光
測定を行った。感光したX線フィルムをデンシトメータ
ークリニスキャン2(ヘレナ社)で走査した。透過光の
強度を積算することで第1図に示す結果を得た。
(発明の効果) 本発明において、前記一般式(I)で表わされるホウ
フィン誘導体は、DNA合成機を用い標識DNAプローブの作
成する際の有効な試薬であり、容易に標識DNAプローブ
を合成することを可能にした。また合成された標識DNA
プローブは安定であり、HPLCにより容易に精製できるた
め大量に供給することができ、遺伝病や感染症等の病因
となる変異な病原体の診断に大きな貢献をする。
また本発明により合成された標識DNAプローブはPOR法
のプライマーDNAとしても有効に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各濃度のHTLV−I DNAの測定において、アル
カリホスファターゼ標識抗フェニトイン抗体を用いたと
きの発光測定図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−83093(JP,A) 特開 平4−503059(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/06 C07F 9/6533 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中Xは、フェニトイン又はフェニトインの誘導体、
    R1は、メチル基又はシアノエチル基、R2及びR3は、低級
    アルキル基又は窒素原子といっしょになってモルホリノ
    基であり、nは0〜10である)で表されるホスフィン誘
    導体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、X及びnは前記ど同じであり、Bは、5′位に
    結合部位をもつDNA鎖である)で表される化合物を含ん
    でなるDNA診断用試薬。
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