JP2801964B2 - 甘草抽出物を用いた機能性食品用組成物 - Google Patents

甘草抽出物を用いた機能性食品用組成物

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JP2801964B2 JP3512848A JP51284891A JP2801964B2 JP 2801964 B2 JP2801964 B2 JP 2801964B2 JP 3512848 A JP3512848 A JP 3512848A JP 51284891 A JP51284891 A JP 51284891A JP 2801964 B2 JP2801964 B2 JP 2801964B2
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寿夫 掛川
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は甘草抽出物を用いた組成物に関する。
背景技術 日本薬局方に記載されている甘草(glycyrrhiza;Nati
onal Formulary,ヨーロッパ薬局方では(Liquirititiae
Radix)は、古くからの食品の調味や薬局として用いら
れてきた。特に、主成分であるグリチルリチンはしょ糖
の150倍の甘さがあり、甘味料として現在でも広く用い
られている。
その一方で、甘草抽出物には抗潰瘍作用(Takagi,K.,
Ishii,Y.:Arzein Forsch.17,1544(1967))や肝障害保
護作用等の薬理作用があることが知られている。
しかしながら甘草抽出物は、グリチルリチンが比較的
多量に含まれていることから、甘味が極めて強い。この
ため、甘草抽出物を食品用組成物として用いる場合に
は、嗜好性の面から、その使用方法および使用量が限定
されてしまい、甘草抽出物が有する保健予防効果および
保険治療効果を十分に活用することが極めて困難であっ
た。
したがって本発明の目的は、甘草抽出物が有する保健
予防効果および保健治療効果を十分に活用することがで
き、かつ食し易いまたは服用し易い食品用又は医薬用組
成物を提供することにある。
発明の開示 本発明者等は、甘草抽出物に特定の処理を施すことに
より、甘草が元来もつ保健予防効果および保健治療効果
を十分に活用することができ、かつ食し易いまたは服用
し易い食品用または医薬用組成物が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成する本発明の食品用又は医
薬用組成物は、甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得た醗酵
液または該醗酵液中の水分を除去して得た半固形ないし
固形の物質からなり、 イソリクイリチン1重量部に対して16〜500重量部の
乳酸および1/3〜10重量部のグリチルリチンを含有する
とともに、 下記性状(1)〜(4)を示すことを特徴とする。
(1)265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸
収を示す。
(2)5w/v%水溶液にメタノール、エタノールまたはア
セトンを加えたときに白色の沈殿を生じる。
(3)醗酵液は実質的に甘味を有しない。
(4)醗酵液は醗酵後に殺菌されている。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の組成物の可視部および紫外部の吸収
スペクトルの一例を示す図、第2図は本発明の組成物の
可視部および紫外部の吸収スペクトルの他の一例を示す
図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明の組成物は、食品および医薬として用いられる
ものであるが、この組成物の製造には甘草属(Glycyrrh
iza属)植物から得られる抽出物を原料として用いる。
この抽出物としては、甘草水抽出液が特に好ましい。こ
こで、甘草とは、従来より甘味料、賦形剤、漢方薬等に
利用されている甘草を意味し、例えば下記の植物が例示
される。
・満州甘草 (Glycyrrhiza uralenis Fisch.et DC.) ・光果甘草 (G.glabra Linne) ・スペイン甘草 (G.glabra L var.typica Reg.et Herd) ・ロシア甘草 (G.glabra L var.glandulifera Reg.et Herd) ・ペルシャ甘草 (G.glabra L var.violacea Boiss.) これらの甘草を用いた甘草水抽出液は、甘草に1〜10
00倍量(w/w)の水を加え、5〜140℃で0.1〜72時間加
熱抽出処理することにより得られる。甘草水抽出液を得
るにあたっては、生の甘草をそのまま利用することも可
能であるが、甘草の乾燥物を利用することが特に好まし
い。生の甘草またはその乾燥物は、全草であっても、全
草の一部(根、ストロン等)であってもよいが、特に、
皮を除去した根の乾燥物や皮をストロンの乾燥物が好ま
しい。乾燥物を用いる場合は、粉末として使用すること
が好ましい。また、甘草水抽出液として、従来より漢方
薬に利用されている甘草エキスを1〜1000倍量(w/w)
の水に溶解させた液や、甘草粗エキスを1〜1000倍量
(w/w)の水に懸濁させた液を用いてもよい。本発明で
は、これらの液も甘草水抽出液という。
本発明の組成物は、前述したように、甘草属(Glycyr
rhiza属)植物から得られる抽出物を乳酸醗酵させてな
る。抽出物として上述の甘草水抽出液を用いた場合、本
発明の組成物は、この甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得
た醗酵液(以下、この醗酵液を組成物Iということがあ
る)からなる。また、本発明の組成物は、上記醗酵液中
の水分を除去して得た半固形ないし固形の物質(以下、
この物質を組成物IIということがある)からなってもよ
い。
上記甘草水抽出液を乳酸醗酵させるにあたって用いる
菌としては、従来より乳製品等を得るために利用されて
いる乳酸菌をそのまま用いることができるが、特に、ラ
クトバシルス(Lactobacillus)属またはビフィドバク
テリウム(Bifidobacterium)属の乳酸菌が好ましい。
これらの属の乳酸菌は各々単独で使用してもよいし、併
用してもよい。また、これらの乳酸菌として、ヨーグル
ト等の乳製品に含まれる乳酸菌をこの乳製品とともに使
用してもよい。
甘草水抽出液の乳酸醗酵は、甘草水抽出液と、乳酸菌
または乳酸菌を含む乳製品とを混在させて、1〜40℃の
通性嫌気的状態の下に1日〜1年放置することにより行
うことができる。このとき、乳酸菌の栄養源として寒天
培地等を必要に応じて混在させてもよい。乳酸菌とし
て、乳製品に含まれる乳酸菌をこの乳製品とともに使用
した場合には、この乳製品が乳酸菌の栄養源となるの
で、他の栄養源は混在させなくてもよい。
この乳酸醗酵は、醗酵液中に含まれるイソリクイリチ
ン(甘草由来の成分)、乳酸(乳酸菌の代謝生産物)お
よびグリチルリチン(甘草由来の成分)の量が、イソリ
クイリチン1重量部に対して乳酸16〜500重量部、グリ
チルリチン1/3〜10重量部となるように行う。甘草水抽
出液に含まれていたイソリクイリチンおよびグリチルリ
チンは、この甘草水抽出液が乳酸醗酵されることに伴っ
て量的に低下する。また、醗酵液中の乳酸の量は、一般
に、醗酵期間を長くするに従って増加する。
イソリクイリチン1重量部に対する乳酸の量が16重量
部未満では、グリチルリチンの量に対する乳酸の量も少
ないことから、醗酵液は極めて甘く、食し難い。また、
イソリクイリチン1重量部に対する乳酸の量が500重量
部を超えると、グリチルリチンの量に対する乳酸の量も
多いことから、醗酵液は極めて酸っぱくなり、食し難
い。醗酵液中のグリチルリチンの量は、既に述べたよう
にイソリクイリチン1重量部に対して1/3〜10重量部で
ある。
甘草水抽出液を上述のようにして乳酸醗酵させること
により得られる本発明の組成物Iは、下記a〜h a 上述のようにして得た乳酸醗酵液そのもの(以下、
醗酵液Aということがある)、 b 醗酵液Aに、食品の製造過程において通常行われる
滅菌処置、特に好ましくは加熱滅菌を施したもの(以
下、醗酵液Bということがある)、 c 醗酵液Aに含まれる不溶物を濾過または遠心分離に
より除いた液(以下、醗酵液Cということがある)、 d 醗酵液Bに含まれる不溶物を濾過または遠心分離に
より除いた液(以下、醗酵液Dということがある)、 e 醗酵液Cに、食品の製造過程において通常行われる
滅菌処置、特に好ましくは加熱滅菌を施したもの(以
下、醗酵液Eということがある)、 f 醗酵液A、醗酵液B、醗酵液C、醗酵液Dおよび醗
酵液Eからなる群より選択された少なくとも2種の醗酵
液を混合させた液(以下、醗酵液Fということがあ
る)、 g 醗酵液A〜醗酵液Fのいずれかの醗酵液の濃縮液
(以下、醗酵液Gといということがある) のいずれの醗酵液からなっていてもよい。本発明では、
これらを総称して、甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得た
醗酵液という。
これらの醗酵液A〜醗酵液Gのいずれの醗酵液中に
も、イソリクイリチン1重量部に対して16〜500重量部
の乳酸および1/3〜10重量部のグリチルリチンが含有さ
れている。また、これらの醗酵液はいずれも、265〜275
nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸収を示す。そし
て、これらの醗酵液の5w/v%水溶液はいずれも、メタノ
ール、エタノールまたはアセトンを加えたときに白色の
沈澱を生じる。
一方、本発明の組成物IIは、前述したように、甘草水
抽出液を乳酸醗酵させた後の醗酵液(上述の組成物I)
に含まれる水分を除去して得た半固形ないし固形の物質
からなる。組成物Iに含まれる水物の除去は、減圧濃縮
処理や凍結乾燥処理等の常法により行うことができる。
この組成物II中にも、イソリクイリチン1重量部に対
して16〜500重量部の乳酸および1/3〜10重量部のグリチ
ルリチンが含有されている。また、この組成物IIの水溶
液は265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸収
を示す。そして、この組成物IIの5w/v%水溶液は、メタ
ノール、エタノールまたはアセトンを加えたときに白色
の沈澱を生じる。
なお、本発明の組成物Iおよび組成物IIはいずれも、
一般に、以下の様な生物学的特性を示す。
・微生物試験 大腸菌群 陰性 黄色ブドウ球菌 陰性 緑濃菌 陰性 このようにしてなる本発明の組成物Iおよび組成物II
はいずれも、肝保護作用、抗潰瘍作用、脂質過酸化抑制
作用等の薬理活性を有する。そして、これらの薬理活性
は、一般に、乳酸醗酵前の甘草水抽出液よりも強い。し
たがって、本発明の組成物(組成物Iおよび/または組
成物II)をそのまま、または他の食品に添加して食する
ことにより、甘草が元来もつ保健予防効果および保健治
療効果を十分に活用することができる。また、本発明の
組成物には適度の酸味があり、甘草が元来有する持続性
の強い甘味はほとんど感じられない。このため、本発明
の組成物は味覚的にも食し易い。また、他の食品に添加
した場合でも食し易い食品が得られる。
次に、本発明の食品について説明する。
本発明の食品は、上述した本発明の組成物を含有した
食品からなる。ベースとなる食品は特に限定されるもの
ではなく、水、清涼飲料や果実飲料等のドリンク類、菓
子類、パン類、麺類、調味料等、種々の食品をベースと
することができる。
本発明の食品は、ベースとなる食品の製造工程に上述
した本発明の組成物を添加する工程を加えることによ
り、あるいは、ベースとなる食品の製造後に上述した本
発明の組成物を添加する工程を加えることにより、容易
に得ることができる。このとき、必要に応じて矯味矯臭
剤を添加してもよい。
本発明の食品における上述した組成物の含有量は、目
的とする食品の種類や好み等により異なるが、甘草が元
来もつ保健予防効果および保健治療効果を十分に活用す
るうえから0.1重量%以上にすることが好ましい。
このようにして得られる本発明の食品は、本発明の組
成物を含有していることから、甘草が元来もつ保健予防
効果および保健治療効果を十分に活用し得る食品であ
る。また、味覚的にも食し易いものである。
既に述べ、そして後記薬理試験結果により実証するよ
うに本発明の組成物は甘草のもつ肝保護作用が強化さ
れ、また新たに抗潰瘍作用、脂質過酸化反応抑制作用が
発現されているので、肝保護剤、抗潰瘍剤、脂質過酸化
反応抑制剤を得るための医薬組成物として用いられる。
以下、本発明の組成物および食品、医薬について、そ
れぞれ実施例を挙げて説明する。
実施例1(組成物Iの製造) 局方甘草末(皮除去)20gを水1リットルに加え、約9
0℃にて1時間加熱抽出した。冷却後、甘草末を含んだ
ままの抽出液に、乳酸菌として森永ビヒダス[森永乳業
(株)製のヨーグルトの商品名]に含まれる乳酸菌をこ
のヨーグルトとともに加え、ガラス容器に移して密栓を
した後、このガラス容器を転置して、通性嫌気状態にし
た。
この後、室温にて2週間、時に容器全体を振盪する以
外は放置して、乳酸醗酵させた。
2週間後、ガラス容器の内容物を取り出して吸引濾過
し、得られた濾液を90℃にて90分間加熱滅菌して、本発
明の組成物I約0.9を得た。
得られた組成物Iの組成を、下記の条件の下に高速液
体クロマトグラフィーにより分析したところ、この組成
物Iは少なくとも20成分からなることが明らかとなっ
た。
・カラム:Cosmosil5C18[商品名、ナカライティスク
(株)製] ・移動相:メタノールと水の混液(容量比で、メタノー
ル:水=60:40)をリン酸でpH2.1に調整した液 ・流速:1.5ml/分 ・検出器:紫外可視分光光度計(検出波長:250nm) なお、上記条件の下に高速液体クロマトグラフィーに
より分析した各成分のピーク保持時間および含有量を、
表1に示す。
また、得られた組成物の可視部および紫外部の吸収ス
ペクトルを、図1に示す。
比較例1 森永ビヒダス[森永乳業(株)製のヨーグルトの商品
名]に含まれる乳酸菌をこのヨーグルトとともに加えな
かった以外は実施例1と同様にして、組成物(甘草水抽
出物)を得た。
得られた組成物の組成を、実施例1と同じ条件の下に
高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、こ
の組成物は少なくとも22成分からなることが明らかとな
った。
なお、高速液体クロマトグラフィーにより分析した各
成分のピーク保持時間および含有量を、表2に示す。
表1と表2との比較から明らかなように、実施例1で
得られた本発明の組成物Iにおいては、グリチルリチン
(表1におけるピークナンバー19の成分および表2にお
けるピークナンバー20の成分)の含有量(相対値)が1/
5以下に減少している一方で、ピーク保持時間で2分以
内の成分が増加している。
実施例2〜実施例4(組成物Iの製造) 本発明の組成物を、以下の要領でそれぞれ製造した。
まず、局方甘草末30gを蒸留水1リットル中に懸濁
し、約70℃にて2時間加熱抽出した。室温にまで冷却し
た後、甘草末を含んだままの抽出液に、乳酸菌として森
永ビヒダス[森永乳業(株)製のヨーグルトの商品名]
に含まれる乳酸菌をこのヨーグルト200gとともに無菌操
作の下に加え、ガラス容器に移して密栓をした後、この
ガラス容器を転置して、通性嫌気状態にした。
次いで、30〜35℃で3日間、時に容器全体を振盪する
以外は放置して、乳酸醗酵させた。
3日後、ガラス容器の内容物(乳酸醗酵液)を煮沸し
て醗酵を止め、放冷し室温にまで冷却した後に遠心分離
した。遠心分離後に上清を分取して、本発明の組成物I
約0.8リットルをそれぞれ得た。
各実施例で得られた組成物の成分を表3に示す。ま
た、比較として、局方甘草末30gを蒸留水1リットル中
に懸濁し、約70℃にて2時間加熱抽出して得た甘草抽出
液の組成も、表3に示す。
表3から明らかなように、組成物Iには、イソリクイ
リチン1重量部に対して乳酸が16〜500重量部の範囲内
で含有されているとともに、イソリクイリチン1重量部
に対してグリチルリチンが1/3〜10重量部の範囲内で含
有されている。これに対して比較として挙げた甘草抽出
液では、乳酸は通常検出されないか、または表3に示し
たように、その含有量は極めて低い。
また、各組成物Iを5人の成人男子に賞味してもらっ
たところ、実施例2〜実施例3で得られた各組成物Iに
ついては5人全員から甘くないとの回答を得た。また、
実施例4で得られた組成物Iについては5人中4人から
甘くないとの回答を得た。
また、各組成物Iをそれぞれ水で25倍に希釈し、これ
らの希釈液の可視部および紫外部の吸収スペクトルを実
施例1と同様にして測定したところ、いずれの組成物I
でも、265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸
収が認められた。これらの測定結果のうち、実施例2で
得られた組成物Iの可視部および紫外部の吸収スペクト
ルを図2に示す。
さらに、各組成物Iについて、それぞれ5w/v%水溶液
を調製し、これらの水溶液にメタノールを5倍量加えた
ところ、いずれの水溶液でも白色の沈澱が生じた。白色
の沈澱は、メタノールに代えてエタノールを加えた場合
でも、またアセトンを加えた場合でも、それぞれ生じ
た。
実施例5(組成物Iの製造) 局方甘草末(皮除去)40gと寒天培地5gとを水1リッ
トルに加え、70℃にて2時間加熱抽出した。冷却後、甘
草末および寒天培地を含んだままの抽出液に、乳酸菌と
してラクトバシルス ブルガリクス(Lactobacillus bu
lgaricus)を加え、以下、実施例1と同様にして、本発
明の組成物I約0.9リットルを得た。
実施例6(組成物Iの製造) 局方甘草末(皮除去)20gとヨーグルト[商品名:明
治ブルガリアヨーグルト、明治乳業(株)製]5gとを水
1リットルに加え、70℃にて2時間加熱抽出した。冷却
後、甘草末およびヨーグルトを含んだままの抽出液に、
乳酸菌としてビフィドバクテリウム ロンガン(Bifido
bacterium longum)を加え、以下、実施例1と同様にし
て、本発明の組成物I約0.9リットルを得た。
実施例7(組成物Iの製造) スペイン甘草の全草乾燥物100gを細切して水1リット
ルに加え、70℃にて2時間加熱抽出した。冷却後、スペ
イン甘草の細切物を含んだままの抽出液に、乳酸菌とし
てラクトバシルス カセイ(Lactobacillus casei)を
加え、以下、実施例1と同様にして、本発明の組成物I
約0.9リットルを得た。
実施例8〜実施例10(組成物IIの製造) 実施例2〜実施例4で得られた各組成物Iをそれぞれ
凍結乾燥させて、9.5〜15.8gの固形物(組成物II)を得
た。
各組成物IIについて、それぞれ水溶液を調製し、各水
溶液の可視部および紫外部の吸収スペクトルを実施例1
と同様にして測定したところ、いずれの水溶液でも、26
5〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸収が認め
られた。
また、各組成物IIについて、それぞれ5w/v%水溶液を
調製し、これらの水溶液にメタノールを5倍量加えたと
ころ、いずれの水溶液でも白色の沈澱が生じた。白色の
沈澱は、メタノールに代えてエタノールを加えた場合で
も、またアセトンを加えた場合でも、それぞれ生じた。
実施例11(組成物IIの製造) 実施例7で得られた組成物Iを減圧濃縮して、軟エキ
ス(組成物II)20gを得た。
この軟エキスの水溶液を調製し、この水溶液の可視部
および紫外部の吸収スペクトルを実施例1と同様にして
測定したところ、265〜275nm付近および305〜320nm付近
に紫外部吸収が認められた。
また、この軟エキスの5w/v%水溶液を調製し、この水
溶液にメタノールを5倍量加えたところ、白色の沈澱が
生じた。白色の沈澱は、メタノールに代えてエタノール
を加えた場合でも、またアセトンを加えた場合でも、そ
れぞれ生じた。
薬理試験1(四塩化炭素肝障害に対する作用) 肝保護作用を検定するのに確立された方法である。四
塩化炭素による急性肝障害モデルマウスを用いた検定法
[トキシコロジー アンド アプライド ファーマコロ
ジー(Toxicol.Appl Pharmacol.)67,159(1983)]に
準じて、本発明の組成物Iが有する肝保護作用を以下の
要領で検定した。
まず、体重が30gのICR系雄性マウスを23個体用意し、
1群4〜5個体として5群に分けた。
次いで、5群のうちの1群(4個体)は対照群とし
て、各個体の背部皮下に、オリーブ油と四塩化炭素とを
容量比で10:1の割合で含有する混合物を体重10gあたり
0.1mlの割合で投与して急性肝炎を発症させた。そし
て、投与直後、投与12時間後および48時間後にそれぞ
れ、1個体あたり0.5mlの生理食塩液を経口投与し、3
回目の生理食塩液投与の48時間後に屠殺して採血し、常
法により血清中のGOT(グルタミン酸オキザロ酢酸アミ
ノ基転移酵素)量およびGPT(グルタミン酸ピルビン酸
アミノ基転移酵素)量を測定した。
また残りの4群は、実施例1で得られた組成物Iを投
与する群(実施例群1、5個体)、実施例5で得られた
組成物Iを投与する群(実施例群2、4個体)、実施例
6で得られた組成物Iを投与する群(実施例群3、5個
体)、および比較例1で得られた組成物(甘草水抽出
液)を投与する群(比較例群1、5個体)に分けた。そ
して、これらの群の個体については、それぞれ対照群と
同様にして急性肝炎を発症させた後に、生理食塩液に代
えて各実施例で得られた組成物Iまたは比較例1で得ら
れた組成物を経口投与し、他は対照群と同様にして、血
清中のGOT量およびGPT量を測定した。
これらの結果を、表4に示す。
表4から明らかなように、実施例1、実施例5および
実施例6で得られた各組成物Iを投与した実施例群1〜
実施例群3では、対照群に比べてGOT量およびGPT量が有
意に少なく、かつ甘草水抽出液を投与した比較例群1の
GOT量およびGPT量よりも少ない。
このことから、本発明の組成物Iの肝保護作用は甘草
水抽出液の肝保護作用よりも強いことがわかる。
四塩化炭素の肝毒性の一部は、生体内で生じるCCl3
ジカルによる脂質過酸化反応に由来することが明らかと
なっている。そこで、本発明の組成物IがCCl4により誘
発される脂質過酸化反応を抑制するか否かを、以下の薬
理試験2で調べた。
薬理試験2(脂質過酸化反応に対する抗酸化作用) 検体溶液として、実施例2で得られた組成物Iと、実
施例2と同様にして得た甘草水抽出液に実施例2と同様
にしてヨーグルトを加えただけのもの(以下、醗酵0日
液ということがある)と、イソリクイリチンのアルコー
ル溶液とを用い、これらの検体溶液について、以下の要
領で抗酸化作用試験を行った。
まず、ラット肝ミクロゾームを常法により得た後に1.
15%KClに懸濁して、タンパク質を2mg/mlの割合で含有
するミクロゾーム懸濁液を得た。
次いで、トリス−HClバッファ500μlにこのミクロゾ
ーム懸濁液100μlと、NADPH生成系水溶液(30mMのG−
6−Pと、5IU/mlのG−6−Pデヒドロゲナーゼと、3.
2mMのNADPと、80mMのニコチンアミドを含有)200μl
と、10%DMF水溶液で表5に示す濃度に調整した検体溶
液100μlとを加え、37℃で5分間加温した。
次に、四塩化炭素(100mM10V/V%DMSO溶液)100μl
を加えて37℃で20分間加温し、氷冷により反応を停止し
た後、反応液1mlについて、チオバルビツール酸法によ
り過酸化脂質の生成量を測定した。検体溶液の抗酸化作
用はブランクと比較し、阻害率(%)で表した。
なおブランクでは、検体溶液に代えて10%DMF100μl
を、またNADPH生成系水溶液200μlに代えて水100μl
を、そして四塩化炭素(100mM10V/V%DMSO溶液)100μ
lに代えて10v/v%DMSO溶液100μlをそれぞれ加えた。
結果を表5に示す。
表5から明らかなように、検体溶液の濃度が同じであ
る場合には、組成物Iを投与した群の脂質過酸化反応阻
害率の方が、醗酵0日液を投与した群の脂質過酸化反応
阻害率よりも高い。
このことから、本発明の組成物Iの抗酸化作用は醗酵
0日液の抗酸化作用よりも強いことがわかる。そしてこ
の結果からも、先の薬理試験1で示したように、本発明
の組成物Iが肝保護作用を有していることがわかる。ま
た、この肝保護作用の少なくとも一部は、本発明の組成
物Iが有する抗酸化作用に基づくものであることがわか
る。
薬理試験3(抗潰瘍作用) 実施例2で得られた組成物Iと、実施例2と同様にし
て得た甘草水抽出液に実施例2と同様にしてヨーグルト
を加えただけのもの(以下、醗酵0日液ということがあ
る)とについて、塩酸−エタノール潰瘍に対する抗潰瘍
作用を以下の要領で試験した。
まず、体重が180〜220gのSD系雄性ラット(5個体/
群)を24時間絶食させた後、150mlの塩酸を含有する60
%エタノール溶液(塩酸−エタノール溶液)を、体重10
0g当り0.5mlの用量で各個体に経口投与して、塩酸−エ
タノール潰瘍を惹起させた。
次に、塩酸−エタノール溶液の投与から1時間後に各
個体をエーテル麻酔し、放血屠殺してから胃を摘出し
た。そして、抽出した胃を固定した後に腺胃部に発生し
た潰瘍の長さを測定し、各個体毎に発生した潰瘍の長さ
の総和を求めて潰瘍係数とした。
なお、組成物Iおよび醗酵0日液は、それぞれ減圧下
に濃縮して1/4量としてから検体溶液として用い、これ
らの検体溶液は、体重100g当り1mlの用量で、塩酸−エ
タノール溶液の投与の30分前に各個体に経口投与した。
またコントロールでは、検体溶液に代えて検体溶液と同
用量の蒸溜水を経口投与した。
結果を表6に示す。
表6から明らかなように、組成物Iを投与した群の潰
瘍係数は、醗酵0日液を投与した群の潰瘍係数よりも小
さい。
このことから、本発明の組成物Iの抗潰瘍作用は醗酵
0日の抗潰瘍作用よりも強いことがわかる。
薬理試験4(90日間の亜急性毒性試験および30日間の回
復試験) 実施例1で得られた本発明の組成物Iを、5週齢のウ
イスター系雄ラットに10ml/個体の割合で90日間連続経
口投与し、その後30日間の回復試験を行った。
この結果、投与期間中および回復期間中のいずれにお
いても、一般状態、体重、血液化学的検査、尿中電解質
等のパラメーターに変化は認められなかった。
この結果より、本発明の組成物Iには毒性が無いこと
が明らかである。
パネルテスト 実施例1で得られた、本発明の組成物Iを水で10倍に
希釈して約4℃に冷却したものを試験液とし、この試験
液40mlを22〜55歳の成人男子パネラー10名に昼食前に飲
用させて、飲用後に評価を聞いた。
パネラーの評価は以下のものであった。ただし、複数
の回答を認めた。
1.適度な酸味があり、うまいと感じた。 6名 2.酸味が強く違和感を感じた。 0名 3.手足のだるさが消え快活感を感じた。 3名 4.飲用後口中に清涼感が残り、食欲が沸いた。 4名 5.一時的に腹部膨満感を感じたが、その後すぐに食欲が
沸いた。 1名 6.甘味を感じた。 0名 7.異臭を感じた。 0名 また、10名のパネラーの中で二日酔いを訴えていた2
名から、飲用後に二日酔いによるむかつき、倦怠感が消
えたとの申し出があった。
実施例12(食品の製造) 実施例1で得られた組成物Iを原材料の1つとして用
いて、以下の組成のソフトドリンク(本発明の食品の1
つ)1000ccを得た。
オレンジ果汁 17.5g グレープフルーツ果汁 14.0g パイナップル果汁 4.2g 果糖、ブドウ糖、液糖(BX:75) 140g クエン酸 4.0g フレーバー 1.0g 組成物I 5.0g 精製水 残量 実施例13(食品の製造) 実施例2で得られた組成物Iを原材料の1つとして用
いて、以下の組成の清涼飲料(本発明の食品の1つ)を
得た。
精製水 38.70g 組成物I 58.03g 砂糖 2.90g クエン酸ナトリウム 0.07g L−アスコルビン酸 0.10g 塩化ナトリウム 0.05g クエン酸 0.1g 矯味剤 適量 フレーバー 適量 実施例14(食品の製造) 実施例5で得られた組成物Iを原材料の1つとして用
いて、以下の組成の炭酸飲料(本発明の食品の1つ)10
00ccを得た。
グラニュー糖 4.2g クエン酸 1.0g ビタミンC 0.1g グレープスキンカラー 5.0g フレーバー 1.8g 組成物I 5.0g 炭酸水 残量 実施例15(食品の製造) 実施例6で得られた組成物Iを原材料の1つとして用
いて、以下の組成物のキャラメル(本発明の食品の1
つ)200gを得た。
砂糖 70.0g 水飴 83.0g 練乳 30.0g 小麦粉 9.38g 牛乳 18.75g バター 2.25g ヤシ油 0.75g 組成物I 5.0g 実施例16(食品の製造) 実施例11と同様にして組成物II(軟エキス)を20g
得、この組成物IIを原材料の1つとして用いて、以下の
要領でクッキー(本発明の食品の1つ)300gを得た。
まず、得られた軟エキス(組成物II)20gと砂糖100g
とバター80gとを練合した後、卵黄1個、小麦粉200g、
および適量のバニラエッセンスを加えてさらに練合し
た。
得られた混合物を4℃にて一定時間放置した後、通常
のクッキーの製法に従って、組成物IIを含有するクッキ
ー300gを焼きあげた。
実施例17(食品の製造) 実施例1で得られた組成物Iを原材料の1つとして用
い、この組成物Iを含量が1重量%となるようにウドン
の原材料に添加した後、通常のうどんの製法に従ってウ
ドン(本発明の食品の1つ)を得た。
実施例12〜実施例17で得られた各食品をそれぞれ5人
の成人男子に賞味してもらったところ、いずれの食品に
ついても、味覚的にも食べ易いとの回答を得た。
以上説明したように、本発明の組成物は、乳酸醗酵前
の甘草水抽出液よりも強い肝保護作用、抗潰瘍作用、脂
質過酸化抑制作用等の薬理活性を有している。そして本
発明の組成物は、そのままでも、また食品としても食し
易く医薬としても服用し易い。
したがって本発明によれば、甘草が有する保健予防効
果および保健治療効果を十分に活用することができ、か
つ含し易いまたは服用し易い食品用組成物ならびに肝保
護剤組成物、抗潰瘍剤組成物および脂質過酸化反応制剤
組成物が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−96428(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/30 A61K 35/78

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得た醗酵液
    または該醗酵液中の水分を除去して得た半固形ないし固
    形の物質からなり、 イソリクイリチン1重量部に対して16〜500重量部の乳
    酸および1/3〜10重量部のグリチルリチンを含有すると
    ともに、 下記性状(1)〜(4)を示すことを特徴とする食品用
    組成物。 (1)265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸
    収を示す。 (2)5w/v%水溶液にメタノール、エタノールまたはア
    セトンを加えたときに白色の沈殿を生じる。 (3)醗酵液は実質的に甘味を有しない。 (4)醗酵液は醗酵後に殺菌されている。
  2. 【請求項2】醗酵液が、甘草水抽出液を1〜40℃の通性
    嫌気的状態の下に1日〜1年乳酸醗酵させて得た液であ
    る、請求の範囲1に記載の食品用組成物。
  3. 【請求項3】請求の範囲1または2に記載の食品用組成
    物を含有することを特徴とする食品。
  4. 【請求項4】請求の範囲3に記載の食品において、前記
    食品のベースが水、染料飲料および果実飲料からなる群
    より選択される1つである食品。
  5. 【請求項5】甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得た醗酵液
    または該醗酵液中の水分を除去して得た半固形ないし固
    形の物質からなり、 イソリクイリチン1重量部に対して16〜500重量部の乳
    酸および1/3〜10重量部のグリチルリチンを含有すると
    ともに、 下記性状(1)〜(4)を示すことを特徴とする肝保護
    剤組成物。 (1)265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸
    収を示す。 (2)5w/v%水溶液にメタノール、エタノールまたはア
    セトンを加えたときに白色の沈殿を生じる。 (3)醗酵液は実質的に甘味を有しない。 (4)醗酵液は醗酵後に殺菌されている。
  6. 【請求項6】甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得た醗酵液
    または該醗酵液中の水分を除去して得た半固形ないし固
    形の物質からなり、 イソリクイリチン1重量部に対して16〜500重量部の乳
    酸および1/3〜10重量部のグリチルリチンを含有すると
    ともに、 下記性状(1)〜(4)を示すことを特徴とする抗潰瘍
    剤組成物。 (1)265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸
    収を示す。 (2)5w/v%水溶液にメタノール、エタノールまたはア
    セトンを加えたときに白色の沈殿を生じる。 (3)醗酵液は実質的に甘味を有しない。 (4)醗酵液は醗酵後に殺菌されている。
  7. 【請求項7】甘草水抽出液を乳酸醗酵させて得た醗酵液
    または該醗酵液中の水分を除去して得た半固形ないし固
    形の物質からなり、 イソリクイリチン1重量部に対して16〜500重量部の乳
    酸および1/3〜10重量部のグリチルリチンを含有すると
    ともに、 下記性状(1)〜(4)を示すことを特徴とする脂質過
    酸化反応抑制剤組成物。 (1)265〜275nm付近および305〜320nm付近に紫外部吸
    収を示す。 (2)5w/v%水溶液にメタノール、エタノールまたはア
    セトンを加えたときに白色の沈殿を生じる。 (3)醗酵液は実質的に甘味を有しない。 (4)醗酵液は醗酵後に殺菌されている。
  8. 【請求項8】醗酵液が、甘草水抽出液を1〜40℃の通性
    嫌気的状態の下に1日〜1年乳酸醗酵させて得た液であ
    る、請求項の範囲5〜7のいずれか一項に記載の組成
    物。
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