JP2817512B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP2817512B2 JP4114745A JP11474592A JP2817512B2 JP 2817512 B2 JP2817512 B2 JP 2817512B2 JP 4114745 A JP4114745 A JP 4114745A JP 11474592 A JP11474592 A JP 11474592A JP 2817512 B2 JP2817512 B2 JP 2817512B2
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弘之 黒岩
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
    • F01C17/066Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として冷凍装置など
に使用されるスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スクロール圧縮機は、例えば実開
平2−43487号公報に記載されている。この従来の
圧縮機は図5に示したように、縦形ケーシングAの内方
下部に、ステータB1とロータB2とから成るモータB
を設けると共に、該モータBの上方部に、前記ロータB
2から延びる駆動軸Cで回転駆動されるスクロール圧縮
要素Dを架構Eを介して支持している。前記圧縮要素D
は、固定スクロールD1と可動スクロールD2とから成
り、該可動スクロールD2の下面中央部に、前記駆動軸
Cの偏心軸部C1に挿嵌される偏心回転部D3を設ける
と共に、前記可動スクロールD2と前記架構Eとの間
に、前記可動スクロールD2の自転を阻止するオルダム
継手Fを前記偏心軸部C1の径方向に往復動可能に設け
て、前記偏心回転部D3を前記偏心軸部C1で偏心回転
させることにより、前記オルダム継手Fを介して前記可
動スクロールD2を固定スクロールD1に対し旋回運動
させ、これら両スクロールD1,D2間において吸入流
体の圧縮を行うようにしている。また、以上のスクロー
ル圧縮機では、通常、前記駆動軸Cの下端部に遠心油ポ
ンプGを取付けて、前記駆動軸Cの回転に伴い前記油ポ
ンプGに作用する遠心力で前記ケーシングAの内底部に
設ける油溜aから、前記駆動軸Cの中心部に設けた給油
通路に油を汲上げて前記偏心軸部C1などの各潤滑箇所
に給油するようにしている。
【0003】さらに、以上のスクロール圧縮機では、前
記可動スクロールD2の旋回運動に伴うアンバランス
量、即ち、可動スクロールD2の質量m×可動スクロー
ルの重心部離心距離r(可動スクロールの重心から偏心
回転部D3中心までの距離)のアンバランス量を打ち消
すために、図6でも示したように、前記モータBにおけ
るロータB2の上下両側に、前記可動スクロールD2の
旋回運動に伴う遠心力F0に対抗する第1バランサH
と、該第1バランサHに対し逆方向を指向する第2バラ
ンサIとをそれぞれ設けて、これらバランサH,Iによ
る遠心力F1,F2と前記可動スクロールD2の旋回運
動による遠心力F0とをバランスさせて、バランス取り
を行うようにしている。このとき、前記第1バランサH
は、前記遠心力F0を打ち消すようにするものであるか
ら、この第1バランサHの遠心力F1が前記遠心力F0
と前記第2バランサIの遠心力F2と同じ大きさになる
ように構成するのであり、また、前記第2バランサI
は、前記可動スクロールD2と第1バランサHとの距離
L1によるモーメント(F0,L1)と第1バランサH
と第2バランサIとの距離L2によるモーメント(F
2,L2)とが等しくなり動バランスが得られるように
設定している。
【0004】即ち、回転運動及び旋回運動に伴うアンバ
ランス量(質量m×重心部離心距離r)は、前記駆動軸
Cにおける前記偏心軸部D1の中心が一回転の範囲内の
どの位置にあっても常に一定であるため、以上の如く行
うバランス取りにおいては、次式(1)(2)に示すよ
うに第1及び第2バランサH,Iのアンバランス量及び
前記距離L1,L2を設定しているのである。
【0005】
【数1】
【0006】また、スクロール圧縮機においては、前記
可動スクロールD2が固定スクロールD1に対し旋回運
動をする場合、この可動スクロールD2と静止側の架構
Eとの間に介装したオルダム継手Fが、前記偏心軸部C
1の径方向に往復動をするため、このオルダム継手の重
心部離心距離rが一定でなく、前記駆動軸Cの一回転す
る間における回転位相θによってアンバランス量(m×
r)が異なることになり、オルダム継手Fの往動位置と
復動位置とでアンバランス量は最大となり、また、オル
ダム継手Fの往復動方向と直交する位置でアンバランス
量は最小となる。但し、この場合におけるrはθの関数
となる。
【0007】従って、バランス取りを行う場合、前記オ
ルダム継手Fのアンバランス量(mr)を、代表平均値
として、1/2mrでバランス取りしているのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】所が、スクロール圧縮
機においては、前記オルダム継手Fのアンバランス量
(mr)を、代表平均値として1/2mrでバランス取
りしているため、駆動軸Cが一回転する間において、駆
動軸Cの回転位相θ=0°(オルダム継手が往動位置)
の場合と、θ=180°(オルダム継手が復動位置)の
場合に、mr−1/2mr=1/2mrのアンバランス
量が残ることになるし、また、θ=90°の場合と、θ
=270°の場合に、0−1/2mr=−1/2mrの
アンバランス量が残り、このため、オルダム継手Fの往
復運動に伴うアンバランス量が起因して、圧縮機の振動
が大きくなり、騒音が増大することになる問題があっ
た。
【0009】ところで、最近では、前記モータBとして
周波数変換で回転数を可変とした可変速モータを使用
し、該モータBで前記圧縮機をインバータ制御運転する
ことが行われているが、斯かるインバータ制御運転を行
う場合に、以上のように、遠心油ポンプGを用いると、
次のような問題が発生した。つまり、圧縮機の駆動時に
おける前記遠心油ポンプGの給油量は、前記モータBに
おける周波数の二乗に比例するため、前記油ポンプGの
給油能力は、前記モータBの周波数増大に伴い二次曲線
的に増大する。従って、前記圧縮機のインバータ制御運
転時で、前記モータBを高周波数で回転する場合、前記
油ポンプGによる給油量が著しく増大され、前記各潤滑
箇所に過剰給油を行ったりして油上がりを発生したり、
また、前記モータBを低周波数で回転する場合、前記油
ポンプGによる給油量が少なくなって前記各潤滑箇所へ
の給油量が不足したりする問題が発生する。
【0010】そこで、以上の問題を解決するために、イ
ンバータ制御運転を可能とした圧縮機においては、前記
遠心油ポンプGに代えて、容積形油ポンプを使用するこ
とが行われており、この油ポンプは、内部にポンプ室を
もつヨークと、前記駆動軸Cで回転される偏心部をもっ
た回転体とを備え、該回転体の偏心部を前記ポンプ室に
介装させて、前記偏心部の偏心回転で前記ポンプ室の内
部容積を可変とすることにより、前記油溜aの油を汲上
げて前記各潤滑箇所に給油するようにしている。以上の
構成とされた容積形油ポンプの給油量は、前記モータB
の周波数に正比例して一次曲線的に増大するため、前記
圧縮機をインバータ制御運転する場合で、前記モータB
を高周波数で回転するときでも、前記油ポンプによる過
剰給油を行ったりすることがなく、また、前記モータB
を低周波数で回転する場合でも、前記油ポンプにより適
正な給油量を確保できて、前記各潤滑箇所への給油量不
足を招いたりすることがないのである。
【0011】本発明は、以上のように遠心油ポンプに代
えて容積形油ポンプを用いた場合、この容積形油ポンプ
は、前記ヨークなどの作動体を往復動させる構造となっ
ていることに着目し、前記作動体の往復運動を利用して
オルダム継手の往復運動によるアンバランス量を低減で
きるようにしたもので、目的は、オルダム継手の往復運
動に伴うアンバランス量を低減して振動の少ないスクロ
ール圧縮機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ケーシング1の長さ方向一側にモータ2
を、他側に、固定スクロール41及び駆動軸3の偏心軸
部31に連動する偏心回転部43をもった可動スクロー
ル42を内装すると共に、前記可動スクロール42の自
転を阻止して前記可動スクロール42を前記固定スクロ
ール41に対し旋回運動させるオルダム継手5を前記偏
心軸部31の径方向に往復動可能に設けるー方、前記モ
ータ2におけるロータ22の両側に第1及び第2バラン
サ6、7を設けると共に、前記駆動軸3の反スクロール
側端部に、偏心部82と、該偏心部82の径方向に往復
動可能な作動体81とをもち、前記偏心部82の回転で
前記作動体81を往復動させて容積を可変とした容積形
油ポンプ8を設けたスクロール圧縮機において、前記油
ポンプ8における作動体81の往復動方向を、前記オル
ダム継手5の往復動方向とほぼ同方向とし、かつ、前記
油ポンプ8の偏心部82における偏心方向を、前記偏心
軸部31の偏心方向と逆方向にして、前記作動体81を
前記オルダム継手5と逆方向に移動させるようにしたも
のである。
【0013】前記モータ2としては、周波数変換で回転
数可変とした可変速モータを用いることもできる。
【0014】
【作用】以上のスクロール圧縮機では、オルダム継手5
の往復運動に伴うアンバランス量と、容積形油ポンプに
おける作動体81の往復運動に伴うアンバランス量とが
生ずることになるのであるが、前記作動体81は、オル
ダム継手5の往復動方向とほぼ同方向で、かつ、オルダ
ム継手5と逆方向に移動するから、この作動体81の往
復運動に伴うアンバランス量により前記オルダム継手5
の往復運動に伴うアンバランス量を低減できるのであ
る。即ち、前記オルダム継手5のアンバランス量(m
r)を、代表平均値として1/2mrとし、作動体81
のアンバランス量(m’r’)を、代表平均値として1
/2m’r’とした場合、オルダム継手5と作動体81
との両方での代表平均値と、アンバランス量との差を、
1/2mr−1/2m’r’にできるのである。このよ
うにオルダム継手5のアンバランス量を低減できるの
で、それだけ圧縮機の振動及びこの振動による騒音を小
さくできるのである。
【0015】また、前記モータ2として可変速モータを
用い、この可変速モータ2により前記圧縮機のインバー
タ制御運転を行うような場合で、前記モータ2に伴う駆
動軸3の回転で前記容積形油ポンプ8を作動させると
き、該油ポンプ8の給油量は、前記モータ2の周波数に
正比例して一次曲線的に増大されるのであり、従って、
インバータ制御運転時に、前記モータ2を高周波数で回
転させても、前記油ポンプ8で各潤滑箇所に過剰給油を
行ったりすることがなく、また、前記モータ2を低周波
数で回転する場合でも、前記油ポンプ8により適正な給
油量を確保できて、前記各潤滑箇所への給油量不足を招
いたりするのを防止できる。
【0016】
【実施例】図1はスクロール圧縮機の一例として縦形ス
クロール圧縮機を示しており、縦形ケーシング1の内方
中央位置と下部位置とに上部架構11と下部架構12と
をそれぞれ固定し、これら架構11,12間にステータ
21とロータ22とから成るモータ2を配設して、前記
ロータ22から延びる駆動軸3の上下部位を前記各架構
11,12に軸受支持させると共に、前記ケーシング1
の内方上部には、前記上部架構11を介してスクロール
圧縮要素4を支持している。また、前記駆動軸3の上端
部には、前記駆動軸3の軸心Oに対し偏心O1する偏心
軸部31を設けている。
【0017】前記圧縮要素4は、固定スクロール41と
可動スクロール42とから成り、該可動スクロール42
の下面中央部に、前記駆動軸3の上端部に設けた前記偏
心軸部31に挿嵌される筒状の偏心回転部43を設ける
と共に、前記可動スクロール42と前記上部架構11と
の間に、前記可動スクロール42の自転を阻止するリン
グ状のオルダム継手5を、前記偏心軸部31の径方向
で、前記上部架構11に対し図3矢印方向に往復動可能
に設けて、前記偏心回転部43を前記偏心軸部31で偏
心回転させることにより、前記オルダム継手5を介して
前記可動スクロール42を固定スクロール41に対し旋
回運動させ、これら両スクロール41,42間において
吸入流体の圧縮を行うようにしている。
【0018】また、図1及び図2で明らかなように、前
記駆動軸3における前記ロータ22の上部位置には、前
記駆動軸3の偏心軸部31に作用する遠心力F0に対抗
し、該遠心力F0とは逆向きの遠心力F1を付与する第
1バランサ6を設けると共に、前記ロータ22における
下部側コイルエンドの下面側に、前記第1バランサ6に
対し逆向きの遠心力F2を付与する第2バランサ7を設
けている。
【0019】さらに、前記駆動軸3の下端部には、前記
ケーシング1の底部油溜1aに臨む容積形油ポンプ8を
設けている。この容積形油ポンプ8は、図2及び図4で
明らかにしたように、内部に長円形状のポンプ室81a
をもち、かつ、外周対向部位に前記ポンプ室81aの短
径方向に延びる一対のスライド片81bをもったヨーク
から成る作動体81と、前記駆動軸3の下端側に挿嵌さ
れ、該駆動軸3の回転軸心Oに対し偏心O2された偏心
部82をもつ回転体83と、前記下部架構12の下端部
にボルト止めされ、前記作動体81と回転体83の偏心
部82とを受止支持する受板84とを備え、前記作動体
81の各スライド片81bを前記下部架構12の下端側
に対向状に形成したガイド溝12aにそれぞれ介装さ
せ、また、前記回転体83の偏心部82を前記作動体8
1のポンプ室81a内に介装させて、前記駆動軸3に追
従する前記回転体83の回転に伴い、その偏心部82を
前記ポンプ室81a内で偏心回転させることにより、前
記作動体81を前記各ガイド溝12aに沿ってポンプ室
81aの短径方向に往復動させるようにしている。
【0020】また、前記回転体83における偏心部82
の下端面側には、その軸心近くでやや偏位した位置に吸
入ポート85を設け、かつ、該ポート85の上端部から
前記ポンプ室81aに向けて半径方向外方に貫通する吸
入通路86を設けると共に、前記偏心部82の外周面で
前記吸入通路86との対向側に吐出ポート87を形成し
て、この吐出ポート87の内端側から上方に向けて延
び、前記駆動軸3の内部に設けた給油通路32に開口さ
れる吐出通路88を形成する。
【0021】そして、前記駆動軸3で前記回転体83を
回転させることにより、該回転体83の偏心部82を前
記作動体81のポンプ室81a内で偏心回転させて、前
記作動体81を前記各ガイド溝12aに沿ってポンプ室
81aの短径方向へと往復動させながら、該ポンプ室8
1aの内部容積を大小変動させ、このポンプ室81aの
容積変動によって、前記油溜1aの油を前記吸入ポート
85から吸入通路86を経てポンプ室81aへと供給
し、該ポンプ室81a内で加圧して、この加圧油を前記
吐出ポート87から吐出通路88を経て前記駆動軸3の
給油通路32へと供給し、該駆動軸4の軸受部位やその
他の潤滑箇所に給油するのである。また、前記容積形油
ポンプ8は、その回転体83が前記ポンプ室81a内で
一回転されるごとに吸入油の加圧と加圧油の吐出とが繰
り返されることから、前記油ポンプ8の給油量は、前記
モータ2の回転数に正比例して一次曲線的に増減される
ものである。
【0022】しかして以上のようなスクロール圧縮機に
おいて、前記容積形油ポンプ8を構成する前記作動体8
1の往復動方向を、前記オルダム継手5の往復動方向と
ほぼ同方向(図4矢印方向)とし、かつ、前記回転体8
3における偏心部82の偏心方向を、前記駆動軸3の偏
心軸部31の偏心方向と逆方向にして、前記作動体81
を前記オルダム継手5と逆方向に移動させるようにして
いる。詳しくは、前記オルダム継手5及び作動体81の
往復動方向をほぼ同じ方向とし、かつ、前記偏心軸部3
1を駆動軸3の軸心Oに対し図3で右側に偏心O1させ
た場合、前記偏心部82を駆動軸3の軸心Oに対し図4
で左側に偏心O2させて、前記オルダム継手5が図3の
右方向に往動したとき、作動体81を図4の左方向に往
動し、オルダム継手5が図3の左方向に復動したとき、
作動体81が図4の右方向に復動するようにし、この作
動体81の往復動に伴うアンバランス量により前記オル
ダム継手5の往復運動に伴うアンバランス量を低減でき
るようにしたのである。
【0023】即ち、往復運動をする箇所のアンバランス
量を小さくするため、前記オルダム継手5のアンバラン
ス量(質量m×重心部離心距離r)を、代表平均値とし
て1/2mrとし、作動体81のアンバランス量(質量
m’×重心部離心距離r’)を、代表平均値として1/
2m’r’とした場合、オルダム継手5と作動体81と
の両方での代表平均値と、アンバランス量との差を、1
/2mr−1/2m’r’にできるようにしたのであ
る。
【0024】また一方、回転運動及び旋回運動を行う箇
所のアンバランス量は、図2で明らかにしたように小さ
くするのである。即ち、前記駆動軸3におけるロータ2
2の上部側に、前記可動スクロール42の旋回運動に伴
う遠心力F0に対抗して、該遠心力F0とは逆向きの遠
心力F1を付与する第1バランサ6を、また、前記ロー
タ22の下部側に前記第1バランサ6に対し逆向きの遠
心力F2を付与する第2バランサ7をそれぞれ設け、こ
れら各バランサ6,7による遠心力F1,F2と前記可
動スクロール42の旋回運動による遠心力F0とをバラ
ンスさせるようにしたバランス構成において、前記容積
形油ポンプ8の回転体83に設ける偏心部82の偏心方
向を前記したように駆動軸3の偏心軸部31の偏心方向
とは逆向きとして、前記偏心部82の偏心回転による遠
心力F4を前記遠心力F0と対抗させるようにするので
ある。
【0025】つまり、前記偏心軸部31による遠心力F
0と第2バランサ7による遠心力F2と、前記第1バラ
ンサ7による遠心力F1と前記油ポンプ8の偏心部82
による遠心力F4とが、次式(3)(4)で示す静バラ
ンスと動バランスとを満足するように設計するのであ
る。尚、式(4)において、L1は前記可動スクロール
42から前記第1バランサ6までの距離であり、L2
は、第1バランサ6から第2バランサ7までの距離であ
り、また、L3は前記第1バランサ6から前記回転体8
3の偏心部82までの高さ方向の距離である。
【0026】
【数2】
【0027】しかして、以上の式(3)(4)で示した
ように、前記偏心軸部31による遠心力F0と第2バラ
ンサ7による遠心力F2とに対し、前記第1バランサ7
による遠心力F1と前記油ポンプ8の偏心部82による
遠心力F4とでバランスさせることにより、前記駆動軸
3の安定した回転バランスを取ることができる。また、
前記油ポンプ8の偏心部82を利用し、この偏心部82
による遠心力F4と前記第1バランサ6による遠心力F
1とを、前記偏心軸部31による遠心力F0と前記第2
バランサ7による遠心力F2とに対抗させて、バランス
を取りを行うことにより、安定したバランス取りを行う
のに必要な前記第1バランサ6による負担量を軽減でき
て、この第1バランサ6によるバランス取りの自由度を
大とすることができ、しかも、該第1バランサ6を質量
大として圧縮機全体を大型化したりすることもないので
ある。
【0028】また、前記容積形油ポンプ8の回転体83
を比重大の材料で形成し、又は、この回転体83を大径
に形成して、該回転体83の質量を大とすることによ
り、この回転体83の偏心部82に作用する前記遠心力
F4を大きくして、前記第1バランサ6によるバランス
取りの自由度を大とするするようにしてもよい。
【0029】さらに、前記駆動軸3の軸受部位その他の
潤滑箇所に給油するにあたって、以上のように、容積形
油ポンプ8を採用するときには、前記モータ2として周
波数変換で回転数を可変とした可変速モータを用いるこ
とが好ましく、この可変速モータ2で前記駆動軸3を介
して前記容積形油ポンプ8を回転駆動させるとき、該油
ポンプ8の給油量は、前述したように、前記モータ2の
周波数に正比例して一次曲線的に増大されるのであり、
従って、前記可変速モータ2を用いて前記圧縮機のイン
バータ制御運転を行うときに、前記モータ2を高周波数
で回転させても、前記油ポンプ8で各潤滑箇所に過剰給
油を行ったりすることがなく、また、前記モータ2を低
周波数で回転する場合でも、前記油ポンプ8による一定
の給油量を確保できて、前記各潤滑箇所への給油量不足
を招いたりするのを防止することができる。
【0030】以上説明した実施例では、容積形油ポンプ
8として、偏心部82の径方向に往復動するヨークから
成る作動体81を備えたポンプを使用したが、その他前
記偏心部82に対し該偏心部82の径方向に往復動可能
なベーンを備えたベーン式容積ポンプを用いてもよい。
この場合、ヨーク形容積油ポンプと同様、前記オルダム
継手5及びベーンから成る作動体81の往復動方向をほ
ぼ同じ方向とし、かつ、前記オルダム継手5が図3の右
方向に往動したとき、前記ベーンが左方向に往動し、オ
ルダム継手5が図3の左方向に復動したとき、前記ベー
ンが右方向に復動するようにし、このベーンの往復運動
に伴うアンバランス量により前記オルダム継手5の往復
運動に伴うアンバランス量を低減できるようにするので
ある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オルダム継手5の往復運動に伴うアンバランス量と、容
積形油ポンプ8における作動体81の往復運動に伴うア
ンバランス量とが生ずることになるのであるが、前記油
ポンプ8における作動体81の往復動方向を、前記オル
ダム継手5の往復動方向とほぼ同方向とし、かつ、前記
油ポンプ8の偏心部82における偏心方向を、偏心軸部
31の偏心方向と逆方向にして、前記作動体81を前記
オルダム継手5と逆方向に移動させるようにしたから、
この作動体81の往復運動に伴うアンバランス量により
前記オルダム継手5の往復運動に伴うアンバランス量を
低減でき、圧縮機の振動及びこの振動による騒音の小さ
いスクロール圧縮機を提供できるのである。
【0032】また、前記モータ2として可変速モータを
用いるときには、該可変速モータ2により前記圧縮機の
インバータ制御運転を行うような場合で、前記モータ2
に伴う駆動軸3の回転で前記容積形油ポンプ8を作動さ
せるとき、該油ポンプ8の給油量が前記モータ2の周波
数に正比例して一次曲線的に増大されることから、イン
バータ制御運転時に、前記モータ2を高周波数で回転さ
せても、前記油ポンプ8で各潤滑箇所に過剰給油を行っ
たりすることがなく、また、前記モータ2を低周波数で
回転する場合でも、前記油ポンプ8による一定の給油量
を確保できて、前記各潤滑箇所への給油量不足を招いた
りするのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる縦形回転式圧縮機の一部省略し
た縦断面図である。
【図2】本発明にかかる駆動軸のバランス構成を説明す
る説明図である。
【図3】同圧縮要素の偏心回転部と駆動軸の偏心軸部と
の連動部分を下方側から見た拡大断面図である。
【図4】同容積形油ポンプの拡大平断面図である。
【図5】従来にかかる圧縮機の縦断面図である。
【図6】従来にかかる駆動軸のバランス構成を説明する
説明図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 モータ 22 ロータ 3 駆動軸 31 偏心軸部 4 圧縮要素 43 偏心回転部 5 オルダム継手 6 第1バランサ 7 第2バランサ 8 容積形油ポンプ 81 作動体 82 偏心部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング1の長さ方向一側にモータ2
    を、他側に、固定スクロール41及び駆動軸3の偏心軸
    部31に連動する偏心回転部43をもった可動スクロー
    ル42を内装すると共に、前記可動スクロール42の自
    転を阻止して前記可動スクロール42を前記固定スクロ
    ール41に対し旋回運動させるオルダム継手5を前記偏
    心軸部31の径方向に往復動可能に設けるー方、前記モ
    ータ2におけるロータ22の両側に第1及び第2バラン
    サ6、7を設けると共に、前記駆動軸3の反スクロール
    側端部に、偏心部82と、該偏心部82の径方向に往復
    動可能な作動体81とをもち、前記偏心部82の回転で
    前記作動体81を往復動させて容積を可変とした容積形
    油ポンプ8を設けたスクロール圧縮機において、前記油
    ポンプ8における作動体81の往復動方向を、前記オル
    ダム継手5の往復動方向とほぼ同方向とし、かつ、前記
    油ポンプ8の偏心部82における偏心方向を、前記偏心
    軸部31の偏心方向と逆方向にして、前記作動体81を
    前記オルダム継手5と逆方向に移動させるようにしてい
    ることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 モータ2を、周波数変換で回転数可変と
    した可変速モータとしている請求項1記載のスクロール
    圧縮機。
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